JP6659198B2 - 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置 - Google Patents

工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6659198B2
JP6659198B2 JP2016026734A JP2016026734A JP6659198B2 JP 6659198 B2 JP6659198 B2 JP 6659198B2 JP 2016026734 A JP2016026734 A JP 2016026734A JP 2016026734 A JP2016026734 A JP 2016026734A JP 6659198 B2 JP6659198 B2 JP 6659198B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
industrial oil
oil
industrial
ion concentration
hydrogen ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016026734A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017144370A (ja
Inventor
潔 櫻木
潔 櫻木
啓之 西田
啓之 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP2016026734A priority Critical patent/JP6659198B2/ja
Publication of JP2017144370A publication Critical patent/JP2017144370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6659198B2 publication Critical patent/JP6659198B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Description

本発明は、各種の機械設備の機器で使用される作動油等の工業用油の劣化に対するメンテナンスを行うことができる工業用油の保守方法、及び、工業用油の保守装置に関する。
従来、各種の機械設備の機器では、動力伝達媒体、潤滑剤、防錆や冷却等の目的のため、様々な工業用油が使用されている。例えば、火力プラントでは、耐火性、潤滑性、酸化安定性及び応答性に優れる油圧作動用の油として、例えば、リン酸エステルが広く利用されている。
耐火性、潤滑性、酸化安定性及び応答性に優れた工業用油は高価であるため、長期に亘り性能を維持させるためには(保守を行うためには)、不純物などを検出して汚れの状況を把握する必要がある。このため、従来から、作動油に混入した固形物を連続的に検出し、汚れ状況を診断することができる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
汚れ状況を診断することで、異物の混入や、使用に伴う中間物質の生成に伴う固体の析出を検出することができ、機器の金属磨耗の過大な増大等、種々の機械トラブルを未然に防止することができる。高価な工業用油は、できるだけ長く使用することがコストの低下につながるが、従来から提案されている技術は、汚れ状況を検出して劣化に伴う機械トラブル等を防止する技術であるため、高価な工業用油の性能を維持して寿命を延ばす思想は存在していないのが現状であった。従って、高価な工業用油の性能を維持して寿命を延ばすために、工業用油の劣化に対するメンテナンス(保守)を行うことができる技術の出現が望まれているのが実情である。
特開2003−105806号公報
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、高価な工業用油の性状を維持管理できる工業用油の保守方法、及び、工業用油の保守装置を提供することを目的とする。
請求項1から請求項12に係る本発明は、工業用油は、劣化に伴って酸性物質が中間物質として生じた後、固体が析出する点に着目してなされている。本発明における工業用油の劣化は、使用時に水分や塵埃、空気(酸素)等が混入して工業用油としての機能が低下することであり、工業用油が劣化すると、析出した固体により、使用される機器の金属磨耗の過大な増大等、種々の機械トラブルを誘発することになる。即ち、使用される機器の金属磨耗が増大したり、種々の機械トラブルを誘発したりする状態になる工業用油の性状を劣化としている。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の工業用油の保守方法は、使用している工業用油の水素イオン濃度を導出し、導出された水素イオン濃度に基づいて、前記工業用油に含まれる酸性物質を溶解させ前記工業用油に対して層分離する極性溶媒を前記工業用油に投入して混合し、混合した液体の油層を取り出して工業用油として使用することを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、使用している工業用油(保守対象の工業用油)の水素イオン濃度に基づいて工業用油の中の酸性物質状況を把握し、酸性物質の状況に応じて極性溶媒を工業用油に投入して混合し、工業用油に含まれる酸性物質を極性溶媒に溶解させると共に、酸性物質が溶解された極性溶媒を工業用油に対して層分離させ、液体の油層を取り出して工業用油として使用する。この結果、高価な工業用油から酸性物質を取り除いて性状を維持管理する(保守を実施する)ことが可能になるため、高価な工業用油の寿命を延ばすことができる。
高価な工業用油の保守を行うことができるので、機械トラブルを未然に防ぐことができる。本発明の保守方法を、例えば、発電所の機器の作動油の維持管理に適用することで、計画外に発電所が停止することによる費用損失や機器の保全のための費用負担をなくすことができる。
そして、請求項2に係る本発明の工業用油の保守方法は、請求項1に記載の工業用油の保守方法において、前記極性溶媒は、前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解する水であることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、極性溶媒として水を用いることで、工業用油から酸性物質を取り除くことができる。尚、極性溶媒としては、水の他に、エタノール、メタノール等のアルコール類を用いることができる。
また、請求項3に係る本発明の工業用油の保守方法は、請求項2に記載の工業用油の保守方法において、前記水を前記工業用油に投入して攪拌し、攪拌した後に前記工業用油と前記水を分離し、分離した前記工業用油を使用することを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、水を工業用油に投入して攪拌することで酸性物質を水に溶かし込み、攪拌した後に工業用油と水を分離し、酸性物質が取り除かれた工業用油を使用する。
また、請求項4に係る本発明の工業用油の保守方法は、請求項3に記載の工業用油の保守方法において、分離した前記工業用油に対し脱水処理を施すことを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、酸性物質が取り除かれた工業用油に脱水処理を施すので、分離できない水分を除去することができる。
また、請求項5に係る本発明の工業用油の保守方法は、請求項1に記載の工業用油の保守方法において、前記極性溶媒は、前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解する非プロトン性極性溶媒であることを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、極性溶媒として非プロトン性極性溶媒を用いることで、工業用油から酸性物質を取り除くことができる。非プロトン性極性溶媒は、Hが解離しない溶媒で、極性が高い、例えば、アセトニトリルなどのニトリル系、アセトン等のケトン系、N,N-ジメチルホルムアミド・N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系、エチレングリコール・グリセリン等のポリオール系、ピリジン・トリエチルアミン・エチレンジアミン・ジイソプロピルエチルアミン等のアミン系、ヘキサメチルリン酸トリアシド等のリン酸系、テトラヒドロフラン・t-ブチルエーテル・1,2-ジオキサン・1,3-ジオキサン・1,4-ジオキサン・1,2-ジエチルエーテル・1,3-ジエチルエーテル・1,4-ジエチルエーテル等のエーテル系、ジメチルスルホキシド、酢酸エチルが適用される。
また、請求項6に係る本発明の工業用油の保守方法は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の工業用油の保守方法において、前記工業用油は機器の作動を行う工業用油であり、前記工業用油が抽出されて循環する際に、水素イオン濃度が導出されて前記極性溶媒が前記工業用油に投入されることを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、機器の作動を行う工業用油が抽出されることで、水素イオン濃度が導出され、極性溶媒が工業用油に投入され、酸性物質が溶解された極性溶媒を工業用油に対して層分離されるので、常圧に近い圧力の工業用油に対して、水素イオン濃度の導出、極性溶媒の投入、工業用油の分離を行うことができる。
上記目的を達成するための請求項7に係る本発明の工業用油の保守装置は、保守対象の工業用油の水素イオン濃度を計測する水素イオン濃度計測手段と、水素イオン濃度計測手段の情報が入力され、水素イオン濃度の情報に基づいて前記工業用油の保守の要否を判断する判断手段と、前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解され、前記工業用油に対して層分離する極性溶媒を前記工業用油に投入する溶媒投入手段と、前記溶媒投入手段で投入された溶媒を前記工業用油と混合して前記工業用油に含まれる酸性物質を前記極性溶媒に溶解させると共に、混合した液体の油層を取り出す処理手段とを備えたことを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、使用している工業用油(保守対象の工業用油)の水素イオン濃度を水素イオン濃度計測手段で計測し、工業用油の中の酸性物質の状況を判断手段で把握し、溶媒投入手段により、極性溶媒を工業用油に投入し、処理手段により、投入された溶媒を工業用油と混合すると共に混合した液体の油層を取り出し、取り出した油を工業用油として使用する。この結果、高価な工業用油から酸性物質を取り除いて性状を維持管理する(保守を行う)ことが可能になるため、高価な工業用油の寿命を延ばすことができる。
高価な工業用油の保守を行うことができるので、機械トラブルを未然に防ぐことができる。本発明の保守装置を、例えば、発電所の機器の作動油の維持管理に適用することで、計画外に発電所が停止することによる費用損失や機器の保全のための費用負担をなくすことができる。
そして、請求項8に係る本発明の工業用油の保守装置は、請求項7に記載の工業用油の保守装置において、前記溶媒投入手段への前記工業用油の流通量を制御する流量制御弁と、前記判断手段の判断結果に基づいて前記流量制御弁の開閉を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項8に係る本発明では、判断手段の判断結果に基づいて流量制御弁の開閉を制御手段で制御するので、工業用油の水素イオン濃度に応じて、即ち、工業用油の中の酸性物質の量に応じて溶媒投入手段への工業用油の流通量を制御することができる。
また、請求項9に係る本発明の工業用油の保守装置は、請求項7もしくは請求項8に記載の工業用油の保守装置において、貯留手段と前記工業用油が使用される機器との間で前記工業用油を循環させる循環路と、前記循環路から前記工業用油を抽出して前記工業用油を前記貯留手段に戻す循環経路とを備え、前記溶媒投入手段、及び、前記処理手段は、前記循環経路に備えられていることを特徴とする。
請求項9に係る本発明では、機器の作動を行う工業用油が循環路から抽出されることで、水素イオン濃度が導出され、極性溶媒が工業用油に投入されて、酸性物質が溶解された極性溶媒が工業用油に対して層分離されるので、常圧に近い圧力の工業用油に対して、水素イオン濃度の導出、極性溶媒の投入、工業用油の分離を行うことができる。
また、請求項10に係る本発明の工業用油の保守装置は、請求項8に記載の工業用油の保守装置において、前記水素イオン濃度計測手段は、前記工業用油を含む水溶液もしくは前記工業用油を含む溶媒の水素イオン濃度を計測するpH計測手段であることを特徴とする。
請求項10に係る本発明では、工業用油を含む水溶液もしくは工業用油を含む溶媒(有機溶媒)の水素イオン濃度を計測することで、水素イオン濃度を導出することができる。工業用油を含む水溶液の水素イオン濃度を計測することで、水素イオン濃度指数(pH)を計測することができ、工業用油を含む溶媒の水素イオン濃度を計測することで、Hの濃度を計測するこができる。
また、請求項11に係る本発明の工業用油の保守装置は、請求項10に記載の工業用油の保守装置において、前記pH計測手段は、前記工業用油を含む水溶液の水素イオン濃度指数を計測する手段であり、前記判断手段は、前記pH計測手段で計測された水素イオン濃度指数の値が7よりも小さい所定の値以下の場合に、前記工業用油に酸性物質が含まれていると判断し、水素イオン濃度指数の値が7に近づくように、前記制御手段に前記流量制御弁の開閉を指示すると共に、前記溶媒投入手段で極性溶媒を前記工業用油に投入させ、前記処理手段で処理をさせることを特徴とする。
請求項11に係る本発明では、工業用油の水素イオン濃度指数の値が7よりも小さい所定の値以下の場合に、水素イオン濃度指数の値が7に近づくように、極性溶媒の投入、工業用油の分離を行い、工業用油の保守が実施される。
また、請求項12に係る本発明の工業用油の保守装置は、請求項8に記載の工業用油の保守装置において、前記水素イオン濃度計測手段は、水素イオン濃度に基づいて呈色する指示薬を用い、前記工業用油を含む水溶液もしくは前記工業用油を含む溶媒に前記指示薬を供給する指示薬手段であることを特徴とする。
請求項12に係る本発明では、水素イオン濃度に基づいて(応じて)呈色する指示薬を用い、工業用油を含む水溶液もしくは工業用油を含む溶媒(有機溶媒)に指示薬を供給することで(指示薬手段)、色の変化により水素イオン濃度を計測することができる。
例えば、工業用油を含む水溶液に、水素イオン濃度に応じて色が変わる試験紙を供給し、試験紙の色の変化により水素イオン濃度を計測することが可能である。また、工業用油を含む溶媒(有機溶媒)に水素イオン濃度に反映して呈色する指示薬を供給し、指示薬の色の変化により水素イオン濃度を計測することが可能である。
本発明の工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置は、高価な工業用油から酸性物質を取り除いて性状を維持管理する(保守を実施する)ことが可能になる。
本発明の一実施例に係る工業用油の保守装置を備えたタービン設備の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る工業用油の保守処理部の工程説明図である。 水素イオン濃度指数(pH)の経時変化を表すグラフである。 循環経路への工業用油の循環量(極性溶媒である水の投入量)の経時変化を表すグラフである。
本発明の工業用油の保守装置(工業用油の保守方法)は、工業用油(リン酸エステル)は、劣化に伴って酸性物質が中間物質として生じた後、固体が析出する点に着目してなされている。リン酸エステルの劣化は、使用時に水分や塵埃、空気(酸素)等が混入して酸性物質が生じ、工業用油としての機能が低下することであり、リン酸エステルが劣化すると、析出した固体により、使用される機器の金属磨耗の過大な増大等、種々の機械トラブルを誘発することになる。使用される機器の金属磨耗が増大したり、種々の機械トラブルを誘発したりする状態になる工業用油の性状を劣化の状態としている。
つまり、作動油としてのリン酸エステル(下記式(1)参照)は、使用に伴って徐々に劣化し、加水分解され、これにより親水性の酸性物質(下記式(2)の(a)〜(d)を参照)等を生じ得る。使用時に混入する水分や塵埃、空気(酸素)等が劣化を促進し、酸性物質の生成を促進する場合もある。酸性物質は、ここで例示する構造に限定されない。
Figure 0006659198

(R〜Rは、それぞれ独立して、H、CH、OHの何れかを表す。)
Figure 0006659198

(R〜Rは、それぞれ独立して、H、CH、OHの何れかを表す。)
上述したように、リン酸エステルが劣化すると酸性物質が生じる。以下に示す本発明の工業用油の保守方法は、作動油の水素イオン濃度が計測され、計測結果に基づいて、極性溶媒(例えば、水)を作動油に投入して混合し、混合した液体の極性溶媒に酸性物質を溶解させて作動油から酸性物質を除去し、酸性物質が除去された作動油を取り出して使用するものである。
具体的には、一実施例として、リン酸エステルの水素イオン濃度を計測する水素イオン濃度計測手段として、pH計測手段により(pHメーターにより)、リン酸エステルの水溶液の水素イオン濃度指数を検出(導出)し、検出された水素イオン濃度指数に基づいて、水素イオン濃度指数の値が7よりも小さい所定の値以下の場合(酸性の値を示した場合)に、水素イオン濃度指数の値が7に近づくように、リン酸エステルに水(極性溶媒)を投入して混合し、水に酸性物質を溶解させてリン酸エステルを中性にし、酸性物質が除去されたリン酸エステルを取り出して使用するものである。
つまり、保守対象のリン酸エステルの水素イオン濃度(水素イオン濃度指数)に基づいてリン酸エステルの中の酸性物質の状況を把握し、酸性物質の状況に応じて中和処理(中性にする処理を実施)することで、保守対象の工業用油としてのリン酸エステルの性能を維持して再度使用することができる。この結果、高価な工業用油であるリン酸エステルの性状を維持管理し、即ち、リン酸エステルの保守を実施し、リン酸エステルの寿命を延ばすことが可能になる。
極性溶媒としては、水の他に、エタノール、メタノール等のアルコール類を用いることができる。また、極性溶媒としては、H+が解離せず、極性が高い、非プロトン性溶媒(ニトリル系、ケトン系、アミド系、ポリオール系、アミン系、リン酸系、エーテル系、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、及び、それらの混合物)を用いた場合、リン酸エステルの劣化の原因となるH+が供給されることがない。
本発明の水素イオン濃度計測手段(pH計測手段)としては、工業用油を含む水溶液のpHを検出する構成に限らず、工業用油を含む溶媒(有機溶媒)の水素イオン濃度、即ち、H+の濃度を計測する手段を適用し、H+の濃度に基づいて酸性物質が生じているかを判断することも可能である。
水素イオン濃度計測手段としては、水素イオン濃度に基づいて(応じて)呈色する指示薬を用い、工業用油を含む水溶液もしくは工業用油を含む溶媒(有機溶媒)に指示薬を供給することも可能である(指示薬手段)。
具体的には、工業用油を含む水溶液に、水素イオン濃度指数に基づいて色が変化する(呈色する)試験紙を適用する(供給する)ことが可能である。また、工業用油を含む水溶液に、水素イオン濃度指数に反映して応じて呈色する指示薬を供給することも可能である。更に、試験紙の適用と指示薬の供給の両方を実施することも可能である。
また、具体的には、工業用油を含む溶媒(有機溶媒)に、水素イオン濃度に反映して呈色する指示薬を供給することが可能である。また、水素イオン濃度に応じて色が変化する(呈色する)試験紙を適用する(供給する)ことが可能である。更に、指示薬の供給と試験紙の適用の両方を実施することも可能である。
以下、図面に基づいて本発明の工業用油の保守装置を説明する。
図1には本発明の一実施例に係る工業用油の保守装置を備えたタービン設備の概略構成、図2には本発明の一実施例に係る工業用油の保守処理部の工程概念、図3には水素イオン濃度指数(pH)の経時変化を表すグラフ、図4には循環経路への工業用油の循環量の経時変化を表すグラフを示してある。
図示の実施例で性状が維持される工業用油は、蒸気タービンの出力制御を行う弁部材(蒸気弁)の動作を行うアクチュエータ(機器)の作動油(リン酸エステル)の例を示してある。
図1に示すように、蒸気タービン1は、図示しないボイラからの高圧の蒸気が導入されて駆動力を得る高圧タービン2と、高圧タービン2から抽出された蒸気により駆動力を得る中圧タービン3と、中圧タービン3から抽出された蒸気により駆動力を得る低圧タービン4を備えている。高圧タービン2、中圧タービン3、低圧タービン4には発電機5が接続され、高圧タービン2、中圧タービン3、低圧タービン4の駆動により発電機5が運転されて発電電力が得られる。低圧タービン4で仕事を終えた蒸気は復水器6で冷却されて凝縮され、復水器6で得られた復水は図示しないボイラに給水される。
高圧タービン2の上流側には、蒸気タービン1の出力制御を行う蒸気弁8が備えられている。即ち、高圧タービン2に送られる蒸気の流量が蒸気弁8の動作により制御される。蒸気弁8は、工業用油としての作動油(リン酸エステル)が使用される機器であるアクチュエータ9により開閉動作され、蒸気弁8の開閉動作により、高圧タービン2に送られる蒸気の流量が制御されて蒸気タービン1の出力が制御される。
アクチュエータ9の作動油が流通する循環系統11が備えられている。循環系統11には作動油を貯留する貯留手段としての貯留タンク12が備えられ、循環路13を通してポンプ14により作動油がアクチュエータ9に送られる。アクチュエータ9から排出された作動油は貯留タンク12に戻される。
循環系統11から分岐して、作動油に含まれる物質(酸性物質)を除去することで作動油の中和処理を行い、中和された作動油を再度使用する保守装置16が備えられている。即ち、循環系統11の循環路13から分岐して貯留タンク12に循環する抽出路17(循環経路)が設けられ、抽出路17には循環ポンプ18、保守処理部31、及び、脱水処理フィルター32が備えられている。
循環ポンプ18の上流側の抽出路17には流量制御弁15が設けられている。流量制御弁15が開かれることで作動油が保守処理部31に送られ、作動油に含まれる物質(酸性物質)が除去されて作動油の中和処理が行われる(中性にされる)。中和処理された作動油(中和処理された作動油)は脱水処理フィルター32で脱水処理されて貯留タンク12に戻される。
つまり、保守処理部31により、循環系統11を流通する作動油、即ち、貯留タンク12に貯留される(戻される)作動油が中和されて性状が維持され(水素イオン濃度指数が所定の値の範囲に維持され)、使用時に作動油に水分や塵埃、空気(酸素)等が混入して、作動油としての機能が低下した状態にならないように性能が維持される。即ち、作動油の保守が行われる。
具体的には、循環路13の作動油の水素イオン濃度指数(pH)が導出され(計測され)、計測されたpHに基づいて作動油を抽出路17(保守処理部31)に流通させることで作動油を中和処理すると共に、脱水処理フィルター32で脱水処理されて再度使用される。
これにより、使用される機器(アクチュエータ9等)の金属磨耗が過大になる状態の作動油の性状にならないように、作動油のpHが所定の値の範囲に維持され(性状が維持され)、pHが所定の値の範囲に維持された作動油が再度利用される。
つまり、抽出路17が分岐する部位の上流側(貯留タンク12側)の循環路13から分岐して作動油を取り出す分取路21が設けられている。分取路21の先には、分取路21で取り出された作動油の水素イオン濃度指数を導出するpH計測手段24(水素イオン濃度計測手段)が設けられている。pH計測手段24では、作動油の水溶液のイオン濃度指数(pH)がpHメーターで計測される。
pH計測手段24の計測情報は判断手段25(制御手段)に入力され、判断手段25では、pHの値が7よりも小さい所定値(例えば、4から6の任意の値、もしくは3程度)以下の場合、作動油に酸化物質が含まれているとして、作動油の劣化状態(性状)が判断される(作動油の保守の要否が判断される)。
pH計測手段24で計測された水素イオン濃度指数(pH)の値が、例えば、7よりも小さい所定の値以下の場合、作動油としての機能が低下した状態になる虞があるため、判断手段25で作動油の劣化状態が判断される。
保守処理部31には、作動油に含まれる酸性物質が溶解され、作動油に対して層分離する極性溶媒としての水を投入する溶媒投入手段35が備えられている。そして、保守処理部31には、溶媒投入手段35で投入された水を作動油と混合して作動油に含まれる酸性物質を溶解させ、混合した液体の油層を取り出して脱水処理フィルター32に送る処理手段36が備えられている。酸性物質が溶解された水は外部に排出される。
判断手段25は、pH計測手段24で計測されたpHの値が、例えば、7よりも小さい所定の値以下の場合に、流量制御弁15に開閉指令を出力し、循環ポンプ18の駆動により作動油を保守処理部31に送る。同時に、判断手段25は、保守処理部31に、溶媒投入手段35、及び、処理手段36を動作させる指令を出力する。
保守処理部31で中和処理された作動油を脱水処理する脱水処理フィルター32には、活性白土のフィルターが備えられ、中和処理された作動油に含まれる水が除去される。脱水処理フィルター32で脱水処理された作動油は貯留タンク12に戻される。
上述した、蒸気タービン1の蒸気弁8を動作させるためのアクチュエータ9の作動油(リン酸エステル)を循環させる循環装置では、循環系統11の循環路13を作動油が流通することで、貯留タンク12とアクチュエータ9との間で作動油が循環される。
貯留タンク12の作動油が劣化し、pH計測手段24で計測されたpHの値が7よりも小さい所定値(例えば、5から6の間の任意の値)以下になった場合、判断手段25から流量制御弁15に開閉指令が出力される。流量制御弁15が開かれることにより、作動油が保守処理部31に送られる。同時に、保守処理部31に、溶媒投入手段35、及び、処理手段36を動作させる指令が出力される。
保守処理部31では、図2(a)に示すように、処理手段36に溶媒投入手段35からの水が投入され、図2(b)に示すように、攪拌されて作動油に含まれていた酸性物質を水に溶解させる。そして、図2(c)に示すように、水と作動油が分離され、水が外部に排出されると共に、分離された作動油(酸性物質が除去されてpHが7に近づけられて中和された作動油)が脱水処理フィルター32に送られる(貯留タンク12に戻されて使用される)。
図3に実線で示すように、使用時間が短く新品に近い作動油の場合、作動油のpHの値は、中性に近い7を若干下回る値となる。時間が経過すると、図3に点線で示すように、酸性物質が増えて作動油のpHの値は6に近い値となり、時間の経過と共に酸性物質が増加して作動油のpHの値は、6を下回る値となる。
図4に示すように、pH計測手段24で計測された作動油のpHの値に応じて、pHが7に近づくように、保守処理部31を流通する作動油の流通量を時間の経過とともに制御する。これにより、図3に実線で示すように、作動油のpHの値が7の近傍に維持される(中和状態に維持される)。
上述したように、作動油のpHの値がpH計測手段24で計測され、pH計測手段24で計測されたpHの値に基づいて作動油の性状が判断手段25で判断され、判断結果に基づいて流量制御弁15が開閉されて作動油が保守処理部31に送られ、保守処理部31で酸性物質が除去され、中和処理され貯留タンク12に戻されて再度使用される。
このため、常圧に近い圧力の作動油に対して、pHの計測、抽出、中和処理を行うことができ、制御が容易となる。常圧に近い圧力の作動油を抽出する構成となっているので、既存の設備に中和処理を実施する構成を追加することが容易である。
この結果、蒸気弁8の開閉を行うアクチュエータ9の作動油のように、高価な工業用の作動油の性状を維持管理する、即ち、保守を行うことが可能になり、作動油の寿命を延ばすことができる。従って、高価な工業用の油の性状を維持管理する(保守する)ことができるので、発電所の機械トラブルを未然に防ぐことができ、計画外に発電所が停止することによる費用損失や保全のための費用負担をなくすことができる。
本発明は工業用油の保守方法及び工業用油の保全装置の産業分野で利用することができる。
1 蒸気タービン
2 高圧タービン
3 中圧タービン
4 低圧タービン
5 発電機
6 復水器
8 蒸気弁
9 アクチュエータ
11 循環系統
12 貯留タンク
13 循環路
14 ポンプ
15 流量制御弁
16 保守装置
17 抽出路
18 循環ポンプ
21 分取路
24 pH計測手段
25 判断手段
31 保守処理部
32 脱水処理フィルター
35 溶媒投入手段
36 処理手段

Claims (12)

  1. 使用している工業用油の水素イオン濃度を導出し、導出された水素イオン濃度に基づいて、前記工業用油に含まれる酸性物質を溶解させ前記工業用油に対して層分離する極性溶媒を前記工業用油に投入して混合し、混合した液体の油層を取り出して工業用油として使用する
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  2. 請求項1に記載の工業用油の保守方法において、
    前記極性溶媒は、前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解する水である
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  3. 請求項2に記載の工業用油の保守方法において、
    前記水を前記工業用油に投入して攪拌し、攪拌した後に前記工業用油と前記水を分離し、分離した前記工業用油を使用する
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  4. 請求項3に記載の工業用油の保守方法において、
    分離した前記工業用油に対し脱水処理を施す
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  5. 請求項1に記載の工業用油の保守方法において、
    前記極性溶媒は、前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解する非プロトン性極性溶媒である
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の工業用油の保守方法において、
    前記工業用油は機器の作動を行う工業用油であり、
    前記工業用油が抽出されて循環する際に、水素イオン濃度が導出されて前記極性溶媒が前記工業用油に投入される
    ことを特徴とする工業用油の保守方法。
  7. 保守対象の工業用油の水素イオン濃度を計測する水素イオン濃度計測手段と、
    水素イオン濃度計測手段の情報が入力され、水素イオン濃度の情報に基づいて前記工業用油の保守の要否を判断する判断手段と、
    前記工業用油に含まれる酸性物質が溶解され、前記工業用油に対して層分離する極性溶媒を前記工業用油に投入する溶媒投入手段と、
    前記溶媒投入手段で投入された溶媒を前記工業用油と混合して前記工業用油に含まれる酸性物質を前記極性溶媒に溶解させると共に、混合した液体の油層を取り出す処理手段とを備えた
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
  8. 請求項7に記載の工業用油の保守装置において、
    前記溶媒投入手段への前記工業用油の流通量を制御する流量制御弁と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて前記流量制御弁の開閉を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
  9. 請求項7もしくは請求項8に記載の工業用油の保守装置において、
    貯留手段と前記工業用油が使用される機器との間で前記工業用油を循環させる循環路と、
    前記循環路から前記工業用油を抽出して前記工業用油を前記貯留手段に戻す循環経路とを備え、
    前記溶媒投入手段、及び、前記処理手段は、前記循環経路に備えられている
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
  10. 請求項8に記載の工業用油の保守装置において、
    前記水素イオン濃度計測手段は、
    前記工業用油を含む水溶液もしくは前記工業用油を含む溶媒の水素イオン濃度を計測するpH計測手段である
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
  11. 請求項10に記載の工業用油の保守装置において、
    前記pH計測手段は、
    前記工業用油を含む水溶液の水素イオン濃度指数を計測する手段であり、
    前記判断手段は、
    前記pH計測手段で計測された水素イオン濃度指数の値が7よりも小さい所定の値以下の場合に、前記工業用油に酸性物質が含まれていると判断し、水素イオン濃度指数の値が7に近づくように、前記制御手段に前記流量制御弁の開閉を指示すると共に、前記溶媒投入手段で極性溶媒を前記工業用油に投入させ、前記処理手段で処理をさせる
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
  12. 請求項8に記載の工業用油の保守装置において、
    前記水素イオン濃度計測手段は、
    水素イオン濃度に基づいて呈色する指示薬を用い、前記工業用油を含む水溶液もしくは前記工業用油を含む溶媒に前記指示薬を供給する指示薬手段である
    ことを特徴とする工業用油の保守装置。
JP2016026734A 2016-02-16 2016-02-16 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置 Active JP6659198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026734A JP6659198B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026734A JP6659198B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017144370A JP2017144370A (ja) 2017-08-24
JP6659198B2 true JP6659198B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=59681735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016026734A Active JP6659198B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6659198B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023100948A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08 大成技研株式会社 油水分離システム、添加装置及び油水分離方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5661117B1 (en) * 1995-04-14 2000-08-29 Peter Dufresne Regeneration of phosphate ester lubricating fluids
JP3995540B2 (ja) * 2002-06-27 2007-10-24 株式会社東芝 油系統装置
JP5354992B2 (ja) * 2008-08-22 2013-11-27 国立大学法人山形大学 潤滑油の劣化判定具及び潤滑油の劣化判定方法
JP2011162655A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Plant Technos:Kk 作動油再生装置および作動油再生方法
JP2017061642A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 一般財団法人電力中央研究所 工業用油の性状維持方法及び工業用油の性状維持装置
JP2017062214A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 一般財団法人電力中央研究所 工業用油の評価方法、工業用油の評価装置、工業用油の循環装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017144370A (ja) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1937943B1 (de) Verfahren und vorrichtung zur bestimmung des lebensdauerverbrauchs einzelner bauteile einer fossil befeuerten energieerzeugungsanlage, insbesondere einer gud-anlage
DE112006003136B4 (de) Brennstoffzellensystem und Verfahren zu seiner Abschaltung
EP2520771B1 (de) Verfahren und Vorrichtung zur schnellen Ölerwärmung für ölgeschmierte Expansionsmaschinen
JP6659198B2 (ja) 工業用油の保守方法及び工業用油の保守装置
DE10325754A1 (de) Brennstoffzellen-System
CN1886187A (zh) 连续生产膜式水处理设备及其操作方法
WO2009109311A2 (de) Verfahren zum gewinnen von energie aus einem abgasstrom sowie kraftfahrzeug
US11952906B2 (en) Machine foam cleaning system with integrated sensing
EP2179255A2 (de) Anordnung und verfahren zum bestimmen des ölverbrauchs einer ölgeschmierten maschine
CN207882268U (zh) 润滑油检测控制系统
CN102308175B (zh) 冷凝器系统
DE102013227218A1 (de) VERFAHREN ZUM WIEDERHERSTELLEN DER LEISTUNG ElNES BRENNSTOFFZELLENSTAPELS
DE102014118019A1 (de) Zwischenspülung mit Peressigsäure-Lösung für eine Gasturbine
EP2937527A1 (de) ORC-System Nassdampfregelung: Indirekte Regelung des Dampfgehaltes x<1 durch Füllstandsregelung
JP7271205B2 (ja) 発電プラントの水質監視システム、及びその水質監視方法並びに水質監視プログラム、発電プラント
EP2792647B1 (de) Verfahren zum Vermeiden von Ablagerungen in Kühlwasserkreisläufen
JP2017062215A (ja) 工業用油の性状評価方法、工業用油の性状評価装置、工業用油の循環装置
DE102016002129A1 (de) Numerische Steuervorrichtung, die eine Überhitzung der Spindel verhindern kann
CN113739054B (zh) 用于为润滑位置供给润滑油的设备和方法
JP6601840B2 (ja) 工業用油の保全装置
JP2004209531A (ja) 圧延機及び圧延方法
JP2017061642A (ja) 工業用油の性状維持方法及び工業用油の性状維持装置
DE102015119293A1 (de) Gaslaservorrichtung, die zum Prüfen der Luftdichtheit eines Lasergaszufuhrrohrs imstande ist
Koestinger et al. Drying of power transformers in the field, applying the LFH-Technology in combination with oil reclamation
JP2017062214A (ja) 工業用油の評価方法、工業用油の評価装置、工業用油の循環装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6659198

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250