JP3985935B2 - アクチュエータ、及びこれを備えるロック装置 - Google Patents

アクチュエータ、及びこれを備えるロック装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のロック装置に使用されるアクチュエータ、及びこれを備えたロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロック装置に使用されるアクチュエータには、ロック装置の施解錠機構に連結され、施解錠機構を施錠状態及び解錠状態に切り替える施解錠用と、ロック装置の噛合機構を解除するオープンレバーに連結されるラッチ解除用とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらのアクチュエータは、基本的な構成そのものは類似しているものの、施解錠機構及びオープンレバーに連結される出力部材の作動量、その位置、及び必要とするトルクが相違するため、両者の部品を共用化することは困難である。そのため、それぞれの出力部材及びモータ等を専用のものとする必要があり、アクチュエータのコスト低減の妨げとなっていた。
【0004】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、アクチュエータの出力部材及びモータの共用化を可能とすることにより、コストの低減を可能にしたアクチュエータ、及びこれを備えたロック装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) モータと、ハウジングに枢着され、かつ前記モータの回転力を減速してロック装置における複数の操作機構のいずれかに伝達可能な出力部材とを備えるアクチュエータにおいて、前記出力部材の側面に、前記ロック装置における異なる操作機構に連結される複数の出力部を設け、前記出力部材及び前記ハウジングに、前記出力部材を始動位置に付勢するばねの端部を係止する係合部を、前記ばねの付勢力が作用する方向に複数設け、前記ばねの端部を係止する前記係合部を選択することにより、前記出力部材の始動位置を調節しうるようにする。
【0006】
(2) 上記(1)項において、前記出力部を、前記出力部材の側面に設けられ、かつ前記アクチュエータの前記ハウジングから突出する出力部と、前記出力部材の側面に形成され前記出力部材の支軸を中心とする凹入円弧状の出力部との2つからなるものとする。
【0007】
(3) 請求項1または2のアクチュエータが取り付けられ、ストライカと係合することにより開閉体を閉止状態に拘束する噛合機構と、前記アクチュエータの出力部材における一つの出力部に連結され、前記開閉体に設けられた開扉操作ハンドルにより前記噛合機構の解除を可能にする解錠位置と同じく不能にする施錠位置とに回動可能な操作機構をなす施解錠レバーとを有するロック装置において、前記出力部と前記施解錠レバーとを、前記出力部材の支軸と前記施解錠レバーを回動可能に支持する支軸との間において、前記出力部が前記施解錠レバーに係合することによって前記施解錠レバーを解錠位置から施錠位置へ、またはその逆へ作動させるように連結する。
【0008】
(4) 請求項1または2のアクチュエータが取り付けられ、ストライカと係合することにより開閉体を閉止状態に拘束する噛合機構と、前記アクチュエータの出力部材における一つの出力部に連結され、前記噛合機構を解除する解除方向に回動可能な操作機構をなすオープンレバーとを有するロック装置において、前記出力部と前記オープンレバーとを、前記出力部材が前記モータの回転力によって回動したとき、前記オープンレバーを回動可能に支持する支軸に対して、前記出力部材の支軸よりも遠方の位置において、前記出力部が前記オープンレバーに係合することによって前記オープンレバーを解除方向へ作動させるように連結可能とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図9に基づいて説明する。なお、以下の説明では、図2における左方を自動車の「前方」、右方を「後方」とする。
【0010】
(A)は、ロック装置であり、車体の後部に上下方向に開閉可能に枢着されたバックドア(図示略)に装着され、噛合機構(A1)及び施解錠機構(A2)を備えている。
【0011】
(B)は、ロック装置(A)の施解錠機構(A2)に連結される施解錠用のアクチュエータである。このアクチュエータ(B)は、一部の構成部品の組み付け位置を変えることにより、後述し、かつ図10に示す施解錠機構(A2)を備えていない他のロック装置(C)の噛合機構(A1)を解除操作するラッチ解錠用としても使用することができるようになっている。
【0012】
ロック装置(A)における金属製のハウジング(1)は、下向きに凹入する収容部(2)の上縁に、左右に突出するフランジ(1a)(1a)を設けてなり、各フランジ(1a)へ挿入したボルト(図示略)をもって、バックドアの下端面に固定される。
【0013】
ハウジング(1)の収容部(2)の平面状をなす底面(3)のほぼ中央にはバックドアの開閉に伴って、車体側に固着されたストライカ(S)が進退しうるストライカ進入溝(4)が設けられている。
【0014】
噛合機構(A1)は収容部(2)に収容され、底面(3)に上下方向の枢軸(5)をもって枢着され、ストライカ(S)と係脱可能な係合溝(6a)を有する金属製のラッチ(6)と、同じく上下方向の枢軸(7)をもって枢着され、ラッチ(6)に設けられたフルラッチ用の爪部(6b)またはハーフラッチ用の爪部(6c)に係合することにより、ラッチ(6)のオープン方向(図3において反時計方向)への回動を阻止する金属製のロッキングプレート(8)とにより形成されている。
【0015】
各枢軸(5)(7)は、底面(3)と、ハウジング(1)の左右のフランジ(1a)(1a)に固定されたカバープレート(9)との間に支持され、それぞれの上下端はかしめられている。
【0016】
爪部(6b)(6c)を除くラッチ(6)のほぼ全周は、合成樹脂材料で被覆され、かつラッチ(6)は、枢軸(5)に巻装されたばね(図示略)によりオープン方向に付勢され、ストライカ(S)が係合溝(6a)から離脱したオープン位置(図示略)において、バックドアを閉じると、ストライカ(S)が係合溝(6a)に係合することにより、ラッチ(6)は、ばねの付勢力に抗して図3に示すフルラッチ位置へ回動され、ロッキングプレート(8)に設けられた係合部(8a)がラッチ(6)の爪部(6b)に係合して、バックドアを閉止状態に拘束するようになっている。
【0017】
ロッキングプレート(8)は、係合部(8a)を除く全周が合成樹脂材料で被覆されるとともに、後端部に、上方を向く被当接部(8b)を有し、枢軸(7)に巻装されたばね(図示略)により、係合方向(図3において時計方向)に付勢され、係合部(8a)がラッチ(6)の爪部(6b)に係合した図3に示す係合位置から、ばねの付勢力に抗して解除方向(図3において反時計方向)へ回動されることにより、係合部(8a)が爪部(6b)から離脱して、ラッチ(6)のオープン方向への回動を自由として、バックドアを開けることができるようになっている。
【0018】
施解錠機構(A2)は、カバープレート(9)の上面に固着した上向きのベースプレート(10)の後面側に配設され、前後方向の支軸(11)をもってベースプレート(10)の下部に枢着され、かつバックドアに設けた開扉操作用の操作ハンドル(図示略)にワイヤ(12)を介して連結されたオープンレバー(13)と、オープンレバー(13)と同軸上に枢着された施解錠レバー(14)と、オープンレバー(13)の下向きアーム部(13a)に前後方向の枢軸(15)をもって枢着され、かつロッキングプレート(8)の被当接部(8b)に係脱可能なサブレバー(16)とによって形成されている。
【0019】
アクチュエータ(B)が取り付けられるベースプレート(10)には、軸孔(10a)が穿設され、軸孔(10a)の上方には、軸孔(10a)を中心とするほぼ半周の円弧孔(10b)が、また同じく下方には、左右方向の横孔(10c)が、それぞれ穿設されている。
【0020】
なお、ベースプレート(10)は、施解錠機構(A2)を備えるロック装置(A)と、後述の施解錠機構(A2)を備えないロック装置(C)とに共用化されるようになっている。従って、横孔(10c)は、本実施形態の場合には使用されるが、後述する他の実施形態の場合には使用されない。
【0021】
オープンレバー(13)は、図示しない操作ハンドルにより、ワイヤ(12)を介して、図1に示す非作動位置から、ばね(17)の付勢力に抗して、解除方向(図1において反時計方向)へ回動することができる。
【0022】
施解錠レバー(14)は、下向き半円弧状をなし、上端部前面に、ベースプレート(10)の横孔(10c)へ貫入して、ベースプレート(10)の前面へ突出する円柱状の連係部(14a)を有し、バックドアに設けたキーシリンダまたはアクチュエータ(B)により、図1に示す解錠位置と、解錠位置から反時計方向に所定量回動した施錠位置とに回動することができるようになっている。
【0023】
サブレバー(16)は、合成樹脂材料をもって形成され、かつロッキングプレート(8)の被当接部(8b)に係脱可能な当接部(16a)と、施解錠レバー(14)に設けた突部(14b)が摺動可能に係合する左右方向の長孔(16b)とを設けてなり、施解錠レバー(14)に連動して、図1に示すように、当接部(16a)が被当接部(8b)と対峙する解錠位置と、解錠位置から枢軸(15)を中心にして、反時計方向へ所定量回動し、当接部(16a)が被当接部(8b)の上方へ退避する施錠位置とに回動することができる。
【0024】
図1に示すように、施解錠レバー(14)及びサブレバー(16)の解錠位置、すなわち施解錠機構(A2)の解錠状態において、操作ハンドルによりオープンレバー(13)を解除方向へ回動させると、サブレバー(16)は、オープン方向(図1及び図3において右方)へ直進して、当接部(16a)が被当接部(8b)に当接することにより、ロッキングプレート(8)を係合位置から解除位置へ回動させ、噛合機構(A1)をラッチ解除する。これにより、ストライカ(S)はラッチ(6)の係合溝(6a)から離脱し、バックドアを開けることができる。
【0025】
施解錠レバー(14)及びサブレバー(16)の施錠位置、すなわち施解錠機構(A2)の施錠状態において、操作ハンドルにより、ワイヤ(12)及びオープンレバー(13)を介してサブレバー(16)を解除方向へ移動させても、当接部(16a)が被当接部(8b)に対して空振りするので、バックドアを開けることができない、
【0026】
アクチュエータ(B)は、ベースプレート(10)の前面側にねじ止めされるハウジング(18)の内部に、モータ(19)と、モータ(19)の回転軸に固着されたウォーム(20)と噛合し、かつ前後方向を向く支軸(21)により枢着された出力部材をなすウォームホイール(22)と、ウォームホイール(22)を図7に示す始動位置に付勢するばね(23)とを収容して形成されている。支軸(21)の前端部は、ハウジング(18)に、同じく後端部は、ベースプレート(10)の軸孔(10a)によって支持されている。
【0027】
ハウジング(18)には、主に図2及び図7に示すように、ウォームホイール(22)の前側面に向けて突出する支軸(21)を中心とする円弧状のストッパ(18a)、第1係合部(18b)、及び第2係合部(18c)が設けられている。
【0028】
ウォームホイール(22)の後側面には、主に図2及び図6に示すように、支軸(21)を中心とする円弧状に凹入する第1出力部(24)と、ハウジング(18)から後方へ突出するとともに、ベースプレート(10)の円弧孔(10b)を貫通して、ベースプレート(10)の後面側に突出する第2出力部(25)とが形成されている。
【0029】
第1出力部(24)には、横孔(10c)へ挿通した施解錠レバー(14)の連係部(14a)が、その移動方向に所定の遊びを有するように係合される。これにより、施解錠レバー(14)は、操作ストロークに相当する遊びを介して、ウォームホイール(22)に連結され、ウォームホイール(22)の回動に伴って、施錠位置から解錠位置へ、または解錠位置から施錠位置へ移動されるように連結される。
【0030】
ウォームホイール(22)の前側面には、主に図7に示すように、前方へ突出する同一形状の第1係合部(22a)と第2係合部(22b)とが、周方向に所定の間隔を有して形成されている。
【0031】
(26)は、ウォームホイール(22)の前面側に嵌着される緩衝材で、ゴム等により形成され、ウォームホイール(22)の回動範囲を制限するように、ハウジング(18)のストッパ(18a)に当接するとともに当接音を緩和する。
【0032】
ウォームホイール(22)は、図7に示すように、第1係合部(18b)と第1係合部(22a)とが対峙する位置に組み付けられ、ばね(23)の両端部が第1係合部(18b)(22a)の両側に係止されることにより、第1出力部(24)が支軸(21)の下方に位置する中立位置、すなわち始動位置に付勢される。
【0033】
モータ(19)が回転すると、ウォームホイール(22)は、ばね(23)の付勢力に抗して、始動位置から時計方向または反時計方向に回動し、緩衝材(26)がストッパ(18a)に当接するとともに、モータ(19)への電源供給が停止されることにより、ばね(23)の付勢力により始動位置に復帰されるようになっている。
【0034】
アクチュエータ(B)は、施解錠機構(A2)と対向するように、ベースプレート(10)に取り付けられる。これにより、横孔(10c)から突出する施解錠レバー(14)の連係部(14a)を、第1出力部(24)に簡単に係合させることができる。この状態においては、第1出力部(24)は、図1に示すように、ウォームホイール(22)の支軸(21)と施解錠機構(A2)の支軸(11)との間を移動し得るように、施解錠レバー(14)の連係部(14a)と係合可能となっている。
【0035】
なお、ウォームホイール(22)は、施解錠用のアクチュエータ(B)とラッチ解錠用のアクチュエータ(B)とに共用化される。このため、ウォームホイール(22)の第1係合部(22a)及び第1出力部(24),並びにハウジング(18)の第1係合部(18b)は、本実施形態の場合に使用され、ウォームホイール(22)の第2係合部(22b)及び第2出力部(25)、並びにハウジング(18)の第2係合部(18c)は、後述の実施形態の場合に使用される。
【0036】
次に、本実施形態の作用について説明する。
施解錠機構(A2)が解錠状態のとき、バックドアまたは運転席の近傍に設けた操作スイッチ(図示略)を施錠操作すると、モータ(19)に給電され、ウォームホイール(22)は、ばね(23)の付勢力に抗して、始動位置から施錠方向(図1において時計方向、図4及び図7において反時計方向)に回動させられる。
【0037】
これにより、施解錠レバー(14)及びサブレバー(16)は、ウォームホイール(22)の支軸(21)と施解錠機構(A2)の支軸(11)との間を移動する第1出力部(24)及び連係部(14a)を介して、解錠位置から施錠位置へ移動させられ、施解錠機構(A2)は、解錠状態から施錠状態へ切り替えられる。
【0038】
ウォームホイール(22)は、図8に示すように、緩衝材(26)がストッパ(18a)の右側に当接することにより、回動が停止されるとともに、モータ(19)への電源供給が停止され、ばね(23)の付勢力により、始動位置に復帰する。
【0039】
施解錠機構(A2)が施錠状態のとき、操作スイッチを解錠操作すると、モータ(19)に給電され、ウォームホイール(22)は、ばね(23)の付勢力に抗して、始動位置から解錠方向(図1において反時計方向、図4及び図7において時計方向)に回動させられる。
【0040】
これにより、施解錠レバー(14)及びサブレバー(16)は、ウォームホイール(22)の支軸(21)と施解錠機構(A2)の支軸(11)との間を移動する第1出力部(24)及び連係部(14a)を介して、施錠位置から解錠位置へ移動させられ、施解錠機構(A2)は、施錠状態から解錠状態へ切り替えられる。
【0041】
ウォームホイール(22)は、図9に示すように、緩衝材(26)がストッパ(18a)の左側に当接することにより、回動が停止させられるとともに、モータ(19)への電源供給が停止され、ばね(23)の付勢力により、始動位置に復帰する。
【0042】
次に、上述のアクチュエータ(B)を施解錠機構(A2)を備えていないロック装置(C)のラッチ解除用として使用する場合について、図10〜図12に基づいて説明する。
【0043】
この実施形態におけるロック装置(C)は、図10に示すように、前述の施解錠機構(A2)がベースプレート(10)から除去され、その代わりに、ベースプレート(10)の下部に、支軸(28)をもって枢着された上下方向の操作機構をなすオープンレバー(27)が設けられている。
【0044】
ロック装置(A)とロック装置(C)における、施解錠機構(A2)及びオープンレバー(27)を除く全ての部品は共用化されている。
【0045】
オープンレバー(27)は、図10に示す位置から、ばね(29)の付勢力に抗して、解除方向(図10において反時計方向)へ回動させられることにより、下部に設けられた当接部(27a)がロッキングプレート(8)の被当接部(8b)に当接して、ロッキングプレート(8)を解除方向に回動させることができる。
【0046】
アクチュエータ(B)のウォームホイール(22)は、図11に示すように、ハウジング(18)の第2係合部(18c)とウォームホイール(22)の第2係合部(22b)とが対峙する位置に組み付けられ、ばね(23)の両端部が第2係合部(18c)(22b)の両側に係止されることにより、第2出力部(25)が支軸(21)の上方を移動するように、緩衝材(26)がストッパ(18a)の右端に当接する図11に示す始動位置へ付勢される。
【0047】
モータ(19)が回転すると、ウォームホイール(22)は、ばね(23)の付勢力に抗して、始動位置から時計方向に回動して、図12に示すように、緩衝材(26)がストッパ(18a)の左側に当接するとともに、モータ(19)への電力供給が停止されることにより、ばね(23)の付勢力により始動位置に復帰するようになっている。
【0048】
アクチュエータ(B)は、オープンレバー(27)と対向するように、前述の実施形態と同様にベースプレート(10)に取り付けられる。これにより、ハウジング(18)から突出するウォームホイール(22)の第2出力部(25)を、オープンレバー(27)の作用部(27b)に簡単に係合可能とすることができる。この状態においては、第2出力部(25)は、ベースプレート(10)の円弧孔(10b)を挿通し、図10に示すように、オープンレバー(27)の支軸(28)に対して、ウォームホイール(22)の支軸(21)より遠方を移動し得るように配置される。
【0049】
ウォームホイール(22)が回動すると、図10において、第2出力部(25)は、円弧孔(10b)の右端側から左端側へ移動して、オープンレバー(27)の作用部(27b)に係合することにより、オープンレバー(27)を解除方向に回動させることができる。
【0050】
アクチュエータ(B)のモータ(19)は、バックドアまたは運転席近傍に設けられた操作スイッチ(図示略)の操作により電源が供給される。この操作スイッチは、車両の適所に設けられた切り替えスイッチ(図示略)によって、モータへの電源供給を可能とする状態と不能とする状態とに切り替えられる。
【0051】
なお、アクチュエータ(B)をラッチ解除用として使用する場合において、施解錠用に対して、ウォームホイール(22)の回動量を変更する場合には、必要に応じて、ばね(23)及び緩衝材(26)を交換するのが好ましい。
【0052】
以上のように、ウォームホイール(22)の組み付け位置を変えて始動位置を変更することにより、ウォームホイール(22)を、施解錠用のアクチュエータ(B)とラッチ解除用のアクチュエータ(B)とに共用化することができる。
【0053】
一般的には、噛合機構(A1)の解除操作は、施解錠機構(A2)の施解錠操作より大きな力を必要とするが、上述のように、モータ(19)の回転をウォーム(20)とウォームホイール(22)とで十分に減速し、かつ第2出力部(25)が、オープンレバー(27)の支軸(28)に対して、ウォームホイール(22)の支軸(21)より遠方において、オープンレバー(27)に力を伝達するようにしたので、小型のモータ(19)を使用した場合であっても、オープンレバー(27)を大きな力で作動させることができ、噛合機構(A1)を確実に解除することができる。
【0054】
また、ウォームホイール(22)の回動に伴って、第1出力部(24)は、オープンレバー(27)と交差するように移動するが、ベースプレート(10)の後面側に突出していないので、オープンレバー(27)と干渉することがない。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1の発明によると、操作対象となる操作機構に応じて、出力部を択一して操作機構に連結することができるため、各種操作機構に使用されるアクチュエータの出力部材を共用化することができ、アクチュエータのコストを低減させることができる。
また、出力部を出力部材の側面に設けたことにより、アクチュエータを操作機構と対向するようにロック装置に取り付けることにより、出力部を操作機構に簡単に連結することができる。
さらには、ばねの端部の係合位置を変えることにより、操作対象となる操作機構に応じて、出力部材を、操作機構を作動させるための最適な始動位置とすることができ、操作機構を円滑かつ確実に作動させることができる。
【0056】
)請求項の発明によると、出力部材を簡単な形状により、施解錠用のアクチュエータとラッチ解除用のアクチュエータとに共用化することができる。
【0057】
)請求項の発明によると、アクチュエータにより、施解錠レバーを適正な力をもって、解錠位置及び施錠位置に確実に切り替えることができる。
【0058】
また、モータを、施解錠用のアクチュエータとラッチ解除用のアクチュエータとの共用化を図ることができる。すなわち、噛合機構を解除するために必要なトルクを出力するモータを使用した場合であっても、施解錠レバーに過剰な力が伝達されないので、施解錠レバーが変形するおそれがない。
【0059】
)請求項の発明によると、小型のモータを使用した場合であっても、オープンレバーを大きな力をもって作動させて、噛合機構を確実に解除することができるため、モータを、施解錠用のアクチュエータとラッチ解除用のアクチュエータとの共用化を図ることができる。
また、オープンレバーをハウジングから突出する出力部と連結することにより、他の出力部が、オープンレバー側に突出しないので、オープンレバーの移動の妨げになることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す施解錠機構を備えたロック装置の正面図である。
【図2】 同じく、図1におけるII−II線に沿って一部を断面して示す側面図である。
【図3】 同じく、カバープレート及びベースプレートを外して示す図1におけるIII−III線に沿う横断面図である
【図4】 同じく、アクチュエータを示す図2におけるIV矢視図である。
【図5】 同じく、図4におけるV−V線に沿う横断面図である。
【図6】 同じく、出力部材の正面図である。
【図7】 同じく、出力部材が始動位置にあるときの図2におけるVII−VII線に沿う縦断面図である。
【図8】 同じく、出力部材が施錠位置に移動したときの図2におけるVII−VII線に沿う縦断面図である。
【図9】 同じく、出力部材が解錠位置に移動したときの図2におけるVII−VII線に沿う縦断面図である。
【図10】 本発明の別の実施形態を示す施解錠機構を備えないロック装置の一部を示す正面図である。
【図11】 同じく、アクチュエータをラッチ解除用として使用した場合における、出力部材が始動位置にあるときの図2におけるVII−VII線に相当する縦断面図である。
【図12】 同じく、アクチュエータをラッチ解除用として使用した場合における、出力部材が回動したときの図2におけるVII−VII線に相当する縦断面図である。
【符号の説明】
(A)ロック装置
(A1)噛合機構
(A2)施解錠機構(操作機構)
(B)アクチュエータ
(C)ロック装置
(S)ストライカ
(1)ハウジング
(1a)フランジ
(2)収容部
(3)底面
(4)ストライカ進入溝
(5)枢軸
(6)ラッチ
(6a)係合溝
(6b)(6c)爪部
(7)枢軸
(8)ロッキングプレート
(8a)係合部
(8b)被当接部
(9)カバープレート
(10)ベースプレート
(10a)軸孔
(10b)円弧孔
(10c)横孔
(11)支軸
(12)ワイヤ
(13)オープンレバー
(13a)下向きアーム
(14)施解錠レバー
(14a)連係部
(14b)突部
(15)枢軸
(16)サブレバー
(16a)当接部
(16b)長孔
(17)ばね
(18)ハウジング
(18a)ストッパ
(18b)第1係合部
(18c)第2係合部
(19)モータ
(20)ウォーム
(21)支軸
(22)ウォームホイール(出力部材)
(22a)第1係合部
(22b)第2係合部
(23)ばね
(24)第1出力部
(25)第2出力部
(26)緩衝材
(27)オープンレバー(操作機構)
(27a)当接部
(27b)作用部
(28)支軸
(29)ばね

Claims (4)

  1. モータと、ハウジングに枢着され、かつ前記モータの回転力を減速してロック装置における複数の操作機構のいずれかに伝達可能な出力部材とを備えるアクチュエータにおいて、前記出力部材の側面に、前記ロック装置における異なる操作機構に連結される複数の出力部を設け、前記出力部材及び前記ハウジングに、前記出力部材を始動位置に付勢するばねの端部を係止する係合部を、前記ばねの付勢力が作用する方向に複数設け、前記ばねの端部を係止する前記係合部を選択することにより、前記出力部材の始動位置を調節しうるようにしたことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記出力部を、前記出力部材の側面に設けられ、かつ前記アクチュエータの前記ハウジングから突出する出力部と、前記出力部材の側面に形成され前記出力部材の支軸を中心とする凹入円弧状の出力部との2つからなるものとした請求項記載のアクチュエータ。
  3. 請求項1または2のアクチュエータが取り付けられ、ストライカと係合することにより開閉体を閉止状態に拘束する噛合機構と、前記アクチュエータの出力部材における一つの出力部に連結され、前記開閉体に設けられた開扉操作ハンドルにより前記噛合機構の解除を可能にする解錠位置と同じく不能にする施錠位置とに回動可能な操作機構をなす施解錠レバーとを有するロック装置において、
    前記出力部と前記施解錠レバーとを、前記出力部材の支軸と前記施解錠レバーを回動可能に支持する支軸との間において、前記出力部が前記施解錠レバーに係合することによって前記施解錠レバーを解錠位置から施錠位置へ、またはその逆へ作動させるように連結したことを特徴とするアクチュエータを備えるロック装置。
  4. 請求項1または2のアクチュエータが取り付けられ、ストライカと係合することにより開閉体を閉止状態に拘束する噛合機構と、前記アクチュエータの出力部材における一つの出力部に連結され、前記噛合機構を解除する解除方向に回動可能な操作機構をなすオープンレバーとを有するロック装置において、
    前記出力部と前記オープンレバーとを、前記出力部材が前記モータの回転力によって回動したとき、前記オープンレバーを回動可能に支持する支軸に対して、前記出力部材の支軸よりも遠方の位置において、前記出力部が前記オープンレバーに係合することによって前記オープンレバーを解除方向へ作動させるように連結可能としたことを特徴とするアクチュエータを備えるロック装置。
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