JP3995332B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両のサスペンション機構を構成する油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のサスペンション機構に使用される油圧緩衝器として、図3に示すタイプのものが知られている。
この油圧緩衝器51は、ピストンにて内部の油室が上下に画成され下端が車輪に取付けられる緩衝器本体52と、この緩衝器本体52の上端側から突出し且つ先端部が車体側に取付けられるピストンロッド53を備えており、このピストンロッド53は、テーパ部tを介して大径の侵入部53sと小径のマウント部53mに仕切られるとともに、このマウント部53mが車体側に連結される。
そして前記テーパ部t近傍の侵入部53sにはストッパラバー54が嵌着され、このストッパラバー54の周囲はダストカバー55で覆われるとともに、前記テーパ部tの周囲にはカバープレート56が嵌着されている。
【0003】
このような油圧緩衝器51では、ピストンロッド53の進退動に伴い、緩衝器本体52の油室内のピストンの摺動によって減衰力を発生させ、ダンパ効果を得るようにしているが、ピストンロッド53が縮む際、ストッパラバー54を緩衝器本体52端部のバンプストッパキャップ57に当接させることでストローク終末位置における衝撃吸収を図る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような油圧緩衝器51の組立ては、緩衝器本体52に対してピストンロッド53と一体のピストンを挿入し、この緩衝器本体52のピストン挿入口をバンプストッパキャップ57で覆った後、ストッパラバー54をピストンロッド53の大径の侵入部53sに嵌着し、その後、カバープレート56、ダストカバー55を組み付けるようにしているが、ストッパラバー54をマウント部53m側から嵌め込む際、例えば図4に示すように、ストッパラバー54の弾性等によって押込み方向に対して嵌着位置が戻るようなことがあると、その後カバープレート56をテーパ部tの外面に嵌着させようとする時に干渉して組付けづらいという問題がある。
また、ピストンロッド53の侵入部53sとマウント部53mの径と同一径にしようとすると、カバープレート56の取付け位置が不明確になるとともに、別途、ストッパラバー54等を所定位置に固定するための手段が必要となり、部品点数の増大、組付工数の増大を招きやすくなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、緩衝器本体の一端側に装着されるキャップ部材と、このキャップ部材のロッド挿通孔を貫いて緩衝器本体の内部から外部に延出するピストンロッドと、このピストンロッドの外部延出部の所定箇所に嵌着されるストッパラバーを備えた油圧緩衝器において、ストッパラバーの嵌着部附近に、緩衝器本体側に向けて径が徐々に広がった後急激に径が細まり且つ最大径が前記キャップ部材のロッド挿通孔の径より小さい鍔部を形成して、この鍔部を境にしてピストンロッドを緩衝器本体側の侵入部と延出端部側のマウント部に仕切るようにし、ストッパラバーをピストンロッドの侵入部側で且つ鍔部に当接する位置に嵌着させるようにした。
【0006】
このような油圧緩衝器の組立ては、緩衝器本体の一端側からピストンロッドと一体のピストンを挿入し、このピストンロッドの先端部からキャップ部材のロッド挿通孔を通して、キャップ部材を緩衝器本体のピストン挿入口まで移動させ、ピストン挿入孔を覆うように固定する。次いで、ストッパラバーをピストンロッドの先端側から嵌め込んで、緩衝器本体側に向けて押込み、鍔部を越えた位置まで移動させれば、常にストッパラバーを所定の位置に嵌着させることができ、その後の各部品等の組付けを容易に行うことができる。
このため、ストッパラバーの嵌着孔は、鍔部の最大径より小さくして、所定位置に嵌着させた時に鍔部の段部に当接し得る程度の径にしておく。
また鍔部の径が緩衝器本体側に向けて徐々に広がっているため、ストッパラバーを鍔部の奥まで移動させる際に円滑に移動させることができる。
【0007】
尚、ピストンロッドの侵入部とマウント部を同一径にすることが好ましい。このようにピストンロッドの侵入部とマウント部の径を同一にすれば、例えば侵入部とマウント部を一体に作製する時に手間がかからず、また、侵入部とマウント部を別体に作製する時でも、同一の材料を使用することができ便利である。
【0008】
また、ピストンロッドの侵入部とマウント部を別部材から構成し、侵入部とマウント部のいずれか一方側の部材の端部に鍔部を形成するとともに、この鍔部の位置で両部材を接合するようにしてもよい。
この場合は、鍔部の作製が容易となるが、特にマウント部側に鍔部を形成すれば、先端側に向けて軸径が広がる単純な形状になるため成形が一層容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は油圧緩衝器の全体図でピストンロッドが伸び切った状態図、図2は図1の要部拡大図である。
図1に示すように、本発明に係る油圧緩衝器1は緩衝器本体2と、この緩衝器本体2の一端側から延出するピストンロッド3を備えており、緩衝器本体2の下端側は、車輪側に連結可能にされるとともに、ピストンロッド3の上端部は車体側に連結可能とされている。
【0010】
そして前記緩衝器本体2は、ボトムチューブ4内に内蔵されるシリンダ5と、このシリンダ5内で摺動自在なピストン6を備えており、シリンダ5内の空間部をピストン6によって上室a(図では緩衝器の延びきり状態を示しているので上室の容積は極めて小さくなっている)と下室bに区画するとともに、この上室aと下室bには油を充填している。
【0011】
またシリンダ5とボトムチューブ4間の空間部は、リザーバ室cとして構成され、このリザーバ室cには油とガスが充填され、このリザーバ室cの油とシリンダ5内の油をボトムバルブ7を介して連通させるようにしている。
【0012】
また緩衝器本体2の上端側には、キャップ部材としてのバンプストッパキャップ8が取付けられ、このバンプストッパキャップ8には、ピストンロッド3を挿通せしめるロッド挿通孔8hが設けられている。
【0013】
前記ピストンロッド3は、下端にピストン6が連結され、バンプストッパキャップ8を通して外部に延出する途中の所定箇所には、鍔部3tが形成されている。この鍔部3tは、緩衝器本体2側(図において下側)に向けてテーパ状に径が広がり、最終的に段部を介して急激に狭まって元の径に戻る形状にされ、最大径が前記バンプストッパキャップ8のロッド挿通孔8hより小さい径にされるとともに、この鍔部3tを境にして、緩衝器本体2側が侵入部3sとなり、反対側がマウント部3mになっている。
そしてこの侵入部3sとマウント部3mの径は同一径とされ、マウント部3mが車体側に連結される。
【0014】
前記ピストンロッド3の侵入部3sには、図2にも示すようにストッパラバー10が嵌着され、鍔部3tの段部に当接している。そしてこのストッパラバー10の嵌着孔は、鍔部3tの最大径より若干小さい径にしている。
また、このストッパラバー10の上部であって鍔部3tの周囲には、鍔部3tの外形形状とほヾ同形状の嵌合孔を有するカバープレート11が嵌着され、このカバープレート11の周囲にはダストカバー12が取付けられて、ストッパラバー10と侵入部3sの周囲を覆うことができるようにしている。
【0015】
前記ピストンロッド3のマウント部3mには、ジョイントカラー13が嵌着され、このジョイントカラー13の周囲には、車体側接合部にかかる衝撃を緩和するためのマウントラバー14が取付けられている。
【0016】
以上のような油圧緩衝器1は、車両走行時に路面から車体に伝わる衝撃を、ピストン6摺動時の油の移動とガスの圧縮によって吸収し、ピストンロッド3の縮み方向のストローク端末では、ストッパラバー10がバンプストップキャップ8に当接することで衝撃を吸収するようにしているが、この油圧緩衝器1の組付方法は次のような手順で行われる。
【0017】
まず、緩衝器本体2のシリンダ5内に、ピストンロッド3と一体のピストン6を挿入する。そしてピストンロッド3の先端部からバンプストッパキャップ8のロッド挿通孔8hを挿入して緩衝器本体2の端部まで移動させ、バンプストッパキャップ8を緩衝器本体2に結合する。
【0018】
次いで、ピストンロッド3の端部からストッパラバー10を嵌め込んで、奥に向けて押込んでゆく。そして鍔部3tを通過する時点では、ストッパラバー10の嵌着孔は弾性によって広がり、最大径の箇所を通過すると広がっていたストッパラバー10の嵌着孔は節度感をもって緊縮し、鍔部3tの段部に当接した状態で侵入部3sに嵌着する。
【0019】
次いで、鍔部3tと同形状の嵌合孔を有するカバープレート11を嵌め込むと、鍔部3tの周囲にストッパラバー10が張出して干渉するようなことがないため、円滑に組み付けることができる。その後、ジョイントカラー13、マウントラバー14が取付けられる。
【0020】
尚、前記ピストンロッド3の侵入部3sとマウント部3mを別部材から構成してもよい。
この場合は、鍔部3tを侵入部3s側端部、またはマウント部3m側端部のいずれかに設けて、例えば鍔部3tを介して両者を溶接等で接合するが、特に鍔部3tをマウント部3m側の端部に設ければ、軸径が単純に先端側に向けて広がる形態になるため容易に成形できる。
【0021】
また、侵入部3sとマウント部3mを一体に成形する時は、鍔部3tも一体に成形すれば部品点数が増えず、組付手順も楽になるが、鍔部3tを別体に構成し、所定箇所に嵌め込んで固着するようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、緩衝器本体から外部に延出するピストンロッドの途中に、緩衝器本体側に向けて径が徐々に広がった後急激に細まり且つ最大径がキャップ部材のロッド挿通孔の径より小さい鍔部を形成して、この鍔部を境にしてピストンロッドを侵入部とマウント部に仕切るとともに、ストッパラバーを侵入部側で且つ鍔部に当接する位置に嵌着させるようにしたため、常にストッパラバーを所定位置に嵌着させることができ、組付けを容易に行うことができる。
【0023】
また、ピストンロッドの侵入部とマウント部を同一径にすれば、例えば侵入部とマウント部を一体に作製する時に手間がかからず、また侵入部とマウント部を別体に作製する時でも、同一の材料を使用することができ、便利である。
更に、侵入部とマウント部を別部材から構成し、侵入部とマウント部のいずれか一方側の部材の端部に鍔部を形成すれば、鍔部の成形を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧緩衝器の全体図でピストンロッドが伸び切った状態図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】従来の油圧緩衝器の要部図
【図4】従来の組付けの不具合状態を説明する説明図
【符号の説明】
1…油圧緩衝器、2…緩衝器本体、3…ピストンロッド、3m…マウント部、3s…侵入部、3t…鍔部、8…バンプストッパキャップ、8h…ロッド挿通孔、10…ストッパラバー。
Claims (2)
- 緩衝器本体の一端側に装着されるキャップ部材と、このキャップ部材のロッド挿通孔を貫いて緩衝器本体の内部から外部に延出するピストンロッドと、このピストンロッドの外部延出部の所定箇所に嵌着されるストッパラバーを備えた油圧緩衝器であって、前記ストッパラバーの嵌着部附近に、緩衝器本体側に向けて径が徐々に広がった後急激に径が細まり且つ最大径が前記キャップ部材のロッド挿通孔の径より小さい鍔部を形成して、この鍔部を境にしてピストンロッドを緩衝器本体側の侵入部と延出端部側のマウント部に仕切るようにし、前記ストッパラバーをピストンロッドの侵入部側で且つ鍔部に当接する位置に嵌着させ、更に前記ピストンロッドの侵入部とマウント部を同一径にすることを特徴とする油圧緩衝器。
- 請求項1に記載の油圧緩衝器において、前記ピストンロッドの侵入部とマウント部を別部材から構成し、侵入部とマウント部のいずれか一方側の部材の端部に前記鍔部を形成するとともに、この鍔部の位置で両部材を接合することを特徴とする油圧緩衝器。
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JP5962398A JP3995332B2 (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 油圧緩衝器 |
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JP5962398A Expired - Fee Related JP3995332B2 (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 油圧緩衝器 |
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