JP3983291B2 - 特にバッテリーグリッド用の鉛―カルシウム合金 - Google Patents
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Description
20年程前から、これらのグリッドを構成する鉛の中のアンチモンをカルシウムおよびスズで置き換えることにより、長寿命で、電解質の消費量が非常に少ない蓄電池の自動車市場における使用量が伸びている。
これは、カルシウムが鉛に非常に有用な機械的特性を与え、スズが、やはり鉛を硬くする一方、バッテリーがその寿命を通して受ける充電/放電の反復サイクルの際のエネルギー伝達を改良するためである。
鉛−カルシウム(Pb−Ca)および鉛−カルシウム−スズ(Pb−Ca−Sn)合金の製造業者は、これらの合金を製造するための浴を、広範な酸化から保護するために、少量のアルミニウムも添加している。この酸化は、鉛の犠牲において主としてカルシウムを消費することからなる。
スズを含むか、または含まない、鉛−カルシウム−アルミニウム(Pb−Ca−Al)合金は、バッテリー用陰極グリッドの製造に使用されるのに対し、鉛−カルシウム−アルミニウム−スズ(Pb−Ca−Al−Sn)合金は、陽極グリッドの製造に使用される。
蓄電池の製造は、非常に多くの作業の連続であり、その中には60〜80℃で24〜48時間にわたって行なわれる作業もある。これらの作業により、バッテリーが正しく作動するために後で必要となるすべての特性が、合金および活性物質に付与される。
バッテリーグリッドを製造するための新規な連続製法の開発により、新しい鋳造およびエキスパンド加工機械の規格に適合し、高品質の陽極または陰極グリッドの製造を可能にする、新規な材料が最近ではさらに必要になっている。
陰極グリッドの場合、経時的に急速に硬化する、スズの含有量が低い鉛−カルシウム−アルミニウム合金が開発され、それによって鋳造機械の生産性を高めるのが趨勢になっている。これらの合金はさらに、グリッドの厚さを小さくし、それによってバッテリーの重量を減らして、同時に陰極板の機械的一体性を損なうことがない様に、前の世代の合金よりも優れた機械的特性を有していなければならない。
陽極グリッドの場合、陽極板で起こる腐食および不動態化現象に耐性のある鉛−カルシウム−アルミニウム−スズ合金を開発することが趨勢になっている。これらの合金は、バッテリーの寿命期間を通して、陽極板に作用する機械的応力に耐えるだけの十分に高い硬度または引張強度も有していなければならない。
実際、バッテリーの陽極および陰極グリッドの製造では、最初のペースト処理工程の際に特別な注意が必要である。この作業中、新しく鋳造したグリッドは、グリッドを満たす酸化鉛ペーストを塗布するための圧力下で変形しない様に十分な剛性を有している必要がある。鉛−カルシウム−アルミニウム−スズ合金の群は、室温で硬化する特性を有することが知られているので、その工程の速度が変化することがある。製造の効率および品質を最適化するために、バッテリー製造業者のノウハウおよび供給業者のノウハウを常に活用している。一方法では、グリッド(個々のグリッドまたはロールのセット)を一時的に保管し、硬化現象の起こる時間を確保している。硬化速度の速い鉛合金を使用することにより、グリッドの保管時間を短縮できる筈である。
しかし、バッテリー中でグリッドを使用する際のグリッド変形または最終的な破損は、バッテリー製造業者の前になおも立ちはだかっている主要な品質上の問題の一つである。高度の機械的および化学的(硫酸系媒体中での腐食)ストレスにさらされる陽極グリッドの場合に特に影響され易いこの問題のために、硫酸系媒体中で良好な耐食性を示し、機械的特性が高く、長期間にわたって一定している合金の開発が必要とされている。
しかし、薄いバッテリーグリッドの、粒界腐食に対する鋭敏性を下げるための最も簡単な手段の一つは、グリッドの製造に、小さな粒子を含む結晶学的構造に固化する合金を使用することである。というのは、この種の構造は粒界腐食に対する鋭敏性が少ないと見なされているためである。
これらの問題を解決するために、鉛−カルシウム−スズ合金にバリウムを添加することは、すでに上記の研究、例えば特許FR−A−851,686号、DE−2,611,575号、DE−2,619,113号、EP−A−040,951号、DE−2,921,290号、GB−1,597,270号およびGB−1,304,095号における課題になっている。しかし、バリウムの存在により、鋳造グリッドの腐食性が悪化することなく、それらの機械的一体性(機械的強度およびクリープ強度)がかなり改善されることが実際に記載されているが、提案されているバリウムの相対的な含有量は、常に0.025重量%よりも大きい。例えば、DE−2,619,113号明細書およびDE−2,611,575号明細書の場合には0.05〜0.5%バリウムが記載されており、GB−1,597,270号明細書およびDE−2,921,290号明細書の場合にはカルシウムの完全な置き換えとして0.026〜0.044%が記載されており、EP−A−040,951号公報の場合には0.025〜0.1%バリウムが、系統的に0.15〜0.4%のストロンチウムおよび0.03〜0.04%のカルシウム含有量、および/または他の添加物(マグネシウムおよびリチウム)と共に記載されている。特許US−A−4,137,378号明細書は、鉛−カルシウム−ストロンチウム−スズ合金を提供し、カルシウムおよびストロンチウムの量を変えているが、バリウムは痕跡量も含まない。特許US−A−2,170,650号明細書、平均バリウム値が0.02%で、アルミニウムまたはスズはまったく含まず、好ましくはストロンチウムを含む、鉛−カルシウム−バリウム合金を提供している。特許FR−A−2,341,660号明細書は、バリウムを含まない鉛−ストロンチウム−スズ−アルミニウム合金を提供している。
ところで、特許FR−A−851,686号明細書は、バリウム含有量が非常に高い合金を鉄道用ベアリング製造に推奨している。例えば、この特許明細書は、0.1%〜2%のカルシウム、0.5%〜10%のスズおよび0.02%〜0.1%のバリウムを含む鉛−カルシウム−バリウム合金を記載している。この特許明細書は、この合金が有機媒体(油)中で非常に良好な耐食性を有することを記載している。
GB−1,304,095号明細書だけはバリウム含有量の低い合金を記載しており、一般的に0.001〜1%のバリウムを添加した場合の有利な効果を挙げているが、ただしカルシウムを含まない合金においてである。
先行技術文献を徹底的に研究した結果、過去において行なわれた研究のほとんどは、カルシウムを含むか、または含まず、かつバリウム含有量が高い(0.02%を超える)合金、に関するものであることが分かった。
本発明者は、驚くべきことで、且つ予期せぬことに、バリウム含有量を減少させることにより、これらの合金の特性が、公知の合金と比較して、特にそれらの硬化速度、それらの高い強度、および長時間にわたって一定した機械的特性を得るそれらの能力に関して、著しく改良されることを発見した。
そこで本発明は、上記の型の、相対的なバリウム濃度が0.02重量%未満である新規な合金、を提供する。
より詳しくは、本発明は、相対的濃度0.05重量%〜0.12重量%のカルシウム、相対的濃度3重量%未満のスズ、相対的濃度0.002重量%〜0.04重量%のアルミニウム、およびバリウム、を含む、鉛−酸バッテリーグリッド用鉛合金であって、バリウムの相対的濃度が0.02重量%未満であることを特徴とする該鉛合金、を提供する。
急速に硬化する合金を得るために、スズの相対的濃度が0.75重量%未満であり、バリウムの相対的濃度が0.0015重量%〜0.015重量%である本発明の鉛合金は、好ましくは陰極グリッドに使用される。
この合金群におけるバリウムの役割は、鋳造直後の硬化速度を大幅に高め、合金の最大硬度を著しく増加させることにある。
スズの相対的濃度が0.75重量%〜1.5重量%であり、バリウムの相対的濃度が0.0015重量%〜0.02重量%である本発明の鉛合金は、好ましくは陽極グリッドに使用される。
カルシウムの相対的濃度は0.06重量%〜0.085重量%であり、スズの相対的濃度は0.9重量%〜1.4重量%であるのが有利である。
この第二群の合金にバリウムを加えることにより、金属は、バッテリーの寿命期間全体にわたって高い機械的特性を維持することができ、固化の際に、細かい結晶構造を形成することができる。
本発明によれば、合金はさらに相対的濃度0.001重量%〜0.025重量%のビスマス、またはさらにに、相対的濃度0.005重量%未満、好ましくは0.0005重量%〜0.005重量%の銀、を含むことができる。
ビスマスまたは銀が存在しても問題を引き起こすことはなく、合金の硬度にまったく影響しない。
本発明はまた、上記の鉛合金製の部品を含んでなる鉛−酸バッテリーグリッド、ならびにこれらのグリッドの少なくとも1個を含んでなる鉛−酸バッテリー、にも関する。
本明細書に付随する図面および実施例に関する下記の説明は、バリウムドーピングを行うか、または行なわない、同じ合金の特性を比較しており、これにより、本発明をどの様に実現するかを容易に理解することができる。これらの諸例は、少量のバリウムを含むPbCaSnAl合金が、バリウムを含まない同じ合金よりも優れた特性を有することを示している。
本発明の他の態様、目的および利点を、以下に添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、0.056%および0.099%のカルシウムを含み、0.004%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaAl合金の場合の、20℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
図2は、0.056%および0.099%のカルシウムを含み、0.007%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaAl合金の場合の、20℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
図3は、0.056%および0.099%のカルシウムを含み、0.013%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaAl合金の場合の、20℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
図4は、0.06%のカルシウムおよび1.2%のスズを含み、0.008%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaSnAl合金の場合の、60℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
図5は、0.075%のカルシウムおよび1.2%のスズを含み、0.008%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaSnAl合金の場合の、60℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
図6は、0.085%のカルシウムおよび1.2%のスズを含み、0.008%および0.016%のバリウムでドーピングした、またはしていない、PbCaSnAl合金の場合の、60℃における、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
例
所望によりバリウムでドーピングした、PbCaAlおよびPbCaSnAl群の合金を製造する。これらの合金のビッカース硬度を、バリウム濃度を変えて測定する。最後に、これらの硬度測定値を、バリウム濃度に応じて、合金の群の場合で比較する。
これらの合金は下記の様にして製造する。
基礎合金として市販の第二溶融合金を使用する。これらの合金の相対的な重量組成を表IおよびIIに示す。いわゆる軟質(第一溶融)鉛を加える。その組成は表IIIに示す。場合により、19%Sn/Pb、0.4%Ba/Pbおよび0.14%Ca/0.13%Ba/Pbマスター合金も加える。
すべての表で、組成は相対的な重量%で表示する。
これらの成分をすべて、空気中、温度550〜600℃で混合してから鋳造する。
合金は、初期温度が室温である銅製の型中で、130mmx70mmx3mm板の形態に鋳造する。
これらの板の化学分析、特にバリウム分析は、バリウム含有量が非常に低いPb−Ba合金により校正したスパーク分光法を使用して系統的に行った。
各組成に関して、凝固後のビッカース硬度の変化を、いわゆるエージング期間にわたって測定する。このエージングは、急速に硬化する合金の場合には20℃で0〜6600時間、陽極グリッドの製造を意図する合金の場合には60℃で0〜400時間で行なう。20℃のエージング段階は、鋳造の後、ただしペースト処理の前の、グリッドを冷却し、保管する段階をシミュレートしている。60℃のエージング段階は、工業的なペースト処理、熟成および成形条件を再現し、バッテリーの寿命期間中に陽極板で起こる現象を人工的にシミュレーションすることができる。
急速硬化合金で得た結果を下記の表IV〜VIIに示す。これらの表に示す百分率はすべて、相対的な重量%でもあり、Hv2単位で示すビッカース硬度は2kg荷重で測定した。
−表IVは、バリウムで様々にドーピングした、0.065%Ca/0.008%Al/Pb合金の、20℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表Vは、バリウムで様々にドーピングした、0.099%Ca/0.008%Al/Pb合金の、20℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表VIは、バリウムで様々にドーピングした、0.099%Ca/0.6%Sn/0.008%Al/Pb合金の、20℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表VIIは、0.015%バリウムでドーピングした、またはドーピングしていない、様々なx%Ca/0.008%Al/Pb合金の、20℃での288時間または6600時間後のビッカース硬度(Hv2)を示す。
表IV、V、VIおよびVIIのそれぞれに関して、下記のことが分かる。
・合金の硬度は、バリウムが存在する(0.002%〜0.02%)場合の方が、バリウムの存在しない場合よりも常に高く、
・合金の硬度は、バリウムの存在下で20Hv2に達することがあり、
・硬度は、バリウムが存在する(0.002%〜0.015%)場合の方が、バリウムの存在しない場合よりも、常に、20℃におけるエージング時間と共に急速に増加し、
・バリウムでドーピングした合金は、特に長いエージング時間(6600時間、すなわち275日間)の後でも、非常に高い硬度を維持している。
これらの表は、本発明のPbCaSnAl合金の、硬度および硬化速度に関する優れた特性を示している。
図1〜3は、合金をバリウムでドーピングした場合と、ドーピングしていない場合における、2種類のPbCaSnAl合金の、ビッカース硬度変化と時間の関係を示す。
これらの図のそれぞれで、白く残した記号はドーピングしていない合金に対応し、黒く塗りつぶした記号はドーピングした合金に対応する。
図1〜3で、合金が本発明の特徴にしたがう場合、少量のBaを添加することにより、
−合金の初期硬度を増加させること、
−合金の最大硬度を増加させること、
−合金の硬化速度を増加させること
が可能であることは明らかである。
したがって、本発明のPbCaSnAl合金にバリウムを添加することにより、バッテリーグリッドの製造に使用する合金の初期および最大硬度を増加させると共に、合金の硬化速度を増加させる効果があり、それによってペースト処理作業に必要な最小硬度により迅速に到達することができる。
陽極グリッドの製造に使用する合金で得たこれらの結果を下記の表VIII〜XIに示す。これらの表に示す百分率はすべて重量%である。Hv2単位で表すビッカース硬度は、2kg荷重で測定し、引張試験は10mm/分の引張速度で行なった。
−表VIIIは、バリウムで様々にドーピングした、0.06%Ca/1.2%Sn/0.008%Al/Pb合金の、60℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表IXは、バリウムで様々にドーピングした、0.075%Ca/1.2%Sn/0.008%Al/Pb合金の、60℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表Xは、バリウムで様々にドーピングした、0.085%Ca/1.2%Sn/0.008%Al/Pb合金の、60℃での様々なエージング時間に対するビッカース硬度(Hv2)を示す。
−表XIは、60℃での様々なエージング時間において、バリウムで様々にドーピングした、0.075%Ca/1.2%Sn/0.008%Al/Pb合金の試料を引張試験で測定した引張強度Rm(MPa)を示す。
これらのすべての表で、濃度はやはり重量による相対的な濃度である。
表VIII、IX、XおよびXIから、下記のことが分かる。
−鋳造直後の合金の硬度は、バリウムが存在する(0.002%〜0.018%)場合の方が、バリウムの存在しない場合よりも高く、
−合金の硬度は、バリウムが存在しない場合には、最大に達し、次いで減少するが、バリウムの存在下では増加し、高い水準で安定したままであり、
−合金の引張強度は、バリウムが存在しない場合には、最大に達し、次いで減少するが、バリウムの存在下では増加し、高い水準で安定したままであり、
−最大硬度は、バリウムの存在下で23Hv2に到達することがあり、
−引張強度は、バリウムの存在下で60MPaに到達することがある。
これらの表は、PbCaSnAl合金が、それらの濃度が本発明の特徴にしたがう場合、硬度、引張強度、硬化速度および経時安定性に関して、優れた特性を有することを示している。
図4〜6はそれぞれ、PbCaSnAl合金の場合の、合金がBaでドーピングされているか、否かに応じた、ビッカース硬度の変化と時間の関係を示す。
これらの図のそれぞれで、白く残した記号はドーピングしていない合金に対応し、黒く塗りつぶした記号はドーピングした合金に対応する。
図4〜6で、合金が本発明にしたがう場合、少量のバリウムを添加することにより、
−合金の、時間t=0における初期硬度を増加させること、
−合金の硬度および引張強度を長期間にわたって高い値に安定化させること、
が可能であることは明らかである。
写真1〜4は、0.016%バリウムでドーピングした、またはドーピングしていない、0.075%Ca/1.2%Sn/0.008%Al/Pb合金の、鋳造直後(写真1および2)および60℃で270時間のエージング期間の後(写真3および4)の微小構造を示す。これらの写真は、3mm厚の銅製型の中で600℃で鋳造した同じ合金の板から取り、研磨した部分を撮影した。
これらの写真のそれぞれで、写真上部の黒色の帯は、型と接触している板の末端に対応する。
写真1を写真2と、および写真3を写真4と、比較することにより、合金が本発明の特徴にしたがう場合、少量のバリウムを添加することにより、
−この種の合金の特徴である粒子の粗い鋳造構造が、粒子の細かい構造に変換されること(写真1および2)、
−いわゆる過剰エージングまたは粒子内の薄層状析出現象が無くなること[これはバリウムを含まない合金で明瞭に見ることができる(写真3および4)]、
−長期間にわたって安定している粒子の細かい結晶学的構造(写真3および4)の形成が促進されること、
が可能であることは明らかである。
したがって、本発明の合金は、−定量のバリウムを含んでおり、このバリウムは、合金の初期硬度を増加させる効果、とならびに、合金の結晶学的構造の変換により、および合金の機械的特性が時間と共に低下することにより、引き起こされる過剰エージング現象を受けにくいPbCaSnAl合金を製造する効果、との両方の効果を有する。
本出願人は、現在の時点では完璧な理論的説明を持たず、どの様な論争も好まないが、PbCaSnAl合金に関して得られた優れた結果は、バリウムを含む場合、軟質鉛の溶解度限界未満で現れると言うことができよう。したがって、カルシウムとバリウムの間に相乗作用があり、バリウムは、鉛含有マトリックス中にカルシウム過飽和を分配することを効果的に助け、それによって合金の硬化過程を改善することができる。この相乗作用は、バリウムが固溶体にある時、すなわちその含有量が溶解度限界、すなわちJ.L. Dawson(“The Electrochemistry of Lead”, Ed. Kuhn, Academic Press, 1979, p.309)によれば、軟質鉛で25℃で0.02%、未満である時にのみ現れるのであろう。
Claims (9)
- 合金の全質量に基づく相対的濃度で、0.05質量%〜0.12質量%のカルシウム、3質量%未満のスズ、0.002〜0.04質量%のアルミニウム、0.025質量%未満のビスマス、0.005質量%未満の銀、および、0.0015質量%以上でかつ0.02質量%未満の濃度のバリウムを含み、残りが鉛からなる、鉛−酸バッテリーグリッド用鉛合金。
- 急速に硬化する合金を得るために、スズの相対的濃度が0.75質量%未満であり、かつ、バリウムの相対的濃度が0.0015質量%〜0.015質量%である、陰極グリッド用の、請求項1に記載の鉛合金。
- スズの相対的濃度が0.75質量%〜1.5質量%であり、かつ、バリウムの相対的濃度が0.0015質量%〜0.02質量%である、陽極グリッド用の、請求項1に記載の鉛合金。
- カルシウムの相対的濃度が0.06〜0.085質量%であり、かつ、スズの相対的濃度が0.9〜1.4質量%である、請求項3に記載の鉛合金。
- 相対的濃度0.001質量%〜0.025質量%のビスマスをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉛合金。
- 相対的濃度0.005質量%未満の銀をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鉛合金。
- 相対的濃度0.0005質量%〜0.005質量%の銀をさらに含む、請求項6に記載の鉛合金。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の鉛合金製の部品を含んでなることを特徴とする、鉛−酸バッテリーグリッド。
- 請求項8に記載のグリッドを少なくとも1個含んでなる、鉛−酸バッテリー。
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