JP2008213188A - 両頭式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【構成】 内部にインキを収容する筒状の本体前後端にペン先を備え、それぞれのペン先と接続するインキを、本体内に収容した圧縮気体で区画した両頭式筆記具または、内部にインキを収容する筒状の本体前後端にペン先を備え、第1のペン先側の本体内にインキを充填配置させると共に、このインキの界面に直接又はフォロワー体を介して圧力を付与する圧縮気体を収容し、また、第2のペン先と接続されたインキ中継部材を第1のペン先の近傍にまで延接して、圧縮気体の圧力によって、それぞれのペン先からのインキ吐出支援をなす両頭式筆記具とする。
【選択図】 図1
Description
また、内部にインキを収容する筒状の本体前後端にペン先を備え、第1のペン先側の本体内にインキを充填配置させると共に、このインキの界面に直接又はフォロワー体を介して圧力を付与する圧縮気体を収容し、また、第2のペン先と接続されたインキ中継部材を第1のペン先の近傍にまで延接して、圧縮気体の圧力によって、それぞれのペン先からのインキ吐出支援をなす両頭式筆記具を第2の要旨とする。
修正液としては、塗布後の塗布面の速乾性が必要とされ、蒸気圧、蒸発速度などから液媒体として有機溶剤を適宜選択して使用することができるが、大気中に放出しても光化学スモッグの原因にならず、また、有機溶剤中毒予防規制を受けず比較的毒性の低い炭化水素系有機溶剤であるメチルシクロヘキサンを好ましく使用できる。そして、修正液としたときの白色顔料としては、酸化チタンの他に酸化亜鉛、中空樹脂粒子などが挙げられるが、白色度、隠蔽力、屈折率が比較的大きいことから酸化チタンを用いるのが望ましい。
ボールペンインキでは、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテルなどを主溶剤とし、マーキング用インキでは、比較的毒性の低く、極力臭気による嫌悪感が抑えられるイソプロピルアルコールなどの有機溶剤を主溶剤とした油性のインキや、水を主溶剤とした水性のインキとすることができ、染料または顔料を分散し、筆記紙面へのインキの滲みを抑制し、細い線巾での筆記が可能とするために、増粘剤などによって、3000mPa・s以上(ELD型粘度計STローター10rpm、25℃)の高粘度としたものが例示できる。
これらの本体内部に収容されるインキは、ペン先の組合せの場合と同様、仕様や使用用途に応じて適宜組み合わせることができる。例えば、両端のペン先が、筆記巾や塗布巾の異なる同質のペン先の組合せであるならば、インキは同種インキとしてもよいし、全く同じペン先の組合せであるならば、染料又は顔料などによって色の異なるインキとしたり、使用用途の異なる異種ペン先の組合せであるならば、各ペン先に応じた異種のインキとしたりなすことができる。
さらに、本体内部へのインキの収容は、例えば、同容積中へより多くのインキを収容でき、収容したインキを90%以上の効率で使用が可能な自由状態とすることが好ましいが、圧縮気体によってインキがペン先に供給可能であるインキ吸蔵体となすこともできる。インキ吸蔵体としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリプロピレン繊維を接着剤や、融点の異なる繊維を溶融することによって収束させた繊維収束体や、ウレタンなどの合成樹脂を発泡や溶出により連通多孔を形成した連通多孔質体、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂を小球体や粉末状にして堆積させた粒状物の集合体などが例示でき、このうち、収容されるインキにより膨潤、融解、溶解、分解などによる形状変化がほとんど生じないものが選択できる。
また、本体内部にて、圧縮気体とインキの配置の逆転を抑制するために、圧縮気体とインキとの間にインキの消費に伴って追従するフォロワーを配置することもできる。フォロワーは、インキの吐出に伴うインキ界面に対する追従性、インキとの親和性や反応性に合わせて適宜配合及び粘度や表面張力などの物性が設定されるが、例えば、インキが修正液の場合では、修正液の主溶剤であるメチルシクロヘキサンに溶解などの反応を生じない水やグリセリンを主媒体とし、水やイソプロピルアルコールなどを主溶剤としたインキの場合、ポリブテン、αオレフィン、ポリαオレフィンなどの炭化水素系合成油、シリコーン、流動パラフィン若しくは、これらを2種以上混合したものを主媒体とし、これらの主媒体に添加剤などによって高粘度化した高粘度流体が挙げられる。また、高粘度流体に少なくとも一部浸漬した浮体を配置することができる。さらに、フォロワーとしては、高粘度流体などの流体のほか、エラストマーにより形成される移動隔壁なども挙げられる。移動隔壁は、無垢状の棒状体でもよいが、有底筒体等の形状がインキに対する追従面などを考慮すると好適である。移動隔壁の材質としては、インキによる変形や溶解、膨潤等を考慮して適宜選択され、水を主媒体としたインキであれば殆どの加硫ゴムや熱可塑性エラストマーが使用できるが、例えば、メチルシクロヘキサンを主媒体とした修正液では、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴムなどの加硫ゴム、ポリエステル系、ニトリル系、ポリアミド系、フッ素系などの熱可塑性エラストマーなどが例示される。
図1に示したものは、軸筒1の一端に、広範囲の文章等を塗りつぶすためのペン先2aを備え、これと反対側の他端に小さい文字や線を塗りつぶしたり、筆記したりするためのペン先2bを備えた両頭式筆記具の一例である。
軸筒1は、それぞれペン先を備えた、第1軸1aと第2軸1bを凹凸嵌合にて気密に接続して構成されており、内部に、メチルシクロヘキサンを主溶剤とし、酸化チタン等の白色顔料を分散した、690mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の高粘度に設定してある修正液3を収容している。
空間部1cには、初期状態でゲージ圧が180kPa、修正液を吐出し使い終わった時に115kPaとなるように圧縮空気9が充填され、フォロワー7を介して、各修正液3をそれぞれのペン先2a、2bの方向に押圧している。このため、修正液3は、常にペン先2a、2bの方向に押されており、筆記や塗布における微振動や、落下などの衝撃によっても後退しない。尚、ここで言うゲージ圧は、ハンディマノメーターPG−100(日本電産コパル電子(株)製、標準大気圧101.3kPaとの差圧を表示するゲージ)にて測定した値である。
また、内径が狭い場合など、フォロワー7のみで、修正液3の後方への流出を抑制し得る場合には、必ずしも浮体8を配置しなくともよい。
各ペン先2a、2bは、抜け強度が43.7kg/cm2になるように軸筒1圧入固定されており、圧縮空気9の圧力によってペン先2a、2bが抜けて、修正液3が飛散してしまうことを防止する。尚、接続方法は、圧入接続にのみ限られるものではなく、螺合や接着剤、熱、超音波、振動による溶着などが挙げられ、生産性、密閉性、材質による耐久性を考慮して適宜行うことができる。
軸筒1内の一方のペン先2a側に修正液3を充填し、その界面にフォロワー7とこれに浸漬した浮体8を配置している。フォロワー7の後方には、フォロワー7を介して修正液3を押す圧縮空気9が充填されている。
浮体8には孔8aが形成されており、この孔8aを貫通して、他方のペン先2bに対するインキ中継部材として、ポリブチレンテレフタレートの押出成形品であるインキ流通パイプ10が、ペン先2bの内部とインキ流通パイプ10の内部とを液密に接続しつつペン先2aの後部近傍にまで延在して配置されている。このインキ流通パイプ10内にも、修正液3が充満しており、前述の圧縮空気9によって、ペン先2bを使用するときの修正液3の吐出支援がなされる。
1a 第1軸
1b 第2軸
1c 空間部
2a ペン先
2b ペン先
3 修正液
4 ボール
5 コイルスプリング
6 ボールホルダー
7 フォロワー
8 浮体
8a 孔
9 圧縮空気
10 浮体
Claims (10)
- 内部にインキを収容する筒状の本体前後端にペン先を備え、それぞれのペン先と接続するインキを、本体内に収容した圧縮気体で区画した両頭式筆記具。
- 前記ペン先が異種の組み合わせである請求項1に記載の両頭式筆記具。
- 前記インキが異種の組み合わせである請求項1に記載の両頭式筆記具。
- 前記ペン先がボールペンチップである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の両頭式筆記具。
- 前記ボールペンチップの備えるボールを前方付勢するコイルスプリングを備えた請求項4記載の両頭式筆記具。
- 内部にインキを収容する筒状の本体前後端にペン先を備え、第1のペン先側の本体内にインキを充填配置させると共に、このインキの界面に直接又はフォロワー体を介して圧力を付与する圧縮気体を収容し、また、第2のペン先と接続されたインキ中継部材を第1のペン先の近傍にまで延接して、圧縮気体の圧力によって、それぞれのペン先からのインキ吐出支援をなす両頭式筆記具。
- 前記インキ中継部材が筒状部材である請求項6に記載の両頭式筆記具。
- 前記フォロワー体がゲル状物質である請求項6又は請求項7に記載の両頭式筆記具。
- 前記ペン先がボールペンチップである請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の両頭式筆記具。
- 前記ボールペンチップの備えるボールを前方付勢するコイルスプリングを備えた請求項9記載の両頭式筆記具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015042733A (ja) * | 2013-06-11 | 2015-03-05 | 株式会社サクラクレパス | 加圧式ボールペン用水性インキ組成物及び加圧式ボールペン |
CN106904026A (zh) * | 2017-03-21 | 2017-06-30 | 徐丽媛 | 一种两用财务笔 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001080285A (ja) * | 1999-09-20 | 2001-03-27 | Pilot Corp | 両頭式ボールペン |
JP2008012678A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-24 | Pentel Corp | 複頭筆記具 |
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