JP3992350B2 - ラベル形成基材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、PETボトル等の容器に装着される筒状のシュリンクラベル等がシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がった長尺帯状のラベル形成基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、缶コーヒー等の缶飲料には、タックラベルによって形成される応募シールが貼着されており、缶飲料の購入者が缶から剥がした応募シールを葉書に貼って応募することで、種々の景品が当たるといったキャンペーンが頻繁に行われるようになっている。
【0003】
ところで、こういった缶飲料の景品キャンペーンを、飲料がポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)等のボトル容器に充填されたボトル飲料に適用する場合、ボトル自体に直接応募シール等のタックラベルを貼着すると、使用済みのボトルをリサイクルする際に、応募されずにそのボトルに残ったタックラベルを1枚ずつ剥がすといった非常に手間のかかる作業を行わなければならず、効率的にリサイクルを行うことができないという問題がある。
【0004】
このため、応募シール等のタックラベルは、ボトル自体に直接貼着するのではなく、ボトルに装着されていても切断することにより簡単に外せるシュリンクラベルに貼着しておくことが望まれており、従来はシュリンクラベルをボトルに装着した後、そのシュリンクラベルに応募シールであるタックラベルを貼着していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ボトル飲料の製造ライン上では、ボトルの位置決めが行われておらず、各ボトルの向きが統一されていないのが一般的であるため、上述したように、シュリンクラベルがボトルに装着された状態でタックラベルを貼着しようとすると、シュリンクラベルの決められた位置にタックラベルを確実に貼着することが難しく、貼着されたタックラベルによって、シュリンクラベルに施されたデザイン、文字、バーコード等の表示が隠蔽されてしまうおそれがあった。
【0006】
こういった問題を解決するために、シュリンクラベルをボトルに装着する前に、シュリンクラベルに施された表示に影響を与えない所定位置に予め応募シール等のタックラベルを貼着しておくことが考えられる。
【0007】
ところで、この種のシュリンクラベルは、多数のシュリンクラベルがシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がった長尺帯状のラベル形成基材を順次切断することで、シュリンクラベルを形成しながらこれをボトルに装着するのが一般的であり、上述した長尺帯状のラベル形成基材は、通常ロール状に巻回した状態で保管され、搬送され、使用される。
【0008】
従って、タックラベルが各シュリンクラベルの決められた所定位置に予め貼着されたラベル形成基材をロール状に巻回すると、タックラベルが貼着された部分だけが歪に盛り上がった状態となり、シュリンクラベルにしわが寄ったり、巻回したロールが崩れたりする等、保管、搬送、使用のそれぞれにおける取り扱いに支障が生じるといった問題がある。
【0009】
そこで、この発明の課題は、予めタックラベルを貼着しておいても、ロール状に巻回した状態において部分的に歪な盛り上がりが生じないラベル形成基材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、容器に装着される筒状のシュリンクラベルまたはストレッチラベルがシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がった長尺帯状のラベル形成基材において、その全長にわたって、その幅方向に分散されるように位置をずらしながら、前記シュリンクラベルまたはストレッチラベル毎にタックラベルを貼着したものである。
【0011】
以上のように構成されたラベル形成基材は、その幅方向の一部分にだけタックラベルが貼着されているのではなく、その幅方向に分散してタックラベルが貼着されているので、このラベル形成基材をロール状に巻回した状態では、幅方向の一部分にだけ盛り上がりが生じることがなく、幅方向の全域にわたってほぼ均一に盛り上がる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、このラベル形成基材1は、ペットボトルの胴部に装着される筒状のシュリンクラベル10がシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がった長尺帯状のものであり、同図に二点鎖線で示す位置で順次切断することで個別のシュリンクラベル10が形成されるようになっている。
【0013】
前記ラベル形成基材1は、ポリエステル、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル等の厚さ20〜80μmの熱収縮性フィルムによって形成されており、繋がった各シュリンクラベル10毎に、景品キャンペーン用の応募シールとなるタックラベル20がそれぞれ貼着されている。
【0014】
前記タックラベル20は、紙、合成紙、合成樹脂製フィルム等よりなる基材の裏面に、剥離後葉書等に再接着可能な粘着剤が塗布されたものであり、シュリンクラベル10に施されたデザイン、文字及びバーコード等の表示部分を避けるように空きスペースに貼着されていると共に、同図に示すように、隣接するシュリンクラベル10に貼着されたタックラベル20が、ラベル形成基材1の幅方向に分散されるように、その貼着位置を交互にずらしてある。
【0015】
従って、図1に示すように、このラベル形成基材1をロール状に巻回しても、その外周面の幅方向の一部分だけが歪に盛り上がることがなく、概ねフラットな外周面を有する巻回体となるので、巻回することによってラベル形成基材1にしわが寄ったり、巻回したロールが崩れたりすることがなく、保管、搬送、使用のそれぞれにおいて、良好な取扱性が確保される。
【0016】
なお、タックラベル20の貼着位置は、上述したように、交互にずらさなければならないということはなく、図2に示すように、隣接する2枚のシュリンクラベル10毎に、または3枚以上のシュリンクラベル10毎にその貼着位置をずらすようにしてもよい。
【0017】
また、タックラベル20の貼着位置は、上述したように、折り畳まれたシュリンクラベル10の片面側だけでずらしてもよいが、図3に示すように、シュリンクラベル10の両面側にわたってずらすことも可能であり、タックラベル20の貼着箇所も上述した2ヶ所に限定されるものではなく、例えば、ラベル形成基材1の幅方向の両端部及び中央部の3ヶ所、あるいは4ヶ所以上に設定することも可能である。但し、シュリンクラベルは、容器に嵌挿するときにその幅方向の中央部を吸着して筒状に開口されることが多いため、タックラベル20の貼着位置を、中央部を除く幅方向の2ヶ所に設定しておくことが望ましい。
【0018】
また、このラベル形成基材1は、上述したように、筒状のシュリンクラベル10がシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がったものであるため、折り目部分となる幅方向の両端部は中央部分より若干厚くなるため、幅方向の両端部から少なくとも5〜10mm程度の間隔をあけてタックラベル20を貼着することが望ましい。
【0019】
また、タックラベル20が非収縮性である場合は、ボトルに装着したシュリンクラベル10の2次曲面となる部分に貼着することが望ましく、どうしてもシュリンクラベル10の3次曲面となる部分に貼着しなければならない場合は、貼着するタックラベル20にも熱収縮性能を付与しておくことが望ましい。
【0020】
また、上述した実施形態では、タックラベル20をシュリンクラベル10の外表面に貼着しているが、これに限定されるものではなく、例えば、筒状のシュリンクラベル10の内面にタックラベル20を貼着しておいてもよい。このように、タックラベル20をシュリンクラベル10の内面に貼着することにより、ボトル飲料を購入せずに応募シールだけを剥がすといった不正行為を未然に防止することができる。但し、シュリンクラベル10の内面にタックラベル20を貼着する場合は、シュリンクラベル10を筒状に形成する前に予めタックラベル20を貼着しておく必要があると共に、ボトル飲料を購入した人がタックラベル20を簡単に剥がすことができるように、シュリンクラベル10にミシン目等の破断手段を形成しておく必要がある。
【0021】
なお、上述した実施形態では、熱収縮によって容器に装着する筒状のシュリンクラベルの場合について説明したが、本発明は、弾性伸縮によって容器に装着する筒状のストレッチラベルについても適用することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、この発明のラベル形成基材は、予め貼着しておくタックラベルを、幅方向に分散させながらシュリンクラベルまたはストレッチラベル毎に配置するようにしたため、ロール状に巻回した状態でも、その幅方向の一部分だけが歪に盛り上がることがなく、保管、搬送、使用のいずれにおいても良好な取扱性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるラベル形成基材の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】タックラベルの貼着位置のずらし方の別の態様を示す平面図である。
【図3】タックラベルの貼着位置のずらし方の別の態様を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ラベル形成基材
10 シュリンクラベル
20 タックラベル

Claims (1)

  1. 容器に装着される筒状のシュリンクラベルまたはストレッチラベルがシート状に折り畳まれた状態で連続的に繋がった長尺帯状のラベル形成基材において、
    その全長にわたって、幅方向に分散されるように位置をずらしながら、前記シュリンクラベルまたはストレッチラベル毎にタックラベルを貼着したことを特徴とするラベル形成基材。
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