JP3985873B2 - ピロガロール部分含有薬剤、 鉄(▲に▼)塩及び有機酸を含む着色組成物からなる酸素指示薬 - Google Patents
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Description
本発明は、鉄(II)塩、没食子酸部分含有薬剤及び有機酸を含む着色組成物からなる酸素指示薬に関する。本発明の指示薬は、酸素感受性医薬品及び他の感受性製品を貯蔵するための容器の製造に関する改善を行なうことができる。
発明の背景
医薬品産業においては、省資源で安価かつより簡便な包装システムを提供するために、伝統的なガラス容器に代わるポリマー材料製容器の開発が強く望まれている。しかしながら、環境に対するバリアー形成材料としてのガラスに置き換えることができ、しかも非経口栄養摂取用の親油性脂肪エマルジョンなどの各種流体と適合するポリマー材料製の安全で安価な容器を開発することにはかなりの技術的問題がある。そのような親油性薬剤のためにポリマー材料を導入する多くの試みがなされたが、酸素の浸透による崩壊やポリマー材料成分の貯蔵流体中への移行といった問題、特にオートクレーブ条件下でのスチーム滅菌後のこれらの問題のために、市場で広く用いることが妨げられてきた。
非経口投与を目的とする流体の長期貯蔵用の非常に精巧な容器がスウェーデン特許出願SE9601348−7号に開示されており、これは本明細書に引用加入する。ポリマー材料の注意深い選定により、このタイプの容器は、最終的に充填され、組み立てられたときに、スチーム滅菌に耐えることができ、さらに、脂質と適合しないような材料を含むことなく貯蔵中に酸素崩壊感受性成分を保護するために環境酸素に対する適切なバリアーを形成する。この容器は、投与直前に容易に混合できる医薬品類の貯蔵用の1つ又は幾つかの区画室を有する内部容器と、それを取り囲む実質的に気密な外包とからなる。内部容器と外包との間の空間には、残留酸素及び外包から浸透する少量の酸素を消費するために酸素掃去(脱除)組成物が入れられている。製品の安全性を改善するために、酸素指示薬を外包と内部容器の間に入れることができ、それによって透明な外包を通して酸素の漏れを色変化で視認できる。とりわけポリ不飽和脂肪酸と幾つかのアミノ酸を含む非経口栄養素のような酸素感受性製品にとって、そのような治療に依存する多くの患者は容器の供給を受けて自宅で自己投与を余儀なくされているので、製品の完全性が簡単にかつ確実に表示されることが望まれる。
非経口栄養素用医療容器にとって、酸素指示薬に対する要望は容器の他の特徴と同様に高い。その特性を失うことなく、オートクレーブ処理(約121℃で所定期間、通常は約19〜20分間のスチーム滅菌)に対する耐性がなければならない。またそれは、殆ど移行や貯蔵製品を毀損しない安全で無毒な構成成分から構成されねばならず、また容器の残りの部材と充分に適合するものでなければならない。指示機能は、明瞭な変色で所定の酸素暴露を目視できるように適切な感度がありかつ確実なものでなければならず、それによって製品廃棄の可能性をなくさねばならない。さらに、機能的な酸素指示薬は、安価で、製造及び組立包装が容易でなければならない。
着色剤としてのメチレンブルーをベースにしている三菱社製のエージレス−アイ KS(Ageless−Eye KS)など、医薬品用及び幾つかの食品用のパッケージ内に入れられた錠剤状の従来公知の可視酸素指示薬は、オートクレーブ処理に対する耐性はないであろう。オートクレーブ処理後、変色は不明瞭となり、均質な青色の代わりに、斑状のもしくは汚れた青乃至ピンク色を呈し、これはそれらの酸素指示能力の感度を著しく毀損する。このタイプの指示薬はまた、一般に6ヵ月の限られた貯蔵寿命で用いることが推奨されている。
酸素指示薬はまた、ダブリュ.アール.グレイス社(W.R.Grace &Co.)の国際特許出願WO95/29394号に教示されているように、高分子包装材料中に分散することも可能である。この材料は、そのリボフラビン指示薬成分が熱感受性であり、能力を維持したままオートクレーブ処理に対して耐えられないという欠点を有する。また、包装材料の高温溶着処理により毀損されてしまうであろう。明らかに、依然として酸素指示薬に関する改善が望まれている。特に、最終組立後にスチーム滅菌される酸素感受性非経口医薬品を貯蔵する容器システムに含まれるべき、信頼性の高い安価な非移行性の目視できる酸素指示薬を見出すことである。
本発明は、酸素指示薬に含まれるのに適し、また水ベースの表面処理組成物に添加されるのに適した新規な着色組成物を提供しようとするものである。
本発明の目的は、非経口投与用の酸素感受性医薬品の長期貯蔵用容器の一部として特に適する上記着色組成物に基づく改良された酸素指示薬を提供することにある。
本発明の他の目的は、全ゆる重要な特性を失うことなくオートクレーブ処理に対する耐性があり、また酸素感受性医薬品貯蔵用容器に組み入れるのに適した特性を有する酸素指示薬を提供することにある。
さらに本発明の目的は、潜在的毒性が殆どない成分から構成され、それによって医薬品や食品産業に特に適している酸素指示薬を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、非経口栄養摂取に依存している患者が偶々酸化された溶液を注入しないように保証し得る高い信頼性を有する酸素指示薬を提供することにある。
発明の説明
本発明は、ピロガロール部分含有薬剤、鉄(II)塩及び酸を含む着色組成物からなる酸素指示薬に関する。
本発明に有用な鉄(II)塩は、着色組成物の他の成分と難溶性錯体の沈殿を形成しないように易溶性でなければならない。好ましくは、鉄(II)塩は、硫酸鉄(II)、酢酸鉄(II)、硝酸鉄(II)、塩化鉄(II)及びトリフルオロ酢酸鉄(II)よりなる群から選ばれる。
ピロガロール部分含有薬剤は、鉄(III)を錯化結合することができ、かくして着色生成物を形成することができる。ピロガロール部分含有薬剤は、ピロガロール誘導体、好ましくは没食子酸及びその誘導体、特に没食子酸の種々のエステルから成る。しかしながら、純粋なピロガロール又は没食子酸(これはカルボキシル化ピロガロールである)も用いることができ、特にピロガロールの毒性がコントロールできるとき又はあまり重要でないときには用いることができる。好適な薬剤は、複数の没食子酸部分間の網状構造にエステル結合を含む天然、合成もしくは半合成由来のタンニンである。
酸成分は、好ましくは鉄イオンとの難溶性錯体を形成しないように選定され、没食子酸部分含有薬剤を遊離の没食子酸に加水分解する程強いものであってはならず、この遊離の没食子酸は組成物の所定の着色特性を変性し得るため避けるべきである。好ましくは、着色組成物用には少なくとも2つのカルボキシル基を有する有機酸が選定され、最も好ましくは一般式HOOC−(CR1R2)n−COOH(式中、n=1〜4、R1は水素又は水酸基、R2は水素又はカルボキシル基である。)を有する有機酸である。可逆的な着色反応を得るためには、クエン酸などの少なくとも2つのカルボキシル基を有するα−ヒドロキシ酸が、着色組成物中の酸成分として適している。
この情報から、いずれかの機能を有する鉄(II)塩と適当な強度の酸を着色組成物のために選定することができる。しかしながら、本発明に係る着色組成物の最も好ましいものは、鉄(II)塩として硫酸鉄(II)又は硫酸鉄(II)7水化物、及び酸としてクエン酸又はクエン酸1水化物を含有する。特に好適な着色組成物は、(A)硫酸鉄(II)又は硫酸鉄(II)7水化物、(B)ピロガロール部分含有薬剤としてのタンニン、及び(C)クエン酸又はクエン酸1水化物を、必要に応じて適当なキャリヤー剤と組み合わせて含有する。本発明の組成物中の(A)、(B)及び(C)成分の配合量は、好ましくは(A):(B)が4:1〜1:2、(C):(B)が6:1〜1:1の割合である。キャリヤー剤としては冷膨潤デンプンが適当であり、好ましくは組成物にある程度の粘度を付与し、充填剤として作用するデンプンのプロピレンオキサイドエーテルである。同様にカルボキシメチルセルロース(CMC)などの他の慣用の増粘剤や、組成物に所望の粘度又は接着性を付与する希釈剤も、補助剤として及びデンプンの代替物として組成物中に添加することが考えられる。
環境空気にさらされたときに、好適な着色組成物は或る時間後に変色する。本来薄い黄色の組成物において、硫酸鉄(II)は空気中で鉄(III)に酸化され、該鉄(III)はタンニンの芳香系と反応し、鉄(III)とタンニンで形成される錯体から生じる黒色に変色する。元々、組成物は基本的にタンニンから得られる薄い黄色を呈している。酸素にさらされると、鉄は鉄(III)に酸化され、これがタンニン分子の芳香系と反応し始め、緑色を生じ、その後黒色が現われる。本発明の着色組成物の重要な特徴は、その着色反応の可逆性にある。この系では、酸素を含まない雰囲気中ではその後の鉄イオンの還元により本来の薄い黄色に戻る。
この着色反応のメカニズムは、タンニンの没食子酸部分が比較的に安定なピロガロールアニオンを形成でき、このアニオンが鉄(III)と黒い錯体を形成するか、あるいは酸素と反応してラジカルを形成することで説明できる。ラジカルのピロガロール部分は同様に鉄(II)と反応して黒色錯体を形成することができる。
クエン酸の量を変えることにより、変色までの時間を制御することができる。FeSO4 2%、タンニン1.3%及びクエン酸3.5%の水溶液からなる着色組成物においては、約4時間後に変色が観察される。クエン酸の量を多くすると、鉄(II)の鉄(III)への酸化が遅延することにより変色までの時間が実質的に長くなる。系はまたタンニンの量を変えることによっても制御することができ、この成分の量が多くなるとより濃い色を呈するようになる。指示薬組成物中のタンニンと鉄(II)の量をそれぞれ多くすると、最終黒色への変色までの時間が短くなる。
本発明の着色組成物は、環境酸素に対する感受性を有し、これによって酸素指示薬組成物としての使用に極めて適していると共に、その美的外観及び保存性により水ベースの表面処理剤中の主成分として高い潜在能力を有する。
本発明の特に好適な態様は、前記した組成物からなる酸素指示薬である。この指示薬は、制御された酸素排除雰囲気中への酸素の浸透レベルが指示薬の変色を生じる程に高いかどうかを決定するのに適している。本発明に係る酸素指示薬は、必要に応じてキャリヤーと組み合わせた前記着色組成物からなる。
キャリヤーは、好ましくは、酸素が透過できるポリマー材料製の外包形成膜であるが、多孔質材料の含浸細片及びヒドロゲルもキャリヤーとしての別の例と考えられる。あるいはまた、指示薬は、錠剤として、ペレットの形態で、ヒドロゲル中に配合して、あるいは当業者にとって一般に知られている種々の固形又は半固形のキャリヤー中に配合するなどして、処方することができる。例えば、酸素指示着色組成物は、従来タブレット化又はペレット化処理に用いられている適当なキャリヤー組成物と混合することができる。他の例は、指示薬を積層法又は共押出法により調製される多層ポリマー材料中に層状に入れることである。その場合、指示薬を溶融ポリマー材料中に分散させて均一に分布させ、これを従来の技術による容器製造に適する多層化ポリマーフィルム構造内の層に形成することができる。
特に医薬産業に関連する応用においては、着色組成物に基づく酸素指示薬は、オートクレーブ処理におけるスチーム滅菌が可能でなければならず、医薬品が充填されている容器の他の構成成分と適合するものでなければならない。このために、キャリヤーもまたそのような熱処理可能であるべきであり、貯蔵しようとする崩壊性医薬品を収容する容器と類似の材料の小さなサッシェもしくは袋内に指示薬組成物を包むことが適当である。適正な指示機能を可能とするためには、指示薬を包む材料は酸素を透過させるものであることが前提条件となる。好適な材料はポリオレフィン類をベースとするものであり、それらの機械的な性質を改善するために熱可塑性エラストマー類を含有することができる。特に適当なものは、ポリエチレン及び/又はポリプロピレン及びそれらの共重合体をベースとする材料である。特に好適な材料は、代表的には多層構造体からなり、多量のポリプロピレンを含有する。そのような材料の一例はマッガウ社(McGaw Inc.)のエクセル(Excel:登録商標)であり、これはヨーロッパ特許明細書第0 228 819号及び前記スウェーデン特許出願SE 9601348−7号に記載されている。
前記した本発明に係る指示薬は、熱処理に対して意外な耐性を有し、121℃で19〜20分以上滅菌スチームで処理してさえも酸素指示性能をそのまま維持しており、このような条件に少なくとも60分耐えることが実証された。
本発明に係る幾つかの着色組成物は感光性であり、酸素暴露に係わりなく、日光などの強い光の中で貯蔵されると自然に変色し得ることが認められた。この反応は、有機酸(クエン酸)が光の存在下でFe(III)イオンと錯化して該イオンをFe(II)へ還元する能力から発生しているものと考えられる。この過程において、クエン酸部分は二酸化炭素を転位、分離して終局的にアセトンを形成する。しかしながら、指示薬が本質的に黒色の段階に達していると、かくして形成された黒色沈殿物が逆反応する可能性はなく、光の条件の如何に拘らず色は黒色のままであり、他方、指示薬が緑色状態に達しただけの場合、充分な量の光が存在すればこの色は元の薄い黄色に戻ることができる。これらの理由のため、感光性であるもしくは感光性の疑いがある本発明の酸素指示薬を、吸光性又は遮光性にされたパッケージ内に入れ、着色に悪影響を及ぼす周波数の光から組成物を保護することが適当である。従って、外包パッケージは悪影響を及ぼす光を除去し得る光防護フィルムもしくは塗膜を備えることができる。日光又は紫外線用のフィルターとして機能するそのようなフィルム又は他の材料は、当業者にとってよく知られており、詳細な説明は省略する。あるいはまた、中位の又は弱い光感度のみを有する組成物については、この組成物に基づく指示薬を収容するパッケージに、暗所で保管せよという取扱説明を付することができる。
本発明に係る指示薬用の特に好適な着色組成物は、1〜4gの硫酸鉄(II)もしくはその7水化物、0.5〜4gのタンニン、1〜10gのクエン酸もしくはクエン酸1水化物、及び必要に応じて2〜15gの充填剤、好適にはデンプンのプロピレンオキサイドエーテル及び100g以下の水を含有する。充填剤は任意とみなされるべきである。着色組成物は、好ましくは、約0.5〜2mlのサイズのエクセル(Excel登録商標)の袋に入れられる。機能性着色組成物の特定の実施例を以下の発明の詳細な説明中に開示する。しかしながら、当業者はこれらの与えられた枠から離れることもできるし、それらの範囲内、さらにまた添付の請求の範囲に述べられている本発明の範囲内で特に適切なレベルを見出すこともできる。
本発明に係る酸素指示薬は、所定量の鉄(II)塩、タンニン及び酸を混合して均質な組成物にすることで調製される。得られる混合物は水に溶解される。この操作は、好ましくは、制御された実質的に酸素を含まない窒素ガス雰囲気中で行なう。混合物は、制御された雰囲気中で溶着によりシールされるエクセル(Excel登録商標)又は類似の材料の袋状容器中に充填される。指示薬は、医薬品容器の他の部材と組み立てられるまで、酸素を含まない雰囲気中に貯蔵される。これらの指示薬は、非経口投与用の流体を有する内部容器とそれを囲む外側の透明気密外包からなる前記したスウェーデン特許出願SE9601348−7号(ファーマシア、エイビイ社)に記載のタイプの透明柔軟性容器に入れるのに特に適している。このタイプの容器を組み立てるとき、酸素指示薬と酸素掃去剤は、流体が充填された内部容器と一緒に、酸素を含まない又は酸素を排除した制御された雰囲気中で、包囲用外包内に入れられ、次いで外包は最終的にシールされる。容器は今や貯蔵前にその最終状態で滅菌できる。
通常の貯蔵中、容器内及び貯蔵された製品中に残存する少量の酸素や外包を通して拡散する酸素は、酸素掃去剤により消費され、貯蔵された製品を劣化させたり、あるいは指示薬に悪影響を及ぼすようなことはない。しかしながら、容器が誤って組み立てられたり、あるいは偶発的に損傷して充分多量の環境酸素がその中に漏れ入ったりすると、酸素掃去剤は飽和し、余剰の酸素は指示薬の成分と反応し、指示薬は薄い黄色から緑色へ、また所定時間後黒色へ変色する。当業者は、指示薬の色が変わる時間及びどの程度のレベルの酸素が変化のために必要か定量し、それがどのように酸素感受性貯蔵製品に悪影響を及ぼすかを予測し得るであろう。
以上説明したように、指示薬の種々のレベルの成分を選定することにより、変色までの時間を制御することも可能である。また、酸素感受性材料が充填された容器に比べて着色組成物を包み込む外包をより高い表面積/容積比となるように選定することにより、指示薬の反応性を調節することもできる。そのような適切な寸法パラメーターの選定により、貯蔵された材料が酸素により悪影響を受ける前に指示薬の明白な変色を得ることができる。それにより、酸素感受性製品用の容器システム製造業者は、指示薬の特性及び製品の酸素感受性を考慮して、使用者に対する適切な取扱説明をそれらに容易に付することができる。ポリ不飽和脂肪酸又はアミノ酸を含有する感受性非経口栄養素の貯蔵など、多くの実際上の適用にとって、指示薬の所定の変色は使用者にとって容器を廃棄するための明瞭な指示となる。
本発明の指示薬は、従来のオートクレーブ処理後に目視により酸素を指示する性能が低下しないので、非経口用途用の医薬製品の貯蔵パッケージ用に特に有用である。さらに、それらは、エクセル(Excel登録商標)のような医療用容器にしばしば選定されるポリマー材料や他のポリプロピレン含有多層フィルムを通して移行する傾向が、低いかあるいは無視し得る程の成分のみを含有する。また、指示薬は、毒性が低く、安価で製造が容易な成分のみを含有し、かつ、医療用容器の材料と完全に適合するように選定できるポリマー材料の小さなパッケージに入れられる着色組成物からなる。
本発明の酸素指示薬のさらに非常に有利な特性は、可逆着色反応を示す着色組成物に基づくことができる点にある。酸素を含まない環境中に貯蔵すれば、変色後の反応は光が存在すれば逆に進み、緑っぽい指示薬は鉄(II)イオンの還元後にその当初の薄い黄色に戻ることができる。しかしながら、完全に黒色になった指示薬は、その元の黄色には戻らないであろう。着色反応の可逆性の重要な点は、酸素感受性製品を貯蔵するために、充填された内部一次容器、酸素掃去剤及び酸素指示薬が外側の気密外包内に入れられてなる容器を最終的に組み立てるときに、完全に又は実質的に環境を酸素フリーにする必要がないことである。
従って、酸素感受性材料が充填され、例えば不活性ガスにより制御された状況下でシールされた少なくとも部分的に酸素透過性の材料から作製された内部容器から、容器を製造することができる。内部容器は、通常の周囲酸素レベルの雰囲気中で、本発明に係る酸素指示薬及び酸素吸収剤と共に、気密で封止可能なポリマー材料の透明な外包内に組み込み、最終のシールされた容器を形成することができる。容器は、最終工程として121℃のスチームにより少なくとも15分、好ましくは19〜20分間滅菌されるであろう(オートクレーブ処理)。内部容器、外側の外包及び酸素掃去組成物のための適切な材料は、スウェーデン特許出願9601348−7号に詳細に開示されている。
最終組立及び貯蔵用容器のシールを、雰囲気制御のために労力を要する高価な装置を何ら用いることなく、細菌汚染の制御を除き、通常の周囲組成の雰囲気中で実施し得るということは、製造プロセスを簡単にするためには大きな利点である。脂質エマルジョンやアミノ酸溶液のような非経口栄養摂取に通常用いられる薬剤を貯蔵するために、最終容器の製造は、本発明に係る好適な指示薬や前記したような他の材料を用いるときは、約1〜2時間と推定される所定の期間に周囲雰囲気中で行なうことができる。他の貯蔵薬剤や最終容器の部材のために選定される他の材料については、酸素要求量について予測し、容器の製造について安全な指示を出すことができる。前記したように、指示薬の反応性は、種々の状況やその容器の組立中の酸素暴露レベルに適合するように変更することができる。
指示薬組成物として適している他に、本発明の着色組成物は、表面処理組成物、特に粗い又は未処理の木材製品や鉄製品用の表面処理組成物として良好な特性を有する。環境酸素の存在下で鉄(II)は酸化されて鉄(III)になるので、タンニン及びデンプンを有する組成物は黒色又は黒みがかったグレー色の生成物を溶解することは困難であろう。クエン酸及び硫酸鉄の存在は、貯蔵中に微生物分解から製品を保護するのに寄与するであろう。マダーレーキなどの他の顔料の添加により、木材に対する屋外用途用に適切な、例えば優れた赤色表面処理組成物を得ることができる。色に対するその寄与に加えて、硫酸鉄(II)はまた強力な殺菌剤としても働く。本発明に係る表面処理組成物は、特に10%(w/w)以下の亜麻仁油を添加したときに明らかなその改善された接着性により、ファル レードフェルグ
などの木材処理用の市販のデンプンベースの組成物よりも有利であろう。
本発明に係る着色組成物は、黒みがかった仕上げを付与することが望まれる場合には鉄製品の表面処理用にも有利である。本発明の着色組成物は、単に鉄製品に塗布し、乾燥でき、それにより鉄とタンニンの不溶性黒色錯体から防食性黒色表面が形成される。優れた塗布性の鉄表面処理組成物を得るためには、10%(w/w)以下の亜麻仁油を着色組成物に添加することができる。
下記実施例11において、表面処理組成物用のベースとして適した組成物が開示されているが、これは各種製品の保護及び装飾被膜用の用途に用いられる本発明の組成物の性能の非限定的な例示とみなされるべきである。
発明の詳細な説明
図1は、500nm及び600nmでの本発明の指示薬の吸光度を示している。
図2は、光の不存在下、種々の温度における指示薬の反応の起こる機構を明示している。暗緑色の不透明指示薬への完全な変色の定義が図面に表示されている。
図3は、本発明に係る指示薬の変色に及ぼす照明の影響を示している。幾つかの吸光度での指示薬の予測色が表示されている。
図4は、本発明に係る指示薬の変色に及ぼす光の影響を明示している。暗緑色の不透明指示薬への完全な変色の定義が図面に表示されている。
実施例1
酸素指示薬に含まれるべき適切な着色組成物は、以下の成分を含有する。
硫酸鉄(II)7水化物は硫酸鉄(II)で置き換えることができる。クエン酸1水化物はクエン酸で置き換えることができる。配合量は所望の変色の度合い及び速度に応じて変えることができ、デンプンは任意成分とみなされるべきである。
硫酸鉄(II)7水化物はケボ社(Kebo)製のものであった(製品No.1.3965、メルク(Merck)No.1.03965)。タンニン(puriss)及びクエン酸1水化物(puriss Ph Eur.)はケボ社製のものであった(それぞれ製品No.15599、BDH No.30337及び製品No.1.5584、Merck No.1.00242)。上記に係る着色組成物は、酸素0.5%未満の制御された窒素ガス雰囲気中で調製される。組成物は2×2cmの寸法を有するエクセル(Excel登録商標)製の袋内に充填される。その元の色は薄い黄色である。変色を検査するために袋を暗闇下環境空気中に置く。3〜4時間後、明瞭な薄い緑色が現われ、約4日後、着色組成物は殆ど黒色に変わった。
実施例2
オートクレーブ処理性
実施例1に従って作製された指示薬を、制御された雰囲気中、水が充填された内部容器及び酸素吸収剤と一緒に、スウェーデン特許出願9601348−7号に開示されている材料から作製された外側の気密な外包内に入れる。この系は非経口栄養素を貯蔵するための容器と類似するように組み立てられ、121℃で19分間オートクレーブ処理される。着色組成物はオートクレーブ処理により外観的に何ら悪影響を受けず、変色速度は実施例1と比べて変わらない。
実施例3
可逆性
実施例1に従って調製した指示薬をオートクレーブ処理し、その後、環境空気に約20時間さらした。その結果、黄色から緑色への変色が観察された。空気にさらした指示薬は、引き続き酸素を含まない環境下に貯蔵した。約100〜500ルクスの通常の光条件下で5〜10日貯蔵後、指示薬は再びそれらの元の薄い黄色を取り戻した。
実施例4
酸素検出レベル
実施例1に従って調製した指示薬を、酸素を0.2%含む制御された酸素及び窒素の雰囲気にさらした。24時間後、薄い緑色への変色が観察された。
実施例5
長期貯蔵性
実施例1に従って酸素指示薬を収容する容器を製造し、オートクレーブ処理した。これらの容器をそれぞれ25℃及び40℃の制御された環境中に置き、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後及び12ヶ月後に検査した。指示薬の当初の色及び変色までの時間間隔を観察する。12ヶ月貯蔵後、視覚で感じられる変色は認められなかった。対照として、オートクレーブ処理されなかった指示薬を酸素を含まない環境中で同じ状況下に12ヶ月貯蔵したが、変色は認められなかった。
実施例6
本発明の酸素指示薬の変色のFeSO4、タンニン及びクエン酸の量に対する依存関係を決定するための試験を行なった。これらの成分を、制御された雰囲気中で、水200g中にデンプンのプロピレンオキサイドエーテル14gと混合した。混合物をエクセル(Excel登録商標)製の小さな袋に入れ、環境雰囲気中で貯蔵した。2時間後、24時間後、90時間後及び114時間後の指示薬の黒色度(D)を、目視により1〜5段階のスケールで測定した。ここで、下記表1に表示されるように、1は色白と等級付けられ、5は非常に暗いと等級付けられた。
表1から、組成物中のクエン酸の濃度が増大すると、よりゆっくりした変色が観察されることが明らかである。また、同様に、タンニンが増量すると、指示薬組成物がより急速に変色し易くなることも明らかである。
実施例7
変色速度を決定するための指示薬組成物の調製及びその後の試験を以下の組成で行なった。
85℃の注射用水(WFI)を15リットルの容器に入れた。水を撹拌し、ランス(ガス噴出鋼管)を通して約2時間窒素泡を立てた。クエン酸1水化物を計量して水に添加した。撹拌及び窒素泡立てを10分間続けた。次いでタンニン酸と硫酸鉄(II)7水化物を同様にして添加した。指示薬溶液を0.22μmのミリポア(Millipore)フィルターを介して5リットルのガラスフラスコ内に入れた。
指示薬溶液をエクセル(Excel登録商標)のフィルム(38mm)から作製したサッシェに充填した。フィルムは300〜450幅のリールから38mmの幅へ変えた。エクセルフィルムのリールをインパック(Inpac)充填装置の担体上に置いた。エクセルフィルムに白色の押箔を用いて印刷した。フィルムを二重折りし、側縁に沿ってまた横断方向に溶着した。指示薬溶液が入っているガラスフラスコを充填ステーション上部の窒素で保護された容器内に入れた。充填プロセスの間、窒素過剰圧を制御した。指示薬溶液はチューブを通して溶着したフィルム内へ流れ込み、横方向溶着ステーションで6mmの溶着部により指示薬の細片部に分画して溶着された。1つの指示薬の容積はおよそ1mlである。
50個の指示薬の細片部は、スウェーデン特許出願9601348−7号に記載の材料の気密上包み袋内にZ−100酸素吸収剤と共に包装された。
実施例8
指示薬の色変移の検討
実施例7に従ってサッシェに調製された酸素指示薬を上包みから取り出し、空気中に置いた。最初の明らかな変色までの時間、強い緑色までの時間及び殆ど黒色までの時間を測定した。対照サンプルは上包み内に入れたままとし、比較のための当初の色を保持するようにした。
指示薬の色変移も、酸素不存在下及び空気中での時間の関数としての指示薬溶液の吸光度を測定することにより調査した。サッシェを、日光中、緑色が全く消失して指示薬が薄い黄色になるまで、酸素吸収剤と共に気密上包み袋内に保持した。指示薬サンプルを上包み袋から取り出し、1時間後、3時間後、5時間後、24時間後及び48時間後に分光光度計のセル内に充填した。吸光度を島津社製UV−265分光光度計で400〜750nmで測定した。約635nmでのスペクトルのピークを指示薬溶液の変色を表示するために用いた。
指示薬溶液の色は、酸素不存在下では透明な薄い黄色である。実施例7に記載の標準的な組成物を用い、空気に5時間さらすと、緑色への変化が明らかになる。これは続いて暗緑色に変移する。さらに空気中で5日間後には、指示薬の色は殆ど完全な黒色になる。
指示薬溶液の変色を表示するために、UV/可視分光分析法を用いた。結果を図1に示す。500nm及び600nmでの測定で類似の吸光曲線が得られた。635nmでのピークは、さらに指示薬の変移を図2、図3及び図4に表示するために用いた。
実施例9
種々の温度及び光度での指示薬の変色の検討
実施例2の指示薬の薄い黄色から緑色への色変移を温度の関数として調査した。酸素指示薬は暗闇で5℃、25℃、40℃及び50℃に保持した。島津社製UV−240分光光度計を用いて空気中0時間後、1時間後、3時間後、5時間後、24時間後及び48時間後の吸光度(635nm)を測定した。
指示薬の緑色から薄い黄色への逆変色を種々の光度で調査した。空気中25℃で0時間、1時間、3時間、5時間、24時間、48時間、7日間、14日間及び21日間、0ルクス、1800ルクス、3900ルクス及び8500ルクスに露光した後の635nmでの吸光度の変化を測定した。光源としてはフィリップス(Philips)社製TLD/95蛍光灯を用いた。調査下の光度は、10,000ルクス及び1,000ルクスで検量したHioki3423照度計で測定した。
色変移の駆動機構に対する温度の影響を図2に示す。暗闇状態で空気中にさらしたときの5℃、25℃、40℃及び50℃での変色を表示するために、指示薬溶液の635nmでの吸光度を用いた。図2によれば、酸素駆動反応は温度に強く依存する。
完全な変色を、目視で不透明の暗緑色と見られる指示薬に相当する635nmでの吸光度(約2.5の吸光度)と定義すると、5℃での変色までの時間は、図2の曲線を外挿して約8日である。25℃での完全な変色は2〜3日後に得られる。
指示薬の色変移は、2つの異なる機構により制御される。酸素駆動反応は酸素にさらしたときに指示薬を薄い黄色から緑色へ、そして黒色へ変え、光により駆動される反応は指示薬を緑色から薄い黄色へ変える。
本発明の酸素指示薬が露光されると、色変移の駆動機構は、図3によれば、光の強さの関数として低減する。光度が充分に高いと、逆の変移が起こり、指示薬は緑色から薄い黄色に変わる。しかしながら、黒色になった指示薬は、光度に関係なく、黄色状態へ変換することはできない。
空気にさらされるときは、光度は黄色から緑色への変色を妨げるために充分なものでなければならない(図3)。指示薬が空気にさらされて暗闇(0ルクス)中に置かれるときには、吸光度により表わされる変色は、暴露当初の50時間は多かれ少なかれ直線的である。
指示薬が露光されるときには、吸光度は光度に応じた一定値に達するまで増大する。幾つかの吸光度における指示薬の色が図3に表示されている。平衡はおよそ3〜4日続く。次いで変色の駆動機構が再び増大し、光度に応じてさらに10〜20日後に完全に黒色になる(図4)。
蛍光灯から1〜2mの距離の通常の室内照明は、およそ500ルクスに相当する。蛍光灯から10cmの距離では光度はおよそ10,000ルクスであり、直射日光の値は80,000〜90,000ルクスと実測された。
実施例10
移行の分析
実施例7に従って調製した指示薬中の成分の点滴製品への移行を調査するために、ヨーロッパ薬局方(Eur.Ph.)による非特異的移行分析及びタンニン酸とタンニン酸からの可能性ある分解生成物の特異的移行分析を実施した。
指示薬からの非特異的移行分析は、酸度又はアルカリ度、吸光度及び酸化性物質のみを行なうEur.Ph.,VI2.2.3「静脈内点滴用水溶液のためのプラスチック容器」に従って行なった。酸素指示薬はパッケージ内の3つの異なる位置に置いた。標準の位置は口に近いところであった。「増大した事例」は、上包みと一次袋との間に詰まって一次袋と直接接触して配置された3つの指示薬に対応した。最も悪い事例研究は、2つの指示薬を100mlのエクセル(Excel登録商標)一次袋内部のミリキュー(MilliQ)−水に入れて実施した。最も悪い事例サンプルのスチーム滅菌は60分間行なった。標準滅菌時間は19分である。2つの対照サンプルは指示薬を存在させないで作製した。
タンニン酸とタンニン酸からの分解生成物の特異的移行分析は、非特異的移行分析に従って配置したサンプルで実施した。サッシェサンプルは、タンニン酸とクエン酸をそれぞれ1.2%(w/w)及び3.0%(w/w)の濃度となるようにMilliQ−水に溶解して調製した。溶液は、エクセル(Excel登録商標)製の1mlのサッシェに充填した。1mlのサンプルは、スウェーデン特許出願9601348−7号に従って、MilliQ−水を充填した100mlのエクセル(Excel登録商標)製袋と共に上包み袋内に入れた。標準位置(口に近い位置)に配置されたサッシェを有するサンプルは、19分間(標準サイクル)及び60分間スチーム滅菌した。増大事例サンプル及び最悪事例サンプルは、60分間滅菌した。1mlのサッシェが付いていない対照サンプルは、60分間滅菌した。MilliQ−水は、タンニン酸の水への移行が起きたかどうかを調査するために、HPLCにより分析した。分解タンニンのマーカーとして没食子酸を用いた。
酸素指示薬は、移行について、タンニン酸の特異的移行、及び「酸度又はアルカリ度」、「吸光度」及び「酸化性物質」の試験を実施するEur.Ph.VI2.2.3「静脈内点滴用水溶液のためのプラスチック容器」に従った非特異的移行の両方について分析した。
非特異的移行分析は、下記表2のように、上包み袋内の3つの位置に指示薬を配置したもので実施した。標準位置は厳密にEur.Ph.に従っており、指示薬は添加口及び廃液口の近くにある。増大位置は、エクセル(Excel登録商標)内袋と外袋の間にあるように規制される。最悪事例位置は、2つの指示薬が一次袋の内部に配置され、滅菌時間が1時間であることを意味する。標準サンプル、増大サンプル及び対照サンプルは、19分間滅菌された。表2に示される結果は、Eur.Ph.に規定されている限度内にある。UV吸光度限度は0.20であり、酸化性物質についてのブランクサンプルからの最大許容偏差は1.5ml(滴定の容量)である。これらの分析によれば、酸素指示薬の成分の移行の徴候は生じていない。
ピロガロール及び没食子酸についての溶解性パラメーターを、これらの化合物のエクセル膜を通しての移行能力を予測するために計算した。没食子酸及びピロガロールについて、パラメーターはそれぞれ30及び35J1/2cm-3/2であった。エクセル材料についての溶解性パラメーターは16J1/2cm-3/2[6]と概算される。パラメーター値における大きな差は、移行の危険性が無視できる程であるということを示している。
上記理論的計算を実証するために、移行調査を実施した。タンニン酸の潜在的分解生成物である没食子酸を、タンニン酸のマーカーとして用いた。最悪事例研究は、エクセル一次袋内のMilliQ−水中にオキサラート(Oxalert)を入れて実施し、オートクレーブ処理は60分間行なった。標準オートクレーブ処理時間は19分である。MilliQ−水サンプルはHPLCで分析した。いずれのサンプルにも没食子酸は検出できなかった。定量化限度は1μg/mlに設定した。
実施例11
表面処理応用のための基礎処方として供する適切な着色組成物を以下に示す。
Claims (20)
- ピロガロール部分含有薬剤、鉄(II)塩及び酸を含有する着色組成物からなり、制御された酸素排除雰囲気中への酸素の浸透レベルを決定するための酸素指示薬。
- 鉄(II)塩が硫酸鉄(II)、酢酸鉄(II)、硝酸鉄(II)、塩化鉄(II)及びトリフルオロ酢酸鉄(II)よりなる群から選ばれる請求項1に記載の酸素指示薬。
- 酸が少なくとも2つのカルボキシル基を有する有機酸である請求項1又は2に記載の酸素指示薬。
- ピロガロール部分含有薬剤が天然、合成又は半合成由来のタンニンである請求項1,2又は3のいずれかに記載の酸素指示薬。
- 酸が一般式:HOOC−(CR1R2)n−COOH、ここでn=1〜4、R1は水素又は水酸基、R2は水素又はカルボキシル基である、を有する請求項3又は4に記載の酸素指示薬。
- 酸がα−ヒドロキシ酸である請求項5に記載の酸素指示薬。
- (A)硫酸鉄(II)又は硫酸鉄(II)7水化物、
(B)タンニン、及び
(C)クエン酸又はクエン酸1水化物を、必要に応じて適当なキャリヤー剤と組み合わせて含有する着色組成物からなる請求項1に記載の酸素指示薬。 - (A):(B)の量が4:1〜1:2であり、(C):(B)が6:1〜1:1であることを特徴とする請求項7に記載の酸素指示薬。
- キャリヤー剤がデンプンであることを特徴とする請求項7又は8に記載の酸素指示薬。
- デンプンがデンプンのプロピレンオキサイドエーテルであることを特徴とする請求項9に記載の酸素指示薬。
- キャリヤーと共に請求項1乃至6のいずれか一項に記載の組成物を含有する、制御された酸素排除雰囲気中への酸素の浸透レベルを決定するための酸素指示薬。
- 酸素透過性ポリマー材料内に封入されている請求項11に記載の酸素指示薬。
- ポリプロピレンを含む多層ポリマー材料内に封入されている請求項12に記載の酸素指示薬。
- 着色組成物と干渉する周波数の光を除去する手段を備えている請求項12又は13に記載の酸素指示薬。
- 可逆着色反応を有する請求項11乃至14のいずれか一項に記載の酸素指示薬。
- 容易に腐敗し易い貯蔵流体が不注意にも環境酸素にさらされたかどうかを視認できる透明な柔軟性容器の製造方法であって、
(a)制御された雰囲気中で透明な気密の外側封止外包と共に、
(i)上記流体が充填された、ある程度酸素透過性の材料で作製された一次容器を、
(ii)酸素掃去組成物及び
(iii)可逆着色反応を有する請求項11乃至15に記載の酸素指示薬
と組み立てる工程、
(b)気密な外包を柔軟性容器にシールする工程、及び最終的に、
(c)容器を滅菌処理する工程
により特徴付けられる方法。 - 容器は大気酸素レベルの雰囲気中で組み立てられる請求項16に記載の方法。
- 滅菌は121℃のスチームで少なくとも15分間(オートクレーブ処理)行なわれる請求項16又は17に記載の方法。
- 請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法に従って製造された容器。
- 非経口投与用の脂質エマルジョンを収容する請求項19に記載の容器。
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