JP3984177B2 - ガス放電管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に分光器やクロマトグラフィ等の光源として利用するための重水素ランプのようなガス放電管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述したような分野の技術としては、下記の特許文献1及び2に示すようなものがある。これらの特許文献に記載のガス(重水素)放電管は、いずれも陽極部と陰極部との間の放電路上に金属製の隔壁を配置し、この隔壁に小孔を形成して、この小孔によって放電路を狭窄させる構成を採っている。かかる構成においては、放電路上の小孔によって高輝度の光を得ることができる。特に、特許文献1に記載のガス放電管では、小孔、すなわち放電路を狭窄させる部分の長さを長くすることで、更に、輝度を高めている。一方、特許文献2に記載のガス放電管は、使用孔の長さを長くすると共に、隔壁を複数枚配置することで、高輝度化を図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−288106号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平10−64479号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ガス放電管の技術分野における高輝度化という要請は、特許文献1及び2に記載の技術により比較的満足されている。
【0006】
しかしながら、放電路を狭窄させる部分を長くした場合、放電が起こりにくいという問題点がある。この問題点に対して、特許文献2に記載のガス放電管では、金属製隔壁を複数枚配置し、放電を段階的に発生させることで回避しているが、電源回路が複雑化するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、放電路を狭窄する部分の長さに拘わらず、放電を確実に発生させることのできるガス放電管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ガスが封入された密封容器内に配置された陽極部と陰極部との間で放電を発生させることにより、密封容器の光出射窓から外部に向けて光を放出させるガス放電管において、陽極部と陰極部との間に配置され、陽極部と陰極部との間の放電路を狭窄する貫通孔を有する筒状の放電路制限部であって、外部電源に電気的に接続されるようになっている導電性の放電路制限部と、放電路制限部を支持する電気絶縁性の放電路制限部支持部と、放電路制限部支持部に当接配置された導電板と、を備え、放電路制限部が、陰極部の側に突き出す円筒状の突出し部を有し、突出し部の外径をD、突出し部の高さをHとした場合、D及びHの関係D/Hが0.5〜2.0の範囲内にある。
【0009】
このように、放電路制限部が陰極部の方向に対して突き出した形状とし、且つ、D/Hを0.5〜2.0の範囲内とした場合、放電路制限部と陰極部との間の電界が不平等となり、突出し部の先端近傍に強電界を発生させることができ、これにより始動電圧を低下させることができる。これは、始動放電の発生を容易化するものであり、ひいては主放電も確実に発生させることが可能となる。
【0010】
更に、放電路制限部における突出し部の外径を1.0〜2.0mmの範囲内とすることが有効である。この場合、陰極部と放電路制限部との間に発生される始動放電を、放電路制限部の突出し部の先端部、貫通孔近傍のみに効果的に発生させることができる。
【0011】
更に、放電路制限部における貫通孔を、陽極部の側に設けられ且つ内径が一定である小孔部と、小孔部に連設されて陰極部の側に延び且つ陰極部の側ほど拡径された拡径孔部とから構成する。主として小孔部が放電を狭窄する部分として機能し、拡径孔部がその内部で良好なアークボールを形成し、高輝度化に寄与するからである。加えて、拡径孔部の内周面を円錐形とし、拡径孔部の深さAを0.3〜1.3mmの範囲内、拡径孔部の開口角度θを60°〜90°の範囲内とした場合には、より安定したアークボールが形成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるガス放電管の好適な種々の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、「上」、「下」等の方向を示す語については各図の状態において言うものとする。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明によるガス放電管の第1の実施形態を、軸線(管軸)方向に直角な方向に切断して示す端面図である。図1に示すガス放電管10はサイドオン型の重水素ランプであり、この放電管10は、重水素ガスが数百Pa程度封入されたガラス製の密封容器12を有している。この密封容器12は、一端側を封止した円筒状の側管部14と、この側管部14の他端側を封止するステム部(図示せず)とからなり、側管部14の一部が光出射窓18として利用されている。この密封容器12内には発光部組立体20が収容されている。
【0014】
発光部組立体20は、セラミックス等の電気絶縁性のベース部22を有している。ベース部22は、光出射窓18に対向して配置されている。ベース部22の上方には平板状の陽極部24が配置されており、この陽極部24の下面には、ステム部に立設させて管軸(側管の中央軸線)方向に延在するステムピン26の先端部分が電気的に接続されている。
【0015】
また、発光部組立体20は、後述の放電路制限部28を支持するためのセラミックス等からなる電気絶縁性の板状の放電路制限部支持部(以下「支持部」という)30を有している。この支持部30は、ベース部22の上面に当接させるようにして固定されている。支持部30は陽極部24よりも厚く、その中央の下面に、陽極部24が配置される凹部32が形成されている。この凹部32に陽極部24が配置され、且つ、支持部30がベース部22に固着された状態では、陽極部24はステムピン26と支持部30との間で挟持された状態となる。また、支持部30の中央には開口34が形成されており、この開口34が放電路の一部を形成している。
【0016】
更に、支持部30の上面には導電板36が当接配置されている。導電板36は、ステム部に立設させたステムピン38の先端部分(図示しない)に電気的に接続されている。この導電板36の中央には開口40が形成されており、導電板36が支持部30に固定された状態においてこの開口40は支持部30の開口34と同軸に配置され、放電路の一部をなすこととなる。
【0017】
導電板36の上面の中央には、陽極部24からの放電路を狭窄ないしは制限させるために、金属(例えば、モリブデン、タングステン、或いはこれらからなる合金)等の導電性材料から作られた放電路制限部28が、前記の開口34,40と同軸となるよう、溶接固定されている。従って、この放電路制限部28へは、導電板36及びステムピン38を介して外部からの給電が可能となっている。
【0018】
この放電路制限部28は、図2に明示するように、円筒状であり、導電板36側の端部には固定用のフランジ部42が形成されている。また、放電路制限部28においてフランジ部42から上方に突き出している円筒状部分を突出し部44と称するが、この突出し部44の外径Dは1.0〜2.0mmの範囲内にあることが好ましい。また、突出し部44の高さないしは突出し量をHとした場合、突出し部44の外径Dとの関係D/Hは0.5〜2.0の範囲内にあるようにすることが好適である。更に、放電路制限部28の内側は、放電路を狭窄するための貫通孔46となっており、この貫通孔46は、陽極部24の側に設けられた内径が一定である小孔部48と、この小孔部48に連設され上方に延び且つ上方にかけて拡径されたロート状の拡径孔部50とから構成されている。小孔部48は主として放電路を狭窄する部分であり、内径dは0.5mm程度とされている。拡径孔部50はアークボール形成用であり、図示実施形態では、その内周面は円錐面とされている。また、拡径孔部50の深さ(長さ)Aは0.5〜1.3mmの範囲内にあり、開口角度θについては60°〜90°の範囲内にあるようにすることが好ましい。
【0019】
また、発光部組立体20は、光出射窓18側で光路から外れた位置に配置された陰極部52を有している。この陰極部52は、熱電子を発生させるためのものであり、具体的には、管軸方向に延設されたタングステン製のコイル上に電子放射物質を塗布して構成されている。このような陰極部52は、図示しないが、ステム部に立設させたステムピンの先端部分に接続ピンを介して電気的に接続され、外部から給電が可能とされている。
【0020】
更に、発光部組立体20は、陰極部52から出るスパッタ物又は蒸発物を光出射窓18に付着させないよう、金属製の放電整流板54と前面カバー56とを有している。放電整流板54は陰極部52を囲むようにして配置され、支持部30の上面に固定されている。前面カバー56は、放電整流板54に対向して支持部30の上面に固定されている。放電整流板54と前面カバー56との間には、放電光を通過させる光通過口58が形成されている。また、放電整流板54の、前面カバー56に面する部分には開口60が形成されており、この開口60を陰極部52で発生された熱電子が通過するようになっている。
【0021】
次に、上述したガス放電管10の動作について説明する。
【0022】
まず、放電前の20秒程度の間に陰極用外部電源(図示せず)からステムピン(図示せず)を介して10W前後の電力を陰極部52に供給して、陰極部52を構成するコイルを予熱させる。次いで、陰極部52と陽極部24との間に主放電用外部電源(図示せず)からステムピン26を介して160V程度の電圧を印加して、アーク放電の準備を整える。
【0023】
その後、トリガ用外部電源(図示せず)から放電路制限部28と陽極部24との間にステムピン38,26を介して所定の電圧を印加する。すると、陰極部52と、陰極部52の側に突き出した形状とした放電路制限部28の突出し部44の先端との間で始動放電が発生する。
【0024】
ここで、本実施形態においては、放電路制限部28が、突出し部44の外径Dと高さHとの関係D/Hを0.5〜2.0の範囲内とするような形状とされているため、放電路制限部28と陰極部52との間で不平等電界が形成されることになり、特に突出し部44の先端の周囲に強電界が発生される。これにより始動放電発生のための始動電圧を低下させることが可能となる。また、突出し部44の外径Dが1.0〜2.0mmの範囲内となっているため、陰極部52と放電路制限部28との間に発生される始動放電を、放電路制限部28の突出し部44の拡径孔部50近傍にのみ効果的に発生させることができる。これも、始動放電発生を容易化している。
【0025】
このようにして始動放電が良好に発生すると、陰極部52と陽極部24との間で、主放電用外部電極による主放電(アーク放電)が確実に発生する。主放電が発生した後は、陰極部52の温度が最適となるように陰極用外部電源からの電力を調整する。これによって陰極部52と陽極部24との間で主放電が維持されると共に、放電路制限部28における突出し部44の拡径孔部50内にアークボールが形成される。放電路制限部28において十分な長さをもって放電が狭窄され、且つ、アークボールが形成されることから、発生する紫外線は、極めて輝度の高い光として、放電整流板54と前面カバー56との間の光通過口58から密閉容器12の光出射窓18を透過して外部に放出される。本実施形態では、突出し部44の拡径孔部50の内周面が円錐形状とされており、その深さAを0.5〜1.3mmの範囲内として、且つ、拡径孔部50の開口角度θを60°〜90°の範囲内としているので、形成されるアークボールは安定した良好な形状となる。従って、出射される光の輝度や光量も安定したものとなる。
【0026】
[第2の実施形態]
図3は、本発明によるガス放電管の第2の実施形態を軸線方向に沿って切断して示す端面図である。このガス放電管110はヘッドオン型の重水素ランプであり、この放電管110は、重水素ガスが数百Pa程度封入されたガラス製の密封容器112を有している。この密封容器112は、円筒状の側管部114と、この側管部114の下端側を封止するステム部116と、上端側を封止する光出射窓118とからなる。密封容器112内には発光部組立体120が収容されている。
【0027】
発光部組立体120は、セラミックス等からなる電気絶縁性の円板状のベース部122を有している。ベース部122は、光出射窓118と対向して配置されている。ベース部112の上側には陽極部124が配置されており、この陽極部124には、ステム部116に立設させて管軸(側管の中央軸線)方向に延在するステムピン126の先端部分が電気的に接続されている。なお、ステムピン126はステム部116とベース部122との間で露出しないよう、セラミックス等からなる電気絶縁性のチューブ127により包囲されている。
【0028】
また、発光部組立体120は、セラミックス等からなる電気絶縁性の放電路制限部支持部(支持部)130を有している。この支持部130は、ベース部122の上面に重なるように配置、固定されている。支持部130の中央には円形の開口134が形成されており、そこに陽極部124の主部分が収容されるようになっている。この開口134に陽極部124の主部分が配置され、且つ、支持部130がベース部122上に重ねられて固定された状態では、陽極部124の周囲部分は支持部130とベース部122との間で挟持された状態となる。また、支持部130の開口134は放電路の一部を形成している。
【0029】
更に、支持部130の上面には導電板136が当接配置されている。導電板136は、ステム部116に立設させたステムピン138の先端部分に電気的に接続されている。なお、このステムピン138も、ステム部116とベース部122との間で露出しないよう、セラミックス等からなる電気絶縁性のチューブ139により包囲されている。導電板136には、支持部130の開口134の内径よりも小さな円形の開口140が形成されており、導電板136が支持部130に固定された状態において、この開口140は支持部130の開口134と同軸に配置され、放電路の一部を形成する。
【0030】
導電板136の上面の中央には、陽極部124からの放電路を狭窄ないしは制限させるために、金属から作られた放電路制限部128が、前記の開口134,140と同軸となるよう、溶接固定されている。従って、この放電路制限部128へは、導電板136及びステムピン138を介して外部からの給電が可能となっている。
【0031】
この放電路制限部128は、第1の実施形態に係る放電路制限部28、すなわち図2に示すものと実質的に同等のものである。従って、同一符号を用い、図2を参照して簡単に説明するならば、この放電路制限部128は、一端にフランジ部42が形成された円筒体であり、突出し部44の外径Dは好ましくは1.0〜2.0mmの範囲内とされ、突出し部44の高さをHとした場合、突出し部44の外径Dとの関係D/Hは好ましくは0.5〜2.0の範囲内とされている。また、放電路制限部128における貫通孔146の小孔部48の内径dは0.5mm程度とされ、拡径孔部150の深さ(長さ)Aは好ましくは0.5〜1.3mmの範囲内、開口角度θは好ましくは60°〜90°の範囲内とされている。
【0032】
また、発光部組立体120は、光出射窓118側で光路から外れた位置に配置された陰極部152を有している。この陰極部152は、熱電子を発生させるためのものであり、具体的には、管軸方向に延設されたタングステン製のコイル上に電子放射物質を塗布して構成されている。このような陰極部152は、図示しないが、ステム部116に立設させたステムピンの先端部分に接続ピンを介して電気的に接続され、外部から給電が可能とされている。
【0033】
更に、発光部組立体120は、陰極部152から出るスパッタ物又は蒸発物を光出射窓118に付着させないよう、金属製の放電整流板154と前面カバー156とを有している。放電整流板154は陰極部152を囲むようにして配置され、支持部130の上面に固定されている。前面カバー156は、放電整流板154に対向して支持部130の上面に固定されている。放電整流板154と前面カバー156との間には、放電光を通過させる光通過口158が形成されている。また、放電整流板154の、前面カバー156に面する部分には開口160が形成されており、この開口160を陰極部152で発生された熱電子が通過するようになっている。
【0034】
以上のように構成された第2の実施形態に係るガス放電管110は、ヘッドオン型とサイドオン型の違いはあるものの、第1の実施形態に係るガス放電管10と実質的に同じ放電路制限部128を有し、その他の部分においても機能的に違いはないため、始動放電に要する電圧は低くてすみ、確実に始動放電、そしてアーク放電が発生するという効果を奏する。また、形成されたアークボールも安定した良好な形状となるため、放射光は高輝度で光量も豊かな安定したものとなる。なお、ガス放電管110の動作の詳細な説明については、前述のガス放電管10と同様であるので、省略する。
【0035】
[第3の実施形態]
図4は、本発明によるガス放電管の第3の実施形態を、軸線(管軸)方向に直角な方向に切断して示す端面図である。第3の実施形態に係るガス放電管210は、第1の実施形態に係るガス放電管10と同様、サイドオン型の重水素ランプであり、この放電管210は、重水素ガスが数百Pa程度封入されたガラス製の密封容器212を有している。この密封容器212は、一端側を封止した円筒状の側管部214と、この側管部214の他端側を封止するステム部(図示せず)とからなり、側管部214の一部が光出射窓218として利用されている。この密封容器212内には発光部組立体220が収容されている。
【0036】
発光部組立体220は、セラミックス等からなる電気絶縁性のベース部222を有している。ベース部222は、光出射窓218に対向して配置されており、その上面には凹部223が形成されている。ベース部222の上方には平板状の陽極部224が配置されており、この陽極部224の背面には、ステム部に立設させて管軸方向に延在するステムピン226の先端部分が固着され、電気的に接続されている。
【0037】
また、発光部組立体220は、セラミックス等からなる板状の放電路制限部支持部(支持部)230を有している。この支持部230は、ベース部222の外周部の上端面に当接させるようにして固定されている。支持部230の中央の下面には凹部232が形成されている。この凹部232の底面(下向きの面)及び側面は、陽極部224から所定の間隔が開けられている。また、支持部230の中央には開口234が形成されている。
【0038】
支持部230の開口234には、陽極部224からの放電路を狭窄させるために、金属から作られた円筒状の放電路制限部228が取り付けられている。取付手段としては、放電路制限部228を開口234に嵌合させ、溶接等によって固定する方法があるが、第3の実施形態では、図5に明示するように、開口234にめねじ235を形成すると共に、放電路制限路228の端部の外面におねじ237を形成して、両者を螺合させることで取り付けてもよい。
【0039】
図5に示すように、放電路制限部228の一部が支持部230の開口234にねじ込まれるため、図2に示す放電路制限部28の突出し部44に相当する部分244は支持部230の上面から突き出した部分となる。この突出し部244の外径Dは、図2の放電路制限部28と同様に、1.0〜2.0mmの範囲内にあることが好ましい。また、突出し部244の高さをHとした場合、突出し部244の外径Dとの関係D/Hは0.5〜2.0の範囲内にあるようにすることが好適である。更に、放電路制限部228には、放電路を狭窄するための貫通孔246が形成されており、この貫通孔246は、内径が一定の小孔部248と、上方にかけて円錐状に拡径された拡径孔部250とから構成されている。小孔部248は主として放電路を狭窄する部分であり、内径dは0.5mm程度とされている。拡径孔部250はアークボール形成用であり、その深さAは0.5〜1.3mmの範囲内にあり、開口角度θについては60°〜90°の範囲内にあるようにすることが好ましい。
【0040】
更に、支持部230の陽極部224側において、凹部232の側面と底面に沿って導電板236が当接配置されている。導電板236は、ステム部に立設させたステムピン238の先端部分に電気的に接続されている。この導電板236には、支持部230の開口234と整列する開口240が形成されている。導電板236の開口240を画している部分は放電路制限部228の下端に電気的に接続されている。従って、この放電路制限部228へは、導電板236及びステムピン238を介して外部から給電が可能となっている。
【0041】
また、発光部組立体220は、光出射窓218側で光路から外れた位置に配置された陰極部252を有している。陰極部252は、図示しないが、ステム部に立設させたステムピンの先端部分に接続ピンを介して電気的に接続され、外部から給電が可能とされている。
【0042】
更に、発光部組立体220は、陰極部252から出るスパッタ物又は蒸発物を光出射窓218に付着させないよう、陰極部252を囲む金属製の放電整流板254と、これに並設された前面カバー256とを有している。これらは支持部230の上面に固定されており、両者間には、放電光を通過させる光通過口258が形成されている。また、放電整流板254には、陰極部252で発生された熱電子を通過させるための開口260が形成されている。
【0043】
この第3の実施形態に係るガス放電管210を点灯させる場合は、第1の実施形態に係るガス放電管10と同様に、放電前の20秒程度の間に陰極用外部電源(図示せず)からステムピン(図示せず)を介して10W前後の電力を陰極部252に供給して、陰極部252を予熱させ、次いで、陰極部252と陽極部224との間に主放電用外部電源(図示せず)からステムピン226を介して160V程度の電圧を印加して、アーク放電の準備を整える。その後、トリガ用外部電源(図示せず)から放電路制限部228と陽極部224との間にステムピン238,226を介して所定の電圧を印加すると、陰極部252と、陰極部252の側に突き出した形状とした放電路制限部228の突出し部244の先端との間で始動放電が発生する。このようにして始動放電が発生すると、陰極部252と陽極部224との間で、主放電用外部電極による主放電が発生し、その後は、陰極部252の温度が最適となるように陰極用外部電源からの電力を調整する。これによって陰極部252と陽極部224との間で主放電が維持されると共に、放電路制限部228における突出し部244の拡径孔部250内にアークボールが形成される。
【0044】
第3の実施形態に係る放電路制限部228の突出し部244の外径D、外径Dと高さHとの関係D/H、円錐形状の拡径孔部250の深さA、開口角度θは、前述の放電路制限部28,128のものと同様であるので、始動放電発生のための始動電圧を低下させることが可能となり、また、アークボールを安定した良好な形状とすることができ、従って、出射される光の輝度や光量も安定したものとなる。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるガス放電管は、放電を狭窄させる放電路制限部を有するため高輝度が得られ、しかも、放電路制限部の長さに拘わらず、その特殊な形状により、始動電圧を低下させることができ、始動放電の発生が容易となる。そして、始動放電が容易に起こるため、主放電も確実に発生させることが可能となる。更に、放電路制限部の形状により、出射光の輝度や光量も安定したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス放電管の第1の実施形態を示す端面図である。
【図2】図1のガス放電管における放電路制限部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明によるガス放電管の第2の実施形態を示す端面図である。
【図4】本発明によるガス放電管の第3の実施形態を示す端面図である。
【図5】図4のガス放電管における放電路制限部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10,110,210…ガス放電管、12,112,212…密封容器、18,118,218…光出射窓、20,120,220…発光部組立体、24,124,224…陽極部、28,128,228…放電路制限部、30,130,230…放電路制限部支持部、46,146,246…貫通孔、48,248…小孔部、50,150,250…拡径孔部、52,152,252…陰極部。
Claims (1)
- ガスが封入された密封容器内に配置された陽極部と陰極部との間で放電を発生させることにより、前記密封容器の光出射窓から外部に向けて光を放出させるガス放電管において、
前記陽極部と前記陰極部との間に配置され、前記陽極部と前記陰極部との間の放電路を狭窄する貫通孔を有する筒状の放電路制限部であって、外部電源に電気的に接続されるようになっている導電性の放電路制限部と、
前記放電路制限部を支持する電気絶縁性の放電路制限部支持部と、
前記放電路制限部支持部に当接配置された導電板と、を備え、
前記放電路制限部が、前記陰極部の側に突き出す円筒状の突出し部を有し、前記突出し部の外径をD、前記突出し部の高さをHとした場合、前記D及び前記Hの関係D/Hが0.5〜2.0の範囲内にあり、
前記放電路制限部における前記突出し部の外径が1.0〜2.0mmの範囲内であり、
前記放電路制限部における前記貫通孔が、前記陽極部の側に設けられ且つ内径が一定である小孔部と、前記小孔部に連設されて前記陰極部の側に延び且つ前記陰極部の側ほど拡径された拡径孔部とからなり、
前記拡径孔部の内周面は円錐形であり、前記拡径孔部の深さAが0.3〜1.3mmの範囲内であり、前記拡径孔部の開口角度θが60°〜90°の範囲内であり、
前記放電路制限部支持部には、前記陽極部側に前記導電板が当接配置されたことを特徴とするガス放電管。
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