JP3991422B2 - ポリオール組成物、難燃性ポリウレタン樹脂組成物及びそれらの製造法 - Google Patents

ポリオール組成物、難燃性ポリウレタン樹脂組成物及びそれらの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を配合してなるポリオール組成物、難燃性ポリウレタン樹脂組成物及びそれらの製造法に関する。更に詳しくは、難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を用いた、燃焼時の発煙量が少なくまた有害ガスを発生させない難燃性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタン樹脂製品はその優れた樹脂物性より、発泡製品から非発泡製品まで種々の用途に使用されている。発泡製品は家具、自動車部品のクッション材、さらには電気冷蔵庫や建材等の断熱材として、非発泡製品は靴底、防水材等その他多様な用途に幅広く利用されている。これらの内、家具、自動車部品、建材等の用途では難燃性が要求されるため、難燃剤を配合し難燃性を付与して使用されている。
【0003】
一般的にポリウレタン樹脂製品は、ポリオールに難燃剤及び触媒、整泡剤、発泡剤、その他の助剤を混合したプレミックス液とポリイソシアネート液とを混合、攪拌後、その混合液を適当な型枠内に注入又は面材上に分散、スプレーして成形させて製造されている。従来から使用されている難燃剤としては、リン酸エステル類特にハロゲン系のトリス(2−クロロプロピル)フォスフェートやトリス(2−クロロエチル)フォスフェート等が難燃性に優れ広く使用されている。また、硬質ポリウレタンフォーム製造時にイソシアネートを過剰に反応させて、フォーム中にイソシアネートの三量体である耐熱性の高いヌレート環を導入させた、所謂硬質ポリイソシアヌレートフォームも難燃性が要求される建材分野での利用が広まって来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、製造物責任(PL)法やレスポンシブル・ケア(RC)に対応するため樹脂製品の難燃性向上が求められて来ていると同時に樹脂燃焼時の発煙による安全性も重要視されてきている。しかしながら、難燃剤として使用されるトリス(2−クロロプロピル)フォスフェート等のハロゲン系リン酸エステル類は発煙性が高く、また燃焼時に毒性の高いハロゲン系化合物の発生も懸念される。
【0005】
これに対し、無機系の金属塩類、金属水酸化物、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、さらにはアルミナ等がノンハロゲン系難燃剤として検討されている。しかしながら無機系のものは、ある一定の難燃性を得るためには使用量が多く必要となり、結果的に機械的なフォーム物性の低下を招き易い欠点を有している。
【0006】
更にノンハロゲン系難燃剤としてポリリン酸アンモニウムが期待されているが、難燃性は高いものの発煙性が高い問題がある。また、リン酸のモノエタノールアミン塩を難燃剤として使用する製造法(特開平7−300557)の検討も成されているが、リン酸のアミン塩を多量の水で溶解したポリオールプレミックス液にてポリウレタンフォーム製品が製造されるため、樹脂中にイソシアネートと水の反応によって生成するウレア結合の増大によるフライアビリティー性(脆さ)の顕著な悪化が懸念される。
【0007】
前述したヌレート環を導入させた硬質ポリイソシアヌレートフォームは難燃剤を使用しない製造法であり期待されるが、難燃性が低く、また難燃性を高めるためにはイソシアネートの過剰量を添加して製造されるため、未反応イソシアネート量が多くなり硬化不足となる問題がある。
【0008】
また、近年ポリウレタンフォーム製造において、発泡剤フロンの全廃が叫ばれており脱フロンの発泡製品が要求されて来ている。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、難燃性に優れ燃焼時の発煙量が少なく、また有害ガスを発生させない難燃性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、難燃性、低発煙性に優れ燃焼時に有害ガスが発生しない難燃性ポリウレタン樹脂組成物について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は、ポリオール100重量部に対して難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を1〜100重量部配合してなるポリオール組成物及びそのポリオール組成物とポリイソシアネートを反応させて得られる難燃性ポリウレタン樹脂組成物、更にその製造法に関するものである。
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】
本発明のポリオール組成物は、ポリオールと難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を配合したものであり、ポリオールにエチレンジアミンリン酸亜鉛の結晶粉体がスラリー状に分散されている。
【0013】
本発明に使用されるエチレンジアミンリン酸亜鉛とは、エチレンジアミンとリン酸亜鉛との化合物であり、例えば、一般式Zn2282210で表され、かつX線回折パターンが表1に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛や、X線回折パターンが表2に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0014】
一般式がZn2282210で表され、かつX線回折パターンが表1に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛は、正四面体ZnO4と正四面体PO4で形成された3次元的開骨格ZnPO4にH3NC24NH3 2+が吸蔵された構造を有し、CuKα線を用いて測定したX線回折パターンは図1のようになる(R.H.jonesら、Studies in Surface Science and Catalysis,Zeolites and Related Microporous Materials,Vol.84,p.2229(1994),Elsevier Science
B.V.)。
【0015】
また、X線回折パターンが少なくとも表2に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛は、詳細な結晶構造については不明であるが、CuKα線を用いて測定したX線回折パターンは図2のようになる。
【0016】
本発明において用いられるエチレンジアミンリン酸亜鉛の分解温度は約400℃であり、耐熱性に優れた難燃剤である。また、粉体物性は特に限定されないが、B.E.T法で比表面積が0.1〜20m2/g、平均粒径が20μm以下程度である。
【0017】
次にエチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法について説明するが、製造方法は特に限定されないため、好ましい実施態様について記載する。
【0018】
本発明において用いられるエチレンジアミンリン酸亜鉛は、エチレンジアミンリン酸亜鉛の晶析、濾過、洗浄、乾燥、粉砕の各工程を経て製造される。
【0019】
一般式がZn2282210で表され、かつX線回折パターンが表1に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛の場合、晶析はリン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液との混合によって行われる。 リン酸亜鉛水溶液は亜鉛の化合物とリン酸を亜鉛/リン比(モル比)が1/10〜2/5となる量で混合し、亜鉛の化合物を均一に溶解して調製される。亜鉛の化合物例としては金属亜鉛、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、リン酸水素亜鉛、リン酸二水素亜鉛、あるいは塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛等の可溶性亜鉛化合物等が挙げられるが特に限定されない。リン酸の濃度は特に限定されず、14〜85wt%の濃度で行えばよい。エチレンジアミンの濃度は特に限定されず、5〜100wt%の濃度で行えばよい。
【0020】
リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液との混合は、エチレンジアミン/リン比(モル比)が2/1〜1/2となる量で行えばよい。混合方法は、リン酸亜鉛水溶液にエチレンジアミン水溶液を添加、エチレンジアミン水溶液にリン酸亜鉛水溶液を添加、リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を反応槽内に連続的に添加等の混合方法が挙げられるが特に限定されない。混合時は、反応槽内を均一にするために、攪拌しながら行うことが好ましい。混合時の温度は5〜90℃、均一化時間は5分〜3日間程度で十分である。
【0021】
X線回折パターンが表2に示される面間隔を含んでいるエチレンジアミンリン酸亜鉛の場合、晶析はリン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を混合してトリスエチレンジアミン亜鉛錯体を生成させ、トリスエチレンジアミン亜鉛錯体とリン酸との反応によって行われる。
【0022】
トリスエチレンジアミン亜鉛錯体は[Zn(H2NC24NH232+で表され、エチレンジアミンがZn2+に対して正八面体6配位で配位した錯体である。トリスエチレンジアミン亜鉛錯体の製造方法は特に限定されないが、例えば温度5〜90℃で攪拌しながら亜鉛塩水溶液とエチレンジアミンをモル比1/3で混合することによって得られる。亜鉛塩水溶液の濃度は数mol/l、亜鉛塩としては塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛等の水溶性の塩等が挙げられる。
【0023】
トリスエチレンジアミン亜鉛錯体とリン酸との反応は、トリスエチレンジアミン亜鉛錯体/リン酸の混合比が2/1〜1/2(モル比)程度で行えばよい。混合時は、反応槽内を均一にするために攪拌しながら行うことが好ましい。混合時の温度は5〜90℃、均一化時間は5分〜3日間程度で十分である。
【0024】
晶析したエチレンジアミンリン酸亜鉛は、固液分離後、洗浄する。洗浄は未反応のエチレンジアミン、リン酸が除去されるまで行う。次に乾燥を行うが温度は特に限定されず、60〜250℃で行えばよい。更に、乾燥したエチレンジアミンリン酸亜鉛を軽く粉砕する。
【0025】
上述の方法にて製造されたエチレンジアミンリン酸亜鉛の配合量は、ポリオール100重量部に対して1〜100重量部である。1重量部未満の場合難燃性ポリウレタン樹脂組成物の難燃効果が小さく、100重量部を越える場合樹脂物性が低下するため、好ましくは5〜50重量部である。
【0026】
本発明には、更にエチレンジアミンリン酸亜鉛とそれ以外の難燃剤としてリン酸エステル類から選ばれた1種以上が併用されて配合される。エチレンジアミンリン酸亜鉛とリン酸エステル類との併用は相乗的な難燃性向上及び発煙性の低下をもたらす。
【0027】
リン酸エステル類は公知のもの、例えばトリエチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリス(ブトキシエチル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレシルフォスフェート、オクチルジフェニルフォスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフェート、クレシルジフェニルフォスフェート、トリス(2−クロロエチル)フォスフェート、トリス(2−クロロプロピル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェートなどが挙げられるが、これらの内非ハロゲン系のトリエチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリス(ブトキシエチル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレシルフォスフェートなどが燃焼時の毒性ガスの発生が少なく好ましい。エチレンジアミンリン酸亜鉛とリン酸エステル類の使用比率は、エチレンジアミンリン酸亜鉛/リン酸エステル類の重量比で1/5〜5/1である。リン酸エステル類が多くなると難燃性は良くなるが発煙性が高く、さらにリン酸エステルの可塑効果によって樹脂強度が低下するため重量比は1/2〜5/1が好ましい。使用量は、特に限定されるものではないがポリオール100重量部に対して1〜50重量部である。少ないと難燃効果が小さく、多いと樹脂物性が低下するため、好ましくは3〜30重量部である。
【0028】
本発明に使用されるポリオールとしては、一般公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、フェノールベースポリオール及びそれらの混合物が使用できる。公知のポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール;アンモニア、エチレンジアミン等の脂肪族アミン化合物;トルエンジアミン、ジフェニルメタン−4、4´−ジアミン等の芳香族アミン化合物を開始剤とする単独及びこれらの混合物にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応した重合体ポリオール等が挙げられる。ポリマーポリオールとしては、該ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体、例えばブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールは、通常、二塩基酸と多価アルコールより誘導される化合物、例えば、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸や無水フタル酸、ジメチルテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートから誘導されるポリエステルポリオール等が挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート系廃棄物やジメチルテレフタレート系プロセス廃棄物より製造されたポリエステルポリオールも含む。また、ε−カプロラクトンやメチルバレロラクトン等の環状エステルの開環重合によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール等も挙げられる。フェノールベースポリオールは、フェノールとホルマリンから得られるノボラック樹脂、レゾール樹脂にアルキレンオキシド類を反応させたポリオールやフェノール類とアルカノールアミン及びホルマリンとを反応したものにアルキレンオキサイド類を反応させたマンニッヒベースポリオール等が挙げられる。これらポリオールの分子量は特に限定されるものではなく60〜10000のものが使用でき、目的とする難燃性ポリウレタン樹脂製品に応じて選択される。これらの内、難燃性の硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォーム製品を得るためには、フタル酸系のポリエステルポリオールを10重量%以上含む混合ポリオールが好適に使用される。フタル酸系のポリエステルポリオールは難燃性を高める効果がある。これら混合ポリオールの平均水酸基価は150〜800mgKOH/gのものが使用できる。
【0029】
本発明の難燃性ポリウレタン樹脂組成物は、前記ポリオール組成物に必要に応じて触媒、整泡剤、発泡剤、その他の助剤を混合したプレミックス液とポリイソシアネート液とを混合、攪拌することによって反応が進行し得られる。
【0030】
本発明の難燃性ポリウレタン樹脂組成物とは、少なくともポリウレタン構造を有する樹脂製品のことであり、ポリイソシアネートを過剰に反応させたポリイソシアヌレート構造の導入、更には発泡剤として水を用いた時のウレア構造の導入など目的とする樹脂製品に応じて複合化されてもよい。
【0031】
本発明に使用されるポリイソシアネートとしては、特に限定するものではなく、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)、4,4´−又は4,2´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネートやノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;又はそれらとポリオールとの反応による遊離イソシアネート含有プレポリマー;カルボジイミド変性等の変性ポリイソシアネート;さらには、それらの混合ポリイソシアネートを例示できる。これらのうち好ましくはTDIとその誘導体又はMDIとその誘導体であり、これらは混合して使用しても差支えない。TDIとその誘導体としては、2,4−TDIと2,6−TDIの混合物又はTDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体を挙げることができる。MDIとその誘導体としては、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、及び/又は末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体を挙げることができる。これらポリイソシアネートは目的とする難燃性ポリウレタン樹脂製品に応じて選択される。これらの内、難燃性の硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォーム製品を得るためにはジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体であるクルードのジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートの使用量は目的とする難燃性ポリウレタン樹脂製品に応じて決定されるが、通常イソシアネートインデックス(イソシアネート基とイソシアネート基が反応し得るOH基含有化合物及び水のOH基とのモル比×100)で表すと50〜400の範囲である。これらの内、硬質ポリウレタンフォーム製品では通常70〜120の範囲が、一方硬質ポリウレタン/ポリイソシアヌレートフォーム製品では通常120〜400の範囲である。イソシアネートインデックスは、70未満では未反応の末端アルコールが多くフォーム物性が悪化する。一方400を越えるとイソシアネートの三量体であるポリイソシアヌレート骨格が増加して難燃性は高くなるものの、未反応イソシアネート量が多くなり樹脂の硬化不足が問題となる。これらをバランス良く維持するためにはイソシアネートインデックスは、硬質ポリウレタンフォーム製造には110前後が、一方硬質ポリウレタン/ポリイソシアヌレートフォーム製造には150〜300の範囲が好ましい。
【0032】
本発明には、必要に応じて触媒、整泡剤、発泡剤、その他の助剤が使用できる。触媒としては、アミン系、金属系のものが使用できる。アミン系は第三級アミノ基を有する化合物及び第四級アンモニウム塩である。第三級アミノ基を有する化合物としては、例えばN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−メチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の第3級アミン化合物、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジメチルアミノイソプロパノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N´−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N,N´−トリメチル−N´−ヒドロキシエチル−ビスアミノエチルエーテル、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン、N−(3−ジメチルアミノプロピル)N,N−ジイソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N´−メチルピペラジン等のアルカノールアミン類やジメチルアミノプロピルアミン、ビスジメチルアミノプロピルアミン等の1級及び2級アミノ基を有するアミン類等が挙げられる。また、これらと有機酸との塩も使用できる。第四級アンモニウム塩としては、前記第三級アミノ基を有する化合物と有機酸との塩にアルキレンオキサイドを反応させて得られる化合物であり、有機酸は炭素数1以上のカルボン酸例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸等、またアルキレンオキサイドはエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等である。金属系としては有機金属化合物であり、例えばスタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルトやカルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム塩等が挙げられる。これら触媒は目的とする難燃性ポリウレタン樹脂製品に応じて選択される。触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、ポリオール100重量部に対し、0.01〜20重量部である。これらの内、硬質ポリウレタンフォーム製品を得るためには第三級アミノ基を有する化合物を主体とする触媒が好ましく使用され、一方硬質ポリウレタン/ポリイソシアヌレートフォーム製品を得るためには第四級アンモニウム塩及び/又は有機金属化合物を主体とする触媒が好ましく使用される。
【0033】
整泡剤としては、特に限定するものではなく、例えばオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤、又はこれらの混合物等が例示でき、その使用量は、通常ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部である。
【0034】
発泡剤としては、フロン系の代替フロンであるHCFC−141b、HFC−245fa、HFC−356などが使用できる。フロン系以外の物理的発泡剤及び/又は化学的発泡剤等も使用でき、特に限定されない。物理的発泡剤としては、例えば低沸点のペンタン、シクロペンタン等の炭化水素類、さらにはエアー、窒素、二酸化炭素等の気体又は低温液体等が例示できる。化学発泡剤としては、ポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生する水、有機酸及び硼酸等の無機酸類が挙げられる。これらの内、環境問題及び取扱い上の危険性が少ない水が好ましく使用される。水の使用量は目的とするフォーム密度に応じて決定される。
【0035】
また、着色剤、老化防止剤その他の添加剤等も使用できる。これらの添加剤の種類、添加量は、通常使用される範囲で十分使用することができる。
【0036】
本発明の難燃性ポリウレタン樹脂組成物の製造法は、ポリオールプレミックス液とポリイソシアネート液を急激に混合、攪拌して反応を起こさせることによって成型品を得るものである。
【0037】
成型品は、前述した難燃剤、ポリオール、ポリイソシアネート及び必要に応じて触媒、整泡剤、発泡剤等とを任意に組み合わせて、軟質、半硬質、硬質、エラストマーに至る全ての発泡品及び非発泡の難燃性ポリウレタン製品である。発泡製品は家具、自動車部品のクッション材、さらには電気冷蔵庫や建材等の断熱材として、非発泡製品は靴底、防水材等その他多様な用途に幅広く利用できる。これらの内、難燃性が要求される家具、自動車部品、建材等の用途が好ましい。更にはより高い難燃性が要求される冷凍倉庫及び建材等の断熱材である、硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォームがより好ましい。
【0038】
混合、攪拌は一般的な攪拌機及び専用のポリウレタン発泡機を用いればよい。ポリウレタン発泡機としては高圧及び低圧機が使用でき、またスプレー機も使用できる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例、比較例にもとづいて説明するが本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。以下に、使用原料、フォーム物性の測定、評価方法について示した。
【0040】
<使用原料>
(1)ポリオール
ポリオールA:テレフタル酸系ポリエステルポリオール、TEROL−250(Oxid社製、水酸基価250mgKOH/g)
ポリオールB:シュークロース/グリセリン系ポリエーテルポリオール、SG−360(武田薬品社製、水酸基価375mgKOH/g)
ポリオールC:ソルビトール系ポリエーテルポリオール、SO−300(武田薬品社製、水酸基価300mgKOH/g)
(2)難燃剤
難燃剤A:製造例1のエチレンジアミンリン酸亜鉛
難燃剤B:製造例2のエチレンジアミンリン酸亜鉛
難燃剤C:トリエチルフォスフェート(試薬1級)
難燃剤D:トリクレシルフォスフェート(試薬1級)
難燃剤E:トリス(2−クロロプロピル)フォスフェート(ファイロールPCF、アクゾ鹿島社製)
難燃剤F:ポリリン酸アンモニウム(HOSTAFLAM AP 462、ヘキスト社製)
難燃剤G:水酸化マグネシウム(キスマ−5B、協和化学社製)
難燃剤H:リン酸水溶液にモノエタノールアミン水溶液をモル比1:2(モノエタノールアミン)となる量添加してリン酸のモノエタノールアミン塩を晶析させ、濾過、洗浄、乾燥、粉砕を経て得たリン酸のモノエタノールアミン塩。濾過、洗浄、乾燥、粉砕の諸条件は製造例1とほぼ同一条件にて行った。
【0041】
(3)触媒
触媒M:N,N,N´,N´−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(東ソー(株)社製TOYOCAT−MR)
触媒N:N,N,N´−トリメチルアミノエチルエタノールアミン(東ソー(株)社製TOYOCAT−RX5)
触媒K:オクチル酸カリウム(試薬)70%とジエチレングリコール(試薬)30%の混合液
(4)発泡剤
水:蒸留水
141b:ジクロルモノフルオロエタン(HCFC−141b、セントラル硝子社製)
(5)その他の原料
整泡剤:シリコン系整泡剤L−5420(日本ユニカー社製L−5420)
ポリイソシアネート:クルードMDI、イソシアネート濃度31.1%(日本ポリウレタン社製、MR−200)
<発泡反応性の測定>
モールド内側にポリエチレンフィルム内袋を装着した25×25×8cm寸法のアルミニウム製モールド(型温45℃)に混合液を注入して発泡硬化させた時のフォーム発泡過程における以下の時間を測定した。
【0042】
クリームタイム:フォーミングの開始時間(秒)
ゲルタイム :樹脂化時間(秒)
タックフリータイム:フォーム表面のべとつきがなくなった時間(秒)
<フォーム物性及び難燃性の測定、評価>
発泡硬化したフォームより以下の項目を測定、評価した。
【0043】
フォーム密度:発泡硬化したフォームの中心部を15×15×2.5cm寸法にカットし、重量と体積よりフォーム密度を算出した。
【0044】
フォーム圧縮強度:フォーム密度測定サンプルより7.4×7.4×2.5cm寸法にカットし、10%圧縮強度を測定(テンシロンを用い)した。
【0045】
フォームの難燃性:フォーム密度測定サンプルより7.4×7.4×1.2cm寸法にカットし酸素指数及び煙濃度を測定した。酸素指数は、フォームの難燃性を示す指標であるが、燃焼試験法はASTM D2863D−74(1984年版)に準じて実施した。煙濃度は発煙性試験装置NBS(東洋精機製作所製)を用いて実施し、試験方法はASTM E−662(1984年版)に準じて有炎燃焼法により最大濃度(Dmax)を求めた。
【0046】
<製造例1 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造(1)>
水800gに75%リン酸80gを添加して調製したリン酸水溶液に硫酸亜鉛7水和物144gを攪拌しながら溶解させてリン酸亜鉛水溶液を調製した。
【0047】
水200gにエチレンジアミン18gを添加して調製したエチレンジアミン水溶液を上記リン酸亜鉛水溶液に添加し、25℃で3時間スラリーを均一化してエチレンジアミンリン酸亜鉛を晶析させた。晶析後、ヌッチェ濾過にて固液分離し、3000gの水で洗浄した後、110℃で16時間乾燥してエチレンジアミンリン酸亜鉛を製造した。製造したエチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折は表1に示した位置に表れ、X線回折パターンは図1に示した。このエチレンジアミンリン酸亜鉛を難燃剤Aとした。
【0048】
【表1】
Figure 0003991422
【0049】
<製造例2 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造(2)>
硝酸亜鉛6水和物59.5gを水540gに溶解させ、この硝酸亜鉛水溶液にエチレンジアミン36gを添加してトリスエチレンジアミン亜鉛錯体水溶液を調製した。
【0050】
水180gに85%リン酸23.1gを添加して調製したリン酸水溶液を上記トリスエチレンジアミン亜鉛錯体水溶液に添加し、30℃で1時間スラリーを均一化してエチレンジアミンリン酸亜鉛を晶析させた。晶析後、ヌッチェ濾過にて固液分離し、3000gの水で洗浄した後、110℃で16時間乾燥してエチレンジアミンリン酸亜鉛を製造した。製造したエチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折は表2に示した位置に表れ、X線回折パターンは図2に示した。このエチレンジアミンリン酸亜鉛を難燃剤Bとした。
【0051】
【表2】
Figure 0003991422
【0052】
参考例1〜参考例3、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例6.
ポリオールに難燃剤、触媒、発泡剤及び整泡剤を混合したポリオール組成物とポリイソシアネートとを混合、攪拌して硬質ポリウレタン/ポリイソシアヌレートフォームを発泡成型し、フォーム物性及び難燃性を評価した。
【0053】
500mlのポリエチレン製カップに表3、表4に示す量のポリオール(ポリオールA70重量部/ポリオールB30重量部の混合液)及び難燃剤、触媒、発泡剤及び整泡剤をとり予備攪拌後、液温度を20℃としポリオール組成物を得た。このポリオール組成物に別に22℃に温調したポリイソシアネートをインデックスが220となる量を加え、高速攪拌機(特殊機化社製、ラボディスパー)にて6000rpm(5秒間)で攪拌後素早くモールドに注ぎ入れ発泡硬化させた。発泡中の発泡反応性及び成型フォームのフォーム物性及び難燃性を測定、評価した結果を表3(参考例1〜参考例3、実施例1〜実施例4)、表4(比較例1〜比較例6)に示した。
【0054】
【表3】
Figure 0003991422
【0055】
【表4】
Figure 0003991422
【0056】
その結果、表3に実施例1〜実施例4の結果を示したように、本発明にて得られた難燃性フォーム樹脂製品は、難燃性が高く煙濃度が低い。また、エチレンジアミンリン酸亜鉛とリン酸エステル類との併用は相乗的な難燃性の向上及び低発煙性をもたらしている。一方、比較例1〜比較例6の結果を表4に示したように比較例1の難燃剤を使用しない場合、難燃性が低く煙濃度が高い。比較例2はトリス(2−クロロプロピル)フォスフェート単独使用の例であるが、難燃性は高いが煙濃度も高く、またフォーム樹脂の強度低下が見られる。比較例3はトリエチルフォスフェート単独使用の例であるが、難燃性は高いが煙濃度も高く、またフォーム樹脂の強度が顕著に低下している。比較例4はポリリン酸アンモニウム単独使用の例であるが、難燃性は高いが煙濃度も高い。比較例5は金属水酸化物である水酸化マグネシウム単独使用の例であるが、難燃性が低く煙濃度も若干高く、またフォーム樹脂の強度低下が見られる。比較例6はリン酸のモノエタノールアミン塩単独使用の例であるが、難燃性は高いが煙濃度も高い。またリン酸のモノエタノールアミン塩使用時の特有な現象であるが、フォーム樹脂製造時の発泡反応性が遅くなり、その結果フォーム樹脂の硬化が大幅に遅れ、更に成型フォーム樹脂も脆く強度が顕著に低下していた。
【0057】
参考例4、実施例5.
発泡剤としてフロン系の141bを使用せず水のみで硬質ポリウレタン/ポリイソシアヌレートフォームを発泡成型し、フォーム物性及び難燃性を評価した。
【0058】
500mlのポリエチレン製カップに表5に示す量のポリオール(ポリオールA50重量部/ポリオールB30重量部/ポリオールC20重量部の混合液)及び難燃剤、触媒、発泡剤として水をとり予備攪拌後、液温度を20℃としポリオール組成物を得た。このポリオール組成物に別に22℃に温調したポリイソシアネートをインデックスが220となる量を加え、高速攪拌機(特殊機化社製、ラボディスパー)にて6000rpm(5秒間)で攪拌後素早くモールドに注ぎ入れ発泡硬化させた。発泡フォームのフォーム物性及び難燃性の測定及び評価方法は実施例1と同様に行い、その結果を表5に示した。
【0059】
その結果、表5の実施例5に示すように、発泡剤としてフロン系の141bを使用せず水のみで製造された難燃性フォーム樹脂製品でも難燃性が高く煙濃度が低い。
【0060】
【表5】
Figure 0003991422
【0061】
参考例5、参考例6、実施例6.
ポリイソシアネートをインデックスが110となる量反応させる硬質ポリウレタンフォームを発泡成型し、フォーム物性及び難燃性を評価した。
【0062】
500mlのポリエチレン製カップに表5に示す量のポリオール(ポリオールB100重量部)及び難燃剤、触媒、発泡剤として水/141bの併用及び水単独をとり予備攪拌後、液温度を20℃としポリオール組成物を得た。このポリオール組成物に別に22℃に温調したポリイソシアネートをインデックスが110となる量入れ、高速攪拌機(特殊機化社製、ラボディスパー)にて6000rpm(5秒間)で攪拌後素早くモールドに注ぎ入れ発泡硬化させた。発泡フォームのフォーム物性及び難燃性の測定及び評価方法は実施例1と同様に行い、その結果を表5に示した。
【0063】
その結果、表5の実施例6に示されるように、硬質ポリウレタンフォームの製造においても若干難燃性は低いものの煙濃度が低いフォーム樹脂が得られている。
【0064】
【発明の効果】
本発明の難燃性ポリウレタン樹脂組成物は、難燃性、低発煙性に優れ、また難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛及び非ハロゲン系のリン酸エステル類を主体に使用しているため、燃焼時の毒性ガス発生が少ない。更に、水のみを発泡剤として製造される硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォームはフロン系発泡剤を使用せず、脱フロンの製品となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1におけるエチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折パターン図である。
【図2】製造例2におけるエチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折パターン図である。

Claims (10)

  1. ポリオール100重量部に対して難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を1〜100重量部とリン酸エステル類を1〜50重量部配合してなるポリオール組成物であって、エチレンジアミンリン酸亜鉛/リン酸エステル類の重量比が1/5〜5/1であることを特徴とするポリオール組成物。
  2. 請求項1に記載のポリオール組成物とポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン構造を有する難燃性ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 請求項2に記載の難燃性ポリウレタン樹脂組成物に発泡剤、触媒及び整泡剤を用いて得られる硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォーム。
  4. 発泡剤として水のみを用いることを特徴とする請求項3に記載の硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォーム。
  5. リン酸エステル類が非ハロゲン系化合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポリオール組成物。
  6. エチレンジアミンリン酸亜鉛が一般式Zn10で表され、かつエチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折パターンが以下に示される面間隔を含んだものである請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の組成物。
    面間隔d 2θ 相対強度
    (オングストローム)
    7.32±0.52 12.1 S〜M
    5.66±0.16 15.6 M
    4.46±0.10 19.9 M
    4.10±0.10 21.7 W
    3.81±0.08 23.3 S〜M
    3.39±0.07 26.2 VS
    3.28±0.05 27.2 S
    2.76±0.04 32.4 W
    2.73±0.04 32.8 W
    2.65±0.04 33.8 W
    2.60±0.04 34.5 W
    2.31±0.04 38.9 W
    2.21±0.04 40.9 W
    2θ :CuKα線(1.5405オングストローム)で測定
    相対強度 VS:非常に強い、S:強い、M:普通、W:弱い
  7. エチレンジアミンリン酸亜鉛のX線回折パターンが以下に示される面間隔を含んだものである請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の組成物。
    面間隔d 2θ 相対強度
    (オングストローム)
    6.89±0.30 12.8 VS
    6.66±0.30 13.3 S
    4.20±0.10 21.1 W
    4.09±0.10 21.7 S〜M
    3.79±0.08 23.4 S
    3.38±0.07 26.3 S
    3.32±0.05 26.8 W
    3.14±0.05 28.4 M
    2.82±0.04 31.7 M
    2.74±0.04 32.6 S〜M
    2.70±0.04 33.1 M
    2.60±0.04 34.4 W
    2θ :CuKα線(1.5405オングストローム)で測定
    相対強度 VS:非常に強い、S:強い、M:普通、W:弱い
  8. ポリオールとポリイソシアネートを反応させてポリウレタン構造を有する樹脂を製造する方法において、ポリオールとして請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のポリオール組成物を用いることを特徴とする難燃性ポリウレタン樹脂組成物の製造法。
  9. 難燃性ポリウレタン樹脂組成物が、発泡剤、触媒及び整泡剤を用いて製造される硬質ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートフォームであることを特徴とする請求項8に記載の製造法。
  10. 発泡剤として水のみを用いることを特徴とする請求項9に記載の製造法。
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