JP3986501B2 - 空気調和ユニットおよび車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和ユニットおよび車両用空気調和装置に関するものであり、特に、前部座席よりも前方に設けられる空気調和ユニットおよび車両用空気調和装置に関するものである。
従来の空気調和ユニットとしては、車両の前方上側に送風機、前方下側にエバポレータが配置されているとともに、車両の後方下側にヒータコアが配置されている、いわゆるHVAC(heating ventilation air-conditioning)モジュールが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−34114号公報(図1)
しかしながら、特許文献1に記載されている空気調和ユニットでは、エバポレータやヒータコア等の構成部品が、本体カバー内に堅固に収められ、空気調和ユニット全体の剛性が高められているため、車両衝突時に空気調和ユニットに衝突力が加わっても破壊されにくく、衝突安全性が不十分であるとの問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、車両衝突時における衝突安全性を向上させることのできる空気調和ユニットおよび車両用空気調和装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の空気調和ユニットは、外気または内気を取り入れるための空気取入口と、デフロスト吹出口、フェイス吹出口、およびフット吹出口を備えた空気吹出口と、前記空気取入口および前記空気吹出口を連通するダクトとが形成された本体カバー内に、前記空気取入口から空気を取り入れるとともに、この空気を前記空気吹出口から吹き出させる送風機と、前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を冷却するエバポレータと、前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を加熱するヒータコアと、を備える空気調和ユニットであって、前記フット吹出口が、前記本体カバーの底部に設けられ、前記ダクトのうち、前記フット吹出口へつながる流路が、前記本体カバーの前面および底面に沿って形成されており、かつ、前記本体カバー内に収められた構成部品が、衝撃が加わった際に移動させられて、当該空気調和ユニット全体が、衝撃エネルギーを吸収するクラッシャブル構造とされており、前記ヒータコアの両側面と対向する、前記本体カバーの内壁面に、衝撃が加わった際に、前記ヒータコアを前記エバポレータの方へ案内するガイドレールが設けられていることを特徴とする。
このような空気調和ユニットによれば、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバー内に収められた、エバポレータやヒータコア等の構成部品が、衝撃力により本体カバーから離脱して、空気調和ユニット全体の剛性が低下させられることとなり、空気調和ユニットが、特に車両の前後方向に押し潰されて破壊されることとなる。
また、このような空気調和ユニットによれば、ガイドレールによりヒータコアがエバポレータの方へ確実かつ円滑に導かれるようになっており、当該空気調和ユニットが衝突時、設計通りに破壊され得るようになっている。
請求項2に記載の空気調和ユニットは、外気または内気を取り入れるための空気取入口と、デフロスト吹出口、フェイス吹出口、およびフット吹出口を備えた空気吹出口と、前記空気取入口および前記空気吹出口を連通するダクトとが形成された本体カバー内に、前記空気取入口から空気を取り入れるとともに、この空気を前記空気吹出口から吹き出させる送風機と、前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を冷却するエバポレータと、前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を加熱するヒータコアとを備える、車両の前部座席よりも前方に配置される空気調和ユニットであって、前記エバポレータが、前記送風機の下方後方に配置されているとともに、前記ヒータコアが、前記送風機の下方前方に配置されており、前記フット吹出口が、前記本体カバーの底部に設けられ、前記ダクトのうち、前記フット吹出口へつながる流路が、前記本体カバーの前面および底面に沿って形成されており、かつ、前記本体カバー内に収められた構成部品が、衝撃が加わった際に移動させられて、当該空気調和ユニット全体が、衝撃エネルギーを吸収するクラッシャブル構造とされており、前記ヒータコアの両側面と対向する、前記本体カバーの内壁面に、衝撃が加わった際に、前記ヒータコアを前記エバポレータの方へ案内するガイドレールが設けられていることを特徴とする。
このような空気調和ユニットによれば、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバー内に収められた、エバポレータやヒータコア等の構成部品が、衝撃力により本体カバーから離脱して、空気調和ユニット全体の剛性が低下させられることとなり、空気調和ユニットが、特に車両の前後方向に押し潰されて破壊されることとなる。
また、このような空気調和ユニットによれば、ガイドレールによりヒータコアがエバポレータの方へ確実かつ円滑に導かれるようになっており、当該空気調和ユニットが衝突時、設計通りに破壊され得るようになっている。
請求項に記載の空気調和ユニットは、前記本体カバー内に収められたダンパのヒンジ部が、衝撃が加わった際に破壊されるように構成されていることを特徴とする。
このような空気調和ユニットによれば、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバー内に収められたダンパが、衝撃力により本体カバーから離脱して、空気調和ユニット全体の剛性がさらに低下させられることとなる。
請求項に記載の空気調和ユニットは、前記本体カバーの壁面に、少なくとも一本の切欠きが設けられていることを特徴とする。
このような空気調和ユニットによれば、切欠きにより本体カバーの壁面に亀裂が入りやすい状態となっており、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバーの壁面が容易に破壊され得るようになっている。
また、車両衝突時、慣性力により本体カバーの壁面に向かって飛んできた(衝突してきた)、空気調和ユニットに対して車両後方に配置されたオーディオ機器等の衝突物が、本体カバー内に形成されたダクトをなす空間に入り込むことになり、衝撃エネルギーが吸収されるとともに乗員側へのオーディオ機器等の衝突物の跳ね返りが防止される。
請求項に記載の空気調和ユニットは、前記本体カバーが、本体左側カバーと、本体右側カバーとから構成されていることを特徴とする。
このような空気調和ユニットによれば、外部から本体カバーの接合面(本体左側カバーと、本体右側カバーとの合わせ面)に衝突物(たとえば、オーディオ機器など)が衝突することにより本体カバーが容易に二分割化されるため、当該空気調和ユニットの破壊がより容易なものとなる。
請求項に記載の車両用空気調和装置は、請求項1から6のいずれか一項に記載の空気調和ユニットと、ガス状の冷媒を圧縮するコンプレッサと、高圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備し、前記エバポレータに低温低圧の液冷媒を供給する冷媒系と、エンジン冷却水を前記ヒータコアに導入する加熱源系と、前記空気調和ユニット、冷媒系および加熱源系の作動制御を行う制御部とを備えてなることを特徴とする。
このような車両用空気調和装置によれば、前部座席あるいは後部座席に座っている乗員に対する衝突安全性に優れた空気調和ユニットが具備されている。
本発明による空気調和ユニットによれば、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバー内に収められた、エバポレータやヒータコア等の構成部品が、衝撃力により本体カバーから離脱して、空気調和ユニット全体の剛性が低下させられることとなるので、車両衝突時に空気調和ユニットを、特に車両の前後方向に押し潰して破壊することができて、車両の衝突安全性を向上させることができる。
以下、本発明による車両用空調装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図7は、車両用空気調和装置1の概略の構成を示すブロック図であり、この車両用空気調和装置1は、大きくは冷暖房などの空気調和を行う空気調和ユニット2と、冷房運転時に空気調和ユニット2へ冷媒を供給する冷媒系3と、暖房運転時に空気調和ユニット2へ熱源となるエンジン冷却水を供給する加熱源系4と、装置全体の作動制御を行う制御部5とにより構成されている。
図1は空気調和ユニット2の左側面図であって、空気調和ユニット2内のダクトおよび各ダンパの様子がわかるように示した一部側断面図である。また、図2は空気調和ユニット2を左上後方から見た全体斜視図である。
図1に示すように、この空気調和ユニット2は、本体カバー10と、送風機12と、エバポレータ(構成部品)13と、ヒータコア(構成部品)14とを主たる要素として構成された、いわゆるHVAC(heating ventilation air-conditioning)モジュールである。
本体カバー10は、本体左側カバー10aと、本体右側カバー10bとからなり、これら本体左側カバー10a、および本体右側カバー10bは、これらが組み立てられることにより空気調和ユニット2の外観を形成するとともに、送風機12、エバポレータ13、ヒータコア14、および後述するダンパなどを内部に収容するものである。
本体左側カバー10aの前方(すなわち、エンジンルーム側)中央部には、ヒータコア14に接続された熱水配管14aを通すための開口部10dが形成されている。また、本体左側カバー10aの上方中央部外側には、後述する駆動部(たとえば、電気モータ)12bが取り付けられているとともに、この駆動部12bの後方(すなわち、車室側)にはレジスタ(駆動部12の回転数制御のための抵抗)12cが取り付けられている。
本体右側カバー10bの上方中央部、すなわち、本体左側カバー10aに取り付けられている駆動部12bと対向する位置には、外気を取り入れるための外気取入口(空気取入口)および内気を取り入れるための内気取入口(空気取入口)10eが形成されている。
本体カバー10の下方前部には、エバポレータ13に接続された冷媒配管13aを通すための開口部(図示せず)が設けられているとともに、本体カバー10の下方後部には、エバポレータ13や冷媒配管13aに付着した霜が溶けてできたドレンをケースの外側に排出するためのドレン孔(図示せず)が設けられている。
また、本体カバー10の下方両側中央部にはそれぞれ、下方(すなわち、前部座席に着席した乗員の足下(つま先))に向けて空気を吹き出させるためのフット吹出口(以下、「FOOT吹出口」という)17が設けられている。
本体左側カバー10aと本体右側カバー10bとが組み合わされると、図1に示すようなダクト11が形成されるようになる。このダクト11は、前述した外気取入口(空気取入口)および内気取入口(空気取入口)10eと、これら取入口から取り入れられた空気を車両のフロントガラスなどに向けて吹き出させるデフロスト吹出口(以下、「DEF吹出口」という)15、乗員の顔、手、胸といった部位に向けて吹き出させるフェイス吹出口(以下、「FACE吹出口」という)16、および乗員の足下に向けて吹き出させるFOOT吹出口17(図2参照)とを連通するものである。
送風機12は、たとえばシロッコファンとされており、主にファン12aと、駆動部12b(図2参照)とを有するものである。この送風機12は、駆動部12bからの回転力によりファン12aが回転され、(図1において紙面の奥側に位置する)外気取入口または内気取入口10eから取り入れられた空気を、DEF吹出口15、FACE吹出口16、FOOT吹出口17のうち少なくともいずれか1つから吹き出させるものである。
ここで、本実施形態では、送風機12がエバポレータ13及びヒータコア14の上方に配置されたもの(いわゆる、「縦型」と呼ばれるもの)を示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、送風機12がエバポレータ13の側方(車幅方向)に配置され、ダクト等を通じてエバポレータ13に送風するもの(いわゆる、「横型」と呼ばれるもの)であってもよい。
エバポレータ13は、前述したファン12aから吹き出された空気を冷却するためのものであり、送風機12の後方下側に配置されているとともに、車両衝突時、衝突力により車両の前方側(すなわち、図1において仮想線(二点差線)で示す位置)に移動可能なように、クラッシャブル性(衝撃が加わった際に容易に破壊(あるいは変形)し得る性質)を有する部材により本体カバー10内に取り付けられている。
また、冷媒配管13aは、従来と同じ材質のものを薄肉化したもの、あるいはクラッシャブル性を有する材料で作製されたものである。
エバポレータ13の下流側に位置するヒータコア14は、前述したファン12aから吹き出された空気を加熱するためのものであり、送風機12の前方下側でかつエバポレータ13の前方に配置されているとともに、前述したエバポレータ13同様、車両衝突時、衝突力により車両の後方側(すなわち、図1において仮想線(二点差線)で示す位置)に移動可能なように、クラッシャブル性(衝撃が加わった際に容易に破壊(あるいは変形)し得る性質)を有する部材により本体カバー10内に取り付けられている。
また、このヒータコア14の両側面と対向する、本体カバー10の内壁面にはそれぞれ、当該ヒータコア14を後述するエアミックスダンパ(構成部品)14bが開閉する開口部を通してエバポレータ13の方へ案内するガイドレールGが設けられている。
ガイドレールGは、本体カバー10の内壁面からヒータコア14の側に突出する所定幅を有した板状部材である。ヒータコア14が移動する際には、ヒータコア14の両側方部下側面がガイドレールGの上面と接しながら移動し、ヒータコア14の一端部(ミックスダンパ14b側の端部)が、エアミックスダンパ14bが開閉する開口部からエバポレータ13の側へ突出するようになっている。
さらに、熱水配管14aは、前述した冷媒配管13a同様、従来と同じ材質のものを薄肉化したもの、あるいはクラッシャブル性を有する材料で作製されている。
ヒータコア14の上流側(すなわち、エバポレータ13の側)には開度調整可能なエアミックスダンパ14bが設けられている。このエアミックスダンパ14bは、暖房モードの時には図1の二点鎖線で示すように全開状態にされることにより送風機12のファン12aから吹き出された空気がすべてヒータコア14を通過するようにするとともに、冷房モードの時には図1の実線で示すように全閉状態にされることにより送風機12のファン12aから吹き出された空気がすべてヒータコア14をバイパスするようにするものである。
また、このエアミックスダンパ14bは、全開位置と全閉位置との間の中間位置でも使用可能である。すなわち、このエアミックスダンパ14bの開度を調整することにより、ヒータコア14をバイパスした空気とヒータコア14を通過した空気との混合比を変化させて種々の空気温度を得るようにしている。
DEF吹出口15およびFACE吹出口16の入口側(すなわち、送風機12の前方側)には、これら吹出口15,16に共通のダンパ(構成部品)18が設けられており、このダンパ18の移動により、空気がDEF吹出口15および/またはFACE吹出口16から吹き出されるようになっている。
一方、DEF吹出口15およびFOOT吹出口17の入口側には、これら吹出口15,17に共通のダンパ(構成部品)19が設けられており、このダンパ19の移動により、空気がDEF吹出口15および/またはFOOT吹出口17から吹き出されるようになっている。
すなわち、ダンパ18が図1の実線の位置にあるときには空気がFACE吹出口16からのみ吹き出され、二点鎖線の位置にあるときには空気がDEF吹出口15および/またはFOOT吹出口17から吹き出される。
これらダンパ18,19、および前述したエアミックスダンパ14bのヒンジ部(すなわち、これらダンパ14b,18,19を回動自在に本体カバー10の内壁面に取り付ける部分)は、図3あるいは図4に示すような構成とされている。
すなわち、これらダンパ14b,18,19は、本体カバー10の内壁面10wからダンパ14b,18,19に向かって立設された凸部10kと、この凸部10kと対向するダンパ14b,18,19の側端面に、この凸部10kを受け入れるように形成された凹部10mとにより、本体カバー10の内壁面に対して回動自在に取り付けられている。
図3に示す凸部10kは円柱形の部材であり、凹部10mはこの突起10kと合致するように形成された円筒形の穴である。
また、図4に示す凸部10kは円筒形の部材であり、凹部10mはこの突起10kと合致するように形成された平面視円形状の溝である。
これにより、たとえばダンパ19は、車両衝突時、衝突力によりダンパ18が開閉する開口部を通って車両の後方側(すなわち、図1において仮想線(二点差線)で示す位置)に移動可能なようになっている。
図3および図4に示す凸部10kの根元近傍の壁面に切欠き部(あるいは薄肉部)が設けられていると好適である。これにより、ダンパ14b,18,19の本体カバー10からの離脱をより容易なものとすることができる。
つぎに、冷媒系3の構成を図7に基づいて簡単に説明する。この冷媒系3は、エバポレータ13に低温低圧の液冷媒を供給するもので、コンプレッサ31、コンデンサ32、および膨張弁33とを具備している。
コンプレッサ31は、エバポレータ13で車室内の熱を奪って気化した低温低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒としてコンデンサ32へ送り出すものである。自動車用空気調和装置の場合、コンプレッサ31は通常エンジン41よりベルトおよびクラッチを介して駆動力を受ける。
コンデンサ32は、エンジンルームの前部に配設され、コンプレッサ31から供給された高温高圧のガス冷媒を外気で冷却し、ガス状の冷媒を凝縮液化させるものである。こうして液化された冷媒は、レシーバ(図示せず)へ送られて気液の分離がなされた後、高温高圧の液冷媒として膨張弁33に送られる。この膨張弁33では、高温高圧の液冷媒を減圧および膨張させることによって低温低圧の液(霧状)冷媒とし、エバポレータ13へ供給する。
続いて、加熱源系4の構成を図7に基づいて簡単に説明する。この加熱源系4は、ヒータコア14に熱源となる高温のエンジン冷却水を供給するもので、エンジン41とラジエタ42との間を循環するエンジン冷却水系から、その一部をウォータバルブ(図示せず)による流量制御を行ってヒータコア14に導入するものである。
最後に、制御部5の構成を図7に基づいて簡単に説明する。この制御部5は、空気調和装置1を構成している空気調和ユニット2、冷媒系3、および加熱源系4の作動制御を行うもので、通常、乗員が各種の設定を行う操作パネルに制御回路を組み込んで、インスツルメントパネルの中央部に配置されている。この制御部5では、上述したエアミックスダンパ14b,18,19の開閉操作による各種運転モード(冷房、暖房、デフロスト、ベント、DEF/FOOT、バイレベル(FACE/FOOTのことであり、以下、「B/L」という。)などのモード)の選択切り換え、内気外気切り換えダンパの切り換え操作、送風機12の風量切り換え操作、および所望の温度設定操作などを行うことができる。
つぎに、上記の構成を備えた車両用空気調和装置1の作動について図1を用いて説明する。なお、ここではDEF/FOOTモードおよびB/Lモードについてのみ説明することにする。
まず、B/Lモードについて説明する。エアミックスダンパ14bは全開位置(図1において実線の位置)と全閉位置(図1において二点鎖線の位置)との間の中間位置に設定し、操作者が車両空気調和装置1の制御部5に設けられた運転モード切替手段をB/Lモードにあわせると、ダンパ18は図1の実線の位置と二点鎖線の位置との中間位置へ、ダンパ19は図1の二点鎖線の位置へ、たとえばリンク機構、電動アクチュエータなどのダンパ操作手段によりそれぞれ移動される。
そして、送風機12のファン12aが回転することにより空気取入口10eから取り入れられた空気は、ファン12aを通過してエバポレータ13に達する。エバポレータ13に達した空気はこのエバポレータ13を通過する間に熱交換され冷たい空気に変えられる。
エバポレータ13を通過した冷たい空気の一部は、エアミックスダンパ14bが略半開とされていることによりヒータコア14に達し、ヒータコア14に達した空気はこのヒータコア14を通過する間に熱交換され温かい空気に変えられる。
エバポレータ13を通過した冷たい空気は、送風機12の外周壁を形成するダクト11の内壁11aの側に沿って流れて、FACE吹出口16を通って乗員の顔、手、胸といった部位に向けて吹き出される。また、ヒータコア14を通過した温かい空気は、前述した内壁11aと対向する側の内壁11bに沿って流れ、前方側のダクト11cを通った後、FOOT吹出口17を通って乗員の足下(つま先)に向けて吹き出される。
すなわち、B/Lモードでは、FACE吹出口16から乗員の顔、手、胸といった部位に向けて冷たい空気が吹き出され、またFOOT吹出口17から乗員の足下に向けて温かい空気が吹き出されることとなる。
つぎに、DEF/FOOTモードについて説明する。エアミックスダンパ14bは全開位置(図1において実線の位置)と全閉位置(図1において二点鎖線の位置)との間の中間位置へ、操作者が車両用空調装置1の制御部5に設けられた運転モード切替手段をDEF/FOOTモードにあわせると、ダンパ18は図1の二点鎖線の位置へ、ダンパ19は図1の実線の位置と二点鎖線の位置との中間位置へダンパ操作手段を介してそれぞれ移動される。
そして、送風機12のファン12aが回転することにより空気取入口10eから取り入れられた空気は、ファン12aを通過してエバポレータ13に達する。エバポレータ13に達した空気はこのエバポレータ13を通過する間に熱交換され冷たい空気に変えられる。
エバポレータ13を通過した冷たい空気の主流は、送風機12の外周壁を形成するダクト11の内壁11aの側を流れるとともに、ダンパ18の近傍領域で内壁11bの側を流れてきた温かい空気とミキシング(混合)される。ミキシングされた空気は、DEF吹出口15を通って車両のフロントガラスに向けて吹き出されるとともに、FOOT吹出口17を通って乗員の足下に向けて吹き出される。
すなわち、DEF/FOOTモードでは、DEF吹出口15からフロントガラスに向けて、またFOOT吹出口17から乗員の足下に向けて略同じ温度の空気が吹き出されることとなる。
このように、車両衝突時に衝撃が加わった際には、本体カバー10内に収められた、エバポレータ13やヒータコア14、あるいはダンパ14b,18,19等の構成部品が、衝撃力により本体カバー10から離脱して、空気調和ユニット2全体の剛性が低下させられることとなるので、車両衝突時に空気調和ユニット2を、特に車両の前後方向に(たとえば、元の2/3程度に)押し潰して破壊することができて、車両の衝突安全性を向上させることができる。
また、上述したように、空気調和ユニット2自体を押し潰して破壊することができるので、エアバック等を固定している車両部品(例えばクロスカービーム,門柱)の変形を防止し、エアバックが噴く方向を正規の方向に維持することができ、エアバックを正常に膨らませることができる。
さらに、本体カバー10が、本体左側カバー10aと、本体右側カバー10bとで構成され、外部から接合面に衝突物(たとえば、オーディオ機器など)が衝突することにより本体カバー10が容易に二分割化されるので、空気調和ユニットの破壊をより容易なものとすることができて、車両の衝突安全性をさらに向上させることができる。
さらに、空気調和ユニット2の後方側(すなわち、センターコンソールに埋め込まれたオーディオ機器の背面側と対向する側)の壁面10hが、本体カバー外側を形成する壁面のみ(すなわち、一重構造)とされているので、車両衝突時、慣性力により本体カバー10の壁面10hに向かって飛んできた(衝突してきた)オーディオ機器が当該本体カバー10の壁面10hにぶつかると、当該本体カバー10の壁面10hを容易に破壊することができるようになっている。
さらにまた、ヒータコア14が、空気調和ユニット2の前方(すなわち、前部座席に座っている乗員の足先から離れた側)に配置されているので、衝突時にヒータコア14から熱水配管14aが外れて熱水が漏れ出したとしても、漏れ出した熱水が前部座席に座っている乗員の足先に直接当たることを防止することができる。
さらにまた、レジスタ12cが後方(すなわち、室内側)に配置されているので、レジスタ12cの着脱を容易に行うことができる。
さて、上述した実施形態において、空気調和ユニット2の後方側の壁面10hの表面上に、図5に示すような直線状の切欠き(あるいは筋状の溝)10jが複数本(図5では7本)設けられているか、あるいは図6に示すような平面視矩形状を呈する切欠き(あるいは筋状の溝)10jが設けられているとさらに好適である。
これにより、車両衝突時、オーディオ機器がぶつかってきたときに本体ケース10が、切欠き10jがないときに比べてより壊れやすくなる。
また、ヒータコア14の下流側(出口側)近傍、および/またはFOOT吹出口17の上流側近傍に、たとえば、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータなどの補助熱源20,21が設けられているとさらに好適である。
補助熱源20,21を具備させることにより、寒冷地でも使用することができるようになる。
本発明による空気調和ユニットの一実施形態を示す図であって、当該空気調和ユニット内のダクトおよび各ダンパの様子がわかるように示した一部側断面図である。 図1に示す空気調和ユニットを左上後方から見た全体斜視図である。 ダンパの取り付け状態を示す要部拡大断面図である。 ダンパの別の取り付け状態を示す要部拡大断面図である。 図2と同様の図であって、本体カバーの壁面に切欠きを設けた実施例を示す図である。 図2および図5と同様の図であって、切欠きの平面視形状が図5のものと異なる実施例を示す図である。 車両用空気調和装置の概略の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 車両用空気調和装置
2 空気調和ユニット
3 冷媒系
4 加熱源系
5 制御部
10 本体カバー
10a 本体左側カバー
10b 本体右側カバー
10e 空気取入口
10h 壁面
10j 切欠き
11 ダクト
12 送風機
13 エバポレータ(構成部品)
14 ヒータコア(構成部品)
14b エアミックスダンパ(構成部品)
15 DEF吹出口
16 FACE吹出口
17 FOOT吹出口
18 ダンパ(構成部品)
19 ダンパ(構成部品)
31 コンプレッサ
32 コンデンサ
33 膨張弁
41 エンジン
42 ラジエタ
G ガイドレール

Claims (6)

  1. 外気または内気を取り入れるための空気取入口と、デフロスト吹出口、フェイス吹出口、およびフット吹出口を備えた空気吹出口と、前記空気取入口および前記空気吹出口を連通するダクトとが形成された本体カバー内に、
    前記空気取入口から空気を取り入れるとともに、この空気を前記空気吹出口から吹き出させる送風機と、
    前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を冷却するエバポレータと、
    前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を加熱するヒータコアと、を備える空気調和ユニットであって、
    前記フット吹出口が、前記本体カバーの底部に設けられ、
    前記ダクトのうち、前記フット吹出口へつながる流路が、前記本体カバーの前面および底面に沿って形成されており、かつ、前記本体カバー内に収められた構成部品が、衝撃が加わった際に移動させられて、当該空気調和ユニット全体が、衝撃エネルギーを吸収するクラッシャブル構造とされており、
    前記ヒータコアの両側面と対向する、前記本体カバーの内壁面に、衝撃が加わった際に、前記ヒータコアを前記エバポレータの方へ案内するガイドレールが設けられていることを特徴とする空気調和ユニット。
  2. 外気または内気を取り入れるための空気取入口と、デフロスト吹出口、フェイス吹出口、およびフット吹出口を備えた空気吹出口と、前記空気取入口および前記空気吹出口を連通するダクトとが形成された本体カバー内に、
    前記空気取入口から空気を取り入れるとともに、この空気を前記空気吹出口から吹き出させる送風機と、
    前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を冷却するエバポレータと、
    前記送風機により前記ダクト内を移動させられる空気を加熱するヒータコアとを備える、車両の前部座席よりも前方に配置される空気調和ユニットであって、
    前記エバポレータが、前記送風機の下方後方に配置されているとともに、前記ヒータコアが、前記送風機の下方前方に配置されており、
    前記フット吹出口が、前記本体カバーの底部に設けられ、
    前記ダクトのうち、前記フット吹出口へつながる流路が、前記本体カバーの前面および底面に沿って形成されており、かつ、前記本体カバー内に収められた構成部品が、衝撃が加わった際に移動させられて、当該空気調和ユニット全体が、衝撃エネルギーを吸収するクラッシャブル構造とされており、
    前記ヒータコアの両側面と対向する、前記本体カバーの内壁面に、衝撃が加わった際に、前記ヒータコアを前記エバポレータの方へ案内するガイドレールが設けられていることを特徴とする空気調和ユニット。
  3. 前記本体カバー内に収められたダンパのヒンジ部が、衝撃が加わった際に破壊されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和ユニット。
  4. 前記本体カバーの壁面に、少なくとも一本の切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和ユニット。
  5. 前記本体カバーが、本体左側カバーと、本体右側カバーとから構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の空気調和ユニット。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和ユニットと、
    ガス状の冷媒を圧縮するコンプレッサと、高圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備し、前記エバポレータに低温低圧の液冷媒を供給する冷媒系と、
    エンジン冷却水を前記ヒータコアに導入する加熱源系と、
    前記空気調和ユニット、冷媒系および加熱源系の作動制御を行う制御部とを備えてなることを特徴とする車両用空気調和装置。
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