JP3985512B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に操舵フィーリングと制御音を改良した電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助トルク)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流制御値とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
【0003】
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図11に示して説明すると、ハンドル1の軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5を経て走行車輪のタイロッド6に結合されている。軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介して軸2に結合されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ14からイグニションキー11を経て電力が供給され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクT、車速センサ12で検出された車速Vに基いてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基いてモータ20に供給する電流を制御する。
【0004】
コントロールユニット30は主としてCPUで構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図12のようになる。
【0005】
コントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出されて入力される操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるために位相補償器31で位相補償され、位相補償された操舵トルクTAが操舵補助指令値演算器32に入力される。また、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算器32に入力される。操舵補助指令値演算器32は、入力された操舵トルクTA及び車速Vに基いてモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定する。操舵補助指令値Iは減算器30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償器34に入力され、減算器30Aの偏差(I−i)は比例演算器35に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算器36に入力される。微分補償器34及び積分補償器36の出力も加算器30Bに加算入力され、加算器30Bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流値iはモータ電流検出回路38で検出され、検出されたモータ電流値iは減算器30Aに入力されてフィードバックされる。
【0006】
上述のように電動パワーステアリング装置では、トルクセンサ10より得られる操舵トルクや車速センサからの車速に基づいてモータ電流を制御し、モータ20より発生するアシストトルクを制御している。この制御機能は制御装置内のコントロールユニット30のソフトウェアで実現されることが一般的である。制御機能の中には、電動パワーステアリングの安定性確保やスッキリした操舵フィーリングの実現のため、伝達関数で表される制御要素があり、それらはディジタルフィルタで構成されている。これらの零点を持つディジタルフィルタにより、アシストトルクの制御の位相を改善して安定化を達成し、アシストトルクの位相遅れの少ないスッキリした操舵感を実現している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような電動パワーステアリング装置では、ハンドルを一定舵角で保持するような操舵をしたり、ゆっくり操舵した場合に、制御音や操舵の滑らかさを悪化させるという問題があった。つまり、零点を持つディジタルフィルタの入力は図13(A)に示すように、その1サンプリング前との差が数LSB(Least Significant Bit)程度となる信号が連続しており、それを微分して出力するディジタルフィルタの出力信号が図13(B)に示すようにギザギザとなる。このギザギザ信号のため、制御音がしたり、操舵フィーリングを悪化させていた。
【0008】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、零点を持つディジタルフィルタの出力信号のノイズを低減し、制御音低減と滑らかな操舵フィーリングを達成できるようにした電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、操舵トルク及び車速に基いて演算手段で演算された操舵補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置に関するもので、本発明の上記目的は、検出された操舵トルクに基づいてモータ電流を制御する電流制御機能が複数のLSBフィルタを含み、前記LSBフィルタの中で零点を持つディジタルフィルタが、入力を2のべき乗倍してべき乗入力を設定し、べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値より大きいときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に前記べき乗入力を使用するようにし、前記べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値以下のときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に、FIRフィルタ或いはIIRフィルタに前記べき乗入力を通した値を使用する機能を設けることによって達成される。
【0010】
また、本発明の上記目的は、前記フィルタ機能を、センタ応答性改善部、電流制御部、モータ角加速度推定部の少なくとも1つに設けることにより、より効果的に達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では、零点を持つディジタルフィルタの入力をべき乗倍することにより入力の分解能を上げると共に、入力の変化が所定値より小さいときに、所定のパルス伝達関数を通した入力値を使用することにより、入力信号の変化を抑えるようにしている。これにより、信号を微分したときのノイズも抑えることができ、制御音の低減や滑らかな操舵フィーリングを達成している。
【0012】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【0013】
先ず、本発明の前提となる電動パワーステアリング装置の制御機能ブロックを図1に示して説明する。
【0014】
トルクセンサからの操舵トルクTは操舵補助指令値演算部100及びセンタ応答性改善部101に入力され、各出力が加算器102に入力され、その加算結果がトルク制御演算部103に入力されている。センタ応答性改善部101は、アシスト特性不感帯での安定性確保、静摩擦の補償を行う。トルク制御演算部103の出力信号はモータロス電流補償部104に入力され、その出力が加算器105を経て最大電流制限部106に入力され、最大電流制限部106で最大電流値が制限されて電流制御部110に入力される。モータロス電流補償部104は、モータ電流が流れてもモータ出力に現れない電流を上乗せして、モータ出力トルク0からの立ち上りを改善し、最大電流制限部106は、電流指令値の最大値が定格電流となるように制限している。電流制御部110の出力は、Hブリッジ特性補償部111を経て電流ドライブ回路112に入力され、これによりモータ113を駆動する。
【0015】
モータ113のモータ電流iは、モータ電流オフセット補正部120を経てモータ角速度推定部121、電流ドライブ切換部122及び電流制御部110に入力され、モータ端子電圧Vmはモータ角速度推定部121に入力される。モータ角速度推定部121で推定された角速度ωはモータ角加速度推定部・慣性補償部123、モータロストルク補償部124及びヨーレート推定部125に入力され、ヨーレート推定部125の出力は収れん制御部126に入力され、収れん制御部126及びモータロストルク補償部124の各出力は加算器127で加算され、その加算結果が加算器102に入力される。モータ角加速度推定部・慣性補償部123はモータ慣性を加減速させるトルクを操舵トルクから排除し、慣性感のない操舵感にし、収れん制御部126は車両のヨーの収れん性を改善するために、ハンドルが振れ回る動作に対してブレーキをかけるようになっており、モータロストルク補償部124はモータ113のロストルクの発生する方向、つまりモータ113の回転方向に対してロストルク相当のアシストを行う。ロストルクはモ−タの出力トルクのうち、モ−タの構造に基く摩擦損失及び磁気的要因に基く損失であり、このようなロストルクは、直進走行時に僅かな操舵が行われたときに操舵方向に対して意図しない力が付加されたり、反対方向の力が付加されたりして操舵感覚を悪化させるものである。また、電流ディザ信号発生部130が設けられており、電流ディザ信号発生部130及びモータ角加速度推定部・慣性補償部123の各出力が加算器131で加算され、その加算結果が加算器105に入力されている。電流ディザ信号発生部130は、モータが静摩擦で張り付いてしまうのを防止する。
【0016】
一方、センタ応答性改善部101は図2に示すように、位相補償部101A、近似微分部101B及びゲイン設定部101Cで構成され、位相補償部101Aは図3に示す周波数特性であり、近似微分部101Bは図4に示す周波数特性である。これにより、位相補償と近似微分との合成特性は図5に示すようになる。また、ゲイン設定部101Cでは、車速V及び操舵トルクTによってゲインを切り換えて設定する。更に、ハンドルが急に戻されるような不安な操舵感を低減し、保舵を安定させるため、操舵トルク大で、かつ操舵トルク変化率大とし、操舵トルク減少方向の場合にゲインを小さくする。
【0017】
また、操舵補助指令値演算部100におけるアシスト量の計算において、3つの代表車速(0、V1、V2Km/h)によるアシスト特性を基本特性として設定し、その他の車速では車速補間ゲインに応じて各基本特性間を車速2Km/h毎の補間を行う。そして、アシスト特性の車速設定範囲0〜V2Km/h、分解能2Km/hとする。基本アシスト特性(トルク対電流)は図6に示すものであり、0Km/h=Io特性、V1=Ia特性、V2=Ib特性で表わされている。そして、その他の車速についての車速補間演算は、図7で示す車速(Km/h)対車速補間係数γで2Km/h毎に行う。車速0〜V1のとき、アシスト電流IはI=Ia(T)+γ(V)(Io(T)−Ia(T))であり、車速(V1+2)〜V2Km/hのとき、アシスト電流IはI=Ib(T)+γ(V)(Ia(T)−Ib(T))である。
【0018】
上述のように、電動パワーステアリングの制御ではハンドルセンタ付近の操舵フィーリングを向上させるため、操舵トルクTの近似微分信号を電流指令値に加えるようなセンタ応答性改善制御を行っている。そこで用いられる近似微分特性は連続時間系で数1のような伝達特性で表わされる。
【0019】
【数1】
Figure 0003985512
この数1を、離散時間系のディジタルフィルタで表わすと、次の数2のようになる。
【0020】
【数2】
Figure 0003985512
ディジタルフィルタは、このように零点を持つ構造になる。また、b=−bとなることから、1サンプリング間の差分に対して、ゲイン倍される構造となる。このような特性への入力としてハンドルを保舵した場合を考えると、入力信号としては一定値に数LSB程度の変化した信号が重畳したようなものとなる。
【0021】
このような入力信号を数2に加えると、入力の数LSBの変化(差分)に対して、ゲインを施したノイズ的な信号となって出力されることになり、制御音や操舵の滑らかさを悪くしていた。
【0022】
そこで、本発明では、センタ応答性改善部の入力部、モータ角加速度推定部の入力部、電流制御部のフィードバック部の入力をそれぞれ2のべき乗倍して分解能を確保できるようにしておき、べき乗された現在値と1サンプリング前の値との差の絶対値が所定値以下の場合に、べき乗した入力を所定のパルス伝達関数した値を入力値とすることにより、入力の変化を抑え、ノイズの発生を抑えるようにする。
【0023】
図8は本発明の一実施例を図1に対応させて示しており、本発明ではセンタ応答性改善部101の入力部に図9に示すようなLSBフィルタ101Fを設け、電流制御部110の電流フィードバック部にLSBフィルタ110Fを設け、更にモータ角加速度推定部・慣性補償部123のモータ角加速度推定部の入力部にLSBフィルタ123Fを設けている。
【0024】
LSBフィルタ101F、110F、123Fは同一構成であり、図9についてその構成を説明する。元入力は2のべき乗部201に入力され、その出力が信号SG1で接点a1、b1を切り換えられるスイッチSW1に入力される。接点a1の信号は、信号SG2で切り換えられるスイッチSW2の接点a2に入力され、接点b1の信号はFIR(Finite Impulse Response)フィルタ(又はIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ)202を経て接点b2に入力されている。スイッチSW2の出力が、零点を持つディジタルフィルタの入力となっている。
【0025】
べき乗した入力のFIRフィルタ202でパルス伝達関数を構成した場合、2次のFIRフィルタを例にすると次のようになる。
【0026】
図9に示すように元入力をUとし、べき乗入力を
Figure 0003985512
とすると、下記数3が成り立つ。
【0027】
【数3】
Figure 0003985512
また、制御の入力(零点を持つディジタルフィルタの入力)を
Figure 0003985512
とし、
【数4】
Figure 0003985512
の場合は、信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をb1、b2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力はFIRフィルタ202を通して下記数5となる。
【0028】
【数5】
Figure 0003985512
また、
【数6】
Figure 0003985512
の場合は、信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をa1、a2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力はFIRフィルタ202を通さないため下記数7となる。
【0029】
【数7】
Figure 0003985512
例としてb=1、b=2、b=1、a=4とすると、
Figure 0003985512
の変化が1LSBの場合、零点を持つディジタルフィルタの入力
Figure 0003985512
の値として、べき乗入力
Figure 0003985512
の1LSB/4を持つ必要があるため、数3のnは2以上を選択し、零点を持つディジタルフィルタの入力
Figure 0003985512
として分解能を維持するようにする。このようにすることにより、入力Uの変化が小さいときのセンタ応答性改善部101への入力
Figure 0003985512
の変化を少なくし、それを微分したときのノイズを低減させることができ、結果として制御出力のノイズを抑えることができる。
【0030】
図10のフローチャートは本発明の動作例を示しており、先ず2のべき乗部201が元入力Uからべき乗入力
Figure 0003985512
を計算し(ステップS10)、元入力Uとの差の絶対値Aを計算する(ステップS11)。そして、絶対値Aが所定値以上か否かを判定し(ステップS12)、絶対値Aが所定値以上の場合には信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をa1、a2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力を数7とする(ステップS13)。また、絶対値Aが所定値よりも小さい場合には信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をb1、b2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力を数5又は数8とする(ステップS14)。
【0031】
上述の例はセンタ応答性改善部101について示したが、このような微分特性を含む、つまり零点を持つディジタルフィルタはモータ角加速度推定部、電流制御部にもあり、同様に適用することが可能である。
【0032】
また、べき乗した入力のIIRフィルタ202でパルス伝達関数を構成した場合、2次のFIRフィルタを例にすると次のようになる。
【0033】
制御の入力(零点を持つディジタルフィルタの入力)を
Figure 0003985512
とし、
【数4】
Figure 0003985512
の場合は、信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をb1、b2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力はIIRフィルタ202を通して下記数8となる。
【0034】
【数8】
Figure 0003985512
また、
【数6】
Figure 0003985512
の場合は、信号SG1,SG2によってスイッチSW1,SW2の接点をa1、a2に切り換え、零点を持つディジタルフィルタの入力はIIRフィルタ202を通さないため上記数7となる。
【0035】
IIRフィルタ202で数8の計算を行う場合、零点を持つディジタルフィルタの入力
Figure 0003985512
の過去値が必要になるが、本例では数7での過去値を用いる。この場合も、零点を持つディジタルフィルタの入力
Figure 0003985512
の分解能が維持できるように2のべき乗値nを設定する。FIRフィルタとIIRフィルタとでは特性に差があり、ローパスフィルタの場合、FIRフィルタの方が周波数遮断特性が悪く、位相遅れが大きくなる。
【0036】
なお、上述の実施例ではセンタ応答性改善制御、モータ角加速度推定部、電流制御部の入力を2のべき乗倍して分解能を確保し、べき乗された現在値と1サンプリング前の値との差の絶対値が所定値以下の場合に、べき乗した入力を所定のパルス伝達関数した値を入力値としているが、センタ応答性改善制御、モータ角加速度推定部、電流制御部の少なくとも1つであっても良い。
【0037】
【発明の効果】
上述のように本発明では、零点を持つディジタルフィルタの入力をべき乗倍することにより入力の分解能を上げ、入力の変化が所定値より小さいときに、所定のパルス伝達関数を通した入力値を使用することにより、入力信号の変化を抑えるようにしている。これにより、信号を微分したときのノイズも抑えることができ、制御音の低減や滑らかな操舵フィーリングを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる電動パワーステアリング装置の制御機能ブロック図である。
【図2】センタ応答改善部のブロック構成図である。
【図3】位相補償部の特性例を示す図である。
【図4】近似微分部の特性例を示す図である。
【図5】位相補償部及び近似微分部の合成特性を示す図である。
【図6】基本アシスト特性を示す図である。
【図7】車速補間演算の一例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例を示す制御機能ブロック図である。
【図9】本発明で使用するLSBフィルタの構成例を示す結線図である。
【図10】本発明の動作例を示すフローチャートである。
【図11】電動パワーステアリングの一般例を示す機構図である。
【図12】コントロールユニットの一般的な内部構成を示すブロック図である。
【図13】ディジタルフィルタの特性例を示す図である。
【符号の説明】
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
30 コントロールユニット
100 操舵補助指令値演算部
101 センタ応答性改善部
101F LSBフィルタ
103 トルク制御演算部
110 電流制御部
110F LSBフィルタ
112 電流ドライブ回路
113 モータ
121 モータ角速度推定部
123 モータ角加速度推定部・慣性補償部
123F LSBフィルタ
124 モータロストルク補償部
125 ヨーレート推定部
126 収れん制御部
201 2のべき乗部
202 FIR(IIR)フィルタ

Claims (3)

  1. 操舵トルク及び車速に基いて演算手段で演算された操舵補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置において、検出された操舵トルクに基づいてモータ電流を制御する電流制御機能が複数のLSBフィルタを含み、前記LSBフィルタの中で零点を持つディジタルフィルタが、入力を2のべき乗倍してべき乗入力を設定し、べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値より大きいときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に前記べき乗入力を使用するようにし、前記べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値以下のときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に、FIRフィルタに前記べき乗入力を通した値を使用するフィルタ機能を具備したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 操舵トルク及び車速に基いて演算手段で演算された操舵補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置において、検出された操舵トルクに基づいてモータ電流を制御する電流制御機能が複数のLSBフィルタを含み、前記LSBフィルタの中で零点を持つディジタルフィルタが、入力を2のべき乗倍してべき乗入力を設定し、べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値より大きいときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に前記べき乗入力を使用するようにし、前記べき乗入力の現在値と1サンプリング前との差の絶対値が所定値以下のときには、前記零点を持つディジタルフィルタの入力に、IIRフィルタに前記べき乗入力を通した値を使用するフィルタ機能を具備したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 前記フィルタ機能が、センタ応答性改善部、電流制御部、モータ角加速度推定部の少なくとも1つに具備されている請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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