JP3719278B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、特に車室内の暖房およびフロントガラスの曇りの除去を行う車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平6−191257号公報では、車両のフロントガラスおよびサイドガラスの曇りを防いで暖房を行う車両用空調装置が提案されている。この車両用空調装置の構成を図13を用いて簡単に説明すると、ケース1には、第1空気通路8と第2空気通路9とが仕切り板7により区画形成されている。第1空気通路8の一端には内気取入口12および外気取入口13が形成され、他端にはセンタフェイス開口部30、サイドフェイス開口部31、デフロスタ開口部40が形成されている。また、第2空気通路9の一端には内気取入口11が形成され、他端にはフット開口部50が形成されている。
【0003】
そして、センタフェイス開口部30はセンタフェイス用切替ドア32、デフロスタ開口部40はデフロスタ用切替ドア41、フット開口部50はフット用切替ドア51によりそれぞれ開閉される。また、第1空気通路8と第2空気通路9とを連通する連通通路7aは、連通ドア7bにより開閉される。
そして、センタフェイス開口部30、サイドフェイス開口部31、デフロスタ開口部40、フット開口部50には、それぞれ延長ダクト33、34、42、52が連結されており、これら延長ダクト33、34、42、52の空気下流側のそれぞれに、乗員の上半身に空調風を吹き出すセンタフェイス吹出口33a、車両のサイドガラスに空調風を吹き出すサイドフェイス吹出口34a、車両のフロントガラスに空調風を吹き出すデフロスタ吹出口42a、乗員の足元に空調風を吹き出すフット吹出口52aが形成されている。
【0004】
このような構成の車両用空気調和装置において、大きな暖房能力が要求されるフットモードでは、第1空気通路8に外気、第2空気通路9に内気を導入し、かつデフロスタ用切替ドア41、フット用切替ドア51によりデフロスタ開口部40、フット開口部50を開き、センタフェイス用切替ドア32によりセンタフェイス開口部30を閉じるようにしている。その結果、サイドフェイス吹出口34aからの吹出風量が45m3 /h、デフロスタ吹出口42aからの吹出風量が25m3 /h、フット吹出口52aからの吹出風量が120m3 /hとなると示されている。
【0005】
このようにして、デフロスタ吹出口42aおよびサイドフェイス吹出口34aから、外気をフロントガラスおよびサイドガラスに吹き出して、フロントガラスおよびサイドガラスの防曇を図り、かつ、フット吹出口52aから内気を乗員の足元へ吹き出すことで、小さな暖房能力でも十分車室内暖房が行えるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、降雪時で、かつ車両の走行中において、上記従来技術で示されるフットモードが選択されると、デフロスタ吹出口42aからの吹出風量が特に小さいため、フロントガラスの主に下方部のみが温められ、残りの部分は冷たいままとなる。よって、上記温められた部分では雪が溶けて水滴となるが、この水滴がワイパにて上記冷たいままの部分にかき払われると、この水滴は冷やされて凍結してしまい、乗員の前方視界を妨げてしまうという問題が生じる。
【0007】
よって、降雪時には、フットモードにおいて、デフロスタ用切替ドア41によりデフロスタ開口部40を閉じて、デフロスタ吹出口42aから風を吹き出させないフット・デフもれゼロモードが必要となる。
ここで、一般に、サイドフェイス吹出口34aには、乗員の手動操作によりサイドフェイス吹出口34aを開閉するサイドフェイス用グリルが備えられている。そして、このサイドフェイス用グリルを上記従来の車両用空気調和装置に採用して、上記フット・デフもれゼロモードを実施した場合において、乗員の好みで上記サイドフェイス用グリルによりサイドフェイス吹出口34aが閉じられると、第1空気通路8側の吹出口33a、34a、42aが全て閉じられることになる。
【0008】
よって、第1空気通路8に導入されている外気の逃げ場がなくなってしまうので、第1空気通路8内の圧力が異常に高くなって、第1空気通路8内の外気がケース1の嵌合組付部分からケース1の外部へ多量に漏れるという問題が生じる。すると、ケース1の嵌合組付部分のような狭い部分を風が漏れることにより、音が発生したり、また、上記漏れた比較的冷たい外気が乗員の足元へ流れることにより、乗員の足元の温感フィーリングを損ねてしまう。
【0009】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、フット・デフもれゼロモードを実施したときに、ケースの嵌合組付部分から風が多量に漏れるのを防止することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1ないし4に記載の発明では、サイドフェイス開口部(31)およびデフロスタ開口部(40)に通じる第1空気通路(8)に室外空気、フット開口部(50)に通じる第2空気通路(9)に室内空気を導入するようになっており、
第1空気通路(8)内の空気をこの第1空気通路(8)外へ逃がす逃がし通路(7a)と、
サイドフェイス開口部(31)を開閉するサイドフェイス用開閉手段(35)、デフロスタ開口部(40)を開閉するデフロスタ用開閉手段(41)、フット開口部(50)を開閉するフット用開閉手段(51)、および逃がし通路(7a)を開閉する逃がし通路用開閉手段(7b、7f)とを備え、
かつ、デフロスタ用開閉手段(41)によりデフロスタ開口部(40)を全閉し、フット用開閉手段(51)によりフット開口部(50)を開くフット・デフもれゼロモードにおいて、サイドフェイス用開閉手段(35)によりサイドフェイス開口部(31)が閉じられた状態のとき、逃がし通路(7a)が開いた状態となることを特徴としている。
【0011】
上記のように、フット・デフもれゼロモードのときにサイドフェイス開口部(31)が閉じられると、第1空気通路(8)の開口部(31、40)が全て閉じられる。ここで、送風手段(2)は第1空気通路(8)および第2空気通路(9)に同時に空気流を発生するため、第1空気通路(8)内の圧力は異常に高くなろうとするが、このとき、逃がし通路(7a)が開いた状態となるため、第1空気通路(8)内の室外空気は、逃がし通路(7a)から第1空気通路(8)外へ逃げる。
【0012】
この結果、ケース(1)の嵌合組付部分から室外空気が多量に漏れるのを防止することができ、上記嵌合組付け部分から空気が漏れるときに発生する音を無くすことができる。また、比較的冷たい室外空気が乗員の足元へ流れて乗員の足元の温感フィーリングを損ねる、といった問題も防止できる。
また、サイドフェイス開口部(31)が設けられた第1空気通路(8)には、室外空気が導入されるため、サイドフェイス開口部(31)が開けられたときにも、サイドフェイス開口部(31)からサイドガラスに吹き出されるのは低湿度の外気であるため、サイドガラスの防曇を図ることができる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明では、逃がし通路開閉手段(7b、7f)に逃がし通路(7a)を閉じる方向の弾性力を加える弾性部材(70)が設けられており、フット・デフもれゼロモードにおいて、サイドフェイス開口部(31)が閉じられたときに発生する第1空気通路(8)内と第2空気通路(9)内との圧力差により逃がし通路(7a)を開くよう、逃がし通路開閉手段(7b、7f)が弾性部材(70)の弾性力に抗じて変位することを特徴としている。
【0014】
これによると、フット・デフもれゼロモードで、かつ、サイドフェイス開口部(31)が閉じられたとき、第1空気通路(8)内の室外空気の逃げ場がなくなって、第1空気通路(8)内は第2空気通路(9)内よりも高圧となる。このとき、上記変位手段(100、82、70)は、第1空気通路(8)内と第2空気通路(9)内との圧力差に応じて、弾性部材(70)の弾性力に抗じながら、逃がし通路(7a)を開く。
【0015】
従って、弾性部材(70)を設けるだけで上記圧力差に応じて逃がし通路(7a)を開くことができる。よって、フット・デフもれゼロモードのとき、逃がし通路(7a)を開くよう回動させる特別な駆動手段を設ける必要がないため、本発明の空気調和装置の構成が簡単となる。
また、請求項5に記載の発明では、サイドフェイス開口部(31)を開閉する第1開閉手段(35)、デフロスタ開口部(40)を開閉する第2開閉手段(41)、およびフット開口部(50)と逃がし通路(7a)とを同時に開閉する第3開閉手段(7f)を備え、
第2開閉手段(41)によりデフロスタ開口部(40)を全閉し、第3開閉手段(7f)によりフット開口部(50)を開くフット・デフもれゼロモードにおいて、第1開閉手段(35)によりサイドフェイス開口部(31)が閉じられた状態のとき、第3開閉手段(7f)により逃がし通路(7a)が開いた状態となるように構成されていることを特徴としている。
【0016】
従って、フット開口部(50)と逃がし通路(7a)との2つを1つの第3開閉手段(7f)にて開閉するので、フット開口部(50)と逃がし通路(7a)とにそれぞれ開閉手段を設ける場合に比べて、部品点数を少なくすることができ、この開閉手段の組付け作業も少なくすることができる。
また、請求項1〜5に記載の発明では、逃がし通路を、第1空気通路(8)と第2空気通路(9)とを連通する連通通路(7a)により構成することを特徴としている。
【0017】
従って、第1空気通路(8)内の室外空気を第2空気通路(9)へ流して、第2空気通路(9)に設けられた開口部(50)から同時に車室内へ吹き出すことが出来る。
また、請求項1〜5に記載の発明では、送風手段(2)は、第1空気通路(8)側へ空気を送風する第1送風手段(21)と、第2空気通路(9)側へ空気を送風する第2送風手段(22)とからなり、第1送風手段(21)は第2送風手段(22)よりも大量に空気を送風することを特徴としている。
【0018】
従って、フット・デフもれゼロモードにおいて、連通通路(7b)が開いているとき、第1空気通路(8)と第2空気通路(9)との圧力差をより大きくすることができ、第2空気通路(9)内の室内空気が第1空気通路(8)へ流れ込むことを防止できる。この結果、第2空気通路(9)から第1空気通路(8)へ高湿度の室内空気が流れ込み、サイドフェイス開口部(31)からの吹出風の湿度が上昇する、といった問題を防止でき、ひいては、サイドガラスの防曇を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図に基づいて説明する。
図1に本実施形態の車両用空気調和装置の概略構成図を示す。
本実施形態の車両用空気調和装置は、例えばディーゼルエンジンを搭載するディーゼル車に搭載されるものである。ディーゼルエンジンは一般的にガソリンエンジンに比べ発熱量が小さいため、冬季における暖房能力が充分得られにくいものである。
【0020】
この車両用空気調和装置は、図1上方が車両前方(エンジン側)、図1下方が車両後方(車室内側)、かつ図1の左右方向が車両幅方向となるように車両に搭載される。この車両用空気調和装置は、車室内に向けて空気を送る空気通路をなすケース(主空気通路)1を備える。
ケース1は、ポリプロピレン等の樹脂材料により形成され、空気上流側から順に内外気切替装置1aと、クーラユニット1bと、ヒータユニット1cとが結合されることで構成されている。図1中一点鎖線X、Yにてこれらの結合部位を示す。また、内外気切替装置1a、クーラユニット1b、ヒータユニット1cは、さらに図1中上下方向にも分割可能となっている。
【0021】
内外気切替装置1aは、ケース1内に少なくとも車室内空気(以下、内気と示す)または車室外空気(以下、外気と示す)の一方を取り入れるためのものであり、内部には送風機(送風手段)2が配設されている。そして、この内外気切替装置1aには、第1内気取入口11、第2内気取入口12、外気取入口13が形成され、さらに、第1内気取入口11、第2内気取入口12を開閉する第1、第2切替ドア111、121が設けてある。この第1、第2切替ドア111、121は、これらのドア111、121に一体に設けられた回転軸111a、121aを中心に、図1中の一点鎖線で示す範囲で回転可能となっている。
【0022】
この回転軸111a、121aのケース1の図1中紙面手前側壁面および奥側壁面にはそれぞれ図示しない軸受孔が設けてあり、この各軸受孔に回転軸111a、121aが遊嵌している。以下に述べる軸受孔5a、32a、41a、51a、7cも同様に、ケース1に設けられた図示しない軸受孔に遊嵌している。
また、送風機2は、大径な第1送風機21と、この第1送風機21よりも小径な第2送風機22とを有するように一体成形され、この一体の第1送風機21と第2送風機22をブロワモータ23により同時に回転駆動している。この結果、第1送風機21の方が第2送風機22よりも大量の風をケース1の空気下流側へ送れるようになっている。また、第1送風機21により第1空気通路8内に風を送り、それと同時に、第2送風機22により第2空気通路9内に風を送っている。
【0023】
ここで、第1切替ドア111を図1中▲1▼の位置に回転させて第1内気取入口11を閉じたとき、外気取入口13から取り入れられた外気が第2送風機22に導入されるようになっており、第1切替ドア111を図1中▲2▼の位置に回転させたとき、第1内気取入口11からの内気が第2送風機22に導入されるようになっている。
【0024】
また、同様に、第2切替ドア121が図1中▲1▼の位置にあるときは、第2内気取入口12からの内気が第1送風機21に導入され、第2切替ドア121が図1中▲2▼の位置にあるときは、外気取入口13からの外気が第1送風機21に導入されるようになっている。
クーラユニット1b内には、通過する空気を冷却する冷却器としてのエバポレータ3が、空気通路全面を塞ぐように配設されている。このエバポレータ3は、自動車のエンジンによって駆動される圧縮機の他に、凝縮器や減圧手段等とともに周知の冷凍サイクルを構成するものである。
【0025】
ヒータユニット1cには、エバポレータ3を通過した空気を加熱する加熱器としてのヒータコア4が、その空気通路の一部に配設されている。具体的には、ヒータユニット1cの空気通路の図1中紙面手前側半分に位置している。このヒータコア4は、内部に上記エンジンの冷却水が流れ、この冷却水を熱源としてヒータコア4を通過する空気を加熱するものである。そして、ヒータユニット1cの空気通路の図1中紙面奥側半分は、エバポレータ3を通過した空気がヒータコア4をバイパスする冷風通路(ヒータコア4の図1中紙面裏側に設けられているため、図示されていない)が形成されている。
【0026】
エバポレータ3の空気下流側で、かつヒータコア4の空気上流側には、上記冷風通路とヒータコア4とに送られる風量割合を調節するエアミックスドア5が配設されている。このエアミックスドア5は、一端側に回転軸5aが一体に設けられ、この回転軸5aを中心に図1中紙面手前側から紙面奥側に回動可能に設置されている。
【0027】
そして、ケース1内の空気通路は、図1中紙面垂直方向に延びる仕切り板(仕切り部材)7により、図1中下方に位置する第1空気通路8と、図1中上方に位置する第2空気通路9とに仕切られている。そして、エバポレータ3、ヒータコア4、エアミックスドア5、および上記バイパス通路は、第1空気通路8と第2空気通路9の双方にまたがるように配置されている。
【0028】
そして、第1空気通路8の下流端には、センタフェイス開口部30、サイドフェイス開口部31およびデフロスタ開口部40が形成され、第2空気通路9の下流端には、フット開口部50が形成されている。
これらの開口部30、31、40、50には、センタフェイス延長ダクト33、サイドフェイス延長ダクト34、デフロスタ延長ダクト42、フット延長ダクト52が連結されている。さらに、これらの延長ダクト33、34、42、52の下流端は、車室内乗員の上半身に空調風を吹き出すセンタフェイス吹出口33a、車室内のサイドガラスに空調風を吹き出すサイドフェイス吹出口34a、車室内のフロントガラスに空調風を吹き出すデフロスタ吹出口42a、車室内乗員の足元に空調風を吹き出すフット吹出口52aとなっている。
【0029】
また、上記各開口部30、40、50には、センタフェイス用切替ドア32、デフロスタ用切替ドア(開閉手段)41、フット用切替ドア(開閉手段)51の各開閉手段が配置されており、これら切替ドア32、41、51により各開口部30、40、50が開閉される。上記切替ドア32、41、51は、これらのドア32、41、51に一体に設けられた各回転軸32a、41a、51aを中心に、図1中の実線位置から一点鎖線位置の範囲で回動可能となっている。
【0030】
また、サイドフェイス吹出口34aには、サイドフェイス用グリル(開閉手段)35が設けられている。このサイドフェイス用グリル35は、乗員が好みに応じて、サイドフェイス吹出口34a(つまり、サイドフェイス開口部31)の開閉を行うためのものである。
また、ヒータコア4の空気下流側に設けられた仕切り板7の一部には、第1空気通路8と第2空気通路9とを連通する連通通路(逃がし通路)7aが設けられている。この連通通路7aの開閉は、連通通路7aに設けられた連通ドア7bにより行われる。この連通ドア7bは、この連通ドア7bの中央に一体に形成された回転軸7cを中心に、図1中実線位置から一点鎖線位置の範囲で回動可能となっている。
【0031】
また、車室内前面には操作パネル600(図2参照)が設けられており、この操作パネル600には、後述する各吹出モードを指示する吹出モード切替スイッチ、送風機2の発生する風量を指示する風量設定スイッチ、車室内への吹出温度を指示する吹出温度設定スイッチ等が備えられている。これらのスイッチは、乗員の好みに応じて、乗員の手動操作にて選択操作される。
【0032】
このうち、上記吹出モード切替スイッチは、乗員の上半身へ向けて主に冷風を吹き出すフェイスモードを指示するフェイスモードスイッチ、乗員の上半身へ主に冷風、乗員の足元へ主に温風を吹き出すバイレベルモードを指示するバイレベルモードスイッチ、乗員の足元へ主に温風を吹き出すフットモードを指示するフットモードスイッチ、フロントガラスへ主に温風を吹き出すデフロスタモードを指示するデフロスタモードスイッチ、乗員の足元およびフロントガラスへ主に温風を吹き出すフットデフモードを指示するフットデフモードスイッチおよび乗員の足元へ主に温風を吹き出し、かつフロントガラスへは空気を吹き出させないフット・デフもれゼロモードを指示するフット・デフもれゼロモードスイッチからなる。
【0033】
そして、図2に示すように、操作パネル600の各スイッチが操作されたときに、それぞれの操作信号が制御装置60に送られる。そして、この制御装置60は、上記操作信号に基づいて所定の演算を行い、この演算結果に基づいて、上記送風機2のブロワモータ23、第1、第2切替ドア111、121を回動させる第1、第2サーボモータ112、122、エアミックスドア5を回動させるエアミックスサーボモータ6、センタフェイス用切替ドア32、デフロスタ用切替ドア41、フット用切替ドア51および連通ドア7bを同時に回動させる第3サーボモータ(変位手段としての駆動手段)100へ制御信号を出力する。
【0034】
この第3サーボモータ100は、図示しないリンク(変位手段としての駆動手段)を介して、センタフェイス用切替ドア32、デフロスタ用切替ドア41、フット用切替ドア51および連通ドア7bの回転軸32a、41a、51aおよび7cに連結されている。
そして、制御装置60は、上記吹出モード切替スイッチが操作されたときは、第1、第2、第3サーボモータ112、122、100を同時に制御する。また、上記風量設定スイッチが操作されたときは、送風機2のブロワモータ23を制御する。また、上記吹出温度設定スイッチが操作されたときは、サーボモータ6を制御する
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。
【0035】
(フェイスモード、図3参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのフェイスモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲1▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲2▼の位置へ制御され、第1、第2空気通路8、9に内気が導入される。
【0036】
同時に、制御装置60(図2参照)により、センタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全開し(このセンタフェイス開口部30を閉じた状態のときから、例えば角度70°程度開き)、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を全閉し、フット用切替ドア51はフット開口部50を全閉し、連通ドア7bは連通通路7aを全開するように制御される。
【0037】
この結果、車室内への全吹出風量に対する、センタフェイス開口部30からの吹出風量割合をC、サイドフェイス開口部31からの吹出風量割合をS、デフロスタ開口部40からの吹出風量割合をD、フット開口部50からの吹出風量割合をFとすると、例えば図9の表に示すように、吹出風量割合C、Sが合わせて100(%)、吹出風量割合Dが0(%)、吹出風量割合Fが0(%)となる。
【0038】
ここで、上記フェイス開口部30、31、デフロスタ開口部40、フット開口部50から吐出される風の風量割合が図9の表に示す値になるよう、それぞれの切替ドア32、41、51の開度は上述のように予め設定され、制御装置60(図2参照)に記憶させている。なお、以下に述べる各モードについても同様に、切替ドア32、41、51の開度は予め設定されている。
【0039】
(バイレベルモード、図4参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのバイレベルモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲1▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲2▼の位置へ制御され、第1、第2空気通路8、9に内気が導入される。
【0040】
同時に、制御装置60(図2参照)によりセンタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全開し、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を全閉し、フット用切替ドア51はフット開口部50を半分程開き(このフット開口部50を閉じた状態のときから、例えば角度60°程度開き)、連通ドア7bは連通通路7aを全開するように制御される。
【0041】
この結果、例えば図9の表に示すように、吹出風量割合C、Sが合わせて60(%)、吹出風量割合Dが0(%)、吹出風量割合Fが40(%)となる。
(フットモード、図5参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのフットモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲2▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲2▼の位置へ制御され、第1空気通路8に外気、第2空気通路9に内気が導入される。
【0042】
同時に、制御装置60(図2参照)によりセンタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全閉し、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を少し開き(このデフロスタ開口部40を閉じた状態のときから、例えば角度10°程度開き)、フット用切替ドア51はフット開口部50を全開し(このフット開口部50を閉じた状態のときから、例えば角度100°程度開き)、連通ドア7bは連通通路7aを全閉するように制御される。
【0043】
この結果、例えば図9の表に示すように、サイドフェイス用グリル35(図1参照)によりサイドフェイス吹出口34a(図1参照)が閉じられているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて0(%)、吹出風量割合Dが20(%)、吹出風量割合Fが80(%)となる。また、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が開かれているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて30(%)、吹出風量割合Dが15(%)、吹出風量割合Fが55(%)となる。
【0044】
そして、フットモードでは、内気を乗員の足元に吹き出すので、ヒータコア4の暖房負荷を低減でき、かつ、低湿度の外気を車室内のフロントガラスおよびサイドガラスに吹き出すので、フロントガラスおよびサイドガラスの防曇を図ることができる。
(フットデフモード、図6参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのフットデフモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲2▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲2▼の位置へ制御され、第1空気通路8に外気、第2空気通路9に内気が導入される。
【0045】
同時に、制御装置60(図2参照)によりセンタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全閉し、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を半分程開き(このデフロスタ開口部40を閉じた状態のときから、例えば角度30°程度開き)、フット用切替ドア51はフット開口部50を全開し、連通ドア7bは連通通路7aを全閉するように制御される。
【0046】
この結果、例えば図9の表に示すように、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が閉じられているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて0(%)、吹出風量割合Dが50(%)、吹出風量割合Fが50(%)となる。また、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が開かれているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて30(%)、吹出風量割合Dが35(%)、吹出風量割合Fが35(%)となる。
【0047】
そして、フットデフモードでは、内気を乗員の足元に吹き出すので、ヒータコア4の暖房負荷を低減でき、かつ、低湿度の外気を車室内のフロントガラスおよびサイドガラスに吹き出すので、フロントガラスおよびサイドガラスの防曇を図ることができる。
(デフロスタモード、図7参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのデフロスタモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲2▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲1▼の位置へ制御され、第1、第2空気通路8、9に外気が導入される。
【0048】
同時に、制御装置60(図2参照)によりセンタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全閉し、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を全開(このデフロスタ開口部40を閉じた状態のときから、60°程度開いた状態)し、フット用切替ドア51はフット開口部50を全閉し、連通ドア7bは連通通路7aを全開するように制御される。
【0049】
この結果、例えば図9の表に示すように、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が閉じられているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて0(%)、吹出風量割合Dが100(%)、吹出風量割合Fが0(%)となる。また、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が開かれているときは、吹出風量割合C、Sが合わせて30(%)、吹出風量割合Dが70(%)、吹出風量割合Fが0(%)となる。
【0050】
そして、デフロスタモードでは、低湿度の外気のみを車室内のフロントガラスおよびサイドガラスに吹き出すので、フロントガラスおよびサイドガラスの防曇を図ることができる。
(フット・デフもれゼロモード、図8参照)
乗員により、吹出モード切替スイッチのフット・デフもれゼロモードスイッチが選択操作されると、制御装置60(図2参照)により、第2切替ドア121は図1中▲2▼の位置へ、第1切替ドア111は図1中▲2▼の位置へ制御され、第1空気通路8に外気、第2空気通路9に内気が導入される。
【0051】
同時に、制御装置60(図2参照)によりセンタフェイス用切替ドア32はセンタフェイス開口部30を全閉し、デフロスタ用切替ドア41はデフロスタ開口部40を全閉し、フット用切替ドア51はフット開口部50を全開し、連通ドア7bは連通通路7aを所定量開くように制御される。
ここで、連通通路7aを所定量開くとは、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が開かれたとき、吹出風量割合Sと吹出風量割合Fとが図9の表に示すように、サイドフェイス開口部31からの風量割合Sを35(%)確保できるように、連通ドア7bにより連通通路7aを開くということで、例えば、図8において、連通ドア7bの開度が仕切り板7に対して角度20°〜30°となるようにしている。
【0052】
この結果、例えば図9の表に示すように、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が閉じられたときは、吹出風量割合C、Sが合わせて0(%)、吹出風量割合Dが0(%)、吹出風量割合Fが100(%)となる。また、サイドフェイス吹出口34a(図1参照)が開かれたときは、吹出風量割合Sが35(%)、吹出風量割合Dが0(%)、吹出風量割合Fが65(%)となる。そして、フット・デフもれゼロモードでは、内気を乗員の足元に吹き出すので、ヒータコア4の暖房負荷を低減でき、かつ、低湿度の外気をサイドガラスへ吹き出すので、サイドガラスの防曇を図ることができる。
【0053】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、フット・デフもれゼロモードのとき、連通ドア7bが上記所定量開いているため、乗員がサイドフェイス用グリル35を手動操作してサイドフェイス吹出口34aを閉じたときでも、第1空気通路8に導入された外気は、連通通路7aを通って第2空気通路9側へ流れ、第2空気通路9内の内気とともにフット吹出口52aから吹き出される。
【0054】
従って、第1空気通路8内の外気の逃げ場が形成されるので、外気がケース1の嵌合組付部分からケース1の外部へ漏れる、といった問題を防止できる。よって、上記問題により発生する音の発生は防止され、また、比較的冷たい外気が乗員の足元へ流れることにより、乗員の足元の温感フィーリングを損ねるといったことも防止される。
【0055】
また、上述のように、第1送風機21の方が第2送風機22よりも大量の風をケース1の空気下流側へ送るようになっており、しかも、フット・デフもれゼロモードのとき、サイドフェイス開口部31が開いた状態では、上述のように、第1空気通路8の吹出風量割合(S)の方が第2空気通路9の吹出風量割合(F)よりも小さいことからわかるように、第1空気通路8の方が第2空気通路9より空気の逃げ場が少なくなっている。つまり、第1空気通路8内の圧力の方が第2空気通路9よりも高くなっている。
【0056】
従って、連通ドア7bが開いていても、第2空気通路9に流れている内気が連通ドア7bを通って第1空気通路8側へ流れ込む、といった問題は防止される。よって、内気と外気の混ざった空気がサイドフェイス開口部31から吹き出すことは防止され、サイドガラスが曇る恐れを低減できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態を図10(a)、(b)に基づいて説明する。図10(b)は、連通ドア7bの組付け部分を図10(a)中下方側からみた分解図である。
【0057】
第1の実施形態では、フット・デフもれゼロモードのときの連通ドア7bの開度を、予め設定した所定量の開度となるように制御装置60(図2参照)により制御しているが、本実施形態では、回転軸7cの周囲にバネ部材(具体的にはコイルスプリング、変位手段としての弾性部材)70を配置することにより、フット・デフもれゼロモードにおいて、乗員によりサイドフェイス用グリル35にてサイドフェイス開口部34aが閉じられたときのみ、第1空気通路8内の圧力と第2空気通路9内の圧力との圧力差により連通ドア7bを回動させて、連通通路7aを開くようにしている。
【0058】
具体的には、図10(b)において、コイルスプリング70の一端72が、連通ドア7bに一体に設けられた軸状のリブ7dに係止されるようにして、回転軸7cにコイルスプリング70のコイル部71を挿嵌する。そして、コイルスプリング70の他端73が、ケース1のヒータユニット1c内壁部分(図1中紙面手前側のケース1の内壁部分)に一体に設けられた断面U字状のリブ1eに係止されるようにして、連通ドア7bの回転軸7cを、ケース1のヒータユニット1cに設けられた軸受穴1dに遊嵌する。
【0059】
このようにして連通ドア7bの組付けが行われると、連通ドア7bは、図10(b)中上方(連通通路7aを閉じる方向)へ回動するよう、コイルスプリング70により力が加えられる。そして、回転軸7cは、レバー80の孔部81に一体に固定され、リンク82(変位手段)、第3サーボモータ100(図2参照)を介して制御装置60(図2参照)により回転制御されるようになっている。
【0060】
そして、乗員によりフット・デフもれゼロモードが選択されると、連通通路7aが上記所定量開いた状態となるよう、制御装置60(図2参照)により第3サーボモータ100を回転制御する。ここで、サイドフェイス開口部31が開いている場合、第1空気通路8内と第2空気通路9内との圧力差はほとんどないので、コイルスプリング70のバネ力により、上記所定量分だけ連通ドア7bが連通通路7a(図10(a)中下方)へ回動して連通通路7aを閉じるようになっている。ここで、連通ドア7bが連通通路7aを閉じる位置にきたとき、連通ドア7bの他端が仕切り板7にあたるように構成されているため、それ以上連通ドア7bが回動しないようになっている。
【0061】
そして、乗員によりサイドフェイス吹出口34aが閉じられると第1空気通路8内が高圧となって、第2空気通路9内と第1空気通路8内との圧力差が大きくなるため、コイルスプリング70のバネ力とは反対方向の力が連通ドア7bにかかり、この力がバネ力に抗じて連通ドア7bを回動させるため、連通通路7aが上記所定量だけ開かれる。また、例えばフェイスモードのように、連通通路7aを全開する場合には、第3サーボモータ100およびリンク82により、連通通路7aを全開するよう、上記バネ力に抗じて連通ドア7bを回転させている。
【0062】
以上説明したように、第2の実施形態では、乗員がサイドフェイス用グリル35を手動操作して、サイドフェイス吹出口34aを閉じたとき、第1空気通路8に導入された外気は、連通通路7aを通って第2空気通路9側へ流れ、第2空気通路9内の内気とともにフット吹出口52aから吹き出される。従って、第1空気通路8内の外気の逃げ場が形成されるので、外気がケース1の嵌合組付部分からケース1の外部へ漏れる、といった問題を防止できる。
【0063】
また、第2空気通路9のセンタフェイス開口部30、デフロスタ40が閉じられ、それに加えてサイドフェイス吹出口34aが閉じられたときのみ、連通通路7aを所定量開くことができるため、このフット・デフもれゼロモードにおいて、内気が連通通路7aを通って第1空気通路8側へ流れこむことは防止され、内気と外気の混ざった空気がサイドフェイス吹出口34aから吹き出してサイドガラスが曇る恐れをさらに低減できる。
【0064】
また、コイルスプリング70を設けるだけで上記圧力差に応じて連通通路7aを所定量開くことができる。よって、フット・デフもれゼロモードにおいて連通通路7aを所定量開くよう、連通ドア7aを回動させる特別な駆動手段を設ける必要がないため、本発明の空気調和装置の構成が簡単となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態を図11に基づいて説明する。
【0065】
第3の実施形態では、図11において、第2の実施形態で用いたコイルスプリング7(図10(b)参照)の両端72、73をコイルスプリング7の軸方向に延長させ、このコイルスプリング70の一端72を連通ドア7bの回転軸7cの係止溝7eに係止し、他端73を制御装置60(図2参照)により制御される回転軸700の係止溝701に係止することにより、連通ドア7bの組付けが行われる。また、回転軸700は、第2の実施形態の回転軸7cと同様に制御装置60(図2参照)により回転制御されている。
【0066】
そして、フット・デフもれゼロモードでは、制御装置60(図2参照)により回転軸700を回転させ、この回転をコイルスプリング70を介して連通ドア7bの回転軸7cに伝えることにより、連通ドア7bを全閉するようにしている。そして、乗員によりサイドフェイス開口部31が閉じられると、第2空気通路9内と第1空気通路8内との圧力差により、コイルスプリング70のバネ力とは反対方向の力が連通ドア7bにかかり、この力がバネ力に抗じて連通ドア7bが開かれる。この結果、第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0067】
(第4の実施形態)
第1の実施形態では、連通通路7a、フット開口部50のそれぞれに連通ドア7b、フット用切替ドア51を設けているが、本発明はこれに限定されることはなく、図12に示すように、連通通路7aとフット開口部50の間に共通切替ドア(第3開閉手段)7fを設けて、この共通切替ドア7fにより連通通路7aとフット開口部50との開閉を同時に行ってもよい。
【0068】
従って、フット開口部50と連通通路7aとの2つを1つの共通切替ドア7fにて開閉するので、フット開口部50と連通通路7aとにそれぞれ開閉手段を設ける場合に比べて、部品点数を少なくすることができ、この開閉手段の組付け作業も少なくすることができる。
(他の実施形態)
第1の実施形態では、エアミックスドア5、第1、第2切替ドア111、121、センタフェイス用切替ドア32、デフロスタ用切替ドア41、フット用切替ドア51、連通ドア7bの開閉を制御装置60により通電制御しているが、本発明はこれに限定されることはなく、操作パネルの吹出モードレバーと上記各回転軸5a、111a、121a、32a、41a、51a、7cとを図示しないリンク(変位手段)で連結し、乗員が操作パネル600に設けられた吹出モード切替レバーを手動操作することにより、このリンクを介して上記各ドア111、121、32、41、51、7bを上述のように動かしてもよい。
【0069】
また、本発明の車両用空調装置をオートエアコンとして用いてもよい。
また、第2、第3の実施形態では、フット・デフもれゼロモードにおいて、コイルスプリング70により連通通路7aの所定量の開閉を行っていたが、本発明はこれに限定されることはなく、図9において、コイルスプリング70を排除したものを用い、第2実施例と同様に連通通路7aが所定量開く状態までモータ等により連通ドア7bを回動させ、残りは連通ドア7b自身にはたらく重力にて連通ドア7bを連通通路7a側へ回動させて連通通路7aを閉じるようにしてもよい。この結果、上記第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0070】
また、第4の実施形態では、連通通路7aとフット開口部50を同時に開閉する共通切替ドア7fを設けているが、本発明はこれに限定されることはなく、この共通切替ドア7fを、連通通路7aとデフロスタ開口部40の間に設けて、連通通路7aとデフロスタ開口部40との開閉を同時に行わせてもよい。
また、第1の実施形態では、図1のように、センタフェイス開口部30を主に外気が導入される第1空気通路11側に形成しているが、本発明はこれに限定されることはなく、センタフェイス開口部30を内気が導入される第2空気通路12側に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の車両用空調装置の模式的な断面図である。
【図2】制御装置の制御回路図である。
【図3】フェイスモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図4】バイレベルモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図5】フットモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図6】フットデフモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図7】デフロスタモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図8】フット・デフもれゼロモード時の車両用空調装置の作動説明図である。
【図9】車両用空調装置の各モード時における各開口部からの風量割合を示す表である。
【図10】(a)は第2の実施形態の概略構成図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図11】第3の実施形態の要部拡大図である。
【図12】第4の実施形態の概略構成図である。
【図13】従来の車両用空調装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1…ケース(主空気通路)、2…送風機(送風手段)、
12…室内空気取入口、13…室外空気取入口、
30…センタフェイス開口部、32…センタフェイス用切替ドア、
31…サイドフェイス開口部、35…サイドフェイス用グリル(開閉手段)、
40…デフロスタ開口部、41…デフロスタ用切替ドア(開閉手段)、
50…フット開口部、51…フット用切替ドア(開閉手段)、
7…仕切り板(仕切り部材)、7a…連通通路(逃がし通路)、
7b…連通ドア(開閉手段)、8…第1空気通路、9…第2空気通路。
Claims (5)
- 一端側に、室内空気を取り入れる室内空気取入口(11)、および室外空気を取り入れる室外空気取入口(13)が設けられ、他端側に、サイドガラスへ向けて空気を吹き出すためのサイドフェイス開口部(31)、フロントガラスへ向けて空気を吹き出すためのデフロスタ開口部(40)、および乗員の足元へ向けて空気を吹き出すためのフット開口部(50)が設けられた主空気通路(1)と、
この主空気通路(1)内を、前記室外空気取入口(13)から前記サイドフェイス開口部(31)および前記デフロスタ開口部(40)にかけての第1空気通路(8)と、前記室内空気取入口(11)から前記フット開口部(50)にかけての第2空気通路(9)とに区画形成する仕切り部材(7)と、
前記第1空気通路(8)および前記第2空気通路(9)内に同時に、空気流を前記一端側から前記他端側へ発生させる送風手段(2)と、
前記第1空気通路(8)内の空気をこの第1空気通路(8)外へ逃がす逃がし通路(7a)と、
前記サイドフェイス開口部(31)を開閉するサイドフェイス用開閉手段(35)、前記デフロスタ開口部(40)を開閉するデフロスタ用開閉手段(41)、前記フット開口部(50)を開閉するフット用開閉手段(51)、および前記逃がし通路(7a)を開閉する逃がし通路用開閉手段(7b、7f)とを備え、
前記デフロスタ用開閉手段(41)により前記デフロスタ開口部(40)を全閉し、前記フット用開閉手段(51)により前記フット開口部(50)を開くフット・デフもれゼロモードにおいて、前記サイドフェイス用開閉手段(35)により前記サイドフェイス開口部(31)が閉じられた状態のとき、前記逃がし通路用開閉手段(7b、7f)により前記逃がし通路(7a)が開いた状態となるように構成されており、
前記逃がし通路(7a)は、前記第1空気通路(8)と前記第2空気通路(9)とを連通する連通通路(7a)により構成され、
前記送風手段(2)は、前記第1空気通路(8)側へ空気を送風する第1送風手段(21)と、前記第2空気通路(9)側へ空気を送風する第2送風手段(22)とからなり、
前記第1送風手段(21)は前記第2送風手段(22)よりも大量に空気を送風することを特徴とする車両用空気調和装置。 - 前記フット・デフもれゼロモードにおいて、前記サイドフェイス用開閉手段(35)により前記サイドフェイス開口部(31)が閉じられた状態のとき、前記逃がし通路(7a)が開いた状態となるように前記逃がし通路用開閉手段(7b、7f)を変位させる変位手段(100、82、70)が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
- 前記変位手段(100、82、70)は、前記逃がし通路用開閉手段(7b、7f)を駆動する駆動手段(100、82)を備えることを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置。
- 前記変位手段(100、82、70)は、前記逃がし通路用開閉手段(7b、7f)に連結されるとともに、この逃がし通路用開閉手段(7b、7f)に、前記逃がし通路(7a)を閉じる方向の弾性力を加える弾性部材(70)を備え、
前記フット・デフもれゼロモードで、かつ、前記サイドフェイス開口部(31)が閉じられたときに発生する、前記第1空気通路(8)内と前記第2空気通路(9)内との圧力差に応じて前記逃がし通路(7a)を開くよう、前記逃がし通路用開閉手段(7b、7f)が前記弾性部材(70)の弾性力に抗じて変位することを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置。 - 一端側に、室内空気を取り入れる室内空気取入口(11)、および室外空気を取り入れる室外空気取入口(13)が設けられ、他端側に、サイドガラスへ向けて空気を吹き出すためのサイドフェイス開口部(31)、フロントガラスへ向けて空気を吹き出すためのデフロスタ開口部(40)、および乗員の足元へ向けて空気を吹き出すためのフット開口部(50)が設けられた主空気通路(1)と、
この主空気通路(1)内を、前記室外空気取入口(13)から前記サイドフェイス開口部(31)および前記デフロスタ開口部(40)にかけての第1空気通路(8)と、前記室内空気取入口(11)から前記フット開口部(50)にかけての第2空気通路(9)とに区画形成する仕切り部材(7)と、
前記第1空気通路(8)および前記第2空気通路(9)内に同時に、空気流を前記一端側から前記他端側へ発生させる送風手段(2)と、
前記第1空気通路(8)内の空気をこの第1空気通路(8)外へ逃がす逃がし通路(7a)と、
前記サイドフェイス開口部(31)を開閉する第1開閉手段(35)、前記デフロスタ開口部(40)を開閉する第2開閉手段(41)、および前記フット開口部(50)と前記逃がし通路(7a)とを同時に開閉する第3開閉手段(7f)とを備え、
前記第2開閉手段(41)により前記デフロスタ開口部(40)を全閉し、前記第3開閉手段(7f)により前記フット開口部(50)を開くフット・デフもれゼロモードにおいて、前記第1開閉手段(35)により前記サイドフェイス開口部(31)が閉じられた状態のとき、前記第3開閉手段(7f)により前記逃がし通路(7a)が開いた状態となるように構成されており、
前記逃がし通路(7a)は、前記第1空気通路(8)と前記第2空気通路(9)とを連通する連通通路(7a)により構成され、
前記送風手段(2)は、前記第1空気通路(8)側へ空気を送風する第1送風手段(21)と、前記第2空気通路(9)側へ空気を送風する第2送風手段(22)とからなり、
前記第1送風手段(21)は前記第2送風手段(22)よりも大量に空気を送風することを特徴とする車両用空気調和装置。
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