JP2000173548A - ガス放電管 - Google Patents

ガス放電管

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JP2000173548A
JP2000173548A JP10350439A JP35043998A JP2000173548A JP 2000173548 A JP2000173548 A JP 2000173548A JP 10350439 A JP10350439 A JP 10350439A JP 35043998 A JP35043998 A JP 35043998A JP 2000173548 A JP2000173548 A JP 2000173548A
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opening
discharge tube
gas discharge
light
slit
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Tomoyuki Ikedo
智之 池戸
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Hamamatsu Photonics KK
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/68Lamps in which the main discharge is between parts of a current-carrying guide, e.g. halo lamp
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/04Electrodes; Screens; Shields
    • H01J61/10Shields, screens, or guides for influencing the discharge

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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高輝度で且つ均一なスリット状の
出射光を可能にしたガス放電管を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明によるガス放電管は、安定した放
電開始を確保させるため、スリット状の収束開口40の面
積に着目したが、収束開口40の面積が大きくなると、確
かに、熱陰極25と陽極24との間にアーク放電が起き易す
くなるが、出射光の輝度が低くなってしまうことが実験
により確かめられた。そこで、ガス放電管10の点灯を可
能にしつつ高輝度を確保するための開口面積Sを0.15〜
0.5mm2の範囲に規制した。しかも、前述した開口面積
Sを考慮しつつ、高い輝度で均一な出射光を得るため
に、収束開口40において、その長手方向の開口長さA
と、長手方向に直交する方向の開口長さBとの関係に着
目し、B/Aの関係式を用いて、収束開口40の形状を特
定させ、その値を0.1〜0.5の範囲内に規制した。このよ
うに、収束開口40を種々のパラメータで制限することに
より、ガス放電管10において、点灯性がよく高輝度でし
かも均一なスリット光を特定することに成功した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電管に係
り、特に、分光光度計や液体クロマトグラフィーなどの
紫外線光源等として用いられるガス放電管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術として特開
平4−147557号公報がある。この公報に記載され
た重水素放電管において、陽極と陰極との間に配置した
収束電極板には、スリット状の小穴をなす収束開口が形
成されている。この収束開口は、分析装置のスリット形
状に合わせるように、短冊形状したものであり、放電管
から出射される光束の利用効率の向上を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のガス放電管には、次のような課題が存在してい
た。すなわち、小穴をなす収束開口は、横0.4mm、
縦2.5mmの大きさを有し、アーク放電は起き易いが
高輝度で且つ均一なスリット状の光束を得にくいといっ
た問題点があった。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、特に、高輝度で且つ均一なスリット状の
出射光を可能にしたガス放電管を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
ガス放電管は、熱電子を発生させる熱陰極と、この熱電
子を受容する陽極と、記熱陰極と陽極との間に配置して
熱電子を収斂させる収束電極とを備え、収束電極は、陽
極の前方に位置するスリット状の収束開口を有し、収束
開口において、その長手方向の開口長さをAとし、長手
方向に直交する方向の開口長さをBとした場合、B/A
を0.1〜0.5の範囲内に規制し、且つその開口面積
を0.15〜0.5mm2の範囲内に規制したことを特
徴とする。
【0006】一般的に知られている収束開口の場合、放
電開始電圧の上昇や異常放電の発生により、その直径が
0.5mmの丸穴が一般的な限界となっている。これ
は、収束開口の直径を0.5mm以下に絞ると、熱陰極
と陽極との間の障壁が高くなり、放電開始に大きなエネ
ルギが必要となるからであるが、このエネルギを大きく
する(例えば放電電圧を上げる)と、異常放電によって
ガス放電管が点灯しない事態を発生させるからである。
そこで、安定した放電開始を確保させるため、発明者は
スリット状の収束開口の面積に着目したが、収束開口の
面積が大きくなると、確かに、熱陰極と陽極との間にア
ーク放電が起き易すくなるが、出射光の輝度が低くなっ
てしまうことが実験により確かめられた。そこで、ガス
放電管の点灯を可能にしつつ高輝度を確保するための開
口面積を0.15〜0.5mm2の範囲に規制した。し
かも、前述した開口面積を考慮しつつ、高い輝度で均一
な出射光を得るために、発明者は、収束開口において、
その長手方向の開口長さAと、長手方向に直交する方向
の開口長さBとの関係に着目し、B/Aの関係式を用い
て、収束開口の形状を特定させ、その値を0.1〜0.
5の範囲内に規制した。このように、収束開口を種々の
パラメータで制限することにより、ガス放電管におい
て、点灯性がよく高輝度でしかも均一なスリット光を特
定することに成功し、出射光を使用する上での一助をな
す。
【0007】請求項2記載のガス放電管において、収束
開口において、B/Aを0.1〜0.25の範囲内に規
制し、且つ開口面積を0.15〜0.25mm2の範囲
内に規制すると好ましい。このような構成を採用した場
合、輝度分布が均一で、極めて輝度の高い光を得ること
ができ、市場のニーズに答えるべく出射光の高スポット
化を促進させることができた。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるガ
ス放電管の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】図1に示したものは、ガス放電管の一例で
あるサイドオン型の重水素ランプであり、このガス放電
管10において、ガラス製の外囲器11の内部には、発
光部20が収容されているとともに、重水素ガス(図示
しない)が数Torr程度封入されている。頂部を封止
して円筒状に成形された外囲器11の底部は、ガラス製
のステム12によって気密に封止されている。なお、外
囲器11は、良好な紫外線透過率を有する紫外線透過ガ
ラスや石英ガラスなどから形成されている。
【0010】一直線上に並列配置した4本のリードピン
13〜16が、それぞれ発光部20の底部から延びてス
テム12を貫通し、それぞれ絶縁材130,140,1
50,160に被覆されて所定の点灯回路に接続されて
いる。発光部20は、セラミックス製の放電遮蔽板(ス
ペーサ)21を挟んでセラミックス製の支持板22と金
属製の前面窓電極23とを貼り合わせた遮蔽箱構造に組
み立てられている。
【0011】次に、発光部20の構成について、図2〜
図7を参照して詳細に説明する。
【0012】図2及び図3に示すように、断面凸字形の
角柱をなす支持板22には、縦貫通穴220と、凹型溝
221〜223と、凹部224と、4個の凸部225
と、4個の横貫通穴226とが形成されている。縦貫通
穴220は、断面凸状の支持板22後方の隆起部22A
を上下方向に貫通している。凹型溝221、凹部224
及び凹型溝222,223は、前方の平板部22Bの表
面から陥没形成されると共に、外囲器11の底部に向か
って順次延びることで、リードピン14及び絶縁材14
1を適切に収容することができる。4個の凸部225
は、陽極24の各コーナに対峙させるために、凹型溝2
21,222の開口縁部に近接して2個ずつ平板部22
Bの表面から突出している。4個の横貫通穴226は、
水平方向に延在し、上端部及び下端部において2箇所ず
つ貫通している。
【0013】この支持板22は、縦貫通穴220を挿通
するリードピン13と、凹部溝221〜223に収容さ
れたリードピン14とを介してステム12に保持されて
いる。矩形平板状に成形された陽極24は、リードピン
14の先端に溶接して固定され、4個の凸部225によ
って裏面から支持されている。この陽極24の後方に
は、陽極24の表面積に略匹敵した開口をなす凹部22
4により、放熱スペースが確保されている。
【0014】図2及び図4に示すように、平板状に成形
された放電遮蔽板21は、支持板22と比較して薄型か
つ幅広の断面凸状をなすと共に、貫通穴210と、凹部
211と、縦貫通穴212と、4個の横貫通穴213
と、2個の横貫通穴214と、4個の横貫通穴215と
を有している。貫通穴210は、陽極24に対峙させる
ために、略中央に貫通している。窪み部211は、陽極
24を収容するために、放電遮蔽板21の背面において
平板部22Aの表面から陥没すると共に、貫通穴210
の背面側に位置する第1の開口縁部を含んでいる。縦貫
通穴212は、前方の隆起部22Bを貫通している。4
個の横貫通穴213は、水平方向に延在し、支持板22
の4個の横貫通穴226に対峙している。なお、放電遮
蔽板21における2個の横貫通穴214は、後述する陰
極スリット電極27の係止爪271を収容する位置に形
成され、4個の横貫通穴215は、後述する前面窓電極
23の係止爪231を収容する位置に形成されている。
【0015】略L字型に折り曲げられた電極棒216の
片側は、縦貫通穴212を挿通させると共に、この下端
を放電遮蔽板21から露出させることにより、リードピ
ン15の先端を溶接させることができる。したがって、
電極棒216を介して放電遮蔽板21をステム12に保
持されることができる。また、熱陰極(フィラメント)
25の両端には、それぞれ電極棒250,251が溶接
され、電極棒250の先端を電極棒216に溶接し、電
極棒251の先端をリードピン16の先端に溶接するこ
とで、熱陰極25をステム12に保持させることができ
る。
【0016】図5〜図7に示すように、破線で示した矩
形の陽極24は、放電遮蔽板21の窪み部211に収容
され、陽極24の各コーナ部分は、放電遮蔽板21の窪
み部211の底面と支持板22の4個の凸部225との
協働によって挟持されている。丸みを帯びた略矩形状の
貫通穴210には、陽極24の4辺の大部分が合致し、
その第1の開口縁部の他の部分は陽極24の4コーナ部
分に接合している。円形の表面を有する4個の凸部22
5は、陽極24の4コーナ部分と接合し、陽極24を押
圧している。特に、図7に示すように、矩形の窪み部2
11は、4個の凸部225の高さと陽極24の厚さとの
和に一致した深さを有し、結果的に、支持板22の前面
に形成した外周縁部を放電遮蔽板21の背面に当接させ
ることができる。
【0017】図2及び図6に示すように、略L字型に金
属板を折り曲げ成形した収束電極26には、開口260
及び4個の横貫通穴263が形成されている。この開口
260は、放電遮蔽板21の貫通穴210と同軸上に配
置されている。この開口260の周辺領域には、開口径
を制限する開口制限板261が溶接されている。開口制
限板261には、開口260を通過するように陽極24
に向かって突出するアークボール収容凹部262が設け
られ、その中央には、スリット状の収束開口40が形成
されている。4個の横貫通穴263は、収束電極26の
厚さ方向に延在すると共に、放電遮蔽板21の4個の横
貫通穴213に対峙している。
【0018】この収束電極26は、放電遮蔽板21の隆
起部21B上に当接設置され、後方に折り曲げられた先
端部26Aと支持板22から突出させたリードピン13
の先端との溶接により、収束電極26は、放電遮蔽板2
1及び支持板22に固定されている。なお、この開口制
限板261と陽極24との間の距離は、放電遮蔽板21
の厚さよりも小さくなっている。ここで、放電遮蔽板2
1、支持板22及び収束電極26の各横貫通穴226,
213,263はそれぞれ一直線状に整列している。し
たがって、放電遮蔽板21、支持板22及び収束電極2
6を貼り合わせた状態において、4本の金属製のリベッ
ト28を差込むことにより、これらを一体としてステム
12に固定させることができる。
【0019】図2、図6及び図7に示すように、金属製
の陰極スリット電極27は、放電遮蔽板21の段差領域
の形状に対応して折り曲げられ、開口270及び2個の
係止爪271を有している。縦長矩形状に成形した開口
270は、前部に形成されている。陰極スリット電極2
7の上端及び下端に成形された2本の係止爪271は、
後方に折り曲げられている。
【0020】この陰極スリット電極27は、陰極25に
対向すると共に放電遮蔽板21の一側方の前面上に設置
され、2本の係止爪271を放電遮蔽板21の2個の横
貫通穴214に差し込むことにより、放電遮蔽板21に
固定されている。なお、開口270は、熱陰極25と開
口制限板261との間に配置されている。
【0021】また、金属製の前面窓電極23は、4段に
折り曲げた断面略U字型をなすと共に、開口窓230及
び4個の係止爪231をも有している。矩形状に形成さ
れた開口窓230は、収束電極26のアークボール収容
凹部262と同軸上に配置されている。前面窓電極23
の両側端の上部及び下部に成形された4本の係止爪23
1は、後方に向かって突出している。なお、開口窓23
0は、アークボール収容凹部262の前方空間から紫外
線を投光する位置に配置されている。
【0022】この前面窓電極23は、放電遮蔽板21の
前面の両側に設置され、4本の係止爪231を放電遮蔽
板21の4個の横貫通穴215に差し込むことにより、
放電遮蔽板21に固定されている。そして、陰極スリッ
ト電極27の前端を前面窓電極23の内面に接触させる
ことにより、熱陰極25を配置させる空間とアーク放電
を発生させる発光空間とを分離させることができる。
【0023】このように構成された収束電極26、陰極
スリット電極27及び前面窓電極23において、収束電
極26は、陰極スリット電極27及び前面窓電極23に
対して放電遮蔽板21を介して電気的に絶縁されてい
る。一方、陰極スリット電極27及び前面窓電極23
は、相互に接触して同電位に設定されている。
【0024】次に、前述したガス放電管10の動作につ
いて簡単に説明する。
【0025】まず、図示しないトリガスイッチをオフ状
態に設定すると共に、輝度調整用スイッチを放電開始用
回路に対してオン状態に設定することにより、放電前の
約20秒間に陰極加熱用電圧源から熱陰極25に電圧約
2.5Vを印加し、熱陰極25が予熱される。この熱陰
極25が十分に加熱されて温度約1100℃に達した後
に、電界発生用電圧源から熱陰極25と陽極24との間
に電圧約150Vを印加することにより、陽極24から
熱陰極25に向う電界が発生する。
【0026】このようにトリガ放電の準備が整ったとき
に、トリガスイッチをオン状態に設定することにより、
収束電極26に電位約150Vを発生させ、トリガ放電
が熱陰極25と収束電極26との間に発生させる。
【0027】また、収束電極26は、陰極スリット電極
27及び前面窓電極23に対して電気的に絶縁されてい
ることから、ほぼ電位0Vに設定された陰極スリット電
極27及び前面窓電極23よりも高い正電位を収束電極
26に発生させることができる。そのため、図6に示す
ように、陰極25から延びて生成したトリガ放電領域3
0が、前面窓電極23及び陰極スリット電極27によっ
て取り囲まれた空間、すなわちカソードボックスの内部
から拡大して収束電極26まで到達する。したがって、
トリガ放電が、熱陰極25と開口制限板261との間に
発生し、その結果、アークボール収容凹部262で偏平
なアークボール50が発生することになり、このアーク
ボール(すなわち陽光極発光)50から取り出される紫
外光は、前面窓電極23の開口窓230を通りスリット
光として出射される。
【0028】ここで、図8及び図9に示すように、収束
電極26に設けられた開口制限板261は、高融点金属
であるモリブデンからなる矩形の平状基板42を有して
いる。開口制限板261の中央には、基板42のプレス
成形により作り出されたカップ状のアークボール収容凹
部262が設けられ、アークボール収束凹部262の開
口径Dは、4mm程度であり、アークボール収容凹部2
62の底部には平坦部41が形成されている。そして、
平坦部41の中央には、スリット状の収束開口40が形
成されている。この実施形態で使用されている開口制限
板261において、基板42の大きさは8×8mmで、
その厚さは0.3〜0.7mm程度のものが利用されて
いるが、その材質としては、高融点金属のタングステン
等もある。
【0029】また、一般的に知られている収束開口40
においては、放電開始電圧の上昇や異常放電の発生によ
り、その直径が0.5mmの丸穴が一般的な限界となっ
ている。これは、収束開口40の直径を0.5mm以下
に絞ると、熱陰極25と陽極24との間の障壁が高くな
り、放電開始時に大きなエネルギが必要となるからであ
るが、このエネルギを大きくする(例えば放電電圧を上
げる)と、異常放電によってガス放電管10が点灯しな
い事態を発生させるからである。
【0030】そこで、安定した放電開始を確保させるた
め、収束開口40の面積Sに着目した。しかし、収束開
口40の面積Sが大きくなると、確かに、熱陰極25と
陽極24との間にアーク放電が起き易すくなるが、出射
光の輝度が低くなって全体的にぼやけてしまうことが実
験により確かめられた。そこで、長方形状の収束開口4
0によって作り出されるガス放電管10の点灯を可能に
しつつ高輝度を確保するために開口面積Sを0.15〜
0.5mm2の範囲に規制した。なお、開口面積Sが
0.15mm2未満ではガス放電管10の点灯が安定せ
ずに、また、開口面積Sが0.5mm2を越える場合に
は、光が広がり過ぎてスポット的な光として利用し難い
ことが実験で判明している。
【0031】さらに、前述した開口面積Sを考慮しつ
つ、高い輝度で輪郭のはっきりした均一なスリット状の
出射光を得るために、図10に示すように、収束開口4
0において、その長手方向の開口長さAと、長手方向に
直交する方向の開口長さBとの関係に着目し、B/A
(縦横比)の関係式を用いて、収束開口40の形状を特
定させることを試みた。その結果、長方形状の収束開口
40によって作り出される出射光において、高い輝度で
輪郭のはっきりした均一な光を確保するため、B/Aの
値を0.1〜0.5の範囲内に絞り込み、スポット的な
光として利用できることを実験により確認した。
【0032】特に、B/Aの値を0.1〜0.25の範
囲内に規制し、且つ開口面積Sを0.15〜0.25m
m2の範囲内に規制すると好ましい。この場合、輝度分
布が均一で、極めて輝度の高い光を得ることができ、市
場のニーズに答えるべくスリット状出射光の高スポット
化を促進させることができた。そして、これらの関係を
示したのが図11である。
【0033】この関係を満足する例として、開口長さB
が0.15mm、開口長さAが1mmのスリット状の収
束開口40があり、この場合、分光光度計を用いて、光
出力を実際に計測すると、従来の0.5mm径の丸穴に
比べて、3倍程度の高い出力が得られ、これは従来得ら
れなかった極めて細く強い光出力である。また、細長い
スリット光を作り出すため、Bの値が0.5mm以下の
場合において、収束開口40の他の例として、Aが1.
0mm、Bが0.2mmの場合やAが1.25mm、B
が0.2mmの場合などがある。
【0034】このようなガス放電管10から出射される
スリット光は、分光光度計、液体クロマトグラフィ及び
キャピラリー電気泳動などの分析装置において、光源と
して用いられる。近年、分析用光源としては、光学系や
迷光などの影響を防ぐためにスポット的な光を用いてい
るが、分析装置のセルの細管化が進み、より強く小さな
スリット状のスポット光が求められるに至っている。そ
こで、前述の実施形態に示されたガス放電管10は、こ
のような要求を十二分に満足させるものである。
【0035】本発明は、前述した実施形態に限定される
ものではなく、例えば、図12に示すように、開口制限
板261,50において、細長い楕円形状の収束開口6
0を採用しても、図11に示したグラフの適用を可能に
するものである。
【0036】
【発明の効果】本発明によるガス放電管は、以上のよう
に構成されているため、次のような効果を得る。すなわ
ち、熱電子を発生させる熱陰極と、この熱電子を受容す
る陽極と、記熱陰極と陽極との間に配置して熱電子を収
斂させる収束電極とを備え、収束電極は、陽極の前方に
位置するスリット状の収束開口を有し、収束開口におい
て、その長手方向の開口長さをAとし、長手方向に直交
する方向の開口長さをBとした場合、B/Aを0.1〜
0.5の範囲内に規制し、且つその開口面積を0.15
〜0.5mm2の範囲内に規制したことにより、点灯性
の良い高輝度で且つ均一なスリット状の出射光を可能に
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス放電管の一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】図1のガス放電管における発光部の分解斜視図
である。
【図3】図2の発光部における支持板と陽極との組付け
前の状態を示す斜視図である。
【図4】図2の発光部における放電遮蔽板と陽極との組
付け前の状態を示す斜視図である。
【図5】図2の発光部における放電遮蔽板と陽極と支持
板との位置関係を示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】本発明のガス放電管に適用する開口制限板の一
例を示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】収束開口を示す概略図である。
【図11】収束開口における開口面積と開口の縦横比と
の関係を示すグラフである。
【図12】収束開口の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
10…ガス放電管、24…陽極、25…熱陰極、26…
収束電極、40,60…収束開口。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電子を発生させる熱陰極と、 この熱電子を受容する陽極と、前記熱陰極と前記陽極と
    の間に配置して前記熱電子を収斂させる収束電極とを備
    え、 前記収束電極は、前記陽極の前方に位置するスリット状
    の収束開口を有し、前記収束開口において、その長手方
    向の開口長さをAとし、前記長手方向に直交する方向の
    開口長さをBとした場合、B/Aを0.1〜0.5の範
    囲内に規制し、且つその開口面積を0.15〜0.5m
    m2の範囲内に規制したことを特徴とするガス放電管。
  2. 【請求項2】 前記収束開口において、前記B/Aを
    0.1〜0.25の範囲内に規制し、且つ前記開口面積
    を0.15〜0.25mm2の範囲内に規制したことを
    特徴とする請求項1記載のガス放電管。
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