JP3909640B2 - 自動車用ドアロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動施解錠機構を有する自動車用ドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車のドアロック装置には、操作スイッチの操作によって作動させられて、ボディに設けた施解錠機構を、ドアを開けることができる解錠状態と、ドアを開けることができない施錠状態とに切換えできるようにした、モータ及び減速歯車等を有するアクチュエータを備えたものがあり、このアクチュエータは、通常はボディに取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来のドアロック装置では、モータ及び減速歯車、またはそれらを収容するハウジングが、ボディからドア内方に向くように突出するため、装置全体の厚さが増して、ドアの窓ガラスや、これを支持するサッシ等に干渉して、ドアの取付スペースに制約を受ける問題がある。
【0004】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、モータの配置及びモータと施解錠機構との連結構造を工夫することによって、薄型化を可能にした自動車用ドアロック装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)ドアに取り付けられ、かつ車体側のストライカと係脱可能なラッチを収容したボディに、前記ドアに設けられたハンドルの操作を有効にして、前記ドアの開扉を可能にする解錠状態と、前記ハンドルの操作を無効にして、前記ドアの開扉を不能にする施錠状態とに切換え可能な施解錠機構を設け、該施解錠機構を、前記ドアの車外側に設けたキーシリンダと、適所に設けた操作スイッチの操作により作動するモータとにそれぞれ連係し、前記キーシリンダに挿入したキーの操作と、前記操作スイッチの操作とのいずれかにより、前記施解錠機構の施解錠状態を切換えできるようにした自動車用ドアロック装置において、前記モータを、前記ボディを覆うように取り付けられるカバーに、前記ボディよりも上方に位置しかつ前記モータの出力軸が車内外方向を向くように設置するとともに、前記モータの前記出力軸に設けたピニオンギヤに噛合するセクタギヤ及び前記キーシリンダに連係されたキー連結部材前記カバーに、前記出力軸と同一方向を向きかつ前記ボディよりも上方に設置される水平軸により、それぞれ回動可能に枢着し、さらに、前記セクタギヤ及び前記キー連結部材に連係され、それらのいずれかの回動により、前記施解錠機構を施錠状態または解錠状態に切換える連結部材を、前記カバーに上下動可能に設ける。
【0006】
(2) 上記(1)項において、セクタギヤにおける水平軸と、ピニオンに噛合するギヤ部との間に、連結部材との連結部を設ける。
【0007】
(3) 上記(1)または(2)項において、キー連結部材のキーシリンダに対向する端部に、前記キーシリンダの一部を、その回動方向に若干の遊びをもって嵌入しうる挿入孔を設ける。
【0008】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、連結部材の上部に、上下方向の長孔を設け、この長孔を、キー連結部材の水平軸に摺動可能に係合する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、図1における右斜め上方を自動車の「上方」、左斜め下方を「下方」、左斜め上方を「車内側」、右斜め下方を「車外側」、上方を「前方」、下方を「後方」とする。
【0010】
(1)は、合成樹脂材料で形成された箱状のボディで、図9において、右方が車内側に、左方が車外側に、そして収納部(1a)が凹設された表面側が自動車の後方に向くようにして、複数のボルト(図示略)をもって、自動車のドアの遊端部の内面に固定される。
【0011】
ボディ(1)の収納部(1a)には、図1及び図9に示すように、前後方向の軸(2)をもって枢着され、かつドアの開閉に伴って車体側に固着されたストライカ(3)と係脱可能なラッチ(4)と、前後方向の軸部(5a)をもって枢着され、ラッチ(4)に形成されたハーフラッチ爪(4a)及びフルラッチ爪(4b)に係合することにより、ラッチ(4)のオープン方向(図9において反時計方向)への回動を阻止して、ドアを半ドア状態または全閉状態に拘束するポール(5)とが収容されている。
【0012】
ラッチ(4)は、その全周が合成樹脂によって被覆され、その合成樹脂の車外側の外周縁には、回動方向に弾性変形可能な中空状の緩衝部(4c)が、またボディ(1)に対向する側面には、軸(2)からの距離が時計廻り方向に漸増するカム溝(4d)が凹設されている。
【0013】
(6)は、ラッチ(4)にオープン方向への付勢力を付与するスプリング、(7)は、ポール(5)に係合方向(図9において時計方向)への付勢力を付与するスプリングである。
【0014】
(8)は、ボディ(1)の表面側に固定されて、収納部(1a)を閉塞する金属製のカバープレートで、その車外側には、前方に向けてほぼく字状に折曲された補強壁(8a)が形成されている。この補強壁(8a)は、ラッチ(4)がオーバートラベル位置へ移動したとき、緩衝部(4c)が当接して、ラッチ(4)の回動を阻止する。
【0015】
(9)は、ボディ(1)の前面に固定され、かつ前方に折曲された取付面(9a)を有するベースプレートである。(10)は、ベースプレート(9)も含めてボディ(1)の前面側全体を覆う合成樹脂製のカバーである。
【0016】
カバー(10)には、上端部がドアの車外側に配設されたアウトサイドハンドル(図示略)に連結された上下方向を向くケーブル(14)を保持するためのケーブル保持部(10a)、及び前端部がドアの車内側に配設されたインサイドハンドル(図示略)に連結された前後方向を向くケーブル(17)を保持するためのケーブル保持部(10b)が設けられている。
【0017】
(11)は、ボディ(1)の裏面側に突出するポール(5)の軸部(5a)に固着されるとともに、車外側に延出する第1アーム(11a)、及び車内側に延出する第2アーム(11b)を有するロック解除手段をなすオープンレバーで、オープン方向(図2及び図3において時計方向)に回動させることにより、ポール(5)をラッチ(4)の係合から解除させて、ドアを開くことができる。
【0018】
(13)は、ボディ(1)の裏面側に、前後方向の軸(12)をもって枢着されたアウトサイドレバーで、その車外側の端部は、ケーブル(14)を介してアウトサイドハンドルに連結され、アウトサイドハンドルの開扉操作によって、オープン方向(図2及び図3において反時計方向)に回動する。
【0019】
(15)は、ベースプレート(9)の取付面(9a)に、左右方向の軸(16)をもって枢着されたインサイドレバーで、その下方には、L字形溝(15a)が設けられており、上端部はケーブル(17)を介してインサイドハンドルに連結され、インサイドハンドルの開扉操作によって、オープン方向(図4〜6において反時計方向)に回動するようになっている。
【0020】
ボディ(1)の上方には、アウトサイドハンドルの開扉操作によって、車外からドアを開くことができる解錠状態と、アウトサイドハンドルの開扉操作を無効にして、ドアを開くことができない施錠状態とに移動可能な車外施解錠手段(18)が、また、ボディ(1)の下方には、インサイドハンドルの開扉操作によって、車内からドアを開くことができる解錠状態と、インサイドハンドルの開扉操作を無効にして、ドアを開くことができない施錠状態とに移動可能な車内施解錠手段(19)が設けられている。車外施解錠手段(18)及び車内施解錠手段(19)が共に施錠状態になると、後述するスーパーロック状態になる。
【0021】
車外施解錠手段(18)は、後述するモータ(20)、セクタギヤ(21)、連結部材(22)、キー連結部材(23)、及び施解錠機構をなす施解錠レバー(24)と第1、2サブレバー(25)(26)を有している。
【0022】
モータ(20)は、その出力軸が左右方向、すなわち車内外方向を向くようにして、ボディ(1)の上方に配置されている。具体的には、モータ用ケース(27)によって、図7に示すように、カバー(10)の上部内側に、ボディ(1)の上部に配置されるようにして固定されている。また、モータ(20)は、遠隔操作スイッチまたは車内に設けられた操作スイッチの施解錠操作によって、予め定めた方向に回転するように制御されている。モータ(20)をボディ(1)の上部に配置してあるため、モータ(20)が、ボディ(1)の前方、すなわちドアの内部に向けて大きく突出することがない。
【0023】
セクタギヤ(21)は、カバー(10)の内側に設けた軸受部(10c)に、図2〜6に示すように、ボディ(1)よりも上方に設置されて、左右方向、すなわちモータ(20)の回転軸と同一方向を向く水平軸をなす軸部(21a)をもって枢着され、かつ外周に形成されたギヤ部(21b)が、モータ(20)の回転軸に設けたピニオンギヤ(20a)に噛合して、モータ(20)の回転により、時計方向及び反時計方向に所定角度回動しうるようになっている。また、軸部(21a)とギヤ部(21b)との間には、連結部をなす車内側を向く突起(21c)が設けられている。
【0024】
連結部材(22)は、カバー(10)の内側に上下動可能に支持され、係合孔(22c)にセクタギヤ(21)の突起(21c)が係合して、操作スイッチの解錠操作により、モータ(20)を介してセクタギヤ(21)が図4において時計方向に回動すると、下端に設けられた当接部(22f)が、車内施解錠手段(19)に接近するように下方に移動し、また操作スイッチの施錠操作により、モータ(20)を介してセクタギヤ(21)が反時計方向に回動すると、当接部(22f)が、車内施解錠手段(19)から離れるように上方に移動する。
【0025】
さらに、連結部材(22)は、上下方向の長孔(22a)と、車外側に向けて突出する係合部(22b)と、車外側に突出するアーム(22d)と、下端に設けられて車外側に突出する係合部(22e)とを有している。
【0026】
キー連結部材(23)は、左右方向を向く円柱状の基部(23a)の車内側に突設され、かつ連結部材(22)の長孔(22a)に摺動自在に嵌挿される水平軸である軸部(23b)をもって、カバー(10)の内側に形成された、図7に示す軸受部(10d)(10e)に枢着され、連結部材(22)の係合部(22b)に、車外施解錠手段(18)の操作ストロークに相当する遊びを介して連結される二股状の係合アーム(23c)と、車外側に開口し、かつドアの車外側に配設されたキーシリンダ(A)から延出する板状の連結杆(A1)が嵌入される挿入孔(23d)とを有しており、キーシリンダ(A)の操作によって回動して、係合アーム(23c)が連結部材(20)の係合部(22b)に係合することにより、連結部材(22)を上下方向に移動させる。
【0027】
挿入孔(23d)は、図4〜図6に示すように、ほぼ鼓型をなしている。キーシリンダ(A)の連結杆(A1)は、その回動方向に僅かの遊びを介して、キー連結部材(23)を回動させうるように挿入孔(23d)に嵌入されている。すなわち、キーシリンダ(A)とキー連結部材(23)とは、キーシリンダ(A)の操作方向の遊びを介して連結されている。この遊びは、キーシリンダ(A)の取付位置誤差等を吸収しうる程度の僅かの量である。
【0028】
なお、本実施形態の上述の説明では、モータ(20)、セクタギヤ(21)、連結部材(22)、及びキー連結部材(23)をカバー(10)の内側に設けたが、本発明は、これに特定されるものではない。例えば、ボディ(1)を上方に延出させ、この延出した部分に、モータ(20)、セクタギヤ(21)、連結部材(22)、及びキー連結部材(23)を収容してもよい。
【0029】
施解錠レバー(24)は、合成樹脂材料により形成されるとともに、ボディ(1)の裏面側に設けられた軸受部(1b)に、後方を向く軸部(24a)をもって枢着され、かつ前方を向く突起(24b)が、連結部材(22)のアーム(22d)に係合されており、モータ(20)及びキー連結部材(23)のいずれかの作動により、連結部材(22)を介して、図2に示す施錠位置と、施錠位置から反時計方向に回動した図3に示す解錠位置とに移動することができる。
【0030】
施解錠レバー(24)における下方を向くアーム(24c)の先端に設けられた弾性変形可能な舌片状のチェック部(24d)は、ボディ(1)に設けられた突起(1c)に圧接することにより、施解錠レバー(24)を施錠位置及び解錠位置に弾圧保持する。
【0031】
第1サブレバー(25)は、上部に穿設された上下方向の長孔(25a)が、施解錠レバー(24)に設けられた突起(24e)に摺動可能に係合され、下端部に突設された軸部(25b)が、アウトサイドレバー(13)の連結孔(13a)に回動可能に連結されている。
【0032】
第2サブレバー(26)は、下端部が軸部(25b)に枢着されるとともに、ばね(28)によって第1サブレバー(25)に接近する方向に付勢され、オープンレバー(11)の第1アーム(11a)に係脱可能な解除部(26a)を有している。
【0033】
第1、2サブレバー(25)(26)は、施解錠レバー(24)の解錠位置及び施錠位置への移動に従動して、図3に示すように、第2サブレバー(26)の解除部(26a)が、オープンレバー(11)の第1アーム(11a)に係合可能な解錠位置と、図2に示すように、係合不能な施錠位置とに移動することができる。
【0034】
以上のように、車外施解錠手段(18)が解錠状態にあるときは、施解錠レバー(24)及び第1、2サブレバー(25)(26)は解錠位置にあり、アウトサイドハンドルの開扉操作により、アウトサイドレバー(13)がオープン方向に回動して、第1、2サブレバー(25)(26)が下方に移動すると、第2サブレバー(26)の解除部(26a)がオープンレバー(11)の第1アーム(11a)に係合して、オープンレバー(11)をオープン方向に回動させて、ポール(6)をラッチ(4)から離脱させてドアを開けることができる。
【0035】
また、車外施解錠手段(18)が施錠状態にあるときは、施解錠レバー(24)及び第1、2サブレバー(25)(26)は施錠位置にあり、第2サブレバー(26)の解除部(26a)が、オープンレバー(11)の第1アーム(11a)に対して空振りするので、アウトサイドハンドルの開扉操作は無効になり、ドアを開けることはできない。
【0036】
なお、従来のドアロック装置は、ドアの車内側に設けられたロックノブを操作することにより、施解錠手段を施錠または解錠状態に操作しうるようになっているが、本発明の実施形態におけるドアロック装置は、不正手段によってロックノブが解錠操作されないように、ロックノブは有していない。
【0037】
したがって、車外施解錠手段(18)の操作は、車外からは、上述のようにキーシリンダ(A)及び遠隔操作スイッチのいずれかで行われ、また、室内からは、運転席の近傍に設けられた操作スイッチの電気的操作のみにより可能で、手動による操作はできないようになっている。また、車外施解錠手段(18)の施解錠状態は、検出スイッチ(図示略)が車外施解錠手段(18)の各状態を検出して、室内等に設けた表示ランプ等によって表示するようにしてある。
【0038】
次に、車内施解錠手段(19)について説明する。車内施解錠手段(19)は、後述する駆動手段をなすモータ(29)、切替レバー(30)、連係レバー(31)、及び係脱部材(32)を有している。
【0039】
モータ(29)は、モータ用ケース(33)によって、図7に示すように、カバー(10)の下部内側に左右方向に向けて固定され、遠隔操作スイッチによる車外からの施解錠操作によって、所定の方向に回転するように制御されている。
【0040】
切替レバー(30)は、ベースプレート(9)の取付面(9a)に、車内側を向く軸部(30a)をもって枢着され、かつインサイドレバー(15)のL字形溝(15a)に重合する前後方向の長孔(30b)と、モータ(29)のピニオンギヤ(29a)に噛合するギヤ部(30c)とを有しており、モータ(29)の回転によって、図4に示す施錠位置と、図5及び図6に示す解錠位置とに移動することができる。
【0041】
この施錠位置及び解錠位置の保持は、舌片状の弾性変形可能なチェック部(30e)が、取付面(9a)に突設された突起(9b)に弾接することによって行われる。
【0042】
さらに、切替レバー(30)の車内側の側面には、ドアを開けたときのみ、手動操作により切替レバー(30)を施錠位置及び解錠位置に操作できるように、ドアのインナーパネルからドア外に突出する摘み部(30d)が設けられている。
【0043】
連係レバー(31)は、インサイドレバー(15)と同軸(16)上に枢着され、かつオープン方向(図4〜図6において反時計方向)の回動により、オープンレバー(11)の第2アーム(11b)に係合可能な解除部(31a)及び連結部材(22)の係合部(22e)に係合可能であり、連結部材(22)を下方に移動させて、車外施解錠手段(18)を解錠状態に移動させうるキャンセル部(31b)と、インサイドレバー(15)のL字型溝(15a)及び切替レバー(30)の長孔(30b)に重合する上下方向の長孔(31c)とを有している。
【0044】
係脱部材(32)は、上部に穿設された上下方向の長孔(32a)が軸(16)に摺動自在に係合されるとともに、下部に突設された突起(32b)が切替レバー(30)の長孔(30b)、連係レバー(31)の長孔(31c)及びインサイドレバー(15)のL字型溝(15a)に嵌入されて、切替レバー(30)の施解錠移動により上下方向に移動し、図4に示す施錠位置と、図5及び図6に示す解錠位置とに移動する。
【0045】
係脱部材(32)が施錠位置にあるときには、突起(32b)がL字型溝(15a)の角部に位置して、インサイドレバー(15)のオープン方向の回動にともない、L字型溝(15a)が突起(32b)に対して空振りして、インサイドレバー(15)の回動が連係レバー(31)に伝達されないようになっている。
【0046】
また、解錠位置にあるときには、突起(32b)がL字型溝(15a)の下端に位置して、インサイドレバー(15)と連係レバー(31)とを接続し、インサイドレバー(15)のオープン方向の回動により、連係レバー(31)もオープン方向に回動するようになっている。
【0047】
係脱部材(32)の上端には、連結部材(22)の当接部(22f)と互いに上下方向に当接可能な当接部(32c)が設けられている。係脱部材(32)の当接部(32c)と連結部材(22)の当接部(22f)との係合関係において、連結部材(22)が下方に移動すると、当接部(22f)が係脱部材(32)の当接部(32c)に当接して、係脱部材(32)を下方に移動させて、車内施解錠手段(19)を解錠状態に移動させる。また、係脱部材(32)が上方に移動すると、当接部(32c)が連結部材(22)の当接部(22f)に当接して、連結部材(22)を上方に移動させて、車外施解錠手段(18)を施錠状態に移動させる。
【0048】
以上のように、車内施解錠手段(19)が解錠状態にあるときは、切替レバー(30)及び係脱部材(32)が解錠位置にあって、インサイドレバー(15)と連係レバー(31)とは、係脱部材(32)をもって接続されている。
【0049】
この状態においては、インサイドハンドルが操作されると、連係レバー(31)がインサイドレバー(15)と一体になってオープン方向に回動することにより、連係レバー(31)の解除部(31a)がオープンレバー(11)の第2アーム(11b)に係合して、オープンレバー(11)を作動させて、ポール(6)をラッチ(4)から離脱させてドアを開けることができる。すなわち、この状態においては、車外施解錠手段(18)が施錠状態あるか解錠状態にあるかに拘わりなく、常時、インサイドハンドルの操作により、ドアを開けることができる。すなわち、オーバーライド操作が可能になっている。
【0050】
車内施解錠手段(19)が施錠状態にあるときには、切替レバー(30)及び係脱部材(32)は施錠位置にあって、インサイドレバー(15)と連係レバー(31)との接続は切断され、インサイドレバー(15)のオープン方向の回動は、連係レバー(32)には伝達されない。したがって、この施錠状態においては、インサイドハンドルを操作しても、ドアを開けることができない。また、この状態においては、車外施解錠手段(18)も施錠状態にあり、アウトサイドハンドル及びインサイドハンドルの操作を無効にして、車内外からのドアの開扉が不能である。この状態はスーパーロック状態である。
【0051】
(34)は、前後方向を向く筒部(34a)が、ボディ(1)の上方隅部に設けられた軸孔(1d)に回動可能に嵌合された検出部材で、図10に示すように、ボディ(1)に穿設された挿通窓(1e)を介してボディ(1)の前面から収納部(1a)に進入し、ラッチ(4)のカム溝(4d)に嵌合する第1アーム(34b)と、ボディ(1)の前面に沿って延出された第2アーム(34c)(図2参照)とを有しており、ラッチ(4)のオープン位置からフルラッチ位置への移動に連動して、図9において反時計方向に回動するようになっている。
【0052】
図2において、(35)は、ボディ(1)の前面に固定された検出スイッチで、検出部材(34)の移動を検出してラッチ(4)の各位置を検出する。(36)は、検出部材(34)の筒部(34a)内に、軸部(36a)が回動可能に挿入されたエマージェンシー操作部材で、ボディ(1)の前面において施解錠レバー(24)に設けられたアーム(24f)に係合するアーム(36b)と、軸部(36a)の後端面に設けられたスリット状の操作孔(36c)とを有している。
【0053】
操作孔(36c)は、ドアを開けた状態において、ドアのサイドパネルを介して外部に露出するように取り付けられる。この操作孔(36c)に、キープレート等を挿入して、検出部材(34)全体を回動させることにより、施解錠レバー(24)を解錠位置から施錠位置に、またはその逆に移動させることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a) 請求項1記載の発明によると、モータを、左右方向に向けてボディの上方に配置したことにより、モータ及びセクタギヤ等がボディからドア内に向けて大きく突出することなく、セクタギヤと施解錠機構とを連係できるので、装置全体の薄型化を図ることができる。
【0055】
(b) 請求項2記載の発明によると、セクタギヤから連結部材に、モータの回転力を減速させて伝達することができるので、複雑な減速機構を設ける必要がなく、簡単な構造で、施解錠機構を強力に切換えることができる。
また、低出力のモータを用いることができるとともに、モータから連結部材までの動力伝達機構の小型化を図ることができる。
【0056】
(c) 請求項3記載の発明によると、キー連結部材とキーシリンダとの回動方向の遊びによって、キーシリンダ等の取付位置誤差を吸収でき、誤作動を防止できるとともに、キー連結部材と連結部材との間の遊びを小さくすることができ、キー連結部材の小型化が可能になる。
【0057】
(d) 請求項4記載の発明によると、連結部材の支持構造を簡単にして、連結部材を安定して上下方向に移動できるように支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるドアロック装置の分解斜視図である。
【図2】同じく、カバーを外して示す車外施解錠手段が施錠状態にあるときの、ドアロック装置の正面図である。
【図3】同じく、車外施解錠手段が解錠状態にあるときの、要部の正面図である。
【図4】同じく、車外施解錠手段が施錠状態に、車内施解錠手段が施錠状態にあるときの、要部の側面図である。
【図5】同じく、車外施解錠手段が施錠状態に、車内施解錠手段が解錠状態にあるときの、要部の側面図である。
【図6】同じく、車外施解錠手段及び車内施解錠手段が解錠状態にあるときの、要部の側面図である。
【図7】同じく、カバーの内部を示す後面図である。
【図8】同じく、ドアロック装置の後面図である。
【図9】同じく、カバープレートを外して示す、ボディの後面図である。
【図10】図8におけるX−X線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
(1)ボディ
(1a)収納部
(1b)軸受部
(1c)突起
(1d)軸孔
(1e)挿通窓
(2)軸
(3)ストライカ
(4)ラッチ
(4a)ハーフラッチ爪
(4b)フルラッチ爪
(4c)緩衝部
(4d)カム溝
(5)ポール
(5a)軸部
(6)(7)スプリング
(8)カバープレート
(8a)補強壁
(9)ベースプレート
(9a)取付面
(9b)突起
(10)カバー
(10a)(10b)ケーブル保持部
(10c)(10d)(10e)軸受部
(11)オープンレバー(ロック解除手段)
(11a)第1アーム
(11b)第2アーム
(12)軸
(13)アウトサイドレバー
(13a)連結孔
(14)ケーブル
(15)インサイドレバー
(15a)L字形溝
(16)軸
(17)ケーブル
(18)車外施解錠手段
(19)車内施解錠手段
(20)モータ
(20a)ピニオンギヤ
(21)セクタギヤ
(21a)軸部(水平軸)
(21b)ギヤ部
(21c)突起(連結部)
(22)連結部材
(22a)長孔
(22b)係合部
(22c)係合孔
(22d)アーム
(22e)係合部
(22f)当接部
(23)キー連結部材
(23a)基部
(23b)軸部(水平軸)
(23c)係合アーム
(23d)挿入孔
(24)施解錠レバー(施解錠機構)
(24a)軸部
(24b)突起
(24c)アーム
(24d)チェック部
(24e)突起
(24f)アーム
(25)第1サブレバー(施解錠機構)
(25a)長孔
(25b)軸部
(26)第2サブレバー(施解錠機構)
(26a)解除部
(27)モータ用ケース
(28)ばね
(29)モータ(駆動手段)
(29a)ピニオンギヤ
(30)切替レバー
(30a)軸部
(30b)長孔
(30c)ギヤ部
(30d)摘み部
(30e)チェック部
(31)連係レバー
(31a)解除部
(31b)キャンセル部
(31c)長孔
(32)係脱部材
(32a)長孔
(32b)突起
(32c)当接部
(33)モータ用ケース
(34)検出部材
(34b)第1アーム
(34c)第2アーム
(35)検出スイッチ
(36)エマージェンシー操作部材
(36a)軸部
(36b)アーム
(36c)操作孔
(A)キーシリンダ

Claims (4)

  1. ドアに取り付けられ、かつ車体側のストライカと係脱可能なラッチを収容したボディに、前記ドアに設けられたハンドルの操作を有効にして、前記ドアの開扉を可能にする解錠状態と、前記ハンドルの操作を無効にして、前記ドアの開扉を不能にする施錠状態とに切換え可能な施解錠機構を設け、該施解錠機構を、前記ドアの車外側に設けたキーシリンダと、適所に設けた操作スイッチの操作により作動するモータとにそれぞれ連係し、前記キーシリンダに挿入したキーの操作と、前記操作スイッチの操作とのいずれかにより、前記施解錠機構の施解錠状態を切換えできるようにした自動車用ドアロック装置において、
    前記モータを、前記ボディを覆うように取り付けられるカバーに、前記ボディよりも上方に位置しかつ前記モータの出力軸が車内外方向を向くように設置するとともに、前記モータの前記出力軸に設けたピニオンギヤに噛合するセクタギヤ及び前記キーシリンダに連係されたキー連結部材前記カバーに、前記出力軸と同一方向を向きかつ前記ボディよりも上方に設置される水平軸により、それぞれ回動可能に枢着し、さらに、前記セクタギヤ及び前記キー連結部材に連係され、それらのいずれかの回動により、前記施解錠機構を施錠状態または解錠状態に切換える連結部材を、前記カバーに上下動可能に設けたことを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  2. セクタギヤにおける水平軸と、ピニオンに噛合するギヤ部との間に、連結部材との連結部を設けた、請求項1記載の自動車用ドアロック装置。
  3. キー連結部材のキーシリンダに対向する端部に、前記キーシリンダの一部を、その回動方向に若干の遊びをもって嵌入しうる挿入孔を設けた、請求項1または2記載の自動車用ドアロック装置。
  4. 連結部材の上部に、上下方向の長孔を設け、この長孔を、キー連結部材の水平軸に摺動可能に係合した、請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用ドアロック装置。
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