JP3992015B2 - 電磁リレー - Google Patents

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Description

本発明は、電磁リレーに関する。
[背景技術]
電磁リレー、例えば、多極型の電磁リレーとしては、ベースに回動可能に支持した可動ブロックを、電磁石ブロックの励磁および消磁によって正逆に回動させ、前記ベースに前後方向に直線移動可能に支持した移動体としてのカードと係合させ、可動ブロックの正逆回動によってカードを前後に往復移動させて、ベースに組付けた接点機構を切換え操作するよう構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この電磁リレーにおいては、図24に示すように、電磁石ブロック41に対向して支点q周りに回動自在に配備された可動ブロック42の上端に係合部として平板状の突片43が突設され、この突片43がカード44の前端に形成された係合部としての係合孔45に係合されていた。また、可動ブロック42を構成する樹脂製のブロック本体46の左右外側面に支点軸47が一体突設されるとともに、図示しないベースに回動可能に支持されている。
可動ブロック42は、電磁石ブロック41の励磁または消磁によって、支点q周りに正また逆方向に回動し、これによって、カード44が、直線方向に移動して図示しない接点機構が切換えられるように構成されている。
可動ブロック42は、遮磁突起48が、ヨーク49に当接することによって、該可動ブロック42の鉄片50とヨーク49とが所定の間隔になるように構成されている。
なお、この図24では、可動ブロック42の復帰状態を実線で、動作状態を仮想線で示している。
この電磁リレーでは、図25に示されるように、支点軸47が、可動ブロック42が電磁石ブロック41に対して平行姿勢となる中立状態において、カード44との係合部である突片43に対して、電磁石ブロック41側に距離Wだけ偏位して設けられていた。
特開平2000−285782号公報
かかる構成の電磁リレーでは、可動ブロック42は、励磁、消磁に応じて、支点q周りの円弧運動をするのに対して、カード44は、水平方向に直線運動を行い、しかも可動ブロック42のカード44との係合部の円弧運動の方向(円弧の接線方向)とカード44の直線運動の方向とが一致していないのであるから、可動ブロック42とカード44との間の位置的なずれは、不可避であり、このため、可動ブロック42とカード44との係合部や可動ブロック42の回動支点qには、不所望な応力や摺動が発生することになる。
発明は、このような実情に着目してなされたものであって、安定した機械的耐久性を確保できる電磁石駆動装置および電磁リレーを提供することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
すなわち、本発明の電磁リレーは、コイルが巻回された鉄心を有する電磁石ブロックと、該電磁石ブロックの磁極部に吸引、離反される鉄片を有して前記電磁石ブロックの励磁および消磁によって回動支点を中心に正逆に回動する可動ブロックと、該可動ブロックの一端のみにおいて係合されて前記正逆の回動に応じて、直線方向に往復移動する移動体と、該移動体の移動によって切換え操作される接点機構とを備える電磁リレーにおいて、前記可動ブロックが前記電磁石ブロックに対して平行姿勢となる中立状態において、前記可動ブロックの前記移動体との係合部と前記可動ブロックの前記回動支点とを結ぶ仮想線が、前記移動体の移動方向に対して略直交するように設定し、前記可動ブロックの前記移動体との係合部を、円弧状の外周面を有して前記支点軸に平行に延びる係合突起で構成する一方、前記移動体には、対向する内平面に前記係合突起の外周面が接する係合孔を形成し、該係合孔の対向する内平面間に、前記係合突起を挿入し、前記鉄片が前記磁極部に吸引されたときの両者の間の遮磁間隔を規定する非磁性金属からなる遮磁板を設け、前記遮磁板は、前記磁極部に対向するように、前記可動ブロックの前記鉄片に取り付けられ、前記磁極部には、前記遮磁板が当接するエッジ部を形成し、前記遮磁板は、前記遮磁間隔を調整する調整部を備え、前記調整部が、前記遮磁板の磁極部対向部位に設けた段違い折り曲げ部である。
ここで、可動ブロックが電磁石ブロックに対して平行姿勢となる中立状態とは、可動ブロックが、直線方向に移動する移動体に対して、正方向または逆方向のいずれの方向にも傾いておらず、電磁石ブロックに対して、平行となっている状態をいう。
発明によると、中立状態において、可動ブロックの回動支点が、該可動ブロックの移動体との係合部に対して偏位していないので、可動ブロックの移動体との係合部の円弧運動の方向(円弧の接線方向)と移動体の直線運動の方向とが略一致することになる。これによって、可動ブロックが、中立状態から正逆に回動する際に、直線方向に移動する移動体との間に生じる位置的なずれを低減して、前記係合部および回動支点部における偏摩耗の発生を抑制することができ、安定した機械的耐久性を確保できることになる。
この実施態様によると、係合突起の円弧状の外周面が係合孔の内平面で前後から係合支持されるので、係合突起と係合孔内面との接触面積が小さくなるとともに、摺動抵抗が低減され、この係合箇所での機械的耐久性を高めることができる。
この実施態様によると、非磁性金属からなる遮磁板を設けているので、従来の樹脂製の遮磁突起に比べて、遮磁間隔のばらつきを少なくできるとともに、繰り返しの当接による打滅が発生しにくく、吸引力特性、特に吸引力ピーク値が安定したものとなる。
また、厚みの異なる複数種の遮磁板を準備しておくことにより、吸引力特性が異なる各種の仕様に対応して適切な遮磁板を選択して組付け使用することができる。
この実施態様によると、鉄片に取付けられた遮磁板が、磁極部に形成されたエッジ部で常に当接するので、当接位置のばらつきによって遮磁間隔がばらつくといったことがなく、遮磁間隔、したがって、吸引力特性が安定したものとなる。
この実施態様によると、部品のばらつきなどによって所望の吸引力特性が得られない場合に、調整部で遮磁間隔を調整することにより、所望の吸引力特性、特に、吸引力ピーク値を得ることができる。
この実施態様によると、段違い折り曲げ部の段違い高さを調整することによって、遮磁間隔を調整することができ、これによって、所望の吸引力特性、特に、吸引力ピーク値を調整することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、中立状態では、可動ブロックの移動体との係合部の円弧運動の方向と移動体の直線運動の方向とを略一致させることができるので、可動ブロックが正逆に回動する際に、直線方向に移動する移動体との間に生じる位置的なずれを低減することができ、これによって、可動ブロックと移動体との係合部および可動ブロックの回動支点部における偏摩耗の発生を抑制することができ、安定した機械的耐久性を確保できることになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る電磁リレーの縦断した側面図が示されている。
この電磁リレーは、樹脂成形されたベース1、ベース1に組付けられた多極型の接点機構2、前後方向に直線往復移動可能にベース上部に案内支持された接点切換え用の移動体としてのカード3、ベース1の前端部(図では左端部)に組付け固定された電磁石ブロック4、ベース1に横向きの支点pを中心に回動自在に支持されて電磁石ブロック4に対向配備されたカード駆動用の可動ブロック5、ベース1に上方から外嵌装着されたカバーケース6、等から構成されており、各部の詳細な構造を次に説明する。なお、以後の説明において、図における左右方向を前後方向、紙面表裏方向を左右方向と呼称する。
前記ベース1の左右中央には、仕切り壁1aが立設されており、この仕切り壁1aの両側にそれぞれ接点機構2が配備されている。仕切り壁1aの左右両側に配備された前記接点機構2は同一の仕様であるので、図1に示されている手前側の接点機構2についてのみ説明する。この例の接点機構2は、1組の常閉回路を構成する固定接触片7と可動接触8片、および、2組の常開回路を構成する固定接触片9と可動接触片10とからなり、それぞれが上向き片持ち状にベース1に圧入止着されるとともに、各接触片7,8,9,10から延出された端子7a,8a,9a,10aがベース1の下面から突出されている。
なお、常開回路を構成する固定接触片9は、図12に示すように、その上下に圧入突起9bと打出し圧入リブ9cとがそれぞれ形成されており、ベース1に2点支持状態で所定姿勢に安定よく、かつ、大きい支持強度をもって圧入止着されている。このように、固定接触片9は、圧入突起9bと圧入リブ9cとを前後に上下方向の位置をずらせて設けているので、ベース1に、固定接触片9を挿入する際に、傾くことがなく、組み立て性が向上する。
カード3は、仕切り壁1aの上端部において前後にスライド移動可能に案内支持されており、一対の係止突起3aを左右齟齬に突設してなる係止部11に、接点機構2における各可動接触片8,10の上端が係止支持され、カード3の前後往復移動によって各可動接触片8,10が前後に変位されて接点切換えが行われるようになっている。
各可動接触片8,10の上端は、図16の一部拡大図に示されるように、係止突起3aの上面よりも上方に僅かに突出しており、カード3の前後往復移動によって、係止突起3aが、各可動接触片8,10の表裏の面を押圧するように構成されている。
これによって、例えば、図17に示されるように、各可動接触片8,10の上端が、係止突起3aの上面よりも低く、カード3の前後往復移動によって、係止突起3aが、各可動接触片8,10の上端のエッジ部を押圧する構成のように、金属製の各可動接触片8,10の上端のエッジ部によって、樹脂製の係止突起3aが、摩耗するといったことがない。
なお、カード3には、図1に示されるように、ベース1から立設したリターンバネ12の上端が係止されており、このリターンバネ12の弾性力によってカード3に常に電磁石ブロック4の在る方向(前方)への復帰力が付与されている。
前記電磁石ブロック4は、図6にも示されるように、鉄心13に外嵌した樹脂製のボビン14にコイル15を巻回するとともに、鉄心13の上下両端に両極のヨーク16をカシメ付け連結して構成されたものであり、各ヨーク16の屈曲端部に前記可動ブロック5が対向配備される。
コイル15に接続された一対の端子17がベース1の下面から突設されており、コイル15への通電が断たれている非励磁時には、図1に示すように、可動ブロック5は、その上部が前方に復帰回動し、コイル15へ通電された励磁時には、図3に示すように、可動ブロック5の上部が後方に回動して接点切換えを行う。
可動ブロック5は、図7および図8に示すように、樹脂成形されたブロック本体21と、これの前面に嵌入止着される厚肉鉄板からなる鉄片22と、鉄片22の前面中央に吸着固定される角ブロック状の永久磁石23と、鉄片22の前面上下に取付けられる非磁性金属からなる遮磁板24と、ブロック本体21に左右から挿通される金属製の支点軸25とから構成されており、可動ブロック5の左右から突出された支点軸25の両端が、図2および図3に示されるベース1に設けられた左右一対の軸支部60に回動自在に挿入支持されるようになっている。
支点軸25を上述のように金属で構成しているので、可動ブロック5が回動する際の支点軸25とベース1の軸支部60との間の摺動が、金属と樹脂との摺動となり、樹脂同士の摺動に比べて、摺動抵抗が低減されることになり、摩耗を低減して機械的耐久性を高めることができる。
さらに、この実施の形態では、可動ブロック5のブロック本体21とベース1の軸支部60との間の摺動性を向上させるために、次のように構成している。
すなわち、図18は、支点軸25を回動自在に支持するベース1の軸支部60付近を前面側から見た一部拡大図であり、図19は、ベース1の軸支部60の内面側を示す図である。
軸支部60には、支点軸25が挿通する挿通孔61が形成されており、この軸支部60の内面の挿通孔61の上下には、前後方向に延びる一対のリブ62が突設されており、これによって、可動ブロック5が、正逆に回動する際に、可動ブロック5のブロック本体21の側面と軸支部60とが、リブ62の頂点部分で線接触することになる。
したがって、リブ62を設けることなく、可動ブロック5のブロック本体21の側面と軸支部60とが、面接触する場合に比べて、摩擦抵抗が低減して摺動性が向上する。
また、この実施の形態では、図20に示されるように、ベース1の軸支部60の外面側の挿通孔61の周囲は、段落としされており、軸支部60を内外に貫通する挿通孔61は、軸支部60の内面側が、段落としによって小径に絞られる一方、外面側が、大径に形成されている。
この外面側の段落とし部63によって、外からの塵埃等の異物が、トラップされて支点軸25の摺動部分に侵入するのが抑制され、これによって、摺動性が悪化するのを防止できる。
また、この実施の形態では、成形金型に、鉄片22および支点軸25を配置してインサート成形できるので、組み立て性が向上する。
この実施の形態では、図7および図8に示されるように、可動ブロック5を構成するブロック本体21の上端部には、カード係合部となる係合突起26を一体形成している。この係合突起26には、支点pと平行に延びて略円柱状となる円弧状の外周面sを前後に向けて形成してあり、この係合突起26が、図9に示される前記カード3の前端に係合部として形成された左右に細長い角形の係合孔27に係入され、可動ブロック5の正逆回動によってカード3が前後に往復移動されるようになっている。
ここで、カード3の係合孔27は、図1〜図3に示されるように、前後の内面が平行に対向する平面に構成されるとともに、その内平面の間に係合突起26における円弧状の外周面sが若干の余裕をもって係入されている。
このように、支点pに沿って平行に延びる係合突起26の円弧状の外周面sが、カード3の細長い角形の係合孔27の内平面によって前後から係合支持されるので、板状の突片で係合されていた図24の従来例に比べて、係合突起26と係合孔27の内平面との接触面積を小さくして摺動抵抗を低減することができ、この係合箇所での機械的耐久性を高めることができる。
しかも、係合突起26の円弧状の外周面sの上端には、成形時の樹脂の流動を円滑にして真円の円弧にするために、左右に延びる凸部26aが形成されている。これによって、円弧状の外周面sが、より真円の円弧に近いものとなるので、カード3の係合孔27との摺動が安定し、摩擦が低減される。
さらに、この実施の形態では、安定した機械的耐久性を確保するために、可動ブロック5の回動支点pは、図2および図5に示されるように、可動ブロック5が電磁石ブロック4に対して平行となる中立姿勢にある中立状態の時、カード係合部を構成する係合突起26の中心と可動ブロック5の回動支点pを結ぶ仮想線Lが、カード移動方向Aに対して直交するように設定されている。
このように、中立状態の時、カード係合部を構成する係合突起26の中心と可動ブロック5の回動支点pとを結ぶ仮想線Lが、カード移動方向Aに対して直交するように設定されているので、可動ブロック5の係合突起26の円弧運動の方向(円弧の接線方向)とカード3の直線運動の方向とを一致させることができ、可動ブロック5が、中立状態から正逆方向に回動する際の係合突起26の上下方向の変位量を、従来例に比べて小さくすることができる。
また、可動ブロック5が電磁石ブロック4に対して平行姿勢となる中立状態における可動ブロック5のカード3との係合部である係合突起26の中心を、図5に示されるように、可動ブロック5の回動支点pを中心とした仮想円周u上の正逆の回動経路の中間位置に設定している。これによって、可動ブロック5の中立状態から正方向および逆方向への回動ストロークが同一となっている。
なお、中立状態においては、可動ブロック5の鉄片22の前面は、電磁石ブロック4のヨーク16の対向面に対して平行となっている。
このように、中立状態において、可動ブロック5の係合突起26の円弧運動の方向(円弧の接線方向)とカード3の直線運動の方向とを一致させているので、図24の従来例に比べて、可動ブロック5が正逆に回動する際の係合突起26の上下方向の変位量を小さくすることができ、これによって、前後方向に直線移動するカード3との間に生じる位置的なずれを低減することができる。したがって、可動ブロック5とカード3との係合部および可動ブロック5の回動支点部における偏摩耗の発生を抑制することができ、安定した機械的耐久性を確保できることになる。
以上のように回動支点pを設定すると、旧来の回動ブロックの寸法仕様においては、支点軸心方向から見て、鉄片22と支点軸25とが重複することになる。そこで、図5および図8に示すように、鉄片22の背面に対向する部位において支点軸25を凹入加工し、支点軸25の凹部31に鉄片22の背部を係入させることで、鉄片22と支点軸25とを重複させながら支点軸25を左右に貫通装着している。
なお、この例では、回動支点p、つまり、支点軸25の軸心が鉄片22の背面より前方に少し入り込む位置となるので、その入り込み量の深さで鉄片22の背面に浅溝32を形成し、この浅溝32を支点軸25の凹部31に嵌合させることで、凹入によって切り欠かれた支点軸部位の断面形状を半円形にして、支点軸25の強度を確保している。
このように鉄片22に浅溝32を形成しても性能が損なわれないことを確認した。
この実施の形態では、図7および図8に示されるように、鉄片22の上下2箇所には、背面からの打出しプレス加工によってカシメピン28が突設されており、前記遮磁板24が取付け孔29を介してカシメピン28に装着されてカシメ固定されている。
このようにカシメピン28を、鉄片22の背面から打ち出し形成するので、例えば、鉄片22に前後を貫通する孔を形成して別部品であるカシメピンを挿入しなくてもよく、加工および組み立て作業性に優れている。
さらに、この実施の形態では、遮磁板24を、鉄片22にカシメ固定した際に、遮磁板24の端部が、鉄片22から浮き上がることなく、確実に密着するように、図21(a)に示されるように、遮磁板24には、上下方向の中間付近で、「く」の字状に曲げ加工が施されており、カシメ固定する前には、上下方向の中間付近が鉄片22からやや浮き上がるように構成されている。
この状態で、カシメ固定すると、図21(b)に示されるように、その際に加わる応力によって、曲げ加工された遮磁板24が、鉄片22に沿うように延びて密着するので、遮磁間隔を安定して確保できる。
この遮磁板24は、図4に示されるように、可動ブロック5がストロークエンドまで回動した際の、鉄片22と磁極部としてのヨーク16との間に、所望の遮磁間隔を与えて吸引力特性、特に吸引力ピーク値を設定するものである。
従来では、樹脂製の遮磁突起48によって遮磁間隔を得るようにしていたので、遮磁間隔がばらつき易く、また、繰返しの当接作動に伴う遮磁突起48の打滅によって遮磁間隔が次第に小さくなり易く、所望の吸引力ピーク値および吸引力特性を安定して確保することが困難であった。これに対して、この実施の形態では、非磁性金属から成る遮磁板24によって遮磁間隔を得るようにしているので、遮磁間隔のばらつきが少なく、また、繰り返しの当接による打滅が発生しにくく、吸引力特性、特に吸引力ピーク値を安定して確保できることになる。
さらに、この実施の形態では、図4および図6に示されるように、ヨーク16の外面には、エッジ部eを形成しており、遮磁板24の前面を、常に、このエッジ部eに当接させることで、一定の遮磁間隔を安定して確保できるようになっている。
また、この実施の形態では、仕様の異なった電磁リレーを構成する際には、吸引力特性が異なるので、このような場合には、厚さの異なった遮磁板24を取付けることで遮磁間隔を変更して仕様に応じた吸引力特性とするようにしている。
この場合、遮磁板24の組み間違いを防止するために、遮磁板24には、装着によって得られる遮磁間隔、すなわち、厚みの違いに対応して、図8に示されるように、識別用孔30が形成されており、この識別用孔30の有無、その個数、位置、などを目視あるいは光学センサで監視することで必要とする仕様以外の遮磁板の組付けを未然に回避できるように考慮されている。
さらに、本発明の他の実施の形態として、図10および図11に示すように、エッジ部eへ当接する部位に、調整部としての段違い折り曲げ部24aを備えた遮磁板24を用いることにより、所望の吸引力特性に対応した遮磁間隔が得られない場合には、図13の一部拡大断面図に示されるように、段差の高さhを調整して全体の厚みHを調整することにより、所望の吸引力特性に対応した遮磁間隔を得られるようにしてもよい。
ここで、図14は、吸引力特性を示す図であり、横軸はストローク、縦軸は吸引力をそれぞれ示している。
安定した接点切換えを行なうためには、リターンバネ12や可動接触片8,10などを含むばね負荷特性C1は、動作吸引力特性C2と復旧吸引力特性C3との間に収まる必要がある。しかしながら、部品のばらつきなどによって、ばね負荷特性C1が、動作吸引力特性C2と復旧吸引力特性C3との間に収まらない場合がある。
かかる場合に、遮磁板24の段違い折り曲げ部24aの段差の高さhを調整して遮磁間隔を可変することにより、吸引力特性C2,C3の吸引力ピーク値p2,p3を可変して、ばね負荷特性C1が、動作吸引力特性C2と復旧吸引力特性C3との間に収まるように調整するのである。遮磁間隔を広くすれば、吸引力ピーク値は下がり、狭くすれば、上がることになる。なお、上下一対の遮磁板24の他方の遮磁板24によって、他方の吸引力ピーク値p2’,p3’を調整することができる。
このように、遮磁間隔は、主として、吸引力特性における吸引力ピーク値を調整するものである。
そこで、この実施の形態では、図15に示されるように、電磁石ブロック4のヨーク16を加工してその長さDを調整して、図14の吸引力特性における特性曲線の傾きを調整するのである。
具体的には、所望の吸引力特性が得られない場合には、ヨーク16を短く切断して特性曲線の傾きを緩やかにするのである。
このヨーク16の長さDの調整は、要求される吸引力特性に応じて、一対のヨーク16の両方について行なってもよいし、いずれか一方のヨーク16のみについて行なってもよい。
このヨーク16の加工および遮磁板24による遮磁間隔の調整によって、吸引力特性を容易に変更調整できることになり、仕様の異なる電磁リレーに容易に対応できることになる。
また、部品のばらつきなどによって、所望の吸引力特性が得られない場合にも、ヨーク16の加工および遮磁板24による遮磁間隔の調整によって、所望の吸引力特性を得ることができる。
(その他の実施の形態)
図22は、本発明の他の実施の形態の可動ブロック5の正面図であり、図23は、そのA−A線に沿う断面図である。
可動ブロック5は、上述のようにインサート成形されるのであるが、このインサート成形の際に、樹脂が、鉄片22と永久磁石23との間に入り込んで磁力が安定しないといった不具合が生じないようするために、この実施の形態では、成形金型によって、鉄片22と永久磁石23との境界部分には、樹脂が流れ込まない中空部64を形成するようにしている。
本発明の他の実施の形態として、可動ブロック5の支点軸25を樹脂製のブロック本体21の左右外面に一体突設して実施することもできる。これによると、金属製の支点軸25を組付けた場合に比べて耐摩耗性では多少劣るが、安価に実施できるものである。
可動ブロック5とカード3との係合部の具体的構造は上記実施の形態に限るものではなく、例えば、可動ブロック5のカード係合部を、上向きの溝を備えた突片で構成するとともに、カード3の係合部を左右方向の丸軸体で構成し、この丸軸体に下方から可動ブロック5の溝付きの突片を係合させる形態で実施することもできる。
可動ブロック5の係合突起26を金属で構成してその表面を鏡面仕上げしてもよい。
上述の実施の形態では、電磁リレーに適用して説明したけれども、本発明の電磁石駆動装置は、電磁リレーに限らず、コンタクタやアクチュエータなどに適用できるものである。
上述の実施の形態では、遮磁板24は、鉄片22側に取付けたけれども、本発明の他の実施の形態として、電磁石ブロック4のヨーク16側に取付けてもよい。
また、遮磁板24は、燐青銅に限らず、アルミ、銅、銀などの他の非磁性金属を用いてもよいのは勿論である。
本発明の他の実施の形態として、ヨーク16に突起を形成し、この突起のエッジ部に遮磁板24を当接させるようにしてもよい。
また,遮磁板24は、一定の遮磁間隔を得ることができればよく、上述の形状に限らないのは勿論である。
本発明は、電磁リレーやアクチュエータなどに有用である。
本発明に係る電磁リレーの消磁状態での縦断側面図ある。 作動中立状態における要部を示す側面図である。 励磁状態における要部を示す側面図である。 図1中における要部の拡大図である。 可動ブロックの縦断側面図である。 電磁石ブロックの斜視図である。 可動ブロックの斜視図である。 可動ブロックの分解した斜視図である。 可動ブロックとこれに係合駆動されるカードの斜視図である。 他の実施例の遮磁板を示す斜視図である。 他の実施例の遮磁板を装着した場合の要部を示す縦断側面図である。 接点機構を構成する固定接触片の斜視図である。 図10の遮磁板の一部拡大断面図である。 吸引力特性を示す図である。 電磁石ブロックのヨーク長さを示す図である。 可動接触片の上端およびカードの係止突起を示す一部拡大図である。 他の実施の形態の図16に対応する図である。 支点軸を回動自在に支持するベースの軸支部付近を前面側から見た一部拡大図である。 ベースの軸支部の内面を示す斜視図である。 ベースの軸支部の外面側を示す斜視図である。 遮磁板を、鉄片にカシメ固定する前後の状態を示す側面図である。 本発明の他の実施の形態の可動ブロック5の正面図である。 図22のA−A線に沿う断面図である。 従来の電磁リレーの要部を示す側面図である。 図24の中立状態を示す側面図である。
符号の説明
1 ベース 2 接点機構
3 カード 4 電磁石ブロック
5 可動ブロック 16 ヨーク
21 ブロック本体 22 鉄片
24 遮磁板 25 支点軸
26 カード係合部(係合突起) 27 係合部(係合孔)
28 カシメピン 30 認識用孔
31 凹部 32 浅溝
60 軸支部 61 挿通孔
A カード移動方向 e エッジ部
p 支点 s 円柱状外周面
L 仮想線

Claims (1)

  1. コイルが巻回された鉄心を有する電磁石ブロックと、該電磁石ブロックの磁極部に吸引、離反される鉄片を有して前記電磁石ブロックの励磁および消磁によって回動支点を中心に正逆に回動する可動ブロックと、該可動ブロックの一端のみにおいて係合されて前記正逆の回動に応じて、直線方向に往復移動する移動体と、該移動体の移動によって切換え操作される接点機構とを備える電磁リレーにおいて、
    前記可動ブロックが前記電磁石ブロックに対して平行姿勢となる中立状態において、前記可動ブロックの前記移動体との係合部と前記可動ブロックの前記回動支点とを結ぶ仮想線が、前記移動体の移動方向に対して略直交するように設定し、
    前記可動ブロックの前記移動体との係合部を、円弧状の外周面を有して前記支点軸に平行に延びる係合突起で構成する一方、前記移動体には、対向する内平面に前記係合突起の外周面が接する係合孔を形成し、該係合孔の対向する内平面間に、前記係合突起を挿入し
    前記鉄片が前記磁極部に吸引されたときの両者の間の遮磁間隔を規定する非磁性金属からなる遮磁板を設け、
    前記遮磁板は、前記磁極部に対向するように、前記可動ブロックの前記鉄片に取り付けられ、前記磁極部には、前記遮磁板が当接するエッジ部を形成し、
    前記遮磁板は、前記遮磁間隔を調整する調整部を備え、
    前記調整部が、前記遮磁板の磁極部対向部位に設けた段違い折り曲げ部であることを特徴とする電磁リレー。
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