JP4647822B2 - 情報認識装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者が視覚によって認識した情報を与えることによって該情報に対応づけられた情報を認識する情報認識装置に関し、特に、文字や文章を学習するために用いられる情報認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、文字や文章を学習するために学習装置として用いられる情報認識装置においては、利用者が視覚によって認識した情報を装置に与え、その結果を出力することにより、利用者に文字や文章を学習させている。
【0003】
例えば、任意の単語を音声として出力し、この単語を構成する文字を利用者に指定させ、利用者が指定した文字が音声にて出力された単語を構成する文字であるかどうかを出力する学習装置がある。このような学習装置においては、任意の単語が音声として出力された場合、利用者は、装置上に配列された文字をボタン操作やタッチペン等により指定することによって、音声によって出力された単語を構成する文字を指定する。その後、利用者が指定した文字が音声として出力された単語を構成する文字である場合は、正解等を示す情報が表示または音声によって出力され、また、利用者が指定した文字が音声として出力された単語を構成する文字でない場合は、不正解等を示す情報が表示または音声によって出力される。これにより、利用者は、音声によって出力された単語を構成する文字を学習することができる。
【0004】
また、利用者が装置上に配列された文字や単語を指定した場合にその文字の読み方が音声として出力される学習装置がある。このような学習装置においては、利用者が装置上に配列された文字や単語をボタン操作やタッチペン等によって指定すると、その読み方が音声として出力され、これにより、利用者は、指定した文字や単語の読み方を学習することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、音声によって出力された単語を構成する文字を利用者がボタン操作やタッチペン等によって指定し、指定した文字が音声によって出力された単語を構成する文字であるかどうかを出力することにより利用者に文字や文章を学習させる学習装置として用いられる情報認識装置においては、複数の文字からなる単語が音声として出力された場合、その単語を構成する文字を利用者が順次指定していくことになるため、指定した文字列を利用者が視覚的に認識することができないという問題点がある。また、利用者が指定した文字を修正する場合、修正を希望する文字だけを修正することはできず、単語を構成する文字を再度順次指定しなおさなければならないという問題点がある。
【0006】
また、利用者が装置上に配列された文字や単語を指定した場合にその文字の読み方が音声として出力される学習装置として用いられる情報認識装置においても、複数の文字からなる単語の文字を利用者が指定する場合、その単語を構成する文字を順次指定していくことになるため、指定した文字列を利用者が視覚的に認識することができないという問題点がある。
【0007】
また、幼児や年少者を対象とした学習装置として用いられる情報認識装置においては、文字を指定する手段として耐久性の優れたものが好ましいが、ボタン操作やタッチペン等においては、耐久性に優れているとは言い難い。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、利用者が指定した文字列等の情報群を視覚的に認識することができるとともに利用者が容易に文字列を指定することができる情報認識装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、
非接触状態で情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグが内蔵された情報記憶媒体と、前記情報記憶媒体に対する情報の書き込み及び読み取りを行う情報認識手段とを有し、前記情報記憶媒体が前記情報認識手段に装着されることにより前記情報記憶媒体に書き込まれた情報が前記情報認識手段にて読み取られる情報認識装置であって、
前記情報記憶媒体は、それぞれに前記ICタグが設けられた複数の面から構成される立方体であり、前記複数の面に設けられた前記ICタグのそれぞれは、当該ICタグが設けられた面に対向する面に表示される情報によって識別される第1の情報と当該ICタグが設けられた面を識別可能な第2の情報とが書き込まれ、
前記情報認識手段は、前記情報記憶媒体が組み込み可能に構成された凹部を有し、該凹部には、底面に第1のアンテナが設けられるとともに側面に第2のアンテナが設けられ、前記情報記憶媒体が前記凹部に組み込まれた場合に前記情報記憶媒体を構成する複数の面のうち前記底面に接する面に設けられたICタグに対して前記第1のアンテナを介して前記第1の情報の書き込み及び読み取りを行い、また、前記情報記録媒体を構成する複数の面について、前記情報記憶媒体が前記凹部に正しい向きとなるように組み込まれた場合に前記凹部の底面に接する面と前記第2のアンテナが設けられた側面に接する面との組み合わせを記憶しておき、前記情報記憶媒体が前記凹部に組み込まれた場合に、前記凹部の底面に接する面に設けられたICタグから前記第2の情報を前記第1のアンテナを介して読み取るとともに、前記第2のアンテナが設けられた側面に接する面に設けられたICタグから前記第2の情報を前記第2のアンテナを介して読み取り、読み取った前記第2の情報によって識別される面の組み合わせが、前記記憶している面の組み合わせである場合、前記情報記憶媒体が前記凹部に正しい向きとなるように組み込まれている旨を出力する
【0012】
また、前記凹部は、前記情報記憶媒体が複数個組込み可能となるように複数の領域に分割されており、前記分割されたそれぞれの領域毎に当該領域に組み込まれた情報記憶媒体に対する情報の書き込み及び読み取りを行うことを特徴とする。
【0013】
また、前記情報認識手段は、前記情報記憶媒体から読み取った前記第1の情報を音声にて出力する音声出力手段を有することを特徴とする。
【0014】
(作用)
上記のように構成された本発明においては、複数の面から構成される多面体の情報記憶媒体の各面のそれぞれに、非接触状態にて情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグが設けられている。この各面に設けられたICタグのそれぞれに所望の情報を書き込んでおき、さらに、多面体を立方体とした場合は、その面に対向する面にはそれぞれICタグに書き込まれた情報を識別可能な情報を表示しておく。このような情報記憶媒体を、情報認識手段に設けられた凹部に組み込むと、情報記憶媒体を構成する複数の面のうち情報記憶媒体が凹部に組み込まれた方向によって指定される面に設けられたICタグに対して情報の書き込み及び読み取りが行われる。ここで、情報記憶媒体が情報認識手段に組み込まれた場合に利用者が視覚的に確認可能な面に対向する面に設けられたICタグに書き込まれた情報が読み取られるように構成することにより、利用者が視覚的に確認可能な情報にて識別される情報が情報認識手段にて読み取られることになる。例えば、ICタグのそれぞれに文字情報を書き込んでおき、さらに、情報記憶媒体を構成する各面に、対向する面に設けられたICタグに書き込まれた文字情報を表示しておけば、この情報記憶媒体が情報認識手段の凹部に組み込まれた場合に、利用者が視覚的に認識した文字情報が情報認識手段にて認識されることになる。
【0015】
これにより、複数の情報記憶媒体を情報認識手段に組み込むことによって所望の情報を情報認識手段に認識させる場合に、利用者が情報認識手段に認識させるために指定した文字列等の情報群を視覚的に認識することができるとともに、利用者が指定した情報を修正する場合、修正を希望する情報だけを修正すればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の情報認識装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【0018】
本形態は図1に示すように、非接触状態にて情報の書き込み及び読み取りが可能な非接触型ICタグが内蔵され、この非接触型ICタグを用いて情報の書き込みあるいは読み取りが行われるとともに、表面に所定の情報が表示された情報記憶媒体である情報記憶ブロック10と、情報記憶ブロック10が装着されることにより情報記憶ブロック10に対する情報の書き込みあるいは読み取りを行う情報認識器20と、情報記憶ブロック10に書き込む情報を情報認識器20に与えるためのキーボード30とから構成されている。また、情報認識器20は、情報記憶ブロック10に対する情報の書き込みあるいは読み取りを行う情報書込/読取部21と、情報記憶ブロック10に内蔵された非接触型ICタグと情報書込/読取部21との間における情報の送受信を非接触状態にて行うための第1のアンテナ29と、情報記憶ブロック10に書き込む情報を音声にて入力するためのマイク23と、マイク23を介して入力された音声情報や情報書込/読取部21にて情報記憶ブロック10から読み取られた情報に対応する音声情報が格納された記憶部26と、情報認識器20に予め設定された機能を選択するための操作ボタン25と、情報書込/読取部21にて情報記憶ブロック10から読み取られた情報や操作ボタン25を操作することにより出力されるべき情報を音声にて出力するための音声出力手段であるスピーカ24と、電源部22と、マイク23を介して入力された音声を記憶部26に格納するとともにそれに対応する情報を情報書込/読取部21に与え、また、情報書込/読取部21にて情報記憶ブロック10から読み取られた情報に対応する音声情報や操作ボタン25を操作することにより出力されるべき音声情報を記憶部26から抽出し、スピーカ24を介して音声にて出力し、また、キーボード30を介して入力された情報を情報書込/読取部21に与える制御部27とから構成されている。
【0019】
以下に、上記のように構成された情報認識器20の構造について説明する。
【0020】
図2は、図1に示した情報認識器20の構造の一例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は情報記憶ブロック10が装着された状態を示す図である。
【0021】
図2に示すように本形態における情報認識器20においては、利用者が操作を行う操作面上に、複数の操作ボタン25とマイク23とが設けられており、さらに、情報記憶ブロック10を装着するための凹部となる組込みボックス1が情報記憶ブロック10の大きさ毎に複数に区切られて設けられている。なお、この組込みボックス1の底面にはアンテナ29がそれぞれ設けられている。
【0022】
このような情報認識器20に対して、情報記憶ブロック10を組込みボックス1に組み込むように装着すると、組込みボックス1に組み込まれた情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグに書き込まれた情報がアンテナ29を介して情報書込/読取部21にて読み取られ、制御部27の制御によってスピーカ24を介して音声にて出力される。
【0023】
ここで、情報認識器20に装着される情報記憶ブロック10の構造について説明する。
【0024】
図3は、図1に示した情報記憶ブロック10の構造の一例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は情報記憶ブロック10を構成する各面に設けられるICタグの設置状態を示す図である。
【0025】
本形態における情報記憶ブロック10は図3に示すように、複数の面から構成される立方体であり、立方体を構成する各面の表面には、視覚的に認識可能な情報がそれぞれ表示されており、また、その各面にはそれぞれ、対向する面に表示された情報によって識別される第1の情報が書き込まれたICタグ12a〜12fが内蔵あるいは裏面に貼付されている。すなわち、例えば、表面に“た”が情報として記載された面に対向する面には“た”が情報として書き込まれたICタグ12fが内蔵あるいは裏面に貼付されており、表面に“ち”が情報として記載された面に対向する面には“ち”が情報として書き込まれたICタグ12dが内蔵あるいは裏面に貼付されており、表面に“つ”が情報として記載された面に対向する面には“つ”が情報として書き込まれたICタグ12bが内蔵あるいは裏面に貼付されている。ここで、情報記憶ブロック10を構成する各面に設けられたICタグ12a〜12fは、外部に設けられた情報書込/読取装置に密着することにより情報の書き込みあるいは読み出しが行われる密着型の非接触型ICタグである。
【0026】
以下に、上記のように構成された情報認識装置の動作について、情報記憶ブロック10を構成する各面に文字が表示されるとともにICタグ12a〜12fに該文字情報が書き込まれており、この情報記憶ブロック10を用いて単語の読み方や書き方を学習する場合を例に挙げて説明する。
【0027】
利用者が、所望の単語の読み方を学習する場合、まず、読み方を学習する単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を、該文字が表示された面が上面となるように組込みボックス1に組み込む。なお、この情報記憶ブロック10の組込みボックス1への組み込みにおいては、利用者が読み方を学習を希望する単語が複数の文字から構成されるものである場合、単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を全て組込みボックス1に組み込む。
【0028】
利用者が読み方を学習する単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を全て組込みボックス1に組み込んだ後、決定を示すための所定の操作ボタン25を押下すると、情報書込/読取部21において、組込みボックス1に組み込まれた情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグ12a〜12fに書き込まれた情報がアンテナ29を介して読み取られる。ここで、情報書込/読取部21におけるICタグ12a〜12fからの情報の読み取りは、情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグ12a〜12fのうち、組込みボックス1の底面に接している面に内蔵されたICタグのみから行われる。これは、アンテナ29の大きさ等によってそのように制限されている。すなわち、図2(b)に示すように、“た”,“ま”,“こ”,“゛”という文字が表示された情報記憶ブロック10を組込みボックス1に組み込んだ場合、“た”が表示された情報記憶ブロック10の“た”が表示された面に対向する面には“た”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“た”が文字情報として読み取られ、また、“ま”が表示された情報記憶ブロック10の“ま”が表示された面に対向する面には“ま”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“ま”が文字情報として読み取られ、また、“こ”が表示された情報記憶ブロック10の“こ”が表示された面に対向する面には“こ”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“こ”が文字情報として読み取られ、また、“゛”が表示された情報記憶ブロック10の“゛”が表示された面に対向する面には“゛”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“゛”が文字情報として読み取られることになる。
【0029】
その後、制御部27において、情報書込/読取部21にて読み取られた“た”,“ま”,“こ”,“゛”に対応する音声情報が記憶部26から抽出され、スピーカ24を介して音声にて“たまご”と出力される。
【0030】
これにより、利用者は“たまご”の読み方を学習することができる。
【0031】
また、音声によって出力された単語の書き方を利用者が学習することもできる。
【0032】
利用者が、音声によって出力された単語の書き方を学習する場合は、まず、単語を音声にて出力させるための所定の操作ボタン25を押下すると、スピーカ24を介して任意の単語が音声にて出力される。なお、本形態においては、スピーカ24を介して“たまご”という単語が音声にて出力されるものとする。
【0033】
利用者は、スピーカ24を介して音声にて出力された単語を聞いて、その単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を、その単語を構成するそれぞれの文字が表示された面が上面となるように組込みボックス1に組み込む。なお、この情報記憶ブロック10の組込みボックス1への組み込みにおいては、スピーカ24を介して音声にて出力された単語が複数の文字から構成されるものである場合、単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を全て組込みボックス1に組み込む。
【0034】
利用者がスピーカ24から音声にて出力された単語を構成する文字が表示された情報記憶ブロック10を全て組込みボックス1に組み込んだ後、決定を示すための所定の操作ボタン25を押下すると、情報書込/読取部21において、組込みボックス1に組み込まれた情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグ12a〜12fに書き込まれた情報がアンテナ29を介して読み取られる。ここで、情報書込/読取部21におけるICタグ12a〜12fからの情報の読み取りは、情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグ12a〜12fのうち、組込みボックス1の底面に接している面に内蔵されたICタグのみから行われる。すなわち、図2(b)に示すように、“た”,“ま”,“こ”,“゛”という文字が表示された情報記憶ブロック10を組込みボックス1に組み込んだ場合、“た”が表示された情報記憶ブロック10の“た”が表示された面に対向する面には“た”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“た”が文字情報として読み取られ、また、“ま”が表示された情報記憶ブロック10の“ま”が表示された面に対向する面には“ま”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“ま”が文字情報として読み取られ、また、“こ”が表示された情報記憶ブロック10の“こ”が表示された面に対向する面には“こ”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“こ”が文字情報として読み取られ、また、“゛”が表示された情報記憶ブロック10の“゛”が表示された面に対向する面には“゛”が情報として書き込まれたICタグが設けられているため、情報書込/読取部21において“゛”が文字情報として読み取られることになる。
【0035】
その後、制御部27において、情報書込/読取部21にて読み取られた“た”,“ま”,“こ”,“゛”と、スピーカ24を介して音声にて出力された情報とが比較され、両者が一致している場合は正解等を示す情報がスピーカ24を介して音声にて出力され、また、両者が一致していない場合は不正解等を示す情報がスピーカ24を介して音声にて出力される。本形態においては、情報書込/読取部21にて読み取られた情報とスピーカ24を介して音声にて出力された情報とが一致しているため、正解等を示す情報がスピーカ24を介して出力される。
【0036】
これにより、利用者は“たまご”の書き方を学習することができる。
【0037】
なお、上述した実施の形態においては、情報記憶ブロック10の各面には文字が記載されており、また、その面に対向する面に設けられたICタグ12a〜12fには、当該文字情報が書き込まれているが、情報記憶ブロック10の各面に記載する情報及びICタグ12a〜12fに書き込む情報は文字あるいは該文字情報に限らず、情報記憶ブロック10の各面に単語を記載し、その面に対向する面に設けられたICタグ12a〜12fに、当該単語を識別可能な情報を書き込むことも考えられる。例えば、情報記憶ブロック10の各面に英単語を記載し、その面に対向する面に設けられたICタグ12a〜12fに、当該英単語を識別可能な情報を書き込んでおき、上記同様にこの情報記憶ブロック10を組み合わせて情報認識器20に装着することにより、複数の英単語からなる英文を学習することができる。
【0038】
また、情報記憶ブロック10を利用者が任意に与えた情報を有するものとして利用することもできる。
【0039】
情報記憶ブロック10を利用者が任意に与えた情報を有するものとする場合は、まず、利用者は情報記憶ブロック10を構成する各面に所望の文字や絵柄等の情報を記載あるいはシール等にて貼付する。
【0040】
次に、各面に所望の文字や絵柄等の情報が記載あるいはシール等にて貼付された情報記憶ブロック10を組込みボックス1に組み込む。
【0041】
次に、組込みボックス1に組み込まれた状態において上面となっている面に記載あるいはシール等にて貼付された情報に対応づける情報を、マイク23を介して音声にて入力したり、キーボード30を介してキー入力したりすることによって情報認識器20に与える。
【0042】
すると、情報認識器20内の情報書込/読取部21において、マイク23あるいはキーボード30を介して与えられた情報が、情報記憶ブロック10の、組込みボックス1の底面に接している面に設けられたICタグにアンテナ29を介して書き込まれる。これは、上述した情報書込/読取部21におけるICタグ12a〜12fからの情報の読み取り動作と同様に、アンテナ29の大きさ等によって、情報記憶ブロック10に内蔵されたICタグのうち、組込みボックス1の底面に接している面に設けられたICタグに対してのみ情報が書き込まれるように制限されている。
【0043】
その後、利用者は、自分で設定した情報によって単語等の学習を行うことができる。例えば、情報記憶ブロック10を構成する面にりんごの絵柄を記載あるいはシール等にて貼付しておき、さらに、その面に対向する面に設けられたICタグに“りんご”という単語を音声にて書き込んでおけば、この情報記憶ブロック10を、りんごの絵柄が記載あるいはシール等にて貼付された面が上面となるように組込みボックス1に組み込んだ場合、情報書込/読取部21において、りんごの絵柄が記載あるいはシール等にて貼付された面に対向する面に設けられたICタグから“りんご”という情報が読み出され、制御部27における制御によって“りんご”といい単語がスピーカ24を介して音声にて出力されることになる。なお、“I”,“You”,“He”や、“like”,“speak”,“write”や、“Japanese”,“English”,“French”のような単語を記載したブロックを用いることによって、単語を並べる順序や発音を学習する装置として使用することもでき、さらに、1つの記録部に、Jモードは「日本語」、Eモードは「英語」といった設定情報とともに対応する情報を記録しておき、操作ボタン25を操作することでJモードあるいはEモードに設定してその発音の出力内容を変えることにより外国語の学習装置としても使用することができる。
【0044】
ここで、情報記憶ブロック10の表面には文字等の情報が表示されるため、組込みボックス1に対する情報記憶ブロック10の組み込み方向を検出することができれば好ましい。
【0045】
以下に、組込みボックス1に対する情報記憶ブロック10の組み込み方向を検出することができる情報認識器について説明する。
【0046】
図4は、図1に示した情報認識器20の構造の他の例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は(a)に示した組込みボックス1の断面図、(c)は(a)に示した情報認識器に装着される情報記憶ブロックを示す図、(d)は(a)に示した組込みボックス1に(c)に示した情報記憶ブロックが正しい方向に組込まれた状態を示す図、(e)は(a)に示した組込みボックス1に(c)に示した情報記憶ブロックが正しくない方向に組込まれた状態を示す図である。
【0047】
本形態における情報認識器は図4(a),(b)に示すように、図2に示した情報認識器に対して、組込みボックス1内において、区切られた領域毎にプッシュ型のスイッチ2がその領域の片隅に設けられており、さらに、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しい方向に組み込まれた場合に点灯するOKランプ28aと、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しくない方向に組み込まれた場合に点灯するNGランプ28bとが各領域毎に設けられて構成されている。
【0048】
また、図4(a),(b)に示した情報認識器に装着される情報記憶ブロックは図4(c)に示すように、2つの対向する角部に切欠き13a,13bが設けられており、さらに、各面に表示される情報は、図4(a),(b)に示した情報認識器の組込みボックス1に、上面に表示される情報が正しい方向となるように情報記憶ブロック11を組み込んだ際に、切欠き13aあるいは切欠き13bが、スイッチ2が設けられている部分に位置するような向きに表示されている。
【0049】
図4(c)に示したような情報記憶ブロック11を、上面に表示される情報が正しい方向となるように組込みボックス1に組み込んだ場合は、図4(d)に示すように、切欠き13aあるいは切欠き13bが、スイッチ2が設けられている部分に位置し、それにより、スイッチ2が押されていない状態となる。
【0050】
また、図4(c)に示したような情報記憶ブロック11を、上面に表示される情報が正しくない方向となるように組込みボックスに組み込んだ場合は、図4(e)に示すように、切欠き13aあるいは切欠き13bが、スイッチ2が設けられていない部分に位置し、それにより、スイッチ2が情報記憶ブロック11によって押された状態となる。
【0051】
そこで、スイッチ2が押されていない状態となった場合にOKランプ28aを点灯させ、スイッチ2が押された状態となった場合にNGランプ28bを点灯させるようにすれば、利用者は、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しい方向で組み込まれているかどうかを容易に判断することができるようになる。
【0052】
図5は、図1に示した情報認識器20の構造の他の例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は(a)に示した組込みボックス1の断面図である。
【0053】
本形態における情報認識器は図5(a),(b)に示すように、図2に示した情報認識器に対して、組込みボックス1の底面以外にその側面にも情報書込/読取部21と情報記憶ブロック10との間における情報の送受信を行うための第2のアンテナ29aが設けられており、さらに、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しい方向に組み込まれた場合に点灯するOKランプ28aと、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しくない方向に組み込まれた場合に点灯するNGランプ28bとが各領域毎に設けられて構成されている。
【0054】
上記のように構成された情報認識器においては、組込みボックス1に情報記憶ブロックが組込まれた場合に、情報記憶ブロックに内蔵されたICタグのうち組込みボックス1の底面に接している面に設けられたICタグと、組込みボックス1のアンテナ29aが設けられた面に接している面に設けられたICタグとから情報が読み取られる。
【0055】
情報記憶ブロックは、組込みボックス1に対して、上面に表示された情報が正しい向きとなるように組込まれた場合、組込みボックス1の底面に接する面とアンテナ29aが設けられた側面に接する面との組み合わせが一意的に決まる。
【0056】
そこで、情報記憶ブロックの各面に設けられているICタグに、表面に記載された情報以外に、各面を識別可能な第2の情報を書き込んでおくともに、情報記憶ブロックが、組込みボックス1に対して、上面に表示された情報が正しい向きとなるように組込まれた場合における、組込みボックスの底面に接する面とアンテナ29aが設けられた側面に接する面との組み合わせを情報認識器20の記憶部26に予め格納しておく。
【0057】
そして、組込みボックス1に情報記憶ブロックが組込まれた際に、情報書込/読取部21において、情報記憶ブロックに内蔵されたICタグのうち組込みボックスの底面に接している面に設けられたICタグと、組込みボックスのアンテナ29aが設けられた側面に接している面に設けられたICタグから各面を識別可能な情報をアンテナ29,29aを介して読み取り、読み取った情報によって識別される面の組み合わせが、情報記憶ブロックが、組込みボックスに対して、上面に表示された情報が正しい向きとなるように組み込まれた場合における、組込みボックスの底面に接する面とアンテナ29aが設けられた側面に接する面との組み合わせである場合にOKランプ28aを点灯させ、それ以外の場合にNGランプ28bを点灯させるようにすれば、利用者は、情報記憶ブロックが組込みボックスに正しい方向で組み込まれているかどうかを容易に判断することができるようになる。
【0058】
なお、上述した実施の形態においては、情報記憶ブロック10の各面に文字や単語や絵柄等の情報を記載し、また、その面に対向する面に設けられたICタグ12a〜12fに、当該情報によって識別される情報を書き込み、これらの情報を認識するものについて説明したが、本発明は、予め設定された情報をICタグ12a〜12fに書き込み、その面に対向する面に、該情報を識別可能な情報を記載しておき、情報記憶ブロックを情報認識装置に装着した場合に、ICタグ12a〜12fに書き込まれた情報を読み出し、読み出された情報に基づいて所定の動作を行うものであれば、上述したようなものに限らない。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0060】
(1)非接触状態で情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグが内蔵された情報記憶媒体を、それぞれにICタグが設けられた複数の面から構成される多面体とし、情報記憶媒体に対する情報の書き込み及び読み取りを行う情報認識手段に、情報記憶媒体が組み込み可能に構成された凹部を設け、情報記憶媒体が凹部に組み込まれた場合に情報記憶媒体を構成する複数の面のうち1つの面に設けられたICタグに対する情報の書き込み及び読み取りを行う構成としたため、利用者は、所望の情報を情報認識手段に読み取らせる場合に該情報が書き込まれたICタグが内蔵された多面体を凹部に組み込むだけでよく、利用者にとって簡単な操作で所望の情報を情報認識手段に認識させることができるとともに、耐久性に優れたものとすることができる。
【0061】
(2)多面体を立方体とし、立方体を構成する各面のそれぞれに、対向する面に設けられたICタグに書き込まれた情報を識別可能な情報を表示しておくものにおいては、情報記憶媒体が情報認識手段の凹部に組み込まれた場合に利用者が視覚的に確認可能な面に対向する面に設けられたICタグに書き込まれた情報が読み取られるように構成すれば、複数の情報記憶媒体を情報認識手段に組み込むことによって所望の情報を情報認識手段に認識させる場合に、利用者が情報認識手段に認識させるために指定した文字列等の情報群を視覚的に認識することができるとともに、利用者が指定した情報を修正する場合、修正を希望する情報だけを修正すればよい。
【0062】
(3)情報記憶媒体に所望の情報を書き込むことができるため、利用者は、情報記憶媒体が情報認識手段の凹部に組み込まれた場合に情報が書き込まれるICタグが設けられた面に対向する面に、ICタグに書き込むべき情報を識別可能な情報を記載しておけば、ICタグに書き込まれる情報とそれぞ識別するために記載される情報との対応づけを任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報認識装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した情報認識器の構造の一例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は情報記憶ブロックが装着された状態を示す図である。
【図3】図1に示した情報記憶ブロックの構造の一例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は情報記憶ブロックを構成する各面に設けられるICタグの設置状態を示す図である。
【図4】図1に示した情報認識器の構造の他の例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は(a)に示した組込みボックスの断面図、(c)は(a)に示した情報認識器に装着される情報記憶ブロックを示す図、(d)は(a)に示した組込みボックスに(c)に示した情報記憶ブロックが正しい方向に組込まれた状態を示す図、(e)は(a)に示した組込みボックスに(c)に示した情報記憶ブロックが正しくない方向に組込まれた状態を示す図である。
【図5】図1に示した情報認識器の構造の他の例を示す図であり、(a)は外観図、(b)は(a)に示した組込みボックスの断面図である。
【符号の説明】
1 組込みボックス
2 スイッチ
10,11 情報記憶ブロック
12a〜12f ICタグ
13a,13b 切欠き
20 情報認識器
21 情報書込/読取部
22 電源部
23 マイク
24 スピーカ
25 操作ボタン
26 記憶部
27 制御部
28a OKランプ
28b NGランプ
29,29a アンテナ
30 キーボード

Claims (3)

  1. 非接触状態で情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグが内蔵された情報記憶媒体と、前記情報記憶媒体に対する情報の書き込み及び読み取りを行う情報認識手段とを有し、前記情報記憶媒体が前記情報認識手段に装着されることにより前記情報記憶媒体に書き込まれた情報が前記情報認識手段にて読み取られる情報認識装置であって、
    前記情報記憶媒体は、それぞれに前記ICタグが設けられた複数の面から構成される立方体であり、前記複数の面に設けられた前記ICタグのそれぞれは、当該ICタグが設けられた面に対向する面に表示される情報によって識別される第1の情報と当該ICタグが設けられた面を識別可能な第2の情報とが書き込まれ、
    前記情報認識手段は、前記情報記憶媒体が組み込み可能に構成された凹部を有し、該凹部には、底面に第1のアンテナが設けられるとともに側面に第2のアンテナが設けられ、前記情報記憶媒体が前記凹部に組み込まれた場合に前記情報記憶媒体を構成する複数の面のうち前記底面に接する面に設けられたICタグに対して前記第1のアンテナを介して前記第1の情報の書き込み及び読み取りを行い、また、前記情報記録媒体を構成する複数の面について、前記情報記憶媒体が前記凹部に正しい向きとなるように組み込まれた場合に前記凹部の底面に接する面と前記第2のアンテナが設けられた側面に接する面との組み合わせを記憶しておき、前記情報記憶媒体が前記凹部に組み込まれた場合に、前記凹部の底面に接する面に設けられたICタグから前記第2の情報を前記第1のアンテナを介して読み取るとともに、前記第2のアンテナが設けられた側面に接する面に設けられたICタグから前記第2の情報を前記第2のアンテナを介して読み取り、読み取った前記第2の情報によって識別される面の組み合わせが、前記記憶している面の組み合わせである場合、前記情報記憶媒体が前記凹部に正しい向きとなるように組み込まれている旨を出力する情報認識装置。
  2. 請求項1に記載の情報認識装置において、
    前記凹部は、前記情報記憶媒体が複数個組込み可能となるように複数の領域に分割されており、前記分割されたそれぞれの領域毎に当該領域に組み込まれた情報記憶媒体に対する情報の書き込み及び読み取りを行うことを特徴とする情報認識装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の情報認識装置において、
    前記情報認識手段は、前記情報記憶媒体から読み取った前記第1の情報を音声にて出力する音声出力手段を有することを特徴とする情報認識装置。
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