JP3985258B2 - 画像処理システム及びそのデータ入力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理システム及びそのデータ入力装置に関する。さらに詳しくは、画像や文字などのデータを入力させるために使用するペン型デバイスや手で捲るカードといった入力手段を備え、その入力手段を使用したときの2次元的位置情報やページといった位置情報を自動的に検出可能な手段を備えたデータ入力装置およびこれを用いた画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、データ入力装置は画像や文字のデータを画像処理装置に与える装置とてし知られている。このデータ入力装置、画像処理装置及び表示装置により画像処理システムが構成されている。
【0003】
最近、このような画像処理システムを子供のお絵描きシステムに適用したものが提供されている(例えば、株式会社セガ・エンタープライゼス製「ピコ(商標)」)。この種のお絵描きシステムは、例えばペンや鉛筆状をした入力手段と、この入力手段による入力位置を検出するパネルと、このパネルからの入力位置情報に応じて所定の画像処理を行う画像処理装置と、この画像処理装置による画像処理結果を表示する表示装置とから構成されている。
【0004】
これらのシステムの場合、例えばペンや鉛筆状(以下、ペン型という)をした入力手段は、その手段内部に発振器を設け、この発振器からの発振周波数を当該手段内部のアンテナコイルから送出できるようにしてある。この入力手段の先端をパネル上にタッチさせて描画する。すると、この入力手段から発せられる周波数を基に前記パネルが当該位置を決定し、この入力位置情報を画像処理装置に入力する。画像処理装置では、入力位置情報を基に画像処理をおこない、その処理結果を表示装置に与える。これにより、入力手段によってパネル上に描画された図形等と同様の映像が表示装置に表示される。
【0005】
また、既述のお絵描きシステムは、画像処理装置と、カードに記載されている内容を特定し、その特定したデータを画像処理装置に与えるデータ入力装置とを備えている。このデータ入力装置は、具体的には、例えば所定の内容が記載されたカードの一端に複数の穴を穿設し、これらの穴に装置本体の固定フックを通して当該カードを観音開き可能な状態にし、かつ前記カードの他端に当該カードに記載されている内容に応じた切り欠き部を設け、当該切り欠き部を基に当該カードに記載されている内容を特定するデータを形成して出力できるようにしている。
【0006】
このデータ入力装置では、現在開いているカードの表面に記載されている内容を見ることができるようになっており、かつ現在見ているカードの内容を切り欠き部の位置から特定し、このデータをデータ処理装置に与える。データ処理装置では、当該入力データを基に所定のデータ処理を実行し、その実行結果を表示ディスプレイに表示するとともに、例えば音声で知らせるようにしている。
【0007】
さらに、そのようなカード捲り方式のデータ入力装置のページ検出の方法としては、従来、種々のものが使用されている。一例としては、反射式センサが知られており、これによりセンサ1個につき対象物1個の有無を検出するようになったいる。また別の例として、Gコード予約機などで使用されている密着式バーコードセンサが知られている。さらに別の例としては、スーパーマーケットのレジや工場の自動出荷チェックなどで使用されている非接触バーコードセンサが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のペン状の入力手段を設けたお図形描きシステムでは、入力手段によりパネル上に描画した画面については、表示装置上では特定の色で表示されるだけであり、他の色で描画する場合にはファンクションキー等を使用して色の指定をする必要があった。このため、子供が操作するには難しかった。
【0009】
また、従来のカード捲り方式のデータ入力装置によれば、カードの他端に物理的に切り欠き部を設けているだけであるため、多数の切り欠き部を設けることは物理的に困難である。このため、切り欠き部に持たせることのできる情報量には限界があり、複雑多岐にわたる種々の情報を切り欠き部に設定することは実際上できないという欠点があった。
【0010】
さらに、従来のカード捲り方式のページ検出に係る種々のセンサにも種々の問題があった。例えば、反射式検出センサを使う場合、センサ1個の検出対象物の数が1個であるから、カードの積層枚数が多い場合など、検出対象物が多くなるにつれてセンサ数も増加させねばならず、装置が大形化する。また、密着式バーコードセンサを使用するには、検出部分とセンサが常に一定距離になるように操作する必要があり、操作に手間がかかり、煩わしい。さらに、非接触式バーコードセンサの場合、センサ自体にレーザ装置やCCDなどの高価な部品を使用しなければならない。
【0011】
本発明の主要は目的は、ペン状の筆記手段や本を成すカードなど、種々の入力手段を操作したときの、筆記手段による操作情報やカードを捲ったときのページ番号などの、検出情報の豊富化を図ることができるデータ入力装置およびこれを用いた画像処理システムを提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、ペン状の入力手段で紙等の描画エリアに描画できるとともに、その入力手段の操作に応じた画像などの入力信号を色情報と共に簡単な操作で出力することができるデータ入力装置およびこれを用いた画像処理システムを提供することにある。
【0013】
また本発明のさらに別の目的は、カードなどの入力手段を有するデータ入力装置であって、その入力手段の操作に伴って変化する複雑多岐にわたる情報を設定することができるようにしたデータ入力装置を備えた画像処理システムを提供することにある。
【0014】
さらに本発明のさらに別の目的は、カードなどの入力手段を有するデータ入力装置であって、その入力手段の数が多くなっても対処でき、小形で、操作が容易で、かつ比較的低い部品コストを維持することができるデータ入力装置を備えた画像処理システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1〜9に、データ入力装置を用いた画像処理システムが提供されている。この画像処理システムは、データを入力するために操作する入力手段を備えたデータ入力装置と、このデータ入力装置から与えられた前記データに応じて所定の画像処理を行う画像処理装置と、この画像処理装置の画像処理の結果を表示する表示装置とを備える。データ入力装置は、前記入力手段の操作に伴う位置に関する情報を検出する構成を有し、この構成による情報検出の豊富化を図るように形成してある。
【0016】
好適には、データ入力装置は、入力手段と、この入力手段との間で所定の周波数を割り当てて、この入力手段による入力位置を検出するパネルと、このパネルからの入力信号に応じて所定の画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理結果を表示する表示手段とを備え、前記周波数は各色毎に割り当てられていて、所定の周波数から固有の色情報が決定され、前記画像処理手段は、その決定された色情報により画像処理を行うことを特徴とする。
したがって、前記周波数は各色や入力手段の種類毎に割り当てられていることから、所定の入力手段を使用してパネル上の紙等の描画エリアに記載すると、その入力手段からの所定の周波数から固有の色や入力手段の種類の情報が決定される。この情報は、前記画像処理手段に入力される。画像処理手段は、その決定された色情報等と、位置情報とに応じて画像処理を行う。
【0017】
前記入力手段は、所定の色情報に応じた周波数を発振する発振手段を備える。この入力手段は、紙等の描画エリアに文字、記号、図形等を記載できる筆記手段と、当該筆記手段の色に応じた周波数を発振する発振手段とを備える。この入力手段は、紙等の描画エリアに文字、記号、図形等を記載できる筆記手段と、当該筆記手段の色に応じた周波数を発振する発振手段と、これらを内蔵してペン型に構成された筐体とを備える。
【0018】
前記入力手段は、前記パネル上に配置されたときにのみ、割り当てられた周波数を一定時間発振する発振手段とを備える。この入力手段は、前記パネル上に配置されたときにのみ、割り当てられた周波数を一定時間発振する発振手段と、こを内蔵した筐体とを備える。
【0019】
入力手段は、さらに、筆圧により発振手段の発振周波数を変更させる変更信号を出力する変更手段を備える。したがって、入力手段は、これに固有の基準周波数を発振し、所定の筆圧が入力手段に加わると周波数が変化して、例えば薄い色で描画される入力信号であったものが、濃い色で描画されるような入力信号が出力される。
【0020】
一方、請求項10〜19には、別の態様の画像処理システムが提供されている。この画像処理システムに用いるデータ入力装置は、前記データの入力媒体として使用しかつ一端に少なくとも自己のページを含む情報を記憶させたコード部を配置した複数枚のカードと、この複数枚のカードの枚数を増減可能に積層するための積層手段と、前記カードに対して位置的にオフセットさせて斜め上方から前記コード部を臨むように前記積層手段に配置しかつ前記コード部の情報を非接触で検出する検出手段とを備える。例えば、前記積層手段は、前記複数枚のカードを観音開き可能な状態に保持した手段であり、これにより、本のようにカードを捲り、捲ったページに記載または表現されている絵、文字などの情報が特定されて画像処理装置に送られる。
【0021】
好適には、前記コード部は、前記ページの情報を含むバーコード、または、前記ページの情報を含むバリナリーコードである。このコードにより、ページ情報や本の種類を含む、より多くの情報を提供できる。
【0022】
また好適には、前記コード部の面積は、前記カードの積層枚数の減少に伴って前記検出手段から離れる方向に拡大して形成することである。これにより、ページ捲りに応じて変わる積み重ね状態のカードの厚さ(本の厚さ)の検出距離の変化を補償できる。
【0023】
さらに好適には、前記検出手段は、不特定多数の光軸の光を発する発光素子と、この発光素子からの光が前記コード部で反射されたことに伴う反射光を受ける受光素子とを備える。前記検出手段は、例えば、前記発光素子と前記コード部との間の光路および前記コード部と前記受光素子との間の光路の少なくとも一方に配置した光反射板を備える。この反射板の使用が光路の設定の自由度を上げ、光学系の配置の容易化、コンパクト化を図ることができる。
【0024】
さらに好適には、前記検出手段は、前記発光素子に前記光を発生させる発光駆動手段と、前記受光素子が受けた反射光に応じた信号を処理して前記カードのページを含む前記情報を読み取る信号処理手段とを備える。望ましくは、前記発光駆動手段は特定周波数の信号で変調させ前記光を前記発光素子から発光させる回路を備え、前記信号処理手段は前記受光素子で受けた前記反射光の中から前記特定周波数の信号を抽出する回路を備える。これにより、外乱光の影響などを、極力排除でき、検出精度を向上させて、信頼性を上げることができる。
【0025】
さらに好適には、前記コード部はそのビット毎に参照用の基準面と前記情報を持った検出面とを有し、前記受光素子は前記検出面からの前記反射光を受ける一方の受光素子と前記基準面からの前記反射光を受ける他方の受光素子とを対としてビット毎に備え、前記信号処理手段は前記一方の受光素子の出力信号と前記他方の受光素子の出力信号とを比較して前記情報を読み取る回路を備えてもよい。これによっても、外乱光の影響などを好適に回避でき、検出精度を向上させることもできる。また信号処理回路の設計の自由度を上げることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図1〜図6を参照して説明する。図1は、本発明の画像処理システムの実施の形態を示す斜視図である。
【0027】
この図に示す画像処理システム1は、大別すると、データ入力装置3と、このデータ入力装置3からの入力信号を基に画像処理を実行する画像処理装置5と、この画像処理装置5で処理した結果を表示する表示ディスプレイ7とから構成されている。
【0028】
データ入力装置3は、例えばペン型の入力手段31aと、この入力手段31aとの間で所定の周波数を割り当てて、この入力手段31aによる入力位置を検出するパネル32とからなる。このパネル32は平板状の構造をしている。このパネル32の平板状の上面の一定領域33は紙等40が載置可能になっている。この一定領域33の下部には、図示しないが、直交XY軸に沿ってEMループが配置されている。この紙等40は描画エリアとなり、入力手段31aにより例えばラインL1を描画できる。また、パネル32の図示右側端部には、ペン型の入力手段31a、31b、31c、31d、31eを載置しておく、ペン置き穴34a、34b、34c、34d、34eが設けられている。さらに、パネル32の図示上部端部には、メインコントローラ35が設けられている。このパネル32のメインコントローラ35は、ケーブル36を介して画像処理装置5に接続されている。
【0029】
この画像処理装置5の入力端子には、キーボード51がケーブル52を介して接続されている。また、マウス53は、ケーブル54を介してキーボード51に接続されている。また、画像処理装置5の表示出力端子には、図示しないケーブルを介して表示ディスプレイ7が接続されている。
【0030】
なお、画像処理装置5には、電源スイッチ55と、例えば3.5インチのフロッピイデスクドライブ56と、CD−ROMドライブ57が設けられている。
【0031】
図2は、この画像処理システムに使用されるペン型の入力手段の構造の一例を示す図である。この場合、入力手段31a、31b、31c、31d、31eの基本的な構成は同一であるので、入力手段31として説明する。
【0032】
このペン型の入力手段31は、紙等の用紙に画像等を記載できる筆記手段311と、当該筆記手段311の色に応じた周波数を発振する発振手段312と、これらを内蔵してペン型に構成された筐体313とを備えている。
【0033】
筆記手段311は、例えばボールペン部314と、このボールペン部314の先端部近くに設けたつば部315と、このつば部315と筐体内ストッパ316との間に設けたコイルばね317とから構成されている。したがって、入力手段31をパネル32上に接触させて一定の圧力(筆圧)が加わると、コイルばね317の張力に逆らって、ボールペン部314が図示上方向に移動する。ボールペン部314のつば部315が移動すると、発振手段312のマイクロスイッチ318の可動片319が押下される。
【0034】
発振手段312は、発振回路301と、バッテリ302と、アンテナコイル303と、マイクロスイッチ318とから構成されている。発振回路301は、当該入力手段31に割り当たられた周波数f1 を発振する。また、マイクロスイッチ318がオンとなると、発振回路301は、周波数f2 を発振するようになっている。すなわち、発振周波数を周波数f1 から周波数f2 に変更させる変更手段は、つば部315、筐体内ストッパ316、コイルばね317、マイクロスイッチ318及び発振回路301内の所定の要素から構成される。この発振回路301の出力は、アンテナコイル303に供給される。これにより、ボールペン部314の先端から電波が出力されたのと同様になる。なお、アンテナコイル303の下部には、円筒状のフェライトコア304が配置されている。この発振回路301には、バッテリ302から電力が供給されるようになっている。
【0035】
図3は、各入力手段を示した図である。図4は、各入力手段が発生する周波数の関係を示す説明図であって、この図の横軸に周波数fをとり、同縦軸に筆圧Pを取っている。
【0036】
図3(a)には赤色で書けるペン型の入力手段31aが、同図(b)には青色で書けるペン型の入力手段31bが、同図(c)には黄色で書けるペン型の入力手段31cが、同図(d)には黒色の細線で書けるペン型の入力手段31dが、同図(e)には黒色の太線で書けるペン型の入力手段31eが、それぞれ示されている。
【0037】
また、入力手段31aは、図4に示すように、筆圧PがP1 のときに周波数fa1で発振しその周波数fa1の電波を出力しており、筆圧PがP2 になったときに周波数fa2で発振しその周波数fa2の電波を出力できる。
【0038】
入力手段31bは、図4に示すように、筆圧PがP1 のときに周波数fb1で発振しその周波数fb1の電波を出力しており、筆圧PがP2 になったときに周波数fb2で発振しその周波数fb2の電波を出力できる。
【0039】
入力手段31cは、図4に示すように、筆圧PがP1 のときに周波数fc1で発振しその周波数fc1の電波を出力しており、筆圧PがP2 になったときに周波数fc2で発振しその周波数fc2の電波を出力できる。
【0040】
入力手段31dは、図4に示すように、筆圧PがP1 のときに周波数fd1で発振しその周波数fd1の電波を出力しており、筆圧PがP2 になったときに周波数fd2で発振しその周波数fd2の電波を出力できる。
【0041】
入力手段31eは、図4に示すように、筆圧PがP1 のときに周波数fe1で発振しその周波数fe1の電波を出力しており、筆圧PがP2 になったときに周波数fe2で発振しその周波数fe2の電波を出力できる。
【0042】
図5は、この画像処理システムに使用するパネルのメインコントローラの構成を示すブロック図である。メインコントローラ35は、大別して、マルチプレクサ351と、信号処理回路352と、マイクロコントラーラ353とからなる。
【0043】
前記マルチプレクサ351は、X軸用のマルチプレクサ351xと、Y軸用のマルチプレクサ351yとからなる。
【0044】
前記信号処理回路352は、Xカンウタ354x、Yカウンタ354y、フィルタ355、アナログ・デジタル変換器(ADC)356、周波数カウンタ357、及びタイミング回路358を備えている。
【0045】
マルチプレクサ351xは、例えば16本からなるX軸用のEMループ321xの内の一つを選択する。マルチプレクサ351yは、例えば16本からなるY軸用のEMループ321yの内の一つを選択する。
【0046】
Xカンウタ354xはX軸上の位置信号を形成する。Yカウンタ354yはY軸上の位置信号を形成する。
【0047】
フィルタ355は、入力信号から不要成分を取り除き、その取り除いた入力信号をADC356に与える。ADC356では、所定のデジタル信号に変換する。このADC356からのデジタル信号を周波数カウンタ357でカウントして周波数信号を得る。
【0048】
タイミング回路358は、マイクロコントラーラ353からのタイミングデータを基にXカンウタ354x、Yカウンタ354y、ADC356のタイミングを調整する。
【0049】
マイクロコントラーラ353は、例えばマイクロコンピュータ等で構成されており、RAM361、ROM362及び送受信器363を備えている。また、マイクロコントラーラ353は、ケーブル36を介して画像処理装置5に接続されている。
【0050】
なお、パネル32の一定領域33の下部には、直交XY軸に沿って例えば16本のEMループ321x、例えば16本のEMループ321yが配設されている。
【0051】
このような第1の実施の形態の動作を図6を参照しながら説明する。ここで、図6は画像処理装置の画像処理動作を示すフローチャートである。
【0052】
まず、描画プログラムが動作したとすると、図6のフローチャートが画像処理装置5により実行される。まず、画像処理装置5は、初期設定を行う(ステップ(S)601)。これにより、表示ディスプレイ7には、入力待ちの状態に画面が表示される。
【0053】
次に、パネル32から画像処理装置5に対して入力があるか判定する(S602)。入力がないときには(S602;NO)、入力待ち状態となる。
【0054】
ここで、描画する人が入力手段31aを持ち、図1に示すように、紙等40の描画エリアに赤いラインL1を引いたとする。すると、パネル32では、ラインL1の入力信号が形成される。すなわち、XY軸の位置信号がXカンウタ354x、Yカウンタ354yから出力される。また、周波数カウンタ357から周波数信号が出力される。これら信号は、マイクロコントラーラ353により処理されて画像処理装置5に送られる。 画像処理装置5では、入力があったときに(S602;YES)、瞬間瞬間のXY位置信号、周波数信号の取り込み処理を実行する(S603)。すなわち、画像処理装置5では、XY位置信号と、周波数信号を基に、表示位置、表示色、あるいはラインの太さ等を決定して記憶する(S604)。そして、その画像処理装置5で処理した結果は、映像信号にされて表示ディスプレイ7に送られる(S605)。これにより、表示ディスプレイ7の画面上には、その瞬間瞬間の位置の点に、所定の色(この場合、赤色)が表示されることになる。
【0055】
そして、消去信号が入力されれば(S606;YES)、当該消去位置のデータを消去処理をする(S607)。一方、消去信号が入力されないときには(S606;NO)、描画の終了かを判定する(S608)。
【0056】
通常、入力手段31aでラインL1を引いているときには、終了ではないから(S608;NO)、再び、S602の入力待ち状態に移行する。そして、入力手段31aでラインL1を引いているので、これらのステップ602〜608を繰り返し実行する。すると、パネル32の一定領域33の上に置かれた紙等40にラインL1を引いたと同様に、表示ディスプレイ7には、赤色でラインL10が引かれることになる。
【0057】
なお、終了の場合(S608;YES)、画像処理装置5は、終了画面のガイダンス表示を実行し(S609)、入力待ち状態になる(S610;NO−S609)。
【0058】
ここで、ガイダンス画面を見ながら、保管ならば(S610;YES−S611;YES)、例えば表示メモリに記憶されている画像データを所定の記憶手段に記憶させ更新する(S612)。保管しない場合には(S610;YES−S611;NO)、画像処理装置5は、表示メモリに記憶されている画像データを消去処理を実行する(S613)。また、保管取消のときには(S610;YES−S611;取消)、ステップ602に戻る。
【0059】
なお、入力手段31aから入力手段31bに持ち替えれば、紙等40には青色の点や線を書くことができ、これはパネル32のコントローラ35から青色の点や線の位置信号、色信号が画像処理装置5に提供される。したがって、表示ディスプレイ7には、青色の点や線が描画されることになる。
【0060】
また、入力手段31cに持ち替えれば、紙等40には黄色の点や線を書くことができ、これはパネル32のコントローラ35から黄色の点や線の位置信号、色信号が画像処理装置5に提供される。したがって、表示ディスプレイ7には、黄色の点や線が描画されることになる。
【0061】
さらに、入力手段31dに持ち替えれば、紙等40には黒色の細い点や線を書くことができる。これはパネル32のコントローラ35から黒色の細い点や線の位置信号や、ペン種(周波数で特定する)の信号が画像処理装置5に提供される。したがって、表示ディスプレイ7には、黒色の細い点や線が描画されることになる。
【0062】
また、入力手段31eに持ち替えれば、紙等40には黒色の太い点や線を書くことができる。これはパネル32のコントローラ35から黒色の太い点や線の位置信号や、ペン種(周波数で特定する)の信号が画像処理装置5に提供される。したがって、表示ディスプレイ7には、黒色の太い点や線が描画されることになる。
【0063】
このように第1の実施の形態によれば、ペン型の入力手段31a〜31eに持ち替えることにより、紙等40の描画エリアには各種の色や太さの文字、記号、図形等を書くことができ、これと同一の映像が表示ディスプレイ7上に表示されることになる。
【0064】
なお、上記第1の実施の形態では、入力手段31に発振器を設け、パネル32側で入力手段31の位置と周波数を検出するようにしたが、次のようにしてもよい。すなわち、パネル32側において複数の周波数をXループ及びYループ内に切換送出し、各入力手段31側に所定の周波数のみ取り出せる共振器を設け、当該入力手段31側で検出した周波数を当該入力手段31の種類や色の識別情報として利用し、かつその周波数を検出した時点によりXY軸の位置を決定するようにしてもよい。
【0065】
前記入力手段31は、実施形態1のソフトウエアに用意された機能に対応して個別に設けられる。したがって、図6の消去の機能に対応させて消しゴム型釦が用意されてもよい。このように、入力手段は設定された機能に対応して設けられる。すなわち、入力する機能を暗示する形状及び/または構造を持っている。後述の実施例では、ペン型の入力手段に変えて人形型の入力手段が採用されている。
【0066】
(第2の実施の形態)
図7〜図10は本発明の第2の実施の形態を説明するための図である。以下、図7〜図10を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。図7は、本発明に係る画像処理システムの第2の実施の形態を示す斜視図である。
【0067】
この図7に示す画像処理システム1Aは、ペン型の入力手段31に代えて、人形型入力手段31A、31Bを使用するようにしたものである。したがって、第1の実施の形態と同一構成要素のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
この画像処理システム1Aは、例えば双六ゲームを画像処理できるようにしたものである。まず、パネル32の一定領域33の上に、双六の陣地41、43、45、…や、その間を結んだ線42、44、46、…が印刷されたゲーム用紙等40Aを載置する。そして、所定のファンクションキー(図示せず)等を押下すると、双六の画面50が表示ディスプレイ7に表示される。この画面50は、陣地41′、43′、45′、…や、その間を結んだ線42′、44′、46′、…からなる。
【0069】
そして、ゲームを楽しむ者がサイコロ(図示せず)を振り、人形型入力手段31A、31Bを紙等40A上の陣地41、43、45、…を移動させてゆく。これにより、表示ディスプレイ7の画面上には、各陣地41′、43′、45′、…におけるガイダンス表示47、48、49が表示されるとともに、各人形入力手段31A、31Bに相当するキャラクター31A′、31B′が表示される。
【0070】
図8は、人形型入力手段の構成を示すブロック図である。発振器308は、発振回路(図示せず)と、電源制御回路309とから構成されている。電源制御回路309は、バッテリ302からの電力をスイッチ309がオンになってから一定時間だけ発振回路に供給できる。この発振器308の出力は、アンテナコイル303に供給できる。
【0071】
図9は、人形型入力手段の電気系統を示すブロック図である。この図において、人形型入力手段31A、31Bは基本的には同一構成であるので、人形型入力手段31Aを代表させて説明する。
【0072】
人形型入力手段31Aは次のように構成されている。すなわち、バッテリ302のプラス極は抵抗Raの一端、ワンショット回路CTのプラス電源端子、トランジスタTrのエミッタとに接続されている。バッテリ302のマイナス極はアースに接続されている。トランジスタTrのコレクタは、発振回路301のプラス電源端子に接続されている。発振回路301のマイナス電源端子はアースに接続されいてる。また、発振回路301の出力端子には、アンテナコイル303が接続されている。トランジスタTrのベースは、ワンショット回路CTの出力端子に接続されいてる。ワンショット回路CTのマイナス電源端子はアースに接続されいてる。抵抗Raの他端は、スイッチ307の一端と抵抗Rbの一端とに接続されている。抵抗Rbの他端はワンショット回路CTの反転入力端子と、コンデンサCの一端とに接続されている。コンデンサCの他端はアースに接続されている。スイッチ307の他端はアースに接続されている。
【0073】
ここで、抵抗Raはプルアップ抵抗である。抵抗RbとコンデンサCとはスイッチ307のチャタリング防止フィルタである。スイッチ307がオンとなると、ワンショット回路CTの反転入力端子が“0”になり、ワンショット回路CTが動作を開始する。これにより、ワンショット回路CTの出力からは“1”が出力される。したがって、トランジスタTrのベースに電圧が印加されて、トランジスタTrはオンとなる。これにより、発振回路301に電力が供給される。これにより、発振回路301は、所定の周波数を発振し、それをアンテナコイル303に供給する。
【0074】
このように人形型入力手段31Aは、一定時間経過すると、スイッチ307がオンとなっていてもワンショット回路CTが不動作となり、ワンショット回路CTの出力端子には“0”が出力される。これにより、トランジスタTrはオフとなり、発振回路301に電力の供給がなくなり、発振が停止する。
【0075】
したがって、各人形型入力手段31A、31Bは、パネル32の一定領域33の上に置いた瞬間から一定時間経過するまで、それぞれに割り当てられた周波数を出力する。その後は、新たに各人形型入力手段31A、31Bをゲーム紙等40Aの別な場所あるいは同一場所上に置かない限り、周波数は出力されない。
【0076】
そこで、パネル32は、各人形型入力手段31A、31Bからの周波数により、その人形型入力手段31A、31Bの種類と位置とを特定するための信号を得ることができる。 このような構成の第2の実施の形態の動作を図10を参照しながら説明する。ここで、図10は画像処理装置5の動作を説明するためのフローチャートである。
【0077】
まず、パネル32の一定領域33の上に、双六の陣地41、43、45、…や、その間を結んだ線42、44、46、…が印刷されたゲーム用紙等40Aを載置する。そして、所定のファンクションキー(図示せず)等を押下すると、画像処理装置5が画像処理を実行し、図10のフローチャートに入る。まず、画像処理装置5では、以後の画像処理を行うために必要な初期設定をする(S701)。そして、画像処理装置5は、双六の画面50を形成して表示ディスプレイ7に供給し(S702)、入力待ちになる(S703;NO−S702)。これにより、表示ディスプレイ7には、双六ゲームの画面50が表示される。この画面50は、図7に示すように、陣地41′、43′、45′、…や、その間を結んだ線42′、44′、46′、…が表示される。
【0078】
そして、ゲームを楽しむ者がサイコロ(図示せず)を振り、人形型入力手段31A、31Bをゲーム紙等40A上の陣地41、43、45、…上を移動させてゆく。
【0079】
すると、人形型入力手段31Aをゲーム紙等40Aの陣地43に置くと、人形型入力手段31Aは、所定の時間だけ当該手段31Aに割り当てられた周波数を出力する。これは、スイッチ307がオンとなると、ワンショット回路CTの反転入力端子が“0”になり、これにより一定時間だけワンショット回路CTの出力端子が“1”となり、その時間だけトランジスタTrをオンとして発振回路301に電力を供給する。これにより、発振回路301から発振周波数がアンテナコイル303に供給する。このアンテナコイル303からの周波数を、パネル32では、図5のEMループ321x、EMループ321yで検出し、信号処理回路352で処理し、マイクロコントラーラ353により位置信号と周波数信号を画像処理装置5に与える。なお、例えば人形型入力手段31Aを所定の陣地43に置いた瞬間から一定時間経過すると、人形型入力手段31Aは、電源制御回路309の動作により周波数を出力しなくなる。
【0080】
このように人形型入力手段31Aからの周波数をパネル32で検出すると、これが画像処理装置5に与えられる。これにより、画像処理装置5は、入力信号があったと判定し(S703;YES)、XY位置信号及び周波数信号を取り込み処理を実行する(S704)。例えば、人形型入力手段31Aを陣地43に置いたとする。すると、この位置と周波数はパネル32で検出されて画像処理装置5に供給される。これにより、画像処理装置5は、人形型入力手段31Aだと判定してキャラクター31A′を陣地43′に表示させる表示データと、所定のガイダンス表示データを作成し、表示ディスプレイ7に与える(S705)。これにより、表示ディスプレイ7の画面50内には、ガイダンス画面48として「3つ進みましょう」という文言が表示される。
【0081】
そして、正しい位置に人形型入力手段31Aが配置されていない場合には(S706;NO)、XY位置信号及び周波数データを取り消し処理を実行する(S707)。正しい位置に人形型入力手段31Aが配置されている場合には(S706;YES)、なにもせずに全員上がりになったか判定する(S708)。
【0082】
全員上がりでなければ(S708;NO)、再び、ステップ702の処理を実行する。これにより、例えば人形型入力手段31Bが陣地45に配置されたときには、表示ディスプレイ7の画面50内には、図7に示すように、人形型入力手段31Bに相当するキャラクター31B′が表示されるとともに、「二つ戻りましょう」というガイダンス画面49が表示される。
【0083】
なお、画像処理装置5は、全員あがった場合(S708;YES)、各人形型入力手段31A、31Bのあがった順位を表示できる表示処理を実行し、これを表示ディスプレイ7に与える(S709)。これにより、表示ディスプレイ7の画面50には、各人形型入力手段31A、31Bに相当するキャラクター31A′、31B′の順位が表示される。
【0084】
このような第2の実施の形態によれば、パネル32の一定領域33の上に所定のゲーム紙等40Aを載置し、かつ人形型入力手段31A、31B、…を用いて、ゲームを楽しむことができる。すなわち、この画像入力装置を使用すれば、画像等を書くだけでなく、ゲーム紙等40Aを用いれてゲームを楽しむことができる他、例えば教育紙等を用いれば人形型入力手段の載置位置による教育内容を表示ディスプレイ上に表示でき、バラエテイに富んだ利用ができる。
【0085】
(第3の実施の形態)
図11〜図13は、本発明の第3の実施の形態を説明するための図である。これら図11〜図13に示す装置は、画像処理装置にデータを入力するためのデータ入力装置に関するものである。
【0086】
このデータ入力装置は、例えば所定の内容が記載されたカードの一端に複数の穴を穿設し、これら穴に装置本体の固定フックを通して複数のカードを観音開き可能な状態にし、かつ前記各カードに記載されている内容に応じて当該内容を特定するデータを形成できるデータ入力装置において、前記各カードの上端にバーコードを設け、かつ装置本体に当該バーコードの情報を読み取る読取手段を設けたことを特徴とするものである。
【0087】
したがって、このデータ入力装置によれば、現在開かれているカードの上端にあるバーコードを読取手段で読み取り、当該カードの内容を特定するための信号に形成して出力できる。この信号を画像処理装置に与えることにより、画像処理装置は各種のデータ処理を実行し、その実行結果を表示し、あるいは音声で知らせることができる。
【0088】
また、上記読取手段は、バーコードの各認識位置に対して光学読取手段をそれぞれ設けたものである。したがって、バーコードが例えば8個の認識位置から構成されていれば、8個の光学読取手段を設けている。
【0089】
上記光学読取手段は、バーコードの当該認識位置に発光素子(例えば、発光ダイオード)を設け、当該認識位置に発光ダイオードから光を照射し、当該認識位置からの反射光を受光ダイオードで受光し電気信号に変換するようにしている。この受光ダイオードは、当該認識位置について反射光の強度に応じた信号を形成することになる。
【0090】
次に、このデータ入力装置について図面を用いて具体的に説明する。図11は、データ入力装置の実施の形態を示す斜視図である。図12はその平面図である。図13は図12中のIII−III線断面図である。
【0091】
これらの図に示すデータ入力装置は、装置本体80に観音開き可能に取り付けられた複数のカード81a、81b、…と、これらカード81a、81b、…の表面の上端に設けたバーコード82a、82b、…と、現在開かれているカード、例えばカード81aの表面上端に設けたバーコード82aを読み取る読取手段83とから構成されている。
【0092】
さらに詳細に説明すると、例えば所定の内容が記載されたカード81a、82b、…の各一端には、それぞれ複数の穴85a…85a、85b…85b、…が穿設されている。これら穴85a…85a、85b…85b、…は、装置本体80の固定フック86…86に通されており、複数のカード81a、81b、…は観音開き可能な状態にされている。また、前記各カード81a、81b、…に記載されている内容に応じて、各カード81a、81b、…の表面の上端部にバーコード82a、82b、…が設けられている。
【0093】
データ入力装置の本体80の所定の位置には、各カード81a、81b、…の表面の上端部にバーコード82a、82b、…の内で現在開かれているカード、例えばカード81aの表面の上端部のバーコード82aを読み取る読取手段83が設けられている。なお、この本体80の両側には、各カード81a、81b、…をめくるために指等を入れる窪部87、87が設けられている。
【0094】
また、この読取手段83は、例えばカード81aのバーコード82aの各認識位置821、822、823、824、825、826、827及び基準認識位置820に対して光学読取手段830、831、832、833、834、835、836、837をそれぞれ設けたものである。このように例えば8個の認識装置820、821、822、823、824、825、826、827から構成されていれば、8個の光学読取手段830、831、832、833、834、835、836、837を設けている。
【0095】
上記光学読取手段830、831、832、833、834、835、836、837は同一構成であるので、光学読取手段832を代表させて説明する。この光学読取手段832は、現在開かれているカード81aのバーコード82aの当該認識位置822に対応する位置に発光ダイオードLEDを設け、当該認識位置822に発光ダイオードLEDから光を照射し、当該認識位置822からの反射光を受光ダイオードPhDで受光し電気信号に変換している。すなわち、バーコード82aの当該認識位置822に対応するベースBSの位置に発光ダイオードLEDを設けるとともに、この発光ダイオードLEDからの光ELをバーコード82aの当該認識位置822に導く光路LGaを形成してある。また、バーコード82aの当該認識位置822からの反射光RLは、光路LGbを通して受光ダイオードPhDに導かれるようになっている。
【0096】
この光学読取手段832の受光ダイオードPhDの検出信号は、基準認識位置820の受光ダイオードPhDの検出信号と比較される。もちろ、他の光学読取手段831、833、834、835、836、837の検出信号も、基準認識位置820の受光ダイオードPhDの検出信号と比較される。それら比較結果により、例えばバーコード82aの各認識位置821、822、823、824、825、826、827の白黒を判定して、カード81aの表面及びカード81bの裏面に記載されている内容を特定している。
【0097】
このデータ入力装置によれば、各カードの内容はバーコードを読み取ることにより特定されることになり、多数の内容の特定データを得ることができる。
【0098】
また、このデータ入力装置よれば、バーコードは、カードの上端に設けられているため、バーコードが手やその他のもので隠されることがない。
【0099】
さらに、このデータ入力装置によれば、バーコードの認識位置に光学読取手段を対応させて設けたため、例えばバーコードに光を横切らせてバーコードをセンシングするようにした従来装置のようなセンシング手段を設ける必要がない。
【0100】
加えて、このデータ入力装置によれば、バーコードによりカードに記載されている内容が特定できるデータを画像処理装置に与えることができるため、画像処理装置はバーコードに応じた多種多様の画像や音声を提供することができる。
【0101】
なお、本発明によれば、バーコードを用いてセンシングするようにしているため、本体側は本のIDを識別することもできる。
【0102】
第4の実施の形態
続いて、本発明の第4の実施の形態を図14〜図21に基づき説明する。
【0103】
この実施の形態は、画像処理装置にデータを入力するためのデータ入力装置の別の形態に関する。このデータ入力装置は、前述した第3の実施の形態と同様に、複数枚のカードを観音開き可能に配置した装置であり、現在のページ(カード)を検出する手段に改善を施したものである。
【0104】
この第4の実施の形態の構成要素は、かかるページ検出手段を除いて、第3の実施の形態のものと殆ど同一の構造を有する。すなわち、このデータ入力装置90は図14に示す如く、パネル状の装置本体91と、この装置本体91の上面の略四角形の窪み91Aに観音開き可能に取り付けた複数のカード92a,92b,…と、装置本体91の図中右側上部に取り付けられ且つ現在開いているページ、例えばカード92aのバリナリーコード(ページ番号)を読み取る読取り器93とを備える。
【0105】
カード92a,92b,…それぞれの一方の側端部には、複数の穴94,…,94が開けられている。この穴94,…,94に装置本体91に固定されたフック95,…,95が通されている。なお、フックの代わりに金具でも良い。これにより、カード92a,92b,…の観音開きが可能になっている。通常の使用状態においては、カード92a,92b,…は装置本体91の右側から左側に開いていくようになっているので、現在開いているページは、カード92a,92b,…の内の右側半分に位置する、表面が露出しているカードのページになる。左側半分に位置するカードは、閉じられて裏面が露出している。図14中、符号91Bは捲り用の窪みである。
【0106】
カード92a,92b,…それぞれの表面には、所定内容(絵、文字情報など)が記載または描かれているとともに、その上端部にはカードのページ番号を表すバイナリーコード96が印刷等により記載されている。読取り器93は後述するように、光学的に非接触でバイナリーコード96の2値情報を読み取るようになっている。バイナリーコード96にはカードのページのほか、カードの種類やカード記載内容に関する情報など、様々な情報を含めてもよい。
【0107】
このバイナリーコード96および読取り器93が一体となって、カードのページ検出を行う。
【0108】
バイナリーコード96は、図15にその一例を示すように、全体に細長いベルト状の領域を有する。この領域に、矩形状の白色の光学的反射部RFと、矩形状の黒色の光学的無反射部NRとがページ番号に応じて作成されている。反射部RFは光を反射して2値論理で例えば「1」を、無反射部NRは光を殆ど反射しないから2値論理で例えば「0」をそれぞれ表す。図15のバイナリーコード96の例は、光学センサを7個に配置したもので、7ビット分の2値情報を持つことができる。
【0109】
このバイナリーコード96には、本発明の特徴の一つが実施されている。すなわち、その特徴とはバイナリーコード96の領域の面積に関する。読取り器93の位置は後述するように固定されている。このため、開いているカード92a,92b,…(現在のページ)が若いときは、読取り器93からバイナリーコード96の表面(検出面)までの検出距離は小さく、しかも、コード端部からの離間距離d1も小さい(図16参照)。しかし、カード92a,92b,…を捲るにつれて、検出距離は大きくなり、かつ、コード端部からの離間距離dnも大きくなる(図16参照)。そこで、捲っていってページ数が大きくなった場合でもページ検出ができるように、カード92a,92b,…のページ番号が大きくなるに比例して、バイナリーコード96のカード上端部からの大きさ(面積)又は長さを徐々に大きくしてある。
【0110】
読取り器93は装置本体91に一体または一体的に設置され且つバイナリーコード96に対しては斜め上方にオフセット状態で位置させている。このため、カード92a,92b,…を捲っても、それが読取り器93に邪魔されない。
【0111】
読取り器93の詳細な構成例を図15、17〜20に示す。読取り器93は装置本体91に固設されたカバー100を有し、この中に、赤外発光の複数個のLED(発光素子)101,…,101、反射赤外光を検出するための複数個のフォトダイオード(受光素子)102,…,102、赤外光を反射する反射板103、およびセパレータ104を収容した構成を有する。LED101,…,101とフォトダイオード102,…,102は各々1対1で使用するので、同数の複数個、例えば図15に示すように、それぞれ7個である。セパレータ104は、ページ検出面(バリナリーコードの面)からの反射光以外の光を極力遮蔽するため、および光学素子の支持のために使用している。
【0112】
セパレータ104は例えばプラスチック樹脂で形成され、読取り器93の長手方向のほぼ全域に渡る長さを有する。このセパレータ104は、その長手方向に直交する断面の形状が図17に示す如く所定肉厚を有する略L字状に形成され、装置本体91に立設する基部104Aと、その基部の上部から横向きに突出したアーム部104Bとを有する。しかも、セパレータ104は、アーム部104Bがカード92a,92b,…とは反対側に向くように配置されている。
【0113】
このセパレータ104の図17における上側外表面は、カード面とほぼ平行な平行面SF1と、この平行面から徐々に角度を落とすための(発光素子から発する光軸と、受光素子に入る一番強い光軸とが最終ページで交わるようにするための)2つのテーパ面SF2,SF3と有している。平行面SF1に沿う状態で前記LED101が配置されている。さらに、反射板103はその途中を長手方向に沿って「く」の字状に曲げて形成し、セパレータ104の上側外表面を所定距離離して覆うように設置してある。セパレータ104の上側外表面と反射板103の間の空間が、LED101から出射された光の伝搬路となる。このため、LED101から出射された光の中心軸は、最初水平であるが、反射板103のテーパ部分で斜めに曲げられてカード92a,92b,…のバリナリーコード96に向かうようになっている。
【0114】
さらに、このセパレータ104において、アーム部104Bの基部104Aの付根付近にはその下側表面から取付け穴HL1が穿設されている。取付け穴HL1の取付け面はカード面に対して斜めに形成され、この取付け面に前記フォトダイオード102が取付けられている。このため、フォトダイオード102の受光方向の中心軸もカード面に対して斜めに向くことになる。セパレータ104の基部104Aには、前記取付け穴HL1に連通し且つカード面のバリナリーコード96の面に開口した斜めの受光穴HL2が穿設してある。しかも、受光穴HL2の中心軸をフォトダイオード102の受光面の中心に向けてある。
【0115】
ここで、上記光学系の構造的特徴を、ページ検出のための光検知動作と共に説明する。この光学系で使用している光はコスト低減の観点からレーザ光ではなく、赤外光である。勿論レーザー光であっても良い。このため、光の強度が一番高くなる光軸が存在する。この光軸を図17の一点鎖線で示す。
【0116】
いま、カード92a,92b,…の捲りが少なく、検出ページが浅い状態であるとする。この状態でLED101から出射された光(赤外光)は、図18の点線に示すように広がりながら伝搬し、反射板103で反射され、カード92a,92b,…それぞれのバリナリーコード96に到達する。この到達光の反射の状態を図20に例示する。バリナリーコード96からの反射光の内、受光穴HL2に入った光軸の光がフォトダイオード102に入射する。この光は一番強い強度の光軸から外れてはいるが、検出距離(バリナリーコード面に対する光学的往路および復路の合計距離)が短いことから、戻ってくる反射光の強度も比較的高い。したがって、バリナリーコード96の2値情報を反射光の有無に基づき認識できる。
【0117】
これに対し、カード92a,92b,…の捲りが多く、検出ページが深い状態であるとする。このように深くなるほど、検出距離は長くなるが、その長くなる分、本光学系における最大強度の光軸(図17参照)に近付くようにそのディメンジョンが設定されている。そして、最も深い最終カード92nのページ検出の場合、図19に示すように、出射・反射の中心光軸が図17の最大強度の光軸に一致し、かつ、反射光の中心軸がバリナリーコード96の受光中心軸に一致するようになっている。同時に、図16にて説明したように、最終ページの検出面(バリナリーコード面)の反射部RFの面積も最大になる。これらの相乗効果により、検出距離が長くなることに因る光強度の不足を補うことができ、フォトダイオード102でバリナリーコード96の2値情報を読み込むことができる。
【0118】
本発明者らの知見によれば、光学的にページ検出可能な積層状態のページ(本)の高さは、例えば0〜15mmであった。
【0119】
本実施例の読取り器93は、上述したように、従来使用されている通常の反射型フォトインタラプタとは異なる。すなわち、発光素子から発生させる光の中心軸を検出面であるバリナリーコード96とは何等、無関係な方向に向け、その後、反射板を用いてバリナリーコード96に中心光軸を案内している。これにより、設計の際、発光素子としてのLED101の設置の自由度が上がる。
【0120】
また、バリナリーコード96の面に入射した光は図20に示すようにスネルの法則に従い反射(拡散)する。つまり、強度は異なるものの、反射面の状態に応じてあらゆる方向に反射する。このため、反射光軸の内、最も強度の大きい中心光軸は読取り器93から離れる方向に伝搬してしまうが、残りのいくつかの光軸に拠る光がフォトダイオード102に入射して光検出(すなわちバリナリーコードの読取り)を行うことができる。したがって、この読取り器93は、従来の反射型フォトインタラプタでは使用していなかった、「弱い反射光」を使用したユニークな光センサシステムである、ということができる。
【0121】
さらに、セパレータ104の受光穴HL2の入射側開口穴の高さ位置を、検出ページが最も浅い位置に合わせてある。このため、セパレータ104に拠り、カード92a,92b,…の裁断面での反射光も遮蔽でき、誤動作を一層確実に防止できる。
【0122】
図21に、上記光学系に接続される電気的な発光駆動回路および信号処理回路の基本例を示す。
【0123】
この内、発光駆動回路111は、複数個のLED101,…,101から成る発光部112に接続される。この発光駆動回路111は、発光制御部113、変調部114、およびセレクタ115をこの順に備え、セレクタ115が発光部112のLED101,…,101に並列又は直列に接続される。発光制御部113は、パルス信号を発生するとともに、そのデューティ比を制御する。変調部114は、外来光の影響を除去、抑制するため、信号処理回路における後述するフィルタ部にて検出する周波数でパルス信号に変調をかける。さらにセレクタ115は発光させるLED101を選択し、変調信号を選択したLED101に供給する。
【0124】
なお、セレクタ115には、バリナリーコード96の検出面をビット毎に順次選択するように駆動させてもよいが、外乱光の影響や、隣接ビットの反射信号の影響を極力回避するため、1ビット置き毎、あるいは複数ビット置き毎に選択していくように駆動させてもよい。
【0125】
一方、信号処理回路121は、複数個のフォトダイオード102,…,102から成る受光部122に接続される。この信号処理回路121は、フィルタ部123、増幅部124、および復調部125をこの順に備え、フィルタ部123が受光部122のフォトダイオード102,…,102に並列又は直列に接続されている。この内、フィルタ部123は、フォトダイオード102で光電変換された受信信号から、特定周波数で変調された変調信号を抽出する。増幅器124は変調信号を入力して所定レベルまで増幅する。さらに復調部125は、増幅された変調信号から、発光制御部113で制御された発光期間外の検出光は外来ノイズとして除去する。復調部125はページ判定回路126を介して画像処理装置1に接続されている。
【0126】
この結果、選択されたLED101から特定周波数で変調された光がカード92a,92b,…それぞれのバリナリーコード96に照射される。この照射光がバリナリーコード96の反射部RFに当たると、その反射光が選択されているフォトダイオード102に入射する。照射光が非反射部NFに当たったときは、フォトダイオード102への入射光は無い。このため、フォトダイオード102,…,102のそれぞれは入射光を電気信号に変換するので、ページ判定回路126は入射光の有無に応答した電気信号(変調信号)に基づき、ページ、すなわち現在捲られているカード92a(92b,…)を判定する。
【0127】
なお、この判定に際して、バリナリーコードの読取り精度(検出精度)をより向上させるために、1ページの検出に複数回の読取りを行って、その結果に基づきページ判定を行うこともできる。
【0128】
ページの判定情報は前記実施形態と同様の画像処理装置1に送られ、現在のページに応じた情報の表示に供される。
【0129】
以上のように、この実施の形態のデータ入力装置によれば、以下のような利点がある。
【0130】
第1に、カード92a,92b,…のページ検出面をバリナリーコード96で形成したので、大量のページ情報を含めることができる。検出ページ数と同数のセンサを用意しなければならない従来技術とは異なり、バリナリーコードの場合、2のセンサ数のべき乗(前述したようにセンサ(LED,フォトダイオードの組)の数が7個なら、128ページまでのカード捲りが可能)に応じた多数のカードのページ検出が可能になる。
【0131】
第2に、読取り器93をページ検出面としてのバリナリーコード96の面に対して斜め上方に設置している。このように読取り器をページ検出面の正対位置からオフセットした位置に置いているので、カード92a,92b,…を捲る上で、読取り器93が何等支障を及ぼすものではない。これにより、スムーズなページ捲りができる。
【0132】
また第3に、操作性に関する利点がある。従来の密着型バーコードリーダなどに見られるバリナリーコード検出装置にあっては、ページを捲るときに、センサ部または本(カード)の位置を移動させる必要があった。しかし、上記実施形態によれば、そのような操作は必要なく、ページを捲るだけで自動的にページ検出が実行されるので、操作性に優れ、非常に使い勝手も良くなる。
【0133】
さらに第4に、カード92a,92b,…を捲るほどバリナリーコード96の光軸伸び方向の面積を比例的に大きくし、かつ最大強度の光軸に近付くようにしているので、捲ったカード92a,92b,…の量の大小、すなわちページの浅い/深いに対応した検出距離の違いに因る誤差がほとんど無く、安定したページ検出ができる。
【0134】
さらに、第5の利点として、光学系としてレーザ光などを使わず、容易に入射可能で且つ取付けも簡単な赤外光の受発光素子を反射式(非接触)として用いたので、ページ検出手段の読取り器が比較的簡単に且つコンパクトに構成できる。とくに、反射板を用いたので、読取り器の頭部分の高さを抑えることもでき、デザイン的にもすっきりしたものとなる。
【0135】
さらに、第6の利点は外来光の影響の除去効果にある。前述したように、バリナリーコード96の2値情報は特定周波数で変調した光パルス信号を反射させて検出しているので、変調周波数の信号のみを反射光から抽出することで、バリナリーコード96からの真の反射光とノイズとしての外来光とを明瞭に区別することができる。したがって、バリナリーコード96の検出精度が非常に高いという利点がある。
【0136】
さらに、第7の利点はカードがセキュリティ機能をも果たすことである。バリナリーコードに、ページ番号に加えて、本の種類を登録するようにすれば、接続する画像処理装置(パソコン)で起動するプログラムを自動的に選択できる。すなわち、物理的に離れた存在の本とプログラムが連動するので、バリナリーコードで本の種類をも自動検出できる。これにより、本が無ければ、画像処理装置のプログラムは起動しないので、本(カード)が1種のセキュリティ機能をも与える。
【0137】
前述した読取り器93の変形例を図22〜図28に示す。読取り器93は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、それらの図に示すように、多種多様な変形が可能である。
【0138】
図22、23の読取り器93は、反射板を用いないタイプの直接光に拠る光学的センサであり、反射板使用タイプに比べて、光の経路が短く、光の検出強度が大きいという利点がある。
【0139】
図24〜図28読取り器93は、種々の反射板を使用した反射タイプの光学的センサある。図24の読取り器93は、LED101からの光を反射板103で2回反射させるタイプである。図25および図26の読取り器93は、送受信の光をそれぞれ1回反射させるタイプである。図27の読取り器93は、LED101からの光を反射板103で1回反射させるとともに、その反射板103をシールド板としても使うようにしたセンサである。これにより、部品点数を少なくすることができる。図28の読取り器93は、LED101からの光を反射板103(セパレータ104の表面に形成されている)で1回反射させる構造になっている。このように反射板を駆使することにより、読取り器の装置本体からの突出高さが抑えられ、また読取り器の設置スペースがより小さくなる。
【0140】
第5の実施の形態
本発明の第5の実施の形態を図29、30に基づき説明する。
【0141】
この実施の形態は、上述した第4の実施の形態に係るデータ入力装置における外来光の影響除去の別の例を示す。第4の実施の形態に係るデータ入力装置と同一または同等の構成要素には、同一符号を用いる。
【0142】
この第5の実施の形態に係るデータ入力装置のカード92a,92b,…のそれぞれは、図29に例示するバリナリーコード130を有する。このバリナリーコード130は、2値情報を表す個々のビット検出面(反射部RFおよび非反射部NF)のほかに、このビット検出面のそれぞれに隣接する基準面STが配置されている。つまり、バリナリーコードの各ビットは基準面STとビット検出面とが対を成すとともに、全体としては複数ビット分の基準面STとビット検出面が交互に配置されている。
【0143】
これに対し、読取り器131は、1つのLED101と2つのフォトダイオード102A,102Bとを1組とし、この組が複数ビット分に配置されている。詳細には、読取り器131をその上方からみたとき、図29に示すように、あるLED101は、その担当するビット検出面RF(NF)および基準面STの中間またはほぼ中間に位置し、2つのフォトダイオード102A,102Bがビット検出面RF(NF)および基準面STの中心またはほぼ中心に位置するようになっている。
【0144】
この読取り器131に接続される電気回路を部分的に図30に示す。受光部は、ビット検出面RF(NF)に対向するフォトダイオード102A,…,102Aが形成する受光部122Aと、基準面STに対向するフォトダイオード102B,…,102Bが形成する受光部122Bとの両方が電気的に形成される。この両方の受光部122A,122Bは共にレベル比較部132に接続される。このレベル比較部132は、ビット毎に、ビット検出面用の受光部122Aが検出した反射光のレベルを基準面用の受光部122Bが検出した反射光のレベルとを相互に比較し、比較結果を2値(1または0)で表す。
【0145】
いま、各ビットについて、LED101からの光はビット検出面RF(NF)および基準面STに均等に照射されるとする。また、2値論理の「0」を表す反射光レベルを0%,「1」を表す反射光レベルを100%とし、基準面STからの反射光レベルを50%とする。レベル比較器132は基準面STからの反射光レベルを基準にビット検出面RF(NF)からのそれの大小を判定して、2値「0」または「1」で表す。図29に示す3ビット分の判定結果は、図中左側から「0」,「1」,「1」となる。
【0146】
外来光の影響は、ビット検出面RF(NF)および基準面STの両方に同等に影響することが実際上殆どである。そこで、ビット毎に、両面からの反射光をアナログ的に比較することで、外来光の入射があっても、その影響を実際上殆ど確実に排除できる。
【0147】
このように前述した変調、復調処理を行わなくても済み、アナログレベルのまま外来光の影響を除去することができる。しかも、検出ページの高さが変わり、反射光の強度が変わっても、ビット検出面および基準面の反射光強度は同じ幅で変わる。この結果、カードの捲り、すなわち検出ページの高さの変動に因る検出精度の変動も排除できる。
【0148】
したがって、比較的簡単な処理ながら、信頼性の高いページ検出を行うことができる。また前述した第4の実施の形態と同等の作用効果も当然に得られる。
【0149】
なお、上記では、受光ダイオードにより反射光を電気信号に変換していたが、受光トランジスタにより構成してもよい。又、他の受光素子、例えば、CCD,CDS(フォトセル Cd,Se PHOTO CONDUCTIVE CELLS)でも良い。
【0150】
なお、本発明の応用形態として、ページ読み取り装置を用いて読み取った結果を、CD−ROMやROMカセットのような記録媒体に記録された音声データと連動させて、読み取ったページ番号に対応する音声をスピーカから再生する、いわゆるブックリーダとして構成することも考えられる。
【0151】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、種々の形態の入力手段の操作に伴う位置に関する情報検出の豊富化を図ることができる。
【0152】
具体的には、本発明の一態様によれば、周波数は各色毎に割り当てられていることから、所定の入力手段を使用してパネル上の紙等の描画エリアに記載すると、その入力手段からの所定の周波数から位置と固有の色情報が直ちに決定される。そして、この情報を画像処理手段に与えることにより、その決定された色情報と、位置情報とに応じて画像処理を行うことができ、これにより描画エリアに記載された内容と同様の映像が表示手段から得られる。
【0153】
また本発明によれば、入力手段が所定の色情報に応じた周波数を発振しているので、この周波数から色情報を確実に特定することができる。また、前記入力手段に紙等の用紙に画像等を記載できる筆記手段を設けるとともに、当該筆記手段の色に応じた周波数を発振しているので、紙等の用紙からなる描画エリアに筆記手段で記載できるとともに、その筆記手段の色と画像処理手段によって再生される色とを確実に一致させることができる。
【0154】
また本発明によれば、入力手段が紙等の用紙に画像等を記載できる筆記手段を設けるとともに、筆記手段の色に応じた周波数を発振する発振手段を設け、これらを内蔵しかつペン型に構成するので、これを実際の筆記用具のように使用できる。
【0155】
また本発明によれば、入力手段がパネル上に配置されたときにのみ、割り当てられた周波数を一定時間発振できるようにしているので、多数の周波数を使用しても各入力手段を特定することができる。
【0156】
さらに入力手段は、この入力手段に固有の基準周波数を発振していて、所定の筆圧が入力手段に加わると周波数が変化し、例えば薄い色で描画される入力信号であったものが、濃い色で描画されるような入力信号が出力されるので、実際に紙等の描画エリアに記載されたものと同一の映像が表示手段に表示される。
【0157】
また、本発明の別の態様によれば、データ入力装置は、データの入力媒体として使用しかつ一端に少なくとも自己のページを含む情報を記憶させたコード部を配置した複数枚のカードと、この複数枚のカードの枚数を増減可能に積層するための積層手段と、カードに対して位置的にオフセットさせて斜め上方からコード部を臨むように積層手段に配置しかつコード部の情報を非接触で検出する検出手段とを備えるようにした。コード部は例えばバリナリーコードなどである。このカードの捲りに伴って変化するページ番号など、複雑多岐にわたる情報を設定することができる。さらに、カードの枚数、つまりページ数が多くなっても、そのページ検出を非接触で行うことができ、小形で、カード捲りに検出手段が物理的に障害にならず、操作が容易で、かつ比較的低い部品コストを維持することができるデータ入力装置を備えた画像処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理システムを示す斜視図である。
【図2】上記画像処理システムに使用されるペン型の入力手段の構造の一例を示す図である。
【図3】上記画像処理システムで使用する複数の入力手段を示す図である。
【図4】各入力手段が発生する周波数の関係を示す説明図である。
【図5】上記画像処理システムに使用するパネルのメインコントローラの構成を示すブロック図である。
【図6】上記画像処理装置における画像処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理システムを示す斜視図である。
【図8】第2の実施の形態において使用する人形型入力手段の構成を示すブロック図である。
【図9】上記人形型入力手段の電気系統を示すブロック図である。
【図10】第2の実施の形態における画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る画像処理システムのデータ入力装置を示す斜視図である。
【図12】第3の実施の形態の平面図である。
【図13】図12中のIII−III線断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る画像処理システムのデータ入力装置を示す斜視図である。
【図15】データ入力装置の読取り器とバリナリーコードの例を示す一部破断した斜視図である。
【図16】カードのバリナリーコードの大きさと検出光との幾何学的位置関係を示す模式図である。
【図17】読取り器の概略を示す断面図である。
【図18】カードのページが浅いときの読取り器とカードとの間の検出光の軌跡を示す模式図である。
【図19】カードのページが深いときの読取り器とカードとの間の検出光の軌跡を示す模式図である。
【図20】光の反射に伴う拡散を説明する図である。
【図21】発光素子および受光素子に接続される電気系統を示すブロック図である。
【図22】読取り器の構造の別の例を示す概略断面図である。
【図23】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図24】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図25】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図26】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図27】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図28】読取り器の構造のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図29】本発明の第5の実施の形態に係る画像処理システムのデータ入力装置の読取り器とバリナリーコードとを示す概略平面図である。
【図30】発光素子および受光素子に接続される電気系統を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1A 画像処理システム
3、3A データ入力装置(画像入力手段)
5 画像処理装置
7 表示ディスプレイ(表示手段)
31、31a、31b、31c、31d、31e ペン型の入力手段
31A、31B 人形型の入力手段
32 パネル
33 一定領域
35 メインコントローラ
90 データ入力装置
91 装置本体(積層手段)
92a,92b,… カード(入力手段)
93 読取り器(検出手段)
96 バリナリーコード(コード部)
101 LED(発光素子)
102 フォトダイオード(受光素子)
103 反射板
104 セパレータ
111 発光駆動回路(発光駆動手段/検出手段)
114 変調部
121 信号処理回路(信号処理手段/検出手段)
122A,122B 受光部
123 フィルタ部
125 復調部
126 ページ判定回路
130 バリナリーコード(コード部)
131 読取り器
132 レベル比較部
301 発振回路
302 バッテリ
303 アンテナコイル
304 フェライトコア
307 スイッチ
308 発振器(発振手段)
309 電源制御回路
311 筆記手段
312 発振手段
313 筐体
314 ボールペン部
315 つば部
316 筐体内ストッパ
317 コイルばね

Claims (10)

  1. データを入力するために操作する入力手段を備えたデータ入力装置と、このデータ入力装置から与えられた前記データに応じて所定のデータ処理を行うデータ処理装置と、を備えたデータ処理システムにおいて、
    前記データ入力装置は、前記データの入力媒体として使用され、かつ一端に少なくともページ番号を表す情報が印刷されたコード部を備える複数枚のカードと、この複数枚のカードの枚数を増減可能に積層するための積層手段と、前記カードに対して位置的にオフセットされて前記コード部に臨むように前記積層手段に対して配置され、かつ前記コード部の情報を非接触で検出する検出手段と、を備え、
    前記コード部の面積は、前記カードの積層枚数の減少に伴って拡大して形成してあることを特徴とするデータ処理システム。
  2. 前記積層手段は、前記複数枚のカードを観音開き可能な状態に保持した手段であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コード部は、前記ページの情報を含むバーコードであることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記検出手段は、不特定多数の光軸の光を発する発光素子と、この発光素子からの光が前記コード部で反射されたことに伴う反射光を受ける受光素子とを備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシステム。
  5. 前記検出手段は、前記発光素子と前記コード部との間の光路および前記コード部と前記受光素子との間の光路の少なくとも一方に配置した光反射板を備えたことを特徴とする請求項に記載のシステム。
  6. 特定周波数の信号で変調させた光を前記発光素子から発光させる回路を含む発光駆動手段と、
    前記受光素子で受けた前記反射光の中から前記特定周波数の信号を抽出する回路を含む信号処理手段とを備えたことを特徴とする請求項に記載のシステム。
  7. 前記コード部はそのビット毎に参照用の基準面と前記情報を持った検出面とを有し、前記受光素子は前記検出面からの前記反射光を受ける一方の受光素子と前記基準面からの前記反射光を受ける他方の受光素子とを対としてビット毎に備え、
    前記信号処理手段は前記一方の受光素子の出力信号と前記他方の受光素子の出力信号とを比較して前記情報を読み取る回路を備えたことを特徴とする請求項に記載のシステム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステムに使用される請求項1に記載の前記入力媒体。
  9. データを入力するために操作する入力手段を備えたデータ入力装置と、このデータ入力装置から与えられた前記データに応じて所定のデータ処理を行うデータ処理装置と、を備えたデータ処理システムにおいて、
    前記データ入力装置は、前記データの入力媒体として使用され、かつ一端に少なくともページ番号を表す情報が印刷されたコード部を備える複数枚のカードと、この複数枚のカードの枚数を増減可能に積層するための積層手段と、前記カードに対して位置的にオフセットされた前記コード部に臨むように前記積層手段に対して配置され、かつ前記コード部の情報を非接触で検出する検出手段と、を備え、
    前記検出手段は、不特定多数の光軸の光を発する発光素子と、前記コード部で反射されたことに伴う反射光を受ける受光素子とを有し、
    積層された最終ページのカードのコード部を検出する場合に、前記発光素子から出射された光の中心光軸が前記コード部に到達する光のうち最大強度の光の光軸と一致し、かつ、前記反射光の中心光軸が前記受光素子に入る光のうち最大強度の光の光軸と一致するように、前記光のディメンションが設定されていることを特徴とするシステム。
  10. 前記コード部の面積は、前記カードの積層枚数の減少に伴って拡大して形成してあることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
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