JP3991214B2 - 新規スルホニルジアゾメタン化合物、光酸発生剤、並びにそれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

新規スルホニルジアゾメタン化合物、光酸発生剤、並びにそれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線などの放射線に感応する集積回路を作成するための化学増幅型レジスト材料等の光酸発生剤に好適なスルホニルジアゾメタン化合物及びレジスト材料用光酸発生剤、並びに上記スルホニルジアゾメタンを含有するレジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィーが有望視されている。
【0003】
近年、遠紫外線の光源として高輝度なKrFエキシマレーザー、更に波長の短いArFエキシマレーザーを利用する技術が注目されており、露光光の短波長化とレジスト材料の高解像度化で、より微細な加工技術が要望されている。
【0004】
このような観点から、近年開発された酸を触媒とした化学増幅型レジスト材料は、感度、解像度、ドライエッチング耐性が高く、優れた特徴を有するもので、遠紫外線リソグラフィーに特に有望なレジスト材料である。この化学増幅型レジスト材料には、露光部が除去され未露光部が残るポジ型と露光部が残り未露光部が除去されるネガ型がある。
【0005】
アルカリ現像液を用いる化学増幅ポジ型レジスト材料では、アルカリ可溶性のフェノールあるいはカルボン酸の一部もしくは全部を酸に不安定な保護基(酸不安定基)で保護した樹脂及び/又は化合物を露光により生じた酸で触媒的に分解し、露光部にフェノールあるいはカルボン酸を生じさせて露光部をアルカリ現像液で除去する。また、同ネガ型レジスト材料では、アルカリ可溶性のフェノールあるいはカルボン酸を有する樹脂及び/又は化合物と酸で上記樹脂あるいは化合物を結合(架橋)することのできる化合物(酸架橋剤)を露光により生じた酸で架橋させて露光部をアルカリ現像液に不溶化し、未露光部をアルカリ現像液で除去するものである。
【0006】
上記化学増幅ポジ型レジスト材料は、バインダーである酸不安定基を有する樹脂と放射線照射により酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤と略する)を溶剤に溶解したレジスト溶液を調製し、基板上に種々の方法で塗布し、必要により加熱し、溶媒を除去してレジスト膜を形成する。次いで、放射線照射、例えば遠紫外線を光源としてこのレジスト膜に所定のマスクパターンを通じて露光を行う。更に必要に応じて酸による触媒反応を進めるために露光後の焼成(PEB:post exposure bake)を行い、アルカリ水溶液による現像を行い、露光部のレジスト膜を除去することでポジ型のパターンプロファイルを得る。種々の方法で基板をエッチングした後、残存するレジスト膜を剥離液による溶解やアッシングにより除去して基板上にパターンプロファイルを作成する。
【0007】
KrFエキシマレザー用の化学増幅ポジ型レジスト材料には、フェノール系の樹脂、例えばポリヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基の水素原子の一部あるいは全部を酸に不安定な保護基で保護した樹脂が用いられており、光酸発生剤にはヨードニウム塩やスルホニウム塩、ビススルホニルジアゾメタン等が用いられてきた。更に、必要に応じて分子量3,000以下のカルボン酸及び/又はフェノール誘導体等のカルボン酸及び/又はフェノール性水酸基の水素原子の一部あるいは全部を酸不安定基で保護した溶解阻止/促進化合物、溶解特性向上のためのカルボン酸化合物、コントラスト向上のための塩基性化合物、塗布性向上のための界面活性剤等が添加される。
【0008】
ここで、下記に示したような光酸発生剤のビススルホニルジアゾメタンは、感度、解像度に優れ、スルホニウム塩やヨードニウム塩系の光酸発生剤に見られるような樹脂への相溶性の悪さやレジスト溶剤への溶解性の低さもなく、化学増幅型レジスト、特にKrFエキシマレーザーを用いた化学増幅ポジ型レジスト材料の光酸発生剤として好適に用いられる。
【0009】
【化7】
Figure 0003991214
【0010】
しかしながら、これらの光酸発生剤は親油性が高く、レジスト溶剤への溶解性には優れるものの、現像液への親和性(溶解性)に劣り、現像時及び/又はレジスト除去時に不溶物として(光酸発生剤単独もしくは樹脂との混合物の形で)基板上に残る場合がある。
【0011】
例えば、現像時には現像液への溶解性/親和性の低いレジスト材料が露光部の現像されたスペース部や、未露光部のライン上に異物として付着する。
【0012】
特開平3−103854号公報にはメトキシ基を導入したビス(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンが挙げられているが、本発明者らの経験によると、メトキシ基による効果は十分ではなく、現像時及び/又はレジスト除去時に不溶物として(光酸発生剤単独もしくは樹脂との混合物の形で)基板上に残る場合が多い。
【0013】
また、親油性を下げるため置換基のないビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンやアリール基の代わりにアルキル基を有するビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンをレジスト材料の光酸発生剤として用いた場合には、解像性が劣り、更に添加量が多い場合には現像時及び/又はレジスト膜除去時の不溶物の問題が解決されない。
【0014】
なお、異物対策としてではないが、ポジ型レジスト材料のコントラスト向上の目的でジスルホンジアゾメタンに酸不安定基であるt−ブトキシカルボニルオキシ基、エトキシエチル基やテトラヒドロピラニル基を導入しているものもある(特開平10−90884号公報)。しかしながら、本発明者らの検討では、化合物の安定性に欠き、また現像/レジスト除去時の異物に対する効果も十分ではない。
【0015】
本発明者らは、既に異物対策の目的としてアセチル基等のアシル基やメタンスルホニル基を導入したスルホニルジアゾメタンを合成し、化学増幅型レジスト材料の光酸発生剤として用いる事を見い出したが、これらアシル基、メタンスルホニル基導入アリールスルホニルジアゾメタンは合成時、塩基性条件下での安定性にかけ、ジアゾ化の際の収率が低い場合があった(特開2001−055373号、特開2001−106669号公報)。
【0016】
また、レジスト材料において、2種以上の光酸発生剤の使用(併用)は公知の技術であるが(特開平8−123032号公報)、放射線の照射により3つ以上のフッ素原子を有するスルホン酸を発生する化合物と、放射線の照射によりフッ素原子を全くもたないスルホン酸を発生する化合物との組み合わせからなる感放射線性光酸発生剤を含有することにより、ナノエッジラフネスあるいは膜面荒れを生じることがなく、解像度が優れるとの報告や(特開平11−72921号公報)、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基を有するビススルホニルジアゾメタンあるいはアリールスルホニル基及びアルコキシ置換アリールスルホニル基を有するビススルホニルジアゾメタンのような非対称ビススルホニルジアゾメタンと酸不安定基を有するポリヒドロキシスチレン誘導体を重合体として用いたレジスト材料が、従来品と同等以上の解像力、十分な感度及び耐熱性に著しく優れるとの報告がある(特開平11−38604号公報)。しかしながら、本発明者らの検討では、解像性及び現像時のパターン上の異物に対する効果において満足できず、更に左右非対称のビススルホニルジアゾメタンの取得は、合成的、工業的に困難である。
【0017】
また、上記の現像/除去時の不溶物の問題とは別に、露光から露光後の焼成(PEB:post exposure bake)が長引く場合(PED:post exposure delay)には、パターンプロファイルが変動する場合が多い。アセタールを中心とした酸不安定基を有する化学増幅ポジ型レジスト材料の場合には未露光部の線幅が細くなる場合が多く、tert−ブトキシカルボニル基(t−BOC基)を中心とした酸不安定基を有する化学増幅ポジ型レジスト材料の場合には未露光部の線幅が太くなる場合が多い。露光からPEBの間は工程上長引く場合があり、変動のない安定したレジスト材料、即ちPED安定性のよいレジスト材料が望まれる。
【0018】
感光剤あるいは光酸発生剤の溶解性は、非化学増幅型レジスト材料のキノンジアジド感光剤を用いたころから問題となっており、具体的には光酸発生剤のレジスト溶剤への溶解性や光酸発生剤と樹脂との相溶性、露光、PEB後の光分解物と非分解物(光酸発生剤)の現像液との溶解性(親和性)、更にはレジスト除去(剥離)時の除去溶剤との溶解性の問題である。これらが悪い場合には、保存中に光酸発生剤の析出、濾過困難、塗布むら、ストリエーション、レジスト感度異常、現像後のパターン上/スペース部の異物、溶け残り、染み等の問題を生じる可能性がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
レジスト材料の光酸発生剤としては、レジスト溶剤及び樹脂に対する溶解性(相溶性)が十分高いこと、保存安定性が良好であること、毒性がないこと、塗布性が良好であること、現像後のパターン形成時、更にはレジスト剥離時に異物を生じないこと、パターンプロファイル形状、PED安定性が良好であることが求められるが、従来の光酸発生剤、特にジアゾジスルホン系光酸発生剤はこれらをすべて満たしていない。
【0020】
最近において、集積回路のパターンの微細化に伴い、解像性はもちろんのこと、現像後、剥離後の異物の問題はより厳しくなってきた。
【0021】
本発明の目的は、上記の種々問題を解決しつつ、特に塗布後、現像後、剥離後の異物が少なく、現像後のパターンプロファイル形状に優れたレジスト材料、特に化学増幅型レジスト材料に好適なスルホニルジアゾメタン化合物及びこのスルホニルジアゾメタン化合物からなる光酸発生剤、並びにこれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法を提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、光酸発生剤として下記一般式(1)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物、特に下記式(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物を含むレジスト材料を用いることにより、溶解性、保存安定性、塗布性に優れ、PEDが長時間にわたる場合にも線幅変動、形状劣化が少なく、塗布後、現像後、剥離後の異物が少なく、現像後のパターンプロファイル形状に優れ、微細加工に適した高解像性を有し、特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮することを見出した。
【0023】
【化8】
Figure 0003991214
(式中、Rは同一でも異なってもよく水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基又はアルコキシ基を示す。GはSO2又はCOを示し、R3は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜14の置換もしくは非置換のアリール基を示す。pは1又は2であり、qは0又は1で、p+q=2を満足する。nは0又は1であり、mは3〜11の整数である。kは0〜4の整数である。)
【0024】
【化9】
Figure 0003991214
(式中、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基又はアルコキシ基を示す。nは0又は1であり、mは〜11の整数である。kは0〜の整数である。)
【0025】
特に酸の作用でC−O−C結合が切断し、アルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂を用いた化学増幅ポジ型レジスト材料等の化学増幅型レジスト材料の光酸発生剤に上記一般式(1)あるいは(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物を用いることにより、上記効果に優れ、特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0026】
即ち、本発明は、上記一般式(1)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物、化学増幅型レジスト用光酸発生剤、並びにこれを含有するレジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
【0027】
請求項:下記一般式(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物。
【化11】
Figure 0003991214
(式中、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルキル基示す。nは0又は1であり、mは〜11の整数である。kは0〜の整数である。)
請求項:請求項1載のスルホニルジアゾメタン化合物からなる化学増幅型レジスト材料用の光酸発生剤。
請求項:(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)放射線照射により酸を発生する請求項1載のスルホニルジアゾメタン化合物
を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト材料。
請求項:更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含む請求項記載のレジスト材料。
請求項:(A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である請求項又は記載のレジスト材料。
請求項:(A)成分の樹脂が、フェノール性水酸基の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基によってフェノール性水酸基の水素原子全体の平均0モル%を超え80モル%以下の割合で置換されている重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
請求項:(A)成分の樹脂が、下記一般式(2a)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるフェノール性水酸基の水素原子の一部が1種又は2種以上の酸不安定基により部分置換された単位を含み、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
【化12】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。R6は酸不安定基を示す。S及びTは正の整数を示し、0<T/(S+T)≦0.8を満足する数である。)
請求項:(A)成分の樹脂が、下記一般式(2a’)の繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに基づく単位が平均0モル%を超え50モル%以下の割合で含有されており、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
【化13】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R6は酸不安定基を示す。R6aは水素原子又は酸不安定基であるが、少なくとも一部が酸不安定基である。xは0又は正の整数、yは正の整数である。x+y≦5を満足する数であり、M、Nは正の整数で、Lは0又は正の整数であり、0<N/(M+N+L)≦0.5、及び0<(N+L)/(M+N+L)≦0.8を満足する数である。)
請求項:(A)成分の樹脂が、下記一般式(2a’’)の繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるインデン及び/又は置換インデンに基づく単位が平均0モル%を超え50モル%以下の割合で含有されており、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
【化14】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R6は酸不安定基を示し、R6aは水素原子又は酸不安定基であるが、少なくとも一部が酸不安定基である。xは0又は正の整数、yは正の整数である。x+y≦5を満足する数である。yyは0又は正の整数であり、x+yy≦5を満足する数である。A、Bは正の整数で、C、D、Eは0又は正の整数であり、0<(B+E)/(A+B+C+D+E)≦0.5、及び0<(C+D+E)/(A+B+C+D+E)≦0.8を満足する数である。)
請求項10:酸不安定基が下記一般式(4)〜(7)で示される基、炭素数4〜20の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基、炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基である請求項6乃至のいずれか1項記載のレジスト材料。
【化15】
Figure 0003991214
(式中、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜18の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R12は炭素数1〜18のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、R10とR11、R10とR12、R11とR12とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR10、R11、R12はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
13は炭素数4〜20の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(4)で示される基である。zは0〜6の整数である。
14は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、hは0又は1、iは0、1、2、3のいずれかであり、2h+i=2又は3を満足する数である。
15は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、R16〜R25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、R16〜R25は互いに環を形成していてもよく、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい2価の炭化水素基を示す。また、R16〜R25は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい。)
請求項11:更に、(D)塩基性化合物を配合することを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項記載のレジスト材料。
請求項12:更に、(E)有機酸誘導体を配合することを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項記載のレジスト材料。
請求項13:有機溶剤の成分としてプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート及び/又は乳酸アルキルエステルを含む請求項乃至12のいずれか1項記載のレジスト材料。
請求項14:(i)請求項乃至13のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0028】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明は、まず第1に下記一般式(1)で示される長鎖アルキル基あるいはアルコキシル基を有する新規なスルホニルジアゾメタン化合物を提供するものである。
【0029】
【化16】
Figure 0003991214
(式中、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基又はアルコキシ基を示す。GはSO2又はCOを示し、R3は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜14の置換もしくは非置換のアリール基を示す。pは1又は2であり、qは0又は1で、p+q=2を満足する。nは0又は1であり、mは3〜11の整数である。kは0〜4の整数である。但し、n=1の場合、H 3 C−(CH 2 m −O−は3位又は4位の位置に結合する。
【0030】
この場合、式(1)のスルホニルジアゾメタンとして、本発明は特に下記一般式(1a)で示される長鎖アルキル基有する新規なスルホニルジアゾメタン化合物を用いる
【0031】
【化17】
Figure 0003991214
(式中、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルキル基示す。nは0又は1であり、mは〜11の整数である。kは0〜の整数である。)
【0032】
上記式(1)及び(1a)において、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基あるいはアルコキシ基を示し、具体的には水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、sec−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基が挙げられる。中でも水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好適に用いられ、更に、水素原子、メチル基がより好適に用いられる。
【0033】
kは0〜4の整数であり、Rが炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基の場合にはkは0,1あるいは2が好ましい。またその置換位置も任意であるが、スルホニル基に対して2位(オルト位)が好ましい。より好ましくはスルホニル基に対して2位(オルト位)にメチル基を有するものが好適であり、kが2〜4の場合には更に2位以外の位置に同一でも異なってもよい置換基(R)を有していてもよい。
【0034】
3は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の置換もしくは非置換のアルキル基、あるいは炭素数6〜14の置換もしくは非置換のアリール基を示す。具体的には、R3はメチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、あるいはフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−tert−ブトキシフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシロキシフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でもtert−ブチル基、シクロへキシル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基が好適に用いられる。GはSO2あるいはCOを示す。この中でSO2がより好適に用いられる。
pは1又は2であり、qは0又は1で、p+q=2を満足する数である。
【0035】
nは0又は1であるが、原料の入手さと合成上の問題からnは1が好適であり、n=0の場合にはアルコキシフェニル基に由来する255nm付近の極大吸収をシフトすることができるため、n=1の場合に比べて248nmでの透過率を高めることができ、求められるレジストの透過率にあわせてn=0,1が適宜選定される。またmは〜11の整数であり、より好適には5〜9の整数である。mが3未満の場合には現像/レジスト剥離時の異物の問題が解決されず、11を超える場合には原料チオールの沸点が高すぎる等の合成上の問題点がある。
【0036】
なお、上記スルホニルジアゾメタンの合成方法は、下記の通りであるが、これに限定されるものではない。
【0037】
まず、p=2の場合、即ち対称型のビススルホニルジアゾメタンの場合には、特開平3−103854号公報のように、置換チオフェノールをジクロロメタンと塩基性条件下で縮合することが望ましい。より具体的には、4−(n−ヘキシルオキシ)チオフェノール等のアルキル基あるいはアルコキシル基含有のチオフェノールをメタノール、エタノール等のアルコール溶媒中で塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを用いてジクロロメタンと縮合させ、ホルムアルデヒドビス(アルキルフェニルチオ)アセタール、ホルムアルデヒドビス(アルコキシフェニルチオ)アセタールを得る方法がある。
【0038】
【化18】
Figure 0003991214
(R、m、n、kは上記と同じ。)
【0039】
あるいは、置換チオフェノールをホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)と硫酸、あるいはトリフルオロメタンスルホン酸のような酸性条件下で縮合することもできる。
【0040】
また、p=1の場合、即ち非対称のスルホニルジアゾメタンの場合には、ハロメチルチオエーテルとアルキルあるいはアルコキシ置換チオフェノールとを反応させる。また、スルホニルカルボニルジアゾメタンの場合にはα−ハロメチルケトンとアルキルあるいはアルコキシ置換チオフェノールを反応させる。ハロメチルチオエーテルは対応するチオールとホルムアルデヒド、塩化水素から調製することができる(J.Am.Chem.Soc.,86.4383(1964),J.Am.Chem.Soc.,67.655(1945),米国特許第2,354,229号公報)。
【0041】
【化19】
Figure 0003991214
(R、R3、m、n、kは上記と同じ。Xはハロゲン原子を示す。)
【0042】
上記の原料にはアルキルあるいはアルコキシ置換チオフェノールを用いたが、n=1の場合、即ちアルコキシル基を有する場合には下記のようにヒドロキシチオフェノールを出発原料とし、次いで対応するアルキルハライドを反応させる方法もある。
【0043】
【化20】
Figure 0003991214
(R、R3、m、n、kは上記と同じ。Xはハロゲン原子を示す。)
【0044】
更に、特開平4−211258号公報のように、タングステン酸ナトリウム等の存在下、過酸化水素水等の酸化剤で酸化し、対応するスルホニルメタンを得る。
【0045】
【化21】
Figure 0003991214
(R、R3、n、m、kは上記と同じ。)
【0046】
これを塩基性条件下、p−トルエンスルホニルアジド、p−ドデシルベンゼンスルホニルアジド、p−アセトアミドベンゼンスルホニルアジド等でジアゾ化することで目的のスルホニルジアゾメタンを得る。
【0047】
【化22】
Figure 0003991214
(R、R3、p、q、n、m、k、Gは上記と同じ。)
【0048】
なお、アルキル置換あるいはアルコキシ置換チオフェノールの合成は特に限定されるものではないが、アルキルあるいはアルコキシベンゼンをクロロ硫酸、硫酸/無水酢酸等で置換ベンゼンスルホン酸とし、次いでクロロ硫酸、塩化チオニル等で置換ベンゼンスルホニルクロリドとし、これを水素化リチウムアルミニウム、塩酸/亜鉛等で還元し調整する方法、
【化23】
Figure 0003991214
(R、n、m、kは上記と同じ。)
そしてハロゲン化アルキルベンゼン、ハロゲン化アルコキシベンゼンを金属マグネシウムを用いてグリニヤにして、次いで硫黄と反応させ、酸性化する方法がある(Romeo B.Wagner and Harry D.Zook,Synthetic Organic Chemistry,Jhon Wiley& Sons,Inc.1965.778−781頁)。
【化24】
Figure 0003991214
(R、n、m、kは上記と同じ。Xはハロゲン原子を示す。)
【0049】
ハロゲン化アルコキシベンゼンはハロゲン化フェノールとCH3(CH2mXを塩基性条件下で反応させることで合成できる。ハロゲン化フェノールの例としては、4−ブロモフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチル−フェノール、4−クロロ−2−メチルフェノール、4−クロロ−3−メチルフェノール、4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノール、3−エチル−4−クロロフェノール等が挙げられる。また、フェノール誘導体とCH3(CH2mXを塩基性条件下で反応させ、次いで臭素と反応させることでも合成できる。フェノール誘導体の例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノール、チモール、イソチモール、エチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等が挙げられる。
【0050】
本発明の式(1)及び(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンの例として左右対称型のビススルホニルジアゾメタンでは、ビス(4−n−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ペンチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ヘキシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ヘプチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ノニルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−デシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ウンデシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ドデシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられ、左右非対称のスルホニルジアゾメタンとしては(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、((4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、((4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられ、スルホニルカルボニルジアゾメタンとしては、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゾイル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルカルボニル)ジアゾメタン等が挙げられ、より好ましくはビス(4−n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−5−イソプロピル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
上記一般式(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンとして、より具体的には下記のものを例示することができる。
【0051】
【化25】
Figure 0003991214
【0052】
【化26】
Figure 0003991214
【0053】
上記一般式(1)又は(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線などの放射線に感応する集積回路を作成するためのレジスト材料、特に化学増幅型レジスト材料の光酸発生剤として好適に用いられる。
【0054】
本発明の一般式(1)又は(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンを含むレジスト材料は、ポジ型及びネガ型として用いることができる。具体的態様は下記の通りである。
<1>(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂
(B)上記一般式(1)又は(1a)で示される放射線照射により酸を発生するスルホニルジアゾメタン化合物
(F)有機溶剤
を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料、
<2>更に
(C)放射線照射により酸を発生する(B)成分以外の光酸発生剤
を含むことを特徴とする<1>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料、
<3>更に
(D)塩基性添加物
を含むことを特徴とする<1>、<2>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料、
<4>更に
(E)有機酸誘導体
を含むことを特徴とする<1>〜<3>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料、
<5>更に
(G)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物
を含むことを特徴とする<1>〜<4>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料、
<6>(B)上記一般式(1)又は(1a)で示される放射線照射により酸を発生するスルホニルジアゾメタン化合物
(F)有機溶剤
(H)アルカリ可溶性樹脂
(I)酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤
を含むことを特徴とする化学増幅ネガ型レジスト材料、
<7>更に
(C)を含むことを特徴とする<6>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料、
<8>更に
(D)を含むことを特徴とする<6>、<7>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料、
<9>更に
(J)分子量2,500以下のアルカリ可溶性化合物
を含むことを特徴とする<6>〜<8>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料
が挙げられるが、これに限定されるものではない。以下、詳細に各成分につき記載する。
【0055】
(A)成分の酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂としては、特に制限されないが、アルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基及び/又はカルボキシル基の一部あるいは全部をC−O−Cを有する酸に不安定な保護基で保護したものである。
【0056】
上記のフェノール性水酸基及び/又はカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂としては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシ2−メチルスチレン、4−ヒドロキシ3−メチルスチレン、ヒドロキシインデン、メタクリル酸、アクリル酸のホモあるいはコポリマーや、これらのポリマーの末端にカルボン酸誘導体、ジフェニルエチレン等を導入したコポリマーが挙げられる。
【0057】
更にアルカリ現像液への溶解性を極端に低下させないような割合で、上記のユニットの他に、スチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ヒドロキシスチレンの水素添加物、無水マレイン酸、マレイミド、置換あるいは非置換インデン等のアルカリ溶解性部位をもたないユニットを導入したコポリマーでもよい。ここで、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの置換基としては、酸により分解が起こらないものであればいずれのものでもよい。具体的には、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アリール基等の芳香族基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0058】
アルカリ可溶性ポリマーの例を以下に示すが、これは(A)成分の酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂の原料及び(H)成分のアルカリ可溶性樹脂としても用いることができる。例としては、ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリ4−ヒドロキシ2−メチルスチレン、ポリ4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン、ポリα−メチルp−ヒドロキシスチレン、部分水素添加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルp−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−m−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−インデン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリ(アクリル酸−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−マレイミド)コポリマー等が挙げられるが、これらの組み合わせに限定されるものではない。
【0059】
好ましくは、ポリp−ヒドロキシスチレン、部分水素添加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−インデン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマーが挙げられる。
【0060】
特に、下記の単位(2)又は(2’)、(2’’)を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましい。
【0061】
【化27】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。M、Nは正の整数で、0<N/(M+N)≦0.5を満足する数である。A、Bは正の整数、Cは0又は正の整数で、0<B/(A+B+C)≦0.5を満足する数である。)
【0062】
上記式(2’’)の高分子化合物を合成するには、1つの方法としてはアセトキシスチレンモノマーと(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルモノマーとインデンモノマーを、有機溶剤中、ラジカル開始剤を加えて加熱重合を行い、得られた高分子化合物を有機溶剤中アルカリ加水分解を行い、アセトキシ基を脱保護し、ヒドロキシスチレンと(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルとインデンの三成分共重合体の高分子化合物を得ることができる。重合時に使用する有機溶剤としてはトルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等が例示できる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示でき、好ましくは50〜80℃に加熱して重合できる。反応時間としては2〜100時間、好ましくは5〜20時間である。アルカリ加水分解時の塩基としては、アンモニア水、トリエチルアミン等が使用できる。また反応温度としては−20〜100℃、好ましくは0〜60℃であり、反応時間としては0.2〜100時間、好ましくは0.5〜20時間である。
【0063】
あるいは、下記式(2’’’)のようなデンポリマー又はハイパーブランチポリマーの構造を持った高分子化合物でもよい。
【0064】
【化28】
Figure 0003991214
(式中、ZZはCH2、CH(OH)、CR5(OH)、C=O、C(OR5)(OH)から選ばれる2価の有機基、あるいは−C(OH)=で表される3価の有機基を示す。Fはそれぞれ異なっても同一でもよく、正の整数、Hは正の整数であり、H/(H+F)=0.001〜0.1を満足する数である。XXは1あるいは2である。R4、R5、x、yは上記と同意である。)
【0065】
上記フェノール誘導体のデンポリマー又はハイパーブランチポリマーの合成は4−tert−ブトキシスチレン等の重合可能成分モノマーのリビングアニオン重合の合成の際にクロロメチルスチレン等の分岐モノマーを適宜反応させる。
これらは特開2000−344836号公報を参考に合成することができる。
【0066】
これらアルカリ可溶性高分子化合物の分子量は、重量平均分子量で3,000〜100,000が好ましく、3,000未満ではポリマーとしての能力として劣り、耐熱性が低く、成膜性が十分でない場合が多く、100,000を超えると分子量が大きすぎるため、現像液への溶解性、レジスト溶剤への溶解性等に問題を生じる。また、分散度は3.5以下、好ましくは1.5以下が好ましい。分散度が3.5より大きいと解像性が劣化する場合が多い。製造方法には特に限定されないが、ポリ−p−ヒドロキシスチレン等にはリビングアニオン重合を用いることで分散度の低い(挟分散性の)ポリマーを合成することができる。
【0067】
本発明の上記一般式(1)で示されるスルホニルジアゾメタンを用いたレジスト材料は、(A)成分として、C−O−C結合(酸不安定基)を有し、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂(特に上記アルカリ可溶性樹脂)を用いることが有効であり、特に上記式(2)の繰り返し単位を有し、そのフェノール性水酸基の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基によってフェノール性水酸基の水素原子全体の平均0モル%を超え80モル%以下の割合で置換されている重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物が好ましい。
【0068】
あるいは、上記式(2’)の繰り返し単位を有する高分子化合物(p−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンと、アクリル酸及び/又はメタクリル酸とを含むコポリマー)において、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のカルボキシル基の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基により置換され、この高分子化合物中におけるアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに基づく単位が平均0モル%を超え50モル%以下の割合で含有されている高分子化合物が好ましく、更にp−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基の水素原子の一部が1種又は2種以上の酸不安定基により置換されていてもよい。この場合、高分子化合物中の酸不安定基により置換されたアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルと所望に応じて酸不安定基により置換されたp−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンに基づく単位は平均0モル%を超え80モル%以下の割合で含有している高分子化合物が好ましい。
【0069】
あるいは、上記式(2’’)の繰り返し単位を有する高分子化合物(p−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンと、置換及び/又は非置換インデンを含むコポリマー)において、p−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基の水素原子の一部が1種又は2種以上の酸不安定基により置換され、及び/又はアクリル酸及び/又はメタクリル酸のカルボキシル基の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基により置換されている高分子化合物が好ましく、更に置換インデンが水酸基を含有している場合その水酸基の水素原子の一部が1種又は2種以上の酸不安定基により置換されていてもよい。この場合、高分子化合物中の酸不安定基により置換されたp−ヒドロキシスチレン及び/又はα−メチル−p−ヒドロキシスチレンに基づく単位と酸不安定基により置換されたアクリル酸及び/又はメタクリル酸に基づく単位、酸不安定基により置換したインデンに基づく単位は平均0モル%を超え80モル%以下の割合で含有している高分子化合物が好ましい。
【0070】
このような高分子化合物としては、下記一般式(2a)、(2a’)、(2a’’)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物が好ましい。
【0071】
【化29】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。R6は酸不安定基を示す。S及びTは正の整数を示し、0<T/(S+T)≦0.8を満足する数である。R6aは水素原子又は酸不安定基であるが、少なくとも一部が酸不安定基である。M、Nは正の整数で、Lは0又は正の整数であり、0<N/(M+N+L)≦0.5、及び0<(N+L)/(M+N+L)≦0.5を満足する数である。yyは0又は正の整数であり、x+yy≦5を満足する数である。A、Bは正の整数で、C、D、Eは0又は正の整数であり、0<(B+E)/(A+B+C+D+E)≦0.5、及び0<(C+D+E)/(A+B+C+D+E)≦0.8を満足する数である。)
【0072】
なお、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等を例示できる。
【0073】
ここで、酸不安定基としてアルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の一部、カルボキシル基の一部あるいは全部をC−O−C結合で表される酸に不安定な置換基で保護する場合、酸不安定基としては、種々選定されるが、特に下記一般式(4)〜(7)で示される基、炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基、炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基等であることが好ましい。
【0074】
【化30】
Figure 0003991214
【0075】
式中、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できる。R12は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の酸素原子等のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基等に置換されたものを挙げることができ、具体的には下記の置換アルキル基等が例示できる。
【0076】
【化31】
Figure 0003991214
【0077】
10とR11、R10とR12、R11とR12とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR10、R11、R12はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
【0078】
13は炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(4)で示される基を示し、三級アルキル基として具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル−1−メチル−エチル基等が挙げられ、トリアルキルシリル基として具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等が挙げられ、オキソアルキル基として具体的には、3−オキソシクロヘキシル基、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル基、5−メチル−5−オキソオキソラン−4−イル基等が挙げられる。zは0〜6の整数である。
【0079】
14は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等を例示でき、置換されていてもよいアリール基として具体的にはフェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等を例示できる。hは0又は1、iは0、1、2、3のいずれかであり、2h+i=2又は3を満足する数である。
【0080】
15は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、具体的にはR14と同様のものが例示できる。R16〜R25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基等の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホ基等に置換されたものを例示できる。R16〜R25は互いに環を形成していてもよく(例えば、R16とR17、R16とR18、R17とR19、R18とR19、R20とR21、R22とR23等)、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい2価の炭化水素基を示し、上記1価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。また、R16〜R25は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい(例えば、R16とR18、R18とR24、R22とR24等)。
【0081】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち直鎖状又は分岐状のものとしては、具体的には下記の基が例示できる。
【0082】
【化32】
Figure 0003991214
【0083】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち環状のものとしては、具体的にはテトラヒドロフラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル基等が例示できる。
【0084】
上記式(5)の酸不安定基としては、具体的にはtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等が例示できる。
【0085】
上記式(6)の酸不安定基としては、具体的には1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、1−n−プロピルシクロペンチル、1−イソプロピルシクロペンチル、1−n−ブチルシクロペンチル、1−sec−ブチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、3−メチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−エチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−メチル−1−シクロヘキセン−3−イル、3−エチル−1−シクロヘキセン−3−イル、1−シクロへキシル−シクロペンチル等が例示できる。
上記式(7)の酸不安定基としては、具体的には下記の基が例示できる。
【0086】
【化33】
Figure 0003991214
【0087】
炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、3−エチル−3−ペンチル基、ジメチルベンジル基等が挙げられる。
【0088】
各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
【0089】
炭素数4〜20のオキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基、下記式で示される基が挙げられる。
【0090】
【化34】
Figure 0003991214
【0091】
炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、ジフェニルメチル基、1,1−ジフェニルエチル基等が挙げられる。
【0092】
本発明のスルホニルジアゾメタンを光酸発生剤として含むレジスト材料に用いられる酸の作用でアルカリ現像液への溶解性が変化する樹脂(A)は、更にフェノール性水酸基の一部の水素原子が上記一般式(2)あるいは(2’)、(2’’)、(2’’’)で示される高分子化合物のフェノール性水酸基全体の平均0モル%を超え50モル%以下の割合で下記一般式(3)で示されるC−O−C基を有する架橋基により分子内及び/又は分子間で架橋されている樹脂とすることもできる。酸不安定基による架橋ポリマーの具体例及び合成は特開平11−190904号公報を参考にすることができる。
【0093】
【化35】
Figure 0003991214
(式中、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。また、R7とR8は環を形成してもよく、環を形成する場合にはR7、R8はそれぞれ炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
9は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を示し、bは0又は1〜10の整数である。AAは、a価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、また、その炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、カルボニル基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい。aは1〜7の整数である。)
【0094】
好ましくは、(3)式においてR7がメチル基、R8が水素原子、aが1、bが0、AAがエチレン、1,4−ブチレン又は1,4−シクロヘキシレンである。
【0095】
なお、これらC−O−C基を有する架橋基により分子間及び/又は分子内で架橋されている高分子化合物を得る際は、対応する非架橋の高分子化合物とアルケニルエーテルを酸触媒条件下常法により反応させることで合成できる。
【0096】
また、酸触媒条件下で他の酸不安定基の分解が進行する場合には上記のアルケニルエーテルを塩酸等と反応させハロゲン化アルキルエーテルとした後、常法により塩基性条件下高分子化合物と反応させ、目的物を得ることができる。
【0097】
ここで、アルケニルエーテルの具体例としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0098】
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料において、(A)成分の樹脂としては、上記した通りであるが、その酸不安定基として、フェノール性水酸基には1−エトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、1−エチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、更に(3)式のR7がメチル基、R8が水素原子、aが1、bが0、AAがエチレン、1,4−ブチレン、1,4−シクロヘキシレンで示される置換基が好ましく用いられ、メタクリル酸/アクリル酸のカルボキシル基の水素原子にはtert−ブチル基、tert−アミル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−シクロへキシルシクロペンチル基、1−エチルノルボルニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基で示される置換基で保護されている事が望ましい。
【0099】
これら置換基は同一ポリマー内に単独でも、2種以上存在していてもよい。なお、違う種類の置換基を有するポリマーのブレンドでもよい。
【0100】
これら置換基のポリマー中のフェノール及びカルボキシル基に対する置換基率は任意であるが、レジスト材料として基板上に塗布したときの未露光部の溶解速度が0.01〜10Å/秒(オングストローム/秒)とすることが望ましい(2.38%のTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)現像液を用いる場合)。
【0101】
カルボキシル基の割合が多いポリマーを用いた場合にはアルカリ溶解速度を下げるため置換率を高くする、あるいは後述する非酸分解性の置換基を導入することが必要である。
【0102】
分子内及び/又は分子間架橋の酸不安定基を導入する際には架橋による置換基率を高分子化合物のフェノール性水酸基の水素原子全体に対して20モル%以下、好ましくは10モル%以下にすることが好ましい。置換基率が高すぎる場合には架橋による高分子量化で溶解性、安定性、解像性に劣る場合がある。更に好ましくは10モル%以下の置換率で、他の非架橋性の酸不安定基を架橋ポリマーに導入して溶解速度を上記範囲に調整することが好ましい。
【0103】
ポリp−ヒドロキシスチレンを用いる場合には、tert−ブトキシカルボニル基のような溶解阻止性の強い置換基とアセタール系のような溶解阻止性の弱い置換基では最適な置換基率は異なるが、総置換率を高分子化合物のフェノール性水酸基の水素原子全体に対して10〜40モル%、より好ましくは20〜30モル%とすることが好ましい。
【0104】
これらの酸不安定基を導入したポリマーの好ましい分子量は重量平均分子量で3,000〜100,000が好ましく、3,000未満ではポリマーとしての能力として劣り、耐熱性が低く、成膜性が十分でない場合が多く、100,000より大きいと分子量が大きすぎるため、現像液への溶解性、レジスト溶剤への溶解性等に問題を生じる。
【0105】
非架橋系の酸不安定基を用いた場合には分散度は3.5以下、好ましくは1.5以下が好ましい。分散度が3.5より大きいと解像性が劣化する場合が多い。架橋系の酸不安定基を用いる場合には原料のアルカリ可溶性樹脂の分散度が1.5以下であることが好ましく、架橋系の酸不安定基による保護化の後でも分散度が3以下であることが好ましい。分散度が3より高い場合には溶解性、塗布性、保存安定性、解像性に劣る場合が多い。
【0106】
また、種々の機能をもたせるため、上記酸不安定基保護化ポリマーのフェノール性水酸基、カルボキシル基の一部に置換基を導入してもよい。例えば、基板との密着性を向上するための置換基や、アルカリ現像液への溶解性を調整する非酸分解性基、エッチング耐性向上のための置換基が挙げられ、例えば2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキソラニル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキサニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、アセチル基、ピバロイル基、アダマンチル基、イソボロニル基、シクロヘキシル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0107】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の添加量としては任意であるが、レジスト材料中の固形分100重量部中65〜99重量部、好ましくは70〜98重量部である。なお、上記固形分は、「本発明のレジスト材料の溶剤以外のすべての成分」の意味である。
【0108】
本発明の(B)成分として使用する上記一般式(1)、(1a)で表されるスルホニルジアゾメタンの具体例は上述したとおりであるが、再び列記すると、左右対称型のビススルホニルジアゾメタンでは、ビス(4−n−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ペンチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ヘキシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ヘプチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ノニルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−デシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ウンデシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ドデシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ブチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ノニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−デシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ウンデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(5−イソプロピル−2−メチル−4−(n−ドデシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられ、左右非対称のスルホニルジアゾメタンとしては、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、((4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、((4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられ、スルホニルカルボニルジアゾメタンとしては、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(メチルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(tert−ブチルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゾイル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルカルボニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブトキシフェニルカルボニル)ジアゾメタン等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0109】
この中でもビス(4−n−ヘキシルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−ペンチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ペンチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘプチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−オクチルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、((4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、(4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられ、より好ましくはビス(4−n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,5−ジメチル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチル−5−イソプロピル−4−(n−ヘキシルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
【0110】
本発明の一般式(1)、(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンの化学増幅型レジストへの添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中10重量部以下、好ましくは1〜5重量部である。スルホニルジアゾメタンは、少なくとも高分子化合物中の酸不安定基を脱保護するのに十分な量の酸を発生する量使用する。多すぎる場合にはレジスト膜の透過率を下げすぎて、矩形状のパターンが得られない、レジスト保存中でのパーティクル異常、析出物の問題を起こす可能性がある。上記光酸発生剤、即ち(B)成分は単独でも2種以上混合して用いることができる。
【0111】
また、(C)成分の光酸発生剤として、本発明の上記一般式(1)及び(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン以外の光酸発生剤を添加する場合は、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでもかまわない。好適な光酸発生剤としてはスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド型酸発生剤等がある。以下に詳述するがこれらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0112】
スルホニウム塩はスルホニウムカチオンとスルホネートの塩であり、スルホニウムカチオンとしてトリフェニルスルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ビス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、ジメチル2−ナフチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、4−メトキシフェニルジメチルスルホニウム、トリメチルスルホニウム、2−オキソシクロヘキシルシクロヘキシルメチルスルホニウム、トリナフチルスルホニウム、トリベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム、ジメチルフェニルスルホニウム、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウム等が挙げられ、スルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられ、これらの組み合わせのスルホニウム塩が挙げられる。
【0113】
ヨードニウム塩はヨードニウムカチオンとスルホネートの塩であり、ジフェニルヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、4−tert−ブトキシフェニルフェニルヨードニウム、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム等のアリールヨードニウムカチオンとスルホネートとしてトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられ、これらの組み合わせのヨードニウム塩が挙げられる。
【0114】
スルホニルジアゾメタンとしては、ビス(エチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(パーフルオロイソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−アセチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メタンスルホニルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tertブチルカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン、2−ナフチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニル2−ナフトイルジアゾメタン、メチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tertブトキシカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタンとスルホニル−カルボニルジアゾメタンが挙げられる。
【0115】
N−スルホニルオキシイミド型光酸発生剤としては、コハク酸イミド、ナフタレンジカルボン酸イミド、フタル酸イミド、シクロヘキシルジカルボン酸イミド、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、7−オキサビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸イミド等のイミド骨格とトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等の組み合わせの化合物が挙げられる。
【0116】
ベンゾインスルホネート型光酸発生剤としては、ベンゾイントシレート、ベンゾインメシレートベンゾインブタンスルホネート等が挙げられる。
【0117】
ピロガロールトリスルホネート型光酸発生剤としては、ピロガロール、フロログリシン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンのヒドロキシル基のすべてをトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等で置換した化合物が挙げられる。
【0118】
ニトロベンジルスルホネート型光酸発生剤としては、2,4−ジニトロベンジルスルホネート、2−ニトロベンジルスルホネート、2,6−ジニトロベンジルスルホネートが挙げられ、スルホネートとしては、具体的にトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられる。またベンジル側のニトロ基をトリフルオロメチル基で置き換えた化合物も同様に用いることができる。
【0119】
スルホン型光酸発生剤の例としては、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)メタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)メタン、2,2−ビス(フェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(2−ナフチルスルホニル)プロパン、2−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)プロピオフェノン、2−シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2,4−ジメチル−2−(p−トルエンスルホニル)ペンタン−3−オン等が挙げられる。
【0120】
グリオキシム誘導体型の光酸発生剤は、特許第2906999号公報や特開平9−301948号公報に記載の化合物を挙げることができ、具体的にはビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(2、2、2−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(10−カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トリフルオロメチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(2、2、2−トリフルオロエタンスルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(10−カンファースルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(p−トリフルオロメチルベンゼンスルホニル)−ニオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−ニオキシム等が挙げられる。
【0121】
また、米国特許第6004724号公報記載のオキシムスルホネート、特に(5−(4−トルエンスルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)フェニルアセトニトリル、(5−(10−カンファースルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)フェニルアセトニトリル、(5−n−オクタンスルホニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)フェニルアセトニトリル、(5−(4−トルエンスルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(5−(10−カンファースルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(5−n−オクタンスルホニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)(2−メチルフェニル)アセトニトリル等が挙げられる。
【0122】
米国特許第6261738号公報、特開2000−314956号公報記載のオキシムスルホネート、特に、2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−(4−メトキシフェニルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−(1−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−(2−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エタノンオキシム−O−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(メチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4−ジメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4−ジメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(1−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4−ジメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(1−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルチオフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(3,4−ジメトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−フェニル−ブタノンオキシム−O−(10−カンホリルスルホナート);2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−10−カンホリルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−(4−メトキシフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−(1−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(フェニル)−エタノンオキシム−O−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4−ジメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(1−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4−ジメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(10−カンホリル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(1−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−チオメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(3,4−ジメトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−(4−メチルフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−(4−メトキシフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−(4−ドデシルフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−エタノンオキシム−O−オクチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−チオメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(4−メトキシフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−チオメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(4−ドデシルフェニル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−チオメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−オクチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−チオメチルフェニル)−エタノンオキシム−O−(2−ナフチル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(2−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メチルフェニル)−エタノンオキシム−O−フェニルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−(4−クロロフェニル)−エタノンオキシム−O−フェニルスルホナート;2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−(フェニル)−ブタノンオキシム−O−(10−カンホリル)スルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−ナフチル−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−2−ナフチル−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−ベンジルフェニル]−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−(フェニル−1,4−ジオキサ−ブト−1−イル)フェニル]−エタノンオキシム−O−メチルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−ナフチル−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−2−ナフチル−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−ベンジルフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−メチルスルホニルフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;1,3−ビス[1−(4−フェノキシフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンオキシム−O−スルホニル]フェニル;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−メチルスルホニルオキシフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−メチルカルボニルオキシフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[6H,7H−5,8−ジオキソナフト−2−イル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−メトキシカルボニルメトキシフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−(メトキシカルボニル)−(4−アミノ−1−オキサ−ペンタ−1−イル)−フェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[3,5−ジメチル−4−エトキシフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[4−ベンジルオキシフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;2,2,2−トリフルオロ−1−[2−チオフェニル]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナート;及び2,2,2−トリフルオロ−1−[1−ジオキサ−チオフェン−2−イル)]−エタノンオキシム−O−プロピルスルホナートである。
【0123】
特開平9−95479号公報、特開平9−230588号公報あるいは文中の従来技術として記載のオキシムスルホネートα−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(4−ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−クロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2−チエニルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−[(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−[(ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−(トシルオキシイミノ)−3−チエニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル等が挙げられる。
【0124】
また、ビスオキシムスルホネートとして特開平9−208554号公報記載の化合物、特にビス(α−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(ベンゼンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(メタンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリルビス(α−(ブタンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(10−カンファースルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(4−メトキシベンゼンスルホニルオキシ)イミノ)−p−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(ベンゼンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(メタンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリルビス(α−(ブタンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(10−カンファースルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル、ビス(α−(4−メトキシベンゼンスルホニルオキシ)イミノ)−m−フェニレンジアセトニトリル等が挙げられる。
【0125】
中でも好ましく用いられる光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ビススルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、グリオキシム誘導体である。より好ましく用いられる光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ビススルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミドである。具体的にはトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムペンタフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム−2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、カンファースルホネート、トリス(4−tertブチルフェニル)スルホニウムカンファースルホネート、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロへキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、N−カンファースルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド、N−p−トルエンスルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド等が挙げられる。
【0126】
本発明の化学増幅型レジスト材料における一般式(1)、(1a)で示される以外の光酸発生剤(C)の添加量は、本発明のスルホニルジアゾメタンの効果を妨げない範囲であればいずれでもよいが、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部である。光酸発生剤(C)の割合が多すぎる場合には解像性の劣化や、現像/レジスト剥離時の異物の問題が起きる可能性がある。上記光酸発生剤(C)は単独でも2種以上混合して用いることができる。更に露光波長における透過率が低い光酸発生剤を用い、その添加量でレジスト膜中の透過率を制御することもできる。
【0127】
また、本発明のスルホニルジアゾメタンを光酸発生剤として用いるレジスト材料に、酸により分解し酸を発生する化合物(酸増殖化合物)を添加してもよい。これらの化合物についてはJ.Photopolym.Sci.and Tech.,8.43−44,45−46(1995)、J.Photopolym.Sci.and Tech.,9.29−30(1996)において記載されている。
【0128】
酸増殖化合物の例としては、tert−ブチル2−メチル2−トシロキシメチルアセトアセテート、2−フェニル2−(2−トシロキシエチル)1,3−ジオキソラン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。公知の光酸発生剤の中で安定性、特に熱安定性に劣る化合物は酸増殖化合物的な性質を示す場合が多い。
【0129】
本発明のスルホニルジアゾメタンを光酸発生剤として用いるレジスト材料における酸増殖化合物の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が多すぎる場合は拡散の制御が難しく解像性の劣化、パターン形状の劣化が起こる。
【0130】
(D)成分の塩基性化合物は、光酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
【0131】
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
【0132】
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
【0133】
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
【0134】
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
【0135】
更に、下記一般式(D1)で示される塩基性化合物から選ばれる1種又は2種以上を配合することもできる。
N(X’)w(Y)3-w (D1)
(式中、w=1、2又は3である。Yは各々独立に水素原子又は直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、水酸基又はエーテル構造を含んでもよい。X’は各々独立に下記一般式(X’1)〜(X’3)で表される基を示し、2個又は3個のX’が結合して環を形成してもよい。)
【0136】
【化36】
Figure 0003991214
(式中、R300、R302、R305は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R301、R304、R306は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基を示し、ヒドロキシ基、エーテル構造、エステル構造又はラクトン環を1個又は複数個含んでいてもよい。R303は単結合又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。)
【0137】
上記一般式(D1)で示される塩基性化合物として具体的には、トリス(2−メトキシメトキシエチル)アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6、トリス(2−フォルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−ホルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−アセトキシエチル)アミン、トリス(2−プロピオニルオキシエチル)アミン、トリス(2−ブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−イソブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−バレリルオキシエチル)アミン、トリス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(アセトキシアセトキシ)エチルアミン、トリス(2−メトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス(2−tert−ブトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス[2−(2−オキソプロポキシ)エチル]アミン、トリス[2−(メトキシカルボニルメチル)オキシエチル]アミン、トリス[2−(tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス[2−(シクロヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス(2−メトキシカルボニルエチル)アミン、トリス(2−エトキシカルボニルエチル)アミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−アセトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(4−ヒドロキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(4−ホルミルオキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(2−ホルミルオキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−メトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−メトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチル]アミン、N−メチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−エチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−メチルビス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N−エチルビス[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、N−エチルビス[2−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、トリス(メトキシカルボニルメチル)アミン、トリス(エトキシカルボニルメチル)アミン、N−ブチルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、N−ヘキシルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、β−(ジエチルアミノ)−δ−バレロラクトン等が例示できる。
【0138】
更に、下記一般式(D2)で示される環状構造を有する塩基性化合物から選ばれる1種又は2種以上を配合することもできる。
【0139】
【化37】
Figure 0003991214
(式中、X’は上記と同様である。R307は炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、カルボニル基、エーテル構造、エステル構造又はスルフィド構造を1個あるいは複数個含んでいてもよい。)
【0140】
上記一般式(D2)で示される環状構造を有する塩基性化合物として具体的には、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピロリジン、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(メトキシメトキシ)エチル]モルホリン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピロリジン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピペリジン、4−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]モルホリン、酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、酢酸2−ピペリジノエチル、酢酸2−モルホリノエチル、ギ酸2−(1−ピロリジニル)エチル、プロピオン酸2−ピペリジノエチル、アセトキシ酢酸2−モルホリノエチル、メトキシ酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、4−[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、1−[2−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(2−メトキシエトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−ピペリジノプロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸メチル、3−(チオモルホリノ)プロピオン酸メチル、2−メチル−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸エチル、3−ピペリジノプロピオン酸メトキシカルボニルメチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−ヒドロキシエチル、3−モルホリノプロピオン酸2−アセトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、3−モルホリノプロピオン酸テトラヒドロフルフリル、3−ピペリジノプロピオン酸グリシジル、3−モルホリノプロピオン酸2−メトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、3−モルホリノプロピオン酸ブチル、3−ピペリジノプロピオン酸シクロヘキシル、α−(1−ピロリジニル)メチル−γ−ブチロラクトン、β−ピペリジノ−γ−ブチロラクトン、β−モルホリノ−δ−バレロラクトン、1−ピロリジニル酢酸メチル、ピペリジノ酢酸メチル、モルホリノ酢酸メチル、チオモルホリノ酢酸メチル、1−ピロリジニル酢酸エチル、モルホリノ酢酸2−メトキシエチル等が例示できる。
【0141】
更に、下記一般式(D3)〜(D6)で示されるシアノ基を有する塩基性化合物から選ばれる1種又は2種以上を配合することもできる。
【0142】
【化38】
Figure 0003991214
(式中、X’、R307、wは上記と同様である。R308、R309は各々独立に炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキレン基である。)
【0143】
上記一般式(D3)〜(D6)で示されるシアノ基を有する塩基性化合物として具体的には、具体的には3−(ジエチルアミノ)プロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−エチル−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−テトラヒドロフルフリル−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、ジエチルアミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−シアノメチル−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−(シアノメチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(シアノメチル)アミノアセトニトリル、1−ピロリジンプロピオノニトリル、1−ピペリジンプロピオノニトリル、4−モルホリンプロピオノニトリル、1−ピロリジンアセトニトリル、1−ピペリジンアセトニトリル、4−モルホリンアセトニトリル、3−ジエチルアミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、3−ジエチルアミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピロリジンプロピオン酸シアノメチル、1−ピペリジンプロピオン酸シアノメチル、4−モルホリンプロピオン酸シアノメチル、1−ピロリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピペリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、4−モルホリンプロピオン酸(2−シアノエチル)等が例示できる。
【0144】
なお、塩基性化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜2重量部、特に0.01〜1重量部を混合したものが好適である。配合量が2重量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0145】
(E)成分である有機酸誘導体の例としては、特に限定されるものではないが、具体的にフェノール、クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フロログリシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、2,5−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレン二酢酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、1,2−フェニレンジオキシ二酢酸、1,4−フェニレンジプロパン酸、安息香酸、サリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、4−tert−ブトキシフェニル酢酸、4−(4−ヒドロキシフェニル)酪酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸等が挙げられ、中でもサリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0146】
本発明の化学増幅型レジスト材料中の有機酸誘導体の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中5重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が5重量部より多い場合は解像性を劣化させる可能性がある。なお、レジスト中の組成の組み合わせによりこの有機酸誘導体は添加されなくてもよい。
【0147】
(F)成分の有機溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸シクロヘキシル、酢酸3−メトキスブチル、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−エトキシエチルプロピオネート、3−エトキシメチルプロピオネート、3−メトキシメチルプロピオネート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ジアセトンアルコール、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、テトラメチルスルホン酸等が挙げられるが、これに限定されるものではない。特に好ましいものは、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、乳酸アルキルエステルである。これらの溶剤は単独でも2種以上混合してもよい。好ましい混合溶剤の例はプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートと乳酸アルキルエステルである。なお、本発明におけるプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートのアルキル基は炭素数炭素数1〜4のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、中でもメチル基、エチル基は好適である。また、このプロピレングリコールアリキルエーテルアセテートには1,2置換体と1,3置換体があり、置換位置の組み合わせで3種の異性体があるが、単独あるいは混合いずれの場合でもよい。
【0148】
溶剤としてプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートを添加する際には、全溶剤に対して50重量%以上とすることが好ましく、乳酸アルキルエステルを添加する際には全溶剤に対して50重量%以上とすることが好ましい。また、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートと乳酸アルキルエステルの混合溶剤を溶剤として用いる際には、その合計量が全溶剤に対して50重量%以上であることが好ましい。この場合、更に好ましくは、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートを60〜95重量%、乳酸アルキルエステルを5〜40重量%の割合とすることが好ましい。プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートが少ないと、塗布性劣化等の問題があり、多すぎると溶解性不十分、パーティクル、異物の発生の問題がある。
【0149】
乳酸アルキルエステルが少ないと溶解性不十分、パーティクル、異物の増加等の問題があり、多すぎると粘度が高くなり塗布性が悪くなる上、保存安定性の劣化等の問題がある。
【0150】
上記溶剤の使用量は、レジスト材料の固形分100重量部に対して300〜2,000重量部、特に400〜1,000重量部であることが好ましいが、既存の成膜方法で可能な溶剤濃度であれば、これに限定されるものではない。
【0151】
(G)成分の酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が変化する分子量3000以下の化合物(溶解阻止剤)としては2,500以下の低分子量のフェノールあるいはカルボン酸誘導体の一部あるいは全部を酸に不安定な置換基で置換した化合物を添加することもできる。
【0152】
分子量2,500以下のフェノールあるいはカルボン酸誘導体としては、ビスフェノールA、ビスフェノールH、ビスフェノールS、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールフタレイン、チモールフタレイン等が挙げられ、酸に不安定な置換基としては上記ポリマーの酸不安定基として例示したものを再び挙げることができる。
【0153】
好適に用いられる溶解阻止剤の例としては、ビス(4−(2’テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(2’テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4’−(2’’テトラヒドロピラニルオキシ))プロパン、2,2−ビス(4’−(2’’テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)プロパン、4,4−ビス(4’−(2’’テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(2’’テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、トリス(4−(2’テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(2’テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシメチルフェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)エタン等が挙げられる。
【0154】
本発明の一般式(1)、(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンを光酸発生剤として用いるレジスト材料中の溶解阻止剤(G)の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中20重量部以下、好ましくは15重量部以下である。20重量部より多いとモノマー成分が増えるためレジスト材料の耐熱性が低下する。
【0155】
本発明の一般式(1)、(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンは化学増幅ネガ型レジスト材料の光酸発生剤として用いることができ、(H)成分のアルカリ可溶性樹脂の例として限定されるわけではないが、上記(A)成分の中間体を挙げることができる。例えば、ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリ4−ヒドロキシ2−メチルスチレン、ポリ4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン、ポリα−メチルp−ヒドロキシスチレン、部分水素加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルp−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−m−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリ(アクリル酸−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−マレイミド)コポリマー等が挙げられるがこれらの組み合わせに限定されるものではない。
【0156】
好ましくは、ポリp−ヒドロキシスチレン、部分水素添加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマーが挙げられる。
【0157】
特に下記単位(2)、(2’)、(2’’)、(2’’’)を含有するアルカリ可溶性樹脂が好ましい。
【0158】
【化39】
Figure 0003991214
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。yyは0又は正の整数であり、x+yy≦5を満足する数である。M、Nは正の整数で、0<N/(M+N)≦0.5を満足する数である。A、Bは正の整数、Cは0又は正の整数で、0<B/(A+B+C)≦0.5を満足する数である。ZZはCH2、CH(OH)、CR5(OH)、C=O、C(OR5)(OH)から選ばれる2価の有機基、あるいは−C(OH)=で表される3価の有機基を示す。Fはそれぞれ異なっても同一でもよく正の整数、Hは正の整数であり、H/(H+F)=0.001〜0.1を満足する数である。XXは1あるいは2である。)
【0159】
分子量は重量平均分子量で3,000〜100,000が好ましく、3,000未満ではポリマーとしての能力として劣り、耐熱性が低く、成膜性が十分でない場合が多く、100,000を超えると分子量が大きすぎるため、現像液への溶解性、レジスト溶剤への溶解性等に問題を生じる。また、分散度は3.5以下、好ましくは1.5以下が好ましい。分散度が3.5より大きいと解像性が劣化する場合が多い。製造方法は特に限定されないが、ポリ−p−ヒドロキシスチレン等にはリビングアニオン重合を用いることで分散性の低い(挟分散性の)ポリマーを合成することができる。
【0160】
また、種々の機能をもたせるため、上記ポリマーのフェノール性水酸基、カルボキシル基の一部に置換基を導入してもよい。例えば、基板との密着性を向上するための置換基やエッチング耐性向上のための置換基、特に未露光部、低露光部のアルカリ現像液への溶解速度が高すぎないように制御するため酸やアルカリに比較的安定な置換基を導入することが好ましい。置換基の例として例えば2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキソラニル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキサニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、アセチル基、ピバロイル基、アダマンチル基、イソボロニル基、シクロヘキシル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、酸分解性の置換基例えば、t−ブトキシカルボニル基や、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等の比較的酸分解しにくい置換基を導入することできる。
【0161】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の配合量は任意であるが、レジスト材料中の固形分100重量部中65〜99重量部、特に70〜98重量部であることが好ましい。
【0162】
また、(I)成分の酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤として、分子内に2個以上のヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、エポキシ基又はビニルエーテル基を有する化合物が挙げられ、置換グリコウリル誘導体、尿素誘導体、ヘキサ(メトキシメチル)メラミン等が本発明のスルホニルジアゾメタンを用いた化学増幅ネガ型レジスト材料の酸架橋剤として好適に用いられる。例えば、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン、テトラヒドロキシメチル置換グリコールウリル類及びテトラメトキシメチルグリコールウリルのようなテトラアルコキシメチル置換グリコールウリル類、置換及び未置換ビス−ヒドロキシメチルフェノール類、ビスフェノールA等のフェノール性化合物とエピクロロヒドリン等の縮合物が挙げられる。特に好適な架橋剤は、1,3,5,7−テトラメトキシメチルグリコールウリルなどの1,3,5,7−テトラアルコキシメチルグリコールウリル又は1,3,5,7−テトラヒドロキシメチルグリコールウリル、2,6−ジヒドロキシメチルp−クレゾール、2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2,2’,6,6’−テトラヒドロキシメチル−ビスフェノールA及び1,4−ビス−[2−(2−ヒドロキシプロピル)]−ベンゼン、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン等が挙げられる。添加量は任意であるがレジスト材料中の固形分100重量部中1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。これら架橋剤は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0163】
(J)成分の分子量2,500以下のアルカリ可溶性化合物としては特に限定されるわけではないが、フェノール基及び/あるいはカルボキシル基を2つ以上持つものが好ましい。具体的にはクレゾール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フロログリシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、2,5−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレン二酢酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、1,2−フェニレンジオキシ二酢酸、1,4−フェニレンジプロパン酸、安息香酸、サリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、4−tert−ブトキシフェニル酢酸、4−(4ーヒドロキシフェニル)酪酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸等が挙げられ、中でもサリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。添加量は任意であるがレジスト材料中の固形分100重量部中0〜20重量部、好ましくは2〜10重量部である。
【0164】
本発明の化学増幅型レジスト材料中には、塗布性を向上させるための界面活性剤、基板からの乱反射を少なくするための吸光性材料などの添加剤を加えることができる。
【0165】
界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303,EF352(トーケムプロダクツ)、メガファックF171,F172,F173(大日本インキ化学工業)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム)、アサヒガードAG710、サーフロンS−381、S−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106、サ−フィノ−ルE1004、KH−10、KH−20、KH−30、KH−40(旭硝子)等の沸素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341,X−70−092,X−70−093(信越化学工業)、アクリル酸系、又はメタクリル酸系ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業)が挙げられ、中でもFC430、サーフロンS−381、サ−フィノ−ルE1004、KH−20、KH−30が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0166】
本発明の化学増幅型レジスト材料中の界面活性剤の添加量としては、レジスト材料組成物中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0167】
更に、本発明の化学増幅型レジスト材料には紫外線吸収剤を配合することができる。特に限定されるわけではないが特開平11−190904号公報記載のものを用いることができ、好ましくはビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホキシド、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホキシド等のジアリールスルホキシド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホン、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(1−エトキシプロポキシ)フェニル]スルホン等のジアリールスルホン誘導体、ベンゾキノンジアジド、ナフトキノンジアジド、アントラキノンジアジド、ジアゾフルオレン、ジアゾテトラロン、ジアゾフェナントロン等のジアゾ化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリドと2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物等のキノンジアジド基含有化合物等、9−アントラセンカルボン酸tert−ブチル、9−アントラセンカルボン酸tert−アミル、9−アントラセンカルボン酸tert−メトキシメチル、9−アントラセンカルボン酸tert−エトキシエチル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロピラニル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロフラニル等を挙げることができる。上記紫外線吸収剤の配合量は、レジスト材料の種類により添加しても添加されなくてもよいが、添加する場合にはベース樹脂100重量部中0〜10重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、更に好ましくは1〜5重量部である。
【0168】
本発明の上記一般式(1)、(1a)で示されるスルホニルジアゾメタンと酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性の変化する樹脂を含む化学増幅型レジスト材料を種々の集積回路製造に用いる場合は特に限定されないが公知のリソグラフィー技術を用いることができる。
【0169】
集積回路製造用の基板(Si,SiO2,SiN,SiON,TiN,WSi,BPSG,SOG,有機反射防止膜等)上にスピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の適当な塗布方法により塗布膜厚が0.1〜2.0μmとなるように塗布し、ホットプレート上で60〜150℃、1〜10分間、好ましくは80〜120℃、1〜5分間プリベークする。次いで、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線などから選ばれる光源好ましくは300nm以下の露光波長で目的とするパターンを所定のマスクを通じて露光を行う。露光量は1〜200mJ/cm2程度、好ましくは10〜100mJ/cm2程度となるように露光することが好ましい。ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜120℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。
【0170】
更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。本発明材料は、特に高エネルギー線の中でも254〜193nmの遠紫外線、157nmの真空紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線による微細パターンニングに最適である。なお、上記範囲の上限及び下限から外れる場合は、目的のパターンを得ることができない場合がある。
【0171】
【実施例】
以下、合成例及び実施例を示し、本発明を具体的に説明するが本発明は下記に限定されるものではない。
【0172】
[合成例1] 4−n−ブトキシチオフェノールの合成
4−ブロモフェノール86.5g(0.5モル)、水酸化ナトリウム22g(0.55モル)をエタノール200gに溶解し70℃でn−ブロモブタン75.4g(0.55モル)を滴下した。このまま4時間熟成を行い、室温まで冷却した後に水120gを加え、分離した油状物をロータリーエバポレーターで濃縮し、4−n−ブトキシフェニルブロミドを90g得た。これ以上の精製はせず次の反応を行った。
金属マグネシウム9.5g(0.39モル)とテトラヒドロフラン300gと上記4−n−ブトキシフェニルブロミドを90g(0.39モル)を用いて常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬を氷冷し、コロイド状硫黄12.6g(0.39モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)60gと水200gを加え、分離した有機層を濃縮して、目的の4−n−ブトキシチオフェノールを74g得た(収率82%)。
【0173】
[合成例2] ホルムアルデヒドビス(4−n−ブトキシフェニルチオ)アセタールの合成
上記4−n−ブトキシチオフェノール45g(0.25モル)、水酸化ナトリウム10.3g(0.26モル)をエタノール180gに溶解し50℃を超えない温度でジクロロメタン15.9g(0.19モル)を滴下した。油浴上で60℃に加温し、熟成を3時間行った。室温まで放冷した後に水300gとジクロロメタン200gを加え、有機層を分取し、溶剤をロータリーエバポレーターで除去して、目的のホルムアルデヒドビス(4−n−ブトキシフェニルチオ)アセタールを46.1g得た(収率98%)。
【0174】
[合成例3] ビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)メタンの合成
上記ホルムアルデヒドビス(4−n−ブトキシフェニルチオ)アセタール46.1g(0.122モル)、タングステン酸ナトリウム1.0g(0.003モル)をエタノール190gに加え、油浴上で65℃に加温し、70℃を超えない温度で過酸化水素水67g(0.69モル)を滴下した。この温度で4時間加熱し、次いで氷浴上で冷却する事により白色結晶が析出した。この結晶を濾別して目的のビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)メタンを43.2g得た(収率80%)。
【0175】
[合成例4] ビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
ビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)メタン22g(0.05モル)、p−トルエンスルホニルアジド14.8g(0.075モル)をジクロロメタン200gに溶解し、氷浴で冷却し、5℃を超えない温度でジアザビシクロウンデセン(DBU)7.6g(0.05モル)を加えた。この温度で15分熟成した後、水100gと濃塩酸(12N)15gを加え、有機層を分取した。有機層を水100gを用いて洗浄した後に溶剤をロータリーエバポレーターで除去し、油状物37gを得た。これをシリカゲルカラムクロマト(溶出液;ジクロロメタン)で精製し、目的のビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンを15g得た(収率64%)。
得られたビス(4−n−ブトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0176】
【化40】
Figure 0003991214
【0177】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.964〜1.013 三重項 6H
(2)Hb 1.442〜1.571 多重項 4H
(3)Hc 1.754〜1.847 多重項 4H
(4)Hd 4.021〜4.064 三重項 4H
(5)He 6.970〜7.000 二重項 4H
(6)Hf 7.879〜7.909 二重項 4H
(IR;cm-1
2954,2953,2117,2100,1593,1497,1470,1344,1309,1263,1225,1207,1180,1153,1082,1024,981,839,806,719,688,632,582
【0178】
[合成例5] 4−n−ヘキシルオキシチオフェノールの合成
4−ブロモフェノール86.5g(0.5モル)、水酸化ナトリウム22g(0.55モル)をエタノール200gに溶解し70℃でn−ブロモヘキサン90.8g(0.55モル)を滴下した。このまま4時間熟成を行い、室温まで冷却した後に水120gを加え、分離した油状物をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して(沸点125〜128℃/0.5Torr)4−n−ヘキシルオキシフェニルブロミドを100g得た。金属マグネシウム9.0g(0.39モル)とテトラヒドロフラン300gと上記4−n−ヘキシルオキシフェニルブロミド100g(0.39モル)を用いて常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬を氷冷し、コロイド状硫黄12.6g(0.39モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)60gと水200gを加え、分離した有機層を濃縮して、油状物を83g得た。この油状物を減圧蒸留して(沸点120〜130℃/0.5Torr)目的の4−n−ヘキシルオキシチオフェノールを60g得た(収率57%)。
【0179】
[合成例6] ホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルチオ)アセタールの合成
上記4−n−ヘキシルオキシチオフェノール60g(0.285モル)、水酸化ナトリウム12.0g(0.30モル)をエタノール240gに溶解し、50℃を超えない温度でジクロロメタン18.1g(0.214モル)を滴下した。油浴上で60℃に加温し、熟成を3時間行った。室温まで放冷した後に水300gとジクロロメタン200gを加え、有機層を分取し、溶剤をロータリーエバポレーターで除去して、目的のホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルチオ)アセタールを61.2g得た(収率99%)。
【0180】
[合成例7] ビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)メタンの合成
上記ホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルチオ)アセタール61.2g(0.141モル)、タングステン酸ナトリウム1.0g(0.003モル)をエタノール240gに加え、油浴上で65℃に加温し、70℃を超えない温度で過酸化水素水69g(0.71モル)を滴下した。この温度で4時間加熱し、次いで氷浴上で冷却する事により白色結晶が析出した。この結晶を濾別して目的のビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)メタンを57g得た(収率81%)。
【0181】
[合成例8] ビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
ビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)メタン20g(0.04モル)、p−トルエンスルホニルアジド11.9g(0.06モル)をジクロロメタン200gに溶解し、氷浴で冷却し、5℃を超えない温度でジアザビシクロウンデセン(DBU)6.1g(0.04モル)を加えた。この温度で15分熟成した後に、水100gと濃塩酸(12N)10gを加え、有機層を分取した。有機層を水100gを用いて洗浄した後に溶剤をロータリーエバポレーターで除去し、油状物37gを得た。これをシリカゲルカラムクロマト(溶出液;ジクロロメタン)で精製し、目的のビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンを14.8g得た(収率70%)。
得られたビス(4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0182】
【化41】
Figure 0003991214
【0183】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.891〜0.938 三重項 6H
(2)Hb 1.30 〜1.50 多重項 12H
(3)Hc 1.766〜1.859 5重項 4H
(4)Hd 4.013〜4.056 三重項 4H
(5)He 6.961〜6.994 二重項 4H
(6)Hf 7.881〜7.904 二重項 4H
(IR;cm-1
2939,2873,2856,2103,1593,1497,1475,1350,1309,1261,1213,1180,1151,1084,1022,983,831,721,690,628,580,569
【0184】
[合成例9] 4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルチオフェノールの合成
4−クロロ−3−メチルフェノール71.2g(0.5モル)、水酸化ナトリウム22g(0.55モル)をエタノール200gに溶解し、70℃でn−ブロモヘキサン90.8g(0.55モル)を滴下した。このまま4時間熟成を行い、室温まで冷却した後に水120gを加え、分離した油状物をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して(沸点115〜117℃/0.3Torr)4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルクロリドを102g得た。
金属マグネシウム10.9g(0.45モル)とテトラヒドロフラン150gと上記4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルクロリド102g(0.45モル)を用いて常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬を氷冷し、コロイド状硫黄14.3g(0.45モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)60gと水200gを加え、分離した有機層を濃縮して、油状物を83g得た。この油状物を減圧蒸留して(沸点110〜190℃/0.3Torr)目的の4−n−ヘキシルオキシ−2−メチル−チオフェノールを47g得た(収率42%)。
【0185】
[合成例10] ホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルチオ)アセタールの合成
上記4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルチオフェノール47g(0.21モル)、水酸化ナトリウム8.8g(0.22モル)をエタノール200gに溶解し、50℃を超えない温度でジクロロメタン13.6g(0.16モル)を滴下した。油浴上で60℃に加温し、熟成を3時間行った。室温まで放冷した後に水200gとジクロロメタン150gを加え、有機層を分取し、溶剤をロータリーエバポレーターで除去して、目的のホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルチオ)アセタールを46.9g得た(収率97%)。
【0186】
[合成例11] ビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルスルホニル)メタンの合成
上記ホルムアルデヒドビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルチオ)アセタール46.9g(0.102モル)、タングステン酸ナトリウム1.0g(0.003モル)をエタノール200gに加え、油浴上で65℃に加温し、70℃を超えない温度で過酸化水素水53g(0.55モル)を滴下した。この温度で4時間加熱し、次いで氷浴上で冷却する事により白色結晶が析出した。この結晶を濾別して目的のビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルスルホニル)メタンを42.8g得た(収率80%)。
【0187】
[合成例12] ビス(4−n−ヘキシルオキシ2−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
ビス(4−n−ヘキシルオキシ2−メチルフェニルスルホニル)メタン20g(0.038モル)、p−トルエンスルホニルアジド11.3g(0.057モル)をジクロロメタン200gに溶解し、氷浴で冷却し、5℃を超えない温度でジアザビシクロウンデセン(DBU)5.8g(0.038モル)を加えた。この温度で15分熟成した後に、水100gと濃塩酸(12N)10gを加え、有機層を分取した。有機層を水100gを用いて洗浄した後に溶剤をロータリーエバポレーターで除去し、油状物32gを得た。これをシリカゲルカラムクロマト(溶出液;ジクロロメタン)で精製し、目的のビス(4−n−ヘキシルオキシ2−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンを11.1g得た(収率52%)。
得られたビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0188】
【化42】
Figure 0003991214
【0189】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.894〜0.940 三重項 6H
(2)Hb 1.33 〜1.50 多重項 12H
(3)Hc 1.745〜1.839 5重項 4H
(4)Hd 3.967〜4.010 三重項 4H
(5)He,Hg 6.722〜6.747 多重項 4H
(6)Hf 7.776〜7.808 二重項 2H
(7)Hh 2.533 一重項 6H
(IR;cm-1
2956,2933,2860,2104,1604,1566,1473,1346,1298,1254,1227,1169,1142,1065,993,970,864,804,715,700,675,631,596,577,532
【0190】
[合成例13] 4−n−デシルオキシチオフェノールの合成
4−ブロモフェノール86.5g(0.5モル)、水酸化ナトリウム22g(0.55モル)をエタノール200gに溶解し70℃でn−デシルブロミド121.8g(0.55モル)を滴下した。このまま4時間熟成を行い、室温まで冷却した後に水120gを加え、分離した油状物をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して(沸点143〜145℃/0.5Torr)4−n−デシルオキシフェニルブロミドを90g得た。金属マグネシウム10.9g(0.447モル)とテトラヒドロフラン335gと上記4−n−デシルオキシフェニルブロミド140g(0.447モル)を用いて常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬を氷冷し、コロイド状硫黄14.3g(0.447モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)30gと水150gを加え、分離した有機層を濃縮して、油状物を77g得た。この油状物を減圧蒸留して(沸点145〜149℃/0.4Torr)目的の4−n−デシルオキシチオフェノールを54g得た(収率40%)。
【0191】
[合成例14] ホルムアルデヒドビス(4−n−デシルオキシフェニルチオ)アセタールの合成
上記4−n−デシルオキシチオフェノール54g(0.203モル)、水酸化ナトリウム8.5g(0.21モル)をエタノール200gに溶解し、50℃を超えない温度でジクロロメタン12.9g(0.15モル)を滴下した。油浴上で60℃に加温し、熟成を3時間行った。室温まで放冷した後に水100gとジクロロメタン150gを加え、有機層を分取し、溶剤をロータリーエバポレーターで除去して、目的のホルムアルデヒドビス(4−n−デシルオキシフェニルチオ)アセタールを55g得た(収率100%)。
【0192】
[合成例15] ビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)メタンの合成
上記ホルムアルデヒドビス(4−n−デシルオキシフェニルチオ)アセタール55g(0.101モル)、タングステン酸ナトリウム1.0g(0.003モル)をエタノール220gに加え、油浴上で65℃に加温し、70℃を超えない温度で過酸化水素水53g(0.55モル)を滴下した。この温度で4時間加熱し、次いで氷浴上で冷却する事により白色結晶が析出した。この結晶を濾別して目的のビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)メタンを52g得た(収率85%)。
【0193】
[合成例16] ビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
ビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)メタン10g(0.016モル)、p−トルエンスルホニルアジド3.9g(0.02モル)をジクロロメタン100gに溶解し、氷浴で冷却し、5℃を超えない温度でジアザビシクロウンデセン(DBU)2.4g(0.016モル)を加えた。この温度で15分熟成した後に、水50gと濃塩酸(12N)5gを加え、有機層を分取した。有機層を水100gを用いて洗浄した後に溶剤をロータリーエバポレーターで除去し、油状物14gを得た。これをシリカゲルカラムクロマト(溶出液;ジクロロメタン)で精製し、目的のビス(4−n−デシルオキシスルホニル)ジアゾメタンを7.0g得た(収率69%)。
得られたビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0194】
【化43】
Figure 0003991214
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.861〜0.906 三重項 6H
(2)Hb 1.20 〜1.50 多重項 28H
(3)Hc 1.767〜1.859 5重項 4H
(4)Hd 4.011〜4.055 三重項 4H
(5)He 6.970〜7.000 二重項 4H
(6)Hf 7.881〜7.911 二重項 4H
(IR;cm-1
2920,2852,2106,1593,1497,1475,1350,1311,1263,1213,1178,1153,1115,1084,1014,982,833,719,687,629,580,
【0195】
[合成例17] 4−n−ドデシルオキシチオフェノールの合成
4−ブロモフェノール86.5g(0.5モル)、水酸化ナトリウム22g(0.55モル)をエタノール200gに溶解し70℃でn−ドデシルブロミド137g(0.55モル)を滴下した。このまま4時間熟成を行い、室温まで冷却した後に水120gを加え、分離した油状物をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して(沸点178〜180℃/0.5Torr)4−n−ドデシルオキシフェニルブロミドを110g得た。金属マグネシウム7.8g(0.322モル)とテトラヒドロフラン240gと上記4−n−ドデシルオキシフェニルブロミド110g(0.322モル)を用いて常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬を氷冷し、コロイド状硫黄7.82g(0.322モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)20gと水100gを加え、分離した有機層を濃縮して、油状物を100g得た。この油状物を減圧蒸留して(沸点185〜190℃/0.4Torr)目的の4−n−ドデシルオキシチオフェノールを33g得た(収率35%)。
【0196】
[合成例18] ホルムアルデヒドビス(4−n−ドデシルオキシフェニルチオ)アセタールの合成
上記4−n−ドデシルオキシチオフェノール33g(0.112モル)、水酸化ナトリウム4.8g(0.12モル)をエタノール165gに溶解し、50℃を超えない温度でジクロロメタン7.6g(0.089モル)を滴下した。油浴上で60℃に加温し、熟成を3時間行った。室温まで放冷した後に水100gとジクロロメタン100gを加え、有機層を分取し、溶剤をロータリーエバポレーターで除去して、目的のホルムアルデヒドビス(4−n−ドデシルオキシフェニルチオ)アセタールを30g得た(収率89%)。
【0197】
[合成例19] ビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)メタンの合成
上記ホルムアルデヒドビス(4−n−ドデシルオキシフェニルチオ)アセタール30g(0.05モル)、タングステン酸ナトリウム0.3g(0.001モル)をエタノール150gに加え、油浴上で65℃に加温し、70℃を超えない温度で過酸化水素水24g(0.25モル)を滴下した。この温度で4時間加熱し、次いで氷浴上で冷却する事により白色結晶が析出した。この結晶を濾別して目的のビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)メタンを31g得た(収率93%)。
【0198】
[合成例20] ビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
ビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)メタン15g(0.022モル)、p−トルエンスルホニルアジド5.9g(0.03モル)をジクロロメタン100gに溶解し、氷浴で冷却し、5℃を超えない温度でジアザビシクロウンデセン(DBU)3.4g(0.022モル)を加えた。この温度で15分熟成した後に、水100gと濃塩酸(12N)8gを加え、有機層を分取した。有機層を水100gを用いて洗浄した後に溶剤をロータリーエバポレーターで除去し、油状物20gを得た。これをシリカゲルカラムクロマト(溶出液;ジクロロメタン)で精製し、目的のビス(4−n−ドデシルオキシスルホニル)ジアゾメタンを11g得た(収率70%)。
得られたビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0199】
【化44】
Figure 0003991214
【0200】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.858〜0.903 三重項 6H
(2)Hb 1.20 〜1.50 多重項 36H
(3)Hc 1.767〜1.859 5重項 4H
(4)Hd 4.012〜4.055 三重項 4H
(5)He 6.970〜7.000 二重項 4H
(6)Hf 7.881〜7.911 二重項 4H
(IR;cm-1
2920,2850,2116,1593,1497,1471,1348,1329,1306,1267,1221,1159,1080,997,976,835,721,690,633,580,563
【0201】
[合成例21] ビス(4−n−オクチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
実施例5のn−ブロモヘキサンの代わりにn−ブロモオクタンを用いる以外は実施例5〜8と同様にして目的のビス(4−n−オクチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(4−n−オクチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0202】
【化45】
Figure 0003991214
【0203】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.869〜0.914 三重項 6H
(2)Hb 1.30 〜1.49 多重項 20H
(3)Hc 1.767〜1.860 五重項 4H
(4)Hd 4.012〜4.055 三重項 4H
(5)He 6.970〜7.000 二重項 4H
(6)Hf 7.881〜7.910 二重項 4H
(IR;cm-1
2922,2856,2104,1593,1574,1498,1473,1398,1356,1340,1308,1267,1227,1149,1080,1030,999,976,839,719,690,625,579,565
【0204】
[合成例22] ビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
実施例5で合成中間体として得た4−n−ヘキシルオキシフェニルブロミドの代わりに市販の1−ブロモ−4−オクチルベンゼン(東京化成工業株式会社製)を用いる以外は実施例5〜8と同様にして、目的のビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0205】
【化46】
Figure 0003991214
【0206】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.863〜0.908 三重項 6H
(2)Hb 1.20 〜1.40 多重項 20H
(3)Hc 1.596〜1.694 五重項 4H
(4)Hd 2.673〜2.734 三重項 4H
(5)He 7.344〜7.373 二重項 4H
(6)Hf 7.874〜7.903 二重項 4H
(IR;cm-1
2924,2856,2104,1595,1470,1406,1358,1344,1319,1217,1157,1120,1082,978,843,698,677,623,582,569,530
【0207】
[合成例23] ビス(3,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
実施例5のブロモフェノールの代わりに2,6−ジメチル−4−ブロモフェノールを用いる以外は実施例5〜8と同様にして、目的のビス(3,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(3,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0208】
【化47】
Figure 0003991214
【0209】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.898〜0.945 三重項 6H
(2)Hb 1.30 〜1.56 多重項 12H
(3)Hc 1.770〜1.864 多重項 4H
(4)Hd 3.788〜3.831 三重項 4H
(5)He 2.321 一重項 12H
(6)Hf 7.594 一重項 4H
(IR;cm-1
2954,2929,2856,2117,1470,1379,1342,1281,1215,1151,1101,980,930,897,708,669,613,534
【0210】
[合成例24] 4−ブロモ−2,5−ジメチル−n−ヘキシルオキシベンゼンの合成
2,5−ジメチルフェノール(p−キシレノール)250g(2.05モル)と水酸化ナトリウム90g(2.25モル)、n−ヘキシルブロミド371g(2.25モル)をエタノール250gに溶解し、80℃の油浴で2時間加熱した。反応混合物に水500gを加え、分離した油状物を減圧蒸留して、2,5−ジメチル−1−n−ヘキシルオキシベンゼンを384g得た。次いでこの2,5−ジメチル−1−n−ヘキシルオキシベンゼン129g(0.625モル)を1,2−ジクロロエタン625gに溶解し、氷浴上で臭素100g(0.625モル)を5℃を超えない温度で滴下した。滴下終了後、水500gを加え、分離した有機層を5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液300gで洗浄した。有機層を濃縮し溶剤を除いた後、油状物を減圧蒸留(沸点114〜124℃/0.5Torr)して、4−ブロモ−2,5−ジメチル−n−ヘキシルオキシベンゼンを174g得た。
上記4−ブロモ−2,5−ジメチル−n−ヘキシルオキシベンゼンは蒸留後結晶化した。
【0211】
[合成例25] 2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシチオフェノールの合成
金属マグネシウム14.8g(0.61モル)とテトラヒドロフラン426g、合成例24の4−ブロモ−2,5−ジメチル−n−ヘキシルオキシベンゼン174g(0.61モル)から常法によりグリニヤ試薬を調製した。このグリニヤ試薬に氷浴上でコロイド状硫黄18.5g(0.578モル)を20℃を超えない温度で添加した。次いで室温で2時間熟成した後、再度氷冷し、濃塩酸(12N)90gと水300gを加え、分離した有機層を濃縮して油状物145gを得た。この油状物を減圧蒸留(沸点131〜134℃/0.5Torr)して、目的の2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシチオフェノール75gを得た。
【0212】
[合成例26] ビス(2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
合成例6の4−n−ヘキシルオキシチオフェノールの代わりに合成例25の2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシチオフェノールを用いる以外は合成例4〜8と同様にして、目的のビス(2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0213】
【化48】
Figure 0003991214
【0214】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.896〜0.943 三重項 6H
(2)Hb 1.30〜1.42 多重項 8H
(3)Hc 1.43〜1.53 多重項 4H
(4)Hd 1.76〜1.86 多重項 4H
(5)He 3.93〜3.97 三重項 4H
(6)Hf 2.12 一重項 6H
(7)Hg 2.48 一重項 6H
(8)Hi 6.51 一重項 2H
(9)Hj 7.49 一重項 2H
(IR:cm-1
2956,2935,2858,2102,1602,1562,1502,1465,1392,1375,1340,1327,1263,1232,1143,1136,1045,1036,964,677,613,580,562,540
【0215】
[合成例27] ビス(4−n−ヘキシルオキシ−2,3,5−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
合成例24の2,5−ジメチルフェノールの代わりに2,3,6−トリメチルフェノールを用いる以外は合成例24〜26と同様にして、目的のビス(4−n−ヘキシルオキシ−2,3,5−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(4−n−ヘキシルオキシ−2,3,5−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0216】
【化49】
Figure 0003991214
【0217】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.90〜0.95 三重項 6H
(2)Hb 1.33〜1.40 多重項 8H
(3)Hc 1.45〜1.54 多重項 4H
(4)Hd 1.75〜1.84 多重項 4H
(5)He 3.67〜3.71 三重項 4H
(6)Hf 2.11 一重項 6H
(7)Hg 2.21 一重項 6H
(8)Hi 2.34 一重項 6H
(9)Hj 7.50 一重項 2H
(IR:cm-1
2957,2927,2860,2098,1465,1377,1344,1329,1277,1228,1211,1149,1139,1093,669,636,607,580,569,548
【0218】
[合成例28] ビス(2−メチル−4−n−ヘキシルオキシ−5−イソプロピルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの合成
合成例24の2,5−ジメチルフェノールの代わりにチモール(2−イソプロピル−5−メチルフェノール)を用いる以外は合成例24〜26と同様にして、目的のビス(2−メチル−4−n−ヘキシルオキシ−5−イソプロピルフェニルスルホニル)ジアゾメタンを得た。
得られたビス(2−メチル−4−n−ヘキシルオキシ−5−イソプロピルフェニルスルホニル)ジアゾメタンの核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)の結果を示す。
【0219】
【化50】
Figure 0003991214
【0220】
1H−NMR:CDCl3(ppm))
(1)Ha 0.90〜0.94 三重項 6H
(2)Hb 1.32〜1.40 多重項 8H
(3)Hc 1.44〜1.54 多重項 4H
(4)Hd 1.78〜1.87 多重項 4H
(5)He 3.99〜4.03 三重項 4H
(6)Hf 1.215〜1.238 二重項 12H
(7)Hg 3.19〜3.33 多重項 2H
(8)Hi 6.67 一重項 2H
(9)Hj 2.56 一重項 6H
(10)Hh 7.75 一重項 2H
(IR:cm-1
2958,2933,2866,2110,1601,1558,1500,1469,1456,1390,1363,1350,1336,1325,1282,1255,1144,1122,1076,1041,1030,1012,968,902,733,677,652,596,579,548,517
【0221】
[実施例1〜24、比較例1〜3]
表1〜3に示すレジスト材料を調製した。ここで、表1〜3に挙げるレジスト材料の成分は次の通りである。
重合体A:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基を1−エトキシエチル基15モル%、tert−ブトキシカルボニル基15モル%づつ保護した、重量平均分子量12,000の重合体。
重合体B:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基を1−エトキシエチル基30モル%保護した、重量平均分子量12,000の重合体。
重合体C:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基を1−エトキシエチル基15モル%、tert−ブトキシカルボニル基10モル%づつ保護した、重量平均分子量11,000の重合体。
重合体D:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基を1−エトキシエチル基25モル%、更に1,2−プロパンジオールジビニルエーテルで3モル%架橋した、重量平均分子量13,000の重合体。
重合体E:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基をtert−ブトキシカルボニル基25モル%保護した、重量平均分子量12,000の重合体。
重合体F:p−ヒドロキシスチレンと2−エチル−2−アダマンチルアクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が70:30、更に重量平均分子量15,000の重合体。
重合体G:p−ヒドロキシスチレンと1−エチル−1−ノルボルネンメタクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が70:30、更に重量平均分子量15,000の重合体。
重合体H:p−ヒドロキシスチレンとtert−ブチルアクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が65:35、更に重量平均分子量15,000の重合体。
重合体I:p−ヒドロキシスチレンと1−エチルシクロペンチルメタクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が65:35、更に重量平均分子量15,000の重合体。
重合体J:p−ヒドロキシスチレンと1−エチルシクロペンチルメタクリレート、スチレンのコポリマーでその組成比(モル比)が65:10:25、更に重量平均分子量12,000の重合体。
重合体K:p−ヒドロキシスチレンとインデンのコポリマーで、その組成比(モル比)が80:20、更にヒドロキシスチレンの水酸基をtert−ブトキシカルボニル基20%保護した、重量平均分子量10,000の重合体。
重合体L:p−ヒドロキシスチレンとインデン、1−エチル−1−ノルボルネンメタクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が70:10:20、更に重量平均分子量10,000の重合体。
重合体M:p−ヒドロキシスチレンとインデン、1−エチル−1−ノルボルネンメタクリレートのコポリマーで、その組成比(モル比)が70:15:15、更に重量平均分子量10,000の重合体。
重合体N:ポリp−ヒドロキシスチレンの水酸基をアセチル基8モル%で保護した、重量平均分子量8,000の重合体。
PAG1:ビス(4−n−ヘキシルオキシ−2−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG2:ビス(4−n−オクチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG3:ビス(3,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG4:ビス(2,5−ジメチル−4−n−ヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG5:(4−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
PAG6:ビス(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG7:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
PAG8:ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG9:N−10−カンファースルホニルオキシコハク酸イミド
架橋剤A:1,3,5,7−テトラメトキシメチルグリコールウリル
溶解阻止剤:ビス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン
塩基性化合物A:トリn−ブチルアミン
塩基性化合物B:トリス(2−メトキシエチル)アミン
有機酸誘導体A:4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸
有機酸誘導体B:サリチル酸
界面活性剤A:FC−430(住友3M社製)
界面活性剤B:サーフロンS−381(旭硝子社製)
紫外線吸収剤:9,10−ジメチルアントラセン
溶剤A:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
溶剤B:乳酸エチル
得られたレジスト材料を0.2μmのテフロン製フィルターで濾過した後、このレジスト液を有機反射防止膜(ブリューワーサイエンス社、DUV−44)を800Åに塗布したシリコンウエハー上へスピンコーティングし、0.6μmに塗布した。
【0222】
次いで、このシリコンウエハーを100℃のホットプレート上で90秒間ベークした。更に、エキシマレーザーステッパー(ニコン社、NSR−S202A NA=0.6)を用い、2/3の輪帯照明を通して露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB:post exposure bake)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で現像を行うと、ポジ型のパターン(実施例1〜23、比較例1〜3)もしくはネガ型のパターン(実施例24)を得ることができた。
【0223】
得られたレジストパターンを次のように評価した。
レジストパターン評価方法:
0.18μmのラインアンドスペースのトップとボトムを1:1で解像する露光量を最適露光量(感度:Eop)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。また、解像したレジストパターンの形状は、走査型電子顕微鏡を用いてレジスト断面を観察した。焦点をずらした場合にレジストパターン形状が矩形性を保ちつつ、かつレジストパターンの膜厚が(焦点が合っている場合に比べて)8割を保っているものを有効として焦点深度の深さ(Depth of Focus)を測定した。
【0224】
なお、レジストのPED安定性は、最適露光量で露光後、24時間の放置後PEB(post exposure bake)を行い、線幅の変動値で評価した。この変動値が少ないほどPED安定性に富む。
レジストパターン評価結果を表4に示す。
パターン評価以外の評価方法:
レジスト材料の混合溶剤への溶解性は目視及び濾過時の詰まりの有無で判断した。
【0225】
塗布性に関しては目視で塗りむらの有無及び、膜厚計(大日本スクリーン製造社製、光干渉式膜厚測定装置ラムダエースVM−3010)を用いて同一ウエハー上での膜厚のばらつきが塗布膜厚(0.6μm)に対して0.5%以内(0.003μm以内)であるとき良好、0.5%より多く1%以内であるときやや悪、1%より多いとき悪と表記した。
【0226】
保存安定性は経時変化における異物の析出あるいは感度変化で判断した。異物は最長100日間、パーティクルカウンター(リオン社製、KL−20A)でレジスト溶液1ml中に含まれる0.3μm以上の粒子の数が5個以下であること、あるいは製造直後からの感度(上述のEop)の経時変化の変動が5%以内のものを良好とし、それ以上のものを悪と表記した。
【0227】
現像後のパターン上に現われる異物は走査型電子顕微鏡(TDSEM:日立製作所社製、S−7280H)を用いて判断し、100平方μm内に目視される異物の数が10個以下のとき良好、11個以上15個以下のときやや悪、16個以上のとき悪と表記した。
【0228】
レジスト剥離後の異物はサーフスキャン(テンコールインストルメンツ社製、サーフスキャン6220)を用いて判断した。パターン露光せずに全面露光したレジストウエハーを通常のプロセスで処理し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行い、レジストの剥離を行った(露光部分のみレジストが剥離)。レジスト剥離後の8インチウエハー上に、0.20μm以上の異物が100個以下のとき良好、101個以上150個以下のときやや悪、151個以上のとき悪と表記した。
以上の結果を表5に示す。
【0229】
【表1】
Figure 0003991214
【0230】
【表2】
Figure 0003991214
【0231】
【表3】
Figure 0003991214
【0232】
【表4】
Figure 0003991214
【0233】
【表5】
Figure 0003991214
【0234】
[実施例25〜30、比較例4〜8]
更に表6に示すレジスト溶液を調製した。ここで表6のレジスト成分の内、上述した以外の成分は次の通りである。
PAG10:ビス(4−エチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG11:ビス(4−n−プロピルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG12:ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG13:ビス(4−シクロヘキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG14:ビス(4−n−ブチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG15:ビス(4−n−へキシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG16:ビス(4−n−オクチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG17:ビス(4−n−デシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
PAG18:ビス(4−n−ドデシルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン
【0235】
【表6】
Figure 0003991214
なお、PAG2、PAG10〜PAG18の添加量がPAG6と異なるのはPAG6のモル数に合わせて添加を行ったためである。
【0236】
実施例1〜24あるいは比較例1〜3と同様にレジストを濾過後、スピンコート、ベーク、KrF露光、PEBを施し、現像後のパターン上に現われた異物の数を評価した。上記の走査型電子顕微鏡よりもより詳細な測定を行える走査型電子顕微鏡(TDSEM:日立製作所製,S9200)を用いて100平方μm内に目視される異物の数を測定した。この結果を表7に示す。
【0237】
【表7】
Figure 0003991214
【0238】
【発明の効果】
本発明のスルホニルジアゾメタン及びそれを用いた化学増幅型レジスト材料は、スルホニルジアゾメタンに長鎖アルキルフェニル基あるいは長鎖アルコキシフェニル基を含有することより、解像性、焦点余裕度に優れ、PEDが長時間にわたる場合にも線幅変動、形状劣化が少なく、塗布後、現像後、剥離後の異物が少なく、現像後のパターンプロファイル形状に優れ、微細加工に適した高解像性を有し、特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮する。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1a)で示されるスルホニルジアゾメタン化合物。
    Figure 0003991214
    (式中、Rは同一でも異なってもよく、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルキル基示す。nは0又は1であり、mは〜11の整数である。kは0〜の整数である。)
  2. 請求項1載のスルホニルジアゾメタン化合物からなる化学増幅型レジスト材料用の光酸発生剤。
  3. (A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
    (B)放射線照射により酸を発生する請求項1載のスルホニルジアゾメタン化合物
    を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト材料。
  4. 更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含む請求項記載のレジスト材料。
  5. (A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である請求項又は記載のレジスト材料。
  6. (A)成分の樹脂が、フェノール性水酸基の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基によってフェノール性水酸基の水素原子全体の平均0モル%を超え80モル%以下の割合で置換されている重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
  7. (A)成分の樹脂が、下記一般式(2a)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるフェノール性水酸基の水素原子の一部が1種又は2種以上の酸不安定基により部分置換された単位を含み、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
    Figure 0003991214
    (式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。R6は酸不安定基を示す。S及びTは正の整数を示し、0<T/(S+T)≦0.8を満足する数である。)
  8. (A)成分の樹脂が、下記一般式(2a’)の繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに基づく単位が平均0モル%を超え50モル%以下の割合で含有されており、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
    Figure 0003991214
    (式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R6は酸不安定基を示す。R6aは水素原子又は酸不安定基であるが、少なくとも一部が酸不安定基である。xは0又は正の整数、yは正の整数である。x+y≦5を満足する数であり、M、Nは正の整数で、Lは0又は正の整数であり、0<N/(M+N+L)≦0.5、及び0<(N+L)/(M+N+L)≦0.8を満足する数である。)
  9. (A)成分の樹脂が、下記一般式(2a’’)の繰り返し単位を有する高分子化合物であって、該高分子化合物中におけるインデン及び/又は置換インデンに基づく単位が平均0モル%を超え50モル%以下の割合で含有されており、(A)成分の樹脂全体に対し酸不安定基を含む単位が平均0モル%を超え80モル%以下の割合である重量平均分子量3,000〜100,000の高分子化合物である請求項記載のレジスト材料。
    Figure 0003991214
    (式中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R6は酸不安定基を示し、R6aは水素原子又は酸不安定基であるが、少なくとも一部が酸不安定基である。xは0又は正の整数、yは正の整数である。x+y≦5を満足する数である。yyは0又は正の整数であり、x+yy≦5を満足する数である。A、Bは正の整数で、C、D、Eは0又は正の整数であり、0<(B+E)/(A+B+C+D+E)≦0.5、及び0<(C+D+E)/(A+B+C+D+E)≦0.8を満足する数である。)
  10. 酸不安定基が下記一般式(4)〜(7)で示される基、炭素数4〜20の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基、炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基である請求項6乃至のいずれか1項記載のレジスト材料。
    Figure 0003991214
    (式中、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜18の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、R12は炭素数1〜18のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、R10とR11、R10とR12、R11とR12とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR10、R11、R12はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
    13は炭素数4〜20の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(4)で示される基である。zは0〜6の整数である。
    14は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、hは0又は1、iは0、1、2、3のいずれかであり、2h+i=2又は3を満足する数である。
    15は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、R16〜R25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、R16〜R25は互いに環を形成していてもよく、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい2価の炭化水素基を示す。また、R16〜R25は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい。)
  11. 更に、(D)塩基性化合物を配合することを特徴とする請求項乃至10のいずれか1項記載のレジスト材料。
  12. 更に、(E)有機酸誘導体を配合することを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項記載のレジスト材料。
  13. 有機溶剤の成分としてプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート及び/又は乳酸アルキルエステルを含む請求項乃至12のいずれか1項記載のレジスト材料。
  14. (i)請求項乃至13のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
    (ii)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
    (iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
    を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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