JP3995540B2 - 油系統装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば発電プラント等の蒸気タービン設備に設けられる蒸気弁等の油圧駆動装置に適用される油系統装置に係り、特に油の性状劣化対策、廃油処理対策等の改善を図った油系統装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電プラントにおいては、例えば蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁は、油圧発生装置から油圧駆動装置に供給する油圧により駆動される。そして、駆動に供された作動油は、配管に混入する不純物によって汚れ、また長期間の使用により劣化してゆくため、プラント運転中および定期点検時に浄化を行っている。
【0003】
図6は、このような作動油の油圧発生装置から油圧駆動装置への循環系統、浄化のための油系統装置の従来例を示す系統図である。この図6に示すように、油圧発生装置1は作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備え、この油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0004】
また、油圧発生装置1には、油タンク3内の作動油2を浄化および回復する浄化回復系統として、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0005】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0006】
ところで、これらの油圧駆動装置4、ラインフィルタ7、止め弁類に対しては、発電プラントの健全性を維持するために毎年、機器点検が実施されており、その分解時に発生する作動油の廃油は容器にて回収され、その廃油に添加剤を混入して発電所外にて燃焼処理されている。
【0007】
例えば原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、油圧駆動装置4、保安装置およびそれらに作動油を供給している油圧発生装置1に設置される止め弁16,20,22,25、その他の逃がし弁、調整弁および各種のフィルタ7,17,18,24等の機器もほぼ1年毎に定期点検を実施している。
【0008】
したがって、これらの機器の分解点検(定期点検)時には機器の取外し、取付け作業が必要となり、その作業時には必ず機器の廃油が生じる。この廃油の量は分解点検される機器に比例して増大し、その機器も膨大な量で各装置に設置されている。
【0009】
また、発電プラントにおいては防火対策の観点から難燃性作動油が使用されており、特に油圧駆動装置用としては、リン酸エステル系の作動油が多用されている。これは、リン酸エステル系の作動油の圧縮性が小さく、耐摩耗性にも優れているため、サーボバルブを使用した高圧の装置に適しているためである。しかし、発電プラントの運転中、系外から混入する水分および油圧ポンプ等から繰り返し受ける加熱作用のため、系内の作動油は劣化することが避けられない。
【0010】
通常、リン酸エステルの劣化が始まるとき、最初に酸が生成され、次いで金属塩が生成され、これにより、流体中の空気が増加して酸化が促進され、この結果、さらなる金属塩が生成されるという、劣化サイクルの繰り返しにより系内機器の多くが腐食の危険にさらされ、またラインフィルタ7の目づまりが激しくなるなど、油圧発生装置の運転に支障が生じることになる。
【0011】
このような不具合を解消するため、アースフィルタ17に作動油を導き、そこに含まれている水分および不純な化学成分を除去することが行われているが、そのフィルタエレメント(活性白土)はカルシウムおよびマグネシウムを含有しており、これらの含有物質は不溶解性の物質(金属塩などの高分子物質)および金属石鹸を形成することで、体積抵抗率の低下をもたらし、さらに空気の混入率を高める原因となる。
【0012】
このため、アースフィルタ17のフィルタエレメントの活性が低下したとき、フィルタエレメントは比較的早い段階(数箇月程度)で交換を強いられることになる。また、このフィルタエレメントは交換の都度、活性白土を粉末状から固形物に成形する必要があり、特殊な運転を実施しなければならない。
【0013】
また、原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、定期点検から次の定期点検まではプラントを停止させず、運転を継続することを基本的な運転サイクルとしている。したがって、これら機器の健全性を確保するため、定期点検中に各機器の油系統についてオイルフラッシングを実施し、順調であればプラントは13ないし14箇月間連続運転されることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原子力発電プラントにおいては、発電所内で発生した廃棄物については、社会環境問題上、発電所外に搬出することができず、所内で廃棄処理する必要がある。したがって、所内にて廃棄物の保管あるいは燃焼処理が行われるが、防火対策の観点から難燃性作動油を使用しているため、燃焼処理に使用される添加剤の量は膨大となり、これらの廃油処理に伴う廃棄処理時間およびコストは多大なものになっている。
【0015】
上記のように、リン酸エステル系の作動油はその油性状より劣化が避けられず、機器の分解点検にて発生する廃油も回避することができない。また、作動油の性状維持および再生処理することは簡単にできないため、実際には作動油を新油に交換する手段にて対応している。
【0016】
なお、プラントの定期点検中におけるオイルフラッシング技術については種々の提案がなされている(例えば特開平7−284743号公報、特開平9−72464号公報等)。しかしながら、作動油の性状劣化対策、廃油処理対策等の面から必ずしも十分な満足が得られていない。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより作動油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減等が図れる油系統装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、油タンクを有する油圧発生装置から油圧駆動装置に作動油を供給する油圧供給配管および戻し配管からなる作動油循環系統と、前記油圧供給配管から分岐して前記油タンクに前記作動油を還流させる非常用還流系統と、これらの系統と別に前記油タンクに接続された外部配管によって構成される循環路に設けられ、油中に含まれる不純物を回収するフラッシングポンプおよびフラッシングフィルタを有するポリッシング系統とを備えた油系統装置において、前記非常用還流系統から前記ポリッシング系統のフラッシングポンプに連結する連結配管と、前記ポリッシング系統のフラッシングポンプ下流側から分岐した配管に油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒および油の劣化を低減する脱水処理装置を有するオイルコンディショナを設け、前記フラッシングフィルタ下流側に接続することにより、前記油タンク内の作動油を前記非常用還流系統から導入し前記オイルコンディショナを介して前記油タンクに循環させて浄化および再生する油浄化再生系統を構成したことを特徴とする油系統装置を提供する。
【0020】
請求項2に係る発明では、前記オイルコンディショナは、前記イオン交換樹脂筒をバイパスするバイパス配管を有することを特徴とする請求項1に記載の油系統装置を提供する。
【0021】
請求項3に係る発明では、前記オイルコンディショナにおける前記イオン交換樹脂筒の出入口間の差圧を測定する差圧測定部と、この差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記イオン交換樹脂筒および前記脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒または前記脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合に前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の油系統装置を提供する。
【0022】
請求項4に係る発明では、前記オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ、前記油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサおよび前記油の酸化状態を検出する全酸価センサからなる油状態測定部と、この油状態測定部からの出力信号に基づいて前記オイルコンディショナを構成する機器の状態および前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記機器の状態または前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒と前記脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合に、前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の油系統装置を提供する。
【0023】
請求項5に係る発明では、前記制御手段は、前記演算部において油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、前記動作制御部により前記イオン交換樹脂筒のみの運転を停止させる機能を有することを特徴とする請求項4記載の油系統装置を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油系統装置の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、発電プラントにおける蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁を油圧発生装置から油圧駆動装置に供給する油圧により駆動する構成を例とし、リン酸エステル系の作動油を適用する場合に好適な油系統装置について説明する。
【0028】
第1実施形態(図1)
図1は、本発明の第1実施形態による油系統装置の構成を示す系統図である。本実施形態は、系統点検時に作動油の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、基本的な構成については、図6に示した従来例と略同様であるから、同一構成部分には図1に図6と同一の符号を付して説明する。
【0029】
図1に示すように、本実施形態の油系統装置は、油圧発生装置1として、作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備えている。油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0030】
また、油圧発生装置1には、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する外部配管からなる迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0031】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0032】
本実施形態では、このような構成を基本として、油タンク3内の作動油2を浄化および回復する浄化回復系統としてのオイルコンディショナ42が設けられている。
【0033】
すなわち、非常用還流系統の迂回路19と、ポリッシング系統13を構成する循環路21のフラッシングポンプ23の上流側とが、連結配管31によって接続されている。また、ポリッシング系統13の循環路21のフラッシングポンプ23下流側には、フラッシングフィルタ24の上流側から分岐し、フラッシングフィルタ24が設けられた配管と並列な配管32が設けられている。この配管32に、上流側から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられ、これによりオイルコンディショナ42が形成されている。すなわち、このオイルコンディショナ42は、ポリッシング系統13を構成するフラッシングフィルタ24のラインと並列的なラインとして形成されている。なお、これらの並列的なラインの間に切換弁を設け、その切換弁により一方のラインにのみ油を流通させるようにしてもよい。また、両ラインは並列に限らず、直列配置としてもよい。
【0034】
オイルコンディショナ42を構成するイオン交換樹脂筒入口フィルタ33は、油中に含まれる不純な化学成分を除去し、油の劣化を低減する機能を有する。
【0035】
また、イオン交換樹脂筒35は、リン酸エステル系の油の酸化を防ぐイオン交換樹脂を内蔵している。
【0036】
さらに、脱水処理装置39は真空脱水機で構成されており、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得る機能を有する。
【0037】
このような構成によると、配管系統点検時にオイルコンディショナ42を運転することにより、作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行うことができる。
【0038】
すなわち、配管系統点検時には、例えば止め弁16,22,26,27等を閉とし、止め弁20,25を開とすることにより、油タンク3内の作動油2を油圧供給配管5、迂回路19、バイパス配管31および配管32を介して、フラッシングポンプ23によりオイルコンディショナ42に流動させることができる。
【0039】
このようなオイルコンディショナ42の運転により、油の金属イオンはイオン交換樹脂筒35における樹脂ビーズ表面のイオン交換基に取り込まれ、次いでイオン濃度差によりビーズ内部に拡散する。一方、金属イオンの除去によって清浄となった油は、イオン交換樹脂を通り抜ける。
【0040】
ただし、この場合においては、イオン交換樹脂筒35を用いたリン酸エステルのイオン交換作用によって水が生成される。この水は前述したように、リン酸エステルを加水分解するため、除去する必要がある。本実施形態では、水を含んだ清浄な油が脱水処理装置39に流れ、この脱水処理装置39の低真空に保持された中で水分のみが除去される。
【0041】
このように、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置3により、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得ることができる。すなわち、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油は、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を介して油タンク3に再生回収されることとなる。
【0042】
次に、オイルコンディショナ42の制御構成について説明する。例えばイオン交換樹脂筒35では油中に含まれる不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生すると適正に作動することができなくなる。また、作動油中に含まれる不純な化学成分や油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常である場合には、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置39が正常に機能していないといえる。
【0043】
そこで、本実施形態では、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部として、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に差圧指示検出器43,44がそれぞれ設けられている。
【0044】
また、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として、オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ45、油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサ46および油の酸化状態を検出する全酸価センサ47が設けられている。
【0045】
そして、これらの差圧測定部および油状態測定部による測定値は出力信号として、制御手段である故障検出装置48に入力され、各測定値に基づく演算結果によりオイルコンディショナ42の運転制御が行われる。すなわち、故障検出装置48は、差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいてイオン交換樹脂筒および脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒または脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合にオイルコンディショナの運転を停止する動作制御部を有する。
【0046】
また、この故障検出装置48は、油状態測定部からの出力信号に基づいてオイルコンディショナを構成する機器の状態および油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて機器の状態または油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒と脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合に、オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する。
【0047】
例えばイオン交換樹脂筒35に油中の不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生し、イオン交換樹脂筒35が適正に作動できなくなった場合には、イオン交換樹脂筒35に設けた差圧指示検出器43によってその事象が検出され、その検出値に基づく演算結果により、故障検出装置48から制御指令信号が出力される。また、作動油中に含まれる不純な化学成分については、夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47からの信号を入力する故障検出装置48の演算手段により、各センサからなる測定部とその出力信号からオイルコンディショナ42を構成する機器の異常と油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常であるか否か判断され、基準値を超える場合にはイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39が正常に機能していないと判断される。
【0048】
具体的には、故障検出装置48によりオイルコンディショナの運転停止の必要があると判断された場合には、運転停止指令信号がフラッシングポンプ23および他の各ポンプ34,38,40等に出力され、各ポンプの動作が停止し、オイルコンディショナの運転停止となる。油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常であると判断され、かつイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していないと判断された場合に、オイルコンディショナ42を完全に停止させ、故障箇所の迅速な確認、補修等を行うことが可能となる。
【0049】
したがって、本実施形態によれば、系統点検時のオイルフラッシングによりオイルコンディショナ42を運転し、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油になるまで、作動油をフラッシングポンプ23、オイルコンディショナ42、止め弁25および油タンク3を介して循環させ、作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行い、作動油の再生回収を図ることができ、また機器に故障等の異常がある場合には迅速に対処することができる。
【0050】
さらに、本実施形態によれば、最適な油性状になる時間の設定が可能となるため、無用な再生処理時間を回避することができ、廃油処理についての的確な時期判断を行い、効率よい廃棄作業を行うことができる。
【0051】
図2は本発明による油系統装置の第1の参考例の構成を示す系統図である。本参考例は、系統点検時に作動油の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、図1に示した第1実施形態と同一構成部分については、図2に図1と同一の符号を付して説明する。
【0052】
図2に示すように、本参考例の油系統装置は、油圧発生装置1として、作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を、図示省略の油圧駆動装置に供給する油圧供給配管5とを備えている。油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および図示省略の油圧駆動装置前逆止弁等を経て、油圧駆動装置に供給され、蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なり、油圧発生装置1に常用フィルタリング系統およびポリッシング系統は設けられていない。
【0053】
参考例では、油圧供給配管5から分岐して油タンク3に作動油2を還流させる非常用還流系統として、第1実施形態と同様に、油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側と油タンク3とを接続する止め弁49付きの外部配管からなる迂回路50が設けられ、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁49を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる機能を有している。
【0054】
また、油タンク3と非常用還流系統の油タンク側配管50aとを接続する循環配管51が設けられ、この循環配管51には油タンク3側から順に、循環ポンプ52および止め弁53が設けられている。
【0055】
そして、非常用還流系統の油タンク側配管50aに、第1実施形態と同様のオイルコンディショナ42が設けられている。すなわち、オイルコンディショナ42は、循環配管51と非常用還流系統の油タンク側配管50aとの接続部分から油タンク3側に向って順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられている。なお、このオイルコンディショナ42の構成および作用は、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
【0056】
また、オイルコンディショナ42には、第1実施形態と同様の制御手段が設けられている。この制御手段は、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部としてのイオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に設けられた差圧指示検出器43,44、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として設けられた夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47等を有する。
【0057】
また、差圧測定部および油状態測定部による測定値を入力して演算を行い、オイルコンディショナ42の運転制御を行う制御手段としての故障検出装置48が設けられている。これらの構成および作用は第1実施形態と同様である。
【0058】
なお、本参考例では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管54が設けられている。そして、オイルコンディショナ42の制御手段である故障検出装置48は、全酸価センサ47による検出値に基づいて演算部により油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒36のみの運転を停止させる機能を有する構成とされている。
【0059】
このような構成の第1の参考例によれば、系統点検時に非常用還流系統の止め弁49を閉とした状態において、循環配管51の止め弁53を開とするとともに、循環ポンプ52を駆動して、非常用還流系統の油タンク側配管50aに設けたオイルコンディショナ42に作動油2を供給し、油タンク3に循環させることにより、第1実施形態と略同様の油浄化再生効果を得ることができる。すなわち、系統点検時にオイルコンディショナ42を運転し、水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行い、化学成分および水分を含まない清浄な油になるまで油タンク3に作動油2を循環させ、作動油の再生回収を図ることができる。また、本実施形態によれば、最適な油性状になる時間の設定が可能であるため、無用な再生処理時間を回避することができ、廃油処理についても効率よく行うことが可能となる。
【0060】
なお、本参考例においては、プラント運転中に例えば油供給配管5側に異常等があり、非常用還流系の統迂回路50の止め弁49を開として作動油2を油タンク3に循環させる場合において、循環配管51の止め弁53を閉とした状態にすることにより、非常用還流系統の油タンク側配管50aを流れる作動油2をオイルコンディショナ42によって油浄化再生することができる。
【0061】
また、本参考例では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管54が設けられ、油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒36のみの運転を停止させる機能を有する構成としたことにより、不純な化学成分を除去する必要がない場合にはその確認だけに留めて脱水処理装置39による脱水作用のみを行うという簡易な処理が可能となる。したがって、油の性状によってはさらに効率のよい作用が行える。
【0062】
勿論、第1実施形態と同様に、各センサからなる測定部とその出力信号からオイルコンディショナ42を構成する機器の異常と油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常であると判断され、イオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していない場合には、オイルコンディショナ42を完全に停止させ、機器異常に迅速に対応することができる。
【0063】
図3は本発明による油系統装置の第2の参考例の構成を示す系統図である。本参考例は、プラント運転中および系統点検時に作動油の浄化および再生を行う両方の場合に適用し得るものである。
【0064】
図3に示すように、本参考例の油系統装置は基本的に第1実施形態の構成と略同様である。ただし、第1実施形態と異なり、非常用還流系統の迂回路19と、ポリッシング系統13を構成する循環路21のフラッシングポンプ23の上流側とは連結されていない。このポリッシング系統13の循環路21の両端とも、油タンク3にのみ接続されており、油タンク3内に直接、作動油2を循環させる構成となっている。
【0065】
すなわち、本参考例では、油タンク3を有する油圧発生装置1から図示省略の油圧駆動装置に作動油を循環させる作動油循環系統と、この作動油循環系統と別に油タンク3に接続された止め弁22,25付きの外部配管によって構成される循環路21と、この循環路21に設けられ、油中に含まれる不純物を回収するフラッシングポンプ23およびフラッシングフィルタ24を有するポリッシング系統13とを備えている。
【0066】
そして、このポリッシング系統13に、フラッシングフィルタ24が設けられた配管と並列な配管32を備え、この配管32に、上流側から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、油の劣化を低減する脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられ、これによりオイルコンディショナ42が形成されている。
【0067】
その他の構成については、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同一構成部分については、図3に図1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0068】
このような第2の参考例の構成によると、オイルコンディショナ42が設けられている循環路21の止め弁22,25を開として、フラッシングポンプ23を駆動することにより、作動油2を油タンク3から直接オイルコンディショナ42に供給することができる。したがって、プラント運転中においては、油タンク3から油供給配管5を介して図示省略の油圧駆動装置に作動油を供給する一方、これと平行してしつつ、オイルコンディショナ42が設けられている循環路21の止め弁22,25を開とすることにより、油タンク3内の作動油2をオイルコンディショナ42に導き、プラント運転によるオンライン状態においても作動油2の浄化再生作用を行うことができる。
【0069】
また、プラントの定期点検等の系統点検時においても、油供給配管5の閉止と拘りなく、オイルコンディショナ42が設けられている循環路21の止め弁22,25を開とすることにより、油タンク3内の作動油2をオイルコンディショナ42に導き、オフライン状態での作動油2の浄化再生作用を行うことができる。
【0070】
したがって、本参考例によれば、プラント運転中および系統点検時に作動油の浄化および再生を行ういずれの場合においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
図4は本発明による油系統装置の第3の参考例の構成を示す系統図である。本参考例は、第2の参考例で示した構成の油系統装置に対し、第1の参考例で示したオイルコンディショナ42と同様のイオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管54を付加し、かつ油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有する制御手段を付加したものである。なお、その他の構成については、第2の参考例と同様であるから、第2の参考例と同一構成部分については、図3に図1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0072】
このような本実施形態によれば、第2の参考例と同一の効果に加えて、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管54が設けられ、油の全酸価が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有し、これにより、不純な化学成分を除去する必要がない場合にはその確認だけに留めて脱水処理装置39による脱水作用のみを行うという簡易な処理が可能となる機能を有する。したがって、第3実施形態の効果に加えて、油の性状によっては、さらに効率のよい洗浄および再生作用が行える。
【0073】
図5は本発明による油系統装置の第4の参考例の構成を示す系統図である。本参考例は、プラントオンライン中に作動油の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、図1に示した第1実施形態と同一構成部分には図5に図1と同一の符号を付して説明する。
【0074】
図5に示すように、本参考例の油系統装置は、油圧発生装置1として、作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を、図示省略の油圧駆動装置に供給する油圧供給配管5とを備えている。油圧供給配管5には前記実施形態および参考例と同様に、油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。また、油タンク3には、図示しない油圧駆動装置から作動油を還流するための戻し管10が設けられ、この戻し管10には油冷却器11が設けられている。
【0075】
このような構成において、本参考例では油タンク3から油圧駆動装置に作動油2を供給する油圧供給配管5に、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒35および油の劣化を低減する脱水処理装置39等からなるオイルコンディショナ42が設けられている。
【0076】
すなわち、油圧供給配管5には、油タンク3の上流側かつ油ポンプ6の下流側の位置に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が順次に設けられている。これらオイルコンディショナ42の各構成要素は前記各実施形態と同様であるから、説明を省略する。
【0077】
また、オイルコンディショナ42には、前記各実施形態と同様に、油中に含まれる不純な化学成分、夾雑物、水分等を検出するセンサ類、すなわち差圧指示検出器43,44、夾雑物センサ45、水分センサ46、全酸価センサ47、およびこれらの検出信号に基づいて演算を行い、油ポンプ6および他のポンプ34,38,40等を制御する制御手段としての故障検出装置48が設けられている。これにより、機器の異常や油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常である場合、あるいはイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39が正常に機能していないような場合に、油ポンプ2等を停止させプラントを安全に停止することが可能となっている。
【0078】
参考例によれば、油圧供給配管5にオイルコンディショナ42を設けることにより、プラントオンライン状態にてオイルコンディショナ42を運転し、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を常に最適な状態に保持することができる等、プラント運転中に前記各実施形態と同様に作動油の洗浄および再生効果が奏される。
【0079】
他の実施形態
本発明は、以上に説明した第1実施形態および第1の参考例から第4の参考例までの構成に限られない。例えば、第1実施形態および第1の参考例から第4の参考例までに示した構成の全体または部分を任意に組合せて実施することが可能である。要するに、油タンクを有する油圧発生装置から油圧駆動装置に作動油を循環させる作動油循環系統と、油タンクに回収された作動油を循環させて浄化および再生する油浄化再生系統とを備え、油浄化再生系統は、油タンクに接続された外部配管によって構成される循環路に、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを備えたものであれば、種々の変更または応用が可能である。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより作動油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減が図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による油系統装置の第1実施形態を示す系統図。
【図2】 本発明による油系統装置の第1の参考例を示す系統図。
【図3】 本発明による油系統装置の第2の参考例を示す系統図。
【図4】 本発明による油系統装置の第3の参考例を示す系統図。
【図5】 本発明による油系統装置の第4の参考例を示す系統図。
【図6】 従来の油系統装置の一例を示す系統図。
【符号の説明】
1…油圧発生装置、2…作動油、3…油タンク、4…油圧駆動装置、5…油圧供給配管、6…油圧ポンプ、7…ラインフィルタ、8…吐出逆止弁、9…油圧駆動装置前逆止弁、10…戻し配管、11…油冷却器、12…常用フィルタリング系統、13…ポリッシング系統、14…循環路、15…循環ポンプ、16…止め弁、17…アースフィルタ、18…マイクロフィルタ、19…迂回路、20…止め弁、21…循環路、22…止め弁、23…フラッシングポンプ、24…フラッシングフィルタ、25…止め弁、26,27…止め弁、28…貯油タンク、31…連結配管、32…配管、33…イオン交換樹脂筒入口フィルタ 、34…イオン交換樹脂筒吸込みポンプ、35…イオン交換樹脂筒、36…イオン交換樹脂筒出口フィルタ、37…脱水処理装置入口フィルタ、38…脱水処理装置吸込みポンプ、39…脱水処理装置、40…脱水処理装置吐出ポンプ、41…脱水処理装置出口フィルタ、42…オイルコンディショナ、43,44…差圧指示検出器、45…夾雑物センサ、46…水分センサ、47…全酸価センサ、48…故障検出装置、49…止め弁、50…迂回路、51…循環配管、52…循環ポンプ、53…止め弁、54…バイパス配管。

Claims (5)

  1. 油タンクを有する油圧発生装置から油圧駆動装置に作動油を供給する油圧供給配管および戻し配管からなる作動油循環系統と、前記油圧供給配管から分岐して前記油タンクに前記作動油を還流させる非常用還流系統と、これらの系統と別に前記油タンクに接続された外部配管によって構成される循環路に設けられ、油中に含まれる不純物を回収するフラッシングポンプおよびフラッシングフィルタを有するポリッシング系統とを備えた油系統装置において、前記非常用還流系統から前記ポリッシング系統のフラッシングポンプに連結する連結配管と、前記ポリッシング系統のフラッシングポンプ下流側から分岐した配管に油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒および油の劣化を低減する脱水処理装置を有するオイルコンディショナを設け、前記フラッシングフィルタ下流側に接続することにより、前記油タンク内の作動油を前記非常用還流系統から導入し前記オイルコンディショナを介して前記油タンクに循環させて浄化および再生する油浄化再生系統を構成したことを特徴とする油系統装置。
  2. 前記オイルコンディショナは、前記イオン交換樹脂筒をバイパスするバイパス配管を有することを特徴とする請求項1に記載の油系統装置。
  3. 前記オイルコンディショナにおける前記イオン交換樹脂筒の出入口間の差圧を測定する差圧測定部と、この差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記イオン交換樹脂筒および前記脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒または前記脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合に前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の油系統装置。
  4. 前記オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ、前記油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサおよび前記油の酸化状態を検出する全酸価センサからなる油状態測定部と、この油状態測定部からの出力信号に基づいて前記オイルコンディショナを構成する機器の状態および前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記機器の状態または前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒と前記脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合に、前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1からまでのいずれかに記載の油系統装置。
  5. 前記制御手段は、前記演算部において油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、前記動作制御部により前記イオン交換樹脂筒のみの運転を停止させる機能を有することを特徴とする請求項記載の油系統装置。
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