JPH04255662A - 重水素放電管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液体クロマトグラフ等
の紫外線光源として用いられる重水素あるいは水素を封
入した重水素放電灯に係り、特に、その小形化に関する
。

【０００２】

【従来の技術】重水素放電管の構造は、特開昭５４−５
８９７７　号に記載のように、熱陰極と陽極を遮蔽板で
覆った放電発生部分をガラスの放電容器に封入した構造
をしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の重水素放電
管においては、熱陰極と陽極を遮蔽板で覆うため、重水
素放電管全体が大きくなるという欠点が有った。また、
重水素放電管の光軸が放電容器のガラス管壁と一対一対
応していないため、重水素放電管を分光器などに取り付
ける際には、重水素放電管を点灯して光出力を検知しな
がらその位置を決める必要があり、放電管の交換がやっ
かいであるという欠点があった。さらに、放射光を取り
出す石英ガラスの窓が紫外線の照射によって着色し、点
灯時間と共に光出力が低下し、従って寿命が短いという
欠点があった。

【０００４】本発明の目的は、小形で、放電管の交換が
容易であり、長寿命である重水素放電管を提供すること
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、少なくとも
放電容器を円筒状のセラミックスにし、放電狭窄用の小
孔を前記円筒状セラミックス放電容器の概略中心軸上に
中心軸に垂直に設け、光取り出し窓を透明セラミックス
にすることによって達成される。

【０００６】

【作用】放電容器をセラミックスにすると、セラミック
スは石英ガラスに比較し耐熱性が高いこと、重水素の透
過率が小さいことから電極を覆う遮蔽板を省くことが可
能になり、従って放電容器を小形化できる。また、放電
狭窄用の小孔を前記円筒状セラミックス放電容器の概略
中心軸上に中心軸に垂直に設けると、ガラスと異なって
セラミックスの場合は小孔を前記円筒状セラミックス放
電容器の中心軸上に寸法精度良く設けることができるの
で、放電管の取付は放電管の管壁を一定条件で固定すれ
ば良く、放電管を点灯しながら光軸をあわせる必要がな
く、従ってランプの交換が容易になる。また、光取り出
し窓を透明セラミックスにすると、紫外線の照射による
着色が少なくなり、点灯時間と共に光出力が低下するこ
とがなく、従って寿命が長くなる。

【０００７】

【実施例】図１及び図２は、本発明の一実施例である重
水素放電管の横断面図である。透明サファイアからなる
光取り出し窓５を有するアルミナの放電容器６内に陰極
１，リング状の陽極２が設けられている。７は陰極１、
陽極２のリード線８，９，１０を取り出すためのアルミ
ナ端板である。光取り出し窓５，放電容器６，アルミナ
端板７，陰極１，陽極２のリード線８，９，１０で気密
な空間を形成するが、これ等の部品は酸化アルミニウム
−酸化カルシウム系の封着ガラスで接着する。この容器
内に重水素ガスが８Ｔｏｒｒ封入されている。４は小孔
３を形成するためのニオビウム金属円板で、封着ガラス
で放電容器６に固定されている。放電は、陰極１から小
孔３を経て、陽極２の間で発生する。小孔３による狭窄
放電によって発生した紫外線は、紫外線透過窓５から取
り出される。

【０００８】本発明の重水素放電管に使用した陰極は、
以下のような複合二重コイルである。先ず、第一の金属
線に第一の金属線よりも直径の小さな第二の金属線をゆ
るく巻きまわして、複合素線を形成する。この複合素線
を巻まわして一次コイルを形成し、さらに前記の一次コ
イルを巻まわして二重コイルを形成することにより、複
合二重コイルが完成する。

【０００９】上記複合二重コイルにバリウム，ストロン
チウム，カルシウムの酸化物からなる電子放射物質を被
着させ、陰極１とした。このような本発明の陰極におい
ては、上記複合二重コイルの説明から容易に推測される
ように、酸化バリウムなどの電子放射物質は第一の金属
線と第二の金属線の間にも入り込み、単に第一の金属線
を二重コイルにした電極に比較し、電子放射物質の担持
密度を大きくする事ができ、且つ電子放射物質の脱落が
非常に少なくなるので、本発明のような小形の重水素放
電管に最適である。

【００１０】上記複合二重コイル用金属線としてはタン
グステン線を用い、第一及び第二の線の直径をそれぞれ
０．０２ｍｍおよび０．０６ｍｍとし、第一の線の巻数
を１ｍｍにつき１２．５回として複合素線を形成した。 この複合素線を巻まわし、直径０．４ｍｍの一次コイル
を形成し、さらにこの一次コイルを巻まわし、直径１．
２ｍｍ　、長さ７．５ｍｍ　、巻数６回の複合二重コイ
ル２２を形成した。 なお、上記のような、複合素線，複合コイルは、モリブ
デンなどの芯線を用いて常法で製作した。

【００１１】バリウム，ストロンチウム，カルシウムの
モル比が４０：３５：２５である複合炭酸塩に、酸化ジ
ルコニウムを重量で５％混合したものを上記複合二重コ
イルに塗布し、これを加熱分解して複合酸化物を生成さ
せて電子放射物質を形成し、陰極１として使用した。小
孔３の直径を１ｍｍにし、重水素を８Ｔｏｒｒ封入した
。放電管の外径は１５ｍｍ、長さは３５ｍｍである。

【００１２】リング状陽極２の材質はモリブデンである
。

【００１３】上記のように少なくともセラミックスから
なる放電容器を使用する事により、従来の重水素放電管
に比較し、放電管の直径、長さを三分の二以下に小さく
することができ、小形の重水素放電管を得ることができ
た。

【００１４】上記本発明の重水素放電管において、上記
複合コイルに３．５Ｖ　の電圧を印加して加熱しながら
放電電流３００ｍＡで放電した。その結果、光取り出し
窓の劣化が発生しないで、寿命は従来の放電管の約１．
５倍である重水素放電管を得ることが出来た。

【００１５】本発明の重水素放電管の光軸は金属円盤４
に垂直な小孔３の中心軸であるが、金属円盤４は材質が
金属であり形状が円盤状であるので、円盤の中心に小孔
を設けることは精度良くできる。また、放電容器６はセ
ラミックスなので寸法精度良く製作でき、かつ、放電容
器６と金属円盤４は接着によって接合されるので、小孔
は放電容器６の中心軸上に精度良く位置する。従って、
放電管の外壁を一定条件で固定すれば、光軸は一定にな
る。すなわち、放電管を交換する際に、ランプを点灯し
ながら光軸の調整をする必要がなくなり、ランプの交換
が著しく容易になる。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、小形で、放電管の交換
が容易であり、長寿命である重水素放電管が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例の横断面図である。

【図２】図２は本発明の一実施例の横断面図である。

【符号の説明】

１…陰極、２…陽極、３…小孔、４…金属円盤、５…光
取り出し窓、６…セラミックス放電容器、７，８，９，
１０…リード線。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくともセラミックスからなる放電容器
   を使用したことを特徴とした重水素放電管。
2. 【請求項２】前記セラミックスからなる放電容器は概略
   円筒状であり、放電狭窄用の小孔を前記円筒状セラミッ
   クス放電容器の概略中心軸上に中心軸に垂直に設けたこ
   とを特徴とした請求項１の重水素放電管。