JPH07288106A - 重水素放電管 - Google Patents

重水素放電管

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JPH07288106A
JPH07288106A JP7837194A JP7837194A JPH07288106A JP H07288106 A JPH07288106 A JP H07288106A JP 7837194 A JP7837194 A JP 7837194A JP 7837194 A JP7837194 A JP 7837194A JP H07288106 A JPH07288106 A JP H07288106A
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JP
Japan
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hole
cathode
electric discharge
anode
plate
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JP7837194A
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English (en)
Inventor
Yoji Arai
要次 新井
Makoto Yasuda
誠 安田
Masahiro Ichikawa
正大 市川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構造で高輝度化を図ることができる重水
素放電管を提供する。 【構成】重水素放電管内の放電路を狭窄する孔を形成す
る金属板厚を0.5mm以上2mm以下の厚さにした構造と
し、高輝度が得られる構造の重水素放電管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分光光度計,液体クロ
マトグラフィの光検知器などの紫外域光源として用いら
れる重水素放電管に係り、特に、重水素放電管の放射輝
度の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】重水素放電管については、日本分光学会
編,光源の特性と使い方(昭和60年3月,学会出版セ
ンタ)の20頁から30頁に記載されている。
【0003】図5に重水素放電管の電極中心部の断面図
を示す。バルブ1はステムと溶着してあり、密閉容器と
なっている。管内には陰極および陽極を囲った金属から
なる電極囲い3と重水素ガスまたは水素ガスが数Torr封
入されている。また、4は光取り出し窓を示し、5は光
取り出し方向を示す。
【0004】電極にはコイル状のフィラメントからなる
陰極7と平板状陽極8を配置し、陰,陽極の途中には放
電を狭窄させるための孔9を有す隔壁板18を設けた構
造の放電管である。また、3は放電路制御のためニッケ
ルなどの金属で遮蔽する密閉容器とした電極囲いであ
る。この構造の放電管に直流電圧を印加し放電させる
と、放電路を狭窄する孔部で、封入するガスの重水素ま
たは水素が発光し、紫外域に強い連続スペクトルを放射
する。従来、重水素放電管は、放電路を狭窄する孔部を
モリブデンの金属板に窪みを付け、窪みの中心部に孔を
設けた構造である。孔を持つモリブデン製隔壁板の厚さ
は0.5mm 以下のもので構成されている。従来技術によ
って紫外線強度を高輝度化するには孔の直径を小さくす
るか、または放電電流を増加することが有効である。孔
の径を小さくすることによって、高輝度化が図れるが、
始動電圧が著しく高くなることから、孔の小径化にも限
界がある。一方、放電電流を増加すると、放電管管壁温
度が上昇し、重水素放電管を用いた分析装置の温度上昇
に伴う光変動(光のドリフト)など悪影響を及ぼすこと
になる。また、放電電流を増加することにより、放電管
の寿命が著しく短寿命となる。このように従来構造の重
水素放電管では、高輝度化が難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による重水素
放電管で、高輝度化を図るには、放電を狭窄する孔の径
を小さくする方法と、放電電流を増加する方法がある
が、上述した様に、孔の径を小さくすることにより、始
動電圧が著しく高くなる。一方、放電電流を増加すると
放電管の管壁温度上昇、または短寿命になるなどによっ
て、使用上不具合が生じる。従って、高輝度化が難しか
った。
【0006】本発明の目的は、従来の重水素放電管と同
一電流値とし、かつ、高輝度が得られる重水素放電管を
得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、重水素または水素を封入した管内に、電
子放射物を塗布した陰極と陽極とを囲み、上記陰極から
上記陽極に至る放電路を形成する金属隔壁を設け、上記
金属隔壁の一部に上記放電路を狭窄するための孔を持つ
隔壁板を設けた重水素放電管において、重水素ガスの発
光は、自己吸収を起こさないことを利用して、上記放電
路を狭窄するための孔を設けた隔壁板々厚を厚くする。
【0008】
【作用】発明者等は図4に示す様な狭窄部の光軸方向に
おける断面の輝度分布を測定するため、放電狭窄部の孔
の上部に孔直径の1/5相当のスリット状の開口部17
を設けた重水素放電管を製作し、上記スリット状開口部
を光軸方向について輝度分布を測定した。放電状態を図
4(a)に示す。放電による陽光柱11は陰極7より陽極
8方向に帯状に生成し、特に放電狭窄部前方と隔壁板に
設けた孔9の光軸方向の前方と孔断面部分17で強くな
り、重水素ガスの発光が強くなる。15は電子密度の高
い部分を示す。図4(b)に輝度分布を示す。図の様に、
輝度分布16は放電狭窄部の孔9の光軸方向前方の約1
mmと孔断面部の陰極側で強く発光し、陽極側に近づくに
つれて弱くなることが判った。
【0009】重水素ガスの発光は自己吸収がないため、
光軸方向に発光する部分をできるだけ大きくする。
【0010】
【実施例】重水素放電管の斜視図を図1(a)に示す。図
において、1は放電管容器のバルブであり、ステム2と
溶着によって密閉容器となし、容器内には電極部と重水
素ガスが封入してある。図1(b)は重水素放電管の電極
中心部を示す横断面図である。電極部は、陰極7を構成
するタングステン線からなるフィラメントに電子放射物
質が塗布してある。陽極8にはモリブデン等からなる平
板状電極とし、陰,陽極間には放電を狭窄させるための
孔9が設けてある隔壁板10がある。孔の直径1mmと
し、孔の周囲には窪みを設けてある。電極はニッケル等
の金属板で電極を覆った構造の金属からなる電極囲い3
で遮蔽している。
【0011】重水素放電管の陰,陽極間に直流電圧を印
加し放電させると、孔部で重水素ガスが発光し、紫外域
に強い連続スペクトルを得ることができる。重水素ガス
の発光は、電子密度が高くなる孔の前方と孔部断面部分
で強く発光することが実験によって実証された。従っ
て、孔の断面部分の厚さによっても輝度への影響も大き
くなる。孔を設けた金属板の板圧を厚くすることによっ
て、高輝度化が可能となる。
【0012】本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、1は放電管容器であるバルブを示
し、光取り出し窓4を石英ガラスとし、全体を硬質ガラ
スで構成してある。バルブの端部は同種のガラスからな
るステム2と溶着された密閉容器を形成している。ま
た、ステムには電極を組立てるため、硬質ガラスと熱膨
張係数が近似している金属リード線が埋め込まれてい
る。6は導入線を示し、金属リード線と接続してあり、
各電極に電力を供給する。3は電極類を囲った電極囲い
である。4は光取り出し用窓であり、紫外域に透過率が
高い合成石英を用いた。5は光取り出し方向を示す。バ
ルブ1内には重水素ガスを数Torr封入してある。
【0013】バルブ1の中心部で、電極部分を遮蔽する
電極囲い3は、ニッケル板を用いて、陰極室と陽極室と
を分離される。
【0014】電極囲い3にはニッケルからなる隔壁板1
0を挟んで、タングステンからなる3重コイルのフィラ
メントに熱電子放射物質であるBaO,SrO,CaO
等の酸化物が塗布してある陰極7およびモリブデンから
なる平板状の陽極8とが、隔壁板10の放電狭窄用孔9
を挟んで対置されている。
【0015】隔壁板に設けた孔はモリブデンを用い、ニ
ッケルからなる隔壁板と溶接により固定してある。孔を
設けたモリブデン板の厚さは2mmとした。4は光取り出
し窓を示し、紫外域に透過率が高い合成石英を用いた。
5は光の取り出し方向を示す。
【0016】この構造の重水素放電管を陰極であるフィ
ラメントに電流を流し、予熱を行った後、陰陽極間に直
流電圧を印加して、重水素ガスの放電を起こさせると、
放電路を狭窄した孔部で陽光柱11が絞られる。孔部で
絞られた陽光柱からは、紫外域に強い連続スペクトルを
放射する。この構成の重水素放電管を放電電流300m
A、孔の径を従来と同一の直径1mmとした場合、図2に
示すように、孔を有するモリブデン板の厚さを厚くする
程、輝度が高くなる。板厚と輝度の関係は、輝度特性1
2に示す様に0.5 〜約2mmの範囲で、ほぼ直線的に輝
度は上昇するが、特に2.0 mmを越えると緩やかにな
り、板厚の効果が現われなくなる。
【0017】従来の板厚0.5 mmと本実施例に示した板
厚2mmと比較すると約2倍の輝度を得ることができる。
また板厚と電気的特性を図3に示す。始動電圧13は板
厚2mmを越えると著しく上昇し、板厚2.5mmでは板厚
1.5mm以下に比べ170〜200V上昇し、従来の一
般型電源での点灯が難しくなり、従来品との互換性が失
われてくる。ランプ電圧14についても同様に板厚2mm
を越えると上昇してくる。
【0018】このように、輝度特性から板厚2mm以上で
は輝度上昇が飽和状態となり、効果が小さくなる。した
がって、高輝度が得られる2mmまでとすることが望まし
い。電気的特性につぃても板厚2mmを越えると始動電圧
が極端に高くなるため板厚2mmまでの範囲が適切であ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な構造で、従来の
2倍以上の高輝度が得られるため、液体クロマトグラフ
および光の吸収による分析を行う分析装置の分析感度を
より向上させる。また、放電電流も従来と同じ300m
Aで点灯するもので、放電管の管壁温度も従来と同様で
あり、分析装置への悪影響を及ぼすこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の重水素放電管の説明図。
【図2】孔を形成する板厚と輝度の特性図。
【図3】孔を形成する板厚と電気的な特性図。
【図4】光軸方向の断面による輝度特性図。
【図5】従来例を示す重水素放電管の電極中心部の断面
図。
【符号の説明】
1…バルブ、2…ステム、3…金属隔壁(電極囲い)、
4…光取り出し窓、5…光取り出し方向、6…導入線、
7…陰極、8…陽極、9…孔、10…隔壁板、11…陽
光柱。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重水素または水素ガスを封入した管内に、
    電子放射物質を塗布した陰極と陽極とを囲み、上記陰極
    から上記陽極に至る放電路を形成する金属隔壁を設け、
    上記金属隔壁の一部に上記放電路を狭窄するための孔を
    設けた重水素放電管に於いて、上記孔を形成する金属板
    厚を0.5 〜2mmとした構造を特徴とする重水素放電
    管。
  2. 【請求項2】請求項1において、光の吸収による分析装
    置と組み合わせた分光分析装置。
JP7837194A 1994-04-18 1994-04-18 重水素放電管 Pending JPH07288106A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001091160A1 (fr) * 2000-05-25 2001-11-29 Hamamatsu Photonics K.K. Source lumineuse
JP2001332218A (ja) * 2000-05-25 2001-11-30 Hamamatsu Photonics Kk 光 源
US7271542B2 (en) 2003-02-20 2007-09-18 Hamamatsu Photonics K.K. Gas discharge tube
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US7781975B2 (en) 2004-08-24 2010-08-24 Hamamatsu Photonics K. K. Gas discharge tube having cathode cover made of ceramics

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