JP3985372B2 - 耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体や医薬品の製造に使用されるオゾン含有水用の配管部材、半導体製造装置の構成部材などとして有用な高純度ステンレス鋼材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造の分野においては、近年高集積化が進んでいる。そのため、超LSIと称されるようなデバイスでは、シリコンウエハなどの基板に対して、幅が1μm以下の微細な配線パターンの加工が必要になってきている。
【0003】
このような微細な配線パターンに、微小な塵が付着したり、微量の不純物ガスが付着すると、回路のショートなどが起こり回路不良の原因となる。したがって、超LSIの製造プロセスにおいて、基板を加工する際には、このような汚染が起こらないよう様々な対策がとられている。
【0004】
作業環境から基板が汚染されることを防止するために、基板の加工はクリーンルーム内で行われる。クリーンルームの清浄さを確保するためには、室内の空気が清浄でなければならないことはむろんのこと、そこで使用されるガスおよび水なども高純度でなければならない。このため、微粒子や不純物成分の少ない高純度ガスおよび超純水などが用いられる。
【0005】
このような半導体プロセスに用いられる配管および部材には、ステンレス鋼が使用されているが、高純度ガスや超純水が接触するステンレス鋼材には、通常、表面積ができるだけ少なくなるように、その表面を平滑にする処置が施されている。さらに、鋼中の非金属介在物はパーティクル発生の起点となるため、製鋼段階で脱酸を強化するとともに、非金属介在物の原因となる酸化物等の減少を図った超清浄ステンレス鋼が用いられる。
【0006】
近年、半導体製造工程などにおけるシリコンウエハ等の基板の洗浄には、オゾンを含有する超純水(以下オゾン含有水)が用いられるようになってきた。しかし、オゾン含有水による洗浄の場合には、オゾン含有水の供給などに用いられる配管や装置部材によって、オゾン含有水が汚染されるという問題がある。このオゾン含有水の汚染は、配管や装置部材として使用されるステンレス鋼材がオゾン含有水によって腐食され、鋼材からFe,Cr,Ni等の金属イオンが溶出することに起因している。オゾンを含まない通常の超純水用、高純度ガス用に開発されているステンレス鋼は、超純水への金属イオン溶出または発塵の防止にはほぼ良好な性能を持っている。しかし、オゾン含有水への適用を考慮して開発されたものではないので、オゾン含有水の材料として用いた場合、金属イオンの溶出や発塵が起こり、実用に耐えるものではなかった。
【0007】
超清浄ステンレス鋼については、特開平7−90472号公報で、真空誘導炉溶解法によって溶製した後、真空アーク溶解法またはエレクトロスラグ溶解法によって溶解する工程を介するかまたは介さずに、鋼塊を真空アーク溶解法によって再溶解して、C:0.006〜0.020%、Si:0.10%以下、Mn:0.10以下、Al:0.03%以下、P:0.030%以下としたステンレス鋼の製造方法が開示されている。しかし、この鋼の組成はオゾン含有水に対する耐食性が考慮されていない。
【0008】
Al酸化物皮膜を有するステンレス鋼は、耐酸化性を示す高温部材として使用されている。例えば、特開平6−271993号公報では、鋼中のSi、S、O、V、Tiといった元素の含有率を適正化することにより、高温中でより長時間に渡って安定なAl酸化物皮膜を有するAl含有オーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。Alを含有するオーステナイト系ステンレス鋼は熱間加工性に乏しいため、特開平2−115348号公報には、Ca、希土類元素などを添加し、SおよびOの含有量を適正化して熱間加工性に優れたAl含有オーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。また、特開平7−62520号公報には、Siを主体とする酸化物皮膜を有することを特徴とするクリーンルーム用ステンレス鋼部材が開示されている。しかし、これらの発明はオゾン含有超純水の供給に使用される配管や装置部材に要求される鋼の清浄度については考慮されていないので、鋼がオゾン含有水と接触する場合には、十分な耐食性を持っているとはいえない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、オゾン含有水用の配管部材、半導体製造装置の構成部材などとして好適な、オゾン含有水中での金属溶出量が極めて少なく、非金属介在物の原因となるO、N等ガス成分やMn含有率が低く、かつ熱間加工性に優れた高純度ステンレス鋼材製造用の鋳片の製造方法およびその鋳片を素材とする耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記(1)の耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材用鋳片の製造方法および下記(2)〜(4)の耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法にある。
【0011】
(1)真空下での1次溶解により、重量%で、C:0.020%以下、AlとSiを合計でまたはAl単独で1.0〜6.0%、Mn:0.18%以下、Cr:12〜30%、Ni:0〜35%、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O(酸素):0.008%以下、N:0.010%以下に成分調整した後、消耗電極式溶解法を用いた2次以降の溶解法により、上記化学成分のうち少なくともMnを0.05%以下、Oを0.008%以下、Nを0.008%以下とすることによる鋳片の製造方法。
【0012】
(2)(1)の製造方法で得られた鋳片を素材とする母材を、酸素ガスおよび水蒸気を合わせたガスの分圧が10-11 MPa以上10-5MPa以下の弱酸化性雰囲気下で、600℃以上1200℃以下に加熱することにより、母材の表面に、Al酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させる方法。
【0013】
(3)(1)の製造方法で得られた鋳片を素材とする母材を、重量%で濃度5%以上50%以下の硝酸水溶液に浸漬することにより、母材の表面に、Al酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させる方法。
【0014】
(4)(1)の方法で得られた鋳片を素材とする母材を、pHが1以下の溶液中で陽極電解することにより、母材の表面に、Al酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させる方法。
【0015】
なお、上記の(1)〜(4)の方法で形成される酸化物皮膜の表面粗さは平滑な方が望ましく、中心線最大粗さ(Rmax)で3μm未満が望ましい。酸化物皮膜の表面粗さをRmaxで3μm未満とするためには、酸化物皮膜形成前の母材の表面粗さをRmaxで2μm以下としておくのがよい。
【0016】
本発明者らは、Al酸化物およびSi酸化物の両者、特にAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を備えたステンレス鋼材は、耐オゾン含有水性に優れていることを見いだした。また、AlやSiの含有量が多いステンレス鋼では、窒化物や酸化物などの非金属介在物が生成しやすいため、非金属介在物の原因となるNやO等を低減すれば、耐オゾン含有水性が一層向上するとの知見を得て、上記発明を完成させた。
【0017】
なお、Al酸化物やSi酸化物を主体とするとは、酸化物皮膜を構成する全金属元素に対するAlとSiの合計が80原子%以上であることを意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の鋳片の製造方法では、真空下での1次溶解と、消耗電極式真空アーク溶解(VAR)法、エレクトロスラグ溶解(ESR)法等の消耗電極式溶解法による2次以降の溶解法とを採用している。この2次溶解ではMn、O(酸素)およびNが低下するので、鋼中の非金属介在物の原因となるこれらの元素を低くすることができる。ただし、その減少量には限度があるので、製品鋳片の含有率の目標値であるMn:0.05%以下、N:0.008%以下に対して、1次溶解後のMnは0.18%以下、同じくNは0.010%以下とするのがよい。なお、酸素は2次溶解の際に低下する傾向があるが、高純度を確保する観点から、1次溶解後も2次溶解後の製品鋳片の含有率と同じである0.008%以下とするのが望ましい。
【0019】
以下に、本発明の製造方法が対象とするステンレス鋼の化学組成、鋳片の製造方法および表面に酸化物皮膜を形成することによる耐オゾン含有水性に優れた鋼材の製造方法について説明する。
【0020】
1.化学組成
前述の(1)に記した化学組成は、MnおよびN以外の元素については、1次溶解後と2次溶解後はほぼ同一である。以下、各元素の含有率について説明する。なお、各元素の含有率の%表示は重量%を意味する。
【0021】
C:
Cは脱酸の目的で用いられるが、本発明の場合には脱酸効果を持つAlが添加されているので、脱酸を目的としてCを含有させる必要はない。炭化物の析出を防止するために、Cはできるだけ低い方がよく、0.020%以下とした。
【0022】
AlおよびSi:
本発明の方法で得られるステンレス鋼は、母材のステンレス鋼表面に、母材中に含まれるAlおよびSiが酸化されて形成された酸化物皮膜を備えており、その酸化物皮膜によって、耐オゾン含有水性が発揮される。AlとSiの合計含有率が1.0%未満の場合には、酸化物皮膜が十分に形成されないため、ステンレス鋼材に十分な耐オゾン含有水性を持たせることができない。一方、AlとSiの合計含有率が6.0%を超えると靱性が低下する傾向がある。また、オーステナイト系の場合にはNiとAlからなる金属間化合物が析出するため、母材の熱間加工性と靱性が低下する。したがって、AlとSiの合計含有率を1.0〜6.0%とした。好ましくは2.0〜4.0%である。
【0023】
なお、耐オゾン含有水性の向上効果は、Al酸化物皮膜の方が大きいので、皮膜中の酸化物をAl酸化物主体としてもよい。その場合には、Siは無添加とすればよい。Al単独の場合のAl含有率は、1.0〜6.0%、好ましくは2.0〜4.0である。
【0024】
Mn:
MnはSと硫化物を形成し、硫化物は鋼中に非金属介在物として残存する。また、鋼材が溶接された際に、溶接部の表面に優先的に濃化し、鋼材の耐食性を低下させることがある。したがって、2次以降の溶解で得られる製品鋳片のMn含有率は、0.05%以下とした。この製品鋳片のMnを0.05%以下とするためには、1次溶解後のMn含有率は、0.18%以下とする必要がある。
【0025】
Cr:
Crは、母材にとって必要不可欠な元素である。Crは鋼材が使用される環境下でのステンレス鋼としての耐食性を確保するために必要である。さらに、Crを含有させることによって、純水等の中性の水溶液中およびクリーンルームの雰囲気中での錆の発生を防止することができる。このようなCrの効果を発揮させるためには、12%以上含有させる必要がある。
【0026】
一方、Crの含有率が30%を超えると、母材の熱間加工性が悪くなる。また、ステンレス鋼材を溶接した際に、溶接部にシグマ相などのCrを含む金属間化合物が析出しやすいため靭性が低下する。したがって、Crの含有率は、12〜30%とした。好ましくは、18〜25%である。
【0027】
なお、母材がNiを14〜35%含むオーステナイト系ステンレス鋼の場合には、熱間加工性と溶接部の靱性の観点から、Crの含有率の上限は25%とするのが好ましい。
【0028】
Ni:
Niは、母材の耐食性を向上させる作用があり、また、安定なオーステナイト組織を得るのにも有効な元素である。本発明のステンレス鋼材では、必要に応じてNiを含有させる。
【0029】
母材は、フェライト系、2相系、オーステナイト系のいずれでもよい。ただし、フェライト系およびオーステナイト系のような単一相の方が、2相系より均一な酸化物皮膜を生成させやすいという特長がある。
【0030】
母材をフェライト系とする場合には、耐食性を向上させるために、Niを0〜5%含有させるのがよい。Ni含有率が5%を超えると母材は2相系になるので、酸化物皮膜を形成させる際に、処理条件の管理をより正確に行う必要があるからである。
【0031】
母材をオーステナイト系とする場合には、安定なオーステナイト組織を得るために、Niは14%以上含有させるのが好ましい。一方、35%を超えて含有させると、NiとAlからなる金属間化合物が析出するため、母材の熱間加工性および靭性が低下する。したがって、Ni含有率は14〜35%がよい。オーステナイト系の場合の好ましい含有率は18〜25%である。
【0032】
S:
Sは非金属介在物である硫化物を形成する。硫化物系の非金属介在物が酸化物皮膜中に存在すると皮膜の欠陥となり、耐オゾン含有水性を低下させる。また、この非金属介在物は母材表面の平滑度を低下させる一因となるとともに、鋼材の腐食の起点となる。さらに、この非金属介在物は、鋼材が半導体製造装置の配管などとして使用された場合に微粒子(塵)となり、シリコンウエハなどの基板を汚染させる原因なる。このように、Sはできるだけ低い方が良いので、0.010%以下とした。好ましくは0.002%以下である。
【0033】
P:
鋼材の溶接性を悪くするので、含有率は低い方が良い。特にP含有率が0.03%を超えると溶接性が著しく低下するので、0.03%以下とした。好ましくは0.02%以下である。
【0034】
N:
鋼中のAlと結合してAl窒化物を形成するほか、CとともにCr、Ti、Nb等と結合して炭窒化物を形成しやすい。これらの炭窒化物は、硫化物系の非金属介在物と同様に、酸化物皮膜の欠陥となって耐オゾン含有水性を低下させたり、微粒子を発生させる原因となる。したがって、製品鋳片のN含有率は0.008%以下とした。好ましくは0.005%以下である。N含有率が0.008%%以下の製品鋳片を得るためには、1次溶解後のN含有率は0.010%以下にする必要がある。
【0035】
O(酸素):
Oは鋼中では主に酸化物系の非金属介在物として存在する。酸化物系の非金属介在物は、前述の硫化物系の非金属介在物と同様に、酸化物皮膜中の欠陥となって耐オゾン含有水性を低下させるとともに、微粒子発生の原因にもなる。このようにOの含有率は低い方が良いので、製品鋳片のO含有率は0.008%以下とした。好ましくは、0.005%以下である。製品鋳片のO含有率をこのような量とするには、1次溶解後のO含有率も0.008%以下、好ましくは0.005%以下とするのがよい。
【0036】
本発明が対象とするステンレス鋼には、上記の元素以外に、必要に応じてMo、Nb、Ti、B、La、Ce、W、Cuなどの合金元素を添加してもよい。なお、鋼の純度に対しては、これらの元素の影響はほとんどない。
【0037】
2.鋳片の製造方法
1次溶解は、非金属介在物の原因となる酸素や窒素などのガス成分の上昇を抑えるとともに、減少させることも可能な真空溶解法によるのがよい。真空溶解法には真空誘導溶解法(VIM法)や真空酸素脱炭法(VOD法)が挙げられる。ただし、VIMやVODでは、溶鋼とスラグや耐火物との接触があるため、非金属介在物が混入してくる可能性がある。これらの非金属介在物を減少させるとともに、非金属介在物生成の原因となるMn、N、O等の元素を低下させるために、2次以降の溶解が必要である。
【0038】
2次溶解および3次以降の溶解には、消耗電極式真空アーク溶解法(VAR法)やエレクトロスラグ溶解法(ESR法)等の消耗電極式溶解法を採用するのがよい。
【0039】
VAR法は、1次溶解によって化学組成が調整された鋼塊を消耗電極として、高真空下で水冷銅ルツボとの間でアークを発生させてその熱により電極を溶解し、滴下した溶鋼を積層凝固させる方法である。この方法では、溶鋼滴下時にN、Oのみならず、蒸気圧の高いMnなども除去される利点がある。脱酸生成物は凝集浮上し、分離されるとともに、水冷銅ルツボの効果により偏析が抑制されて成分の均一化が図られる。
【0040】
ESR法は1次溶解によって化学組成が調整された鋼塊を電極としてスラグに通電し、溶融スラグのジュール熱を利用して電極を溶解させるとともに、スラグ中を適下した電極素材を水冷銅ルツボ内で積層凝固させる方法である。雰囲気を不活性ガスでシールするかまたは真空とし、さらにスラグ中の低級酸化物を低減することにより、鋼中のAlやSiに起因する非金属介在物の生成を防止することができるとともに、スラグ中にこれらの非金属介在物を吸収させることもできる。
【0041】
また、本発明が対象とするステンレス鋼のようにAl含有量が多い場合には、凝固中に偏析が生じやすく、鍛造時の割れの原因となることがある。上記のVAR法およびESR法の場合の鋳片の凝固は、るつぼ底部から上方に向けての一方向の凝固であるため、偏析が生じにくいという利点がある。したがって、本発明の製造方法によれば、Al含有率が高くても、熱間加工性に優れた鋳片が得られる。
【0042】
なお、VAR法およびESR法による再溶解は、複数回繰り返してもよい。
【0043】
3.酸化物皮膜の形成方法
酸化物皮膜の形成に先立って、まず、上記の製品鋳片を熱間圧延法等により用途に合わせた形状に加工する。この加工材を母材とし、その表面にAl酸化物とSi酸化物の両者、またはAl酸化物を主体とする皮膜を生成させることにより、耐オゾン含有水性に優れた鋼材を製造する。この酸化物皮膜を形成させるためには、鋼中のAlおよびSiまたはAlを、他の酸化されやすい合金元素より優先的に酸化させる条件を選ぶことが必要である。鋼中の他の合金元素の酸化を抑制して、AlおよびSiまたはAlを優先的に酸化させる本発明の製造方法には、高温酸化法と湿式酸化法がある。
【0044】
なお、前述のように、Al酸化物主体の皮膜を形成させる場合には、母材のSi含有率を低く抑えるか、または無添加とすればよい。
【0045】
以下に、この2つの酸化法について説明する。
【0046】
(高温酸化法)
高温酸化法によって、鋼中のAlとSiまたはAlを優先的に酸化させるためには、水素ガス、真空または不活性ガス等の雰囲気で、かつ酸素と水蒸気を分圧の和で10-11 〜10-5MPa含有する弱酸化性雰囲気中で、600〜1200℃に加熱するのがよい。酸素と水蒸気のいずれか一方のみの場合も、その分圧は10-11 〜10-5MPaでよい。
【0047】
高温酸化の条件を、酸素と水蒸気を分圧の和で10-11 〜10-5MPa含有する不活性ガス、水素または真空等の弱酸化性雰囲気とする理由はつぎのとおりである。
【0048】
酸素と水蒸気の分圧の和が10-11 MPa未満の場合には、AlとSiまたはAlが十分に酸化されないので、耐オゾン含有水性を発揮させるのに必要な酸化物皮膜が形成されない。一方、酸素と水蒸気の分圧の和が10-5MPaを超えると、Cr、FeなどAlとSi以外の元素が酸化されやすくなる。そのために、酸化物皮膜中のCr酸化物、Fe酸化物等の割合が増加し、耐オゾン含有水性が悪くなる。また、表面の平滑性も悪くなる傾向があり、Rmaxで3μm未満の表面粗さが得られない。なお、酸素と水蒸気の分圧の和の好ましい範囲は10-8
〜10-5MPaである。
【0049】
加熱温度が600℃未満の場合には、Al、Siが十分に酸化されない。一方、加熱温度が1200℃を超えると、CrやFeなどのAl、Si以外の元素も酸化されるので、酸化物皮膜中のCr酸化物およびFe酸化物の割合が増加する。さらに、表面の平滑性も低下する。したがって、加熱温度が600℃未満の場合、1200℃を超える場合のいずれにおいても、鋼材に良好な耐オゾン含有水性を持たせることができる酸化物皮膜を形成させることができない。なお、加熱温度は850〜1100℃の範囲とすることが好ましい。
【0050】
加熱時間は、5分〜2時間とすることが好ましい。上記の条件で加熱を行った場合でも、加熱時間が5分に満たない場合には、酸化物皮膜を十分に形成させにくい。一方、加熱時間が2時間を超えると、生産性の低下を招く。加熱時間は5分〜1時間とすることがより好ましい。
【0051】
上記の高温酸化条件は、本発明で規定する範囲の化学組成のステンレス鋼に対しては、同じ条件で適用することが可能である。
【0052】
(湿式酸化法)
湿式酸化法には、浸漬法と陽極電解法がある。
【0053】
浸漬法に用いる溶液としては、硝酸溶液が適当である。この場合の溶液中の硝酸の濃度は、5〜50重量%とするのがよい。この濃度範囲の場合には、鋼中のAl、Siを優先的に酸化させることができる。
【0054】
硝酸溶液の硝酸濃度が5重量%未満の場合には、Al、Si以外のCr、Feなどの元素も酸化されやすい。したがって、酸化物皮膜中のこれらの元素の酸化物の割合が高くなる。一方、硝酸の濃度が50重量%を超えると、鋼材が硝酸によって腐食される。そのため、表面の平滑性が悪くなり、Rmaxで3μm以上になることがある。
【0055】
硝酸溶液の温度は20〜90℃、処理時間は10分〜5時間とすることが好ましい。硝酸溶液の温度が20℃未満の場合には、酸化物皮膜の形成速度が遅く、酸化処理に長時間を要する。一方、溶液の温度が90℃を超えると、硝酸溶液から硝酸の蒸気が激しく放散されるようになるので、硝酸溶液の硝酸濃度が低くなる。さらに、作業環境が極めて悪くなる。なお、硝酸溶液の温度は40〜70℃とすることがより好ましい。
【0056】
硝酸溶液への浸漬時間が10分未満の場合には、酸化物皮膜が十分に生成しない。一方、硝酸溶液への浸漬時間が5時間を超える場合は、生産性の低下を招く。なお、硝酸溶液への浸漬時間は30分〜3時間とすることがより好ましい。
【0057】
陽極電解法の場合には、例えば濃度10重量%の硫酸水溶液のようなpHが1以下の酸性溶液中で陽極電解するのがよい。
【0058】
陽極電解法に用いられる電解液のpHが1を超える場合には、Cr、FeなどAlおよびSi以外の元素も酸化されやすい。そのため、酸化物皮膜中のCr酸化物、Fe酸化物等の割合が高くなる。
【0059】
なお、陽極電解は電極の表面積が変化しても溶解速度が一定となるように電位制御をすることが好ましい。この電位制御は、例えば、基準電極として飽和カロメル電極(SCE)を用い、基準電極に対する電位を制御することによって実施できる。この場合、電位は0.2〜1.5V(vsSCE)、電解液の温度は20〜90℃、処理時間は10分〜5時間とすることが好ましい。
【0060】
上記のようにpHが1以下の電解液であっても、SCEに対する電位が0.2V未満の場合には、鋼中のAlおよびSiの溶解速度が小さいため、十分な酸化物皮膜が得られない場合がある。一方、SCEに対する電位が1.5Vを超えると、酸化物皮膜が多孔質となる。また、酸化物皮膜中のAl酸化物とSi酸化物またはAl酸化物の割合が低くなる。なお、SCEに対する電位は0.4〜1.0Vとすることがより好ましい。
【0061】
電解液の温度は20〜90℃が好ましい。20℃未満の場合には酸化物皮膜が十分に形成されない。一方、90℃を超えると、電解液から硫酸等の溶媒の蒸気が激しく放散するようになるので、電解液のpHが低下する。さらに、作業環境が極めて悪くなる。なお、電解液の温度は40〜70℃とすることがより好ましい。
【0062】
陽極電解の処理時間は10分〜5時間がよい。10分未満の場合には、酸化物皮膜を十分に形成させることができない。一方、5時間を超えると、生産性の低下を招く。なお、陽極電解の処理時間は30分〜3時間とすることがより好ましい。
【0063】
【実施例】
(実施例1)
消耗電極式溶解法による2次溶解の効果を調査した。まず、VIM法およびVOD法によって1次溶解を行い、表1に示す化学組成のステンレス鋼を溶製し、100kg鋼塊に鋳造した。
【0064】
符号A〜FはVIM法による鋼塊で、A、CおよびEはオーステナイト系、B、DおよびFはフェライト系である。また、符号G〜LはVOD法による鋼塊で、G、IおよびKはオーステナイト系、H、JおよびLはフェライト系である。これらの鋼塊のうち、E、F、KおよびLは化学成分のいずれかが、本発明で規定する1次溶解後の含有率を外れる比較例である。
【0065】
【表1】
【0066】
これらの鋼塊から、機械加工により、径が75mmで、長さが720mmの2次溶解用の電極材を調製した。なお、機械加工の際に、1次溶解材の耐オゾン含有水性を調査するために、鋼塊の一部を試験材として残した。上記の電極材のVAR法およびESR法による2次溶解の条件は、溶解速度等通常の実操業と同様な条件とした。また、2次溶解後の鋳片のサイズは、径が約180mm、長さが約500mmであった。
【0067】
表2に、2次溶解後の鋳片の化学組成を示す。以後、1次溶解後の素材を鋼塊、2次溶解後の素材を鋳片と記す。
【0068】
No.1〜8は本発明例の鋳片であり、No.1、2はVIM−VAR法、No.3、4はVIM−ESR法、No.5、6はVOD−VAR法、No.7、8はVOD−ESR法による鋳片である。No.9〜12は比較例で、No.9、10はVIM−VAR法、No.11、12はVOD−ESR法による鋳片である。これらの比較例の鋳片は、1次溶解後の鋼塊の化学成分の内、MnとNまたはN含有率が、本発明で規定する範囲を外れていたために、2次溶解後の鋳片の化学組成も本発明で規定する範囲を外れる例である。
【0069】
【表2】
【0070】
次に、No.1〜12の鋳片と符号A〜Lの鋼塊の一部に熱間鍛造後熱間圧延と冷間圧延を施すことにより、厚さ2mmの板材に加工した。さらに、これらの板材に、1050℃で30分間保持した後水冷する溶体化処理を施した。溶体化処理後の板材から、機械加工により厚さ1mm、幅50mm、長さ50mmの試験片を採取し、全面にバフ研磨を施して、鏡面(Rmaxで0.3〜0.5μm)に仕上げた。その後、これらの試験片に、酸素と水蒸気の分圧の和が10-8MPaの水素ガス雰囲気中で、1100℃で90分保持する酸化処理を施し、試験片の表面に酸化物皮膜を形成させた。
【0071】
酸化処理後の試験片について、次の方法で耐オゾン含有水性を調査した。まず、比抵抗17MΩcmの超純水50mlに試験片を浸漬した状態で、オゾン110g/m3を含む40℃の酸素雰囲気中で2400間保持した。次に、このオゾン含有水を誘導プラズマイオン質量分析法により定量分析し、オゾン含有水中に溶出した金属イオンの総量を求めた。この結果をもとに、試験片の端面を含む見かけ上の単位表面積当たりの金属イオン溶出量を算出し、この金属イオン溶出量によって耐オゾン含有水性を評価した。表1および表2に、金属イオン溶出量を併記した。
【0072】
表1に示されているように、1次溶解後の鋼塊を素材とする試験片の金属イオン溶出量は、75.4〜152.8mg/m2 でやや多めであった。とくに、MnおよびN含有率が本発明で規定する範囲を外れる符号KおよびLは、溶出量がかなり多かった。
【0073】
それに対して、表2に示されているように、2次溶解後の鋳片の内、化学組成が本発明で規定する範囲内の鋳片(No.1〜8)を素材とする試験片については、金属イオン溶出量が26.2〜34.3mg/m2 で、1次溶解後の鋼塊を素材とする試験片に比べて溶出量が少なかった。さらに、2次溶解後の比較例であるNo.9〜12の鋳片を素材とする試験片に比べても、溶出量が著しく少なく、本発明の方法で製造される鋳片の場合には、耐オゾン含有水性に優れた鋼材が得られることが確認された。
【0074】
その理由は、鋼中のガス成分(NおよびO)やMnが微量なため、金属の溶出の起点となる非金属介在物が少ないからと考えられる。なお、比較例のNo.9〜12は、2次溶解後のMnおよびN含有率が、本発明で規定する範囲より高かった。そのため、耐オゾン含有水性に有効な酸化物皮膜が形成されず、耐オゾン含有水性に劣っていたと推察される。
【0075】
(実施例2)
本発明例の耐オゾン含有水性の高純度ステンレス鋼材用鋳片を素材として製造された圧延材を対象に、その母材の表面に酸化物皮膜を形成する方法について調査した。
【0076】
用いた試験片は、上記実施例1で用いた本発明例のNo.1(VIM−VAR法、オーステナイト系)および本発明例のNo.8(VOD−ESR法、フェライト系)の2種類である。これらの試験片は、実施例1で、熱間鍛造、熱間圧延、溶体化処理、機械加工および鏡面仕上げ研磨を行ったものを利用した。
【0077】
これらの試験片に高温酸化法および湿式酸化法により、酸化処理を行い、母材である試験片の表面に酸化物皮膜を形成させた。表3に、高温酸化法の雰囲気に関する処理条件を示す。比較例(dおよびe)は、酸素と水蒸気の分圧の和が本発明で規定する条件を外れる場合である。また、表4に湿式酸化法の処理条件を示す。これらの条件の内、iおよびjは比較例であり、iは硝酸水溶液浸漬法、jは陽極電解法で、いずれも酸の濃度が本発明で規定する条件を外れる場合である。なお、h(本発明例)およびjの陽極酸化法による酸化処理の場合には、電極の表面積が変化しても、溶解速度が一定となるように電位制御を行った。すなわち、基準電極として飽和カロメル電極(SCE)を用いて、この電極に対する電位を制御して陽極電解した。湿式酸化法の場合、処理後の試験片を超純水で洗浄し、その後99.999体積%のアルゴンガスにより乾燥させた。
【0078】
酸化物処理後の試験片について、酸化物皮膜中の酸化物の種類および耐オゾン含有水性を調査した。
【0079】
酸化物の種類は、レーザーラマン分光法を用いて、皮膜中に含まれる化合物の結晶構造を調べることによって、Al2O3、SiO2 等の存在を判断する方法で調査した。
【0080】
耐オゾン含有水性は、実施例1の場合と同様な方法で調査し、金属溶出量によって評価した。表5に、これらの調査結果をまとめて示す。
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
表5から明らかなように、酸化処理条件が本発明で規定する条件を満足する試験番号1〜12の本発明例の場合には、金属イオン溶出量が27.2〜32.3mg/m2 と少なく、耐オゾン含有水性に優れていることが確認された。
【0085】
一方、酸化処理条件が本発明て規定する条件を外れる試験番号13〜20の比較例の場合には、金属イオン溶出量が92.6〜125.7mg/m2 で、本発明例に比べて約4倍と多かった。
【0086】
なお、表5には、皮膜中の酸化物の種類の調査結果を示したが、いずれもAl2O3であった。SiO2 が検出されなかったのは、母材中のSi含有率が母材Aでは0.011%、母材Jでは0.039%と低かったためである。
【0087】
【発明の効果】
本発明の製造方法によって得られる鋳片は、鋼中の非金属介在物が少なく高純度であり、またAlの偏析が少ないため熱間加工性に優れている。さらに、この鋳片を素材として加工された母材の表面に、本発明の方法により酸化物皮膜を形成させたステンレス鋼は、耐オゾン含有水性に極めて優れている。したがって、半導体や医薬品の製造に使用されるオゾン含有水用の配管部材、半導体製造装置の構成部材としてなどとして優れた性能を発揮する。
Claims (4)
- 1次溶解および2次溶解の少なくとも2回の溶解により、耐オゾン含有水性に優れたステンレス鋼材用鋳片を製造する方法であって、真空下での1次溶解により、重量%で、C:0.020%以下、AlとSiを合計でまたはAl単独で1.0〜6.0%、Mn:0.18%以下、Cr:12〜30%、Ni:0〜35%、P:0.030%以下、S:0.010%以下、O(酸素):0.008%以下、N:0.010%以下に成分調整した後、消耗電極式溶解法を用いた2次以降の溶解により、上記化学成分のうち少なくともMnを0.05%以下、O(酸素)を0.008%以下、Nを0.008%以下の含有率とすることを特徴とする耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材用鋳片の製造方法。
- 請求項1に記載する製造方法で得られた鋳片を素材とする母材を、酸素ガスおよび水蒸気を合わせたガスの分圧が10-11 MPa以上10-5MPa以下の弱酸化性雰囲気下で、600℃以上1200℃以下に加熱することにより、母材の表面に、Al酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させることを特徴とする耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法。
- 請求項1に記載する製造方法で得られた鋳片を素材とする母材を、重量%で濃度5%以上50%以下の硝酸水溶液に浸漬することにより、母材の表面にAl酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させることを特徴とする耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法。
- 請求項1に記載する製造方法で得られた鋳片を素材とする母材を、pHが1以下の溶液中で陽極電解することにより、母材の表面にAl酸化物およびSi酸化物の両者またはAl酸化物を主体とする酸化物皮膜を形成させることを特徴とする耐オゾン含有水性高純度ステンレス鋼材の製造方法。
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