JP3986978B2 - テーブルリフト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基台に対してテーブルを平行に昇降動させるテーブルリフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、物品の搬送経路において、搬送経路途中に、テーブル上面に方向転換用の搬送ローラを備えたリフト装置を配置し、必要に応じてテーブルを上下動させることにより搬送方向を直進方向または直角方向に切り換える技術が知られている。従来、このような目的で用いるリフト装置として、例えば特許第2825802号公報に開示されたものがあった。
この従来のリフト装置の構成が図15〜図17に簡略化して示されている。このリフト装置50は、テーブル51と基台52との間にリフトアーム53〜53を介装し、各リフトアーム53の一端側を電動モータ等の駆動源により回動可能に支持する一方、他端側に取り付けた受けローラ54にテーブル51を受けさせて、このリフトアーム53を駆動源により一定角度回動させることによりテーブル51を一定のリフト量Hで昇降動させる構成となっている。この構成のリフト装置50によれば、リフトアーム53〜53を例えば180°回動させることによりその長さL53の2倍のリフト量Hでテーブルを昇降動させることができる(H=2L53)。従って、L53=120mmとすると、テーブルのリフト量は、最大で240mmとなる。
また、各受けローラ54が受けるテーブル51の荷重Faにより、各リフトアーム53に要求される駆動トルクTaは図16に示す段階(リフトアーム53が水平になった段階)で最大となる。
Ta=Fa・L53=Fa・(H/2)
【0003】
【特許文献1】
特許第2825802号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のリフト装置50によれば、比較的小さなリフト量Hで昇降動させる場合には問題ないのであるが、より大きなリフト量Hで昇降動させたい場合には、その分だけリフトアーム53を長くする必要があり、その結果駆動源としてのモータに要求される駆動トルクTaが増大し(駆動源の大出力化)、結果的に当該リフト装置50が大型化する問題があった。
また、図18に示すようにリフトアーム55が長くなると昇降途中における受けローラ54のテーブル面方向への変位が大きくなるため、テーブル51に偏荷重Fbが付加されている場合には、受けローラ54のレール(図示省略)に対するクリアランスの範囲内でテーブル51の浮き上がり(傾き)が発生する場合がある。これらの問題は、必要なリフト量Hに合わせて単にリフトアーム55の長さL55を長くし、その結果リフトアーム55の回動支点と受けローラ54との距離が大きくなることに起因している。
本願発明は、リフトアームをさほど長くすることなくテーブルを大きなリフト量で昇降動させることができ、その結果当該テーブルリフト装置の大型化を招くことがなく、また偏荷重に対してテーブルの傾きを招くことがないテーブルリフト装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本願発明は、前記請求項に記載した構成のテーブルリフト装置とした。図2には、請求項1記載の発明の要部が概念的に示されている。
請求項1記載のテーブルリフト装置によれば、リフトアームは駆動アームと従動アームと規制アームから構成されている。従動アームはB支点を中心にして駆動アームに対して自由回転可能に連結されている。この従動アームの回動先端側に設けたテーブル受け部によりテーブルが受けられている。このため、駆動アームが(イ)の位置から上昇側へ回動すると、従動アームが駆動アームに対してB支点を中心にして相対的に回転しつつテーブル受け部が上昇し、これによりテーブルが上昇する。
また、駆動アームが上昇側に回転し、これに伴って従動アームが駆動アームに対して相対回転することにより規制アームが駆動アームに接近し、駆動アームが上昇側へ一定角度回転した(ハ)の位置に至った段階で規制アームが駆動アームの側部に当接する。この規制アームの当接状態ではA支点とB支点とC支点により一定形状の三角形ABCが形成される(A支点とB支点とC支点が一定形状の三角形ABCの各頂点に位置する)。A支点とB支点とC支点により形成される三角形ABCは、規制アームが駆動アームに当接した状態では、駆動アームと従動アームと規制アームの相互間の位置が固定されるため変化しない。従って、その後駆動アームがさらに上昇側に回動する段階で、この三角形ABCは一定形状を維持しつつ全体として一体で変位する。
【0006】
このことから規制アーム当接状態((ハ)(ニ)の状態)では、テーブルは駆動アームと従動アームと規制アームにより形成される三角形ABCのトラス構造により受けられ、この規制アーム当接状態のまま駆動アームがさらに上昇側へ回転することにより、テーブル受け部がさらに上昇し、これによりテーブルがさらに上昇する。
駆動アームがA支点を通る鉛直線を通過してさらに回転することによりC支点がA支点を通る鉛直線上に位置する(ニ)の状態、すなわちA支点とC支点を結ぶ軸線JACが鉛直方向に一致した時点でテーブルが上昇端に至る。従って、駆動アームと従動アームが下方へ向けて一直線状に位置し、これによりA支点とB支点とC支点が同一の鉛直線上に位置する(イ)の状態(テーブルの下降端位置)からテーブルが上昇するとすると、テーブルの最大リフト量Hは、A支点とB支点間の距離LABとB支点とC支点間の距離LBCとA支点とC支点間の距離LACとの合計距離(H=LAB+LBC+LAC)に等しい。なお、テーブルのリフト量は、てーブル受け部のリフト量すなわちC支点のリフト量に置き換えて考えることができる。
【0007】
一方、駆動アームを回動させるために必要な駆動トルク(テーブルを上昇させるために必要な駆動トルク)の大きさは、A支点とC支点間の水平距離LAC(H)(モーメントの腕の長さ)に依存する。この水平距離LAC(H)は、A支点とC支点間の距離LACの水平方向成分に相当する。
このA支点とC支点との間の水平距離LAC(H)は、A支点とB支点を結ぶ軸線JABが水平に位置する(ロ)の状態、または規制アームが駆動アームに当接した後、A支点とC支点を結ぶ軸線JACが水平に位置する(ハ)の状態の時に最大になり、三角形ABCが正三角形になる場合にはその双方の状態の時に最大になる。テーブル上昇に必要な駆動トルクにおけるモーメントの腕の長さは最大でもLAC(H)=LBC(またはLAC)となる。
これに対して従来の構成において同じリフト量(LAB+LBC+LAC)を得るには、リフトアームの長さは(LAB+LBC+LAC)/2だけ必要になる。従来構成においてこの長さのリフトアームを用いた場合における最大駆動トルクのモーメントの腕の長さは同じく(LAB+LBC+LAC)/2となる。
【0008】
ここで、請求項1記載の構成によれば、A支点とB支点とC支点によって三角形が形成されることから、
AB<(LBC+LAC)またはLBC<(LAB+LAC)またはLAC<(LAB+LBC)の関係が得られ、従って図1の(ロ)の場合には、LAC(H)=LAB<(LAB+LBC+LAC)/2の関係が得られ、また、図1の(ハ)の場合には、LAC(H)=LAC<(LAB+LBC+LAC)/2の関係が得られる。この関係は、三角形ABCが正三角形である場合に限らず成立する。
このように請求項1記載の構成によれば、同じリフト量を得るために必要な駆動トルクのモーメントの腕の長さを従来よりも短くすることができるので、従来よりも小さな駆動トルクでテーブルを同じリフト量だけ上昇させることができ、ひいては駆動モータの小型化を図ることができ、また各種の構成部材を小型化し、軽量化することができる。
また、A支点とC支点間の最大水平距離LAC(H)が従来のリフトアームの長さ(LAB+LBC+LAC)/2よりも短くなるので、テーブル昇降時におけるテーブル受け部のテーブル面方向(水平方向)への変位量を小さくすることができ、これによりテーブルに偏荷重が付加された場合におけるテーブルの傾きを防止することができる。
【0009】
請求項2記載のテーブルリフト装置によれば、一組のリフトアームにおいて、駆動アームの上昇途中の段階で規制アームが駆動アームに当接して、A支点とB支点とC支点により一つの正三角形のトラス構造が形成される。この場合には、駆動アームの長さLABと従動アームの長さLBC の合計長さの1.5倍のリフト量を得ることができる。
請求項3記載のテーブルリフト装置によれば、テーブル下面に対するローラの転動(転がり摩擦)によりテーブル受け部のテーブル下面に沿った方向への移動がスムーズになされ、その結果駆動アームに対する従動アームの相対的な自由回転がスムーズに行われて、テーブルを平行状態でスムーズに昇降動させることができる。
【0010】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施の形態を図2〜図14に基づいて説明する。図2は、本実施形態のテーブルリフト装置1を示している。このテーブルリフト装置1は、基台2と、この基台2に対して平行に昇降動するテーブル3と、基台2とテーブル3との間に介装されてこのテーブル3を昇降動させるリフトアーム10と、このリフトアーム10を上下に伸縮作動させるための駆動装置20を備えている。
図2に示すように、基台2の左右端部の幅方向(図2において上下方向)ほぼ中央にはそれぞれ一本のガイドレール4が上方へ起立状態に取り付けられている。図3では左側のガイドレール4のみが示されている。この両ガイドレール4,4は、相互に平行に配置されている。一方、テーブル3の左右端部には、それぞれ支持壁部7が下方へ張り出し状に設けられている。この支持壁部7,7の幅方向ほぼ中央の下端部には、それぞれガイドローラ6が回転自在に取り付けられている。図2ではガイドローラ6,6および支持壁部7,7が省略され、図3では左側のガイドローラ6および支持壁部7のみが示されている。この両ガイドローラ6,6がそれぞれ上記ガイドレール4に転動可能に嵌め込まれていることにより、テーブル3が基台2に対して上下に昇降動可能に支持されるとともに、基台2に対する面方向の変位(特に図2において上下方向の変位)が発生しないようになっている。
図2に示すように図示右側のガイドレール4の下部付近には、テーブル3の下降端位置を検出するためのセンサ9Dが取り付けられている。また、図示左側のガイドレール4の上部付近には、テーブル3の上昇端位置を検出するためのセンサ9Uが取り付けられている。
【0011】
基台2の上面側には、二本の駆動軸21,21がそれぞれ二個の軸受け22,22を介して回転可能に支持されている。両駆動軸21,21は相互に平行に支持されている。この二本の駆動軸21,21のそれぞれの両端部に合計4組のリフトアーム10〜10が取り付けられている。
両駆動軸21,21は、駆動装置20の駆動源としての電動モータ23により同じ方向へ同じ回転速度で回転する。電動モータ23は、基台2のほぼ中央であって二本の駆動軸21,21の間に固定されている。この電動モータ23の出力軸には、二つの駆動スプロケット24,24が取り付けられている。この二つの駆動スプロケット24,24に対応して二本の駆動軸21,21にはそれぞれ従動スプロケット25が一つずつ取り付けられている。一方の駆動スプロケット24と一方の駆動軸21の従動スプロケット25との間、および他方の駆動スプロケット24と他方の駆動軸21の従動スプロケット25との間には、それぞれチェーン26が掛け渡されている。このため、電動モータ23が起動すると、二本の駆動軸21,21が同じ方向へ同じ回転速度で回転する。
両駆動軸21,21の端部は、それぞれ基台2の側方へ突き出されている。この各突き出し部分に、それぞれリフトアーム10が取り付けられている。
【0012】
この四組のリフトアーム10〜10は、同じ構成を有している。図6には、リフトアーム10の詳細が示されている。各リフトアーム10は、駆動軸21に取り付けた駆動アーム11と、この駆動アーム11の回動先端側に支軸12を介して回転可能に連結した従動アーム13と、この従動アーム13に一体に設けた規制アーム14を備えている。従動アーム13の先端側には支軸19を介して受けローラ15が回転自在に取り付けられている。
図2および図3に示すようにテーブル3は、前記支持壁部7,7をこの四組のリフトアーム10〜10の合計四個の受けローラ15〜15に乗せ掛けることにより基台2に対して支持されている。すなわち、図3において右側の支持壁部7の下面に図示右側の二つの受けローラ15,15を当接させ、左側の支持壁部7の下面に図示左側の二つの受けローラ15,15を当接させた状態で、テーブル3がこの四個の受けローラ15〜15に支持されている。四個の受けローラ15〜15は、それぞれ支持壁部7の下面に沿ってスムーズに転動するように当接されている。
以上のことから、本実施形態では駆動アーム11の回動中心である駆動軸21の軸心が特許請求の範囲に記載したA支点に相当し、従動アーム13の回転中心である支軸12の軸心が特許請求の範囲に記載したB支点に相当し、受けローラ15の回転中心である支軸19の軸心が特許請求の範囲に記載したC支点に相当する。
【0013】
図2および図3において右側の二個の受けローラ15,15は、連結板16により相互に連結されている。このため、右側の受けローラ15,15は、相互に一体となって支持壁部7の下面上を転動する。また、左側の二個の受けローラ15,15も連結板16により相互に連結されているため一体で支持壁部7の下面上を転動する。このため、合計4組のリフトアーム10〜10は、一体となって(同期して)作動する。
また、図3に示すように両支持壁部7,7の外側面には、それぞれ二つのレール板8,8が下方へ張り出すように取り付けられている。合計四つのレール板8〜8の下端部は、それぞれ当該テーブルリフト装置1の内側へ直角に折り曲げられており、この折り曲げ部8aは受けローラ15の下面側に入り込んでいる。この各レール板8により受けローラ15からの支持壁部7ひいてはテーブル3の浮き上がり(傾き)が最小限に抑制されるようになっている。また、テーブル左側の二個の受けローラ15,15および右側の二個の受けローラ15,15がそれぞれ相互に連結板16によって連結されているので、テーブル3の一端側に大きな偏荷重が付加された場合であっても、テーブル3の他端側の受けローラ15が持ち上げられることを防止でき、これによってもテーブル3の水平状態を保持することができる。
【0014】
次に、規制アーム14は、従動アーム13の先端側の側部に一体に設けられている。各規制アーム14は、図示するように従動アーム13の側部から側方へ突き出す楔形状を有している。この規制アーム14の先端部14aが駆動アーム11の側部に当接した状態における、A支点とC支点とを結ぶ軸線JACと、B支点とC支点を結ぶ軸線JBCとがなす角度θが、本実施形態では60°になるように当該規制アーム14の先端部14aとC支点を結ぶ軸線J14と上記軸線JBCとがなす角度θ14、および先端部14aとC支点との間の距離L14等の各部の寸法等が設定されている。
さらに、A支点とB支点との間の距離LAB(駆動アーム11の実質的な長さ)と、B支点とC支点との間の距離LBC(従動アーム13の実質的な長さ)は同一寸法に設定されている(LAB=LBC)。本実施形態では、LAB=LBC=80mmに設定されている。
【0015】
次に、リフトアーム10〜10の動作について説明する。図2〜図4は、テーブル3が下降端位置に位置する状態を示し、図5はテーブル3が上昇する途中の状態を示している。また、図6は、テーブル3が下降端位置に位置する時のリフトアーム10の状態(図1における(イ)の状態、以下この位置を初期位置という)を示している。
図2〜図4に示すようにテーブル3が下降端位置に至り、これがセンサ9Dにより検知され、これに基づいて電動モータ23が停止している状態では、各駆動アーム11は駆動軸21から真っ直ぐ下方へ延びた初期位置に停止している。この初期位置に位置する状態では、各従動アーム13はその自重により自由回転して支軸12から真っ直ぐ下方へ延びた状態となっている。従って、A支点とB支点とC支点は同一線上(鉛直線上)に位置している。
図7〜図12には、テーブル3の下降端位置から上昇端位置に至るリフトアーム10の動作状態が示されている。図7は、テーブル3が下降端位置に位置する状態を示している。従って、図7に示すリフトアーム10の状態は、図3、図4および図6に示す状態と同じである。
【0016】
電動モータ23が上昇側に起動すると、図8および図9に示すように駆動アーム11がA支点を中心にして上昇側(図示左回り)に回動する。駆動アーム11が上昇側に回動すると、従動アーム13ひいては受けローラ15が上昇し、従ってテーブル3が上昇する。図9に示す状態は、駆動アーム11が上昇側へ90°回動した状態であり、このときテーブル3は下降端位置から距離LAB(A支点とB支点間の距離)だけ上昇したことになる。
駆動アーム11がさらに上昇側に回動することにより、図10に示す状態を経て図11に示す状態となる。図11に示す状態は、駆動アーム11が図7に示す位置から上方へ150度回動した状態であり、このとき規制アーム14の先端部14aが駆動アーム11の側面に当接する。規制アーム14の先端部14aが駆動アーム11の側面に当接していない状態では、従動アーム13はその自重により駆動アーム11に対して相対的に自由回転することにより鉛直線に沿った姿勢のまま平行に上昇する。
この規制アーム当接状態が図13に示されている。この規制アーム当接状態では、A支点とB支点とC支点により、駆動アーム11の回転によっては変化しない一定形状の三角形が形成される。しかも、前記したように本実施形態では、A支点とB支点間の距離LABとB支点とC支点間の距離LBCは同一寸法に設定されている(LAB=LBC=80mm)。また、この規制アーム当接状態におけるA支点とC支点間の距離LACも距離LAB(=距離LBC=80mm)と同一寸法に設定されている。これらの条件を満たすように規制アーム14の長さL14(C支点と先端部14aとの間の距離)および延びる方向(従って角度θ14)が設定されている。
【0017】
以上のことから、この規制アーム当接状態では、A支点とB支点とC支点により一辺が80mmの正三角形が形成される(正三角形の各頂点にA支点とB支点とC支点が位置している)。従って、この規制アーム当接状態では、A支点とB支点を通る軸線JABとB支点とC支点を通る軸線JBCがなす角度θ、軸線JACと軸線JABがなす角度θはそれぞれ前記角度θと同様60°になっている。
上記のようにして規制アーム当接状態となった後、駆動アーム11がさらに上昇側に回動すると、A支点とB支点とC支点が正三角形ABCを形成した状態のままA支点を中心にして上昇側(図において左回り)に回転し、これにより受けローラ15がさらに上昇することによりテーブル3がさらに上昇する。駆動アーム11が図7に示す初期位置から240度上方へ回動し、これにより軸線JACが鉛直線に沿った位置に至ると受けローラ15が上昇端位置に至り、従ってテーブル3が上昇端位置に至る。この状態が図12に示されている。
このことから、テーブル3は、図7に示す下降端位置からリフト量(LAB+LBC+LAC=240mm)だけ上昇して図12に示す上昇端位置に至る。このリフト量は、前記した従来構成のリフトアーム53(L53=120mm)によるリフト量Hと同じである。
テーブル3が上昇端位置に至ると、これが上昇端位置検出用のセンサ9Uにより検出され、これに基づいて電動モータ23が停止する。電動モータ23の停止状態は内蔵ブレーキにより保持され、これにより各駆動アーム11ひいてはリフトアーム10〜10の回動がロックされてテーブル3が上昇端位置Hに保持される。
【0018】
以上説明したテーブル3の上昇過程において、A支点、C支点間の水平距離LAC(H)はテーブル3の高さにより変化することから、電動モータ23に要求される駆動トルクは、テーブル3の上昇とともに変化する。
A支点、C支点間の水平距離LAC(H)は、図9に示すように駆動アーム11が初期位置から90度上方へ回動して水平に位置する時(軸線JABが水平に位置する時)と、図11に示すように駆動アーム11が初期位置から150度上方へ回動したことにより規制アーム14が駆動アーム11に当接して軸線JACが水平に位置する時に最も大きくなる。A支点、C支点間の最大水平距離は前者の場合も後者の場合も、ともにLAB(=LBC=LAC=80mm)となる。これに対して、前記従来構成のリフトアーム53による場合における、当該リフトアーム53の水平方向の長さ(モーメントの腕の長さ)は、最大で120mmとなる。このため、同じリフト量240mmを得る場合に電動モータに要求される必要最大トルクは、本実施形態のリフト装置1によれば従来構成のリフト装置50の2/3(80mm:120mm)で足りる。
図14には、駆動アーム11(リフトアーム53,55)の回転角度と電動モータ23に要求される駆動トルクに関するモーメントの腕の長さ(A支点とC支点間の水平距離LAC(H))との関係が本実施形態の構成による場合と従来構成による場合とで対比されて示されている。この図14によれば、本実施形態では駆動アーム11が上方へ90度回転した時と150度回転した時にA支点とC支点間の水平距離LAC(H)が最大(80mm)になる一方、従来構成ではリフトアーム53(55)が初期位置から上昇側へ90度回転した時にその長さの水平方向成分が最大(120mm)になることがよく理解できる。
【0019】
次に、電動モータ23を逆転方向(テーブル下降側)に起動すると、リフトアーム10〜10が図において右回り方向に回動し始めて上記とは逆に動作し、これによりテーブル3が下降し始める。テーブル3が上昇端位置から図11に示す中間高さの間で下降する段階では、リフトアーム10〜10はそれぞれA支点とB支点とC支点により正三角形を形成した状態のまま回動する。テーブル3が中間高さまで下降した後、さらに駆動モータ23をテーブル下降側に動作させる。すると、図10→図9→図8→図7に示す順序でリフトアーム10〜10が下降側に動作してテーブル3が下降する。各リフトアーム10が下降端位置まで移動して、A支点とB支点とC支点が同一鉛直線上に位置する状態となると、テーブル3が下降端に至り、これが下降端センサ9Dにより検知され、これに基づいて電動モータ23が停止する。
【0020】
以上のように構成した本実施形態のテーブルリフト装置1によれば、テーブル3を昇降動するためのリフトアーム10〜10は、それぞれ駆動アーム11と従動アーム13と規制アーム14から構成されている。従動アーム13はB支点を中心にして駆動アーム11に対して回転可能に連結されている。規制アーム14は、駆動アーム11に対して従動アーム13がB支点を中心にして自由回転することにより駆動アーム11に当接して、A支点とB支点とC支点により正三角形ABCが形成される。この規制アーム当接状態で駆動アーム11をさらに上昇側に回転させることにより、テーブル3がさらに上昇する。テーブル3のリフト量は、LAB+LBC+LAC=240mmとなる。このリフト量は、前記従来構成におけるリフトアーム53(長さ120mm)によるリフト量と同じである。一方、駆動アーム11を回動させるために必要な駆動トルクは、A支点とC支点との間の水平距離LAC(H)(A支点とC支点間の距離LACの水平方向成分)に依存する。A支点とC支点間の水平距離LAC(H)は、駆動アーム11が上昇側へ90度回転した時(図1における(ロ)に位置する時)、および軸線JACが水平に位置する時(図1における(ハ)に位置する時)に最大LAC(H)=80mmとなる。これに対して、従来構成におけるリフトアーム53の最大水平方向成分は120mmとなる。
【0021】
以上のことから、本実施形態のテーブルリフト装置1によれば、従来と同じリフト量を確保しつつ、より小さな駆動トルクでテーブルを上昇させることができるので、駆動装置20のコンパクト化を図ることができる。逆に、本実施形態のテーブルリフト装置1によれば、従来と同等の出力を有する駆動装置によりテーブルのリフト量を大きくすることができるので、適用できる範囲を拡大することができる。
また、本実施形態によれば、同じリフト量であればA支点とC支点間の最大水平距離LAC(H)が小さくなる。この最大水平距離LAC(H)(80mm)は、受けローラ15(テーブル受け部)のテーブル面方向に沿った最大変位量に相当する。このことから、本実施形態によれば、テーブル昇降時における受けローラ15(テーブル受け部)の水平方向変位量(80mm)を従来(120mm)よりも小さくすることができるので、テーブル3に偏荷重Fbが付加された場合におけるテーブル3の受けローラ15からの浮き上がり(傾き)を防止若しくは抑制することができる。
さらに、テーブル受け部として受けローラ15を用いる構成であるので、テーブル3の下面に沿って受けローラ15を転動させることにより従動アーム13を駆動アーム11に対してスムーズに回転させることができ、これによりテーブル3に対して面方向の外力(テーブル受け部の摩擦抵抗)を付加することなくテーブル3を平行かつスムーズに昇降動させることができる。従って、この点においても、駆動装置20の小型化を図ることができる。
また、テーブル3の右側および左側の二個の受けローラ15,15がそれぞれ連結板16によって相互に連結されているため、二個の受けローラ15,15の一方に大きな偏荷重が付加された場合であっても、他方の受けローラ15の持ち上げを防止することができ、これによってもテーブル3の水平状態を保持することができる。
【0022】
以上説明した実施形態には、種々変更を加えることができる。例えば、4組のリフトアーム10〜10を用いる構成を例示したが、少なくとも1組のリフトアーム10により同様の作用効果を得ることができる。
また、駆動アーム11に規制アーム14が当接することにより、支点Aと支点Bと支点Cにより正三角形が形成される構成を例示したが、形成される三角形は必ずしも正三角形である必要はなく、2辺が同じ三角形あるいは3辺が相互に異なる三角形が形成される構成としてもよい。
さらに、テーブル受け部として受けローラ15を回転自在に設ける構成を例示したが、これに代えて例えば円柱体形状の受け軸部を従動アームの先端側部から側方へ突き出し状に設け、この受け軸部にテーブル3を乗せ掛け状態で支持する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明に係るリフトアームの動きを概念的に示した側面図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図であり、テーブルリフト装置の平面図である。本図ではテーブルの図示が省略されている。
【図3】テーブルリフト装置の正面図である。
【図4】テーブルリフト装置の側面図である。本図は、テーブルが下降端に位置する状態を示している。
【図5】テーブルリフト装置の側面図である。本図は、テーブルが上昇する途中の段階を示している。
【図6】リフトアーム単体の正面図である。本図は、テーブルが下降端位置に位置する時点の状態を示している。
【図7】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、テーブルが下降端位置に位置している初期状態を示している。
【図8】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、テーブルが下降端位置から僅かに上昇した状態を示している。
【図9】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、駆動アームが90°上昇側へ回転してテーブルが距離LABだけ上昇した状態を示している。
【図10】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、規制アームが駆動アームに当接する直前の状態を示している。
【図11】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、規制アームが駆動アームに当接してA支点とB支点とC支点により正三角形が形成された状態でテーブルが上昇する状態を示している。
【図12】テーブルリフト装置の動作を示す正面図である。本図は、規制アームが鉛直方向に沿った位置まで移動してテーブルが上昇端位置に至った状態を示している。
【図13】リフトアーム単体の正面図である。本図は、規制アームが駆動アームの側部に当接した状態を示している。
【図14】駆動アームの回転角度と、電動モータに要求される駆動トルクに関するモーメントの腕の長さとの関係を示す図である。
【図15】従来のリフトアームの正面図である。本図は、テーブルが下降端位置に位置している状態を示している。
【図16】従来のリフトアームの正面図である。本図は、リフトアームが上昇側へ90°回転した時点の状態を示している。
【図17】従来のリフトアームの正面図である。本図は、リフトアームが上昇側へ180°回転してテーブルが上昇端位置に至った状態を示している。
【図18】従来のリフトアームの正面図である。本図は、長いリフトアームが上昇側へ90°回転した時点の状態を示している。
【符号の説明】
1…テーブルリフト装置
3…テーブル
7…支持壁部
10…リフトアーム
11…駆動アーム
12…支軸(B支点)
13…従動アーム
14…規制アーム、14a…先端部
15…受けローラ(テーブル受け部)
19…支軸(C支点)
20…駆動装置
21…駆動軸(A支点)
23…電動モータ
26…チェーン
14…規制アーム14の先端部14aとC支点を結ぶ軸線
AB…A支点とB支点を通る軸線
BC…B支点とC支点を結ぶ軸線
AC…A支点とC支点とを結ぶ軸線
θ…軸線JACと軸線JABがなす角度
θ…軸線JABと軸線JBCがなす角度
θ…軸線JACと軸線JBCとがなす角度
θ14…軸線JBCと軸線J14がなす角度
14…規制アーム14の先端部14aとC支点間の距離
AB…A支点とB支点間の距離
BC…B支点とC支点間の距離
AC…A支点とC支点間の距離
AC(H)…A支点とC支点間の水平距離
50…従来のテーブルリフト装置
51…テーブル
53…リフトアーム(短い)
54…受けローラ
55…リフトアーム(長い)
Fa…リフトアームに付加されるテーブル荷重
Fb…テーブルに付加される偏荷重

Claims (3)

  1. 基台とテーブルとの間に介在させたリフトアームを回動させて前記テーブルを前記基台に対して平行に昇降動させるテーブルリフト装置であって、
    前記リフトアームは、前記基台に設けたA支点としての駆動軸に取り付けられて、駆動源による該駆動軸の回転により前記A支点を中心にして上下に回動する駆動アームと、該駆動アームの回動先端側に、一端側がB支点を介して上下に自由回転可能に連結された従動アームと、該従動アームの他端側のC支点を中心に設けられて前記テーブルを下方から支持するテーブル受け部と、前記従動アームに一体に設けられ、前記駆動アームの回動に伴う前記従動アームの前記B支点を中心とする該駆動アームに対する回転により前記駆動アームに当接して前記駆動アームに対する前記従動アームの回転を規制する規制アームを備え、
    前記駆動アームの上昇側への回動に伴って前記従動アームを前記B支点を中心として前記駆動アームに対して回転させながら前記テーブル受け部を上昇させて前記テーブルを上昇させ、前記従動アームの前記B支点を中心とする前記駆動アームに対する回転により前記規制アームを前記駆動アームに当接させて前記従動アームの前記駆動アームに対する回転を規制し、該規制状態により前記A支点と前記B支点と前記C支点を三角形の各頂点に位置させて前記駆動アームと前記従動アームと前記規制アームでトラス構造を形成した状態で前記駆動アームを上昇側へ回動させることにより前記テーブル受け部をさらに上昇させて前記テーブルを上昇させる構成としたテーブルリフト装置。
  2. 請求項1記載のテーブルリフト装置であって、規制アームが駆動アームに当接すると、A支点とB支点とC支点が正三角形の各頂点に位置することとなる構成としたテーブルリフト装置。
  3. 請求項1記載のテーブルリフト装置であって、テーブル受け部は、C支点を中心にして回転可能に設けたローラであり、従動アームのテーブルに対する変位により該ローラを前記テーブルの下面に沿って転動させて、該テーブルをその面方向への移動を規制した状態で昇降動させる構成としたテーブルリフト装置。
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