JP3986117B2 - 自動車補修用塗料の調色装置 - Google Patents

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    • G01J3/504Goniometric colour measurements, for example measurements of metallic or flake based paints

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車補修用塗料の調色装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車補修塗料は、修理や改修等の目的で自動車の外装の一部又は全部を塗装しなおす際に使用される。通常、この自動車補修塗装においては、既に塗装されている表面色と同一の色を再現する必要がある。このため、補修用塗料の調色には、長年の経験と勘が要求され、極めて熟練を要する作業である。
【0003】
一方、自動車は近年益々差異化が進み、車種の多様化とともに、塗装色や塗料の種類の多様化が進んだ。従って、補修用塗料の調色は、多様な塗料や塗色に対応することが益々要請されている。
【0004】
また、自動車補修を業として行う場合には、補修の依頼を効率よく処理し、かつ、補修の精度を向上させて顧客の満足を獲得することが不可欠である。更に、調合作業の合理化を図るために、できるだけ熟練を不要にする作業方法の工夫、省力化、工程の合理化等の必要性が年々高まっている。
【0005】
このような場合、上述の要請を両立させて補修作業を効率的なものにするためには、経験と勘にたよる作業をできるだけ少なくして、誰にでも高精度の調色を短時間で高能率に実行することを可能とする実用性に富む調色システムの導入が強く望まれている。
【0006】
かかる調色システムにおいては、まず、ソリッド系塗料のみならず、メタリック・パール系塗料の調色にも対応できなければ、現実のニーズに応えることはできない。また、操作性や使い勝手のよいものでなければ、実用性がない。
【0007】
光輝材含有塗色の塗料配合をコンピュータを用いて求める方法は、従来、クベルカ・ムンクの光学濃度式を用いて収束計算により目標色に合致する着色材の配合を特定の塗布条件の下で求め、所望する光輝感に対する光輝材の配合量は、予め知りえた知見を利用して経験的に判断することで、一義的に求め、求めた配合により得た塗料を塗布した着色サンプルと目標サンプルの色彩や光輝感を比較し、これらが合致するまで修正計算や目視と経験による修正を加えて調整作業を繰り返すものであった。
【0008】
特開平2−184369号公報には、コンピュータ装置と回線で接続された端末装置、自動計量システムからなる自動計量調色システムが開示されている。しかし、この技術は、コンピュータ上のマスターファイルから調色データを出力するものであり、塗料配合の調色計算や修正計算を行う機構を具備するものではなく、調色の精度及び自由度が不充分である。
【0009】
特開平2−292699号公報には、コンピュータ装置と電話回線で接続されたモデム端末装置及び測色計からなる計量調色システムが開示されている。特開平8−332438号公報には、コンピュータ部、計量秤部、測色計部、タッチスクリーン及びタッチペンを設けてなる計量調色装置が開示されている。しかし、これらの技術においては、色見本の測定データから塗料配合を計算する場合や修正計算を行うのは、公衆回線を通じて接続されたマスターコンピュータであり、このマスターコンピュータの計算結果を公衆回線を通じて取得したデータに基づいて調色配合を上記コンピュータ部が処理するものであり、上記計量調色装置自体は塗料配合の調色計算や修正計算を行う機構を具備していない。従って、処理速度が充分ではなく、また、使用現場で個別に蓄積されたローカルデータを充分に調色計算に反映させることがむずかしいので、操作性や使い勝手が充分ではなかった。更に、光輝材含有塗色については、光輝材による色彩への影響を考慮したカラーマッチング手法が実現されておらず、所望の色彩と光輝感を再現するためには、経験と勘にたよる作業で補う必要があり、調合作業の効率化、合理化を達成することはあまり期待できない。
【0010】
特開平7−150081号公報には、色材及び光輝材を含む塗料構成材料の配合を算出して塗装色を再現する際に、色材及び光輝材を含む構成材料の量と反射率との既知関係を用いて新規反射率に対する特性値を補間による逆推定法により演算する方法が開示されている。しかし、この技術は、既知関係の反射率と特性値とから補間対応関係により配合を決定するものであるので、特に、光輝材含有塗色の場合、処理できる配合の自由度を充分確保することが困難である。また、コンピュータを利用したカラーマッチング方法を開示するものに過ぎず、この方法を現実に自動車補修分野に適用して上述の課題を解決するするための実用可能なシステムはなんら開示されていない。
【0011】
このように、従来の技術では、特にメタリック・パール系塗色において、所望する色彩と光輝感とを得るために着色材と光輝材との配合比を求める計算手段がコンピュータ・カラーマッチング手法の中に充分に実現されておらず、処理可能な配合の自由度が充分ではなく、また、所望する色彩と光輝感とを充分に一致させる配合を求めるためには、何度もコンピュータ・カラーマッチングを繰り返すか、又は、目視と経験をたよりに試行を繰り返す必要があった。これは、所望の色彩と光輝感を得るためには、光輝材による色彩への影響を考慮する必要があり、また、光輝感は、着色材の配合や塗膜の厚み等の影響をうけるために、これら全ての要因を考慮しつつ計算を行う必要があるからである。
【0012】
特に、自動車補修用塗料の調色は、創色カラーデザイン等の場合と異なり、補修対象車両に現に塗装されている塗装の色彩と一致することが厳しく求められている。この現に既に塗装されている塗色は、経年変化による退色や変色等の影響を受けて、塗装時の状態と同一ではないことが多く、従って、対象車両の塗装時における配合情報のみならず、現実の塗色の測定データをも加味して調色する必要がある。
【0013】
このため、特に近年増加しているメタリック・パール系塗色等の場合に、所望する色彩と光輝感との両者を目標色と一致させるための配合を求めることは、充分に経験を積んだ熟練者にとっても極めて困難であり、目標配合に到達することができるまでには多くの試行回数を必要とし、調色作業の時間や手間が増大し、コスト上昇の要因ともなっている。また、多くの試行を重ねても所望の配合を得ることができる保証は得られない。更に、実用性のある調色システムを構成するためには、自動車補修用塗料の調色に特有の上述した調色精度及び退色や変色等の影響への対処等を可能とする必要がある。このように、自動車補修塗装において現実に適用可能な実用的調色システムにおける技術的課題は、いまだ解決をみるにいたっていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の現状に鑑み、光輝材を含有しない塗色のみならず、光輝材を含有する塗色についても、削減された工程数で、熟練者によらずとも短時間で高精度に補修塗料の調色をすることが可能である自動車補修用塗料の調色装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンピュータ、カラー表示装置、複数の受光角で測色することができる分光光度計及び電子天秤からなる自動車補修用塗料の調色装置であって、前記調色装置は、自動車補修用塗料の調色計算をおこなうことができる調色計算機構、色彩データファイル、並びに、通信回線を介してデータベースサーバー中の少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データを参照することができるデータベース参照機構を前記コンピュータに搭載しており、与えられた計算指示に即応して、前記コンピュータから、目標色の前記分光光度計の測色データ及び前記色彩データファイル中の色彩データに基づいて前記調色計算機構により光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調色計算結果を前記カラー表示装置に出力することができ、前記コンピュータに、前記電子天秤から秤量値を読み込むことができるとともに、調色計算により得られた予測配合に基づいて前記電子天秤で配合成分を秤量する過程において、秤量中における配合に対応する予測再現色を前記目標色とともに即時に前記カラー表示装置上に比較表示することができ、さらに、通信回線を介してデータベースサーバーに接続することにより、少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データを参照して前記調色計算に使用することができることを特徴とする自動車補修用塗料の調色装置である。以下に本発明を詳述する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の自動車補修用塗料の調色装置は、典型的には図2に示すように、パーソナルコンピュータ1、カラー表示装置2、多角度分光光度計3及び電子天秤4からなる。上記調色装置は、調色計算機構、色彩データファイル、並びに、通信回線5を介してデータベースサーバー6中の少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車塗料の基本配合情報データを参照することができるデータベース参照機構を上記パーソナルコンピュータ1に搭載している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0017】
(1)調色計算機構
本発明における調色計算の過程は、図3に示すブロック図により典型的に表すことができる。まず、目標色の多角度分光反射率を測定し(過程1)、次に、図示しない色彩データファイルから色材基礎データ分光反射率を読み込んで、着色に供する複数の着色材についての配合を求める(過程2)。光輝材を含有しない塗料については、この配合結果に基づく予測反射率が目標色の所定範囲内に納まるか否かを判定し(過程5)、所定範囲内に納まるように必要な修正計算を繰り返した後出力される(過程6)。一方、着色材と光輝材とを含有する塗料については、着色材の配合を求め(過程2)、更に、光輝材を添加した効果を計算にいれて(過程3)、着色材や光輝材の配合及び塗装条件を変えた複数の塗板について測色した複数の受光角における分光反射率データを用いてファジイ推論により補正し(過程4)、この予測反射率を目標色の反射率と比較し(過程5)、その結果、目標色との色差が所定値以上であれば、所定値内に納まるように修正計算を繰り返した後出力される(過程6)。
【0018】
目標とする塗色がソリッド系塗料のものである場合
目標とする塗色がソリッド系塗料のものである場合、補修対象自動車の目標色の分光反射率を測定し、後に説明する色彩データファイルから基礎データとなる着色材塗板の分光反射率を読み込んで、着色に供する複数の着色材をある特定の配合で混合した場合の予測分光反射率を、以下に示すクベルカ・ムンクの光学濃度式を用いて予測計算をしつつ色彩が一致するように配合計算をする。この予測分光反射率を目標色の反射率と比較し、目標色との色差が所定値以上であれば、所定値内に納まるように修正計算を繰り返す。
【0019】
この場合において、クベルカ・ムンクの光学濃度式は、
(K/S)λ=(1−Rλ)2 /2Rλ (0<Rλ<1)
で表される。式中、(K/S)λは、波長λにおけるクベルカ・ムンクの光学濃度を表し、Rλは、波長λにおける反射率を表す。上記クベルカ・ムンクの光学濃度式により、上記色彩データファイル中の基礎データである分光反射率を、着色層の吸収係数Kと散乱係数Sの比で示される光学濃度K/Sに変換し、ダンカンの混色理論式である2定数法により混合時の光学濃度を求め、更にこれを反射率に変換して所定配合の場合の予測分光反射率を求めることができる。
【0020】
この際、予測精度をより向上させるために、サンダーソンの補正式を用いて樹脂層と空気層との界面で生じる影響を補正し、理想状態の反射率に変換した後、上記混色理論式を用いることができる。
【0021】
上記修正計算過程においては、ニュートン・ラプソン法による反復計算手法を使用することができ、収束計算を、色彩値XYZ、L*a*b*等を利用して目標との差を評価しつつ行うメタメリック法や、目標反射率との差の2乗和を評価しつつ行うアイソメリック法等により行うことができる。
【0022】
以上の過程を経て、目標とする塗色がソリッド系塗料のものである場合に、目標色と一致する補修用塗料を調色することができる。
【0023】
目標とする塗色がメタリック・パール系塗料のものである場合
一方、目標とする塗色がメタリック・パール系塗料のものである場合、複数の着色材と光輝材とからなる塗料の調色をする必要がある。この際、目標色と目標光輝感とがともに目標塗色と一致するようにするために、着色材と光輝材との配合比は、
(i)複数の受光角において測色可能な分光光度計を用いて、照射角と受光角との複数の組み合わせに対する目標塗色の分光反射率を測色し、
(ii)この分光反射率分布と一致するように、着色材と光輝材との配合から予測分光反射率を予測計算しつつ、着色材と光輝材との配合比を計算する。
【0024】
上記(i)の場合において、光輝材含有塗膜の目標塗色の測色は、照射光の照射角は一定とし、複数の受光角、例えば、ハイライト方向、正面方向、シェード方向を含む3〜4以上の受光角において測色可能な分光光度計、例えば、多角度分光光度計、変角分光光度計等を使用しておこなう。上記多角度分光光度計及び変角分光光度計は、照射光の照射角を固定して受光角の複数角度において測色を行うことが可能である。従って、得られる分光反射率Rは、一般に
R=R(θin,θout ,λ)
と表すことができる。式中、θinは、試料面の法線方向からの照射角を表し、θout は、試料面の法線方向からの受光角を表し、λは、波長を表す。
【0025】
ところで、受光角θout が照射角θinに近い場合、正反射成分の影響を強く受ける。この傾向は、試料に対する照射面積に比較して照射位置と受光位置とが近いポータブル型の分光光度計の場合により顕著である。このような場合には、完全鏡面反射体を使用して予めこの迷光による影響成分を測定して補正することができる。上記完全鏡面反射体としては、平滑な平面ガラス上にアルミニウムを真空蒸着したものを使用することができる。
【0026】
上記(ii)の場合において、着色材と光輝材とをある所定比率で混合した場合の予測分光反射率を計算するには、予め、光輝材の基礎データ分光反射率Rb、及び、光輝材と混合した着色材について測色された基礎データ分光反射率Rgを、コンピュータの記憶装置に格納しておく。これらの基礎データは、
Rb=Rb(θ,λ,x)
Rg=Rg(θ,λ,x,y)
で表される。式中、θは、受光角θを表し、xは、光輝材の濃度を表し、yは、着色材の濃度を表し、λは、波長を表す。
【0027】
本発明においては、上記光輝材の基礎データ分光反射率Rb、及び、光輝材と混合した着色材について計測された基礎データ分光反射率Rgは、上記迷光に対する補正や、塗料を形成する樹脂の表面反射、樹脂の内部鏡面反射率の影響に対する補正を施した値であることが好ましい。
【0028】
また、光輝材含有塗色の分光反射率Rb、Rgは、受光角が正反射に近い条件では、分光測色の測定値が容易に100%を超えてしまう場合があるが、このために、本発明においては、配向−トラップモデルを適用して上記Rb、Rgを定めることが好ましい。すなわち、塗料層内部では、照射光に対して、光輝材の形状や塗装条件によって様々な角度に散乱反射される。また、光輝材の空隙に入射した照射光は、空隙内でトラップされる。これらの要因を考慮にいれることにより、理想状態における光輝材の分光反射率Rbtrueは、
Rbtrue(θ,λ,x)=I0 (θ,λ)/I1 (λ)=C(θ,λ)×〔1−Tr(λ,x)〕×Rm (θ,λ)
となる。式中、I0 (θ,λ)は、波長λ、受光角θにおける観察光の受光エネルギーを表し、I1 (λ)は、波長λにおける観察光の照射エネルギーを表し、C(θ,λ)は、光輝材による光の散乱配向関数を表し、Tr(λ,x)は、光輝材濃度xにおける観察光のトラップ効果を表し、Rm (θ,λ)は、光輝材の固有反射率を表す。上記Rgについても、同様に理想状態における分光反射率Rgtrueを求めることができる。
【0029】
なお、複数の光輝材を配合した場合の分光反射率は、以下のようにして、理想状態における光輝材の分光反射率Rbtrueから、複数の光輝材を配合した場合の分光反射率Rbtrue,Mとして求めておくことが好ましい。すなわち、まず、標準の光輝材に対する相対的な値として、配向関数Cs (θ,λ)とトラップ効果Trs (λ,x)を求めておき、これらを用いて標準の光輝材による理想状態の反射率Rtrue,S(θ,λ,x)から標準の光輝材の固有反射率を求める。
ms(θ,λ,x)=Rtrue,S(θ,λ,x)/Cs (θ,λ)×〔1−Trs (λ,x)〕
式中、Rms(θ,λ,x)は、標準の光輝材の固有反射率を表す。そして、これに基づいて、n種の光輝材を配合した場合の分光反射率を以下の式から求める。
Rbtrue,M(θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn )=
Σ〔Cs,j (θ,λ,xj )・xj 〕/Σxj
×〔1−Σ〔Trs,j (λ,xj )・xj 〕/Σxj
×Σ〔Rms,j(θ,λ,xj )・xj 〕/Σxj
式中、Rbtrue,M(θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn )は、n種の光輝材をx1 、x2 ・・・xn の配合で配合した場合の分光反射率を表す。和は、jについてnまでとる。その他の記号は、上記に準じる。
【0030】
かくして、上述の補正等により求めた光輝材の基礎データ分光反射率Rb、及び、光輝材と混合した着色材についての基礎データ分光反射率Rgから、着色材による吸収率Aは、
A=Rg(θ,λ,x,y)−Rb(θ,λ,x)
となる。透過性が高くて散乱能の低い着色材の場合、ランベルト−ベールの法則が成り立つと考えてよく、
Abs(θ,λ,x,y)=−log(T)
である。式中、式中、Abs(θ,λ,x,y)は、光輝材と混合した着色材についての吸光度スペクトルを表す。Tは透過率であり、吸収率AとT=A−1の関係がある。このとき、塗料層内の光路長及び着色材の固有吸光度スペクトルを考慮することにより、
Abs(θ,λ,x,y)=L(θ,x)・y・Abs(λ)
がなりたつ。L(θ,x)は、塗料層内の光輝材を考慮した光路長を表す。Abs(θ,λ,x,y)は、上記と同様であり、Abs(λ)は、着色材の固有吸光度スペクトルを表す。上記L(θ,x)は、光輝材について、標準的な着色材を用いて予め求めておく。
【0031】
上記考察に基づいて、n種類の光輝材とm種類の着色材を配合した場合の吸光度スペクトルは、
AbsM (θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn ,y1 ,y2 ・・・ym )=ΣLi (θ,xi )/Σxi ・Σ〔yj ・Absj (λ)〕
となる。式中、符号の意味は上記に準じる。和は、iについてnまで、jについてmまでとる。予測分光反射率は、従って、上記吸光度スペクトルAbsM (θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn ,y1 ,y2 ・・・ym )から上記ランベルト−ベールの法則を考慮して求めることができる。図3中、2の過程がこれを表す。
【0032】
ところで、光輝材の添加量によって乱反射の程度が異なり、各受光角における分光反射率は変化する。通常、着色層内部に存在する光輝材の密度が高い程着色層内部の単位面積当たりの散乱能が高いので、光輝材による乱反射が増加し、従って光輝感が増大する。光輝材の添加量が充分多くなり、散乱能が飽和に達したなら、光輝材を更に添加してももはや光輝感は増加しない。従って、光輝材の添加量に対する光輝感の変化の関係は、飽和に達するまでは比例的であり、一次微分が正で二次微分が負の単調増加関数となる。そこで、光輝材の添加量を徐徐に増加させたときの各照射角と各受光角における分光反射率の基礎データを求めておき、下記式に示すように、この光輝材の濃度xと光輝感を表すフロップ値Fとの関係fによって、光輝材の濃度xに対するフロップ値Fを推定する。
F=f(x)
式中、fは、フロップ値の推定関数である。図3中、3の過程がこれを表す。
【0033】
この場合、フロップ値の推定関数は、予め離散的に測定した光輝材の添加量に対するプロップ値を対応づけて求める。この対応づけは、例えば、一次補間等によることができる。この際、補間の精度を向上させるために、フロップ値Fを光輝材の濃度xに対して一次微分が正で二次微分がゼロに近い単調増加関数によってフロップ値F1 変換しておくと、この変換されたフロップ値F1 は、光輝材の添加量に対して比例関係がよく成立するので、複数の光輝材を添加する場合に各変換されたフロップ値F1 の加法性が成立しやすく、従って、複数の光輝材を添加する場合のフロップ値の推定がより正確になるので好ましい。
【0034】
かくして、本発明においては、着色材と光輝材とからなる塗料の配合を求めるに際して、光輝材の添加量の変化によって生じる各受光角における分光反射率の変化を考慮しつつ、目標分光反射率及び目標フロップ値となる配合を予測計算することができる。
【0035】
本発明においては、このようにして理論的に求めた予測計算結果を、更に、ファジイ推論を用いた計算手法を導入して補正することにより、色合わせの精度の向上を実現する。この手法においては、予測分光反射率の計算を行う場合に、予め、着色材や光輝材の配合及び塗装条件を変えた複数の塗板について測色した変角分光反射率や多角度分光反射率をコンピュータのメモリ内に格納し、上記理論的に計算した予測結果との差を補正して色合わせの精度を向上させる計算手段として、上記格納したデータに基づいてファジイ推論を使用する。図3中、4の過程がこれを表す。以下、この過程を詳述する。
【0036】
本発明においては、一般的には、特定の塗布条件、例えば、膜厚tのとき、目標の分光反射率R、目標のフロップ値Fとなるような着色材の配合x1 、x2 ・・・xn 、白顔料の配合xw 、光輝材の配合y1 、y2 ・・・ym を求めることを目的とするものであるから、上記膜厚の下で、着色材、白顔料、光輝材の配合に対する分光反射率とフロップ値との予測計算を正確に行うことができるならば、配合の計算精度が向上する。この際、予め作成した着色材と光輝材とからなる複数の適宜の配合比の試料塗板の多角度分光反射率や変角分光反射率及びその塗板作成時の塗布条件を上記コンピュータのメモリ内に基礎データとして格納しておき、上記試料塗板についての上記メモリ内の配合比及び塗布条件に基づいて予測計算した分光反射率と上述により理論的に計算した予測分光反射率との差を、測定波長の全域にわたってファジイ推論によって補正する。
【0037】
すなわち、分光反射率Rについては、
R(θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,y1 ,y2 ・・・ym ,t)
=Rt(θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,y1 ,y2 ・・・ym ,t)
+Rcor (θ,λ,x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,y1 ,y2 ・・・ym ,t)
と表した場合、波長λにおける反射率の補正関数Rcor をファジイ推論によって求める。式中、xn は、n番目の着色材の濃度を表し、xw は、白顔料の濃度を表し、ym は、m番目の光輝材の濃度を表し、tは膜厚を表す。Rtは、波長λにおける上述により理論的に求めた予測分光反射率を表す。
【0038】
図4に本発明におけるファジイ推論のブロック図を示す。ファジイ推論においては、曖昧性をファジイ集合論におけるメンバーシップ関数を用いて定義する。推論に応用する場合には、このメンバーシップ関数を用いてファジイプロダクションルールを定義する。このファジイプロダクションルールは、前件部と後件部とからなり、一般的には、下記式で表される。下記式は、簡単のため、前件部2、後件部1の場合について示す。
i :if a1 is Ai1 and a2 is ai2 then b is
i (i=1,2・・・n)
式中、Ri は、i番目のファジイプロダクションルールを表し、a1 は、前件部1の概念を表し、a2 は、前件部2の概念を表し、Ai1は、前件部1のi番目のメンバーシップ関数(ファジイラベル)を表し、Ai2は、前件部2のi番目のメンバーシップ関数(ファジイラベル)を表し、bは、後件部の概念を表し、Bi は、後件部のi番目のメンバーシップ関数(ファジイラベル)を表し、nは、メンバーシップ関数(ファジイラベル)の数を表す。
上記補正関数Rcor を求める場合には、ファジイプロダクションルールの前件部は、着色材の種類、光輝材の種類及び膜厚からなり、後件部は、補正値となる。
【0039】
前件部のファジイラベルは、着色材、白顔料、光輝材については、「多い」、「少ない」の表現であり、それに程度が加わる。塗膜の厚さtについては、実測値であってもよく、又は、適当なインデックス、例えば、バーコーターの番号等であってもよい。想定される膜厚の範囲を想定し、これを等間隔又は不等間隔に分割してファジイラベルを設定する。光輝材については、最大添加量を想定して、これを等間隔又は不等間隔に分割してファジイラベルを設定することが好ましい。着色材と白顔料については、これらの配合量の合計は常に100であるので、着色材についてのみ注目すればよい。着色材については、全ての着色材の合計配合量と、各着色材の配合比とを表す座標系で配合情報を表すことができる。例えば、着色材が3種類の場合は、合計配合量に対応する座標軸と、各着色材の、合計配合量に対する配合比を表す座標軸からなる三角柱座標空間内に対応付けることができる。そして、配合比の合計は0〜100の範囲内であるから、この間をn分割すればよい。この場合、淡色領域では分割を密に、濃色領域では分割を疎にするように、指数関数的に分割間隔を変化させることが好ましい。
【0040】
後件部のファジイラベルは、ある条件で作成された塗板の実測分光反射率から計算される光学濃度と、作成条件から理論的に計算された光学濃度との差の程度を表すものである。例えば、理論計算により求めた波長λにおける光学濃度と実測の波長λにおける光学濃度との比の値をとり、この値の想定範囲を等間隔又は不等間隔にn分割して後件部のメンバーシップ関数を規定する。この場合において、比の値が1.0付近では分割が密になり、想定範囲の最小値及び最大値付近では疎になるように分割することが好ましい。
【0041】
これらのファジイラベルをまとめると、以下のようになる。以下、簡単のため、着色材が3種、光輝材が1種の場合の波長λにおけるファジイラベルを例示する。
1 0=x1 /Σxi (1番目の着色材濃度x1 の全着色材量に対する割合の程度の観測値。和は、iについて3までとる)
2 0=x2 /Σxi (2番目の着色材濃度x2 の全着色材量に対する割合の程度の観測値。和は、iについて3までとる)
3 0=Σxi /100 (全着色材の配合の大きさの程度の観測値。和は、iについて3までとる)
4 0=R (下地の波長λにおける変換反射率)
5 0=t0 /tmax (想定最大膜厚tmax に対する塗膜の膜厚比)
6 0=yg /ygmax (光輝材の想定最大添加量ygmaxに対する添加量比)
0 =RλT /RλR (理論計算により求めた波長λにおける光学濃度RλT と実測による波長λにおける光学濃度RλR との比)
【0042】
ファジイ推論においては、前件部の各概念について目標値と検索値との差からメンバーシップ関数により、各概念をファジイ化し、次に、予め決めておいたファジイプロダクションルールを用いて、例えば、着色材がやや多いなら、着色材をやや減らす等のように、状態に対する対策をどのようにとればよいかを決定する。これから、後件部のメンバーシップ関数を引き当てる。そして、引き当てられた関数から着色量の修正量を決定する。この過程を非ファジイ化という。本発明においては、予め作成された塗板の作成条件とその実測反射率とを上記コンピュータのメモリー内に記憶させ、この情報を用いて正確な後件ファジイ出力が得られるように、後件部のメンバーシップ関数の調整とファジイプロダクションルールの調整をする。この場合、単純高さ法による非ファジイ化手法を用いて計算を行う。単純高さ法においては、メンバーシップ関数は、後件部の概念bに対する広がりを持たず、b軸上の位置とその高さのみの関数となる。このときのファジイ推論式は、次式のようになる。
【0043】
【数1】
Figure 0003986117
【0044】
式中、B0 は、後件部メンバーシップ関数の推論結果の関数を表し、Bi は、i番目の後件部メンバーシップ関数を表し、ωi は、全ての前件部についてのi番目のファジイラベルの論理積からなるi番目の規則の適合度を表し、b0 は、推論出力を非ファジイ化した出力結果を表し、bは、後件部の概念を表す。
【0045】
この後件部のメンバーシップ関数の調整とファジイプロダクションルールの調整は、以下のようにして行う。すなわち、もし、ファジイラベル空間の同一セルに1個しか前件部情報が存在しない場合、後件部のメンバーシップ関数B1 を高さ1で設定する。ファジイプロダクションルールは、そのセルを発火したとみなし、前件部の論理からB1 が帰結するように調整する。また、同一セルに複数の前件部情報が存在する場合、そのセルの近傍で、それぞれの情報が発火するセルに、外挿した形でB1 の値とそれに対するファジイプロダクションルールを設定する。
【0046】
なお、発火しなかったセルについては、発火したセルのファジイプロダクションルールを補間又は外挿する。
【0047】
フロップ値Fについても
F(x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,yg ,t)
=Ft(x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,yg ,t)
+FCor (x1 ,x2 ・・・xn ,xw ,yg ,t)
と表した場合、フロップ値の補正関数FCor をファジイ推論により求めることにより、正確な予測フロップ値Fを求めることができる。式中、xn は、n番目の着色材の濃度を表し、xw は、白顔料の濃度を表し、yg は、光輝材の濃度を表し、tは、膜厚を表す。Ftは、上述により理論的に求めたフロップ値を表す。
【0048】
かくして、上述により求めた波長λにおける理論計算を、実測の光学濃度により補正するための推論機構を構築することができ、本発明においては、これにより、多角度分光光度計のデータを使用した場合であっても、目標色及び目的フロップ値に一致するための調色計算の精度及び時間を飛躍的に向上させることができる。
【0049】
(2)色彩データファイル
本発明においては、上記コンピュータ上に色彩データファイルが搭載されている。上記色彩データファイルは、少なくとも着色材基礎データファイル、光輝材基礎データファイル、白顔料基礎データファイル及び学習用実績データファイルからなる。
上記着色材基礎データファイル、光輝材基礎データファイル及び白顔料基礎データファイルは、各種着色材、光輝材及び白顔料の配合量と各配合量における複数角度での可視光波長領域の分光反射率データからなる。上記分光反射率は、複数の受光角における値の重み付け平均値である平均分光反射率であってもよく、3〜4つの異なる受光角、例えば、試料面の法線方向から45°の角度で入射光を照射し、正反射方向から20°、45°、75°及び110°の受光角における測定値を使用することもできる。また、変角分光光度計による測色データを使用することもできる。
【0050】
上記学習用実績データファイルは、上述による予め作成した着色材と光輝材とからなる複数の適宜の配合比の試料塗板の多角度分光反射率や変角分光反射率及びその塗板作成時の塗布条件からなるものであり、ファジイ推論を用いた補正計算に利用される。
【0051】
本発明においては、上記色彩データファイルは、通信回線を介して塗料配合情報データベースが構築されたデータベースサーバーに接続することにより、少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報を収集して上記調色計算に利用することができる。例えば、調色計算を実行する際に、データベースサーバーから収集した自動車上塗り塗料の配合データ及び測色データを用いて、補修対象車両の退色状態を把握することてができる。また、調色計算を実行する際に、データベースサーバーから収集した自動車上塗り塗料の配合データ及び測色データを、調色計算の精度と計算速度を向上させるための情報として利用することができる。
【0052】
このために、本発明においては、上記コンピュータに、通信回線を介してデータベースサーバー中の少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データを参照することができるデータベース参照機構が搭載されている。上記データベースサーバーとの接続は、通信回線を介して接続するための通信手段を介して行われる。上記通信手段としては、モデム及び通信用ソフトウエア等を挙げることができる。
【0053】
本発明においては、このように、コンピュータに光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調色計算をおこなうことができる調色計算機構、及び、色彩データファイルを搭載することにより、計算指示に即応して、短い応答時間内、例えば、3〜60秒以内に、実績データによる補正後の調色計算結果を出力することができ、また、このような補正を伴わない場合や光輝材を含有しない場合には更に短い応答時間内に、例えば、数秒以内に調色計算結果を出力することができるとともに、通信回線を介してデータベースサーバーに接続することにより、オンラインにより、着色材や光輝材の基礎データ、退色情報、自動車上塗り塗料の基本配合情報を収集し、また、必要によりコンピュータ内のデータを更新することができる。
【0054】
上記データベースサーバーには、自動車補修用塗料配合情報データベースが構築されている。この塗料配合情報データベースには、例えば、市販自動車の車種別のマスター配合や退色情報等の色彩情報がエントリーされていることが好ましい。
【0055】
なお、本発明においては、上記コンピュータとしては特に限定されず、パーソナルコンピュータを使用することができる。上記パーソナルコンピュータとしては、例えば、クロック周波数が166MHz以上のCPU、16MB以上、好ましくは32MB以上の内部メモリ及び1GB以上のハードディスク装置、並びに、モデム、好ましくは28.8Kbps以上の通信速度をもつ内蔵型モデムを装備したものを好適に使用することができる。なお、上記コンピュータは、低消費電力で発熱量の小さいものであることが好ましい。このためには、例えば、所謂ノート型の携帯コンピュータに使用されている部品等を使用することができる。
【0056】
本発明においては、上記コンピュータには、更に、電子天秤計量支援機能、色彩シミュレーション機能、計算候補選択機能、色彩測定機能、色差測定機能、製品ロット管理機能、オーサリング機能、リモートメンテナンス機能等を付与するこができる。上記電子天秤計量支援機能は、電子天秤連携計量機能、電子天秤連携色彩シミュレーション機能、データファイル登録機能等からなるものであり、上記学習用実績データファイルの構築を促進することができる。
【0057】
上記色彩シミュレーション機能は、調色計算により得られた配合に基づいて電子天秤で配合成分を秤量する過程において、秤量中における配合に対応する予想再現色を目標色とともに即時にカラー表示装置上に各受光角毎に比較表示することができる機能である。これにより、秤量中に、その秤量中の配合に対応する色彩を瞬時に計算して表示し、目標色と比較表示することで、目標色にどの程度近づいたかを視覚的に判断してより効率的に塗料配合を実現することができる。この場合における目標色との比較表示としては、例えば、ハイライト方向、正面方向、シェード方向及び平均色について、目標色と予測再現色を同時に対比的に表示装置に表示することができる。また、各受光角における色彩値を線型補間して、所定の受光角の範囲内を一連のものとして同一画像に表示することもできる。
【0058】
上記色彩シミュレーション機能は、図5に示すように、電子天秤から秤量値を読み込み、塗料配合に変換した後、配合に対応する予測分光反射率を計算する。この予測分光反射率に基づいて、三刺激値X(θ)、Y(θ)、Z(θ)を算出し、更に、カラー画像信号R(θ)、G(θ)、B(θ)を算出する。式中、θは、受光角を表す。
【0059】
上記計算候補選択機能は、塗色見本と同じ色彩値を実現する着色材や光輝材の配合処方は複数存在することがあり、また、同一処方であっても、光輝材によっては、同一のフロップ値を与える配合が複数存在することがあるので、このように、上記調色計算により複数の結果を得た場合に、メタメリズムやコスト等を勘案して最適値を評価、選択することができるためのものである。本発明においては、このような配合候補として、例えば、5つの配合を求めることが可能である。
【0060】
上記色彩測定機能は、メタリック・パール系の塗色を測光するための分光光度計、例えば、多角度分光光度計、変角分光光度計等による測光を制御するための機能である。上記色差測定機能は、上記調色計算後に、実際に予測配合に基づいて調製した塗料を塗布した塗板と見本とがどの程度一致しているかを確認したり、また、データの再現性をみるためのものである。
【0061】
上記製品ロット管理機能は、出荷判定を行う機能であり、出荷履歴の管理を行うことができる。上記オーサリング機能は、教育トレーニングを行うことができる機能であり、また、適宜に技術情報や見本情報を提示することができる。上記リモートメンテナンス機能は、装置のメンテナンスを通信回線を介して遠隔的に行うことができる機能である。これにより、メンテナンスを迅速かつ低コストで行うことができる。
【0062】
本発明におけるカラー表示装置としては特に限定されず、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)等の通常コンピュータに接続してカラー表示が使用可能なものであればよい。LCDを使用すると、装置を小型化することができる。また、本発明のカラー表示装置は、本発明の調色装置の操作を簡単にすることができるので、タッチパネル式のものであることが好ましい。上記タッチパネルの方式としては、塗料計量中の飛沫や汚れを簡単に有機溶剤等で除去できるように、表面がガラス等の構造体からなる超音波走査方式が好ましい。なお、本発明においては、本発明の調色装置の操作を簡単にするための上記タッチパネル式表示装置は、上記カラー表示装置と独立して装備することもできる。
【0063】
本発明における分光光度計としては、可視光波長領域において複数の受光角において測色することができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、ドッキングステーション、測色プローブ及び上記測色プローブに内蔵され、上記測色プローブを上記ドッキングステーションにセットして外部電源と接続中に充電することができるバッテリーからなり、上記測色プローブを上記ドッキングステーションから取り外して計測後に上記ドッキングステーションにセットすることによりコンピュータに測色データを送ることができるとともに、上記測色プローブを上記ドッキングステーションにセットした状態でも試料塗板の計測が可能な構造を有するものであることが好ましい。なお、上記測色プローブとは、測定ヘッドを装備した分光測色ユニットであって、上記ドッキングステーションにセットすることができるとともに、取り外して片手又は両手で保持して測色対象にあてがうことができるものをいう。この場合において、上記複数の受光角としては、例えば、試料面法線方向から45°における照射において、正反射方向から20°、45°、75°及び110°であることが好ましい。このように4つの受光角での測光が可能であると、光輝材の光輝感をより正確に反映することができる。なお、環状照射の場合には、試料面法線方向から20°、45°、75°等の角度で照射し、上記法線方向で受光する。
【0064】
本発明における電子天秤としては、コンピュータに接続して使用することができるものであれば特に限定されないが、コンピュータとの接続のためのRS−232Cポートをもち、最小読み取り限度が0.1g程度であるものが好ましい。
【0065】
本発明の調色装置は、少なくとも、コンピュータ及び表示装置は、耐溶剤性の筐体内に格納されていることが好ましい。上記筐体としては、例えば、ステンレススチール製のもの、耐溶剤性樹脂製のもの等を挙げることができる。また、上記カラー表示装置がLCDからなるものである場合には、その表面はガラス等の耐溶剤性の材料を使用したものであることが好ましい。更に、上記測色プローブの外装は、耐溶剤性の樹脂からなるものであることが好ましい。
【0066】
本発明の調色装置は、更に、所望により、その他の付属装置、例えば、プリンター、色材の自動供給装置等を装備することができる。
【0067】
本発明の調色装置においては、光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調色計算をおこなうことができる調色計算機構、及び、色彩データファイルをコンピュータに搭載することにより、計算指示に即応して、例えば、3〜60秒程度の応答時間内に、光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調色計算結果を出力することができる。また、本発明の調色装置においては、通信回線を介してデータベースサーバーに接続することにより、少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報を収集して上記調色計算に利用して常に最新のデータを反映させることができ、かつ、コンピュータ上のデータベースを過度に大きなものとすることがないので、記憶装置やCPU等に過度の負担をかけることがなく、通常のパーソナルコンピュータで充分対応することができる。
【0068】
また、調色計算機構が、複数の着色材と光輝材とからなる塗料配合を求めるに際して、光輝材の添加によって生じる各受光角における分光反射率の変化を考慮しつつ、目標分光反射率及び目標フロップ値となる配合を予測計算するとともに、着色材や光輝材の配合及び塗装条件を変えて測定した変角分光反射率をコンピュータのメモリ内に格納し、計算した調色結果との差を補正して色合わせの精度を向上させる計算手段として、ファジイ推論を使用するものであるので、例えば、3〜4つの受光角における分光測色データを使用しても充分高精度の予測分光反射率を算出することができ、従って、何度も修正計算を繰り返す必要がなく、熟練を要することなしに多様な塗色に対して確実に高精度の塗料配合を求めることができる。このため、従来、1時間程度は必要としていた調合作業時間を、例えば、20分以内程度に短縮することができる。また、クリヤー塗料を塗布しないベース塗膜の測色データから、クリヤー塗膜の塗布した場合の測色データを予測することも可能であるので、クリヤー塗装工程を省くことが可能となり、作業の短縮化に資することができる。
【0069】
更に、色彩シミュレーション機能により、秤量中の配合に対応する色彩を瞬時に計算して表示し、目標色と比較表示することで、本来感覚的な作業である調色作業の特性を損なうことなく、目標色にどの程度近づいたかを視覚的に判断してより効率的に塗料配合を実現することができる。
【0070】
本発明の調色装置は、少なくとも、コンピュータ及びカラー表示装置が、耐溶剤性の筐体内に格納されているので、耐久性、整備性、設置スペース、操作性等に優れている。
【0071】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0072】
実施例1
パーソナルコンピュータ(CPU166MHz、メモリ32MB、ウインドウズ’95搭載)、液晶フルカラー表示装置、ドッキングステーション及び測色プローブからなる分光光度計(マクベス社製)並びに電子天秤(ザルトリウス社製、最小秤量0.1g、最大秤量7.2kg)をセットし、上記パーソナルコンピュータに、光輝材含有塗料の調色計算をおこなうことができるファジイ推論を使用した調色計算機構、データベース参照機構、及び、光輝材と着色材の色彩データファイルを搭載した。
データベースの作成
光輝材と着色材の色彩データファイルには、表1の着色材及び光輝材について、表1に示す濃度における測色データを搭載した。
【0073】
【表1】
Figure 0003986117
【0074】
また、ファジイ推論のために、18種の実際の塗板についての測色データを実績データとして搭載した。なお、測色は、予め下塗り塗装を施した装板にメタリック系塗料を塗布して得た試料塗板を多角度分光光度計(CE−741、マクベス社製)を使用して、400〜700nmを10nm毎に、正反射方向から20°、45°及び110°の受光角について行った。
【0075】
カラーマッチングの実行
分光光度計で目標塗色を測色後、分光光度計をドッキングステーションにセットしてデータをコンピュータに入力した後、配合計算指示を与えた。指示後、約10秒で初回計算結果を得た。この計算結果に基づいて電子天秤で秤量して塗料を調製した。この塗料を塗布して目標塗板と同様にして塗板を作成した。この塗板を測色して目標色との色差ΔEを求めた。結果を表2に示した。また、得られた予測配合を表3に示した。
次に、この初回計算結果にもとづいて修正計算を行い、指示後、約8秒で第二回目の計算結果を得た。この計算結果に基づいて電子天秤で秤量して塗料を調製した。この塗料を塗布して目標塗板と同様にして塗板を作成した。この塗板を測色して目標色との色差ΔEを求めた。結果を表2に示した。また、得られた予測配合を表3に示した。修正計算後の予想配合は、目標配合と比べた場合の相対誤差が3%以内であった。
【0076】
また、上記秤量中の予想配合色を、ハイライト方向、正面方向、シェード方向について目標色とともに、表示装置上に表示して目視により確認した。
【0077】
【表2】
Figure 0003986117
【0078】
【表3】
Figure 0003986117
【0079】
表2の修正結果のΔEが20°で1.98、45°で1.07、110°で1.03であったが、これらの結果は、実用上問題のないレベルの差異であり、また、表示装置上の比較表示においても、色の差異を視認することができないレベルであった。
【0080】
実施例2
塗装後4年経過した自動車の塗装色を目標色として、実施例1の装置を使用して配合計算をした。この際、現車の配合情報データを搭載した別に用意したサーバーに、モデム(33.6kbps)を介してパーソナルコンピュータを接続してサーバー上の現車の配合情報を計算に利用した。利用に供した現車配合情報を表4に示した。表4の現車配合を初回配合として、計算指示を与えたところ、約1秒以内で予測分光反射率を得た。4年経過後の塗色との色差ΔEは、2.8であった。次に、現車配合を初回配合として修正計算指示を与えたところ、約4秒で修正配合を得た。この計算結果に基づいて電子天秤で秤量して塗料を調製した。この塗料を塗布して塗板を作成した。この塗板と目標塗板との色差ΔEは1.0であった。
【0081】
【表4】
Figure 0003986117
【0082】
実施例の装置によれば、初回計算時間を含めて配合計算時間約5秒で修正計算結果を得ることができ、目標色と高精度に一致する塗色を再現することができた。また、現車の配合情報を搭載したサーバに接続することにより、容易にパーソナルコンピュータにより、高精度の予想配合を得ることができた。
【0083】
【発明の効果】
本発明により、光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調合において、短い応答時間内に、高精度の塗料配合を算出することができ、少ない修正計算により調合時間を大幅に短縮することができる。また、従来、熟練を要した調合作業を、熟練を要することなく容易に実行することが可能となる。更に、複数の光輝材、複数の着色材の配合を対象に、ソリッド系塗料やパール・メタリック系塗料の塗色を、事実上塗色の制限なく自由に調色することができる。また、オンラインによりデータベースを補充、更新することができるので、常に最新の技術情報に基づいて高品質の自動車補修を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調色装置の概念図。
【図2】 本発明の調色装置の構成を概念的に示した図。
【図3】本発明の調色装置の調色計算機構の概念図。
【図4】本発明の調色装置のファジイ推論のブロック図。
【図5】本発明の調色装置の色彩シミュレーション機能の概念図。
【符合の説明】
1.コンピュータ
2.タッチパネル式表示装置
3.タッチペン
4.電子天秤
5.測色プローブ
6.ドッキングステーション
7.接続ケーブル

Claims (9)

  1. コンピュータ、カラー表示装置、複数の受光角で測色することができる分光光度計及び電子天秤からなる自動車補修用塗料の調色装置であって、前記調色装置は、自動車補修用塗料の調色計算をおこなうことができる調色計算機構、色彩データファイル、並びに、通信回線を介してデータベースサーバー中の少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データを参照することができるデータベース参照機構を前記コンピュータに搭載しており、与えられた計算指示に即応して、前記コンピュータから、目標色の前記分光光度計の測色データ及び前記色彩データファイル中の色彩データに基づいて前記調色計算機構により光輝材を含有するか又は含有しない自動車補修用塗料の調色計算結果を前記カラー表示装置に出力することができ、前記コンピュータに、前記電子天秤から秤量値を読み込むことができるとともに、調色計算により得られた予測配合に基づいて前記電子天秤で配合成分を秤量する過程において、秤量中における配合に対応する予測再現色を前記目標色とともに即時に前記カラー表示装置上に比較表示することができ、さらに、通信回線を介してデータベースサーバーに接続することにより、少なくとも塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データを参照して前記調色計算に使用することができることを特徴とする自動車補修用塗料の調色装置。
  2. 調色計算機構が、データベースサーバーから収集した塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データ、並びに、分光光度計の測色データを用いて、補修対象車両の退色状態を把握して調色計算を実行するものである請求項1記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  3. 調色計算機構が、調色計算を実行する際に、データベースサーバーから収集した塗料用配合材の基礎データ及び自動車上塗り塗料の基本配合情報データ、並びに、分光光度計の測色データを、調色計算の精度及び速度を向上させるための情報として使用するものである請求項1又は2記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  4. 複数の受光角で測色することができる分光光度計は、ドッキングステーション、測色プローブ及び前記測色プローブに内蔵され、前記測色プローブを前記ドッキングステーションにセットして外部電源と接続中に充電することができるバッテリーからなり、前記測色プローブを前記ドッキングステーションから取り外して計測後に前記ドッキングステーションにセットすることによりコンピュータに測色データを送ることができるとともに、前記測色プローブを前記ドッキングステーションにセットした状態でも試料塗板の測色が可能な構造を有するものである請求項1〜3のいずれか記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  5. 更に、変角分光光度計を備え、光輝材含有塗色の変角分光反射率を計測して調色計算に利用する請求項1〜4のいずれか記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  6. 少なくとも、コンピュータ及びカラー表示装置が、耐溶剤性の筐体内に格納されている請求項1〜5のいずれか記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  7. 筐体は、ステンレススチールからなり、カラー表示装置は、耐溶剤性の材料を使用したタッチパネルからなり、分光光度計の測色プローブの外装は、耐溶剤性の樹脂からなるものである請求項記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  8. タッチパネルは、超音波走査方式を採用してなるものである請求項記載の自動車補修用塗料の調色装置。
  9. コンピュータは、低消費電力で発熱量が少ないものである請求項6〜8のいずれか記載の自動車補修用塗料の調色装置。
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