JP2004062611A - 車両盗難防止センタ、および車両盗難防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようにする。
【解決手段】車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された無線通信可能なセキュリティECUからなるシステムにおいて、車両に搭載されたセキュリティECUが盗難防止センタにセキュリティセットの通知を送信し、これを受信した盗難防止センタが、セキュリティECUとの無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、ユーザ、警察等の所定の通報先に異常事態発生を通知する。
【選択図】 図4
【解決手段】車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された無線通信可能なセキュリティECUからなるシステムにおいて、車両に搭載されたセキュリティECUが盗難防止センタにセキュリティセットの通知を送信し、これを受信した盗難防止センタが、セキュリティECUとの無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、ユーザ、警察等の所定の通報先に異常事態発生を通知する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された車両盗難防止装置、車両盗難防止装置から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する車両盗難防止センタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難を防止するための手段として、車内に設置されたセンサによるドアのこじ開け、ガラス破壊等の検出を受けて、警報音発生装置を作動させて周囲の車両のオーナーその他の者に車両盗難の警報を通知する車両盗難防止装置が使用されている。しかし、このような車両盗難防止装置は、車両の周辺にこの車両を盗もうとする者以外に誰かがおり、かつその誰かが異常を察知して犯人の捕獲、警察への通報等の適切な処置をとることで初めて有効となるものである。しかも、一般的に盗難時には警報音発生装置は1分程度の短時間しか作動しないようになっているので、警報音の発生に誰も気が付かない場合も少なくないと考えられる。
【0003】
このような車両盗難装置の問題点を解決するものとして、センサが異常を検知したことを受け、車内の無線通信装置によって所定の相手に盗難の警報を通報する車両盗難防止装置がある。例えば、特公平2−274642号公報に記載の技術は、ドアの施錠後にドアが開放されたことや自車両が移動したことを検知して、所定の通報先に自動的にダイヤルして異常事態発生メッセージを送信する装置に関するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような無線通信を行う車両盗難防止装置は、例えば妨害電波発生装置を車両近くで作動させた場合、あるいは電磁波シールドカバーで車両を覆った場合、通信が不能となる。このように通信不能となった後に当該車両をこじ開けて移動させても、所定の通報先が盗難の通報を受けることができなくなる。すなわち、通信機能の妨害を受けると所定の通報先が車両の異常を検知することができなくなるという問題がある。
【0005】
なお、特公平2767695号公報には、車両に搭載された受信装置と盗難防止制御装置と車両の作動に必要な制御装置がデータの交換を行い、受信機が主局からデータの送信を受信すると、車両は引き続き動作を可能とし、データの欠如が上記制御装置の作動を停止させる方法において、主局が車両の不法な使用への注意を受けていないとき車両にデータを送信する方法に関する技術が開示されているが、上記問題を解決するには至っていない。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタであって、前記車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認する通信確認手段と、前記通信確認手段が前記無線通信の確立に失敗したことに基づき、所定の通報先に異常事態発生を報知する通信障害報知手段と、を備えた盗難防止センタである。
【0008】
これによって、通信確認手段が車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、通信障害報知手段が所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。したがって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の盗難防止センタにおいて、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を行うよう要求する確認要求信号を受信する確認要求受信手段を備え、前記通信確認手段は、前記確認要求受信手段が受信した前記確認要求信号の送信元である車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の盗難防止センタにおいて、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を強化するよう要求する警戒要求を受信する警戒要求受信手段と、前記警戒要求受信手段が警戒要求を受信することに基づき、前記通信確認手段の行う定期的な無線通信の確立の確認の頻度を高くする確認強化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の盗難防止センタにおいて、前記通信確認手段は、前記車両盗難防止装置に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、前記無線通信の確立を確認することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、無線機を有する車両に搭載される車両盗難防止装置であって、前記車両のユーザの設定に基づいて、前記無線機を用いて請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えた車両盗難防止装置である。
【0013】
これによって、確認要求手段が請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに確認要求信号を送信するので、要求を受けたこの盗難防止センタにおいて、通信確認手段が車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、通信障害報知手段が所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。したがって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0014】
また請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両盗難防止装置において、自車両の異常事態発生の前兆を検知する異常予測手段を備え、前記確認要求送信手段は、自車両のユーザの設定および前記異常予測手段の異常の予測に基づいて、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
また請求項7に記載の発明は、自車両の異常事態発生を検知し、この検知に基づいて異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタに、自車両の有する無線機を用いて異常事態発生の通知を行う車両盗難防止装置であって、前記無線機を用いて前記盗難防止センタとの通信ができないことを検知する通信障害検知手段と、 前記通信障害検知手段による検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するセキュリティ強化手段と、を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置である。
【0016】
これによって、異常事態発生を検知して盗難防止センタに異常事態発生を報知する車両盗難防止装置において、通信障害検知手段が無線機を用いて前記盗難防止センタとの通信ができないことを検知し、セキュリティ強化手段が、前記通信障害検知手段の検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するので、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、車両側からも周囲に異常を報知することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両盗難防止システムの全体構成を概略的に示す図である。
【0018】
このシステムは、アプローチセンサ等のセンサ、カメラ等の装置、セキュリティECU、無線機等を有する車両1と、インターネット3、携帯電話網、電話網を介して車両1のユーザ、警察、警備会社等と通信を行うことのできるデータセンタ2を有する。
【0019】
データセンタ2は、図示しないCPUおよびメモリを有しており、CPUはメモリに記録されているプログラムを読み出して実行することによって作動し、この作動の必要に応じてメモリに対して情報の書き込み、読み出しを行う。またCPUは、上記した通信によって情報の授受を行うことができる。このデータセンタ2は、車両から異常事態の通知を受信すると、所定の通報先に異常事態発生を報知する。所定の通報先とは、本実施形態においては、通知元の車両のユーザ、警察、警備会社の警備員等の所有する携帯電話機やパーソナルコンピュータ等である。以下、このCPUの作動をデータセンタ2の作動とみなして説明をすることとする。
【0020】
図2に、車両1が有する車両盗難防止システムに係る装置の構成を示す。車両1は、振動センサ9、アプローチセンサ11、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14、ドア開センサ15、ドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19、キーレス/スマートECU20、無線機21、GPSレシーバ22、TELアンテナ23、およびGPSアンテナ24を有している。
【0021】
振動センサ9は、加速度センサを有し、この加速度センサによって車両1の振動を検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0022】
アプローチセンサ11は、車外に向けられた電波センサを有し、この電波センサによって車両1の外部から車両1に人が近づいた(例えば周囲2m以内)ことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0023】
侵入センサ12は、車内に向けられた電波センサを有し、この電波センサによって車両1の内部に侵入する者を検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0024】
傾斜センサ13は、傾斜角度センサからなり、この傾斜角度センサによって車両の姿勢が急激に変化した、すなわち急激に傾斜したことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。急激な傾斜か否かの閾値としては、例えば15〜30°程度が考えられる。
【0025】
ガラス割れセンサ14は、車両1のガラスに埋め込まれた導線が断線することを検知する装置を有し、この装置によってガラスが割れたことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0026】
ドア開センサ15は、車両1のドアの開閉によってオン・オフが切り替わるドアスイッチを有し、このドアスイッチによってドアが開いたことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に信号を出力するものである。
【0027】
以上の振動センサ9、アプローチセンサ11、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14、およびドア開センサ15は、本実施形態においては盗難センサとして機能するようになっている。
【0028】
ドアECU16は、ドアロックの設定、解除を行う制御装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0029】
カメラ17は、車内外を撮影するようになっており、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0030】
ホーン18は、ホーン音を発する装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0031】
ハザード19は、ハザードランプを点灯、消灯させる装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0032】
これらドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19は、本実施形態においては車両の警報装置として作動する。例えば、ホーン18は、発鳴することで周囲に異常事態を通知し、カメラ17は、車内外を撮影することで、車内外の人等の記録を残す。
【0033】
キーレス/スマートECU20は、車両1のキーおよびキーレスエントリ装置によるキーロックを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0034】
無線機21は、携帯電話網を介してデータセンタ2と通信を行うことのできる装置である。
【0035】
GPSレシーバ22は、GPS測位システムによって自車両1の現在位置情報を取得し、セキュリティECU10に通知する装置である。
【0036】
セキュリティECU10は、図示しないCPU、ROM、RAM、EPROM等を備えた盗難防止装置である。CPUは、ROMに記録されたプログラムを読み出して実行することによって作動する。またCPUは、この作動の必要に応じてRAM、EPROMに対して情報の読み出しおよび書き込みを行う。またCPUは、上記した盗難センサ、ドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19、キーレス/スマートECU20、無線機21、GPSレシーバ22等とデータおよび制御信号をやりとりするようになっている。またROMには、セキュリティECU10のシリアルナンバー、車体番号等、車両に固有な識別子が予め記録されている。またEPROMには、後述するチェックインターバルt1(分)、異常時インターバルt2(分)の情報が記録されている。
【0037】
このセキュリティECU10の作動について以下説明する。なお、以下の説明では、セキュリティECU10の作動とそのCPUの作動は、特別に区別する必要がない限り同一のものであるとする。
【0038】
一般に車両1のユーザが車両を離れるとき、すなわち車両1の盗難等に対する対策が必要となるとき、ユーザは車両1のドアをロックする。このとき、キーレス/スマートECU20が車両1のキーおよびキーレスエントリ装置によるキーロックを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知する。セキュリティECU10のCPUは、この通知を受信すると、盗難等に対する防御のための作動モードであるセキュリティモードに入る。そしてCPUは、ROMから車両の識別子を読み出し、またGPSレシーバ22を制御して車両の現在位置情報を取得し、EPROMからチェックインターバルt1および異常時インターバルt2の情報を取得する。そしてCPUは、データセンタ2に対してセキュリティセットの通知を行う。このセキュリティセットの通知は、セキュリティECU10の無線通信の確認を行うようデータセンタ2に要求する確認要求信号である。このセキュリティセットの通知は、上記した車両1の識別子、現在位置情報、チェックインターバルt1、異常時インターバルt2、および現在時刻t0の情報を含むようになっている。このセキュリティセットの通知を受信するデータセンタ2の作動については後述する。
【0039】
この後、車両1の窃盗、車上荒らし等の目的を持つ者(以下犯人と記す)等の行動によって、上記した盗難センサがそれぞれの機能に基づく検知を行い、検知したことをセキュリティECU10に通知すると、セキュリティECU10のCPUはプログラムに従い、通知元の盗難センサによって事態の重大度を判定し、その判定に基づいた作動を行う。図3に、事態の重大度の判定基準と、重大性のレベルに合わせたCPUの作動の表を示す。
【0040】
アプローチセンサ11が犯人等の車両への接近を検知した場合は、CPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、警戒要求の通知を行う。この警戒要求は、車両1との無線通信の確認を強化するようデータセンタ2に要求するものである。またこの場合、車両1の警報装置は作動させない。この場合、単に車両の周辺に人が近づいただけであるので、事態の重大度は小さく、実際に警報を行う必要はない。
【0041】
また、振動センサ9が車両の振動を検知した場合も、事態の重大度は同じく小であり、CPUの作動もアプローチセンサ11の検知の場合と同じである。これは、振動は工事、大型トラックの通過等、日常的な理由によって起こり得るので、振動があったからといって必ずしも盗難の可能性が高いとは言えないからである。
【0042】
このように、振動センサ9およびアプローチセンサ11は、自車両の異常事態発生の前兆を検知するためのセンサであると言える。
【0043】
侵入センサ12が犯人等の車両への侵入を検知した場合は、CPUはGPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得する。そしてCPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、この位置情報と現在時刻の情報を含んだ警報を通知する。この警報の通知は、データセンタ2に対してユーザ、警察、警備員への緊急事態の報知を行わせるためのものである。この報知によって、ユーザ、警察、警備員は位置情報の現場に赴いて状況を確認することができる。またこの場合、CPUは警報装置を作動させる。ただし、この場合、まだ完全に車両内に侵入されたとは限らず、侵入を試みている場合または車両に近接した物体を誤検出した場合もありうるので、事態の重大度は中程度であり、ホーン18の発鳴の音量、作動の時間等は、後述する重大度が大の場合よりも抑えるようにする。
【0044】
また、傾斜センサ13が車両の急激な傾斜を検知した場合、およびガラス割れセンサ14がガラスが割れたことを検知した場合も、まだ完全に車両に侵入されたわけではないので、重大度は同じく中である。CPUの作動も侵入センサ12の場合と同じである。
【0045】
ドア開センサ15がドアが開いたことを検知した場合は、CPUはGPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得する。そしてCPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、この位置情報と現在時刻の情報を含んだ警報を通知する。この警報の通知は、侵入センサ12による検知の場合と同じものである。またこの場合、CPUは警報装置を作動させる。ただし、この場合、車両内に侵入されていることがほぼ明らかなので、事態の重大度は大であり、上記した重大度が中の場合よりもホーン18の発鳴の音量を大きく、作動の時間を長くする等の処理がおこなわれるようになっている。
【0046】
このようなセキュリティECU10と、このセキュリティECU10と情報のやりとりを行うデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を、図4および図5のシーケンス図に示す。なお、このシーケンス図に示す作動においては、データセンタ2と車両1側との間で送受信があった場合、受信側の処理はその送信を受信するステップに強制ジャンプするものとする。
【0047】
まず、先述したように車両1のユーザがドアをロックし、それをキーレス/スマートECU20が検知してセキュリティECU10に通知する。ユーザのドアロックはユーザの設定の一種である。この通知を受信したセキュリティECU10はセキュリティモードに入り(ステップ110)、データセンタ2にセキュリティセットの通知を行う(ステップ115)。なお、このときの通知が含むチェックインターバルt1、異常時インターバルt2は、ここではそれぞれt1=60分、t2=5分である。セキュリティECU10はその後、盗難センサのいずれかから検知をしたことの通知があると判定するまで待機する(ステップ117)。受信した場合は後述するステップ160に処理を進める。
【0048】
データセンタ2はステップ115にて送信されたセキュリティセットの通知を受信し(ステップ120)、この受信に基づいて車両の監視、すなわち定期的なセキュリティECU10との無線通信の確立の確認を開始する。具体的には、時間のカウントを開始する(ステップ125)。次にこのカウントしている時間、すなわち現在時刻とTとするとT−t0がチェックインターバルt1より大きくなることを判定するまで待機する(ステップ130)。T−t0>t1となると、データセンタ2はセキュリティECU10に対して無線呼び出しを行う(ステップ135)。セキュリティECU10はこの呼び出しの着信を検知すると、ステップ140にジャンプしてそれを受信して応答を返し、その後ステップ117に戻る。この応答の内容は、データセンタ2が正常に受信できるものならばどのようなものであってもよい。例えば、このときセキュリティECU10はGPSレシーバ22を制御することで現在位置情報を取得し、この位置情報をデータセンタ2に送信してもよい。
【0049】
データセンタ2側では、上記した呼び出しに対して応答があったか否かを判定し(ステップ145)、正常に応答したならt0にt1を加算したもの、すなわち現在時刻を新たなt0とし(ステップ150)、その後処理はステップ130に戻り、再びt1すなわち60分が経過するまで待機する。
【0050】
応答がない、あるいは応答があっても正常なものではない場合は、盗難時の通信妨害等の異常事態であるとして、処理はステップ155に進み、データセンタ2は異常処理を行う。すなわち、所定の通報先に異常事態発生を報知する。例えば、車両1のユーザに車両1が通信不能となったことを通知し、警察、警備会社の警備員にセキュリティECU10から最後に受信した位置情報を報知し、現場に急行するよう要請する。
【0051】
ステップ117で盗難センサから検知の通知があった場合、処理はステップ160に進み、検知を行った盗難センサの種類によって事態の重大度を判定する。この事態の重大度は、上述したように振動センサ9、セキュリティECU10からの検知の場合が小、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14からの検知の場合が中、ドア開センサ15からの検知の場合が大である。
【0052】
重大度が中または大の場合、処理はステップ163に進み、GPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得し、データセンタ2にこの現在位置情報を含んだ警報を通知する。この警報の着信を検知したデータセンタ2の処理はステップ165にジャンプしてこれを受信し、データセンタ2は異常処理を行う。すなわち、所定の通報先に異常事態発生を報知する。例えば、車両1のユーザに車両1が異常状態となったことを通知し、警察、警備会社の警備員にセキュリティECU10から受信した位置情報を報知し、現場に急行するよう要請する。
【0053】
ステップ160の判定が重大度小である場合、処理はステップ167に進み、、セキュリティECU10は、GPSレシーバ22を制御することで取得した現在位置情報、および現在時刻t0’を警戒要求に含め、この警戒要求をデータセンタ2に通知する。
【0054】
この警戒要求の着信を検知することでデータセンタ2の処理はステップ170にジャンプしてこれを受信し、異常時車両監視をスタートさせる。これ以降ステップ190までの処理は、無線通信の確立の確認を強化する、すなわち定期的な確認の頻度を高くする処理であると言える。ステップ170では、具体的には時刻T=t0’を起点として時間経過を計測する。そしてステップ171で、呼び出し回数として使用する変数Nを0に初期化してメモリ中に割り当てる。
【0055】
次にデータセンタ2は、計測時刻T−t0’が異常時インターバルt2(ここでは5分)より大きくなることを判定するまで待機する(ステップ172)。T−t0’>t2となると、メモリ中のNが所定の呼び出し回数の上限n1より大きいかを判定する(ステップ175)。なお、n1はあらかじめデータセンタ2のメモリ中に設定されている値である。
【0056】
N≦n1の場合、データセンタ2はセキュリティECU10に対して無線呼び出しを行い、Nの値を1つ増加させる(ステップ178)。セキュリティECU10はこの呼び出しの着信を検知すると、ステップ180にジャンプしてこれを受信して応答を返す。
【0057】
データセンタ2側では、上記した呼び出しに対して応答があったか否かを判定し(ステップ185)、正常に応答したならt0’にt2を加算したもの、すなわち現在時刻を新たなt0’とし(ステップ190)、その後処理はステップ172に戻り、再びt2すなわち5分が経過するまで待機する。
【0058】
応答がない、あるいは応答があっても正常なものではない場合は、盗難時の通信妨害等の異常事態であるとして、処理はステップ195に進み、データセンタ2は異常処理を行う。この異常処理の内容はステップ155と同様である。
【0059】
ステップ175でN>n1となる場合、すなわち既に所定の上限回数だけ呼び出しを行っている場合、警戒要求から十分な時間何も起こらなかったと判定し、異常時車両監視を終了し、ステップ125の通常の監視状態に戻る。
【0060】
なお、このシーケンス図では異常車両監視時に更なる重大度の大きな状態にならない場合について説明したが、この異常車両監視時に重大度が中、大となる事態が発生した場合においては、セキュリティECU10はステップ163と同様の処理を行ってデータセンタ2に警報を通知する。
【0061】
これによって、データセンタ2が、車両1に搭載されたセキュリティECU10からのセキュリティセットの通知によって、セキュリティECU10との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したとき、すなわちデータセンタ2からセキュリティECU10への呼び出しの応答が正常でないとき、データセンタ2は車両1のユーザ、警察等の所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置としてのセキュリティECU10の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。
【0062】
また、セキュリティECU10が振動センサ9またはアプローチセンサ11の検知によって自車両の盗難の危険性を検知し、この検知に基づいてデータセンタ2に警戒要求を送信する。そしてこの警戒要求を受信したデータセンタ2は、定期的に行う無線通信の確立の確認の頻度を高くする。これによって、異常の前兆がある場合、データセンタ2は通常より短い時間間隔で車両との通信の確立を確認することができるので、異常事態発生時には素早くその報知を行うことができる。
【0063】
なお、本実施形態のデータセンタ2が行う異常時車両監視においては、セキュリティECU10の呼び出しを最大限n1回とし、それまでの間は周期的に呼び出しを行うようになっている。しかし、必ずしもこのようになっている必要はなく、異常時車両監視がスタート後、呼び出しの回数が増える毎に呼び出しの時間間隔を、t2およびt1をパラメータとしてある規則によって生成する時間間隔列の各項に順次置き換えるようにしてもよい。例えば、t1=60分、t2=5分の場合に生成する時間間隔列としては、5、6、8、11、20、26、41、50、60、60、60、、、、、が考えられる(各項は分単位)。
【0064】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる部分は、セキュリティセット時点でセキュリティECU10からデータセンタ2への通信が妨害されてしまい、データセンタ2がその後の通信の確立の確認をすることができなくなる場合の対策が施されている点である。
【0065】
本実施形態におけるデータセンタ2およびセキュリティECU10の構成は、第1実施形態と同様である。図6に、データセンタ2およびセキュリティECU10の作動において、第1実施形態と異なる部分をシーケンス図として示す。以下、この図をもとに第2実施形態の作動について説明する。
【0066】
まず、ステップ205では、図4のステップ110と同様、ドアロックによってセキュリティECU10がセキュリティモードに入る。
【0067】
次に、セキュリティECU10は、通信機が携帯電話用基地局を捕捉しているか否かを、無線機21を使用して検知、判定する(ステップ210)。捕捉していない場合、処理はステップ215に進み、セキュリティECU10は図示しない音声出力装置を用いて車両1のユーザに通信が利用できないことを警告する(ステップ215)。そして、車両単独のセキュリティ設定を強化する(ステップ220)。このセキュリティの強化については後述する。無線通信が不可能な場合としては、携帯電話のサービスエリア外に駐車した場合が考えられる。
【0068】
ステップ210において基地局を捕捉していると判定すると、処理はステップ211に進み、セキュリティECU10は変数mを0に初期化してRAM中に割り当てる。このmは以降のデータセンタ2への通知の回数を計測するためのものである。
【0069】
そして、セキュリティECU10は、図4のステップ115と同様のセキュリティセットの通知をデータセンタ2に行い、さらにmの値を1だけ増やす(ステップ215)。
【0070】
データセンタ2は、この通知を受信した場合は、セキュリティECU10に対して、受信したことを通知する(ステップ225)。このとき、なりすましの防止のために、受信したことの通知を暗号化してもよい。
【0071】
セキュリティECU10は、セキュリティセットの通知後、この通知が正常に完了したか、すなわちデータセンタ2から受信したことの通知を受け取ったかを判定し(ステップ230)、受け取っているなら、図4のステップ117へ進み、以後通常監視モードへ移行する。
【0072】
データセンタ2から受信したことの通知を受け取らなかったなら、処理はステップ235に進み、mがデータセンタ2への通知の回数の上限であるMより大きいか否かを判定する(ステップ235)。なお、このMはあらかじめセキュリティECU10のEPROMに記録されたものである。
【0073】
mがM以下、すなわち通信回数が上限値を超えていないなら、処理はステップ215に戻る。このように、ステップ230でセンターへの通知が正常に完了したと判定されるか、あるいはm>Mとなるまでは、ステップ215〜235の処理のループが繰り返される。なお一例としては、このループの一巡に要する時間は1分程度であり、Mは5である。
【0074】
ステップ235でmがMより大きいと判定すると、処理はステップ240に進み、データセンタ2との通信が不能であるとして、ホーン18やハザード19を制御して作動させることで、異常を周囲に通知する(ステップ240)。
【0075】
そして、ステップ220と同様に車両単独のセキュリティ設定を強化する(ステップ245)。
【0076】
ここで、ステップ220、ステップ245のセキュリティ設定の強化について説明する。図7に、セキュリティECU10がデータセンタ2と通信可能な場合のセキュリティECU10の作動と、通信不可能の場合のセキュリティECU10の作動との比較表を示す。この通信不可の場合のセキュリティ設定が、強化後のセキュリティ設定に該当する。データセンタ2と通信可能な場合については、図3と同様であるので、セキュリティECU10とデータセンタ2との通信が不能となっている場合についてのみ説明する。
【0077】
この通信不能の場合、データセンタ2に対してセキュリティECU10から異常事態の通知ができないので、車両単独でセキュリティを強化する。
【0078】
振動センサ9、アプローチセンサ11による検知の場合、すなわち事態の重大度が小のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、無線通信が可能で事態の重大度が中程度の場合と同様となるようにする。
【0079】
また、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14による検知の場合、すなわち事態の重大度が中のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、無線通信が可能で事態の重大度が大の場合と同様となるようにする。
【0080】
また、ドア開センサ15による検知の場合、すなわち事態の重大度が中のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、そのまま無線通信が可能で事態の重大度が大の場合と同様となるようにする。
【0081】
このように、通信不能であることに基づいて、セキュリティの設定を強化することによって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0082】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、セキュリティセット後の車両監視において、セキュリティECU10とデータセンタ2との通信ができない場合に、データセンタ2から呼び出しがないと判定したセキュリティECU10がデータセンタ2との通信を試み、その結果に基づいて処置を行うことが特徴的である。この特徴部分以外のセキュリティECU10およびデータセンタ2の構成、作動については、第1実施形態と同様である。以下、本実施形態が第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0083】
図8は、本実施形態におけるセキュリティセット以降のセキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。この図において、図4と同様の処理については同一のステップ番号を付し、それらの説明については省略または簡略化する。
【0084】
ステップ115においてセンターにセキュリティセットの通知を行った後、セキュリティECU10は現在時刻Tがステップ110における時刻t0から所定の時間t3だけ経過した時刻より後かを判定する。すなわち、セキュリティモードに入ってから時間t3より長い時間が経過しているかを判定する。(ステップ316)。この所定の時間t3は、チェックインターバルt1よりも長い時間である。具体的には、例えばt1=60分、t3=65分が考えられる。この所定の時間が経過していないと判定すると、処理はステップ117の盗難センサの検知の判定に進む。そして、ステップ117で盗難センサが検知したことの通知をしない限り、データセンタ2は117、あるいは140の処理を行った後にこのステップ316に戻る。なお、ステップ140で応答を行った場合、データセンタ2は応答した時刻を応答履歴としてメモリに記録する。
【0085】
ステップ316で所定の時間が経過したと判定すると、処理はステップ360に進み、所定の時間をカウントし始めて以後データセンタ2からの呼び出しを受信したか否かを、メモリの応答履歴を読み出すことで判定する。呼び出しを受信したと判定すると、データセンタ2との通信は正常であるとして処理はステップ365に進み、ステップ316で時間経過の基準として使うt0の値を、直前にデータセンタ2が呼び出しを行った時刻t0+t1に変更する。(ステップ365)。その後処理はステップ316の判定処理に戻る。
【0086】
ステップ360で呼び出しを受信していないと判定すると、データセンタ2から予定の時間に通信が来なかったということで、処理はステップ370に進む。ステップ370では、セキュリティECU10はデータセンタ2との通信可否の再確認のため、データセンタ2への通信を試みる。そして、この通信が成功したか否か、すなわちデータセンタ2と通信可能であるか否かを判定する(ステップ373)。通信不可能である場合、通信妨害等の異常であるとし、処理はステップ375に進み、セキュリティECU10はホーン18やハザード19を作動させる等の異常処理を行う(ステップ375)。
【0087】
ステップ373で通信可能であると判定した場合、処理はステップ380に進む。この場合、通信可能であるにもかかわらずデータセンタ2から予定の時間に呼び出しが来ていないことになる。この場合は、受信妨害よりも、セキュリティECU10における受信機の故障、呼び出しタイミングのずれ、データセンタ2の障害等の不具合である可能性が高い。セキュリティECU10は、ステップ380で不具合が発生している旨をデータセンタ2に通知する。
【0088】
データセンタ2はこの通知をの着信を検知するとステップ385にジャンプし、これを受信して車両1のセキュリティECU10とデータセンタ2との間の通信の診断(ダイアグ)を行う。そして、この診断の結果に応じて、修理サービスセンタへの連絡による車両1の入庫依頼、車両1のユーザへの監視サービスを中止したことの通知等を行う(ステップ390)。
【0089】
このようになっていることで、セキュリティECU10側でもデータセンタ2との無線通信の確立に失敗したことを検知し、この検知に基づいて異常処理、または不具合の通知等を行うようになっているので、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0090】
このように、セキュリティECU10とデータセンタ2の両方で通信の確立の確認を行う場合には、両者の用いる時計が同期している必要がある。例えばセキュリティECU10の時計がデータセンタ2の時計より10分遅れている場合、データセンタ2ではまだ呼び出しを行うタイミングになっていないにもかかわらず、セキュリティECU10の側では既にステップ316および360でで所定のタイミングで呼び出しが行われなかったと判定されてしまう。
【0091】
同期の方法としては、セキュリティECU10とデータセンタ2は、GPS信号または標準時刻電波から得られる時刻を基準として監視を行うようになっていてもよい。
【0092】
また、データセンタ2がGPS信号または標準時刻電波を受信できない場合には、データセンタ2との通信によってデータセンタ2との時刻の同期をとるようになっていてもよい。
【0093】
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる部分は、データセンタ2がセキュリティECU10を呼び出して無線通信の確立を確認するときに、セキュリティECU10に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、無線通信の確立を確認することと、さらに、応答音が通信圏外の音声通知であるかを判定して、その判定に基づいて所定の通報先に異常事態発生を報知することである。
【0094】
本実施形態において無線通信の確立の失敗とは、データセンタ2がセキュリティECU10に電話発呼を行うときに正常な呼び出し音を受信できないことを言う。
【0095】
図9は、本実施形態における特徴的な部分の、セキュリティセット以降のデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。この図の各処理は、図4のステップ135、140、145、155に置き換わるものである。
【0096】
呼び出し時、ステップ410でデータセンタ2はセキュリティECU10に対して電話発呼を行う。そしてステップ430で、セキュリティECU10側の応答音として、呼び出し音が確認できるか否かを判定する。この判定においては、より詳細には、呼び出し音が所定時間、あるいは所定回数確認できるか否かを判定する。なお、車両1側では、無線機21はこの所定時間より十分長い時間、あるいは所定回数より十分大きい回数の間、着信に対して応答しないように設定されている。
【0097】
ステップ430で確認できた場合、処理は図4のステップ150に進み、通常の監視ルーチンの処理を行う。確認できなかった場合、処理はステップ435に進み、変数kを初期値1としてメモリ中に設定する。この変数kは、以下のステップ440を何回実行したかを数えるためのものである。
【0098】
次にステップ440で、応答音が通信圏外である音声通知音または話中音であるか否かを判定する。
【0099】
通信圏外である音声通知音または話中音である場合、処理はステップ450に進み、変数kに1を加算する。そしてステップ460でこのkが2より大きいかを判定する。2以下ならば、すなわちステップ440の実行回数が1回以下ならば、処理はステップ440に戻る。kが2より大きければ、すなわちステップ440の実行回数が2回に達しているなら、通信妨害によって圏外あるいは話中となっている可能性があることから、処理はステップ470に進み、車両1のユーザに通信圏外となったこと、あるいは話中であることを通知する。また、ユーザの要請によっては、警備会社に異常事態の発生を通知することで、警備員を派遣して現場の確認を行う。なお、セキュリティECU10は通常の電話には使用しないようになっており、それゆえ話中の場合通信妨害の可能性があるとすることができる。
【0100】
また、ステップ440で通信圏外である音声通知でも話中音でもないと判定した場合、通信妨害以外の要因である可能性も高いことから、処理はステップ445に進み、通信インフラ等の確認、データセンタ2の機器の診断、調査、車両1のユーザへの確認作業中であることの連絡等を行う。
【0101】
このように呼び出し音を使用することで、通信の確立の確認時にデータセンタ2とセキュリティECU10とが実際に通話を行うことがないので、通話料金の節約になる。
【0102】
なお、本明細書の各実施形態において、データセンタ2のステップ130、135、145、および150の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認する通信確認手段を構成する。
【0103】
また、データセンタ2のステップ155、195,470の各処理が、通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、所定の通報先に異常事態発生を報知する通信障害報知手段を構成する。
【0104】
また、データセンタ2のステップ120の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を行うよう要求する確認要求を受信する確認要求受信手段を構成する。
【0105】
また、データセンタ2のステップ170の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を強化するよう要求する警戒要求を受信する警戒要求受信手段を構成する。
【0106】
また、データセンタ2のステップ171〜190の処理が、警戒要求受信手段が警戒要求を受信することに基づき、通信確認手段の行う定期的な無線通信の確立の確認を強化する確認強化手段を構成する。
【0107】
また、セキュリティECU10のステップ115および215の各処理が、車両のユーザの設定に基づいて、無線機を用いて盗難防止センタに確認要求を送信する確認要求送信手段を構成する。
【0108】
また、セキュリティECU10のステップ160が、自車両の異常事態発生の前兆を検知する異常予測手段を構成する。
【0109】
また、セキュリティECU10のステップ245の処理が、通信障害検知手段による検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するセキュリティ強化手段を構成する。
【0110】
(他の実施形態)
上記した第1〜第4実施形態においては、データセンタ2へのセキュリティセットの通知は、車両1のユーザがドアをロックすることにより行われるが、他の方法に基づいてセキュリティセットの通知が行われることも考えられる。
【0111】
すなわち、ユーザの設定および振動センサ9およびアプローチセンサ11の検知を受信する異常予測手段が異常を予測することに基づいて、データセンタ2に確認要求としてのセキュリティセットの通知を送信することが考えられる。これは、図4および図5のシーケンス図において、ステップ115、120〜155を除去することで実現する。
【0112】
またこの場合、異常時車両監視がスタート後、呼び出しの回数が増える毎に呼び出しの時間間隔を、t2をパラメータとしてある規則によって生成する時間間隔列の各項に順次置き換えるようにしてもよい。例えば、t2=5分の場合に生成する時間間隔列としては、5、6、8、11、20、26、41、50、60、71、83、97、100であり、100に達すると監視を終了するようになっていてもよい。
【0113】
また、第4実施形態においては、データセンタ2がセキュリティECU10に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、無線通信の確立を確認するようになっているが、必ずしもこのようになっている必要はない。
【0114】
例えば、通信確認手段は、車両盗難防止装置に対してpingコマンドを送出することにより、無線通信の確立を確認するようになっていてもよい。
【0115】
また、盗難防止センタは、必ずしもネットワーク上の単一のホストから構成されている必要はなく、複数のホストの機能の複合体として構成されていてもよい。
【0116】
また、盗難センサとしては、車両に搭載されるもののみでなく、ガレージ等に設置された扉開閉センサ、人体センサ、床センサ、ガラス割れセンサ、音響センサ等であってもよい。またこれらセンサは、検知したことを車両1のセキュリティECU10に通知するようになっていてもよいし、直接データセンタ2に通知するようになっていてもよい。
【0117】
また、上記実施形態に示した構成に加えて、車両に複数の無線通信機を搭載するようにしても良い。たとえば、使用周波数帯の異なる通信方式を備えることにより、通信妨害を受けた場合であっても、他の通信方式を用いて通信可能となる場合があるためである。またこの場合、通常時(異常と判断されるまで)は、一方の通信方式を用いて監視し、異常時のみ他方を用いることで省電力にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係る車両盗難防止システムの全体構成を概略的に示す図である。
【図2】車両1が有する車両盗難防止システムに係る装置の構成を示す図である。
【図3】事態の重大度の判定基準と、重大性のレベルに合わせたCPUの作動とを示す図表である。
【図4】セキュリティECU10とデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を示すシーケンス図である。
【図5】セキュリティECU10とデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を示すシーケンス図である。
【図6】第2実施形態における、データセンタ2およびセキュリティECU10の作動を示すシーケンス図である。
【図7】データセンタ2と通信可能な場合と通信不可能な場合における、セキュリティECU10の作動の比較を示す図表である。
【図8】第3実施形態における、セキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。
【図9】第4実施形態における、セキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…車両、2…データセンタ、3…インターネット、9…振動センサ、
10…セキュリティECU、11…アプローチセンサ、12…侵入センサ、
13…傾斜センサ、14…ガラス割れセンサ、15…ドア開センサ、
16…ドアECU、17…カメラ、18…ホーン、19…ハザード、
20…キーレス/スマートECU、21…無線機、22…GPSレシーバ、
23…TELアンテナ、24…GPSアンテナ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された車両盗難防止装置、車両盗難防止装置から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する車両盗難防止センタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難を防止するための手段として、車内に設置されたセンサによるドアのこじ開け、ガラス破壊等の検出を受けて、警報音発生装置を作動させて周囲の車両のオーナーその他の者に車両盗難の警報を通知する車両盗難防止装置が使用されている。しかし、このような車両盗難防止装置は、車両の周辺にこの車両を盗もうとする者以外に誰かがおり、かつその誰かが異常を察知して犯人の捕獲、警察への通報等の適切な処置をとることで初めて有効となるものである。しかも、一般的に盗難時には警報音発生装置は1分程度の短時間しか作動しないようになっているので、警報音の発生に誰も気が付かない場合も少なくないと考えられる。
【0003】
このような車両盗難装置の問題点を解決するものとして、センサが異常を検知したことを受け、車内の無線通信装置によって所定の相手に盗難の警報を通報する車両盗難防止装置がある。例えば、特公平2−274642号公報に記載の技術は、ドアの施錠後にドアが開放されたことや自車両が移動したことを検知して、所定の通報先に自動的にダイヤルして異常事態発生メッセージを送信する装置に関するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような無線通信を行う車両盗難防止装置は、例えば妨害電波発生装置を車両近くで作動させた場合、あるいは電磁波シールドカバーで車両を覆った場合、通信が不能となる。このように通信不能となった後に当該車両をこじ開けて移動させても、所定の通報先が盗難の通報を受けることができなくなる。すなわち、通信機能の妨害を受けると所定の通報先が車両の異常を検知することができなくなるという問題がある。
【0005】
なお、特公平2767695号公報には、車両に搭載された受信装置と盗難防止制御装置と車両の作動に必要な制御装置がデータの交換を行い、受信機が主局からデータの送信を受信すると、車両は引き続き動作を可能とし、データの欠如が上記制御装置の作動を停止させる方法において、主局が車両の不法な使用への注意を受けていないとき車両にデータを送信する方法に関する技術が開示されているが、上記問題を解決するには至っていない。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタであって、前記車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認する通信確認手段と、前記通信確認手段が前記無線通信の確立に失敗したことに基づき、所定の通報先に異常事態発生を報知する通信障害報知手段と、を備えた盗難防止センタである。
【0008】
これによって、通信確認手段が車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、通信障害報知手段が所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。したがって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の盗難防止センタにおいて、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を行うよう要求する確認要求信号を受信する確認要求受信手段を備え、前記通信確認手段は、前記確認要求受信手段が受信した前記確認要求信号の送信元である車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の盗難防止センタにおいて、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を強化するよう要求する警戒要求を受信する警戒要求受信手段と、前記警戒要求受信手段が警戒要求を受信することに基づき、前記通信確認手段の行う定期的な無線通信の確立の確認の頻度を高くする確認強化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の盗難防止センタにおいて、前記通信確認手段は、前記車両盗難防止装置に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、前記無線通信の確立を確認することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、無線機を有する車両に搭載される車両盗難防止装置であって、前記車両のユーザの設定に基づいて、前記無線機を用いて請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えた車両盗難防止装置である。
【0013】
これによって、確認要求手段が請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに確認要求信号を送信するので、要求を受けたこの盗難防止センタにおいて、通信確認手段が車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、通信障害報知手段が所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。したがって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0014】
また請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両盗難防止装置において、自車両の異常事態発生の前兆を検知する異常予測手段を備え、前記確認要求送信手段は、自車両のユーザの設定および前記異常予測手段の異常の予測に基づいて、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
また請求項7に記載の発明は、自車両の異常事態発生を検知し、この検知に基づいて異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタに、自車両の有する無線機を用いて異常事態発生の通知を行う車両盗難防止装置であって、前記無線機を用いて前記盗難防止センタとの通信ができないことを検知する通信障害検知手段と、 前記通信障害検知手段による検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するセキュリティ強化手段と、を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置である。
【0016】
これによって、異常事態発生を検知して盗難防止センタに異常事態発生を報知する車両盗難防止装置において、通信障害検知手段が無線機を用いて前記盗難防止センタとの通信ができないことを検知し、セキュリティ強化手段が、前記通信障害検知手段の検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するので、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、車両側からも周囲に異常を報知することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両盗難防止システムの全体構成を概略的に示す図である。
【0018】
このシステムは、アプローチセンサ等のセンサ、カメラ等の装置、セキュリティECU、無線機等を有する車両1と、インターネット3、携帯電話網、電話網を介して車両1のユーザ、警察、警備会社等と通信を行うことのできるデータセンタ2を有する。
【0019】
データセンタ2は、図示しないCPUおよびメモリを有しており、CPUはメモリに記録されているプログラムを読み出して実行することによって作動し、この作動の必要に応じてメモリに対して情報の書き込み、読み出しを行う。またCPUは、上記した通信によって情報の授受を行うことができる。このデータセンタ2は、車両から異常事態の通知を受信すると、所定の通報先に異常事態発生を報知する。所定の通報先とは、本実施形態においては、通知元の車両のユーザ、警察、警備会社の警備員等の所有する携帯電話機やパーソナルコンピュータ等である。以下、このCPUの作動をデータセンタ2の作動とみなして説明をすることとする。
【0020】
図2に、車両1が有する車両盗難防止システムに係る装置の構成を示す。車両1は、振動センサ9、アプローチセンサ11、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14、ドア開センサ15、ドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19、キーレス/スマートECU20、無線機21、GPSレシーバ22、TELアンテナ23、およびGPSアンテナ24を有している。
【0021】
振動センサ9は、加速度センサを有し、この加速度センサによって車両1の振動を検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0022】
アプローチセンサ11は、車外に向けられた電波センサを有し、この電波センサによって車両1の外部から車両1に人が近づいた(例えば周囲2m以内)ことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0023】
侵入センサ12は、車内に向けられた電波センサを有し、この電波センサによって車両1の内部に侵入する者を検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0024】
傾斜センサ13は、傾斜角度センサからなり、この傾斜角度センサによって車両の姿勢が急激に変化した、すなわち急激に傾斜したことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。急激な傾斜か否かの閾値としては、例えば15〜30°程度が考えられる。
【0025】
ガラス割れセンサ14は、車両1のガラスに埋め込まれた導線が断線することを検知する装置を有し、この装置によってガラスが割れたことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0026】
ドア開センサ15は、車両1のドアの開閉によってオン・オフが切り替わるドアスイッチを有し、このドアスイッチによってドアが開いたことを検知し、検知したことをセキュリティECU10に信号を出力するものである。
【0027】
以上の振動センサ9、アプローチセンサ11、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14、およびドア開センサ15は、本実施形態においては盗難センサとして機能するようになっている。
【0028】
ドアECU16は、ドアロックの設定、解除を行う制御装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0029】
カメラ17は、車内外を撮影するようになっており、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0030】
ホーン18は、ホーン音を発する装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0031】
ハザード19は、ハザードランプを点灯、消灯させる装置であり、セキュリティECU10の制御等によって作動する。
【0032】
これらドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19は、本実施形態においては車両の警報装置として作動する。例えば、ホーン18は、発鳴することで周囲に異常事態を通知し、カメラ17は、車内外を撮影することで、車内外の人等の記録を残す。
【0033】
キーレス/スマートECU20は、車両1のキーおよびキーレスエントリ装置によるキーロックを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知するようになっている。
【0034】
無線機21は、携帯電話網を介してデータセンタ2と通信を行うことのできる装置である。
【0035】
GPSレシーバ22は、GPS測位システムによって自車両1の現在位置情報を取得し、セキュリティECU10に通知する装置である。
【0036】
セキュリティECU10は、図示しないCPU、ROM、RAM、EPROM等を備えた盗難防止装置である。CPUは、ROMに記録されたプログラムを読み出して実行することによって作動する。またCPUは、この作動の必要に応じてRAM、EPROMに対して情報の読み出しおよび書き込みを行う。またCPUは、上記した盗難センサ、ドアECU16、カメラ17、ホーン18、ハザード19、キーレス/スマートECU20、無線機21、GPSレシーバ22等とデータおよび制御信号をやりとりするようになっている。またROMには、セキュリティECU10のシリアルナンバー、車体番号等、車両に固有な識別子が予め記録されている。またEPROMには、後述するチェックインターバルt1(分)、異常時インターバルt2(分)の情報が記録されている。
【0037】
このセキュリティECU10の作動について以下説明する。なお、以下の説明では、セキュリティECU10の作動とそのCPUの作動は、特別に区別する必要がない限り同一のものであるとする。
【0038】
一般に車両1のユーザが車両を離れるとき、すなわち車両1の盗難等に対する対策が必要となるとき、ユーザは車両1のドアをロックする。このとき、キーレス/スマートECU20が車両1のキーおよびキーレスエントリ装置によるキーロックを検知し、検知したことをセキュリティECU10に通知する。セキュリティECU10のCPUは、この通知を受信すると、盗難等に対する防御のための作動モードであるセキュリティモードに入る。そしてCPUは、ROMから車両の識別子を読み出し、またGPSレシーバ22を制御して車両の現在位置情報を取得し、EPROMからチェックインターバルt1および異常時インターバルt2の情報を取得する。そしてCPUは、データセンタ2に対してセキュリティセットの通知を行う。このセキュリティセットの通知は、セキュリティECU10の無線通信の確認を行うようデータセンタ2に要求する確認要求信号である。このセキュリティセットの通知は、上記した車両1の識別子、現在位置情報、チェックインターバルt1、異常時インターバルt2、および現在時刻t0の情報を含むようになっている。このセキュリティセットの通知を受信するデータセンタ2の作動については後述する。
【0039】
この後、車両1の窃盗、車上荒らし等の目的を持つ者(以下犯人と記す)等の行動によって、上記した盗難センサがそれぞれの機能に基づく検知を行い、検知したことをセキュリティECU10に通知すると、セキュリティECU10のCPUはプログラムに従い、通知元の盗難センサによって事態の重大度を判定し、その判定に基づいた作動を行う。図3に、事態の重大度の判定基準と、重大性のレベルに合わせたCPUの作動の表を示す。
【0040】
アプローチセンサ11が犯人等の車両への接近を検知した場合は、CPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、警戒要求の通知を行う。この警戒要求は、車両1との無線通信の確認を強化するようデータセンタ2に要求するものである。またこの場合、車両1の警報装置は作動させない。この場合、単に車両の周辺に人が近づいただけであるので、事態の重大度は小さく、実際に警報を行う必要はない。
【0041】
また、振動センサ9が車両の振動を検知した場合も、事態の重大度は同じく小であり、CPUの作動もアプローチセンサ11の検知の場合と同じである。これは、振動は工事、大型トラックの通過等、日常的な理由によって起こり得るので、振動があったからといって必ずしも盗難の可能性が高いとは言えないからである。
【0042】
このように、振動センサ9およびアプローチセンサ11は、自車両の異常事態発生の前兆を検知するためのセンサであると言える。
【0043】
侵入センサ12が犯人等の車両への侵入を検知した場合は、CPUはGPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得する。そしてCPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、この位置情報と現在時刻の情報を含んだ警報を通知する。この警報の通知は、データセンタ2に対してユーザ、警察、警備員への緊急事態の報知を行わせるためのものである。この報知によって、ユーザ、警察、警備員は位置情報の現場に赴いて状況を確認することができる。またこの場合、CPUは警報装置を作動させる。ただし、この場合、まだ完全に車両内に侵入されたとは限らず、侵入を試みている場合または車両に近接した物体を誤検出した場合もありうるので、事態の重大度は中程度であり、ホーン18の発鳴の音量、作動の時間等は、後述する重大度が大の場合よりも抑えるようにする。
【0044】
また、傾斜センサ13が車両の急激な傾斜を検知した場合、およびガラス割れセンサ14がガラスが割れたことを検知した場合も、まだ完全に車両に侵入されたわけではないので、重大度は同じく中である。CPUの作動も侵入センサ12の場合と同じである。
【0045】
ドア開センサ15がドアが開いたことを検知した場合は、CPUはGPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得する。そしてCPUは無線機21を制御し、データセンタ2に対して、この位置情報と現在時刻の情報を含んだ警報を通知する。この警報の通知は、侵入センサ12による検知の場合と同じものである。またこの場合、CPUは警報装置を作動させる。ただし、この場合、車両内に侵入されていることがほぼ明らかなので、事態の重大度は大であり、上記した重大度が中の場合よりもホーン18の発鳴の音量を大きく、作動の時間を長くする等の処理がおこなわれるようになっている。
【0046】
このようなセキュリティECU10と、このセキュリティECU10と情報のやりとりを行うデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を、図4および図5のシーケンス図に示す。なお、このシーケンス図に示す作動においては、データセンタ2と車両1側との間で送受信があった場合、受信側の処理はその送信を受信するステップに強制ジャンプするものとする。
【0047】
まず、先述したように車両1のユーザがドアをロックし、それをキーレス/スマートECU20が検知してセキュリティECU10に通知する。ユーザのドアロックはユーザの設定の一種である。この通知を受信したセキュリティECU10はセキュリティモードに入り(ステップ110)、データセンタ2にセキュリティセットの通知を行う(ステップ115)。なお、このときの通知が含むチェックインターバルt1、異常時インターバルt2は、ここではそれぞれt1=60分、t2=5分である。セキュリティECU10はその後、盗難センサのいずれかから検知をしたことの通知があると判定するまで待機する(ステップ117)。受信した場合は後述するステップ160に処理を進める。
【0048】
データセンタ2はステップ115にて送信されたセキュリティセットの通知を受信し(ステップ120)、この受信に基づいて車両の監視、すなわち定期的なセキュリティECU10との無線通信の確立の確認を開始する。具体的には、時間のカウントを開始する(ステップ125)。次にこのカウントしている時間、すなわち現在時刻とTとするとT−t0がチェックインターバルt1より大きくなることを判定するまで待機する(ステップ130)。T−t0>t1となると、データセンタ2はセキュリティECU10に対して無線呼び出しを行う(ステップ135)。セキュリティECU10はこの呼び出しの着信を検知すると、ステップ140にジャンプしてそれを受信して応答を返し、その後ステップ117に戻る。この応答の内容は、データセンタ2が正常に受信できるものならばどのようなものであってもよい。例えば、このときセキュリティECU10はGPSレシーバ22を制御することで現在位置情報を取得し、この位置情報をデータセンタ2に送信してもよい。
【0049】
データセンタ2側では、上記した呼び出しに対して応答があったか否かを判定し(ステップ145)、正常に応答したならt0にt1を加算したもの、すなわち現在時刻を新たなt0とし(ステップ150)、その後処理はステップ130に戻り、再びt1すなわち60分が経過するまで待機する。
【0050】
応答がない、あるいは応答があっても正常なものではない場合は、盗難時の通信妨害等の異常事態であるとして、処理はステップ155に進み、データセンタ2は異常処理を行う。すなわち、所定の通報先に異常事態発生を報知する。例えば、車両1のユーザに車両1が通信不能となったことを通知し、警察、警備会社の警備員にセキュリティECU10から最後に受信した位置情報を報知し、現場に急行するよう要請する。
【0051】
ステップ117で盗難センサから検知の通知があった場合、処理はステップ160に進み、検知を行った盗難センサの種類によって事態の重大度を判定する。この事態の重大度は、上述したように振動センサ9、セキュリティECU10からの検知の場合が小、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14からの検知の場合が中、ドア開センサ15からの検知の場合が大である。
【0052】
重大度が中または大の場合、処理はステップ163に進み、GPSレシーバ22を制御して現在位置情報を取得し、データセンタ2にこの現在位置情報を含んだ警報を通知する。この警報の着信を検知したデータセンタ2の処理はステップ165にジャンプしてこれを受信し、データセンタ2は異常処理を行う。すなわち、所定の通報先に異常事態発生を報知する。例えば、車両1のユーザに車両1が異常状態となったことを通知し、警察、警備会社の警備員にセキュリティECU10から受信した位置情報を報知し、現場に急行するよう要請する。
【0053】
ステップ160の判定が重大度小である場合、処理はステップ167に進み、、セキュリティECU10は、GPSレシーバ22を制御することで取得した現在位置情報、および現在時刻t0’を警戒要求に含め、この警戒要求をデータセンタ2に通知する。
【0054】
この警戒要求の着信を検知することでデータセンタ2の処理はステップ170にジャンプしてこれを受信し、異常時車両監視をスタートさせる。これ以降ステップ190までの処理は、無線通信の確立の確認を強化する、すなわち定期的な確認の頻度を高くする処理であると言える。ステップ170では、具体的には時刻T=t0’を起点として時間経過を計測する。そしてステップ171で、呼び出し回数として使用する変数Nを0に初期化してメモリ中に割り当てる。
【0055】
次にデータセンタ2は、計測時刻T−t0’が異常時インターバルt2(ここでは5分)より大きくなることを判定するまで待機する(ステップ172)。T−t0’>t2となると、メモリ中のNが所定の呼び出し回数の上限n1より大きいかを判定する(ステップ175)。なお、n1はあらかじめデータセンタ2のメモリ中に設定されている値である。
【0056】
N≦n1の場合、データセンタ2はセキュリティECU10に対して無線呼び出しを行い、Nの値を1つ増加させる(ステップ178)。セキュリティECU10はこの呼び出しの着信を検知すると、ステップ180にジャンプしてこれを受信して応答を返す。
【0057】
データセンタ2側では、上記した呼び出しに対して応答があったか否かを判定し(ステップ185)、正常に応答したならt0’にt2を加算したもの、すなわち現在時刻を新たなt0’とし(ステップ190)、その後処理はステップ172に戻り、再びt2すなわち5分が経過するまで待機する。
【0058】
応答がない、あるいは応答があっても正常なものではない場合は、盗難時の通信妨害等の異常事態であるとして、処理はステップ195に進み、データセンタ2は異常処理を行う。この異常処理の内容はステップ155と同様である。
【0059】
ステップ175でN>n1となる場合、すなわち既に所定の上限回数だけ呼び出しを行っている場合、警戒要求から十分な時間何も起こらなかったと判定し、異常時車両監視を終了し、ステップ125の通常の監視状態に戻る。
【0060】
なお、このシーケンス図では異常車両監視時に更なる重大度の大きな状態にならない場合について説明したが、この異常車両監視時に重大度が中、大となる事態が発生した場合においては、セキュリティECU10はステップ163と同様の処理を行ってデータセンタ2に警報を通知する。
【0061】
これによって、データセンタ2が、車両1に搭載されたセキュリティECU10からのセキュリティセットの通知によって、セキュリティECU10との無線通信の確立を定期的に確認し、通信妨害があって通信確認手段が無線通信の確立に失敗したとき、すなわちデータセンタ2からセキュリティECU10への呼び出しの応答が正常でないとき、データセンタ2は車両1のユーザ、警察等の所定の通報先に異常事態発生を通知するので、無線通信装置を使用する車両盗難防止装置としてのセキュリティECU10の通信が妨害されたことによる異常事態の発生を、所定の通報先に通知することができる。
【0062】
また、セキュリティECU10が振動センサ9またはアプローチセンサ11の検知によって自車両の盗難の危険性を検知し、この検知に基づいてデータセンタ2に警戒要求を送信する。そしてこの警戒要求を受信したデータセンタ2は、定期的に行う無線通信の確立の確認の頻度を高くする。これによって、異常の前兆がある場合、データセンタ2は通常より短い時間間隔で車両との通信の確立を確認することができるので、異常事態発生時には素早くその報知を行うことができる。
【0063】
なお、本実施形態のデータセンタ2が行う異常時車両監視においては、セキュリティECU10の呼び出しを最大限n1回とし、それまでの間は周期的に呼び出しを行うようになっている。しかし、必ずしもこのようになっている必要はなく、異常時車両監視がスタート後、呼び出しの回数が増える毎に呼び出しの時間間隔を、t2およびt1をパラメータとしてある規則によって生成する時間間隔列の各項に順次置き換えるようにしてもよい。例えば、t1=60分、t2=5分の場合に生成する時間間隔列としては、5、6、8、11、20、26、41、50、60、60、60、、、、、が考えられる(各項は分単位)。
【0064】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる部分は、セキュリティセット時点でセキュリティECU10からデータセンタ2への通信が妨害されてしまい、データセンタ2がその後の通信の確立の確認をすることができなくなる場合の対策が施されている点である。
【0065】
本実施形態におけるデータセンタ2およびセキュリティECU10の構成は、第1実施形態と同様である。図6に、データセンタ2およびセキュリティECU10の作動において、第1実施形態と異なる部分をシーケンス図として示す。以下、この図をもとに第2実施形態の作動について説明する。
【0066】
まず、ステップ205では、図4のステップ110と同様、ドアロックによってセキュリティECU10がセキュリティモードに入る。
【0067】
次に、セキュリティECU10は、通信機が携帯電話用基地局を捕捉しているか否かを、無線機21を使用して検知、判定する(ステップ210)。捕捉していない場合、処理はステップ215に進み、セキュリティECU10は図示しない音声出力装置を用いて車両1のユーザに通信が利用できないことを警告する(ステップ215)。そして、車両単独のセキュリティ設定を強化する(ステップ220)。このセキュリティの強化については後述する。無線通信が不可能な場合としては、携帯電話のサービスエリア外に駐車した場合が考えられる。
【0068】
ステップ210において基地局を捕捉していると判定すると、処理はステップ211に進み、セキュリティECU10は変数mを0に初期化してRAM中に割り当てる。このmは以降のデータセンタ2への通知の回数を計測するためのものである。
【0069】
そして、セキュリティECU10は、図4のステップ115と同様のセキュリティセットの通知をデータセンタ2に行い、さらにmの値を1だけ増やす(ステップ215)。
【0070】
データセンタ2は、この通知を受信した場合は、セキュリティECU10に対して、受信したことを通知する(ステップ225)。このとき、なりすましの防止のために、受信したことの通知を暗号化してもよい。
【0071】
セキュリティECU10は、セキュリティセットの通知後、この通知が正常に完了したか、すなわちデータセンタ2から受信したことの通知を受け取ったかを判定し(ステップ230)、受け取っているなら、図4のステップ117へ進み、以後通常監視モードへ移行する。
【0072】
データセンタ2から受信したことの通知を受け取らなかったなら、処理はステップ235に進み、mがデータセンタ2への通知の回数の上限であるMより大きいか否かを判定する(ステップ235)。なお、このMはあらかじめセキュリティECU10のEPROMに記録されたものである。
【0073】
mがM以下、すなわち通信回数が上限値を超えていないなら、処理はステップ215に戻る。このように、ステップ230でセンターへの通知が正常に完了したと判定されるか、あるいはm>Mとなるまでは、ステップ215〜235の処理のループが繰り返される。なお一例としては、このループの一巡に要する時間は1分程度であり、Mは5である。
【0074】
ステップ235でmがMより大きいと判定すると、処理はステップ240に進み、データセンタ2との通信が不能であるとして、ホーン18やハザード19を制御して作動させることで、異常を周囲に通知する(ステップ240)。
【0075】
そして、ステップ220と同様に車両単独のセキュリティ設定を強化する(ステップ245)。
【0076】
ここで、ステップ220、ステップ245のセキュリティ設定の強化について説明する。図7に、セキュリティECU10がデータセンタ2と通信可能な場合のセキュリティECU10の作動と、通信不可能の場合のセキュリティECU10の作動との比較表を示す。この通信不可の場合のセキュリティ設定が、強化後のセキュリティ設定に該当する。データセンタ2と通信可能な場合については、図3と同様であるので、セキュリティECU10とデータセンタ2との通信が不能となっている場合についてのみ説明する。
【0077】
この通信不能の場合、データセンタ2に対してセキュリティECU10から異常事態の通知ができないので、車両単独でセキュリティを強化する。
【0078】
振動センサ9、アプローチセンサ11による検知の場合、すなわち事態の重大度が小のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、無線通信が可能で事態の重大度が中程度の場合と同様となるようにする。
【0079】
また、侵入センサ12、傾斜センサ13、ガラス割れセンサ14による検知の場合、すなわち事態の重大度が中のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、無線通信が可能で事態の重大度が大の場合と同様となるようにする。
【0080】
また、ドア開センサ15による検知の場合、すなわち事態の重大度が中のときは、警報装置の制御に関するCPUの作動は、そのまま無線通信が可能で事態の重大度が大の場合と同様となるようにする。
【0081】
このように、通信不能であることに基づいて、セキュリティの設定を強化することによって、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0082】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、セキュリティセット後の車両監視において、セキュリティECU10とデータセンタ2との通信ができない場合に、データセンタ2から呼び出しがないと判定したセキュリティECU10がデータセンタ2との通信を試み、その結果に基づいて処置を行うことが特徴的である。この特徴部分以外のセキュリティECU10およびデータセンタ2の構成、作動については、第1実施形態と同様である。以下、本実施形態が第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0083】
図8は、本実施形態におけるセキュリティセット以降のセキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。この図において、図4と同様の処理については同一のステップ番号を付し、それらの説明については省略または簡略化する。
【0084】
ステップ115においてセンターにセキュリティセットの通知を行った後、セキュリティECU10は現在時刻Tがステップ110における時刻t0から所定の時間t3だけ経過した時刻より後かを判定する。すなわち、セキュリティモードに入ってから時間t3より長い時間が経過しているかを判定する。(ステップ316)。この所定の時間t3は、チェックインターバルt1よりも長い時間である。具体的には、例えばt1=60分、t3=65分が考えられる。この所定の時間が経過していないと判定すると、処理はステップ117の盗難センサの検知の判定に進む。そして、ステップ117で盗難センサが検知したことの通知をしない限り、データセンタ2は117、あるいは140の処理を行った後にこのステップ316に戻る。なお、ステップ140で応答を行った場合、データセンタ2は応答した時刻を応答履歴としてメモリに記録する。
【0085】
ステップ316で所定の時間が経過したと判定すると、処理はステップ360に進み、所定の時間をカウントし始めて以後データセンタ2からの呼び出しを受信したか否かを、メモリの応答履歴を読み出すことで判定する。呼び出しを受信したと判定すると、データセンタ2との通信は正常であるとして処理はステップ365に進み、ステップ316で時間経過の基準として使うt0の値を、直前にデータセンタ2が呼び出しを行った時刻t0+t1に変更する。(ステップ365)。その後処理はステップ316の判定処理に戻る。
【0086】
ステップ360で呼び出しを受信していないと判定すると、データセンタ2から予定の時間に通信が来なかったということで、処理はステップ370に進む。ステップ370では、セキュリティECU10はデータセンタ2との通信可否の再確認のため、データセンタ2への通信を試みる。そして、この通信が成功したか否か、すなわちデータセンタ2と通信可能であるか否かを判定する(ステップ373)。通信不可能である場合、通信妨害等の異常であるとし、処理はステップ375に進み、セキュリティECU10はホーン18やハザード19を作動させる等の異常処理を行う(ステップ375)。
【0087】
ステップ373で通信可能であると判定した場合、処理はステップ380に進む。この場合、通信可能であるにもかかわらずデータセンタ2から予定の時間に呼び出しが来ていないことになる。この場合は、受信妨害よりも、セキュリティECU10における受信機の故障、呼び出しタイミングのずれ、データセンタ2の障害等の不具合である可能性が高い。セキュリティECU10は、ステップ380で不具合が発生している旨をデータセンタ2に通知する。
【0088】
データセンタ2はこの通知をの着信を検知するとステップ385にジャンプし、これを受信して車両1のセキュリティECU10とデータセンタ2との間の通信の診断(ダイアグ)を行う。そして、この診断の結果に応じて、修理サービスセンタへの連絡による車両1の入庫依頼、車両1のユーザへの監視サービスを中止したことの通知等を行う(ステップ390)。
【0089】
このようになっていることで、セキュリティECU10側でもデータセンタ2との無線通信の確立に失敗したことを検知し、この検知に基づいて異常処理、または不具合の通知等を行うようになっているので、車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタと車両に搭載された盗難防止装置との無線通信が妨害されたことに基づいて、異常が報知されるようになる。
【0090】
このように、セキュリティECU10とデータセンタ2の両方で通信の確立の確認を行う場合には、両者の用いる時計が同期している必要がある。例えばセキュリティECU10の時計がデータセンタ2の時計より10分遅れている場合、データセンタ2ではまだ呼び出しを行うタイミングになっていないにもかかわらず、セキュリティECU10の側では既にステップ316および360でで所定のタイミングで呼び出しが行われなかったと判定されてしまう。
【0091】
同期の方法としては、セキュリティECU10とデータセンタ2は、GPS信号または標準時刻電波から得られる時刻を基準として監視を行うようになっていてもよい。
【0092】
また、データセンタ2がGPS信号または標準時刻電波を受信できない場合には、データセンタ2との通信によってデータセンタ2との時刻の同期をとるようになっていてもよい。
【0093】
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なる部分は、データセンタ2がセキュリティECU10を呼び出して無線通信の確立を確認するときに、セキュリティECU10に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、無線通信の確立を確認することと、さらに、応答音が通信圏外の音声通知であるかを判定して、その判定に基づいて所定の通報先に異常事態発生を報知することである。
【0094】
本実施形態において無線通信の確立の失敗とは、データセンタ2がセキュリティECU10に電話発呼を行うときに正常な呼び出し音を受信できないことを言う。
【0095】
図9は、本実施形態における特徴的な部分の、セキュリティセット以降のデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。この図の各処理は、図4のステップ135、140、145、155に置き換わるものである。
【0096】
呼び出し時、ステップ410でデータセンタ2はセキュリティECU10に対して電話発呼を行う。そしてステップ430で、セキュリティECU10側の応答音として、呼び出し音が確認できるか否かを判定する。この判定においては、より詳細には、呼び出し音が所定時間、あるいは所定回数確認できるか否かを判定する。なお、車両1側では、無線機21はこの所定時間より十分長い時間、あるいは所定回数より十分大きい回数の間、着信に対して応答しないように設定されている。
【0097】
ステップ430で確認できた場合、処理は図4のステップ150に進み、通常の監視ルーチンの処理を行う。確認できなかった場合、処理はステップ435に進み、変数kを初期値1としてメモリ中に設定する。この変数kは、以下のステップ440を何回実行したかを数えるためのものである。
【0098】
次にステップ440で、応答音が通信圏外である音声通知音または話中音であるか否かを判定する。
【0099】
通信圏外である音声通知音または話中音である場合、処理はステップ450に進み、変数kに1を加算する。そしてステップ460でこのkが2より大きいかを判定する。2以下ならば、すなわちステップ440の実行回数が1回以下ならば、処理はステップ440に戻る。kが2より大きければ、すなわちステップ440の実行回数が2回に達しているなら、通信妨害によって圏外あるいは話中となっている可能性があることから、処理はステップ470に進み、車両1のユーザに通信圏外となったこと、あるいは話中であることを通知する。また、ユーザの要請によっては、警備会社に異常事態の発生を通知することで、警備員を派遣して現場の確認を行う。なお、セキュリティECU10は通常の電話には使用しないようになっており、それゆえ話中の場合通信妨害の可能性があるとすることができる。
【0100】
また、ステップ440で通信圏外である音声通知でも話中音でもないと判定した場合、通信妨害以外の要因である可能性も高いことから、処理はステップ445に進み、通信インフラ等の確認、データセンタ2の機器の診断、調査、車両1のユーザへの確認作業中であることの連絡等を行う。
【0101】
このように呼び出し音を使用することで、通信の確立の確認時にデータセンタ2とセキュリティECU10とが実際に通話を行うことがないので、通話料金の節約になる。
【0102】
なお、本明細書の各実施形態において、データセンタ2のステップ130、135、145、および150の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認する通信確認手段を構成する。
【0103】
また、データセンタ2のステップ155、195,470の各処理が、通信確認手段が無線通信の確立に失敗したことに基づき、所定の通報先に異常事態発生を報知する通信障害報知手段を構成する。
【0104】
また、データセンタ2のステップ120の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を行うよう要求する確認要求を受信する確認要求受信手段を構成する。
【0105】
また、データセンタ2のステップ170の処理が、車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を強化するよう要求する警戒要求を受信する警戒要求受信手段を構成する。
【0106】
また、データセンタ2のステップ171〜190の処理が、警戒要求受信手段が警戒要求を受信することに基づき、通信確認手段の行う定期的な無線通信の確立の確認を強化する確認強化手段を構成する。
【0107】
また、セキュリティECU10のステップ115および215の各処理が、車両のユーザの設定に基づいて、無線機を用いて盗難防止センタに確認要求を送信する確認要求送信手段を構成する。
【0108】
また、セキュリティECU10のステップ160が、自車両の異常事態発生の前兆を検知する異常予測手段を構成する。
【0109】
また、セキュリティECU10のステップ245の処理が、通信障害検知手段による検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するセキュリティ強化手段を構成する。
【0110】
(他の実施形態)
上記した第1〜第4実施形態においては、データセンタ2へのセキュリティセットの通知は、車両1のユーザがドアをロックすることにより行われるが、他の方法に基づいてセキュリティセットの通知が行われることも考えられる。
【0111】
すなわち、ユーザの設定および振動センサ9およびアプローチセンサ11の検知を受信する異常予測手段が異常を予測することに基づいて、データセンタ2に確認要求としてのセキュリティセットの通知を送信することが考えられる。これは、図4および図5のシーケンス図において、ステップ115、120〜155を除去することで実現する。
【0112】
またこの場合、異常時車両監視がスタート後、呼び出しの回数が増える毎に呼び出しの時間間隔を、t2をパラメータとしてある規則によって生成する時間間隔列の各項に順次置き換えるようにしてもよい。例えば、t2=5分の場合に生成する時間間隔列としては、5、6、8、11、20、26、41、50、60、71、83、97、100であり、100に達すると監視を終了するようになっていてもよい。
【0113】
また、第4実施形態においては、データセンタ2がセキュリティECU10に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、無線通信の確立を確認するようになっているが、必ずしもこのようになっている必要はない。
【0114】
例えば、通信確認手段は、車両盗難防止装置に対してpingコマンドを送出することにより、無線通信の確立を確認するようになっていてもよい。
【0115】
また、盗難防止センタは、必ずしもネットワーク上の単一のホストから構成されている必要はなく、複数のホストの機能の複合体として構成されていてもよい。
【0116】
また、盗難センサとしては、車両に搭載されるもののみでなく、ガレージ等に設置された扉開閉センサ、人体センサ、床センサ、ガラス割れセンサ、音響センサ等であってもよい。またこれらセンサは、検知したことを車両1のセキュリティECU10に通知するようになっていてもよいし、直接データセンタ2に通知するようになっていてもよい。
【0117】
また、上記実施形態に示した構成に加えて、車両に複数の無線通信機を搭載するようにしても良い。たとえば、使用周波数帯の異なる通信方式を備えることにより、通信妨害を受けた場合であっても、他の通信方式を用いて通信可能となる場合があるためである。またこの場合、通常時(異常と判断されるまで)は、一方の通信方式を用いて監視し、異常時のみ他方を用いることで省電力にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係る車両盗難防止システムの全体構成を概略的に示す図である。
【図2】車両1が有する車両盗難防止システムに係る装置の構成を示す図である。
【図3】事態の重大度の判定基準と、重大性のレベルに合わせたCPUの作動とを示す図表である。
【図4】セキュリティECU10とデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を示すシーケンス図である。
【図5】セキュリティECU10とデータセンタ2の時系列に沿った連携作動を示すシーケンス図である。
【図6】第2実施形態における、データセンタ2およびセキュリティECU10の作動を示すシーケンス図である。
【図7】データセンタ2と通信可能な場合と通信不可能な場合における、セキュリティECU10の作動の比較を示す図表である。
【図8】第3実施形態における、セキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。
【図9】第4実施形態における、セキュリティECU10およびデータセンタ2の作動を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…車両、2…データセンタ、3…インターネット、9…振動センサ、
10…セキュリティECU、11…アプローチセンサ、12…侵入センサ、
13…傾斜センサ、14…ガラス割れセンサ、15…ドア開センサ、
16…ドアECU、17…カメラ、18…ホーン、19…ハザード、
20…キーレス/スマートECU、21…無線機、22…GPSレシーバ、
23…TELアンテナ、24…GPSアンテナ。
Claims (7)
- 車両から異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタであって、
前記車両に搭載された車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認する通信確認手段と、
前記通信確認手段が前記無線通信の確立に失敗したことに基づき、所定の通報先に異常事態発生を報知する通信障害報知手段と、を備えた盗難防止センタ。 - 車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を行うよう要求する確認要求信号を受信する確認要求受信手段を備え、
前記通信確認手段は、前記確認要求受信手段が受信した前記確認要求信号の送信元である車両盗難防止装置との無線通信の確立を定期的に確認することを特徴とする請求項1に記載の盗難防止センタ。 - 車両に搭載された車両盗難防止装置から、この車両との無線通信の確認を強化するよう要求する警戒要求を受信する警戒要求受信手段と、
前記警戒要求受信手段が警戒要求を受信することに基づき、前記通信確認手段の行う定期的な無線通信の確立の確認の頻度を高くする確認強化手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の盗難防止センタ。 - 前記通信確認手段は、前記車両盗難防止装置に対して電話発呼を行い、この電話発呼の応答音に基づいて、前記無線通信の確立を確認することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の盗難防止センタ。
- 無線機を有する車両に搭載される車両盗難防止装置であって、
前記車両のユーザの設定に基づいて、前記無線機を用いて請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えた車両盗難防止装置。 - 自車両の異常事態発生の前兆を検知する異常予測手段を備え、
前記確認要求送信手段は、自車両のユーザの設定および前記異常予測手段の異常の予測に基づいて、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の盗難防止センタに前記確認要求信号を送信する確認要求送信手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の車両盗難防止装置。 - 自車両の異常事態発生を検知し、この検知に基づいて異常事態の通知を受信して所定の通報先に異常事態発生を報知する盗難防止センタに、自車両の有する無線機を用いて異常事態発生の通知を行う車両盗難防止装置であって、
前記無線機を用いて前記盗難防止センタとの通信ができないことを検知する通信障害検知手段と、
前記通信障害検知手段による検知に基づいて、自車両のセキュリティの設定を強化するセキュリティ強化手段と、を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。
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