JP3988248B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自由状態でインキを収容するインキタンクとして後端を開口した筒体を有し、この筒体内にインキ消費に伴ってインキの界面に追従して移動する移動栓を配置してなる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維集束体や多孔質体などのインキ吸蔵体にインキを含浸させたものではなく、インキタンク内に自由状態でインキを収容する筆記具は、所謂生インキ式の筆記具と称され、豊富なみずみずしいインキ吐出と、大量のインキを無駄なく消費できる等の利点を有している。このような生インキ式筆記具においては特にインキ洩れについて考慮されるべきであり、ペン先へのインキ供給路のような制御されたインキ流通部分以外は密閉するように作られるのが一般的である。縦断面櫛歯状の一時的インキ溜め部材をペン先とインキタンクとの間に介在させるようなものも知られているが、このものはインキタンク内への通気路をそのまま外界と連通しているが、毛細管力を利用して通気路の外界への開口部分にインキが極力達しないように工夫されている。
【0003】
上述のような生インキ式筆記具のインキタンクもインキ消費に伴って減少するインキの容量分外気を取り入れなくてはインキタンク内が減圧状態となってしまい、ペン先へのインキ供給を阻害することになる。よって、必ず消費したインキ分の体積を他のもので置換してやることが必要となる。通常は、通気路を外界に開口してインキが消費されることによる圧力変化によってインキタンク内に空気を取り入れるものが一般的である。インキタンク内に直接空気を取り入れ消費したインキと置換させるものの他に、インキタンクの容積自体を変化させ、自動的にインキ残量に応じたインキタンク容積となるようにしたものもある。例えば、インキタンク自体がブロー成形などによる比較的変形しやすい軟質材よりなるものとし、インキ消費の体積分インキタンクが潰れていくものや、インキタンクにインキ開面に追従して移動する壁(移動栓)を配置して常にインキタンク内容積がインキタンク内に存在するインキの容積とほぼ等しくなるようにしたものがある。このような、インキ残量に伴って、インキタンク容積を変化(減少)させるタイプのもののうち移動壁を配置したものとして、インキタンク内壁に当接する剛体や弾性体などの固体やインキと混合されにくい高粘度流体をインキ界面位置に配したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述する移動栓がインキ消費による減圧の力に引かれて移動可能とするためには比較的弱い力で移動可能でなくてはならず、このことが特定の状態においては問題点となる場合があった。即ち筆記具を落下させた場合などの衝撃によって移動栓が後方に移動してしまったり、インキタンク内に空気が存在するときに高温下ではこの空気の体積が増加することによって、移動栓を後方に押してしまうことがあった。これらの現象は、インキタンク内を減圧させることになり、インキ吐出の不良をまねく恐れがあると共に、更にインキタンク内にペン先等により不要な空気を取り入れてしまう原因となり、高温下における問題が増加することになる。また、移動栓の後方移動が進むとインキタンクの後端開口部より抜け出てしまい、該部よりのインキ洩れにつながるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、自由状態でインキを収容するインキタンクとして後端を開口して外気と連通した筒体を外装体に収容し、この筒体内にインキ消費に伴ってインキの界面に追従して移動する移動栓を配置してなる筆記具において、前記筒体の後端開口部近傍に移動栓との当接可能な障壁を配置すると共に、該障壁に移動栓後側と外気とを連通する通気孔を開口し、該障壁と移動栓とが当接した際に前記インキ及び前記移動栓の筒体後端開口部への流通を閉塞すること、また、前記移動栓の前端部の断面形状を円弧状となすと共に、前記筒体の後端を外装体の内壁面に当接させたこと、さらに、前記障壁を筒体と別体の尾栓とし、該尾栓が外気と連通する通気路を有する筆記具を第1の要旨とし、自由状態でインキを収容するインキタンクとして後端を開口して外気と連通した筒体を外装体に収容し、この筒体内にインキ消費に伴ってインキの界面に追従して移動する移動栓を配置してなる筆記具において、前記筒体の後端開口部近傍に移動栓との当接可能な障壁を配置すると共に、該障壁に移動栓後側と外気とを連通する通気孔を開口し、該障壁と移動栓とが当接した際に前記インキ及び前記移動栓の筒体後端開口部への流通を閉塞すること、また、前記移動栓の前端部の断面形状を円弧状となすと共に、前記筒体の後端を外装体の内壁面に当接させたこと、さらに、前記障壁を筒体を収容する外装体の内壁に形成したことを特徴とする筆記具を第2の要旨とする。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づき説明する。要部拡大断面図である図1に示したものは、従来の参考例であり、インキタンクとしてポリプロピレン樹脂の押出成形物である筒体1を有し、内部に粘度5.5mPa・s(25℃、B型粘度計による回転数60rpm)の水性顔料インキ2を収容している。又、インキタンク内には、移動栓としてαオレフィンを主成分とした高粘度流体3と高粘度流体3に形状安定体としての浮栓4を浸してインキ2の界面に配している。また、筒体1は外装体5に収容されており、筒体1の後端開口部1aは外装体5の前側部に形成した通気孔(図示せず)と連通しており、インキ消費にともなって移動栓の後方に外気を取り入れインキタンク内が減圧とならないように構成している。
【0007】
筒体1は後部内壁に周状の内方突部1bを形成してある。内方突部1bは中心孔を筒体内への空気の取り込み口としており、その内径を浮栓4の後端面の外径以下として、移動栓と当接可能な障壁を形成する。即ち、衝撃やインキタンク内に存在する空気の影響で移動栓が後方移動した時、浮栓4と内方突部1bが周状に当接する。周状に当接することによって、該部を液密とすることができ、インキタンク内と外界との通路を遮断する。よって移動栓が後方移動しても、インキがパイプ体開口部より洩れることは防止される。
【0008】
ここで、筆記具の出荷時である初期段階において、インキ充填量や高粘度流体3の充填量を調節するなどして、浮栓4の後端と障壁である内方突部1bの前端との距離5mm以下としておくことが好ましい。特に、本参考例においては、数mPa・sという低粘度のインキを使用しているので、インキタンク内に空気が混入して気泡となった際の悪影響が出易いため、3mm以下に調節している。
【0009】
図2に示したものは、本発明の一例であり、前記インキタンクとして、直管状の内壁を有する筒体1とし、その後端開口部に通気孔6aを有する尾栓6を取り付けたものである。この尾栓6が移動栓に対して当接可能な障壁を形成する。即ち、尾栓6に形成された通気孔6aの内径を移動栓の外径以下としてあり、移動栓が後方移動した際に液密の当接部分を形成し、移動栓の後方移動を規制し、インキ洩れを抑制する。
【0010】
図3に図2の一例の変形例を示す。移動栓に対する後方移動規制をなす障壁の尾栓6をその先端面が中心孔に向かって凸となるテーパー壁6bとし、これに対応する移動栓の浮栓4の後端部分も前記テーパー壁6bと傾きが同形状の中心に向かって凹となるテーパー壁4aとしてある。このようにすることによって、尾栓6と浮栓4とが当接した際にその当接面積を比較的大きくすることができ、更に液密信頼性の高いものとすることができる。この互いに当接する面部分を曲面上とすれば更に当接面積を大きくすることもできる。また、図示はしないが、尾栓6と浮栓4のいずれか一方のみの当接面をテーパー壁又は曲面としておけば、互いの設置位置の中心線に多少のバラツキが生じたとしても当接する過程の中で互いの中心線が合うように浮栓4が移動するので、寸法のバラツキ等による液密信頼性を高めることができる。
【0011】
図4に示したものは、障壁として外装体5の底部に形成した凸部5aを利用したものである。この凸部5aには、インキタンク内に連通する通気路5bが形成されている。前述の例と同様に移動栓が後方移動した際に、凸部の先端面と液密の当接を形成し、インキ洩れを抑制する。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、筆記具に衝撃が付与されたり、また、インキタンク内に空気が混入して気泡となり移動栓を後方に移動させてしまっても、移動栓がインキタンクより外れることが極力抑制され、インキが洩れ出すことが極力抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の参考例を示す要部拡大断面図。
【図2】 本願発明の一例を示す要部拡大断面図。
【図3】 変形例を示す要部拡大断面図。
【図4】 更に他の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 筒体
1a 後端開口部
1b 内方突部
2 インキ
3 高粘度流体
4 浮栓
4a テーパー壁
5 外装体
5a 凸部
6 尾栓
6a 通気孔
6b テーパー壁
Claims (2)
- 自由状態でインキを収容するインキタンクとして後端を開口して外気と連通した筒体を外装体に収容し、この筒体内にインキ消費に伴ってインキの界面に追従して移動する移動栓を配置してなる筆記具において、前記筒体の後端開口部近傍に移動栓との当接可能な障壁を配置すると共に、該障壁に移動栓後側と外気とを連通する通気孔を開口し、該障壁と移動栓とが当接した際に前記インキ及び前記移動栓の筒体後端開口部への流通を閉塞すること、また、前記移動栓の前端部の断面形状を円弧状となすと共に、前記筒体の後端を外装体の内壁面に当接させたこと、さらに、前記障壁を筒体と別体の尾栓とし、該尾栓が外気と連通する通気路を有する筆記具。
- 自由状態でインキを収容するインキタンクとして後端を開口して外気と連通した筒体を外装体に収容し、この筒体内にインキ消費に伴ってインキの界面に追従して移動する移動栓を配置してなる筆記具において、前記筒体の後端開口部近傍に移動栓との当接可能な障壁を配置すると共に、該障壁に移動栓後側と外気とを連通する通気孔を開口し、該障壁と移動栓とが当接した際に前記インキ及び前記移動栓の筒体後端開口部への流通を閉塞すること、また、前記移動栓の前端部の断面形状を円弧状となすと共に、前記筒体の後端を外装体の内壁面に当接させたこと、さらに、前記障壁を筒体を収容する外装体の内壁に形成したことを特徴とする筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10362998A JP3988248B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10362998A JP3988248B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 筆記具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11277972A JPH11277972A (ja) | 1999-10-12 |
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Family
ID=14359070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10362998A Expired - Fee Related JP3988248B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3988248B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4590800B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2010-12-01 | ぺんてる株式会社 | 筆記具 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10362998A patent/JP3988248B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH11277972A (ja) | 1999-10-12 |
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