JP3992082B2 - 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器 - Google Patents
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Description
本発明は絶縁層を2層以上有する多層絶縁電線とそれを用いた変圧器に関し、さらに詳しくは耐熱性、高周波特性に優れ、電子・電気機器などに組み込む変圧器の巻線やリード線として有用な多層絶縁電線とそれを用いた変圧器に関する。
背景技術
変圧器の構造はIEC規格(International Electrotechnical Communication Standard)Pub. 950などによって規定されている。これらの規格では巻線において、導体を被覆するエナメル皮膜は絶縁層として認めないこと、1次巻線と2次巻線の間には規定の厚さ以上の絶縁物を挿入するか、3層の内の任意の2層で規定の耐電圧(動作電圧1000Vのときは3000Vを印加して1分以上耐えること)に合格する3層の絶縁物を挿入すること、1次巻線と2次巻線の間に規定の沿面距離をとること、などが規定されている。
そのため、現在主流を占めているエナメル線を使用した変圧器には第2図の断面図に例示するような構造が採用されている。すなわち、ボビン(1)の周面両端に沿面距離を確保するための絶縁バリヤー(2)が配置され、その間に1次巻線(3)が巻回されたのち、その上に絶縁テープ(4)を少なくとも3回巻回し、さらにその上の周面両端に沿面距離を確保するための絶縁バリヤー(2)を配置してその間に2次巻線(5)を巻回した構造となっている。
ところで近年、第2図の構造の変圧器に代わって第1図の断面図に例示するような構造の変圧器が登場しはじめている。この変圧器の特徴は1次巻線(3)及び/又は2次巻線(5)に少なくとも3層の絶縁層を有する絶縁電線を用いることにより、絶縁バリヤー(2)や絶縁テープ(4)を省略し、全体を小型化していることである。第1図の例では、1次巻線(3)が導体(3a)の外周面上に、3層の絶縁層(3b、3c、3d)を有する。このような構造とすることにより、絶縁バリヤー(2)や絶縁テープ(4)の巻回しの作業工数の削減ができるといった利点もある。
このような3層絶縁電線としては、導体の外周上に絶縁テープを巻回して1層目の絶縁層を形成し、さらにその外周上に絶縁テープを巻回して2層目の絶縁層、3層目の絶縁層を順次形成したものや絶縁テープの代わりにフッ素樹脂を導体の外周上に順次押出して、全体として3層の絶縁層を形成したもの(実開平3−56112号)などが知られている。
しかしながら、前記の絶縁テープ巻による絶縁は巻回し作業が不可避であるため、生産性が著しく低く、製造コストが上昇してしまうという問題点がある。また、前記のフッ素樹脂による絶縁についても、耐熱性や高周波特性については優れているが、樹脂のコストが高く、さらに高剪断速度で引っ張ると外観状態が悪化するという性質があるために製造スピードを上げることも困難であるので、絶縁テープ巻と同様に電線コストがかなり高いものとなってしまい、結果的に変圧器の製造コストも上昇してしまうといった難点がある。このような問題を解決するため、本発明者らは導体の外周上に1層目、2層目の絶縁層として結晶化を防止して分子量の低下を抑えるように変性したポリエステル樹脂を押出し、3層目の絶縁層としてポリアミド樹脂を押出被覆したもの(特開平6−223634号公報(米国特許第5,606,152号明細書))などを提案している。
しかし、このような多層押出被覆絶縁電線は、益々厳しくなる今後の変圧器の性能向上に対する要求に十分に対応できるものとはいえない。
まず、近年の電気・電子機器の小型化に伴い、発熱の変圧器への影響が大きく現れやすくなってきており、そのため上記の3層押出被覆絶縁電線においても、より高い耐熱性が要求されてきている。また、変圧器の回路の中で使用される周波数が高周波化しており、高周波における電気特性の向上も要望されている。
このような要求に応えるため、耐熱性を向上させた多層絶縁電線としては、本発明者らは内層にポリエーテルスルホン、最外層にポリアミドを被覆した電線(特開平10−134642号公報)を提案している。
したがって本発明の目的は、従来の多層絶縁電線における上記のような問題を解決し、変圧器においてIEC950規格を満足する耐熱F種(155℃)以上という高耐熱性を実現し、かつ、高周波化においても優れた電気特性を発揮しうる多層絶縁電線を提供することにある。
さらに本発明の目的は、高周波を使用しても電気特性の低下がなく、発熱の影響を阻止した変圧器を提供することにある。
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面とともに考慮することにより、下記の記載からより明らかになるであろう。
発明の開示
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意研究した結果、押出性良好な耐熱性樹脂としてポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対し無機フィラー10〜100重量部を加えた混和物で2層以上の押出被覆の絶縁層の少なくとも1層を形成することにより、耐熱性がさらに向上し、高周波における電気特性も改善されること、さらに、被覆絶縁層の耐ヒートショック性(亀裂防止)及び耐溶剤性が向上することを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
(1)導体上に直接もしくは他の層を介して、または導体線心もしくは絶縁線心を複数本集合せしめた多心線の外側に、2層以上の押出被覆絶縁層を設けた2層以上の多層絶縁電線であって、前記絶縁層の少なくとも1層が、ポリエーテルスルホン(PES)1g/100mlのジメチルホルムアミド溶液を25℃恒温槽中ウベローデ粘度計を使用して測定した還元粘度が0.36以上であるポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対して、無機フィラーを10〜100重量部配合した混和物により形成されていることを特徴とする多層絶縁電線、
(2)導体上に直接もしくは他の層を介して、または導体線心もしくは絶縁線心を複数本集合せしめた多心線の外側に、2層以上の押出被覆絶縁層を設けた2層以上の多層絶縁電線であって、前記絶縁層の少なくとも1層が、ポリエーテルスルホン(PES)1g/100mlのジメチルホルムアミド溶液を25℃恒温槽中ウベローデ粘度計を使用して測定した還元粘度が0.36以上であるポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対して、無機フィラーを20〜70重量部配合した混和物により形成されていることを特徴とする多層絶縁電線、
(3)前記混和物により形成された絶縁層が少なくとも最外層に形成されていることを特徴とする(1)又は(2)項記載の多層絶縁電線、
(4)前記混和物の無機フィラーの配合割合が外層ほど多くなっていることを特徴とする(1)、(2)又は(3)項記載の多層絶縁電線、
(5)前記無機フィラーが酸化チタン及びシリカから選ばれた少なくとも1種を含んでなることを特徴とする(1)〜(4)項のいずれか1項記載の多層絶縁電線、
(6)前記無機フィラーの平均粒径が0.1〜5μmであることを特徴とする(1)〜(5)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線、
(7)(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線の表面にパラフィン及び/又はワックスを塗布したことを特徴とする多層絶縁電線、及び
(8)(1)〜(7)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線を用いてなることを特徴とする変圧器
を提供するものである。
なお、本発明において最外層とは、押出被覆絶縁層の内で、導体から最も遠い層をいう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、3層絶縁電線を巻線とする構造の変圧器の一例を示す断面図である。
第2図は、従来構造の変圧器の一例を示す断面図である。
第3図は、静摩擦係数の測定方法を示す概略図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の絶縁電線は、2層以上、好ましくは3層の押出被覆絶縁層を有し、その少なくとも1層が樹脂と無機フィラーの混和物から形成されていることを特徴とする。
この混和物における樹脂は、ポリエーテルスルホン樹脂であり、これを用いることにより、耐熱性、押出性、電線としての可とう性が向上する。
ここで用いることのできるポリエーテルスルホン樹脂としては、下記の一般式(1)の構造を有するものがあげられる。
一般式(1)
(式中、R1は単結合又は−R2−O−を表わし、R2は、それぞれ置換基(例えばアルキル基)を有していてもよいフェニレン基又はビフェニリレン基を表わす。nは、ポリマーを与えるのに十分大きい正の整数を表わす。)
この樹脂の製造方法自体は公知であり、一例としてジクロルジフェニルスルホン、ビスフェノールS及び炭酸カリウムを高沸点溶媒中で反応して製造する方法があげられる。市販の樹脂としては、スミカエクセル PES(商品名、住友化学工業社製)、レーデルA及びレーデルR(商品名、Amoco社製)などがある。
さらにその樹脂の分子量は大きいほど電線としての可撓性が向上するので好ましいが、あまり大きすぎると薄膜押出が難しくなる。本発明におけるポリエーテルスルホン樹脂は、分子量と比例関係にある還元粘度(PES1g/100mlのジメチルホルムアミド溶液を25℃恒温槽中ウベローデ粘度計を使用して測定した粘度)で0.36以上であり、特に0.41〜0.48の範囲のものが好ましい。
特に、無機フィラーの量が多い場合には、得られる絶縁電線の可とう性の点で、ポリエーテルスルホン樹脂として還元粘度の大きいものを用いることが好ましい。
本発明の絶縁電線においては、前記ポリエーテルスルホン樹脂と無機フィラーの混和物で形成された絶縁層以外の絶縁層は、無機フィラーを用いずに樹脂のみで形成してもよいが、耐熱性、押出特性の観点からポリエーテルスルホン樹脂が最も好ましい。
なお、薄膜押出し特性の点でポリエーテルスルホン樹脂よりは劣るが、ポリエーテルスルホン樹脂に代えてポリエーテルイミド樹脂で絶縁層を形成することもできる。
ポリエーテルイミド樹脂は、例えば、2,2’−ビス{3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)−フェニル}プロパンジ酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとをオルト−ジクロルベンゼンを溶媒として溶液重縮合して合成されるものであり、市販樹脂としてはULTEM(商品名 GEプラステックス社製)等が使用できる。
次に、本発明において用いることのできる無機フィラーとしては、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、タルク等があげられ、特に酸化チタン、シリカは樹脂への分散性がよく、粒子が凝集しにくく、絶縁層中にボイドが入りにくく、結果として、絶縁電線外観がよく、電気的特性の異常が起こりにくいので好ましい。また、無機フィラーは平均粒径0.01〜5μmのものが好ましく、0.1〜3μmのものがさらに好ましい。粒径が大きすぎるとボイドの混入や表面の平滑性の低下の問題等による電線外観の悪化をまねくことがある。また、吸水性の高い無機フィラーは電気特性を低下させることがあり、吸水性の低いものが好ましい。ここで吸水性が低いとは、室温(25℃)、相対湿度60%において吸水率で0.5%以下をいう。
本発明に用いることのできる市販の無機フィラーとしては、酸化チタンではFR−88(商品名、古河機械金属社製、平均粒径0.19μm)、FR−41(商品名、古河機械金属社製、平均粒径0.21μm)、RLX−A(商品名、古河機械金属社製、平均粒径3〜4μm)、シリカではUF−007(商品名、龍森社製、平均粒径5μm)、5X(商品名、龍森社製、平均粒径1.5μm)、アルミナではRA−30(商品名、岩谷産業社製、平均粒径0.1μm)、炭酸カルシウムではVigot−15(商品名、白石工業社製、平均粒径0.15μm)、ソフトン(商品名、備北粉化工業社製、平均粒径3μm)等があげられる。
前記混和物における無機フィラーの割合は、前記樹脂100重量部に対し10〜100重量部である。10重量部未満では所望の高耐熱性及び高周波特性が得られない。また、耐ヒートショック性が悪く、導体に達する亀裂の発生を防止できず、しかも耐溶剤性が劣る。また、100重量部を越えると、無機フィラーの分散安定性、電線としての可とう性が著しく低下し、一方、この影響で電気特性(破壊電圧、耐圧)の悪化が生ずる。本発明における耐ヒートショック性とは、巻付けストレス(コイル加工を模擬した)による熱衝撃に対する特性である。このような耐熱性、高周波特性、耐ヒートショック性、耐溶剤性、その他の所望の電気特性のバランスからは前記樹脂100重量部に対し、無機フィラーは20〜70重量部が好ましく、25〜50重量部がさらに好ましい。
本発明に用いられる前記混和物は、通常の2軸押出機、ニーダー、コニーダーなどの混練り機で溶融配合することができる。混練りの温度等は特に制限はない。但し、樹脂および無機フィラーの乾燥は充分に行い、吸水率をそれぞれ0.1%以下にすることが好ましい。
前記混和物には、本発明の目的とする作用効果を損なわない範囲で、通常使用される添加剤、加工助剤、着色剤などを添加して押出被覆用の樹脂組成物とすることができる。
本発明において、絶縁電線の2層以上の絶縁層の少なくとも1層は上記した混和物より形成された絶縁層である。上記の混和物より形成した絶縁層の位置は特に制限はなく、それは最外層でも最外層以外の層でもよい。何らかの原因により絶縁電線に部分放電開始電圧を越える電圧がかかると、その際には電線同士が接している部分の近傍から、コロナによる表面破壊(高電圧、高周波ほど強くなり、破壊が進行し易い)が始まる為に電気特性の悪化を招くことがあるので、これを防止するために、少なくとも最外層を含むのが好ましい。この場合に、さらに耐熱性及び耐ヒートショック性などを向上させる観点からは、全ての層を上記混和物より形成することもできるが、電気特性(破壊電圧、耐圧)が若干低下する場合があり、一部の層を前記混和物により形成するか、或は外層ほど無機フィラーの配合割合を多くしたものより形成するのが好ましい。この場合に、最外層のみを上記混和物より形成しても耐熱性、高周波V−t特性、耐溶剤性及び耐ヒートショック性を大きく改善できるが、外層ほど無機フィラーの配合割合を多くしたものは層間の密着性が向上しさらに好ましい。
このようにして形成される押出被覆絶縁層の全体の厚みは合計では60〜180μmの範囲内にあるようにすることが好ましい。特に好ましい範囲は70〜150μmである。また絶縁層各層の厚みは20〜60μmに設定することが好ましい。
本発明の多層絶縁電線は、前記の2層以上の押出被覆絶縁層の外側に、電線の最上層として特定の作用を有する被覆層を設けてもよい。本発明の絶縁電線には、必要に応じ表面処理剤としてパラフィン、ワックス(脂肪酸、蝋)等を使用することができる。エナメル巻線に使用される冷凍機用オイルでは滑り性が悪く、コイル加工時に削れ粉が発生しやすいが、パラフィンやワックスを常法により塗布することでこの問題が解決できる。
本発明に用いられる導体としては、裸導体、または裸導体にエナメル被覆層や薄肉絶縁層を設けた絶縁導体あるいは、導体線心を撚り合わせた多心撚り線、またはエナメル絶縁線心もしくは薄肉絶縁線心を撚り合わせた多心撚り線を用いることができる。これらの撚り線(いわゆるリッツ線)の撚り線数は、用途により随意選択することができる。また、線心(素線)の数が多い場合(例えば19−、37−素線)、撚り線ではなくてもよい。撚り線ではない場合、例えば複数の素線を略平行に単に束ねるだけでもよいし、または東ねたものを非常に大きなピッチで撚っていてもよい。いずれの場合も断面が略円形となるようにすることが好ましい。
本発明の多層絶縁電線は、前記第1図で示したものを含むどのようなタイプの変圧器にも巻線として用いることができる。このような変圧器は1次巻線と2次巻線がコア上に層状に巻かれているのが普通であるが、1次巻線と2次巻線を交互に巻いた変圧器(特開平5−152139号)でもよい。また本発明の変圧器は、上記の多層絶縁電線を1次巻線及び2次巻線の両方に使用してもよいが、片方に3層の押出絶縁層を有する絶縁電線を使用する場合は、他方はエナメル線でよい。なお、2層の押出絶縁層からなる絶縁電線をどちらか一方の巻線のみに使用し、もう一方にエナメル線を使用する場合には、両巻線間に1層の絶縁テープを介在させるとともに沿面距離をとるための絶縁バリアが必要となる。
本発明の多層絶縁電線は、耐熱F種を満足し高耐熱性で、かつ、耐溶剤性が高く、ヒートショックによる亀裂の発生もなく、さらに高周波における電気特性も良好であるという優れた作用効果を奏する。また、本発明の多層絶縁電線を用いた変圧器は、回路に高周波を使用しても電気特性の低下がなく電気特性が優れ、発熱による影響も少ないので小型化の進む電気・電子機器用としての要求を満足することができる。
実施例
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜3
表1及び表2に示した導体上に、表1及び2に示した組成の樹脂混和物で3層の絶縁被膜を形成し、表1及び表2に示した表面処理を行って多層絶縁電線とした。導体は、実施例9についてはポリアミドイミドを被覆した0.15mmφの7本撚り線、それ以外は0.4mmφの軟銅線を用いた。各絶縁被膜厚は33μm、3層の合計被膜厚は100μmとした。
得られた多層絶縁電線について、下記の特性を試験、評価した。結果を表1及び表2に示した。
▲1▼耐溶剤性
JIS C 3003-1984 14.1(2)及び15.1による評価でキシレンに60℃で30分間浸漬した後、被膜の膨潤の有無を評価し、鉛筆硬度を測定した。
▲2▼絶縁破壊電圧
JIS C 3003-1984 11.(2)の2個より法で測定した。
▲3▼耐熱性
IEC規格950の2.9.4.4項の付属書U(電線)と1.5.3項の付属書C(トランス)に準拠した下記の試験方法で評価した。
直径6mmのマンドレルに多層絶縁電線を118MPaの荷重をかけながら10ターン巻付け、240℃の恒温槽で1時間加熱後、190℃で72時間加熱し、さらに25℃、湿度95%の雰囲気に48時間保持し、その後すぐに3kV、1分の耐電圧を印加し、短絡しなければF種合格と判定した(判定はn=5にて評価し、n=1でもNGになれば不合格とした)。
▲4▼耐ヒートショック性
IEC 851−6 TEST 9によって評価した。自己径(1D)の巻付け後、240℃の恒温槽に30分間置いて被膜に亀裂が生じなければ良好とした。
▲5▼高周波V−t特性
JIS C 3003-1984 11.(2)の2個より法で試験片を作成し、印加電圧4kV、周波数100kHz、パルス長10μsで短絡するまでの寿命(分)を測定した。
▲6▼静摩擦係数(コイル加工性)
第3図に示した装置で測定した。第3図中、7は多層絶縁電線を示し、8は荷重板であり、9は滑車、10は荷重を示す。質量がW(g)の荷重板8が動き始めたときの荷重10の質量をF(g)とすると、求める静摩擦係数はF/Wである。この数値が小さいほど、表面の滑り性がよく、コイル加工性も良い。
▲7▼吸水率
カールフィッシャー式水分測定器にて測定した。加熱温度は200℃とした。なお、実施例1〜9および比較例1、2に用いた材料はいずれも吸水率が0.05%以下となるまで乾燥して用いた。比較例3に用いた材料は吸水率が0.2%となるまで乾燥し用いた。
実施例1〜9の多層絶縁電線はいずれも、耐熱F種合格であり、耐ヒートショック性の試験でも亀裂を生じず、耐溶剤・薬品性も良好であった。
実施例1は、全ての絶縁層を本発明で規定する樹脂と無機フィラーの混和物から形成した絶縁電線であり、耐熱性をはじめとする各特性は良好であり、特に高周波V−t特性に優れている。
実施例2及び3は最外層を含む2層を上記混和物から形成した絶縁電線であり、各特性は良好かつバランスがよい。
実施例4〜9は最外層のみを上記混和物から形成した絶縁電線であり、各特性が良好でバランスがよく、絶縁破壊電圧が高く、高周波V−t特性も良好である。また、表面処理剤の使用により静摩擦係数が小さく、コイル加工性が良い。実施例6はシリカの粒径が大きいので樹脂との相溶性が低下し、実施例5に比べると絶縁破壊電圧と高周波V−t特性がやや低い。実施例7は粒径の小さいシリカを用い、全体に良好である。また、実施例8は無機フィラーの吸水性が高いので、実施例5に比べると高周波V−t特性がやや低い。実施例9は導体に絶縁電線の撚り線を使用しており、絶縁破壊電圧と高周波V−t特性が特に良好である。
これに対し比較例1では、耐溶剤性試験で被膜の膨潤がみられ、耐ヒートショック性及び耐熱性の試験でも亀裂が発生した。
比較例2は無機フィラーが多すぎるため、常態の可とう性の低下が大きく、この影響で絶縁破壊電圧、耐熱性及び耐ヒートショック性が不良であり、高周波V−t特性が著しく低かった。
比較例3は最外層をナイロン6,6で形成した絶縁電線であるが、耐熱性が低く、耐ヒートショック性が不良で、高周波V−t特性も著しく低かった。
産業上の利用可能性
本発明の多層絶縁電線は、耐熱F種を満足し高耐熱性で、かつ、耐溶剤性が高く、ヒートショックによる亀裂の発生もなく、さらに高周波における電気特性も良好であるため、コンピュータ、家電部品、通信機器などの高周波機器に用いるのに好適なものである。
また、本発明の多層絶縁電線を用いた変圧器は、回路に高周波を使用しても電気特性の低下がなく電気特性が優れ、発熱による影響も少ないので、小型化の進む電気・電子機器用として好適なものである。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
Claims (8)
- 導体上に直接もしくは他の層を介して、または導体線心もしくは絶縁線心を複数本集合せしめた多心線の外側に、2層以上の押出被覆絶縁層を設けた2層以上の多層絶縁電線であって、前記絶縁層の少なくとも1層が、ポリエーテルスルホン(PES)1g/100mlのジメチルホルムアミド溶液を25℃恒温槽中ウベローデ粘度計を使用して測定した還元粘度が0.36以上であるポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対して、無機フィラーを10〜100重量部配合した混和物により形成されていることを特徴とする多層絶縁電線。
- 導体上に直接もしくは他の層を介して、または導体線心もしくは絶縁線心を複数本集合せしめた多心線の外側に、2層以上の押出被覆絶縁層を設けた2層以上の多層絶縁電線であって、前記絶縁層の少なくとも1層が、ポリエーテルスルホン(PES)1g/100mlのジメチルホルムアミド溶液を25℃恒温槽中ウベローデ粘度計を使用して測定した還元粘度が0.36以上であるポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対して、無機フィラーを20〜70重量部配合した混和物により形成されていることを特徴とする多層絶縁電線。
- 前記混和物により形成された絶縁層が少なくとも最外層に形成されていることを特徴とする請求の範囲第1又は2項記載の多層絶縁電線。
- 前記混和物の無機フィラーの配合割合が外層ほど多くなっていることを特徴とする請求の範囲第1、2又は3項記載の多層絶縁電線。
- 前記無機フィラーが酸化チタン及びシリカから選ばれた少なくとも1種を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1〜4項のいずれか1項記載の多層絶縁電線。
- 前記無機フィラーの平均粒径が0.1〜5μmであることを特徴とする請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線。
- 請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線の表面にパラフィン及び/又はワックスを塗布したことを特徴とする多層絶縁電線。
- 請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線を用いてなることを特徴とする変圧器。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9272964A JPH11176244A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器 |
PCT/JP1998/004491 WO1999018583A1 (fr) | 1997-10-06 | 1998-10-05 | Cable isole multicouches et transformateur utilisant celui-ci |
Publications (1)
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