JPH0966693A - 筆記具 - Google Patents

筆記具

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JPH0966693A
JPH0966693A JP7245542A JP24554295A JPH0966693A JP H0966693 A JPH0966693 A JP H0966693A JP 7245542 A JP7245542 A JP 7245542A JP 24554295 A JP24554295 A JP 24554295A JP H0966693 A JPH0966693 A JP H0966693A
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ink tank
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Atsushi Tamai
淳 玉井
Tsutomu Shimizu
勉 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面形状安定体とインキタンク内壁との隙間
部が0.1〜0.4mmであると共に、高粘度流体は、
粘度が1万cps〜100万cpsの範囲であり、且
つ、インキタンク内壁との接触角が30〜45°であ
る。 【解決手段】 インキ吐出が良好で筆跡に濃淡が発生し
たりかすれが発生することが極力抑制されたものである
と共に、インキタンク後端よりのインキの逆流(洩れ)
を極力抑制したものたりえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後端部を開放する
インキタンクに自由状態で収容されるインキの逆流防止
体として、高粘度流体と高粘度流体の界面形状安定体と
を、前記界面形状安定体とインキタンク内壁との隙間部
に前記高粘度流体が介在するように配した筆記具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インキタンク内に自由状態でインキを収
容する、所謂生インキ式の筆記具は、インキを大量に内
蔵できると共に、豊富なインキ吐出を可能にするものと
して広く用いられている。内蔵するインキを安定に吐出
するためには、インキ消費に伴うインキタンク内圧の減
少を抑制しなくてはならない。一例として、消費したイ
ンキ分の空気を外部から供給すべく空気孔を設けたもの
や、消費したインキ分インキタンクの容積を変化させる
ものなどが知られている。インキタンクの容積を変化さ
せるものとしては、特開平6−24195号公報に開示
されているような、インキタンク内にスライド栓を設置
したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のインキタンクの
容積を変化させるタイプの生インキ式筆記具では、イン
キの逆流(洩れ)防止及びインキ消費に速やかに対応し
てインキタンクの容積を変化させる機能の点で充分に満
足できるものではなかった。
【0004】インキの逆流(洩れ)防止という機能とイ
ンキ消費に速やかに対応してインキタンクの容積を変化
させる機能とは、相反する一面を有している。即ち、イ
ンキの逆流を防止するためには、密栓としての機能が要
求され、衝撃等が付与された場合にもその液密性が破壊
されないことが必要であるが、これに対してインキ消費
に伴って速やかにインキタンク容積を変化させるために
は、インキの界面移動に対して速やかに移動しなくては
ならず、この移動に対して障害となるような要因は排除
されるべきである。この点、上述の公報に示されている
従来技術では、スライド栓をインキタンクとしての筒体
の内孔とほぼ同一の外径を有するものとしてインキタン
クの液密性を確保し、インキタンクとしての筒体の内壁
にシリコンオイルなどの潤滑剤を施すことによってスラ
イド栓の移動を妨げないようなしている。しかし、この
ようなものでは、インキタンクとしての筒体の内径やス
ライド栓の外径にバラツキが生じた場合には、スライド
栓の移動が円滑に行われず結果としてインキ吐出不良と
いう生インキ式筆記具として最も重要な品質の一つを失
うことになると共に、後部よりのインキ洩れという問題
が発生する恐れがあるものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、後端部
を開放するインキタンクに自由状態で収容されるインキ
の逆流防止体として、高粘度流体と高粘度流体の界面形
状安定体とを、前記界面形状安定体とインキタンク内壁
との隙間部に前記高粘度流体が介在するように配した筆
記具において、前記界面形状安定体はインキタンク内孔
の径より長い長手方向の長さを有し、前記高粘度流体の
介在する前記界面形状安定体とインキタンク内壁との隙
間部が0.1〜0.4mmであると共に、前記高粘度流
体は、粘度が1万cps〜100万cpsの範囲であ
り、且つ、インキタンク内壁との接触角が30〜45°
であることを特徴とする筆記具を要旨とする。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づき一例について説明する。
図1の筆記具Aは、軸筒1の内孔をそのままインキタン
ク2として用いたものであり、所謂使い捨ての生インキ
式筆記具の一例としてある。軸筒1の先端にはペン先ホ
ルダー3が圧入固定されており、軸筒1の内壁に形成し
た凸部4にてより抜け落ち防止されている。
【0007】ペン先ホルダー3の中心孔にはペン先5が
摺動自在に取り付けられている。ペン先5の後端部6
(筆記面と反対の端部)は、弾性を有するの合成樹脂か
らなる弁部材7に当接している。即ち、僅かでも筆圧等
の押圧力が加わればペン先5はインキタンク2側に移動
し、その押圧力が解除されれば、弁部材7の弾性力によ
り前方付勢されているため前進する。弁部材7は、軸筒
1に対する固定脚部7aと、切り込み状のインキ通孔7
cの形成されている平板状の変形面部7bとからなって
いる。ペン先5に筆圧などの押圧力を付与すると、ペン
先5はインキタンク2側に移動し、弁部材7の変形面部
7bを押圧する。変形面部7bは、押圧力により弾性変
形し、インキ通孔7cを開放する。
【0008】インキタンク2は、後端を開放する軸筒1
の内部にインキの使用減量に伴って移動する高粘度流体
8を配し外界と遮断したものである。高粘度流体8は、
インキ逆流防止体組成物として、インキに対して比較的
高粘度、高表面張力、低比重のものが好ましく、インキ
の種類によっても異なるが、一例としてシリコングリ
ス、シリコンオイル、ワセリン、ポリブテンのゲル化物
などが挙げられる。
【0009】この高粘度流体8内にインキと高粘度流体
との界面形状を安定に保ち、軸筒1の後端よりのインキ
洩れを抑制する界面形状保持部材9が浸漬されている。
界面形状保持部材9は、そのインキ側部分にインキタン
ク2の内径形状と略相似形の断面形状を有する最大径部
分9aを有すると共に、インキタンク2の内径以上の長
手方向長さを有している。本発明の筆記具の場合、イン
キタンク内容積可変のインキタンク構造が採用されるも
のであるが、本例のように少ないインキ通孔の開口量で
豊富なインキを吐出させようとするものでは、特別に円
滑なインキタンクの容積変化が要求される。即ち、イン
キ消費時直ちにその消費量と同じ量の容積変化がなされ
ないと、インキタンク内の負圧がインキ吐出を抑制する
力として働いてしまうためである。ここで、インキタン
ク2の内壁2aと界面形状保持部材9の最大径部分9a
との間に設けられた隙間部10は、0.1〜0.4mm
の範囲としてある。また、高粘度流体は、粘度が1万c
ps〜100万cpsの範囲であると共に、インキタン
ク2の内壁2aとの接触角が30〜45°である。この
ようにすることによって、インキの減少に伴って移動す
る界面形状保持部材9は移動抵抗がほとんどなく、且つ
インキの洩れを極力抑制することができる。
【0010】ここで、界面形状保持部材9は、インキ及
び高粘度流体8よりも見かけ上の比重が小さい方が好ま
しく、各種合成樹脂の射出成形品が採用できるが、イン
キの透過性(減量)や寸法安定性、コスト、成形の容易
性の面を考慮するとすると、ポリプロピレンやポリエチ
レンが好ましい。合成樹脂そのものの比重が比較的大き
い値であっても、本例のもののように空洞部分11を設
けることにより全体としての相対的な見かけ上の比重を
小さくすることができるものである。
【0011】図2に他の一例を示す。本例のものは、界
面形状保持部材9の底部分9bに、空洞部11に開口す
る孔12が形成されているものである。インキが消費さ
れるに伴って、高粘度流体8と界面形状保持部材9とは
移動するが、この際、インキタンク2の内壁2aに高粘
度流体8が付着していき、高粘度流体8の層は少なくな
っていく。界面形状保持部材9の底部分9bには、空洞
部11に開口する孔12が形成されており、この空洞部
11に存在する高粘度流体8をインキタンク2の内壁2
aと界面形状保持部材9との隙間部分に供給できるので
インキを完全に消費するまでインキタンクの容積現象を
円滑になすことができるものである。
【0012】ここで、インキタンク2の内壁2aと界面
形状保持部材9の最大径部分9aとの間に設けられた隙
間部10の大きさと、高粘度流体8の粘度及び高粘度流
体8のインキタンク2の内壁2aに対する接触角との関
係による筆記品質及びインキの逆流(後端部よりの洩
れ)についての試験を実施した。以下、試験とその結果
について説明する。
【0013】各試験に使用した高粘度流体のサンプルの
配合組成は表1〜表3に示した通りである。また、各試
験には、図1に示した筆記具と同形のものであり、イン
キタンクの材質は、ポリプロピレンのものを使用した
(商品名;エースポリプロJ425T、エースポリマー
(株)製)。尚、インキタンクの内径は7mm、充填し
たインキは2ml、充填した高粘度流体は0.17m
l、界面形状安定体の長手方向長さは9mmである。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】(1)筆記試験 各高粘度流体のサンプルについて、10本ずつの筆記具
にインキと共に充填し、筆記試験機にて、筆記荷重10
0g、筆記角度70°、毎秒70mmの筆記速度でイン
キタンクのインキが全て消費されるまで若しくは筆跡に
濃淡やかすれが発生するまで筆記した。 ○;筆跡に濃淡やカスレがなく安定にインキ吐出したも
のの数(10本中) △;筆跡に濃淡やカスレが発生したものの数(10本
中) ×;インキ吐出しなかったものの数(10本中)
【0018】(2)経時インキ洩れ試験 各高粘度流体のサンプルについて、10本ずつの筆記具
にインキと共に充填し、ペン先を上に向けた状態で、5
0℃の環境下に30日間放置し、高粘度流体及びインキ
の状態を観察し、インキ洩れの発生した本数を調べた。
(10本中)
【0019】上記筆記試験及び経時インキ洩れ試験を次
の3種類の隙間部を有する筆記具サンプルにて実施し
た。 筆記具サンプル1(評価結果;表4) 隙間部10が0.0mm〜0.1mmのものについて上
記各試験を行った。 筆記具サンプル2(評価結果;表5) 隙間部10が0.1mm〜0.4mmのものについて上
記各試験を行った。 筆記具サンプル3(評価結果;表6) 隙間部10が0.4mm〜0.5mmのものについて上
記各試験を行った。
【0020】試験に使用したインキの組成は次に示す通
りである。 ビクトリアピンクG−23(御国色素(株)製) 50部 グリセリン 23部 水 27部
【0021】
【発明の効果】各試験の結果を表4〜表6に示す。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】以上のように、本発明の筆記具は、インキ
消費に対して速やかにインキタンクの容積減少がなさ
れ、インキ吐出が良好で筆跡に濃淡が発生したりかすれ
が発生することが極力抑制されたものであると共に、イ
ンキタンク後端よりのインキの逆流(洩れ)を極力抑制
したものたりえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一例を示す断面図。
【図2】他の一例を示す断面図
【符号の説明】
A 筆記具A 1 軸筒 2 インキタンク 3 ペン先ホルダー 4 凸部 5 ペン先 6 後端部 7 弁部材 7a 固定脚部 7b 変形面部 7c インキ通孔 8 高粘度流体 9 界面形状保持部材 9a 最大径部分 9b 底部分 10 隙間部 11 空洞部分 12 孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端部を開放するインキタンクに自由状
    態で収容されるインキの逆流防止体として、高粘度流体
    と高粘度流体の界面形状安定体とを、前記界面形状安定
    体とインキタンク内壁との隙間部に前記高粘度流体が介
    在するように配した筆記具において、前記界面形状安定
    体はインキタンク内孔の径より長い長手方向の長さを有
    し、前記高粘度流体の介在する前記界面形状安定体とイ
    ンキタンク内壁との隙間部が0.1〜0.4mmである
    と共に、前記高粘度流体は、粘度が1万cps〜100
    万cpsの範囲であり、且つ、インキタンク内壁との接
    触角が30〜45°であることを特徴とする筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007098703A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Pentel Corp 筆記具
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