JP2004028247A - 油系統装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドレン油、使用済油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、作動油の有効利用の促進、プラント運転性向上および廃油処理量の低減等を図る。
【解決手段】油圧発生装置1から供給される作動油により駆動される油圧駆動装置4と、この油圧駆動装置4から発生するドレン油を受けるオイルパン50と、このオイルパン50から油圧発生装置1にドレン油を回収するドレン回収ライン32とを備え、ドレン回収ライン32に、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒35と、油の劣化を低減する脱水処理装置39とを有するオイルコンディショナ42を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】油圧発生装置1から供給される作動油により駆動される油圧駆動装置4と、この油圧駆動装置4から発生するドレン油を受けるオイルパン50と、このオイルパン50から油圧発生装置1にドレン油を回収するドレン回収ライン32とを備え、ドレン回収ライン32に、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒35と、油の劣化を低減する脱水処理装置39とを有するオイルコンディショナ42を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば発電プラント等の蒸気タービン設備に設けられる蒸気弁等の油圧駆動装置に適用される油系統装置に係り、特に油の性状劣化対策、廃油処理対策等の改善を図った油系装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電プラントにおいては、例えば蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁は、油圧発生装置から油圧駆動装置に供給された油圧により駆動される。そして、駆動に供された作動油は、配管内に混入する不純物によって汚れ、また長期間の使用により劣化してゆくため、プラント運転中および定期点検時に浄化を行っている。
【0003】
図3は、このような作動油の油圧発生装置から油圧駆動装置への循環系統、浄化のための油系統装置の従来例を示す系統図である。この図3に示すように、油圧発生装置1は作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備え、この油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0004】
一方、各油圧駆動装置4および保安装置には、これら各装置からのドレン油を回収するオイルパン50がそれぞれ設置されており、このオイルパン50はドレン配管51を介してドレン集合管52に接続されている。そして、各油圧駆動装置4等からオイルパン50に回収されたドレン油は、油圧駆動装置4内部から止め弁53を介して流出するドレン油とともに、ドレン集合管52に収容される。このドレン集合管52に収容されたドレンは、ドレン配管51に設けたドレン弁54を介して排出され、例えば油タンク3または廃棄貯蔵タンク55等に回収される。
【0005】
ここで、油タンク3に回収されたドレン油等の浄化回復手段について説明する。油圧発生装置1には、油タンク3内の作動油2を浄化および回復する浄化回復系統として、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。
【0006】
常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0007】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0008】
ところで、これらの油圧駆動装置4、ラインフィルタ7、止め弁類に対しては、発電プラントの健全性を維持するために毎年、機器点検が実施されており、その分解時に発生する作動油の廃油は容器にて回収され、その廃油に添加剤を混入して発電所外にて燃焼処理されている。
【0009】
例えば原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、油圧駆動装置4、保安装置およびそれらに作動油を供給している油圧発生装置1に設置される止め弁16,20,22,25、その他の逃がし弁、調整弁および各種のフィルタ7,17,18,24等の機器についても、ほぼ1年毎に定期点検が実施されている。
【0010】
したがって、これらの機器の分解点検(定期点検)時には機器の取外し、取付け作業が必要となり、その作業時には必ず機器の廃油が生じる。この廃油の量は分解点検される機器に比例して増大し、その機器も膨大な量で各装置に設置されている。
【0011】
また、発電プラントにおいては防火対策の観点から難燃性作動油が使用されており、特に油圧駆動装置用としては、リン酸エステル系の作動油が多用されている。これは、リン酸エステル系の作動油の圧縮性が小さく、耐摩耗性にも優れているため、サーボバルブを使用した高圧の装置に適しているためである。しかし、発電プラントの運転中、系外から混入する水分および油圧ポンプ等から繰り返し受ける加熱作用のため、系内の作動油は劣化することが避けられない。
【0012】
通常、リン酸エステルの劣化が始まるとき、最初に酸が生成され、次いで金属塩が生成され、これにより、流体中の空気が増加して酸化が促進され、この結果、さらなる金属塩が生成されるという、劣化サイクルの繰り返しにより系内機器の多くが腐食の危険にさらされ、またラインフィルタ7の目づまりが激しくなるなど、油圧発生装置の運転に支障が生じることになる。
【0013】
このような不具合を解消するため、アースフィルタ17に作動油を導き、そこに含まれている水分および不純な化学成分を除去することが行われているが、そのフィルタエレメント(活性白土)はカルシウムおよびマグネシウムを含有しており、これらの含有物質は不溶解性の物質(金属塩などの高分子物質)および金属石鹸を形成することで、体積抵抗率の低下をもたらし、さらに空気の混入率を高める原因となる。
【0014】
このため、アースフィルタ17のフィルタエレメントの活性が低下したとき、フィルタエレメントは比較的早い段階(数箇月程度)で交換を強いられることになる。また、このフィルタエレメントは交換の都度、活性白土を粉末状から固形物に成形する必要があり、特殊な運転を実施しなければならない。
【0015】
また、原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、定期点検から次の定期点検まではプラントを停止させず、運転を継続することを基本的な運転サイクルとしている。したがって、これら機器の健全性を確保するため、定期点検中に各機器の油系統についてオイルフラッシングを実施し、順調であればプラントは13ないし14箇月間連続運転されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原子力発電プラントにおいては、発電所内で発生した廃棄物については、社会環境問題上、発電所外に搬出することができず、所内で廃棄処理する必要がある。したがって、所内にて廃棄物の保管あるいは燃焼処理が行われるが、防火対策の観点から難燃性作動油を使用しているため、燃焼処理に使用される添加剤の量は膨大となり、これらの廃油処理に伴う廃棄処理時間およびコストは多大なものになっている。
【0017】
上記のように、リン酸エステル系の作動油はその油性状より劣化が避けられず、機器の分解点検にて発生する廃油も回避することができない。また、作動油の性状維持および再生処理は簡単に行うことができないため、実際には作動油を新油に交換する手段にて対応している。
【0018】
なお、プラントの定期点検中におけるオイルフラッシング技術については種々の提案がなされている(例えば特開平7−284743号公報、特開平9−72464号公報等)。しかしながら、作動油の性状劣化対策、廃油処理対策等の面から必ずしも十分な満足が得られていない。
【0019】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、油圧駆動装置からのドレン油、使用済油等からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減等が図れる油系統装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、油圧発生装置から供給される作動油により駆動される油圧駆動装置と、この油圧駆動装置から発生するドレン油を受けるオイルパンと、このオイルパンから前記油圧発生装置にドレン油を回収するドレン回収ラインとを備え、前記ドレン回収ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置を提供する。
【0021】
請求項2に係る発明では、使用済の油が貯蔵される容器と、この容器に接続された外部配管によって構成され前記使用済の油を前記容器に循環させる使用済油循環ラインとを備え、前記使用済油循環ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置を提供する。
【0022】
請求項3に係る発明では、前記オイルコンディショナにおける前記イオン交換樹脂筒の出入口間の差圧を測定する差圧測定部と、この差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記イオン交換樹脂筒および前記脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒または前記脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に、前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項4に係る発明では、前記オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ、前記油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサおよび前記油の酸化状態を検出する全酸価センサからなる油状態測定部と、この油状態測定部からの出力信号に基づいて前記オイルコンディショナを構成する機器の状態および前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記機器の状態または前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒と前記脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油系統装置の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、発電プラントにおける蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁を油圧発生装置から油圧駆動装置に供給する油圧により駆動する構成を例とし、リン酸エステル系の作動油を適用する場合のドレン油、使用済油の処理に好適な油系統装置について説明する。
【0025】
第1実施形態(図1)
図1は、本発明の第1実施形態による油系統装置の構成を示す系統図である。本実施形態は、系統点検時にドレン油の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、基本的な構成については、図3に示した従来例と略同様であるから、同一構成部分には図1に図3と同一の符号を付して説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態の油系統装置は、油圧発生装置1として、作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備えている。油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0027】
また、油圧発生装置1には、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する外部配管からなる迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0028】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0029】
一方、各油圧駆動装置4および保安装置には、これら各装置からのドレン油を回収するオイルパン50がそれぞれ設置されており、このオイルパン50はドレン配管51を介してドレン集合管52に接続されている。そして、各油圧駆動装置4等からオイルパン50に回収されたドレン油は、止め弁53を介して油圧駆動装置4内部から止め弁53を介して流出するドレン油とともにドレン集合管52に収容される。
【0030】
本実施形態では、このような構成を基本として、ドレン集合管52に収容されたドレン油を浄化および回復する浄化回復系統としてのオイルコンディショナ42が設けられている。
【0031】
すなわち、ドレン配管51におけるドレン集合管52の下流側には、ポリッシング系統13のフラッシングポンプ23上流側に接続されるドレン回収ラインとしての接続配管32が設けられている。この接続配管32には、上流側から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられ、これによりオイルコンディショナ42が形成されている。すなわち、このオイルコンディショナ42は、ポリッシング系統13を構成するフラッシングフィルタ24と並列的なラインとして形成されている。
【0032】
オイルコンディショナ42を構成するイオン交換樹脂筒入口フィルタ33は、油中に含まれる不純な化学成分を除去し、油の劣化を低減する機能を有する。
【0033】
また、イオン交換樹脂筒35は、リン酸エステル系の油の酸化を防ぐイオン交換樹脂を内蔵している。
【0034】
さらに、脱水処理装置39は真空脱水機で構成されており、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得る機能を有する。
【0035】
このような構成によると、系統点検時にオイルコンディショナ42を運転することにより、作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行うことができる。
【0036】
すなわち、系統点検時には、例えば止め弁16,20,26,27等を閉とし、ドレン弁53および止め弁22,25を開とすることにより、ドレン集合管52内のドレン油を接続配管32から、フラッシングポンプ23等によりオイルコンディショナ42に流動させることができる。
【0037】
このようなオイルコンディショナ42の運転により、油の金属イオンはイオン交換樹脂筒35における樹脂ビーズ表面のイオン交換基に取り込まれ、次いでイオン濃度差によりビーズ内部に拡散する。一方、金属イオンの除去によって清浄となった油は、イオン交換樹脂を通り抜ける。
【0038】
ただし、この場合においては、イオン交換樹脂筒35を用いたリン酸エステルのイオン交換作用によって水が生成される。この水は前述したように、リン酸エステルを加水分解するため、除去する必要がある。本実施形態では、水を含んだ清浄な油が脱水処理装置39に流れ、この脱水処理装置39の低真空に保持された中で水分のみが除去される。
【0039】
このように、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置39により、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得ることができる。すなわち、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油は、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を介して油タンク3に再生回収されることとなる。
【0040】
次に、オイルコンディショナ42の制御構成について説明する。例えばイオン交換樹脂筒35では油中に含まれる不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生すると適正に作動することができなくなる。また、作動油中に含まれる不純な化学成分や油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常である場合には、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置39が正常に機能していないといえる。
【0041】
そこで、本実施形態では、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部として、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に差圧指示検出器43,44がそれぞれ設けられている。
【0042】
また、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として、オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ45、油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサ46および油の酸化状態を検出する全酸価センサ47が設けられている。
【0043】
そして、これらの差圧測定部および油状態測定部による測定値は出力信号として、制御手段である故障検出装置48に入力され、各測定値に基づく演算結果によりオイルコンディショナ42の運転制御が行われる。すなわち、故障検出装置48は、差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいてイオン交換樹脂筒および脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒または脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合にオイルコンディショナの運転を停止する動作制御部を有する。
【0044】
また、この故障検出装置48は、油状態測定部からの出力信号に基づいてオイルコンディショナを構成する機器の状態および油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて機器の状態または油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒と脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合に、オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する。
【0045】
例えばイオン交換樹脂筒35に油中の不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生し、イオン交換樹脂筒35が適正に作動できなくなった場合には、イオン交換樹脂筒35に設けた差圧指示検出器43によってその事象が検出され、その検出値に基づく演算結果により、故障検出装置48から制御指令信号が出力される。また、作動油中に含まれる不純な化学成分については、夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47からの信号を入力する故障検出装置48の演算手段により、各センサからなる測定部とその出力信号からオイルコンディショナ42を構成する機器の異常と油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常であるか否か判断され、基準値を超える場合にはイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39が正常に機能していないと判断される。
【0046】
具体的には、故障検出装置48によりオイルコンディショナの運転停止の必要があると判断された場合には、運転停止指令信号がフラッシングポンプ23および他の各ポンプ34,38,40等に出力され、各ポンプの動作が停止し、オイルコンディショナの運転停止となる。油中の夾雑物、水分および全酸価の増加が異常であると判断され、かつイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していないと判断された場合に、オイルコンディショナ42を完全に停止させ、故障箇所の迅速な確認、補修等を行うことが可能となる。
【0047】
したがって、本実施形態によれば、系統点検時にオイルコンディショナ42を運転し、ドレン油を不純な化学成分および水分を含まない清浄な油になるまでオイルコンディショナ42、フラッシングポンプ23、止め弁25を介して油タンク3に導き、ドレン油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行い、ドレン油の再生回収を図ることができ、また機器に故障等の異常がある場合には迅速に対処することができる。
【0048】
第2実施形態(図2)
図2は本発明による油系統装置の第2実施形態の構成を示す系統図である。本実施形態は、系統点検時に廃棄貯蔵タンク55に貯蔵されている使用済油58の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、図1に示した第1実施形態と同一構成部分については、図2に図1と同一の符号を付して説明する。
【0049】
図2に示すように、本実施形態の油系統装置では、廃棄貯蔵タンク55の外部に閉ループ状の循環配管56が設けられ、この循環配管51に第1実施形態と同様のオイルコンディショナ42が設けられている。
【0050】
すなわち、オイルコンディショナ42は、循環配管51の一方から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられている。なお、このオイルコンディショナ42の構成および作用は、第1実施形態と同様である。
【0051】
また、オイルコンディショナ42には、第1実施形態と同様の制御手段が設けられている。この制御手段は、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部としてのイオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に設けられた差圧指示検出器43,44、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として設けられた夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47等を有する。
【0052】
また、差圧測定部および油状態測定部による測定値を入力して演算を行い、オイルコンディショナ42の運転制御を行う制御手段としての故障検出装置48が設けられている。これらの構成および作用は第1実施形態と略同様であるが、本実施形態においては、判断部によりイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していないと判断した場合、または使用済油が清浄化および再生されたと判断した場合に、オイルコンディショナ42の運転を停止する。
【0053】
なお、本実施形態では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管57が設けられている。そして、オイルコンディショナ42の制御手段である故障検出装置48は、全酸価センサ47による検出値に基づいて演算部により油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有する構成とされている。
【0054】
このような構成の第2実施形態によれば、プラントオンライン中および系統点検時等に関わらず、オイルコンディショナ42を運転することにより常に不純な化学成分および水分を含まない清浄な油になるまで使用済油58を廃棄貯蔵タンク55に循環させ、再生回収することができる。
【0055】
また、本実施形態では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管57が設けられ、油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有する構成としたことにより、不純な化学成分を除去する必要がない場合にはその確認だけに留めて脱水処理装置39による脱水作用のみを行うという簡易な処理が可能となる。したがって、油の性状によってはさらに効率のよい作用が行える。
【0056】
さらに、本実施形態によれば、最適な油性状になる時間の設定が可能となるため、無用な再生処理時間を回避することができ、廃油処理についての的確な時期判断を行い、効率よい廃棄作業を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によればドレン油および使用済油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより作動油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減が図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による油系統装置の第1実施形態を示す系統図。
【図2】本発明による油系統装置の第2実施形態を示す系統図。
【図3】従来の油系統装置の一例を示す系統図。
【符号の説明】
1…油圧発生装置、2…作動油、3…油タンク、4…油圧駆動装置、5…油圧供給配管、6…油圧ポンプ、7…ラインフィルタ、8…吐出逆止弁、9…油圧駆動装置前逆止弁、10…戻し配管、11…油冷却器、12…常用フィルタリング系統、13…ポリッシング系統、14…循環路、15…循環ポンプ、16…止め弁、17…アースフィルタ、18…マイクロフィルタ、19…迂回路、20…止め弁、21…循環路、22…止め弁、23…フラッシングポンプ、24…フラッシングフィルタ、25,26,27…止め弁、28…貯油タンク、31…バイパス配管、32…接続配管(ドレン回収ライン)、33…イオン交換樹脂筒入口フィルタ、34…イオン交換樹脂筒吸込みポンプ、35…イオン交換樹脂筒、36…イオン交換樹脂筒出口フィルタ、37…脱水処理装置入口フィルタ、38…脱水処理装置吸込みポンプ、39…脱水処理装置、40…脱水処理装置吐出ポンプ、41…脱水処理装置出口フィルタ、42…オイルコンディショナ、43,44…差圧指示検出器、45…夾雑物センサ、46…水分センサ、47…全酸価センサ、48…故障検出装置、50…オイルパン、51…ドレン配管、52…ドレン集合管、53…止め弁、54…ドレン弁、55…廃棄貯蔵タンク、56…循環配管、57…バイパス配管、58…使用済油。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば発電プラント等の蒸気タービン設備に設けられる蒸気弁等の油圧駆動装置に適用される油系統装置に係り、特に油の性状劣化対策、廃油処理対策等の改善を図った油系装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電プラントにおいては、例えば蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁は、油圧発生装置から油圧駆動装置に供給された油圧により駆動される。そして、駆動に供された作動油は、配管内に混入する不純物によって汚れ、また長期間の使用により劣化してゆくため、プラント運転中および定期点検時に浄化を行っている。
【0003】
図3は、このような作動油の油圧発生装置から油圧駆動装置への循環系統、浄化のための油系統装置の従来例を示す系統図である。この図3に示すように、油圧発生装置1は作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備え、この油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0004】
一方、各油圧駆動装置4および保安装置には、これら各装置からのドレン油を回収するオイルパン50がそれぞれ設置されており、このオイルパン50はドレン配管51を介してドレン集合管52に接続されている。そして、各油圧駆動装置4等からオイルパン50に回収されたドレン油は、油圧駆動装置4内部から止め弁53を介して流出するドレン油とともに、ドレン集合管52に収容される。このドレン集合管52に収容されたドレンは、ドレン配管51に設けたドレン弁54を介して排出され、例えば油タンク3または廃棄貯蔵タンク55等に回収される。
【0005】
ここで、油タンク3に回収されたドレン油等の浄化回復手段について説明する。油圧発生装置1には、油タンク3内の作動油2を浄化および回復する浄化回復系統として、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。
【0006】
常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0007】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0008】
ところで、これらの油圧駆動装置4、ラインフィルタ7、止め弁類に対しては、発電プラントの健全性を維持するために毎年、機器点検が実施されており、その分解時に発生する作動油の廃油は容器にて回収され、その廃油に添加剤を混入して発電所外にて燃焼処理されている。
【0009】
例えば原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、油圧駆動装置4、保安装置およびそれらに作動油を供給している油圧発生装置1に設置される止め弁16,20,22,25、その他の逃がし弁、調整弁および各種のフィルタ7,17,18,24等の機器についても、ほぼ1年毎に定期点検が実施されている。
【0010】
したがって、これらの機器の分解点検(定期点検)時には機器の取外し、取付け作業が必要となり、その作業時には必ず機器の廃油が生じる。この廃油の量は分解点検される機器に比例して増大し、その機器も膨大な量で各装置に設置されている。
【0011】
また、発電プラントにおいては防火対策の観点から難燃性作動油が使用されており、特に油圧駆動装置用としては、リン酸エステル系の作動油が多用されている。これは、リン酸エステル系の作動油の圧縮性が小さく、耐摩耗性にも優れているため、サーボバルブを使用した高圧の装置に適しているためである。しかし、発電プラントの運転中、系外から混入する水分および油圧ポンプ等から繰り返し受ける加熱作用のため、系内の作動油は劣化することが避けられない。
【0012】
通常、リン酸エステルの劣化が始まるとき、最初に酸が生成され、次いで金属塩が生成され、これにより、流体中の空気が増加して酸化が促進され、この結果、さらなる金属塩が生成されるという、劣化サイクルの繰り返しにより系内機器の多くが腐食の危険にさらされ、またラインフィルタ7の目づまりが激しくなるなど、油圧発生装置の運転に支障が生じることになる。
【0013】
このような不具合を解消するため、アースフィルタ17に作動油を導き、そこに含まれている水分および不純な化学成分を除去することが行われているが、そのフィルタエレメント(活性白土)はカルシウムおよびマグネシウムを含有しており、これらの含有物質は不溶解性の物質(金属塩などの高分子物質)および金属石鹸を形成することで、体積抵抗率の低下をもたらし、さらに空気の混入率を高める原因となる。
【0014】
このため、アースフィルタ17のフィルタエレメントの活性が低下したとき、フィルタエレメントは比較的早い段階(数箇月程度)で交換を強いられることになる。また、このフィルタエレメントは交換の都度、活性白土を粉末状から固形物に成形する必要があり、特殊な運転を実施しなければならない。
【0015】
また、原子力発電プラントでは原子炉の定期点検がほぼ1年毎に実施されており、定期点検から次の定期点検まではプラントを停止させず、運転を継続することを基本的な運転サイクルとしている。したがって、これら機器の健全性を確保するため、定期点検中に各機器の油系統についてオイルフラッシングを実施し、順調であればプラントは13ないし14箇月間連続運転されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原子力発電プラントにおいては、発電所内で発生した廃棄物については、社会環境問題上、発電所外に搬出することができず、所内で廃棄処理する必要がある。したがって、所内にて廃棄物の保管あるいは燃焼処理が行われるが、防火対策の観点から難燃性作動油を使用しているため、燃焼処理に使用される添加剤の量は膨大となり、これらの廃油処理に伴う廃棄処理時間およびコストは多大なものになっている。
【0017】
上記のように、リン酸エステル系の作動油はその油性状より劣化が避けられず、機器の分解点検にて発生する廃油も回避することができない。また、作動油の性状維持および再生処理は簡単に行うことができないため、実際には作動油を新油に交換する手段にて対応している。
【0018】
なお、プラントの定期点検中におけるオイルフラッシング技術については種々の提案がなされている(例えば特開平7−284743号公報、特開平9−72464号公報等)。しかしながら、作動油の性状劣化対策、廃油処理対策等の面から必ずしも十分な満足が得られていない。
【0019】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、油圧駆動装置からのドレン油、使用済油等からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減等が図れる油系統装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、油圧発生装置から供給される作動油により駆動される油圧駆動装置と、この油圧駆動装置から発生するドレン油を受けるオイルパンと、このオイルパンから前記油圧発生装置にドレン油を回収するドレン回収ラインとを備え、前記ドレン回収ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置を提供する。
【0021】
請求項2に係る発明では、使用済の油が貯蔵される容器と、この容器に接続された外部配管によって構成され前記使用済の油を前記容器に循環させる使用済油循環ラインとを備え、前記使用済油循環ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置を提供する。
【0022】
請求項3に係る発明では、前記オイルコンディショナにおける前記イオン交換樹脂筒の出入口間の差圧を測定する差圧測定部と、この差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記イオン交換樹脂筒および前記脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒または前記脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に、前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項4に係る発明では、前記オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ、前記油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサおよび前記油の酸化状態を検出する全酸価センサからなる油状態測定部と、この油状態測定部からの出力信号に基づいて前記オイルコンディショナを構成する機器の状態および前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記機器の状態または前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒と前記脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油系統装置の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、発電プラントにおける蒸気タービンの蒸気系統に設けられた蒸気弁を油圧発生装置から油圧駆動装置に供給する油圧により駆動する構成を例とし、リン酸エステル系の作動油を適用する場合のドレン油、使用済油の処理に好適な油系統装置について説明する。
【0025】
第1実施形態(図1)
図1は、本発明の第1実施形態による油系統装置の構成を示す系統図である。本実施形態は、系統点検時にドレン油の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、基本的な構成については、図3に示した従来例と略同様であるから、同一構成部分には図1に図3と同一の符号を付して説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態の油系統装置は、油圧発生装置1として、作動油2を収容する油タンク3と、この油タンク3から作動油2を油圧駆動装置4に供給する油圧供給配管5とを備えている。油圧供給配管5には油タンク3側から順に、油圧ポンプ6、ラインフィルタ7および吐出逆止弁8が設けられている。そして、油タンク3内の作動油2は油圧ポンプ6で昇圧され、ラインフィルタ7にて作動油中に含まれるごみなどの不純物が除かれた後、吐出逆止弁8および油圧駆動装置前逆止弁9等を経て、各油圧駆動装置4に供給され、図示しない蒸気弁を開閉駆動する。油圧駆動装置4の駆動エネルギとして使用された作動油は、戻し配管10により油冷却器11を経由して油タンク3に回収される。このような油圧供給配管5および戻し配管10によって、作動油循環系統が構成されている。
【0027】
また、油圧発生装置1には、常用フィルタリング系統12とポリッシング系統13とが設けられている。常用フィルタリング系統12は主にプラント運転時にオンラインで運転されるものであり、油タンク3の外部に接続された循環路14に、循環ポンプ15、止め弁16、アースフィルタ17およびバックアップ用のマイクロフィルタ18を順次に設けて構成され、油中に含まれる水分および不純な化学成分を除去する機能を有している。この常用フィルタリング系統12の循環路14には、アースフィルタ17の上流側と油圧供給配管5の吐出逆止弁8下流側とを接続する外部配管からなる迂回路19が設けられ、この迂回路19には止め弁20が設けられている。この迂回路19は、例えば油圧供給配管5側での異常発生時等に止め弁20を開くことにより、作動油を油タンク3に循環させる非常用還流系統としての機能を有する。
【0028】
また、ポリッシング系統13はオンライン運転および定期点検等における系統点検時のオフライン運転が可能であり、常用フィルタリング系統12とは異なる循環路21に、止め弁22、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を順次に設けて構成されている。フラッシングフィルタ24は、油中に含まれる不純物等を除去する機能を有している。なお、この循環路21には並列回路として止め弁26,27を介して貯油タンク28が接続され、サンプリング用として適用される。
【0029】
一方、各油圧駆動装置4および保安装置には、これら各装置からのドレン油を回収するオイルパン50がそれぞれ設置されており、このオイルパン50はドレン配管51を介してドレン集合管52に接続されている。そして、各油圧駆動装置4等からオイルパン50に回収されたドレン油は、止め弁53を介して油圧駆動装置4内部から止め弁53を介して流出するドレン油とともにドレン集合管52に収容される。
【0030】
本実施形態では、このような構成を基本として、ドレン集合管52に収容されたドレン油を浄化および回復する浄化回復系統としてのオイルコンディショナ42が設けられている。
【0031】
すなわち、ドレン配管51におけるドレン集合管52の下流側には、ポリッシング系統13のフラッシングポンプ23上流側に接続されるドレン回収ラインとしての接続配管32が設けられている。この接続配管32には、上流側から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられ、これによりオイルコンディショナ42が形成されている。すなわち、このオイルコンディショナ42は、ポリッシング系統13を構成するフラッシングフィルタ24と並列的なラインとして形成されている。
【0032】
オイルコンディショナ42を構成するイオン交換樹脂筒入口フィルタ33は、油中に含まれる不純な化学成分を除去し、油の劣化を低減する機能を有する。
【0033】
また、イオン交換樹脂筒35は、リン酸エステル系の油の酸化を防ぐイオン交換樹脂を内蔵している。
【0034】
さらに、脱水処理装置39は真空脱水機で構成されており、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得る機能を有する。
【0035】
このような構成によると、系統点検時にオイルコンディショナ42を運転することにより、作動油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行うことができる。
【0036】
すなわち、系統点検時には、例えば止め弁16,20,26,27等を閉とし、ドレン弁53および止め弁22,25を開とすることにより、ドレン集合管52内のドレン油を接続配管32から、フラッシングポンプ23等によりオイルコンディショナ42に流動させることができる。
【0037】
このようなオイルコンディショナ42の運転により、油の金属イオンはイオン交換樹脂筒35における樹脂ビーズ表面のイオン交換基に取り込まれ、次いでイオン濃度差によりビーズ内部に拡散する。一方、金属イオンの除去によって清浄となった油は、イオン交換樹脂を通り抜ける。
【0038】
ただし、この場合においては、イオン交換樹脂筒35を用いたリン酸エステルのイオン交換作用によって水が生成される。この水は前述したように、リン酸エステルを加水分解するため、除去する必要がある。本実施形態では、水を含んだ清浄な油が脱水処理装置39に流れ、この脱水処理装置39の低真空に保持された中で水分のみが除去される。
【0039】
このように、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置39により、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油を得ることができる。すなわち、不純な化学成分および水分を含まない清浄な油は、フラッシングポンプ23、フラッシングフィルタ24および止め弁25を介して油タンク3に再生回収されることとなる。
【0040】
次に、オイルコンディショナ42の制御構成について説明する。例えばイオン交換樹脂筒35では油中に含まれる不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生すると適正に作動することができなくなる。また、作動油中に含まれる不純な化学成分や油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常である場合には、イオン交換樹脂筒35および脱水処理装置39が正常に機能していないといえる。
【0041】
そこで、本実施形態では、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部として、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に差圧指示検出器43,44がそれぞれ設けられている。
【0042】
また、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として、オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ45、油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサ46および油の酸化状態を検出する全酸価センサ47が設けられている。
【0043】
そして、これらの差圧測定部および油状態測定部による測定値は出力信号として、制御手段である故障検出装置48に入力され、各測定値に基づく演算結果によりオイルコンディショナ42の運転制御が行われる。すなわち、故障検出装置48は、差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいてイオン交換樹脂筒および脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒または脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合にオイルコンディショナの運転を停止する動作制御部を有する。
【0044】
また、この故障検出装置48は、油状態測定部からの出力信号に基づいてオイルコンディショナを構成する機器の状態および油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて機器の状態または油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部によりイオン交換樹脂筒と脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合に、オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する。
【0045】
例えばイオン交換樹脂筒35に油中の不純物が流入したり、油温低下により差圧が発生し、イオン交換樹脂筒35が適正に作動できなくなった場合には、イオン交換樹脂筒35に設けた差圧指示検出器43によってその事象が検出され、その検出値に基づく演算結果により、故障検出装置48から制御指令信号が出力される。また、作動油中に含まれる不純な化学成分については、夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47からの信号を入力する故障検出装置48の演算手段により、各センサからなる測定部とその出力信号からオイルコンディショナ42を構成する機器の異常と油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加が異常であるか否か判断され、基準値を超える場合にはイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39が正常に機能していないと判断される。
【0046】
具体的には、故障検出装置48によりオイルコンディショナの運転停止の必要があると判断された場合には、運転停止指令信号がフラッシングポンプ23および他の各ポンプ34,38,40等に出力され、各ポンプの動作が停止し、オイルコンディショナの運転停止となる。油中の夾雑物、水分および全酸価の増加が異常であると判断され、かつイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していないと判断された場合に、オイルコンディショナ42を完全に停止させ、故障箇所の迅速な確認、補修等を行うことが可能となる。
【0047】
したがって、本実施形態によれば、系統点検時にオイルコンディショナ42を運転し、ドレン油を不純な化学成分および水分を含まない清浄な油になるまでオイルコンディショナ42、フラッシングポンプ23、止め弁25を介して油タンク3に導き、ドレン油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく、確実に行い、ドレン油の再生回収を図ることができ、また機器に故障等の異常がある場合には迅速に対処することができる。
【0048】
第2実施形態(図2)
図2は本発明による油系統装置の第2実施形態の構成を示す系統図である。本実施形態は、系統点検時に廃棄貯蔵タンク55に貯蔵されている使用済油58の浄化および再生を行う場合に適用されるものである。なお、図1に示した第1実施形態と同一構成部分については、図2に図1と同一の符号を付して説明する。
【0049】
図2に示すように、本実施形態の油系統装置では、廃棄貯蔵タンク55の外部に閉ループ状の循環配管56が設けられ、この循環配管51に第1実施形態と同様のオイルコンディショナ42が設けられている。
【0050】
すなわち、オイルコンディショナ42は、循環配管51の一方から順次に、イオン交換樹脂筒入口フィルタ33、イオン交換樹脂筒吸込みポンプ34、イオン交換樹脂筒35、イオン交換樹脂筒出口フィルタ36、脱水処理装置入口フィルタ37、脱水処理装置吸込みポンプ38、脱水処理装置39、脱水処理装置吐出ポンプ40および脱水処理装置出口フィルタ41が設けられている。なお、このオイルコンディショナ42の構成および作用は、第1実施形態と同様である。
【0051】
また、オイルコンディショナ42には、第1実施形態と同様の制御手段が設けられている。この制御手段は、イオン交換樹脂筒35の出入口間の差圧を測定する差圧測定部としてのイオン交換樹脂筒入口フィルタ33およびイオン交換樹脂筒出口フィルタ36に設けられた差圧指示検出器43,44、脱水処理装置出口フィルタ41の下流側に、油性状を監視する油状態測定部として設けられた夾雑物センサ45、水分センサ46および全酸価センサ47等を有する。
【0052】
また、差圧測定部および油状態測定部による測定値を入力して演算を行い、オイルコンディショナ42の運転制御を行う制御手段としての故障検出装置48が設けられている。これらの構成および作用は第1実施形態と略同様であるが、本実施形態においては、判断部によりイオン交換樹脂筒35と脱水処理装置39とが正常に機能していないと判断した場合、または使用済油が清浄化および再生されたと判断した場合に、オイルコンディショナ42の運転を停止する。
【0053】
なお、本実施形態では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管57が設けられている。そして、オイルコンディショナ42の制御手段である故障検出装置48は、全酸価センサ47による検出値に基づいて演算部により油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有する構成とされている。
【0054】
このような構成の第2実施形態によれば、プラントオンライン中および系統点検時等に関わらず、オイルコンディショナ42を運転することにより常に不純な化学成分および水分を含まない清浄な油になるまで使用済油58を廃棄貯蔵タンク55に循環させ、再生回収することができる。
【0055】
また、本実施形態では、オイルコンディショナ42に、イオン交換樹脂筒35をバイパスするバイパス配管57が設けられ、油の全酸価値が基準値以下と判断された場合に、動作制御部によりイオン交換樹脂筒吸込みポンプ34を停止して、イオン交換樹脂筒35のみの運転を停止させる機能を有する構成としたことにより、不純な化学成分を除去する必要がない場合にはその確認だけに留めて脱水処理装置39による脱水作用のみを行うという簡易な処理が可能となる。したがって、油の性状によってはさらに効率のよい作用が行える。
【0056】
さらに、本実施形態によれば、最適な油性状になる時間の設定が可能となるため、無用な再生処理時間を回避することができ、廃油処理についての的確な時期判断を行い、効率よい廃棄作業を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によればドレン油および使用済油からの水分、不純物、不純な化合物の除去、酸化による劣化の回復等を効率よく確実に行え、これにより作動油の有効利用の促進、ひいてはプラント運転性の向上および廃油処理量の低減が図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による油系統装置の第1実施形態を示す系統図。
【図2】本発明による油系統装置の第2実施形態を示す系統図。
【図3】従来の油系統装置の一例を示す系統図。
【符号の説明】
1…油圧発生装置、2…作動油、3…油タンク、4…油圧駆動装置、5…油圧供給配管、6…油圧ポンプ、7…ラインフィルタ、8…吐出逆止弁、9…油圧駆動装置前逆止弁、10…戻し配管、11…油冷却器、12…常用フィルタリング系統、13…ポリッシング系統、14…循環路、15…循環ポンプ、16…止め弁、17…アースフィルタ、18…マイクロフィルタ、19…迂回路、20…止め弁、21…循環路、22…止め弁、23…フラッシングポンプ、24…フラッシングフィルタ、25,26,27…止め弁、28…貯油タンク、31…バイパス配管、32…接続配管(ドレン回収ライン)、33…イオン交換樹脂筒入口フィルタ、34…イオン交換樹脂筒吸込みポンプ、35…イオン交換樹脂筒、36…イオン交換樹脂筒出口フィルタ、37…脱水処理装置入口フィルタ、38…脱水処理装置吸込みポンプ、39…脱水処理装置、40…脱水処理装置吐出ポンプ、41…脱水処理装置出口フィルタ、42…オイルコンディショナ、43,44…差圧指示検出器、45…夾雑物センサ、46…水分センサ、47…全酸価センサ、48…故障検出装置、50…オイルパン、51…ドレン配管、52…ドレン集合管、53…止め弁、54…ドレン弁、55…廃棄貯蔵タンク、56…循環配管、57…バイパス配管、58…使用済油。
Claims (4)
- 油圧発生装置から供給される作動油により駆動される油圧駆動装置と、この油圧駆動装置から発生するドレン油を受けるオイルパンと、このオイルパンから前記油圧発生装置にドレン油を回収するドレン回収ラインとを備え、前記ドレン回収ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置。
- 使用済の油が貯蔵される容器と、この容器に接続された外部配管によって構成され前記使用済の油を前記容器に循環させる使用済油循環ラインとを備え、前記使用済油循環ラインに、油中に含まれる不純な化学成分を除去するイオン交換樹脂筒と、油の劣化を低減する脱水処理装置とを有するオイルコンディショナを設けたことを特徴とする油系統装置。
- 前記オイルコンディショナにおける前記イオン交換樹脂筒の出入口間の差圧を測定する差圧測定部と、この差圧測定部からの出力信号に基づいて油中の夾雑物増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記イオン交換樹脂筒および前記脱水処理装置が正常に機能するか否かを判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒または前記脱水処理装置が正常に機能しないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に、前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の油系統装置。
- 前記オイルコンディショナに供給される油中に含まれる不純物を検出する夾雑物センサ、前記油中に含まれる不純な化学成分を検出する水分センサおよび前記油の酸化状態を検出する全酸価センサからなる油状態測定部と、この油状態測定部からの出力信号に基づいて前記オイルコンディショナを構成する機器の状態および前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合を演算する演算部と、この演算部による演算結果に基づいて前記機器の状態または前記油中の夾雑物、水分および全酸価値の増加度合についての異常を判断する判断部と、この判断部により前記イオン交換樹脂筒と前記脱水処理装置とが正常に機能していないと判断した場合、または油が清浄化および再生されたと判断した場合に前記オイルコンディショナの運転を停止する動作制御部とを有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の油系統装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005308028A (ja) * | 2004-04-19 | 2005-11-04 | Kawasaki Precision Machinery Ltd | 軟水化装置を備える水圧駆動ユニット |
JP2007509335A (ja) * | 2003-10-23 | 2007-04-12 | エブロ、エレクトロニック、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング、ウント、コムパニー、コマンデイト、ゲゼルシャフト | 油又は脂肪の測定方法、油又は脂肪用ろ過装置、及び測定装置 |
KR101714415B1 (ko) * | 2015-12-22 | 2017-03-09 | 주식회사 솔지 | 터빈 제어유 전용 여과기 |
JP2021134874A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 日立建機株式会社 | 作業機械 |
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2002
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