JP3994534B2

JP3994534B2 - 信号処理装置及び信号処理方法

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Publication number: JP3994534B2
Application number: JP22825198A
Authority: JP
Inventors: 守杉浦
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1998-08-12
Filing date: 1998-08-12
Publication date: 2007-10-24
Anticipated expiration: 2018-08-12
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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラーカメラ装置に適用可能な信号処理装置及び信号処理方法に関する。詳しくは、撮像信号を信号処理手段で処理して得られる色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段を備えることによって、画像表示手段に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示し得るようにするものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、出力ビデオ信号の形式としてインタレース信号またはプログレッシブ信号（ノンインタレース信号）を選択的に切換可能とされたカラーカメラ装置が提案されている。インタレース信号は、例えばテレビモニタに供給され、このテレビモニタに撮影画像が表示される。プログレッシブ信号は、例えばコンピュータディスプレイに供給され、このコンピュータディスプレイに撮影画像が表示される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したカラーカメラ装置においては、インタレース信号が出力される場合とプログレッシブ信号が出力される場合とで、色差ゲインが変更されるということはなかった。したがって、インタレース信号が供給されるテレビモニタとプログレッシブ信号が供給されるコンピュータディスプレイとでは設定が全く違うことから、同じ色の濃さの撮影画像を得ることはできなかった。すなわち、テレビモニタに表示される撮影画像が最適な色の濃さにあったとしても、コンピュータディスプレイに表示される撮影画像は最適な色の濃さにならないことが多かった。
【０００４】
なお、このような不都合は、テレビモニタとコンピュータディスプレイとの間だけではなく、インタレース信号が供給される複数個のテレビモニタの間、あるいはプログレッシブ信号が供給される複数個のコンピュータディスプレイの間でも生じていた。
【０００５】
そこで、この発明では、画像表示手段に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示し得る信号処理装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項１に記載の信号処理装置は、撮像信号を処理して輝度信号および色差信号を得る信号処理手段と、上記信号処理手段で得られる上記色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段と、上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換えるための信号方式切換手段と、上記信号方式切換手段からの指示に基づいて、上記色差ゲイン調整手段のゲインを制御する色差ゲイン制御手段とを備え、上記色差ゲイン制御手段は、上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式を上記信号方式切換手段によってインタレース信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整するように制御し、上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式を上記信号方式切換手段によってプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整するように制御することを特徴とするものである。
また、この発明に係る請求項６に記載の信号処理方法は、撮像信号を処理して輝度信号および色差信号を生成し、生成された前記色差信号のゲインを調整する信号処理方法において、上記輝度信号および色差信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換える信号方式切換ステップと、上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整し、上記信号方式切換手ステップによって上記輝度信号および上記色差信号の形式をプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整する色差ゲイン制御ステップとを有することを特徴とするものである。
また、この発明に係る請求項１１に記載の信号処理装置は、輝度信号および色差信号から成る信号の当該色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段と、上記輝度信号および色差信号から成る信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換えるための信号方式切換手段と、上記信号方式切換手段からの指示に基づいて、上記色差ゲイン調整手段のゲインを制御する色差ゲイン制御手段とを備え、上記色差ゲイン制御手段は、上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式を上記信号方式切換手段によってインタレース信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整するように制御し、上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式を上記信号方式切換手段によってプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整するように制御することを特徴とするものである。
また、この発明に係る請求項１２に記載の信号処理方法は、輝度信号および色差信号から成る信号の前記色差信号のゲインを調整する信号処理方法において、上記輝度信号および色差信号から成る信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換える信号方式切換ステップと、上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式をインタレース信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整し、上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式をプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整する色差ゲイン制御ステップとを有することを特徴とするものである。
【０００７】
この発明において、撮像素子より出力される撮像信号が信号処理手段で処理されて輝度信号および色差信号（青色差信号、赤色差信号）が得られる。この場合、例えば、輝度信号はそのまま出力信号とされるが、色差信号はゲインを調整するための色差ゲイン調整手段を介して出力信号とされる。輝度信号および色差信号が供給されるテレビモニタやコンピュータディスプレイ等の画像表示手段の設定状態に応じて、色差ゲイン調整手段で色差信号のゲインを調整することで、画像表示手段に常に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示することが可能となる。
【０００８】
また、信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換え可能とされるものでは、インタレース信号に切り換えられるときは色差信号のゲインが第１のゲインとされ、プログレッシブ信号に切り換えられるときは色差信号のゲインが第１のゲインとは異なる第２のゲインとされる。
【０００９】
この場合、第１のゲインはインタレース信号が供給される例えばテレビモニタで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要なゲインとされ、第２のゲインはプログレッシブ信号が供給される例えばコンピュータディスプレイで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要なゲインとされる。これにより、信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号またはプログレッシブ信号に切り換えて、それぞれテレビモニタまたはコンピュータディスプレイに供給するとき、これらに常に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示することが可能となる。
【００１０】
なお、撮影画像をモニタする液晶表示器等の画像表示手段を備える場合には、色差ゲイン調整手段より出力される色差信号をゲイン調整前のゲイン状態に戻して使用するか、あるいは色差ゲイン調整手段でゲイン調整される前の色差信号を使用して撮影画像を表示することによって、画像表示手段に常に同じ見え方で撮影画像を表示することが可能となる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図１は、実施の形態としてのカラーカメラ装置１００の構成を示している。
【００１２】
このカメラ装置１００は、マイクロコンピュータを備え、システム全体の動作を制御するコントローラ１０１を有している。このコントローラ１０１には、ユーザが種々のキー操作を行うためのキー入力部１０２が接続されている。
【００１３】
また、カメラ装置１００は、撮像素子としてのＣＣＤ（charge coupled device）固体撮像素子１０３を有している。撮像素子１０３は例えば補色単板式のものであって、インタレース走査方式とプログレッシブ走査方式との切り換えが可能とされている。インタレース走査方式では、第１フィールドで奇数ラインを走査し、第２フィールドで偶数ラインを走査し、第１および第２のフィールドで１画面（１フレーム）が構成される。一方、プログレッシブ走査方式（ノンインタレース走査方式）では、全ラインを順次に走査し、１画面（１フレーム）が構成される。１フレームの走査ラインの数は、例えば、米国の基準（ＥＩＡ）では５２５本であり、ヨーロッパの基準（ＣＣＩＲ）では６２５本である。
【００１４】
また、カメラ装置１００は、撮像素子１０３より出力される不要なリセット状態の信号を取り除くためのサンプルホールド回路１０４と、このサンプルホールド回路１０４より出力される撮像信号の振幅を一定に保つように制御するＡＧＣ（Automatic Gain Control）回路１０５と、このＡＧＣ回路１０５で振幅が制御された撮像信号をアナログ信号よりディジタル信号に変換するＡ／Ｄ（analog-to-digital）コンバータ１０６と、このＡ／Ｄコンバータ１０６より出力される撮像データを処理して、輝度信号Ｙ、青色差信号Ｃｂ、赤色差信号Ｃｒを得るためのＤＳＰ（digital signal processor）１０７とを有している。
【００１５】
撮像素子１０３はドライバ１０８によって駆動され、このドライバ１０８には撮像素子１０３の駆動に必要な読み出しゲートパルス、転送パルス等がタイミング発生器１０９より供給される。サンプルホールド回路１０４、Ａ／Ｄコンバータ１０６およびＤＳＰ１０７にも、それぞれその動作に必要なタイミング信号がタイミング発生器１０９より供給される。
【００１６】
また、カメラ装置１００は、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，Ｃｒに対して種々の処理をして出力ビデオ信号としての輝度信号Ｙｏ、青色差信号Ｃbo、赤色差信号Ｃroを得るためのコアＩＣ１１０を有している。
【００１７】
コアＩＣ１１０は、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｒ，Ｃｂに対してマトリックス処理をして赤、緑、青の色信号Ｒ，Ｇ，Ｂを得るＲＧＢマトリックス回路１１１と、このマトリックス回路１１１より出力される色信号Ｒ，Ｇ，Ｂに対してホワイトバランス調整をするホワイトバランスアンプ１１２と、このホワイトバランスアンプ１１２より出力される色信号Ｒ，Ｇ，Ｂに対してガンマ補正を行うガンマ補正回路１１３とを有している。
【００１８】
また、コアＩＣ１１０は、ガンマ補正回路１１３より出力される色信号Ｒ，Ｇ，Ｂに対してマトリックス処理をして青色差信号および赤色差信号を得ると共に、ゲイン調整部１１４ａでこれら青色差信号および赤色差信号のゲインを調整して出力ビデオ信号を構成する青色差信号Ｃboおよび赤色差信号Ｃroを得る色差マトリックス回路１１４を有している。
【００１９】
この色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａの動作はコントローラ１０１によって制御されている。ここで、コントローラ１０１の制御により、撮像素子１０３の走査方式をインタレース走査方式に切り換え、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，Ｃｒの形式をインタレース信号とし、出力ビデオ信号をインタレース信号の形式で得る場合、ゲイン調整部１１４ａでは、色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが、その出力ビデオ信号が供給される例えばテレビモニタで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要な第１のゲインに調整される。
【００２０】
同様に、コントローラ１０１の制御により、撮像素子１０３の走査方式をプログレッシブ走査方式に切り換え、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，Ｃｒの形式をプログレッシブ信号とし、出力ビデオ信号をプログレッシブ信号の形式で得る場合、ゲイン調整部１１４ａでは、色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが、その出力ビデオ信号が供給される例えばコンピュータディスプレイで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要な第２のゲインに調整される。これら第１のゲインおよび第２のゲインは、それぞれインタレース信号およびプログレッシブ信号が供給されて撮影画像を表示する画像表示装置の設定状態に応じて予め設定されることとなる。この設定は、例えばユーザがキー入力部１０２を操作して行うことができる。
【００２１】
また、コアＩＣ１１０は、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙに対してガンマ補正を行って、出力ビデオ信号を構成する輝度信号Ｙｏを得るガンマ補正回路１１５を有している。
【００２２】
また、カメラ装置１００は、上述したようにコアＩＣ１１０で得られる出力ビデオ信号を構成する輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroをそれぞれ出力する出力端子１１６Ｙ，１１６Ｂ，１１６Ｒと、これら輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroをに対して、ＲＧＢエンコード処理およびディジタル／アナログ変換処理をするＤ／Ａコンバータ１１７と、このＤ／Ａコンバータ１１７より出力される赤、緑、青の色信号Ｒｏ，Ｇｏ，Ｂｏを使用して撮影画像を表示する液晶表示器１１８とを有している。
【００２３】
ここで、Ｄ／Ａコンバータ１１７の色差信号Ｃbo，Ｃroの入力側には色差ゲイン復帰手段としてのゲイン調整部１１７ａが配置され、このゲイン調整部１１７ａの動作はコントローラ１０１によって制御されている。ゲイン調整部１１７ａでは、上述した色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａにおける色差信号Ｃbo，Ｃroのゲイン調整がキャンセルされるように、色差信号Ｃbo，Ｃroのゲイン調整が行われる。これにより、出力ビデオ信号をインタレース信号あるいはプログレッシブ信号のいずれの形式で得る場合であっても、液晶表示器１１８に表示される撮影画像の見え方は同じとなる。
【００２４】
図１に示すカラーカメラ装置１００の動作を説明する。まず、ユーザのキー入力部１０２の操作により、出力ビデオ信号をインタレース信号の形式とする旨の指示があった場合の動作を説明する。
【００２５】
この場合、コントローラ１０１の制御により、撮像素子１０３の走査方式がインタレース走査方式に切り換えられる。撮像素子１０３より出力される撮像信号は、サンプルホールド回路１０４で不要なリセット状態の信号が取り除かれ、その後にＡＧＣ回路１０５およびＡ／Ｄコンバータ１０６を介してＤＳＰ１０７に供給され、このＤＳＰ１０７より輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，Ｃｒがインタレース信号の形式で得られる。
【００２６】
そして、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，ＣｒはコアＩＣ１１０に供給される。コアＩＣ１１０では、輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，ＣｒよりＲＧＢマトリックス回路１１１で色信号Ｒ，Ｇ，Ｂが得られ、この色信号Ｒ，Ｇ，Ｂは、ホワイトバランスアンプ１１２でホワイトバランス調整され、さらにガンマ補正回路１１３でガンマ補正されて色差マトリックス回路１１４に供給される。
【００２７】
色差マトリックス回路１１４では青色差信号および赤色差信号が得られると共に、この青色差信号および赤色差信号のゲインがゲイン調整部１１４ａで第１のゲインに調整されて出力ビデオ信号を構成する色差信号Ｃbo，Ｃroが得られる。また、コアＩＣ１１０では、輝度信号Ｙがガンマ補正回路１１５に供給されてガンマ補正され、出力ビデオ信号を構成する輝度信号Ｙｏが得られる。
【００２８】
そして、コアＩＣ１１０よりインタレース信号の形式で出力される輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroは、それぞれ出力端子１１６Ｙ，１１６Ｂ，１１６Ｒに導出される。
【００２９】
また、この輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，ＣroはＤ／Ａコンバータ１１７に供給される。この場合、色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインは、Ｄ／Ａコンバータ１１７の入力側に配されたゲイン調整部１１７ａでゲイン調整され、上述したコアＩＣ１１０の色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａにおけるゲイン調整がキャンセルされる。
【００３０】
Ｄ／Ａコンバータ１１７では輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，ＣroにＲＧＢエンコード処理およびディジタル／アナログ変換処理が行われる。そして、Ｄ／Ａコンバータ１１７より出力されるアナログ信号としての色信号Ｒｏ，Ｇｏ，Ｂｏは液晶表示器１１８に供給され、この液晶表示器１１８にユーザモニタ用の撮影画像が表示される。
【００３１】
次に、ユーザのキー入力部１０２の操作により、出力ビデオ信号をプログレッシブ信号（ノンインターレース信号）の形式とする旨の指示があった場合の動作を説明する。
【００３２】
この場合、コントローラ１０１の制御により、撮像素子１０３の走査方式がプログレッシブ走査方式に切り換えられる。撮像素子１０３より出力される撮像信号は、サンプルホールド回路１０４で不要なリセット状態の信号が取り除かれ、その後にＡＧＣ回路１０５およびＡ／Ｄコンバータ１０６を介してＤＳＰ１０７に供給され、このＤＳＰ１０７より輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，Ｃｒがプログレッシブ信号の形式で得られる。
【００３３】
そして、ＤＳＰ１０７より出力される輝度信号Ｙ、色差信号Ｃｂ，ＣｒはコアＩＣ１１０に供給される。コアＩＣ１１０では、色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａで色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが第２のゲインとされる他は、上述した出力ビデオ信号をインタレース信号の形式とする場合と同様の処理が行われ、出力ビデオ信号を構成する輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroがプログレッシブ信号の形式で得られる。そして、この輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroは、それぞれ出力端子１１６Ｙ，１１６Ｂ，１１６Ｒに導出される。
【００３４】
また、この輝度信号Ｙｏ、色差信号Ｃbo，Ｃroは、上述した出力ビデオ信号をインタレース信号の形式とする場合と同様に、Ｄ／Ａコンバータ１１７に供給される。そして、このＤ／Ａコンバータ１１７より液晶表示器１１８に色信号Ｒｏ，Ｇｏ，Ｂｏが供給され、この液晶表示器１１８にユーザモニタ用の撮影画像が表示される。なお、この場合も、Ｄ／Ａコンバータ１１７の入力側に配されたゲイン調整部１１７ａで色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが調整され、コアＩＣ１１０の色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａにおけるゲイン調整がキャンセルされる。
【００３５】
以上説明したように、本実施の形態においては、出力ビデオ信号をインタレース信号の形式で得る場合には、コアＩＣ１１０の色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａで色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが第１のゲインに調整される。この第１のゲインは、上述したように出力ビデオ信号（インタレース信号）が供給される例えばテレビモニタで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要なゲインである。したがって、出力ビデオ信号（インタレース信号）が供給される例えばテレビモニタに最適な色の濃さをもって撮影画像を表示することができる。
【００３６】
また、本実施の形態においては、出力ビデオ信号をプログレッシブ信号の形式で得る場合には、コアＩＣ１１０の色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａで色差信号Ｃbo，Ｃroのゲインが第２のゲインに調整される。この第２のゲインは、上述したように出力ビデオ信号（プログレッシブ信号）が供給される例えばコンピュータディスプレイで最適な色の濃さをもって撮影画像を表示するために必要なゲインである。したがって、出力ビデオ信号（プログレッシブ信号）が供給される例えばコンピュータディスプレイに最適な色の濃さをもって撮影画像を表示する。
【００３７】
また、本実施の形態においては、Ｄ／Ａコンバータ１１７の入力側に配されたゲイン調整部１１７ａで色差信号Ｃbo，Ｃroのゲイン調整され、コアＩＣ１１０の色差マトリックス回路１１４のゲイン調整部１１４ａにおけるゲイン調整がキャンセルされる。したがって、出力ビデオ信号をインタレース信号あるいはプログレッシブ信号のいずれの形式で得る場合であっても、液晶表示器１１８に表示される撮影画像の見え方は同じとなり、ユーザは撮影画像のモニタを良好に行うことができる。
【００３８】
なお、上述実施の形態においては、撮像素子１０３の走査方式をインタレース走査方式およびプログレッシブ走査方式にそれぞれ変更することでインタレース信号およびプログレッシブ信号を得るものであったが、例えば撮像素子１０３の走査方式はインタレース走査方式あるいはプログレッシブ走査方式に固定されており、この撮像素子１０３からの撮像信号に対して例えばメモリを使用した処理を行うことでインタレース信号およびプログレッシブ信号を得るものにも、この発明を同様に適用できる。
【００３９】
また、上述実施の形態においては、コアＩＣ１１０で得られる色差信号Ｃbo，ＣroをＤ／Ａコンバータ１１７のゲイン調整部１１７ａでゲイン調整して液晶表示器１１８の撮影画像の表示に使用しているが、コアＩＣ１１０の色差信号Ｃbo，Ｃroの生成系とは別個の生成系（ゲイン調整部１１４ａに相当する回路が除かれている）で青色差信号、赤色差信号を作成し、それを液晶表示器１１８の撮影画像の表示に使用してもよい。これによれば、Ｄ／Ａコンバータ１１７にゲイン調整部１１７ａは不要となる。
【００４０】
また、上述実施の形態においては、出力ビデオ信号をインタレース信号またはプログレッシブ信号の形式に切り換え可能としたものを示したが、出力ビデオ信号をインタレース信号またはプログレッシブ信号のいずれかの形式のみで出力するカラーカメラ装置においても、色差信号のゲインを調整する手段を設けることで、出力ビデオ信号が供給されるテレビモニタやコンピュータディスプレイ等の画像表示手段に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示できる。
【００４１】
【発明の効果】
この発明によれば、撮像信号を信号処理手段で処理して得られる色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段を備えるものであり、画像表示手段に最適な色の濃さをもって撮影画像を表示できる。例えば、出力ビデオ信号をインタレース信号やプログレッシブ信号の形式で出力する場合、それぞれの信号が供給されるテレビモニタやコンピュータディスプレイ等の設定状態に対応して色差信号のゲインを調整することで、それぞれの信号によってテレビモニタやコンピュータディスプレイ等に表示される撮影画像の色の濃さを最適とすることができる。
【００４２】
また、撮影画像をモニタする画像表示手段を備える場合には、色差ゲイン調整手段より出力される色差信号をゲイン調整前のゲイン状態に戻して使用するか、あるいは色差ゲイン調整手段でゲイン調整される前の色差信号を使用することで、色差信号のゲイン調整量に影響されることなく、画像表示手段に常に同じ見え方で撮影画像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１の実施の形態としてのカラーカメラ装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１００・・・カラーカメラ装置、１０１・・・コントローラ、１０２・・・キー入力部、１０３・・・ＣＣＤ固体撮像素子、１０７・・・ＤＳＰ、１１０・・・コアＩＣ、１１１・・・ＲＧＢマトリックス回路、１１４・・・色差マトリックス回路、１１４ａ・・・ゲイン調整部、１１６Ｙ，１１６Ｂ，１１６Ｒ・・・出力端子、１１７・・・Ｄ／Ａコンバータ、１１７ａ・・・ゲイン調整部、１１８・・・液晶表示器

Claims

撮像信号を処理して輝度信号および色差信号を得る信号処理手段と、
上記信号処理手段で得られる上記色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段と、
上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換えるための信号方式切換手段と、
上記信号方式切換手段からの指示に基づいて、上記色差ゲイン調整手段のゲインを制御する色差ゲイン制御手段とを備え、
上記色差ゲイン制御手段は、
上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式を上記信号方式切換手段によってインタレース信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整するように制御し、
上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式を上記信号方式切換手段によってプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整するように制御することを特徴とする信号処理装置。
上記撮像信号を出力する撮像素子をさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の信号処理装置。
上記撮像素子は、
インタレース走査方式とプログレッシブ走査方式との切り換えが可能であり、
上記信号方式切換手段は、
上記信号処理手段より出力される輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号またはプログレッシブ信号に切り換える際に、上記撮像信号の走査方式をそれぞれ上記インタレース走査方式または上記プログレッシブ走査方式に切り換えることを特徴とする請求項２に記載の信号処理装置。
上記色差ゲイン調整手段より出力される色差信号をゲイン調整前のゲイン状態に戻す色差ゲイン復帰手段と、
上記色差ゲイン復帰手段より出力される色差信号に係るカラー画像を表示する画像表示手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の信号処理装置。
上記色差ゲイン調整手段でゲイン調整される前の色差信号に係るカラー画像を表示する画像表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の信号処理装置。
撮像信号を処理して輝度信号および色差信号を生成し、生成された前記色差信号のゲインを調整する信号処理方法において、
上記輝度信号および色差信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換える信号方式切換ステップと、
上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整し、
上記信号方式切換手ステップによって上記輝度信号および上記色差信号の形式をプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整する色差ゲイン制御ステップと
を有することを特徴とする信号処理方法。
上記撮像信号は、撮像素子から出力されることを特徴とする請求項６に記載の信号処理方法。
上記信号方式切換ステップでは、
上記輝度信号および色差信号の形式をインタレース信号またはプログレッシブ信号に切り換える際に、上記撮像信号の走査方式をそれぞれ上記インタレース走査方式または上記プログレッシブ走査方式に切り換えることを特徴とする請求項６に記載の信号処理方法。
上記第１又は第２のゲインに調整された上記色差信号を、ゲイン調整前のゲイン状態に戻し、
ゲイン調整前のゲイン状態に戻された上記色差信号に係るカラー画像を表示することを特徴とする請求項６に記載の信号処理方法。
上記第１又は第２のゲインに調整される前の色差信号に係るカラー画像を表示することを特徴とする請求項６に記載の信号処理方法。
輝度信号および色差信号から成る信号の当該色差信号のゲインを調整する色差ゲイン調整手段と、
上記輝度信号および色差信号から成る信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換えるための信号方式切換手段と、
上記信号方式切換手段からの指示に基づいて、上記色差ゲイン調整手段のゲインを制御する色差ゲイン制御手段とを備え、
上記色差ゲイン制御手段は、
上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式を上記信号方式切換手段によってインタレース信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整するように制御し、
上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式を上記信号方式切換手段によってプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差ゲイン調整手段で上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整するように制御することを特徴とする信号処理装置。
輝度信号および色差信号から成る信号の前記色差信号のゲインを調整する信号処理方法において、
上記輝度信号および色差信号から成る信号を、インタレース信号またはプログレッシブ信号に選択的に切り換える信号方式切換ステップと、
上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式をインタレース信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを第１のゲインに調整し、
上記信号方式切換ステップによって上記輝度信号および色差信号から成る信号の形式をプログレッシブ信号に切り換えるときは、上記色差信号のゲインを上記第１のゲインとは異なる第２のゲインに調整する色差ゲイン制御ステップと
を有することを特徴とする信号処理方法。