JP3994741B2 - 制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有接点スイッチのオンオフにより与えられる情報に対して所定の制御対象を制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々の機械において、各部を所定のシーケンスで動作させる際に各部の動作が完了したことを検出したり、可動部の動作開始または動作停止を指令したり、動作方向の反転を指令したり、動作の安全を図るために各部の動作にインターロックをかけたりするために、各種の検出動作または指令動作を行う際にオン状態またはオフ状態にされる有接点スイッチが用いられる。この種のスイッチの代表的なものは、運転者により操作される押ボタンスイッチや、機械の可動部が所定の位置に達したときに駆動されてオン状態またはオフ状態になるリミットスイッチ等である。
【0003】
この種の有接点スイッチから得られる制御情報を用いて所定の制御対象を制御する制御装置は、有接点スイッチに印加するための直流電圧を出力する直流電源部と、この直流電源部から有接点スイッチを通して電流が流れている状態及び該電流が流れていない状態をそれぞ有接点スイッチのオン状態及びオフ状態として検出して該有接点スイッチの状態により与えられる情報に基づいて所定の制御対象を制御する制御部とを備えている。
【0004】
図2は従来のこの種の制御装置1´の構成例を概略的に示したものである。図2において2及び3は第1及び第2の有接点スイッチ、4は電圧VB (例えば12[V])を出力するバッテリで、スイッチ3の一端及びバッテリ4の負極側端子は接地され、バッテリ4の正極端子は有接点スイッチ2の一端に接続されている。
【0005】
制御装置1´の回路基板5には、電源端子6とアースパターン7とが設けられ、電源端子6はバッテリ4の正極端子に、アースパターン7はバッテリ4の負極端子にそれぞれ接続されている。回路基板5にまた、マイクロコンピュータからなる制御部8と、電源端子6とアースパターン7との間に印加されたバッテリ4の電圧をマイクロコンピュータを駆動するのに適した電源電圧Vcc(5V)に変換する制御用電源回路9が取り付けられていて、電源回路9の出力電圧が制御部8を構成するマイクロコンピュータの電源端子に印加されている。
【0006】
回路基板5にはまた、バッテリ2のスイッチ2の他端にアノードが接続されたダイオード10と、スイッチ3の他端にカソードが接続されたダイオード11と、ダイオード10のカソードとアースパターン7との間に接続された定格接点電流通電用抵抗器12と、ダイオード11のアノードと電源端子6との間に接続された定格接点電流通電用抵抗器13と、抵抗器12の両端に得られる電圧信号を反転して制御部8の信号入力ポートに割込み信号INT1として入力するインバータ14と、出力端子が制御部8の信号入力ポートに接続されたバッファ回路15とが取り付けられ、スイッチ3の両端の電圧がダイオード11とバッファ回路15とを通して制御部8の信号入力ポートに割込み信号INT2として入力されている。
【0007】
図示の制御装置においては、ダイオード10及び抵抗器12により、スイッチ2のオンオフの状態を検出するスイッチ状態検出回路16が構成され、ダイオード11と抵抗器13とによりスイッチ3のオンオフの状態を検出するスイッチ状態検出回路17が構成されている。
【0008】
この制御装置において、スイッチ2がオン状態になると、バッテリ4からスイッチ2とダイオード10と抵抗器12とを通して電流が流れ、抵抗器12の両端に高レベル(Hレベル)の電圧信号が発生する。ここでスイッチ2がオンの状態を「1」とすると、抵抗器12の両端には正論理の信号が得られる。即ち、スイッチ2の状態を検出するスイッチ状態検出回路16は、スイッチ2が発生する信号をインバータ14に正論理で入力するように構成されている。
【0009】
インバータ14は、抵抗器12側から与えられる12[V]系の電圧信号を反転するとともに、マイクロコンピュータに入力し得る5[V]系の電圧信号に変換して制御部8に入力する。
【0010】
またスイッチ3がオン状態になると、制御用電源回路9から抵抗器13とダイオード11とスイッチ3とを通して電流が流れ、バッファ回路15の入力電圧が高レベルから低レベル(Lレベル)に低下する。即ち、スイッチ3の状態を検出するスイッチ状態検出回路17は、スイッチ3が発生する信号をバッファ回路15に負論理で入力するように構成されている。
【0011】
バッファ回路15は、抵抗器13を通して与えられる12[V]系の電圧信号をマイクロコンピュータに入力し得る5[V]系の電圧信号に変換して制御部8に入力する。
【0012】
上記制御装置が例えばモータにより駆動される制御対象(負荷)を駆動指令に応じて第1の位置から第2の位置まで移動させるように制御するものとし、有接点スイッチ2及び3がそれぞれ駆動指令を与える指令スイッチ及び制御対象が第2の位置に達したときにオン状態になるリミットスイッチであるとする。
【0013】
この場合、スイッチ2がオン状態にされて駆動指令が与えられると、インバータ14から制御部8に与えられている信号がHレベルからLレベルに立ち下がる。制御部8は、インバータ14から与えられる信号のHレベルからLレベルへの立下がりを割込み信号INT1として認識して割込み処理を行い、この割込み処理において、制御対象を第2の位置に向けて移動させるべくモータに駆動電流を与えた後メインルーチンに復帰する。制御対象が第2の位置に到達してスイッチ3がオン状態にされると、バッファ回路15を通して制御部8に与えられている信号がHレベルからLレベルに立ち下がる。制御部8はこの信号の立下がりを割込み信号INT2として認識して割込み処理を行い、この割込み処理においてモータへの駆動電流の供給を停止させる。
【0014】
図2に示した制御装置において、バッテリ4の電圧を12[V]、定格接点電流通電用抵抗器12及び13のそれぞれの抵抗値をR、ダイオード10及び11でそれぞれ生じる電圧降下を0.5[V]とすると、スイッチ2及び3のそれぞれの接点を流れる接点電流I[A]は、下記の(1)式により与えられる。
【0015】
I=(12−0.5)/R …(1)
この接点電流Iが流れたときに定格接点電流通電用抵抗器12及び13のそれぞれで消費される電力P[W]は下記の式により与えられる。
【0016】
P=I2 ×R …(2)
図2に示したような制御装置においては、スイッチ2,3の接点を通して上記(2)式で与えられる電力が消費されるため、抵抗器12及び13での発熱が多くなり、制御装置の温度が上昇するという問題があった。
【0017】
特に農業機械のように、厳しい作業環境で使用される機械を制御する制御装置においては、スイッチの接点の表面に形成される酸化絶縁被膜をジュール熱により焼き取って除去する(セルフクリーニングを行わせる)目的で、接点電流Iの定格値を大きく設定する必要があるため、上記の温度上昇が問題になる。
【0018】
また農業機械等の多機能で複雑な機械においては、指令動作や検出動作を行う有接点スイッチが数十個も設けられることがあるが、このように多数の指令用または検出用スイッチが設けられる場合には、定格接点電流通電用抵抗器での発熱が甚だしくなり、この発熱が制御装置の故障の原因になることもあった。
【0019】
そこで、図3に示すように、抵抗器12と接地間にトランジスタTR1からなるスイッチ回路を挿入して、制御部8がスイッチ2の状態(抵抗器12の両端の電圧)を読み込む必要がある間だけトランジスタTR1をオン状態にするように、制御部8のマイクロコンピュータが実行するプログラムを構成するとともに、電源端子6とダイオード11のアノードとの間にトランジスタTR2及びTR3からなるスイッチ回路を挿入して、制御部8がスイッチ3の状態を読み込む必要がある間だけトランジスタTR2をオン状態にするように、制御部8のマイクロコンピュータが実行するプログラムを構成するようにした制御装置1”が提案された。
【0020】
このような構成をとると、スイッチ2及び3が動作するタイミングを予測できる場合に、抵抗器12及び13に電流を流す時間を、スイッチ2及び3の状態を読み込むために必要な短い時間に制限することができるため、図2に示した制御装置よりも抵抗器12,13での消費電力を少なくして、スイッチ状態検出回路16´及び17´での発熱を少なくすることができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、図3に示した制御装置では、スイッチ2及び3が動作するタイミングが予め分かっているときに、制御部8によりトランジスタTR1及びTR2を適確に制御して抵抗器12,13での消費電力を節約する効果を期待することができる。
【0022】
しかしながら、農業機械のように、運転者の恣意的な操作により種々の運転パターンで運転される多くの機械においては、スイッチ2,3の動作タイミングを予測することができないため、トランジスタTR1及びTR2をオン状態に保持する期間を短縮することができないことが多く、抵抗器12,13での消費電力を節約する効果を期待できないことが多かった。
【0023】
例えば、スイッチ2が制御対象の駆動指令を与える際にオン状態にされ、駆動を停止する際にオフ状態にされるスイッチであって、駆動指令が与えられるタイミング及び駆動停止指令が与えられるタイミングが不定である場合には、制御部8は、動作中常時トランジスタTR1をオン状態に保持しておかないと、スイッチ2により与えられる駆動指令または駆動停止指令を認識することができなかった。
【0024】
このように従来の制御装置では、指令用や検出用のスイッチの動作状態を電圧信号に変換する抵抗器での消費電力を節約する効果を余り期待できなかったため、高温に耐え得る大形の抵抗器を用いることが必要になり、制御装置が大形になるのを避けられなかった。また従来の制御装置では、通常マイクロコンピュータからなる制御部が抵抗器から発生する熱にさらされるため、制御部が故障したり、誤動作をしたりするおそれがあった。
【0025】
本発明の目的は、有接点スイッチがオン動作またはオフ動作を行うタイミングを予測できない場合でも、短時間の間だけスイッチに定格接点電流を流すだけで制御部にスイッチの状態を読み込むことができるようにして、消費電力の節約を図り、温度上昇を抑制することができるようにした制御装置を提供することにある。
【0026】
本発明の他の目的は、スイッチに定格接点電流を流す時間を短縮してその温度上昇を抑制することにより、従来よりも小形の抵抗器を用いて装置の小形化を図ることができるようにした制御装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、検出動作または指令動作を行うためにオン状態とオフ状態とにされる有接点スイッチと、負極が接地された状態で設けられて前記有接点スイッチに印加するための直流電圧を出力する直流電源部と、前記直流電源部から前記有接点スイッチを通して電流が流れている状態及び該電流が流れていない状態をそれぞ前記有接点スイッチのオン状態及びオフ状態として検出して該有接点スイッチの状態により与えられる情報に基づいて所定の制御対象を制御する制御部とを備えた制御装置を対象とする。
【0028】
本発明においては、直流電源部の正極側出力端子に有接点スイッチを通して一端が接続された定格接点電流通電用抵抗器と、定格接点電流通電用抵抗器の他端と接地間に設けられて、制御端子に高レベルの電圧信号が与えられたときにオン状態になって定格接点電流通電用抵抗器を通して有接点スイッチに定格接点電流を流す接点電流制御用スイッチと、定格接点電流通電用抵抗器の両端に得られる電圧信号のレベルを反転して前記制御部の信号入力ポートに与えるとともに前記接点電流制御用スイッチの制御端子に与えるインバータと、有接点スイッチに対しては直列に、定格接点電流通電用抵抗器に対しては並列に接続されて、接点電流制御用スイッチがオフ状態にあるときに有接点スイッチがオン状態にある間該有接点スイッチに定格接点電流よりも小さい接点電流を流すように抵抗値が設定された電流制限用抵抗器とを設けた。
【0029】
上記の制御装置において、有接点スイッチがオフ状態にあるときには、インバータに電圧が入力されないため、該インバータは制御部に高レベルの電圧信号を入力している。有接点スイッチがオン状態になった瞬間には未だインバータの出力電圧が高レベルの状態にあるため、有接点スイッチがオン状態になると接点電流制御用スイッチがオン状態になり 、有接点スイッチと接点電流制御用スイッチと定格接点電流通電用抵抗器とを通して定格接点電流が流れる。これにより定格接点電流通電用抵抗器の両端の電圧が高レベルになるため、インバータの出力電圧が低レベルになり、接点電流制御用スイッチがオフ状態になる。これにより、有接点スイッチに電流制限用抵抗器を通して制限された接点電流が流れるようになる。有接点スイッチがオン状態にある間は、電流制限用抵抗器の両端の高レベルの電圧がインバータに入力されるため、インバータの出力電圧は低レベルの状態に保持される。従って、制御部は有接点スイッチがオン状態にある間、該スイッチがオン状態にあることを認識し続ける。また有接点スイッチがオフ状態になった後も電流制限用抵抗器を通して有接点スイッチに電源電圧が印加され続けるため、有接点スイッチの状態の検出を継続することができる。
【0030】
上記のように構成すると、定格接点電流通電用抵抗器の抵抗値を適当に設定することにより、有接点スイッチがオフ状態にあるときに、該スイッチの両端に、接点表面の酸化絶縁被膜を破壊するために必要な電圧を印加しておいて、有接点スイッチがオン状態になった瞬間に酸化絶縁被膜を熱破壊するために必要な定格値の接点電流をスイッチに流すことができるため、有接点スイッチのセルフクリーニングを支障なく行わせることができる。
【0031】
また有接点スイッチがオン状態になった後、該スイッチを通して流れる接点電流を定格値よりも小さい値に制限することができるため、スイッチ状態を検出する回路での消費電力を少なくして、発熱を少なくすることができる。
【0032】
有接点スイッチに定格接点電流(スイッチの接点のセルフクリーニングを行わせるために必要な十分大きい電流)を流す定格接点電流通電用抵抗器は、短時間通電されるだけであるので、定格接点電流通電用抵抗器として従来用いられていたものよりも容量が小さい小形のものを用いて、制御装置の小形化を図ることができる。
【0033】
また上記のように構成すると、スイッチ状態を検出する回路での発熱を抑制することができるため、制御装置の温度が上昇して故障の原因となるのを防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。
【0034】
また上記のように構成すると、制御部が予測できないタイミングで有接点スイッチが動作する場合でもその状態の変化を制御部に読み込むことができるため、制御指令や検出信号を発生する有接点スイッチがいかなる使い方をされる場合にも適用することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係わる制御装置1の構成例を示したもので、同図において図3の各部と同等の部分にはそれぞれ図3と同一の符号を付してある。
【0036】
図1において2及び3は有接点スイッチ、4は直流電源部を構成するバッテリ、5は回路基板、6及び7はそれぞれ基板5に設けられた電源端子及びアースパターン、8はマイクロコンピュータからなる制御部、9は制御用電源回路、10及び11はダイオードであり、電源端子6及びアースパターン7はそれぞれバッテリ4の正極側出力端子及び負極側出力端子に接続されている。
【0037】
また12はスイッチ2に対して設けられた定格接点電流通電用抵抗器で、この抵抗器12の一端はカソードを該抵抗器12側に向けたダイオード10と有接点スイッチ2とを通して直流電源部を構成するバッテリ4の正極側出力端子に接続されている。
【0038】
抵抗器12の他端はエミッタが接地されたNPNトランジスタTR1のコレクタに接続され、このトランジスタTR1により、接点電流制御用スイッチ20が構成されている。接点電流制御用スイッチ20は、定格接点電流通電用抵抗器12の他端と接地間に設けられていて、その制御端子(トランジスタのベース)に高レベルの電圧信号が与えられたときにオン状態になって、定格接点電流通電用抵抗器12と有接点スイッチ2とを通して接点電流を流す。この例では、接点電流制御用スイッチ20がオン状態になったときに有接点スイッチ2を通して定格接点電流が流れるように、定格接点電流通電用抵抗器12の抵抗値が設定されている。定格接点電流は、スイッチ2の接点のセルフクリーニングを行わせるために十分な大きさに設定される。
【0039】
14は出力端子が制御部8の信号入力ポートとトランジスタTR1のベースとに接続されたインバータで、このインバータには、定格接点電流通電用抵抗器12の両端に得られる電圧信号が、接点電流制御用スイッチ20を通して入力されている。
【0040】
21はダイオード10のカソードと接地間に接続された電流制限用抵抗器で、その両端に得られる電圧信号がインバータ14に入力されている。電流制限用抵抗器21は、有接点スイッチ2に対しては直列に、定格接点電流通電用抵抗器12に対しては並列に接続されていて、接点電流制御用スイッチ20がオフ状態にあるときに、定格接点電流よりも小さい値に制限された接点電流を有接点スイッチ2に流すように、その抵抗値が定格接点電流通電用抵抗器12の抵抗値より十分に大きい値に設定されている。
【0041】
インバータ14は、抵抗器12の両端及び抵抗器21の両端にそれぞれ得られる12[V]系の電圧信号を反転させるとともに、マイクロコンピュータに入力するのに適した5[V]系の電圧信号に変換して制御部8の信号入力ポートに入力する。
【0042】
また13は、スイッチ3に対して設けられた定格接点電流通電用抵抗器で、この抵抗器13の一端は有接点スイッチ3を通して接地されている。22は、直流電源部の正極側出力端子と定格接点電流通電用抵抗器13の他端との間に設けられた接点電流制御用スイッチで、このスイッチは、その制御端子に高レベルの電圧信号が入力されたときにオン状態になって有接点スイッチ3を通して定格接点電流を流す。
【0043】
図示の例では、エミッタが電源端子6に接続され、コレクタが抵抗器13の他端に接続されたPNPトランジスタTR2と、エミッタが接地され、コレクタがトランジスタTR2のベースに接続されたNPNトランジスタTR3とにより、接点電流制御用スイッチ22が構成され、このスイッチ22がオン状態になったときにスイッチ3の接点を通して定格接点電流が流れるようになっている。
【0044】
23は、バッテリ(直流電源部)4の正極側出力端子に一端が接続されるとともに他端がダイオード11と有接点スイッチ3を通して接地された電流制限用抵抗器で、この電流制限用抵抗器の抵抗値は、接点電流制御用スイッチ22がオフ状態にあるときに有接点スイッチ3に定格接点電流よりも十分に小さい接点電流を流すように、抵抗器13の抵抗値よりは十分に大きい値に設定されている。
【0045】
15はスイッチ3の両端の電圧がダイオード11を通して入力されたバッファ回路で、このバッファ回路の出力電圧は、制御部8の信号入力ポートに入力されるとともに、トランジスタTR3のベースに入力されている。
【0046】
図1に示した制御装置において、有接点スイッチ2がオフ状態にあるときには、インバータ14に電圧信号が入力されないため、インバータ14の出力電圧がHレベルの状態にある。そのためトランジスタTR1にベース電流が流れ、該トランジスタは、そのコレクタエミッタ間に電圧が印加されると直ちに導通し得る状態におかれる。
【0047】
有接点スイッチ2がオン状態になると、バッテリ4の出力電圧がスイッチ2とダイオード10と抵抗器12とを通してトランジスタTR1のコレクタエミッタ間に印加されるため、トランジスタTR1がオン状態になり、定格接点電流通電用抵抗器12を通してスイッチ2に定格接点電流が流れる。
【0048】
なおトランジスタTR1がオン状態にあるとき、バッテリ4からダイオード10と電流制限用抵抗器21を通しても電流が流れるが、定格電流通電用抵抗器12の抵抗値は電流制限用抵抗器21の抵抗値に比べて十分に小さく設定されているため、トランジスタTR1がオン状態にあるときには接点電流の大部分が定格電流通電用抵抗器12を通して流れるとしても問題がない。
【0049】
このとき抵抗器12の両端の電圧がインバータ14に入力されるため、インバータ14の出力電圧がHレベルからLレベルに変化する。制御部8は、このインバータ14の出力電圧のレベル変化からスイッチ2がオフ状態からオン状態になったことを検出する。
【0050】
またインバータ14の出力電圧がLレベルになると、トランジスタTR1にベース電流が流れなくなって、該トランジスタがオフ状態になるため、スイッチ2を流れていた定格接点電流が遮断される。トランジスタTR1がオフ状態になった後は、バッテリ4からスイッチ2とダイオード10と電流制限用抵抗器21とを通して定格接点電流よりも十分に小さい値に制限された接点電流が流れる。このとき抵抗器21の両端に得られる電圧信号がインバータ14に入力されるため、インバータ14の出力電圧は、スイッチ2がオン状態にある間Lレベルの状態に保持される。
【0051】
図示の制御部8は、インバータ14から与えられる信号のHレベルからLレベルへの立下がりを割込み信号INT1として認識して割込み処理を行い、この割込み処理で、制御対象に所定の動作を行わせるための処理を行う。
【0052】
また図1に示した制御装置において、スイッチ3がオフ状態にあるときには、バッテリ4の電圧が電流制限用抵抗器23を通してバッファ回路15に入力されているため、該バッファ回路の出力電圧がHレベルの状態にある。制御部8は、このバッファ回路の出力の状態からスイッチ3がオフ状態にあることを認識する。またバッファ回路15の出力がHレベルの状態にあるため、トランジスタTR3がオン状態にあり、トランジスタTR2にベース電流が流れるが、スイッチ3がオフ状態にあるため、トランジスタTR2はオフ状態に保持される。このように、スイッチ3がオフ状態のときには、接点電流制御用スイッチ22がオフ状態に保持されるため、定格接点電流通電用抵抗器13には電圧が印加されない。
【0053】
スイッチ3がオン状態にされると、トランジスタTR2にベース電流が流れて該トランジスタTR2がオン状態になるため、定格接点電流通電用抵抗器13とダイオード11とを通してスイッチ3に定格接点電流が流れる。これによりスイッチ3のセルフクリーニングが行われる。
【0054】
スイッチ3がオン状態にされると、バッファ回路15の出力電圧がHレベルからLレベルに変化する。制御部8はこのバッファ回路の出力電圧の変化を検出したときにスイッチ3がオン状態になったことを認識する。
【0055】
図示の制御部8は、バッファ回路15から与えられる電圧信号のHレベルからLレベルへの立下がりを割込み信号INT2として認識して割込み処理を行い、この割込み処理において制御対象に所定の動作を行わせるための処理を行う。
【0056】
バッファ回路15の出力電圧がLレベルになると、トランジスタTR3にベース電流が流れなくなって、該トランジスタTR3がオフ状態になるため、トランジスタTR2もオフ状態になり、接点電流制御用スイッチ22がオフ状態になる。従って定格接点電流通電用抵抗器13を通して流れていた定格接点電流が遮断され、バッテリ4から電流制限用抵抗器23を通して制限された接点電流が流れるようになる。スイッチ3がオン状態にある間バッテリ4から電流制限用抵抗器23を通して接点電流が流れるため、スイッチ3の両端の電圧は一定値(十分に低い値)に確定される。制御部8はこの電圧を読み込むことによりスイッチ3がオン状態にあることを認識する。
【0057】
上記のように構成すると、定格接点電流通電用抵抗器12,13の抵抗値を適当に設定することにより、有接点スイッチ2,3がオフ状態にあるときに、該スイッチの両端に、接点表面の酸化絶縁被膜を破壊するために必要な電圧を印加しておいて、有接点スイッチがオン状態になった瞬間に酸化絶縁被膜を熱破壊するために必要な定格接点電流を流すことができるため、有接点スイッチ2,3のセルフクリーニングを支障なく行わせることができる。
【0058】
また有接点スイッチ2,3がオン状態になった後、それぞれを通して流れる接点電流を定格値よりも小さい値に制限することができるため、スイッチ状態を検出する回路での消費電力を少なくして、発熱を少なくすることができる。
【0059】
有接点スイッチ2,3に定格接点電流(スイッチの接点のセルフクリーニングを行わせるために必要な十分大きい電流)を流す定格接点電流通電用抵抗器12,13は、短時間通電されるだけであるので、これらの定格接点電流通電用抵抗器として従来用いられていたものよりも容量が小さい小形のものを用いて、制御装置の小形化を図ることができる。
【0060】
また上記のように構成すると、スイッチ2,3の状態を検出する回路を構成する抵抗器12,13,21及び23での発熱を抑制することができるため、制御装置の温度が上昇して故障の原因となるのを防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。
【0061】
また上記のように構成すると、スイッチ2,3の状態を常時監視することができるため、制御部8が予測できないタイミングで有接点スイッチが動作する場合でもその状態の変化を制御部に読み込むことができる。そのため、制御指令や検出信号を発生する有接点スイッチがいかなる使い方をされる場合でも、大きな電力消費を伴なうことなくスイッチの状態を検出することができる。
【0062】
上記の実施形態では、有接点スイッチが2つ設けられているが、有接点スイッチが一つだけ設けられる場合や、3以上の有接点スイッチが設けられる場合にも本発明を適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、以下に示した効果を得ることができる。
【0064】
(1)定格接点電流通電用抵抗器の抵抗値を適当に設定することにより、有接点スイッチがオフ状態にあるときに、その両端に、接点表面の酸化絶縁被膜を破壊するために必要な電圧を印加しておいて、有接点スイッチがオン状態になった瞬間に酸化絶縁被膜を熱破壊するために必要な定格接点電流を流すことができるため、有接点スイッチのセルフクリーニングを支障なく行わせることができる。
【0065】
(2)有接点スイッチに定格接点電流が流れるのは有接点スイッチがオン状態になった直後の極めて短い時間だけであり、有接点スイッチがオン状態になった後は接点電流を定格値よりも小さい値に制限することができるため、スイッチ状態を検出する回路での消費電力を少なくして、発熱を少なくすることができる。
【0066】
(3)有接点スイッチに定格接点電流を流す定格接点電流通電用抵抗器は、短時間通電されるだけであるので、該抵抗器として従来用いられていたものよりも容量が小さい小形のものを用いて、制御装置の小形化を図ることができる。
【0067】
(4)有接点スイッチの状態を検出する回路を構成する抵抗器の発熱を抑制することができるため、制御装置の温度が上昇して故障の原因となるのを防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。
【0068】
(5)有接点スイッチの状態を常時監視することができるため、制御部が予測できないタイミングで有接点スイッチが動作する場合でもその状態の変化を制御部に読み込むことができる。そのため、制御指令や検出信号を発生する有接点スイッチがいかなる使い方をされる場合でも、大きな電力消費を伴なうことなくスイッチの状態を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示した回路図である。
【図2】 従来の制御装置の構成例を示した回路図である。
【図3】 従来の制御装置の他の構成例を示した回路図である。
【符号の説明】
1…制御装置、2,3…有接点スイッチ、4…バッテリ、5…回路基板、8…制御部、12,13…定格接点電流通電用抵抗器、20,22…接点電流制御用スイッチ、21,23…電流制限用抵抗器、TR1〜TR3…トランジスタ。
Claims (1)
- 検出動作または指令動作を行うためにオン状態とオフ状態とにされる有接点スイッチと、負極が接地された状態で設けられて前記有接点スイッチに印加するための直流電圧を出力する直流電源部と、前記直流電源部から前記有接点スイッチを通して電流が流れている状態及び該電流が流れていない状態をそれぞ前記有接点スイッチのオン状態及びオフ状態として検出して該有接点スイッチの状態により与えられる情報に基づいて所定の制御対象を制御する制御部とを備えた制御装置において、
前記直流電源部の正極側出力端子に前記有接点スイッチを通して一端が接続された定格接点電流通電用抵抗器と、
前記定格接点電流通電用抵抗器の他端と接地間に設けられて、制御端子に高レベルの電圧信号が与えられたときにオン状態になって前記定格接点電流通電用抵抗器を通して前記有接点スイッチに定格接点電流を流す接点電流制御用スイッチと、
前記定格接点電流通電用抵抗器の両端に得られる電圧信号のレベルを反転して前記制御部の信号入力ポートに与えるとともに前記接点電流制御用スイッチの制御端子に与えるインバータと、
前記有接点スイッチに対しては直列に、前記定格接点電流通電用抵抗器に対しては並列に接続されて、前記接点電流制御用スイッチがオフ状態にあるときに前記有接点スイッチがオン状態にある間前記有接点スイッチに前記定格接点電流よりも小さい接点電流を流すように抵抗値が設定された電流制限用抵抗器と、
を具備してなる制御装置。
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