JP3984664B2 - 創傷被覆材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱傷、切傷、擦過傷、潰瘍などの治療において、患部を被覆、保護するための創傷被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱傷、切傷、擦過傷、潰瘍などの治療において、患部を被覆、保護するための創傷被覆材としては、綿、ガーゼ、不織布、軟膏、などが使用されてきた。また、熱傷には、特に豚皮、キチン繊維等からなる不織布などが使用されている。
【0003】
しかし、ガーゼなどの綿製品は吸水性が十分とは言えず、創傷から浸み出す体液を速やかに吸収できないという欠点があった。また、綿製品は水分の放出が緩慢であるため、乾きにくく傷口がむれる傾向にあり、これを防ぐために、創傷被覆用の綿製品を頻繁に交換せねばならず手間がかかるという問題もあった。また、軟膏は創傷被覆効果が低く、処置に手間がかかるという欠点があった。
【0004】
これに対し、最近ではアルギン酸系の創傷被覆材が提案されている(例えば特開平7−136240号、特開平7−155369号)。これらのアルギン酸系創傷被覆材は、いずれも繊維状のアルギン酸塩を不織布状あるいは布状に加工したものを使用している。そのため、傷口に固定するために別途粘着剤付きのフィルムあるいは絆創膏で不織布を止めなければならず、迅速な治療の障害となる。これは先のガーゼと同様である。また、アルギン酸繊維を固定するためにフィルムを使用するため、フィルムの透湿度が低い場合はかえって傷口がむれる結果となる。上記公開特許公報の記載によれば、アルギン酸塩繊維からなる創傷被覆材は体液を吸収してゲル化し、止血効果を有し、痛みを緩和し、治療を促進するために適した湿潤状態を保持する効果があるとの見解が示されている。これらの繊維状アルギン酸塩を用いた不織布は傷口から浸出する体液を吸収し、たしかに膨潤して傷口を湿潤状態に保持するが、止血効果や痛みを緩和して治療を促進する効果は十分とは言いがたい。むしろアルギン酸塩繊維が体液を保持し、放散しにくいためにかえって傷口がむれる場合が多い。このように、現在使用されている多くの創傷被覆材は傷口がむれやすいという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためなされたものであり、傷口を速やかに乾燥させ、痛みを和らげ、治癒を促進する働きを有する創傷被覆材を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する手段として、傷口から浸出する体液を速やかに吸収し且つ速やかに水分を放散する機能を有する特定の微粒子を皮膜形成材等に配合することとしたものである。すなわち、本発明は、アルギン酸多価金属塩微粒子と、前記微粒子を創傷面上に保持するための粒子保持材とを含む創傷被覆材であって、前記微粒子の含有量が前記創傷被覆材全体の0.1〜30重量%である創傷被覆材に関するものである。
【0007】
本発明は、アルギン酸多価金属塩の吸放湿特性並びに湿潤時の寸法安定性を創傷保護の面から有効に利用しようとするものである。周囲の湿度に応じて水分を吸収・放散するアルギン酸多価金属塩の「水分呼吸性」は傷口を適度な湿度環境に保ちつつ、傷口を速やかに乾燥させる機能を有する。本発明では、このようなアルギン酸多価金属塩の機能を十分に発揮させるために、該アルギン酸多価金属塩を微粒子状とし、且つ粒子保持材によって前記微粒子が創傷面上に皮膜状に保持されるようにしたものである。
【0008】
この点について、図1および図2に本発明の創傷被覆材の例を概念図として示す。すなわち、図1は粒子保持材として高分子化合物等の皮膜形成材を使用し、創傷面上にアルギン酸多価金属塩微粒子を含む皮膜を形成させた場合を示している。また、図2は粒子保持材として粘着材を使用し、創傷面からアルギン酸多価金属塩微粒子が脱落しないようにしたものである。勿論、本発明の創傷被覆材の形態はこれらのみに限定されるものではないが、このように水分呼吸性および寸法安定性に優れるアルギン酸多価金属塩微粒子を創傷面に分散・保持させることのできる本発明の創傷被覆材を使用すれば、傷口から浸出する体液を速やかに吸収するとともに、体液を速やかに放散させて傷口を乾燥させることができるため、痛みを和らげて治癒を促進する効果を格段に向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(1)アルギン酸多価金属塩微粒子
アルギン酸とは、多糖類の1種であり、マンヌロン酸及びその異性体であるグルクロン酸(C595 ・COOH)の脱水重合体である。アルギン酸は通常、乾燥海藻の炭酸ナトリウム抽出液を塩酸で処理して得られる。本発明のアルギン酸の多価金属塩は、アルギン酸を多価金属イオンで架橋した構造を有するものであり、アルギン酸とは異なり、水に対して不溶性である。また、アルギン酸の多価金属塩は、単に多価金属イオンで架橋しただけではゲル状を呈する場合があるが、本発明においては微粒子状のものを用いる必要があり、好ましくはレーザー光散乱方式によって空気中で測定した平均粒径が0.1〜100μm、好ましくは1〜80μmの粒状(ビーズ状)に調製して用いる。
【0011】
このようなアルギン酸の多価金属塩は、例えばアルギン酸とナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との一価金属塩の水溶液をスプレードライ法、エマルジョン法等により微細粒子とした後、多価金属イオンを含む水溶液中に浸漬させることにより得ることができる。また、前記アルギン酸の一価金属塩の水溶液あるいはそれを酸で処理したものを、多価金属イオンを有する水溶液で撹拌後、不溶物を分取し、乾燥、粉砕させて粉粒体としてもよい。
【0012】
ここで、多価金属塩としては、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、バリウム、ストロンチウム、銅、鉄、アルミニウム、コバルト、等との金属塩が挙げられる。それらの内、アルギン酸カルシウム、アルギン酸亜鉛、アルギン酸マグネシウム、アルギン酸バリウムが好ましく、アルギン酸カルシウムが特に好ましい。
【0013】
アルギン酸カルシウムの微粒子は、水分呼吸性に優れ、また吸湿しても、形状及び寸法にほとんど差が生じないという特徴がある。図3にアルギン酸カルシウムビーズの水分呼吸性を測定した結果を示した。これは、相対湿度20%の雰囲気下であらかじめ乾燥させたサンプルを95%の相対湿度雰囲気下に置いて重量変化を記録し、平衡状態になった時点で(95%の相対湿度雰囲気下に置いてから100時間後)、再び20%の相対湿度雰囲気下に移して、重量変化を記録した結果をグラフにしたものである。粒状充填材として通常用いられるシリカゲル、ゼオライト、微結晶セルロースに比べ、アルギン酸カルシウムビーズは高い水分呼吸性を有していることがわかる。
【0014】
また、図4および図5は、実施例2で製造したアルギン酸カルシウムビーズとセルロース微粒子(商品名ACパウダー、日清紡績株式会社製)の粒度分布を空気中ならびに水中でレーザー粒径測定器を用いてレーザー光散乱方式により測定した結果である。アルギン酸カルシウムビーズの粒径は、例えば空気中での平均粒径が35μmの場合、水中での平均粒径は38μmと、水中にあってもほとんど膨潤することなく空気中の値と大きく変わらないことがわかる(図4)。また、例えば空気中で平均粒径が100μmのものでも、水中では平均粒径は110μmにしかならない。これに対してセルロース微粒子は、例えば空気中での平均粒径が40μmの場合、水中での平均粒径は60μmである(図5)。
【0015】
このように、本発明におけるアルギン酸多価金属塩微粒子は、高い水分呼吸性と吸湿時における優れた寸法安定性を併せ持つものであり、これを創傷被覆材として用いることによって、傷口のむれを生じさせない創傷被覆材を得ることができる。
【0016】
本発明の創傷被覆材では、前記アルギン酸多価金属塩微粒子は創傷被覆材全体重量中の0.1〜30重量%含有されることが好ましい。アルギン酸多価金属塩微粒子の含有量が0.1重量%未満であれば、少な過ぎて当該化合物を添加した効果が十分発揮されない。また、30重量%より多いと創傷被覆膜が厚くなりすぎて剥がれが生じたり、傷のムレを引き起こしたりするので好ましくない。
【0017】
(2)粒子保持材
本発明の粒子保持材としては、上記図1のように創傷面上に皮膜を形成することのできる皮膜形成材を使用することができる。皮膜形成材として用いることのできる物質としては、人体に害をおよぼさない高分子化合物が挙げられる。製薬材料として安全性が確立された日本薬局方に掲載されている高分子化合物、あるいは香粧品材料として認められた粧原基に掲載された高分子化合物、あるいは医薬部外品として安全性の認められた高分子化合物、食品添加物として安全性が確認された高分子化合物を使用することが好ましいが、人体に対する安全性が確立された高分子化合物であれば、如何なる高分子化合物をも使用することができる。もちろん使用する前に十分な安全性試験を行って配合量を決める必要がある。
【0018】
好ましくは、皮膜形成剤としては、天然由来の多糖類、タンパク質等のポリアミノ酸系化合物、多糖類を化学的に修飾した多糖類誘導体、および合成高分子物質からなる群から選ばれる高分子化合物が用いられる。
【0019】
天然由来の多糖類としては、例えば、セルロース、アラビアゴム、トラガントガム、グアーガム、ガラクタン、キャロブガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、アイリスモス、クインスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、ペクチン、寒天、デンプン、グリチルリチン酸、アルゲコロイド、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、カードラン等が挙げられる。
【0020】
多糖類誘導体としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体、カルボキシメチルデンプンナトリウム、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、エステルガム、結晶セルロースなどが挙げられる。
【0021】
ポリアミノ酸系化合物としては、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、ゼラチン等のタンパク質が挙げられる。
合成高分子物質としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン、シリコン系ではジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成するポリシロキサン樹脂などが挙げられる。
【0022】
これらは単独で用いても、また2種以上組み合わせて用いてもよい。また、皮膜形成材として使用できる高分子化合物は、これらの例示した高分子化合物のみに限定されるものではない。
【0023】
また、本発明の粒子保持材としては、上述した高分子化合物等からなる皮膜形成材を用いる他に、前記図2で示したように、創傷面からアルギン酸多価金属塩微粒子が脱落しないようにするために粘着材を使用することもできる。この粘着材も、前記皮膜形成材と同様に人体に対する安全性が確立されたものを使用する。粘着材の具体例としては、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、牛脂、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、タートル油、椿油、パーシック油、ヒマシ油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、卵黄油、モクロウ、ヤシ油、ローズヒップ油、硬化油などの油脂;
オレンジラフィー油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ホホバ油、モンタンロウ、ミツロウ、ラノリン、ラノリン類などのロウ類;
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワランなどの炭化水素;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、合成脂肪酸などの高級脂肪酸;
ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール;
コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロールなどのステロール類;
リノール酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、トリミリスチングリセリン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリン、トリイソオクタン酸グリセリン、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリルなどの脂肪酸エステル;
多価アルコールとして例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール、キシリトール等の5価アルコール;ソルビトール、マンニトール等の6価アルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエチルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル;キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリスリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール;グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POEテトラハイドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POP・POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタエリスリトールエーテル等;が挙げられる。
【0024】
さらに、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。さらに、前出の皮膜形成材として示した高分子化合物を粘着剤として使用することもできる。また、これらを2種以上組み合わせて配合してもよい。皮膜形成材と粘着剤の両方を2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0025】
(3)その他の配合成分
創傷被覆材にはさらに、アニオン界面活性剤、親油性又は親水性非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤を配合してもよい。
【0026】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エルチヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α、α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン(またはポリグリセリン)脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等;が挙げられる。
【0027】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットベンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類;POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類;POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレート、システアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類;POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類;POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類;POE・POPエチレンジアミン縮合物類;POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油(または硬化ヒマシ油)誘導体;POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド;POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ等脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等;が挙げられる。
【0028】
アニオン界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸K等の高級アルキル硫酸エステル塩;POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸;N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム酸のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩;ロート油等の硫酸化油;POEアルキルエーテルカルボン酸、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル酸、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−バルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、ガゼインナトリウム等;が挙げられる。
【0029】
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N−ジメチル−3.5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩;アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム基、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アクリル酸β−N−Nジメチル−N−エチルアンモニオエチル酸ビニルピロリドン共重合体、カチオンポリマー誘導体等が挙げられる。
【0030】
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等の、イミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
【0031】
創傷被覆材にはさらに、粉末成分として、タルク、カリオン、雲母、セリサイト、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素、酸化セリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、アルミニウムハイドロキシクロライド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウム、β−ナフトールジスルホン酸アルミニウム、過ホウ酸ナトリウム、アルミニウムジルコニウムオクタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、ジルコニウムハイドレート等の無機粉末;
ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、ポリプロピレン、キチン、キトサン、セルロース粉末等の有機粉末;等を配合してもよい。
【0032】
また、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401色、及び青色404号などの有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;等を配合することもできる。
【0033】
更に、用途に応じて化膿を防ぐ薬剤、消毒剤、局所麻酔剤、鎮痛剤、皮膚形成促進剤、副腎皮質ホルモン剤、抗生物質、酸化亜鉛末、硫黄粉末、酸化チタン末、タルク、カオリン、マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、保湿剤、低級アルコール、香料、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、皮膚収れん剤、ビタミン類、胎盤抽出物、エラスチン、コラーゲン、アロエ抽出物、桃の葉抽出物、ハマメリス水、ヘチマ水、カモミラエキス、カンゾウエキスなどの薬剤あるいは添加剤を適宜配合して用いることができる。
【0034】
本発明の創傷被覆材は、上述したアルギン酸多価金属塩微粒子、粒子保持材および必要に応じて用いる各種配合成分を、公知の方法で適宜混合することにより得ることができる。混合の方法は特に限定されず、例えばニーダー、ミキサー、インペラー撹拌機等を使用することができる。
【0035】
本発明の創傷被覆材は、エアロゾルを用いた噴霧式塗布用被覆材として調製することができる。噴霧式塗布用被覆材としては、創傷面に噴霧して使用できるものであれば特に限定されるものではなく、また多価アルギン酸金属塩粒子の他に、液化石油ガス、無水ケイ酸、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどを配合することができる。
【0036】
その他に本発明の創傷被覆材は、使用態様に応じて乳液状、懸濁液状、クリーム状等に調製し、手指あるいは器具を用いて創傷面に塗布して使用することもできる。
【0037】
いずれの場合も、アルギン酸多価金属塩微粒子を含有する皮膜が形成され、創傷を被覆、保護する。形成された創傷被覆膜は傷口から浸出した体液を速やかに吸収し、水分を放散するので創傷面は速やかに乾燥し、治癒に至る。尚、本発明の創傷被覆材により創傷面上に形成される皮膜の厚みは、通常10〜1000μm程度である。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0039】
<実施例1:アルギン酸カルシウムビーズの製造例1>
乾燥海藻から得られたアルギン酸ナトリウム700kgを10倍量の水に溶解させ調製したアルギン酸ナトリウム水溶液を、n−ヘキサン5000kgを油層としてポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(太陽化学(株)製、商品名サンソフト818H)7.7kgを用いてホモミキサーを用いて乳化した。この乳化液を20重量%の塩化カルシウム水溶液6000kgに注化してイオン架橋を施し、水不溶性且つ球状のアルギン酸カルシウム粒子を製造した。水洗、乾燥後、490kgのアルギン酸カルシウム粒子(平均粒径10μm)を得た。
【0040】
<実施例2:アルギン酸カルシウムビーズの製造例2>
乾燥海藻から得られたアルギン酸ナトリウム700kgを10倍量の水に溶解して調製したアルギン酸ナトリウム水溶液を、スプレードライヤー(ニロ社製、モービルマイナー型アトマイザー)を使用して筒内温度230℃で噴霧乾燥して微細粒子を成形せしめた後、20%塩化カルシウム水溶液と接触させてイオン架橋を施し、水不溶性かつ球状(平均粒径35μm)のアルギン酸カルシウムビーズ500g(乾重換算)を得、これを噴霧乾燥した。
【0041】
参考例1:クリームタイプ創傷被覆材処方例>
下記表1に示す組成の各配合成分を、撹拌羽根が回転するホモミキサーを用いて混合し、クリームタイプの創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に塗布したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0042】
【表1】
Figure 0003984664
【0043】
参考例2:クリームタイプ創傷被覆材処方例>
下記表2に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、クリームタイプの創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に塗布したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0044】
【表2】
Figure 0003984664
【0045】
参考例3:クリームタイプ創傷被覆材処方例>
下記表3に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、クリームタイプの創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に塗布したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0046】
【表3】
Figure 0003984664
【0047】
<実施例:エアロゾルタイプ(パウダースプレー)創傷被覆材処方例>
下記表4に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、エアロゾルタイプ(パウダースプレー)の創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に噴霧したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0048】
【表4】
Figure 0003984664
【0049】
<実施例:エアロゾルタイプ(パウダースプレー)創傷被覆材処方例>
下記表5に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、エアロゾルタイプ(パウダースプレー)の創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に噴霧したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0050】
【表5】
Figure 0003984664
【0051】
<実施例:エアロゾルタイプ(パウダースプレー)創傷被覆材処方例>下記表6に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、エアロゾルタイプ(パウダースプレー)の創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に噴霧したところ、出血、浸出液が殆ど見られず、快癒した。
【0052】
【表6】
表6──────────────────────────── 配 合 成 分 重量──────────────────────────── 実施例1のアルギン酸カルシウム微粒子 8gポリジメチルシロキサン 0.1gミスチリン酸イソプロピル 0.5gポリビニルアルコール(35-45cps) 0.5gポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 0.1g無水ケイ酸 0.1gアクリノール 0.2gアラントイン 0.7gd−カンフル 0.5g液化石油ガス 89.3g────────────────────────────
【0053】
<比較参考例:クリームタイプ創傷被覆材処方例>
下記表7に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、クリームタイプの創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に塗布しても、出血停止、浸出液吸液効果は殆ど見られなかった。
【0054】
【表7】
Figure 0003984664
【0055】
<比較:エアロゾルタイプ(パウダースプレー)創傷被膜処方例>
下記表8に示す組成の各配合成分を、参考例1と同様の方法で混合し、エアロゾルタイプ(パウダースプレー)の創傷被覆材を得た。この創傷被覆材を擦過傷に噴霧したところ、つけた効果が見いだせなかった。
【0056】
【表8】
Figure 0003984664
【0057】
【発明の効果】
本発明の創傷被覆材は、傷口から浸出する体液を速やかに吸収し且つ速やかに水分を放散する機能を有するアルギン酸多価金属塩微粒子を含有しているため、傷口を速やかに乾燥させ、痛みを和らげ、治癒を促進する作用において優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の創傷被覆材の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明の創傷被覆材の一例を示す概略図である。
【図3】 本発明のアルギン酸カルシウムビーズとシリカゲル、ゼオライト、および微結晶セルロースとの水分呼吸性を比較するための、前記各配合剤の湿度変化に対する水分含有量の変化を示す図である。
【図4】 本発明のアルギン酸カルシウムビーズの寸法安定性をみるための、湿度変化に対する平均粒径の変化を示す図である。
【図5】 本発明のアルギン酸カルシウムビーズとセルロース微粒子(ACパウダー;日清紡績株式会社製)との寸法安定性を比較するための、セルロース微粒子の湿度変化に対する平均粒径の変化を示す図である。
【符号の説明】
1・・・アルギン酸多価金属塩微粒子
2・・・皮膜形成材
3・・・皮膜
4・・・創傷面
5・・・粘着材
6・・・アルギン酸カルシウムビーズの水分含有量を示す曲線
7・・・シリカゲルの水分含有量を示す曲線
8・・・ゼオライトの水分含有量を示す曲線
9・・・微結晶セルロースの水分含有量を示す曲線
10・・・アルギン酸カルシウムビーズの空気中で測定した粒度分布曲線
11・・・アルギン酸カルシウムビーズの水中で測定した粒度分布曲線
12・・・セルロース微粒子の空気中で測定した粒度分布曲線
13・・・セルロース微粒子の水中で測定した粒度分布曲線

Claims (6)

  1. アルギン酸カルシウム微粒子と、ポリビニルアルコールからなる被膜形成材と、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル及びPOEプロピレングリコール脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一つの非イオン界面活性剤と、前記アルギン酸カルシウム微粒子以外の無機粉末とを含む噴霧式塗布用の創傷被覆材。
  2. アルギン酸カルシウム微粒子の空気中で測定した平均粒子径が0.1〜100μmである、請求項1記載の噴霧式塗布用の創傷被覆材。
  3. さらに、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、ステロール類、脂肪酸エステル、および多価アルコールからなる群から選ばれる粘着材を含む、請求項1又は2に記載の噴霧式塗布用の創傷被覆材。
  4. 前記アルギン酸カルシウム微粒子の含有量が創傷被覆材全体の0.1〜30重量%である、請求項1〜のいずれかに記載の噴霧式塗布用の創傷被覆材。
  5. 前記非イオン界面活性剤が、POEソルビタン脂肪酸エステルを含む請求項1〜4のいずれかに記載の噴霧式塗布用の創傷被覆材。
  6. 液化石油ガスを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の噴霧式塗布用の創傷被覆材。
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