JP3994702B2 - 車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、これを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、これを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波通信を用いて外部装置との情報送受信を行う車両制御装置,車両制御方法、これらを実現する車両制御プログラム,これを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ナビゲーション装置などの車両搭載機器の発展形として、遠隔のセンタ装置と通信による情報の送受信を行うと共に、この送受信情報を利用して乗員に対する情報提供や各種の車両制御を行う車両制御装置が提案されている。このような車両制御装置の中には、近年増加傾向にある車両盗難に対して非常通報を行ったり、緊急時の車両状態情報を送受信するセキュリティ機能を有するものも含まれている。
【0003】
例えば、特開2000−52932号公報には「セキュリティ・緊急通信サービス連携システム」が挙げられている。このシステムでは、車両に加えられた異常を検出して警報を発生するセキュリティ装置と、緊急状態をレスポンスセンタに通報する緊急通信サービス装置とが通信回線を介して接続されており、セキュリティ装置からの異常通報を受けた緊急通信サービス装置は、レスポンスセンタを介して、ユーザの携帯電話機やペイジャに異常が通報される。
【0004】
このように、車両に盗難の予兆等となる異変が生じた場合に車両制御装置がセンタ装置に緊急通報することにより、またはセンタ装置が継続的に車両制御装置からの送信情報を管理することにより、車両盗難を含むトラブルに的確な対処を行うことが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の車両制御装置は、次のような問題点を有していた。
【0006】
常に移動する車両の特性上、必然的に車両制御装置とセンタ装置との通信は代表的な無線通信である電波通信に頼らざるを得ないが、電波通信の通信状態は、送受信電波の強度やノイズ成分に依存する。
【0007】
したがって、車両制御装置とセンタ装置との間に存在する電波障害物や、車両制御装置とセンタ装置との距離が遠すぎることに起因して、通信電波の強度が低下し、電波通信の通信状態が劣化することがある。また、通信電波の強度は十分であっても、反射現象に起因する遅延電波成分(マルチパス成分)が混信する、いわゆるマルチパス現象によっても通信状態は劣化する。
【0008】
電波通信の通信状態が劣悪な状態では、通信ノイズが極端に増加したり、通信が完全に不能となるので、車両制御装置とセンタ装置との適切な情報送受信が行えない。
【0009】
さらには、車両盗難を狙う不審者が、電波通信による非常通報を回避することを目的として、意図的に上記電波通信の妨害となる妨害電波(ジャミング電波)を発信する事態も想定される。上記妨害電波が発信された場合も、車両制御装置とセンタ装置との適切な情報送受信が行えないことになる。
【0010】
すなわち、電波通信の通信状態が劣悪な場合には、車両制御装置のセキュリティ機能は完全に無力化してしまい、車両は極めて危険な環境に晒されることになる。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、盗難や制御不能などの危険状態から車両を効果的に保護する車両制御装置,車両制御方法、これらを実現する車両制御プログラム,これを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備え、上記通信手段は、CDMA方式の電波通信を行うものであり、上記通信手段による通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出手段をさらに備え、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出手段による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することを特徴としている。
【0013】
上記の構成において、通信手段としては、電波通信を行う任意の手段を採用することができる。また、上記電波状態検出手段は、上記通信手段と別途設けられるものでもよいし、上記通信手段と一体的な構成であって該通信手段の受信電波から通信電波状態を検出するものであってもよい。
【0014】
上記の構成によれば、電波状態検出手段により、通信手段と外部装置との通信電波状態が検出される。例えば、通信電波の受信強度、Signal/Noise比(S/N比)などが検出される。
【0015】
その後、車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段によって検出された通信電波状態と基準電波状態とを比較する。基準電波状態とは、検出された通信電波状態が良好であるか否かを判定するための基準となる物理状態量をいい、例えば受信電波強度,Signal/Noise比(S/N比)について定められた所定値を用いることができる。車両機器動作制限手段は、検出された通信電波状態と基準電波状態とを比較することにより、電波通信の通信状態を評価することができる。
【0016】
したがって、車両制御装置と外部装置との間に存在する電波障害物や、車両制御装置と外部装置との距離が遠すぎることに起因して、電波通信の通信状態が劣化している場合や、マルチパス現象などに起因してS/N比が極めて悪い場合には、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定される。その他、通信キャリアや外部装置の問題に起因して、車両制御装置と外部装置との通信状態が悪い場合にも、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されることになる。
【0017】
上記判定の結果、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されれば、車両機器動作制限手段は、車両機器の動作を制限する。ここで、車両機器動作の制限態様は特に限定されないが、車両を運転困難な状態とする態様が好ましい。車両を運転困難な状態とする態様の例としては、イモビライザーによってイグニションへの電力供給をストップしたり、エンジンへの燃料供給を停止することによりエンジン始動を禁止する態様、ステアリング操作を不能とする態様、ドアの解錠操作を無効とする態様が挙げられる。
【0018】
車両を運転困難な状態まで至らせない、車両機器動作の制限態様の例としては、方向指示器を制御不能としたり、エアーコンディショナーによる車内温度の制御を不能とする態様が挙げられる。
【0019】
なお、車両機器の動作制限を行う付加条件として、車両に備えられた各種センサによる異常検知を要求することも好ましい。センサからの異常検知を条件に加えれば、車両に異常(異常振動,異常音,ドアの強制開閉など)が検知された場合にのみ、車両機器の動作制限が行われるので、動作制限の頻度を必要十分なものとすることができる。
【0020】
このような車両機器の動作制限により、電波通信の通信状態が劣悪な場合には、車両の動作が妨げられることになる。なお、車両機器動作の制限態様は、予め決定されていてもよいし、通信電波状態の判定結果に応じて選択されてもよい。
【0021】
これにより、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、制御不能などの危険状態から車両を保護することができる。
【0022】
請求項2の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備えることを特徴としている。
【0023】
上記の構成において、通信手段,電波状態検出手段の意義については、請求項1と同一である。
【0024】
上記の構成によれば、電波状態検出手段により、通信手段と外部装置との通信電波状態が検出される。例えば、通信電波の受信強度、受信スペクトル、Signal/Noise比(S/N比)、送受信タイミング、送受信プロトコルなどが検出される。
【0025】
その後、車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段によって検出された通信電波状態に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定する。例えば、上記電波通信と同一周波数帯域における妨害電波特定スペクトルを参照することにより上記判定を行うことができる。
【0026】
また、上記通信手段の通信方式に応じて、スペクトル,送受信タイミング,プロトコルに特徴が存在する場合には、上記車両機器動作制限手段は、検出された通信電波状態に上記特徴が含まれるか否かを確認することにより、妨害電波の有無を判定することも好ましい。なお、上記車両機器動作制限手段がスペクトル比較を行う場合には、あらかじめ、検出された通信電波状態のスペクトルから、各種バックグラウンド成分を差し引いてから、通信周波数近傍のスペクトル比較を行うことが好ましい。
【0027】
上記判定の結果、通信電波に妨害電波が含まれると判定されれば、車両機器動作制限手段は、車両機器の動作を制限する。車両機器動作の制限態様については請求項1と同一である。
【0028】
なお、車両機器の動作制限を行う付加条件として、車両に備えられた各種センサによる異常検知を要求することも好ましい。センサからの異常検知を条件に加えれば、車両に異常(異常振動,異常音,ドアの強制開閉など)が検知された場合にのみ、車両機器の動作制限が行われるので、動作制限の頻度を必要十分なものとすることができる。
【0029】
このような車両機器の動作制限により、通信電波に妨害電波が含まれる場合は、車両の動作が妨げられることになる。
【0030】
これにより、不審者が妨害電波を発生させた場合であっても、車両盗難などの危険状態から車両を保護することができる。
【0031】
請求項3の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項2に構成において、上記通信手段は、TDMA方式の電波通信を行うものであり、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態のガードタイム情報に基づいて、妨害電波の存在有無を判定することを特徴としている。
【0032】
上記の構成において、TDMA(Time Division Multiple Access )方式は、時分割多元接続方式とも呼ばれ、通信チャンネルを所定時間毎のスロットに分割し、複数回線で分割スロットを順番に用いることにより、多回線通信を実現する通信方式である。TDMA方式では、適切な時分割制御のために、各スロット間にガードタイムが設定され、電波送受信は断続的に行われる。TDMA方式の代表例としては、携帯電話通信のPDC(Personal Digital Cellular )方式が挙げられる。
【0033】
上記の構成によれば、車両機器動作制限手段は、電波状態検出手段により検出された通信電波状態からガードタイム情報を抽出し、このガードタイム情報に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定する。例えば、上記通信手段はTDMA方式の電波通信を行うにもかかわらず、検出された通信電波状態におけるガードタイムがゼロであったり、規定のガードタイムと大きく異なっていれば、通信電波に妨害電波が含まれているものと判定することができる。
【0034】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができる。
【0035】
請求項4の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項2に構成において、上記通信手段は、FDMA方式の電波通信を行うものであり、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態のガードバンド情報に基づいて、妨害電波の存在有無を判定することを特徴としている。
【0036】
上記の構成において、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式は、周波数分割多元接続方式とも呼ばれ、通信チャンネルを複数の周波数帯に分割し、回線毎に周波数帯を割り当てることにより、多回線通信を実現する通信方式である。FDMAでは、回線のスペクトル重複による混信を回避するために、各回線の周波数帯間にガードバンドが設定される。FDMA方式の代表例としては、携帯電話通信のアナログ方式が挙げられる。
【0037】
上記の構成によれば、車両機器動作制限手段は、電波状態検出手段により検出された通信電波状態からガードバンド情報を抽出し、このガードバンド情報に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定する。例えば、上記通信手段はFDMA方式の電波通信を行うにもかかわらず、検出された通信電波状態におけるガードバンドがゼロであったり、規定のガードバンドと大きく異なっていれば、通信電波に妨害電波が含まれているものと判定することができる。
【0038】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができる。
【0039】
請求項5の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項2の構成において、上記通信手段は、CDMA方式の電波通信を行うものであり、上記通信手段による通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出手段をさらに備え、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出手段による検出結果とに基づいて、妨害電波の存在有無を判定することを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、車両機器動作制限手段は、電波状態検出手段により検出された通信電波状態から受信電波強度情報を抽出し、さらに、通信状態検出手段による検出結果を認識して、これらに基づいて通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定する。例えば、受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することができる。
【0041】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができる。
【0042】
請求項6の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1乃至5のいずれか1項の構成において、警戒モードのオン/オフを切替設定する警戒モード設定手段を備え、上記車両機器動作制限手段は、警戒モード設定手段により設定された警戒モードがオンの場合にのみ、車両機器の動作を制限することを特徴としている。
【0043】
上記の構成において、警戒モード設定手段は、現在の警戒モード状態、すなわち現在の警戒モードがオンとオフとのいずれであるか(警戒モードフラグ)を設定/登録しておくものであれば、各種メモリやデータテーブルなど任意の手段を採用することができる。この警戒モードは、ユーザによって直接的に設定されてもよいし、各種通信機器などからの指示に応じて設定されてもよい。
【0044】
上記の構成によれば、警戒モード設定手段の警戒モードがオンに設定されているとき、つまり車両制御装置のセキュリティ機能を有効にすべき場合にのみ、車両機器動作制限手段による車両機器の動作制限が行われることになる。
【0045】
これにより、請求項1乃至5のいずれか1項の作用効果に加えて、不必要なタイミングや状況下で車両機器の動作が制限されることを回避し、より適切な車両保護を実現することができる。
【0046】
請求項7の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1乃至6のいずれか1項の構成において、予めユーザID情報を登録するユーザID情報登録手段と、外部から認証情報の入力を受け付ける認証情報入力手段とを備え、上記車両機器動作制限手段は、上記ユーザID情報登録手段に登録されたユーザID情報と、上記認証情報入力手段から入力された認証情報とを比較し、上記ユーザID情報と上記認証情報とが一致する場合には、車両機器の動作制限を解除することを特徴としている。
【0047】
上記の構成において、認証情報およびユーザID情報は、ユーザを特定するための情報であって、認証情報とユーザID情報とは一致すべきものである。認証情報及びユーザID情報の例としては、ユーザのみが知得している数記号配列からなる暗証コード、ユーザの声紋情報/指紋情報/網膜画像情報/顔画像情報などが挙げられる。
【0048】
ユーザID情報登録手段としては、上記ユーザID情報を登録しておく任意の記憶/格納手段、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体メモリ、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなどを記録媒体とする情報記録デバイスなどを採用することができる。
【0049】
また、認証情報入力手段としては、上記認証情報の情報形態に応じた任意の情報入力手段、例えばキーパッド、キーボード、カメラ装置などを用いることが可能である。
【0050】
上記の構成によれば、予めユーザID情報登録手段にユーザID情報が登録された後に、認証情報入力手段を通じて、外部から認証情報が入力される。その後、車両機器動作制限手段は、上記ユーザID情報登録手段に登録されたユーザID情報と、上記認証情報入力手段から入力された認証情報とを比較し、両情報が一致するか否かを判定する。
【0051】
上記判定の結果、上記ユーザID情報と上記認証情報とが一致すれば、つまり認証情報の入力者が正規のユーザと判定されれば、前記車両機器動作制限手段は、車両機器の動作制限を解除する。この結果、電波通信状態にかかわらず、車両機器の動作が開放される。
【0052】
これにより、請求項1乃至6のいずれか1項の作用効果に加えて、電波通信状態にかかわらず、正規のユーザは車両機器を動作させることができる。例えば、車両が、本来的に電波状態の劣悪な環境(地下駐車場やトンネルなど)や、通信圏外に位置しているときであっても、正規のユーザは常に車両機器を動作させることが可能になる。
【0053】
請求項8の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1乃至7のいずれか1項の構成において、上記車両機器動作制限手段が車両機器の動作を制限していることを車両外部に報知する報知手段を備えることを特徴としている。
【0054】
上記の構成によれば、車両機器動作制限手段が車両機器の動作を制限しているときには、その事実が報知手段によって車両外部に報知される。報知手段は、車両外部に的確な情報報知を行うものであれば特に限定されないが、報知手段及び報知形態の例としては、ホーンの鳴動、ハザードランプの点滅、音声合成手段による音声威嚇、電光掲示板による警告表示などが挙げられる。また、上記報知手段として、直接的な報知動作を行う手段以外に、車両機器の動作制限状態を車両外に通報する近距離通信手段(例えば赤外線送信機)などを採用することもできる。
【0055】
これにより、請求項1乃至7のいずれか1項の作用効果に加えて、車両外部に通信環境の異常を速やかに報知することにより、周囲の車両や警備者などに適切な警戒を促すことができる。
【0056】
請求項9の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1乃至8のいずれか1項の構成において、上記通信手段は、携帯電話機であることを特徴としている。
【0057】
上記の構成において、携帯電話機の通信方式は、アナログ方式,デジタル方式、さらには、TDMA方式,FDMA方式,CDMA(Code Division Multiple Access )方式など任意のものでよい。なお、上記携帯電話機には、PHS(Personal-Handyphone-System)など、実用上、携帯電話機と同一視できるものも含まれる。
【0058】
また、携帯電話機は、車両制御装置に内蔵される形態の他、各種ケーブルにより車両制御装置と外部接続される形態であってもよい。各種ケーブルにより外部接続される形態を採用すれば、車両制御装置は専用の通信手段を備えていなくても、ユーザ所有の携帯電話機を通信手段として利用できる。
【0059】
これにより、簡便な構成により、請求項1乃至8のいずれか1項の作用効果を奏することができる。
【0060】
請求項10の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態が基準電波状態より劣り、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御する車両機器制御手段とを備えることを特徴としている。
【0061】
上記の構成において、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御するとは、例えば、請求項1の構成における車両機器の動作を制限することや、請求項8の構成における車両機器の動作を制限していることを車両外部に報知することにより、車両に対して行われる盗難行為等の不正行為に備える状態に変更するように車両機器を動作させることをいう。
【0062】
したがって、上記の構成においても、請求項1や請求項8の作用効果を奏することができる。
【0063】
請求項11の発明に係る車両制御装置は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御する車両機器制御手段とを備えることを特徴としている。
【0064】
上記の構成において、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御するとは、例えば、請求項2の構成における車両機器の動作を制限することや、請求項8の構成における車両機器の動作を制限していることを車両外部に報知することにより、車両に対して行われる盗難行為等の不正行為に備える状態に変更するように車両機器を動作させることをいう。
【0065】
したがって、上記の構成においても、請求項1や請求項8の作用効果を奏することができる。
【0066】
請求項12の発明に係る車両制御方法は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知段階と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態が基準電波状態より劣り、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知段階により検知された場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階とを備えることを特徴としている。
【0067】
上記の構成によれば、電波状態検出段階にて、通信手段の通信電波状態が検出される。例えば、通信電波の受信強度、Signal/Noise比(S/N比)などが検出される。
【0068】
その後、車両機器動作制限段階にて、上記電波状態検出段階で検出された通信電波状態と基準電波状態とを比較する。基準電波状態とは、検出された通信電波状態が良好であるか否かを判定するための基準となる物理状態量をいい、例えば受信電波強度,Signal/Noise比(S/N比)について定められた所定値を用いることができる。検出された通信電波状態と基準電波状態とを比較することにより、電波通信の通信状態を評価することができる。
【0069】
したがって、車両制御装置と外部装置との間に存在する電波障害物や、車両制御装置と外部装置との距離が遠すぎることに起因して、電波通信の通信状態が劣化している場合や、マルチパス現象などに起因してS/N比が極めて悪い場合には、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定される。その他、通信キャリアや外部装置の問題に起因して、車両制御装置と外部装置との通信状態が悪い場合にも、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されることになる。
【0070】
上記判定の結果、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されれば、車両機器の動作が制限される。車両機器動作の制限態様については請求項1と同一である。
【0071】
なお、車両機器の動作制限を行う付加条件として、車両に備えられた各種センサによる異常検知を要求することも好ましい。センサからの異常検知を条件に加えれば、車両に異常(異常振動,異常音,ドアの強制開閉など)が検知された場合にのみ、車両機器の動作制限が行われるので、動作制限の頻度を必要十分なものとすることができる。
【0072】
これにより、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、制御不能などの危険状態から車両を保護することができる。
【0073】
本願発明に係る車両制御方法は、上記の課題を解決するために、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知段階と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知段階により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階とを備え、上記外部装置との通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出段階をさらに備え、上記車両機器動作制限段階は、上記電波状態検出段階により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出段階による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することを特徴としている。
【0074】
上記の構成によれば、電波状態検出段階にて、通信手段と外部装置との通信電波状態が検出される。例えば、通信電波の受信強度、受信スペクトル、Signal/Noise比(S/N比)、送受信タイミング、送受信プロトコルなどが検出される。
【0075】
その後、車両機器動作制限段階にて、上記電波状態検出段階で検出された通信電波状態に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定する。例えば、上記電波通信と同一周波数帯域における妨害電波特定スペクトルを参照することにより上記判定を行うことができる。
【0076】
また、外部装置との通信方式(例えばPDC方式の携帯電話通信)に応じて、スペクトル,送受信タイミング,プロトコルに特徴が存在する場合には、車両機器動作制限段階にて、検出された通信電波状態に上記特徴が含まれるか否かを確認することにより、妨害電波の有無を判定することも好ましい。なお、車両機器動作制限段階でスペクトル比較を行う場合には、あらかじめ、検出された通信電波状態のスペクトルから、各種バックグラウンド成分を差し引いてから、通信周波数近傍のスペクトル比較を行うことが好ましい。
【0077】
上記判定の結果、通信電波に妨害電波が含まれると判定されれば、車両機器の動作が制限される。車両機器動作の制限態様については請求項1と同一である。
【0078】
なお、車両機器の動作制限を行う付加条件として、車両に備えられた各種センサによる異常検知を要求することも好ましい。センサからの異常検知を条件に加えれば、車両に異常(異常振動,異常音,ドアの強制開閉など)が検知された場合にのみ、車両機器の動作制限が行われるので、動作制限の頻度を必要十分なものとすることができる。
【0079】
このような車両機器の動作制限により、通信電波に妨害電波が含まれる場合は、車両の動作が妨げられることになる。
【0080】
これにより、不審者が妨害電波を発生させた場合であっても、車両盗難などの危険状態から車両を保護することができる。
【0081】
請求項14の発明に係る車両制御プログラムは、上記の課題を解決するために、コンピュータに、請求項12または13に記載の車両制御方法を実行させることを特徴としている。
【0082】
請求項15の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の課題を解決するために、請求項14に記載の車両制御プログラムを記録したことを特徴としている。
【0083】
これら構成によれば、コンピュータに車両制御プログラムを読み取り実行させることにより、前述の車両制御方法、車両制御装置と同一の作用効果を奏することができる。
【0084】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図面に基づいて、本発明の一実施形態に係る車両制御システム(以下、車両制御システムAという)について説明する。
【0085】
(1.システム構成)
図2は、車両制御システムAの概略構成を示すブロック図である。同図に示されるように、車両制御システムAは、車両制御装置1,センタ装置2(外部装置),携帯通信機器3から構成されている。車両制御装置1,センタ装置2,携帯通信機器3は、電波通信網4を介して互いに接続されている。
【0086】
すなわち、車両制御システムAは、車両(車体)に備えられる車両制御装置1と、これと電波通信網4を介して接続されるセンタ装置2,携帯通信機器3とを備えるものである。なお、本明細書において、車両とは、乗用車,トラック,バス等、任意の形態を含むものであるが、以下では乗用車を想定して説明する。
【0087】
(1−1.車両制御装置の構成)
まず、車両制御装置1の構成について詳細に説明する。図3は、車両制御装置1の構成を示すブロック図である。図3に示されるように、車両制御装置1は、車両側センサネットゲートウェイボード20,複数の車両機器31,警告部32から構成されている。車両側センサネットゲートウェイボード20は、車両機器31,警告部32(報知手段)とそれぞれ電気的に接続されている。
【0088】
また、車両機器31は、イモビライザー31a,ドアロック制御装置31b,パワーステアリング装置31c,エアーコンディショナー31dから構成され、警告部32は、スピーカ32a,ホーン32b,ハザードランプ32c,電光掲示板32d,近距離通信部32eから構成されている。
【0089】
車両側センサネットゲートウェイボード20は、車両制御装置1の主要構成であって、車載通信部21(通信手段,電波状態検出手段),車載制御部22(車両機器動作制限手段,コンピュータ),A/D−D/Aコンバータ23,インターフェース24,認証情報入力部25(認証情報入力手段),記憶部26(記録媒体,ユーザID情報登録手段,警戒モード設定手段),警告制御部27から構成されている。
【0090】
本実施形態において、車載通信部21は、例えばPDC方式の携帯電話通信を行うものであって、携帯電話機と同等の構成である。車載通信部21は、携帯電話通信網を介し、例えば9600bpsの通信速度でセンタ装置2とデータ通信/音声通話を行う。車載通信部21は、効率的なデータ送受信を行うために、各種データ圧縮規格などを用いることも好ましい。
【0091】
また、車両制御装置1は、車載通信部21に代わる構成として、各種ケーブルにより外部の携帯電話機と接続する構成を採用することもできる。この構成によれば、車両制御装置は専用の通信手段を備えていなくても、ユーザ所有の携帯電話機を通信手段として利用できることになる。
【0092】
車載制御部22は、例えばマイクロプロセッサなどによって構成されており、その演算機能に基づいて、車両側センサネットゲートウェイボード20および車両制御装置1全体の制御を司るものである。
【0093】
A/D−D/Aコンバータ23は、車載制御部22の取り扱うデジタル信号と、後述のインターフェース24及び警告制御部27の取り扱うアナログ信号とを相互に変換する変換回路である。
【0094】
インターフェース24は、車両側センサネットゲートウェイボード20と、車両機器31(イモビライザー31a,ドアロック制御装置31b,パワーステアリング装置31c,エアーコンディショナー31d)とを接続する部材であり、接続コネクタ及びインタフェース回路から構成されている。
【0095】
認証情報入力部25は、認証情報として、ユーザを特定する各種情報を入力するための構成であって、認証情報の形態に応じて、キーパッド,キーボード,カメラ装置などの入力デバイスを採用することができる。後述するように、本実施形態では、認証情報(およびユーザID情報)として連続8文字の英数字配列を用いるので、認証情報入力部25は、入力用の英数字キーを備えるキーパッドから構成される。なお、認証情報入力部25に対する認証情報の入力は、正規ユーザのみが行うべきものであるから、認証情報入力部25のキー等は、第三者に見つかり難い位置(車内のシート下部やグローブボックスの中など)に備えられることも好ましい。
【0096】
記憶部26は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体メモリや、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなどを記録媒体とする情報記録デバイスによって構成されており、車載制御部22の制御のもとで各種の情報を記憶するものである。記憶部26は、車載制御部22に各種制御や演算を行わせるためのプログラム(車両制御プログラム)やデータ等を記憶している。例えば、記憶部26には、認証情報入力部25から入力される認証情報と一致すべきユーザID情報が予め登録されている他、携帯通信機器3(図2参照)からの指示に応じて設定された警戒モードが記憶されている。
【0097】
イモビライザー31aは、車両エンジンの始動許可/始動禁止を制御する構成である。イモビライザー31aがエンジンの始動許可/始動禁止を制御する形態としては、イグニションに電力を供給/供給停止する形態や、エンジンに燃料を供給/供給停止する形態などがある。
【0098】
ドアロック制御装置31bは、車両側センサネットゲートウェイボード20(車載制御部22)からの制御指示に基づいて、車両ドアに取り付けられている鍵(ロック)の開閉を制御する制御装置である。ドアロック制御装置31bは、車両ドアの鍵がいわゆる電子ロックであれば、これの動作信号を出力する回路で構成されてもよいし、車両ドアの鍵が機械的な開閉動作を行うものであれば、これを駆動するモータやシリンダなどの組み合わせから構成されてもよい。
【0099】
パワーステアリング装置31cは、運転者のステアリング負担を軽減する公知の補助動力装置であるが、本実施形態では、パワーステアリング装置31cはステアリングをロック固定して、ステアリング動作を不能とすることにより、運転動作を制限することができる。
【0100】
エアーコンディショナー31dは、車両内の空気環境を調整する公知の空調装置である。エアーコンディショナー31dは、車内空気温度の他、湿度などを調整することができる。
【0101】
スピーカ32a,ホーン32b,ハザードランプ32cは、車両に通常備えられる公知の報知手段である。スピーカ32a,ホーン32bは音声を通じて、ハザードランプ32cはランプの点滅を通じて、車両外部に報知動作を行うことができる。
【0102】
電光掲示板32dは、例えば車両外部に取り付けられたLED(Light Emitting Diode)ディスプレイで構成されており、テキストや絵文字で構成されるメッセージデータを車両外部に報知する構成である。
【0103】
近距離通信部32eは、車両側センサネットゲートウェイボード20(車載制御部22)からの制御指示に基づいて、比較的近距離の外部装置と交信する近距離無線通信手段である。近距離通信部32eは、例えばBluetooth (登録商標)アダプタから構成される。
【0104】
なお、本実施形態では、車両機器31の具体的構成として、イモビライザー31a〜エアーコンディショナー31dを、警告部32の具体的構成として、スピーカ32a〜近距離通信部32eを示しているが、本発明における車両機器や報知手段の形態や数量は、何ら本実施形態の例に限られるものではない。
【0105】
(1−2.センタ装置の構成)
次に、センタ装置2の構成について詳細に説明する。図4は、センタ装置2の構成を示すブロック図である。同図に示されるように、センタ装置2は制御部41,通信部42,記憶部43,LCD(Liquid Crystal Display)44,入力部45から構成されている。制御部41と通信部42とは直接的に、制御部41,記憶部43,LCD44,入力部45は、入出力バス40を介して互いに接続されている。
【0106】
制御部41は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、その演算機能に基づいて、センタ装置2の各部動作を制御するものである。
【0107】
通信部42は、制御部41の制御のもとで通信動作を行い、車両制御装置1と情報を送受信するインターフェース及びモデム装置から構成されている。前述のように、上記送受信は、電波通信網4(携帯電話通信網)を介して行われるものであって、各種データ圧縮規格も適宜利用される。
【0108】
記憶部43は、例えば、RAM、ROMの各種メモリやハードディスク等から構成され、後述の入力部45から入力される情報の他に、通信部42の受信情報を受信時間情報等と共に記憶することができる。
【0109】
LCD44は、TFT(Thin Film Transistor)基板などから構成されるドットマトリクス状の液晶表示ディスプレイであって、制御部41の制御指示に応じて画像データやテキストデータを表示するものである。LCD44の表示を通じて、センタ装置2の管理者は、入力部45からの入力情報や記憶部43の記憶内容などを確認できる。なお、LCD44に代わる出力装置として、CRT(Cathode Ray Tube)やELディスプレイなどを採用してもよい。
【0110】
入力部45は、キーボード,マウス,スキャナなどの情報入力デバイスによって構成されており、センタ装置2の管理者は、この入力部45を通じて指示や情報の入力を行う。入力部45から入力された各種情報は、記憶部43に適宜記憶される。
【0111】
以上の構成に基づいて、センタ装置2は、遠隔の車両に備えられた車両制御装置1と情報送受信を行い、車両状態を管理することができる。通常、センタ装置2と情報送受信を行う車両制御装置1は複数であって、センタ装置2は、複数車両の情報管理を集約的に行うことができる。
【0112】
また、センタ装置2は、その情報管理機能および通信機能に基づいて、ユーザや第三者に管理情報を適宜提供することも可能である。
【0113】
(1−3.携帯通信機器の構成)
次に、携帯通信機器3の構成について詳細に説明する。
【0114】
携帯通信機器3は、本発明の実施に必須の構成ではないが、インターネットブラウザを搭載した携帯電話機であり、センタ装置2からの通報メールを受けたり、車両制御装置1に警戒モードの設定変更を指示する際に好適に用いられるものである。
【0115】
図5は、携帯通信機器3の構成を示すブロック図である。同図に示されるように、携帯通信機器3は、CPU51,アンテナ52,高周波回路53,DSP54,PCMコーデック55,スピーカ56,マイクロホン57,表示部58,操作部59,メモリ60,I/Oインタフェース61を備えている。
【0116】
CPU51は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、その演算機能に基づいて、情報の収集・加工や各種回路への命令指示を行うものである。これにより、CPU51は、携帯通信機器3全体の制御を司っている。
【0117】
高周波回路53は、携帯通信機器3が基地局を通じて、車両制御装置1やセンタ装置2と交信するための高周波を発振・制御する回路である。典型的には800MHz(メガヘルツ)〜1.5GHz(ギガヘルツ)の周波数を有する電波が発振される。アンテナ52は、上記電波発振に用いられる金属アンテナである。
【0118】
DSP54は、デジタルシグナルプロセッサであって、CPU51の制御のもとで、各種のデジタル信号処理を行うものである。
【0119】
PCMコーデック55は、アナログ信号をデジタル信号に変換する符号化処理及びデジタル信号をアナログ信号に変換する復号化処理を行う回路である。PCMコーデック55は、マイクロホン57で検出した音声信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換してDSP54に伝送したり、DSP54から伝送されたデジタル信号を音声信号に変換してスピーカ56に出力する。
【0120】
スピーカ56は、PCMコーデック55から出力された電気的な音声信号を実際の音声として出力する構成である。利用者は、スピーカ56を通じて、携帯通信機器3の音声出力を確認することができる。
【0121】
マイクロホン57は、利用者の発話などの音声を電気的な音声信号として検出する構成である。利用者は、マイクロホン57に向かって発話することにより、携帯通信機器3による通話を行うことができる。
【0122】
表示部58は、ドットマトリクス型のLCDによって構成されている。表示部58として、利用者に情報を提示できる表示デバイスであれば、LCDの他にもLED(Light Emitting Diode)ディスプレイなど任意のデバイスを採用することができる。
【0123】
操作部59は、テンキーや十字型キーなどの入力キーからなるユーザインタフェースである。この他にも各種のポインティングデバイス等を操作部59として採用できる。
【0124】
メモリ60は、RAMやROMなどの半導体メモリや、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなどを記録媒体とする情報記録デバイスによって構成されており、CPU51の制御のもとで各種の情報を記憶するものである。メモリ60は、CPU51に各種制御や演算を行わせるためのプログラムやデータを記憶している。
【0125】
I/Oインタフェース61は、CPU51の制御のもとで、外部機器とデータ交信を行うためのインタフェース回路である。
【0126】
なお、携帯通信機器3の構成は、本実施形態の例に限られるものではなく、PHS(Personal-Handyphone-System)や、各種通信機能を有するPDA(Personal-Digital-Assistant)などを採用してもよい。
【0127】
(2.車両制御システムAの動作例)
次に、図1を用いて、車両制御システムAにおける車両制御装置1の動作について説明する。同図は、車両制御システムAにおける車両制御装置1の動作フロー例を示すフローチャートである。同図に示されるように、上記動作フロー例は、S1〜S8の各ステップから構成されている。
【0128】
最初のステップでは、車両制御装置1の車載制御部22(図3参照)は、車載通信部21(図3参照)を通じて、センタ装置2との通信電波状態を検出する(S1)。例えば、通信電波の受信強度、Signal/Noise比(S/N比)を検出する。
【0129】
次のステップでは、車載制御部22は、S1で検出した通信電波状態を基準電波状態と比較する(S2)。ここで、基準電波状態とは、検出された通信電波状態が良好であるか否かを判定するための基準となる物理状態量をいい、例えば受信電波強度が電界強度換算でX(A/m)以上,S/N比がYデシベル(dB)以上という状態情報を指す。
【0130】
したがって、車両制御装置1とセンタ装置2との間の電波障害物や、両者の距離に起因して、受信電波強度が著しく低い場合や、マルチパス現象などに起因してS/N比が極めて悪い場合には、通信電波状態は基準電波状態に劣るものとして判定される。その他、通信キャリアやセンタ装置2の問題に起因して、車両制御装置1とセンタ装置2との通信状態が悪い場合にも、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されることになる。
【0131】
上記比較の結果、S1で検出した通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定された場合には次のステップに進む一方、S1で検出した通信電波状態が基準電波状態以上であると判定された場合には、本発明におけるその後の処理は不要として、通常処理ルーチンに進む。
【0132】
次のステップでは、車載制御部22は、警戒モードの設定がオン/オフのいずれであるか確認する(S3)。本実施形態では、警戒モードの設定内容は、予め携帯通信機器(図2参照)からの指示を通じ、あるいは直接的に設定されており、車両制御装置1の記憶部26(図3参照)に記憶されている。
【0133】
車載制御部22は、記憶部26に記憶された警戒モードの設定がオン、つまり警戒を必要とする状態に設定されていれば、次のステップに進む一方、記憶部26に記憶された警戒モードの設定がオフ、つまり警戒を必要としない状態に設定されていれば、本発明におけるその後の処理は不要として、通常処理ルーチンに進む。
【0134】
次のステップでは、車載制御部22は、A/D−D/Aコンバータ23及びインターフェース24(いずれも図3参照)を通じて制御指示を付与することにより、車両機器31の動作を制限する(S4)。
【0135】
ここで、車両機器31の動作制限態様は特に限定されないが、車両を運転困難な状態とする態様が好ましい。車両を運転困難な状態とする態様の例としては、イモビライザー31aによってイグニションへの電力供給をストップしたり、エンジンへの燃料供給を停止することによりエンジン始動を禁止する態様、パワーステアリング装置31cによってステアリング操作を不能とする態様、ドアロック制御装置31bによってドアの解錠操作を無効とする態様が挙げられる。
【0136】
車両を運転困難な状態まで至らせない、車両機器動作の制限態様の例としては、エアーコンディショナー31dによる車内温度の制御を不能としたり、車両に備えられる方向指示器を制御不能とする態様が挙げられる。
【0137】
なお、車両機器の動作制限を行う付加条件として、車両に備えられた各種センサによる異常検知を要求することも好ましい。センサからの異常検知を条件に加えれば、車両に異常(異常振動,異常音,ドアの強制開閉など)が検知された場合にのみ、車両機器の動作制限が行われるので、動作制限の頻度を必要十分なものとすることができる。
【0138】
車両機器動作の制限態様は、予め決定されていてもよいし、S2での(比較)判定結果に応じて選択されてもよい。
【0139】
これにより、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、制御不能などの危険状態から車両を保護することができる。
【0140】
次のステップでは、車載制御部22は、警告制御部27を通じて警告部32(スピーカ32a,ホーン32b,ハザードランプ32c,電光掲示板32d,近距離通信部32e)を制御することにより、S4で車両機器31の動作を制限した事実を車両外部に報知する(S5)。
【0141】
警告部32による報知形態は特に限定されないが、本実施形態では、スピーカ32aによる音声威嚇、ホーン32bの鳴動、ハザードランプ32cの点滅、電光掲示板32dの非常メッセージの表示などを行うものとする。
【0142】
また、警告部32は、スピーカ32a,ホーン32b,ハザードランプ32c,電光掲示板32dのように、周囲への直接的な報知動作を行う以外にも、近距離通信部32eの通信機能を用いた通報動作により、車両外部への報知動作を行ってもよい。車両制御装置1は、本ステップにおける外部報知動作により、周囲の車両や警備者などに適切な警戒を促すことができる。
【0143】
次のステップでは、車載制御部22は、認証情報入力部25(図3参照)を通じて、認証情報の入力を受け付ける(S6)。認証情報(ユーザID情報と一致すべきもの)は、ユーザを特定するための情報である。認証情報(ユーザID情報)の例としては、ユーザの声紋情報/指紋情報/網膜画像情報/顔画像情報などが挙げられるが、ここでは、連続8文字の英数字配列を用いる。そこで、車載制御部22は、英数字キーパッドからなる認証情報入力部25を通じて、外部から英数字配列の入力を受け付ける。
【0144】
次のステップでは、車載制御部22は、S6にて入力された認証情報が、既に記憶部26に登録されているユーザID情報と一致するか否かを判定する(S7)。これにより、車載制御部22は、認証情報の入力者が正規のユーザであるか否かを判定することができる。
【0145】
ただし、認証情報およびユーザID情報として、ユーザの声紋情報/指紋情報/網膜画像情報/顔画像情報などを採用する場合には、S6にて入力された認証情報と、記憶部26に既登録のユーザID情報とは完全一致しないことが一般的である。したがって、所定の許容範囲で、認証情報とユーザID情報とを比較することにより、両情報が一致するか否かを判定することが好ましい。
【0146】
上記判定の結果、S6で入力された認証情報が、既に記憶部26に登録されているユーザID情報と一致すれば、正規のユーザからの認証情報入力と判定して次のステップに進む一方、S6で入力された認証情報と既登録のユーザID情報とが一致しなければ、認証情報の入力受け付け状態(S6)に戻って車両機器31の動作制限を継続する。
【0147】
次のステップでは、車載制御部22は、A/D−D/Aコンバータ23及びインターフェース24を通じて制御指示を付与することにより、車両機器31の動作制限を解除する(S8)。
【0148】
上記S6〜S8の動作により、電波通信状態にかかわらず、正規のユーザは車両機器31を動作させることができる。例えば、車両が、本来的に電波状態の劣悪な環境(地下駐車場やトンネルなど)や、通信圏外に位置しているときであっても、正規のユーザは常に車両機器31を動作させることが可能になる。
【0149】
以上の動作により、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、制御不能などの危険状態から車両を保護することができる。
【0150】
なお、車両制御システムAにおける車両制御装置1の動作を車両制御方法として表現すれば、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階(S1)と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態が基準電波状態より劣る場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階(S2〜S4)とを備えるものとしてあらわされる。
【0151】
[実施の形態2]
本発明の更なる実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0152】
(1.システム構成)
本実施形態の車両制御システム(以下、車両制御システムBという)の各構成については、実施形態1の車両制御システムAと同一であるので、説明の便宜上、実施の形態1の車両制御システムAと同一の部材番号を付記して、その説明を省略する。
【0153】
(2.本車両制御システムBの動作例)
次に、図6を用いて、車両制御システムBにおける車両制御装置1(図3参照)の動作例について説明する。同図は、車両制御システムBにおける車両制御装置1の動作フロー例を示すフローチャートである。同図に示されるように、上記動作フロー例は、S11〜S18の各ステップから構成されている。
【0154】
最初のステップでは、実施形態1のステップS1と同様に、車両制御装置1の車載制御部22(図3参照)は、車載通信部21を通じて、センタ装置2との通信電波状態を検出する(S11)。
【0155】
次に、車載制御部22は、S11で検出した通信電波状態に基づいて、妨害電波の有無を判定する(S12)。例えば、通信電波と同一周波数帯域における妨害電波特定スペクトルを参照することにより上記判定を行うことができる。
【0156】
また、車載通信部21の通信方式に応じて、スペクトル,送受信タイミング,プロトコルに特徴が存在する場合には、車載制御部22、検出された通信電波状態に上記特徴が含まれるか否かを確認することにより、妨害電波の有無を判定することも可能である。
【0157】
ここでは、車載通信部21の通信方式の有する特徴に注目して、妨害電波の有無を効果的に判定する三つの手法▲1▼▲2▼▲3▼を説明しておく。
【0158】
▲1▼TDMA方式におけるガードタイム判定
本ガードタイム判定は、車載通信部21が通信方式として、TDMA方式(Time Division Multiple Access )を採用する場合に用いられる判定手法である。
【0159】
TDMA方式は、時分割多元接続方式とも呼ばれ、通信チャンネルを所定時間毎のスロットに分割し、複数回線で分割スロットを順番に用いることにより、多回線通信を実現するものである。TDMA方式では、適切な時分割制御のために、各スロット間にガードタイムが設定され、電波送受信は断続的に行われることになる。図7は、TDMA方式におけるガードタイムを説明する概念図である。TDMA方式の代表例としては、携帯電話通信のPDC方式が挙げられる。
【0160】
上記TDMA方式ではガードタイムが固有値として設定されているため、受信電波のガードタイム情報に基づいて、妨害電波の有無を判定できる。例えば、車両制御装置1の車載通信部21(図3参照)とセンタ装置2の通信部42(図4参照)との間で行われるTDMA方式の電波通信が、本来20msのガードタイムを有するとする。この場合、車載制御部22は、例えば、受信電波状態から算出したガードタイムが20msの±10%範囲内(つまり18〜22ms)であれば妨害電波は存在しないと判定する一方、上記ガードタイムが20msの±10%の範囲外であれば、通信電波には妨害電波が含まれているものと判定することができる。
【0161】
▲2▼FDMA方式におけるガードバンド判定
本ガードタイム判定は、車載通信部21が通信方式として、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式を採用する場合に用いられる判定手法である。
【0162】
FDMA方式は、周波数分割多元接続方式とも呼ばれ、通信チャンネルを複数の周波数帯に分割し、回線毎に周波数帯を割り当てることにより、多回線通信を実現するものである。FDMAでは、回線のスペクトル重複による混信回避のために、各周波数帯間にガードバンドが設定される。図8は、FDMA方式におけるガードバンドを説明する概念図である。FDMA方式の代表例としては、携帯電話通信のアナログ方式が挙げられる。
【0163】
上記FDMA方式ではガードバンドが固有値として設定されているため、受信電波のガードバンド情報に基づいて、妨害電波の有無を判定できる。例えば、車両制御装置1の車載通信部21(図3参照)とセンタ装置2の通信部42(図4参照)との間で行われるFDMA方式の電波通信が本来6.25kHzのガードバンドを有するとする。この場合、車載制御部22は、例えば、受信電波状態から算出したガードバンドが6.25kHzの±10%範囲内(つまり5.63kHz〜6.88kHz)であれば妨害電波は存在しないと判定する一方、上記ガードバンドが6.25kHzの±10%の範囲外であれば、通信電波には妨害電波が含まれているものと判定することができる。
【0164】
なお、上記ガードバンド比較を行う場合には、あらかじめ、検出された通信電波状態(スペクトル)から、バックグラウンド成分を差し引いておくことが好ましい。
【0165】
▲3▼CDMA方式における判定
本判定は、車載通信部21が通信方式として、CDMA方式(Code Division Multiple Access )を採用する場合に用いられる判定手法である。
【0166】
CDMA方式では、受信電波強度に関する情報、および通信が可能な状態であるか否か(送受信プロトコルが確立したか否か)の情報の2 種類の情報に基づいて妨害電波の有無を判定できる。受信電波強度は、車載通信部21(図3参照)がセンタ装置2の通信部42(図4参照)との間の通信を行う際に利用する周波数帯の電波の強さである。この受信電波強度は、通常の携帯電話機でも3段階程度で表示され、利用者が受信電波強度を確認できるようになっている。また、通信が可能な状態は、車載通信部21と携帯電話通信網の基地局との間で制御信号の伝達が正常に行われており、車載通信部21の位置情報が取得された結果として実現する。通信が可能な状態か否かは、通常の携帯電話機でも、通信可能圏内であるか否かとして表示される。具体的には、通常の携帯電話機では、通信可能圏外である場合に「圏外」の文字等が表示される。
【0167】
通常、受信電波強度が所定値以上であれば通信が可能な状態であるので、受信電波強度に関する情報と、通信が可能な状態か否かの情報との間には相関があることになる。しかし、受信電波強度が十分であっても、通信が可能な状態ではなく、通信可能圏外になる場合もある。このような状態は、通常の使用状態では考えにくい。しかし、妨害電波が発生している場合には上記のような状態が生じ得る。
【0168】
そこで、車両制御装置1の車載制御部22は、受信電波状態から算出した受信電波強度情報と、車載通信部21により検出される通信が可能な状態か否かに関する情報とに基づき、受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することができる。通信が可能な状態か否かを車載通信部21が検出する際には、車載通信部21は通信状態検出手段として機能する。
【0169】
以上、▲1▼▲2▼▲3▼などの判定手法により、S11で検出した通信電波状態に妨害電波が含まれている(妨害電波あり)と判定された場合には次のステップに進む一方、S11で検出した通信電波状態に妨害電波が含まれていない(妨害電波なし)と判定された場合には、本発明におけるその後の処理は不要として、通常処理ルーチンに進む。
【0170】
その後、車載制御部22は、S13〜S18のステップ処理を行うが、これらS13〜S18の処理内容は、実施形態1のステップS3〜S8(図1参照)とそれぞれ同一であるので、その説明を省略する。
【0171】
上記S11〜S18の動作フローによれば、第三者による通信妨害工作など、車両が危険な状態に晒されている場合には、車両機器の動作は制限され、車両の運転は困難となる。これにより、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、車両盗難などの危険状態から車両を保護することができる。
【0172】
なお、車両制御システムBにおける車両制御装置1の動作を車両制御方法として表現すれば、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階(S11)と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定した場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階(S12〜S14)とを備えるものとしてあらわされる。
【0173】
以上の説明では、車両制御システムA及び車両制御システムBにおける車両制御装置1の車両制御部22が車両機器31の動作を制限する車両機器動作制限手段として機能する場合について説明した。ただし、車両制御部22は、車両機器の動作を制限するのみならず、警告制御部27を通じて警告部32(スピーカ32a,ホーン32b,ハザードランプ32c,電光掲示板32d,近距離通信部32e)を制御することにより、車両機器31の動作を制限した事実を車両外部に報知する動作も行う。したがって、車両制御部22は、電波状態検出手段として機能する車載通信部21により検出された通信電波状態が基準電波状態より劣る場合、あるいは、上記通信電波状態に基づいて通信電波に妨害電波が含まれると判定した場合に、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御する車両機器制御手段として機能するともいえる。なお、この場合、車両機器はイモビライザー31a,ドアロック制御装置31b,パワーステアリング装置31c,エアーコンディショナー31d以外に、警告部32なども含まれる。
【0174】
ここで、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御するとは、例えば図1におけるS4〜S5のステップ処理や図6におけるS14〜S15のステップ処理を行うことを意味する。このステップ処理を行うことにより、警戒モードの設定がオンである場合に、通常の警戒レベルから、より高い警戒レベル、つまり、車両に対して行われる盗難行為等の不正行為に備える状態に変更するように車両機器を動作させることができる。また、エンジンがかけられている場合にエンジンを停止させる動作を行わせることや、ドアロックが解除されている場合にドアをロックする動作を行わせることなども、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御することに含まれる。
【0175】
(3.補足)
以上で説明したように、車両制御システムA及び車両制御システムBにおける車両制御装置1の動作は、車両制御装置1の車載制御部22(図3参照)が実行するプログラム(車両制御プログラム)によって実現することができる。
【0176】
上記車両制御プログラムは、車両制御装置1の記憶部26(図3参照)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納することができる。上記車両制御プログラムは、記憶部26の他、例えば、外部記憶装置として設けられたドライブ装置で読み取られるプログラムメディアによって供給されてもよい。
【0177】
上記プログラムメディアとは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0178】
なお、上記車両制御プログラムは、車載制御部22が上記プログラムメディアから読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、上記プログラムメディアから記憶部26のプログラム記憶領域へ転送された後、車載制御部22が記憶部26から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0179】
また、上記車両制御プログラムは、インターネットを含むネットワークを通じて、車両制御装置1にダウンロードされるものであってもよい。ネットワークから上記車両制御プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め記憶部26に格納されていてもよいし、別の記録媒体からインストールされてもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0180】
上述した機能は、車載制御部22が読み出した上記車両制御プログラムを実行することによって実現されるだけでなく、上記車両制御プログラムの指示に基づき、車載制御部22上で稼働しているOS(Operating System) などが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0181】
これら構成によれば、車載制御部22(コンピュータ)に上記車両制御プログラムを読み取り実行させることにより、本発明の車両制御装置、車両制御方法を実現することができる。
【0182】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る車両制御装置は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備え、上記通信手段は、CDMA方式の電波通信を行うものであり、上記通信手段による通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出手段をさらに備え、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出手段による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定する構成である。
【0183】
また、請求項12の発明に係る車両制御方法は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知段階と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態が基準電波状態より劣り、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知段階により検知された場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階とを備える構成である。
【0184】
それゆえ、通信手段と外部装置との通信電波状態が検出された後、検出された通信電波状態と基準電波状態とが比較される。比較の結果、検出された通信電波状態は基準電波状態より劣ると判定されれば、車両機器の動作が制限される。
【0185】
これにより、電波通信の通信状態が劣悪な場合であっても、制御不能などの危険状態から車両を保護することができるという作用効果を奏する。
【0186】
請求項2の発明に係る車両制御装置は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備える構成である。
【0187】
また、本願発明に係る車両制御方法は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御方法であって、外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知段階と、上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知段階により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階とを備え、上記外部装置との通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出段階をさらに備え、上記車両機器動作制限段階は、上記電波状態検出段階により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出段階による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定する構成である。
【0188】
それゆえ、通信手段と外部装置との通信電波状態が検出された後、検出された通信電波状態に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かを判定される。その結果、通信電波に妨害電波が含まれると判定されれば、車両機器動作制限手段は、車両機器の動作を制限する。
【0189】
これにより、不審者が妨害電波を発生させた場合であっても、車両盗難などの危険状態から車両を保護することができるという作用効果を奏する。
【0190】
請求項3の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項2に構成において、上記通信手段は、TDMA方式の電波通信を行うものであり、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態のガードタイム情報に基づいて、妨害電波の存在有無を判定する構成である。
【0191】
それゆえ、電波状態検出手段により検出された通信電波状態からガードタイム情報が抽出され、このガードタイム情報に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かが判定される。
【0192】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができるという効果を奏する。
【0193】
請求項4の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項2に構成において、上記通信手段は、FDMA方式の電波通信を行うものであり、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態のガードバンド情報に基づいて、妨害電波の存在有無を判定する構成である。
【0194】
それゆえ、電波状態検出手段により検出された通信電波状態からガードバンド情報が抽出され、このガードバンド情報に基づいて、通信電波に妨害電波が含まれるか否かが判定される。
【0195】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができるという効果を奏する。
【0196】
請求項5の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項2の構成において、上記通信手段は、CDMA方式の電波通信を行うものであり、上記通信手段による通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出手段をさらに備え、上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出手段による検出結果とに基づいて、妨害電波の存在有無を判定する構成である。
【0197】
それゆえ、電波状態検出手段により検出された通信電波状態から受信電波強度情報を抽出され、さらに、通信状態検出手段による検出結果を認識して、これらに基づいて通信電波に妨害電波が含まれるか否かが判定される。
【0198】
これにより、請求項2の作用効果に加えて、より的確に妨害電波の存在を検知することができるという効果を奏する。
【0199】
請求項6の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項1乃至4のいずれか1項の構成において、警戒モードのオン/オフを切替設定する警戒モード設定手段を備え、上記車両機器動作制限手段は、警戒モード設定手段により設定された警戒モードがオンの場合にのみ、車両機器の動作を制限する構成である。
【0200】
それゆえ、警戒モード設定手段の警戒モードがオンに設定されているとき、つまり車両制御装置のセキュリティ機能を有効にすべき場合にのみ、車両機器動作制限手段による車両機器の動作制限が行われる。
【0201】
これにより、請求項1乃至4のいずれか1項の作用効果に加えて、不必要なタイミングや状況下で車両機器の動作が制限されることを回避し、より適切な車両保護を実現することができるという効果を奏する。
【0202】
請求項7の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項1乃至6のいずれか1項の構成において、予めユーザID情報を登録するユーザID情報登録手段と、外部から認証情報の入力を受け付ける認証情報入力手段とを備え、上記車両機器動作制限手段は、上記ユーザID情報登録手段に登録されたユーザID情報と、上記認証情報入力手段から入力された認証情報とを比較し、上記ユーザID情報と上記認証情報とが一致する場合には、車両機器の動作制限を解除する構成である。
【0203】
それゆえ、上記ユーザID情報と上記認証情報とが一致すれば、つまり認証情報の入力者が正規のユーザと判定されれば、前記車両機器動作制限手段は、車両機器の動作制限を解除する。この結果、電波通信状態にかかわらず、車両機器の動作が開放される。
【0204】
これにより、請求項1乃至6のいずれか1項の作用効果に加えて、電波通信状態にかかわらず、正規のユーザは車両機器を動作させることができるという効果を奏する。例えば、車両が、本来的に電波状態の劣悪な環境(地下駐車場やトンネルなど)や、通信圏外に位置しているときであっても、正規のユーザは常に車両機器を動作させることが可能になる。
【0205】
請求項8の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項1乃至7のいずれか1項の構成において、上記車両機器動作制限手段が車両機器の動作を制限していることを車両外部に報知する報知手段を備える構成である。
【0206】
それゆえ、車両機器動作制限手段が車両機器の動作を制限しているときには、その事実が報知手段によって車両外部に報知される。
【0207】
これにより、請求項1乃至7のいずれか1項の作用効果に加えて、車両外部に通信環境の異常を速やかに報知することにより、周囲の車両や警備者などに適切な警戒を促すことができるという効果を奏する。
【0208】
請求項9の発明に係る車両制御装置は、以上のように、請求項1乃至8のいずれか1項の構成において、上記通信手段として、携帯電話機を用いる。
【0209】
これにより、簡便な構成により、請求項1乃至8のいずれか1項の作用効果を奏する。
【0210】
請求項10の発明に係る車両制御装置は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態が基準電波状態より劣り、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御する車両機器制御手段とを備える構成である。
【0211】
上記の構成においても、請求項1や請求項8の作用効果を奏することができる。
【0212】
請求項11の発明に係る車両制御装置は、以上のように、車両機器の制御を行う車両制御装置であって、外部装置と電波通信を行う通信手段と、上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両の警戒レベルを上げるように車両機器を制御する車両機器制御手段とを備える構成である。
【0213】
上記の構成においても、請求項1や請求項8の作用効果を奏することができる。
【0214】
請求項14の発明に係る車両制御プログラムは、上記の課題を解決するために、コンピュータに、請求項12または13に記載の車両制御方法を実行させることを特徴としている。
【0215】
また、請求項15の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の課題を解決するために、請求項14に記載の車両制御プログラムを記録したことを特徴としている。
【0216】
これら構成によれば、コンピュータに車両制御プログラムを読み取り実行させることにより、前述の車両制御方法、車両制御装置と同一の作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両制御システムにおける車両制御装置の動作フロー例を示すフローチャートである。
【図2】上記車両制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】車両制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】センタ装置の構成を示すブロック図である。
【図5】携帯通信機器の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の更なる実施形態に係る車両制御システムにおける車両制御装置の動作フロー例を示すフローチャートである。
【図7】TDMA方式におけるガードタイムを説明する概念図である。
【図8】FDMA方式におけるガードバンドを説明する概念図である。
【符号の説明】
1 車両制御装置
2 センタ装置(外部装置)
21 車載通信部(通信手段,電波状態検出手段,通信状態検出手段)
22 車載制御部(車両機器動作制限手段,車両機器制御手段,コンピュータ)
25 認証情報入力部(認証情報入力手段)
26 記憶部(記録媒体,ユーザID情報登録手段,警戒モード設定手段)
31 車両機器
32 警告部(報知手段)

Claims (9)

  1. 車両機器の制御を行う車両制御装置であって、
    外部装置と電波通信を行う通信手段と、
    上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、
    外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、
    上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知手段により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備え、
    上記通信手段は、CDMA方式の電波通信を行うものであり、
    上記通信手段による通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出手段をさらに備え、
    上記車両機器動作制限手段は、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出手段による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することを特徴とする車両制御装置。
  2. 警戒モードのオン/オフを切替設定する警戒モード設定手段を備え、
    上記車両機器動作制限手段は、警戒モード設定手段により設定された警戒モードがオンの場合にのみ、車両機器の動作を制限することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 予めユーザID情報を登録するユーザID情報登録手段と、
    外部から認証情報の入力を受け付ける認証情報入力手段とを備え、
    上記車両機器動作制限手段は、上記ユーザID情報登録手段に登録されたユーザID情報と、上記認証情報入力手段から入力された認証情報とを比較し、上記ユーザID情報と上記認証情報とが一致する場合には、車両機器の動作制限を解除することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. 上記車両機器動作制限手段が車両機器の動作を制限していることを車両外部に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  5. 上記通信手段は、携帯電話機であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  6. 車両機器の制御を行う車両制御方法であって、
    外部装置との通信電波状態を検出する電波状態検出段階と、
    外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知段階と、
    上記電波状態検出段階にて検出された通信電波状態に基づいて、妨害電波の存在有無を判定し、通信電波に妨害電波が含まれると判定され、かつ外部から車両に加えられた異常が上記異常検知段階により検知された場合には、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限段階とを備え、
    上記外部装置との通信が可能な状態であるか否かを検出する通信状態検出段階をさらに備え、
    上記車両機器動作制限段階は、上記電波状態検出段階により検出された通信電波状態の受信電波強度情報と、上記通信状態検出段階による検出結果とに基づいて、上記受信電波強度が所定値以上であるにもかかわらず、通信が可能な状態でない場合には、妨害電波が存在すると判定し、その他の場合には妨害電波が存在しないと判定することを特徴とする車両制御方法。
  7. コンピュータに、
    請求項6に記載の車両制御方法を実行させることを特徴とする車両制御プログラム。
  8. 請求項7に記載の車両制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 車両機器の制御を行う車両制御装置であって、
    外部装置に車両の異常状態を通知すべく該外部装置と電波通信を行う通信手段と、
    上記通信手段による通信電波状態を検出する電波状態検出手段と、
    外部から車両に加えられる異常を検知する異常検知手段と、
    警戒モードのオン/オフを切替設定する警戒モード設定手段と、
    上記警戒モード設定手段により設定された警戒モードがオンの場合において、上記電波状態検出手段により検出された通信電波状態が、妨害電波の存在によって基準電波状態より劣ることで上記外部装置との通信が行えず、通信可能圏外になる場合には、通信電波状態が通信可能な強度であるか否かに関わらず、車両を運転困難な状態とするように車両機器の動作を制限する車両機器動作制限手段とを備えることを特徴とする車両制御装置。
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