しかしながら、上記の従来技術は次に挙げるような不都合を主に有していた。このエアロパーツを自動車に装着した場合、エアロパーツが車体の下部に取付けられるものであるため、エアロパーツ本体と路面とのクリアランスが狭く、踏切や歩道などの横断時、縁石などの段差、勾配の急な道路の上がり下がり時などに路面と干渉することがあり、エアロパーツ本体の下部に傷がついたり、割れが入ったり、欠損したりすることがよくあった。この場合、エアロパーツ本体が一体的に形成されていることから、たとえ傷や割れや欠損がエアロパーツ本体の下部付近だけだとしても、エアロパーツ本体全てを取外して交換しなければならず、自動車のオーナーとしては維持費用が嵩むことになっていた。また、このエアロパーツの交換作業を行う者としては、一体的に形成されているために嵩張るエアロパーツ本体全体を扱わなければならず、取りまわしが悪くなり、作業に手間がかかってしまっていた。
ここで、エアロパーツ本体を比較的軟質の樹脂によって形成することで、エアロパーツ本体の傷や割れや欠損が起こり難くすることも可能であるが、この場合、エアロパーツ本体の剛性が弱くなるため、エアロパーツ本体の形状が容易に変形するという問題があった。
また、このエアロパーツは、上述のように意匠的な役割もあるため、自動車のオーナーがそのときどきの好みや流行に合わせてエアロパーツ本体の外観を変更したいと望むことがあるが、この場合、エアロパーツ本体が一体的に形成されていることから、エアロパーツ本体全てを取外して交換しなければならず、これもまた自動車のオーナーとしては費用が嵩むこととなり、交換作業を行う者としては手間がかかることになっていた。
本発明は上記の実情を鑑み、維持コストを抑えることが可能であり、また、多様な外観を容易に楽しむことが可能な自動車用エアロパーツの提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる自動車用エアロパーツは、車体の下部に接合された第一部材と、該第一部材の下部に取外し可能に接合された第二部材とを備えることを主な特徴とするものである。
ここで、車体とは、自動車において、車両の、エンジンやタイヤ以外の、車両の外面を形づくっているボディーを含むものである。また、車体の下部とは、フロントバンパー、サイドステップ(サイドパネル)、リアバンパーなどを含むものである。
また、第一部材は、車体と形状の連続性が高くてもよく、低くてもよい。また、第一部材は、車体の下部の一部を被覆することなく車体の下部に連なって接合されていてもよく、車体の下部の表面の一部を被覆して接合されていてもよい。また、第二部材も、第一部材と形状の連続性が高くてもよく、低くてもよい。さらに、第二部材も、第一部材の下部を被覆することなく第一部材に連なって接合されていてもよく、第一部材の下部の表面の一部を被覆して接合されていてもよい。
また、第一部材及び第二部材は、FRP・ABS・ウレタン・PA(ポリアミド)・PP(ポリプロピレン)・ポリエチレンなどを含む樹脂で形成されることが好ましい。ただし、アルミ・鉄などを含む金属、あるいは、木材で形成されることを排除するものではない。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、車体の下部に設けられるエアロパーツが、第一部材とその第一部材に取外し可能に接合された第二部材とに上下方向に分割されて構成されることになる。これにより、下側の第二部材に路面の突起物などが衝突して第二部材に傷・割れ・欠損などが発生した際に、第一部材から第二部材を取外して第二部材のみを交換することが可能となる。また、この交換作業の際、第二部材のみを取り扱えばよいので、自動車用エアロパーツ全体を取り替える場合に比べて取りまわしがよくなる。また、逆に上側の第一部材のみに傷・割れ・欠損などが発生した際に、第一部材のみを交換することが可能となる。
さらに、自動車用エアロパーツが一体的に構成されていると、一部に割れ・欠損が発生した際に被害が全体にまで及ぶ可能性があるが、第一部材と第二部材とにより分割して構成したことにより、第二部材に割れ・欠損が発生しても、その被害を第二部材だけで止めることが可能となる。また、逆に上側の第一部材に割れ・欠損が発生しても、その被害を第一部材だけに止めることが可能となる。
このように、本発明の自動車用エアロパーツは、第一部材又は第二部材に傷・割れ・欠損などが発生した際に、第一部材又は第二部材のみを取り替えればよく、自動車用エアロパーツ全体を取り替えた場合に比べて維持費用を抑えることができる。また、下側の第二部材を交換する場合は、第二部材のみを取り扱えばよいので、自動車用エアロパーツ全体を取り替える場合に比べて取りまわしがよくなり、手間がかからず、効率性が高まる。さらに、第一部材又は第二部材に割れ・欠損などが発生した際に、被害を一部分に食い止め、割れ・欠損などが自動車用エアロパーツ全体に広がることを抑えることが可能となり、維持費用を抑えることができる。
本発明にかかる自動車用エアロパーツは、上記の構成に加え、前記第二部材は、前記第一部材よりも軟質な材料で形成されているものを含むものであってもよい。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、上記の作用に加え、下側の第二部材が軟質な材料で形成されていることで、第二部材に路面の突起物などが衝突しても第二部材に傷・割れ・欠損などが発生し難くなる。また、上側の第一部材が硬質な材料で形成されていることで、自動車用エアロパーツ全体を軟質な材料で形成した場合に比べ、形状保持が可能となる。
このように、本発明の自動車用エアロパーツは、上記の効果に加え、全体の形状保持が可能であるとともに第二部材に傷・割れ・欠損が発生し難くなり、交換にかかる維持コストを抑えることができる。
本発明にかかる自動車用エアロパーツは、上記の構成に加え、前記第二部材は、前記第一部材の表面の少なくとも一部を被覆して接合されているものであってもよい。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、上記の作用に加え、第一部材の表面の少なくとも一部が第二部材によって被覆されることになる。これにより、第一部材が自動車用エアロパーツの外郭となる部分が少なくなる。このように、本発明の自動車用エアロパーツは、上記の効果に加え、第一部材の少なくとも一部が第二部材によって被覆されることから、第二部材によって第一部材に突起物などが衝突することを防止することが可能となり、第一部材の交換にかかる維持コストを抑えることができる。
本発明にかかる自動車用エアロパーツは、上記の構成に加え、前記第一部材に対して、前記第二部材が複数種類用意されているものであってもよい。
ここで、第二部材は、空気の流れの制御の仕方が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、形状が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、色が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、マフラーが通り抜け可能な切欠の形状が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよい。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、上記の作用に加え、第一部材に取外し可能に接合される第二部材が複数種類用意されていることから、第一部材はそのままで第二部材を交換して利用することが可能になる。このように、本発明の自動車用エアロパーツは、上記の効果に加え、第二部材を交換することで、空気の流れの制御を容易に変更できたり、多様な外観を容易に楽しむことができたり、多様なマフラーに対応することができる。
本発明にかかる自動車用エアロパーツは、上記の構成に加え、マフラーが通り抜け可能な切欠を有し、前記第一部材又は前記第二部材の前記マフラーと対向する部位に取外し可能に接合された第三部材をさらに備えるものであってもよい。
ここで、第三部材は、第一部材と第二部材とにまたがって設けられているものであってもよく、第一部材又は第二部材のどちらか一方のみに設けられているものであってもよい。また、マフラーが通り抜け可能な切欠は、略円形状に設けられていてもよく、略四角形状に設けられていても良い。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、上記の作用に加え、第三部材が第一部材又は第二部材に対して取外し可能に設けられていることから、自動車用エアロパーツを取付ける自動車のマフラーの太さや形状に合わせて、切欠の形状や大きさがそのマフラーに合う第三部材に交換することが可能となる。このように、本発明の自動車用エアロパーツは、上記の効果に加え、多様なマフラーに容易に対応することができる。
本発明にかかる自動車用エアロパーツは、上記の構成に加え、前記第一部材は、前記車体の乗降部に取付けられたドアの下部に接合されているものを含むものであってもよい。
したがって、本発明の自動車用エアロパーツによれば、上記の作用に加え、第一部材がドアの下部に接合されていることから、ドアを閉めれば、第一部材がサイドステップ(サイドパネル)の下部に接合された場合と同様の外観となる。また、第一部材がドアの下部に接合されていることから、ドアを開ければ、ドアと一緒に自動車用エアロパーツが移動し、自動車用エアロパーツを装着していない車体と同様の状態となる。
このように、本発明の自動車用エアロパーツは、上記の効果に加え、ドアを開ければ乗降部に自動車用エアロパーツがなくなるので、自動車を乗り降りする際に自動車用エアロパーツを踏んだり、引っ掛けたりすることがなくなり、自動車用エアロパーツに傷・割れ・欠損が発生することを防止できる。また、ドアを開ければ乗降部に自動車用エアロパーツがなくなるので、車両の下にジャッキを入れて、ジャッキアップすることができる。
以上のように、本発明によれば、維持コストを抑えることが可能であり、また、多様な外観を容易に楽しむことが可能な自動車用エアロパーツを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の一実施形態であるフロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3について、図1から図3までに基づき説明する。本実施形態のフロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3は、自動車4のエアロダイナミクス(空力特性)の向上と、自動車4の外観の向上とを目的に取り付けられたものである。ここで、リアエアロパーツ3が本発明の自動車用エアロパーツに相当し、フロントエアロパーツ1及びサイドエアロパーツ2は参考例である。
本実施形態のフロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3の構成について説明する。先ず、フロントエアロパーツ1は、図1及び図2(a)に示すように、緩衝器である純正のフロントバンパーを取外してから取付けられているものであり、第一部材11と、第二部材12とを主に備えている。なお、図1は、本発明の一実施形態であるリアエアロパーツ3と、参考例であるフロントエアロパーツ1及びサイドエアロパーツ2とを自動車4に取付けた状態を示す側面図であり、図2(a)は、フロントエアロパーツ1を自動車4に取付けた状態を示す正面図である。
第一部材11は、自動車4の車体10に取外し可能に接合され、下方に向けて延出している。また、第一部材11は、図3(a)に示すように、ボルト13を挿通して車体10のねじ孔10c及びナット15と螺合させるための取付孔14と、第二部材12を取付けるための取付孔15とを主に備えている。また、第一部材11は、FRPなどの硬質の樹脂で形成されているとともに第二部材12よりも厚みがあるので剛性に優れている。なお、図3(a)は、図2(a)におけるA−A断面図である。
第二部材12は、第一部材11に取外し可能に接合され、第一部材11から下方に延びて設けられているものである。また、第二部材12は、図3(a)に示すように、ピン20を挿通するための取付孔21とを主に備えている。なお、ピン20は、頭部20aと、軸の先端から設けられた係止部20bとを備えており、ピン20を第二部材12の取付孔21及び第一部材11の取付孔15に挿通すると係止部20bが挿通されたのちに開いて、頭部20aが第二部材12の板面を抑えるとともに係止部20bの先端が第一部材11の板面を抑えることになり、これによって第一部材11と第二部材12を接合するものである。また、第二部材12は、第一部材11よりも軟質の樹脂で形成されているとともに第一部材11よりも厚みがないので剛性が低いが、一方で路面の突起物などに衝突しても傷・割れ・欠損などが発生し難い構成となっている。
続いて、サイドエアロパーツ2は、図1に示すように、乗降部のサイドステップ30に取付けられているものであり、第一部材31と、第二部材32とを主に備えている。
第一部材31は、サイドステップ30に取外し可能に接合され、サイドステップ30付近から下方に延びて設けられているものである。また、第一部材31は、図3(b)に示すように、両面テープ33を介してサイドステップ30の前面30aに接合される接合部34と、両面テープ35を介してサイドステップ30の底面30bに接合される接合部36と、第二部材32を取付けるための取付孔37とを主に備えている。なお、図3(b)は、図1におけるB−B断面図である。
第二部材32は、第一部材31に取外し可能に接合され、第一部材31から下方に延びて設けられているものである。また、第二部材32は、図3(b)に示すように、ピン38を挿通するための取付孔39とを主に備えている。なお、ピン38は、頭部38aと、軸の先端から設けられた係止部38bとを備えており、ピン38を第二部材32の取付孔39及び第一部材31の取付孔37に挿通すると係止部38bが挿通されたのちに開いて、頭部38aが第二部材32の板面を抑えるとともに係止部38bの先端が第一部材31の板面を抑えることになり、これによって第一部材31と第二部材32を接合するものである。また、第二部材32は、第一部材31よりも軟質の樹脂で形成されているとともに第一部材31よりも厚みがないので剛性が低いが、一方で路面の突起物などに衝突しても傷・割れ・欠損などが発生し難い構成となっている。
続いて、リアエアロパーツ3は、図1及び図2(b)に示すように、緩衝器であるリアバンパー50に取付けられているものであり、第一部材51と、第二部材52、第三部材53とを主に備えている。図2(b)は、リアエアロパーツ3を自動車4に取付けた状態を示す正面図である。
第一部材51は、リアバンパー50に取外し可能に接合され、リアバンパー50付近から下方に延びて設けられているものである。また、第一部材51は、図3(c)に示すように、両面テープ54などを介してリアバンパー50の前面50aと接合する接合部55と、両面テープ56などを介してリアバンパー50の底面50bと接合する接合部57と、第二部材52を取付けるための取付孔58とを主に備えている。また、第一部材51は、FRPなどの硬質の樹脂で形成されているとともに第二部材52よりも厚みがあるので剛性に優れている。なお、図3(c)は、図2(b)におけるC−C断面図である。
第二部材52は、第一部材51に取外し可能に接合され、第一部材51から下方に延びて設けられているものである。また、第二部材52は、図3(c)に示すように、第一部材51の前面51aの一部を被覆し、ピン59を挿通するための取付孔60を主に備えている。なお、ピン59は、頭部59aと、軸の先端から設けられた係止部59bとを備えており、ピン59を第二部材52の取付孔60及び第一部材51の取付孔58に挿通すると係止部59bが挿通されたのちに開いて、頭部59aが第二部材52の板面を抑えるとともに係止部59bの先端が第一部材31の板面を抑えることになり、これによって第一部材51と第二部材52を接合するものである。また、第二部材52は、第一部材51よりも軟質の樹脂で形成されているとともに第一部材51よりも厚みがないので剛性が低いが、一方で路面の突起物などに衝突しても傷・割れ・欠損などが発生し難い構成となっている。
第三部材53は、図2(b)に示すように、マフラー61が通り抜け可能な切欠62を有し、第二部材52のマフラー61に相対する部位に取外し可能に接合されているものである。また、第三部材53は、第二部材52に対して両面テープ(図示省略)などを介して接合されている。
次に、本実施形態のフロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3の作用・効果について説明する。フロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3を自動車4に装着することによって、従来の自動車用エアロパーツと同様、高速走行時の空気の流れを制御することが可能となり、自動車の操舵性・安定性が確保されることになる。また、元の車体に対して意匠面で差別化を図ることが可能となったり、自動車4を部分的に利用者の好みの外観に変更することが可能となったり、車体全体が低く抑えられたような外観となり、見る者に精悍でスポーティな印象を与えることが可能となる。
また、フロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3では、前部の車体10に付設されるフロントエアロパーツ1、サイドステップ30に付設されるサイドエアロパーツ2、リアバンパー50に付設されるリアエアロパーツ3が、それぞれ第一部材11,31,51と、その第一部材11,31,51にピンなどを介して取外し可能に接合された第二部材12,32,52とに上下方向に分割されて構成されている。これにより、路面とのクリアランスが狭い下側の第二部材12,32,52に路面の突起物などが衝突して第二部材12,32,52に傷・割れ・欠損などが発生しても、第一部材11,31,51から第二部材12,32,52のみを交換することが可能となる。すなわち、フロントエアロパーツ1全体、サイドエアロパーツ2全体、または、リアエアロパーツ3全体を交換する必要がなくなる。したがって、フロントエアロパーツ1全体、サイドエアロパーツ2全体、リアエアロパーツ3全体を取り替えた場合に比べて維持費用を抑えることができる。
また、第二部材12,32,52の交換作業の際、第二部材12,32,52のみを取り扱えばよいので、フロントエアロパーツ1全体、サイドエアロパーツ2全体、または、リアエアロパーツ3全体を交換する場合に比べて取りまわしがよくなる。また、第二部材12,32,52が第一部材11,31,51に対してピンなどによって接合されていることから、簡単な作業で交換を行うことが可能となる。したがって、手間がかからず、効率性が高まる。
また、フロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3が一体的に構成されていると、路面の突起物などに衝突して一部に割れ・欠損が発生した際に被害が全体にまで及ぶ可能性があるが、第一部材11,31,51と第二部材12,32,52とにより分割して構成したことにより、第二部材12,32,52に割れ・欠損が発生しても、その被害を第二部材12,32,52だけで食い止めることが可能となる。したがって、割れ・欠損などがフロントエアロパーツ1全体、サイドエアロパーツ2全体、リアエアロパーツ3全体に広がることを抑えることが可能となり、維持費用を抑えることができる。
また、フロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、リアエアロパーツ3は、下側の第二部材12,32,52が軟質な材料で形成されていることで、第二部材12,32,52に路面の突起物などが衝突しても第二部材に傷・割れ・欠損などが発生し難くなる。したがって、交換にかかる維持コストを抑えることができる。また、上側の第一部材11,31,51がFRPなどの硬質な材料で形成されていることで、フロントエアロパーツ1全体、サイドエアロパーツ2全体、または、リアエアロパーツ3全体を軟質な材料で形成された場合に比べ、剛性が高まり、形状保持が可能となる。したがって、フロントエアロパーツ1、サイドエアロパーツ2、または、リアエアロパーツ3の形状が崩れてしまうことが防止できる。
また、本実施形態のリアエアロパーツ3は、第一部材51の前面51aの一部が第二部材52によって被覆されている。これにより、第一部材51がリアエアロパーツ3の外郭となる部分が少なくなる。したがって、第二部材52によって第一部材51に路面の突起物などが衝突することが防がれ、第一部材51における傷・割れ・欠損などの発生を防止できる。このため、第一部材51の交換にかかる維持コストを抑えることができる。
さらに、本実施形態のリアエアロパーツ3は、第三部材53が第二部材52に対して取外し可能に設けられていることから、リアエアロパーツ3を取付ける自動車4のマフラー61の太さや形状に合わせて、切欠62の形状や大きさがそのマフラー61に合う第三部材53に交換することが可能となる。このように、本実施形態のリアエアロパーツ3は、多様なマフラー61に容易に対応することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明した。しかし、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
上記実施形態のリアエアロパーツ3では、一つの第一部材51に対して、一つの第二部材52が用意されているものを示した。しかし、これに特に限定されるものではなく、一つの第一部材51に対して、複数種類の第二部材52が用意されていてもよい。ここで、第二部材52は、空気の流れの制御の仕方が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、形状が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、色が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよく、マフラー61が通り抜け可能な切欠の形状が互いに異なる種類のものが複数用意されていてもよい。
これによれば、第一部材51に取外し可能に接合される第二部材52が複数種類用意されていることから、第一部材51はそのままで第二部材52を交換して利用することが可能になる。したがって、第二部材52を交換することで、空気の流れの制御を容易に変更できたり、多様な外観を容易に楽しむことができたり、多様なマフラー61に対応することができる。
上記実施形態のリアエアロパーツ3において、第一部材51と第二部材52とは、互いに同じ色であってもよく、互いに色が異なっていてもよい。また、前部の車体10、サイドステップ30、リアバンパー50と同じ色であってもよく、異なる色であってもよい。
上記実施形態のリアエアロパーツ3において、第二部材52が第一部材51の前面を被覆することなく、第一部材51の前面に連なって接合されていてもよい。この場合、第一部材51と第二部材52との連続性が高まり、外観を向上できる。
上記実施形態のリアエアロパーツ3は、第三部材53を第二部材52に取外し可能に設けたものを示した。しかし、これに特に限定されるものではなく、例えば、マフラーがより大きい場合などは、第三部材53を第二部材52及び第一部材51にまたがって設けてもよい。
上記実施形態のリアエアロパーツ3は、第一部材51よりも第二部材52の方が自動車4の長手方向に突出しているものを示した。しかし、これに特に限定されるものではなく、第一部材51の方が第二部材52よりも自動車4の長手方向に突出してもよい。このような場合、第一部材51のみに障害物が衝突して第一部材51のみに傷・割れ・欠損が起きる可能性がある。しかし、このような場合も同様に、第一部材51のみを交換することが可能となるので、リアエアロパーツ3全体を交換する必要がなくなる。したがって、リアエアロパーツ3全体を取り替えた場合に比べて維持費用を抑えることができる。
上記実施形態のリアエアロパーツ3は、第二部材52をピン59を介して第一部材51に接合するものを示した。しかし、これに特に限定されるものではなく、例えば、図4(c)にそれぞれ示すように、第二部材52を両面テープ63を介して第一部材51に接合してもよい。この場合、第二部材52の上面と両面テープ63が面一となるように、第二部材52の上面に凹部67を設けてもよい。
上記実施形態のリアエアロパーツ3は、図5(c)に示すように、第一部材51の高さ方向の長さをより長くするとともに、第二部材52を、第一部材51の底面に沿って設けられた底面被覆部52aと、第一部材51の前面の一部を被覆する前面被覆部52bとから構成してもよい。また、この場合、第一部材51にねじ孔64を設けるとともに、第二部材52の底面被覆部52aに取付孔65を設け、第一部材51及び第二部材52をボルト66及びナット67によって接合してもよい。また、第二部材52の前面被覆部52bの端部に接合部を設け、両面テープ68を介して第一部材51の前面と接合してもよい。