JP3981042B2 - コンタクトプローブ及びプローブソケット及び電気特性測定装置並びにコンタクトプローブの押し当て方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトプローブ及びプローブソケット及び電気特性測定装置並びにコンタクトプローブの押し当て方法に関するものであり、特に電子デバイスの電気特性測定時の静電破壊を防止することが可能な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタルマルチメーター等の電気特性測定装置は、図14に示すように、電気測定器を内蔵した本体部61と、本体部から引き出された測定ケーブル62と、測定ケーブル62に接続されたプローブソケット63とから構成されている。図14の例ではプローブソケット63に2つのコンタクトプローブ64,64が備えられている。そして、コンタクトプローブ64,64を例えば被測定物としての薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に押し当てることで、端子T1、T2間の電気特性を測定できるようになっている。
【0003】
ところで、図14に示す従来の電気特性測定装置は、測定ケーブル62が絶縁皮膜を有するために電荷を蓄積しやすく、更にコンタクトプローブ64が本体部61の電源アースから電気的に浮いた状態にあるので、コンタクトプローブ64が帯電しやすい状態になっている。測定ケーブル62やコンタクトプローブ64が帯電すると、コンタクトプローブ64、64が薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に接触した際に、帯電していた電荷Qが瞬間的(数ナノ秒間)に移動する。電荷Qが瞬間的に移動すると、例え電荷Q量が微量であっても、電荷Qの時間微分である電流値は大きくなる。このような大電流が流れることにより、薄膜磁気ヘッドHが静電破壊される問題があった。
【0004】
静電破壊を防止する手段として、例えば特許文献1には、バレル構造のコンタクトプローブが開示されている。図15には特許文献1に開示されたコンタクトプローブと同一構成のプローブが図示されている。図15に示すように、このコンタクトプローブ200、200は、プローブピン201、201とスプリング202、202とがバレル203,203内に収納されて構成されている。プローブピン201,201は、スプリング202,202によってバレルの一端203a、203a側に付勢されており、プローブピン201、201の先端がバレル203,203から突出されている。また、プローブピン201、201は高抵抗材料から構成され、バレル203,203は低抵抗材料から構成されている。
【0005】
上記のコンタクトプローブを薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に押し当てると、まず、プローブピン201,201の先端が薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2に接触し、次にプローブピン201,201に押されてスプリング202,202が圧縮され、プローブピン201,201がバレル203,203内に押し込まれると同時にバレルの先端203a、203aが端子T1、T2に接触する。バレル203,203が端子T1、T2に接触することで薄膜磁気ヘッドHと電気特性測定装置との間で電気回路が構成され、薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2間の電気特性が測定される。
【0006】
また、プローブピン201、201の先端が薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2に接触した際に、帯電していた電荷による電流が薄膜磁気ヘッドHとプローブピン201,201との間に流れる。プローブピン201が高抵抗材料から構成されていることから、このときの電流値は低く抑えられる。このように、バレル203が端子201に接する前に帯電していた電荷が低電流となって除かれるので、静電破壊を防止することが可能になる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−201515号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載のコンタクトプローブは、プローブソケットに直に取り付けられていたため、プローブソケットに加えられた力が直接にコンタクトプローブに伝えられる構成になっている。このため、プローブソケットを薄膜磁気ヘッドの端子に強く押し当てると、端子面にバレル先端が強く接触してその接触圧により端子面を傷つけてしまう場合があった。
【0009】
また、図15に示すように、製造時の寸法公差の重積によって薄膜磁気ヘッドの各端子面T11、T22の位置が不揃いになる場合がある。このように不揃いな端子T1、T2に対してプローブソケット63を押し当てて電気特性を測定しようとすると、一方のコンタクトプローブ200のバレル先端203aが端子面T11に接触したときに、もう一方のコンタクトプローブ200ではプローブピン201のみが端子面T22に接した状態となり得る。この場合、測定回路系内に高抵抗なプローブピン201が介在することになって、正確な電気特性が行えないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、被測定物の静電破壊を防止しつつ、電気特性を正確に測定することが可能なコンタクトプローブ及びプローブソケット及び電気特性測定装置並びにコンタクトプローブの押し当て方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のコンタクトプローブは、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなることを特徴とする。
【0012】
上記の構成により、第1バレルの先端が被測定対象物に接触した際の接触圧が、緩衝部によって緩和されるので、被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【0013】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記緩衝部が、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記プランジャが前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする。特に、前記プランジャの進退方向と前記プローブピンの進退方向を一致させることが好ましい。
【0014】
上記の構成により、プランジャを介して第2スプリングにより第1バレルを弾性支持することができ、第1バレルの接触圧を第2スプリングによって緩和させることができる。また、プランジャとプローブピンの進退方向を一致させることで、第1バレルの接触圧を効率よく緩和させることができる。
【0015】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記緩衝部が、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記第2バレルの他端が前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする。特に、前記プランジャの進退方向と前記プローブピンの進退方向を一致させることが好ましい。
【0016】
上記の構成により、第2バレルを介して第2スプリングにより第1バレルを弾性支持することができ、第1バレルの接触圧を第2スプリングによって緩和させることができる。また、プランジャとプローブピンの進退方向を一致させることで、第1バレルの接触圧を効率よく緩和させることができる。更に、第1バレルと第2バレルを一体に成形することが可能となり、コンタクトプローブの部品点数を削減できる。
【0017】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記第2スプリングのバネ定数が前記第1スプリングのバネ定数よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0018】
上記の構成により、コンタクトプローブが被測定対象物に押し当てられた際に、第1スプリングが第2スプリングよりも先に圧縮される。第1スプリングが圧縮されると、プローブピンに続いて第1バレルの先端が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリングが圧縮されて緩衝部が作動する。このような動作が可能になることで、第1バレルを確実に被測定対象物に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0019】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記プローブピンの面積抵抗が前記第1バレルの面積抵抗よりも高く設定されていることを特徴とする。
【0020】
上記の構成のように、プローブピンの面積抵抗が高く設定されているので、被測定対象物やコンタクトプローブ自体に帯電していた電荷が、プローブピンをゆるやかに移動し、帯電電荷による電流値が低く抑えられる。これにより、コンタクトプローブの接触による被測定対象物の静電破壊を防止することができる。
【0021】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記プローブピンの先端が球面状に成形されていることを特徴とする。この構成により、プローブピンの接触よって被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【0022】
次に、本発明のプローブソケットは、先のいずれかに記載のコンタクトプローブが複数備えられ、各コンタクトプローブのプローブピンの進退方向が一方向に揃えられるとともに第1バレルの先端の位置が揃えられていることを特徴とする。
【0023】
上記の構成により、被測定対象物に第1バレルの先端が同時に接触するので、電気特性の測定を円滑に行うことができる。また、被測定対象物の測定面の位置にばらつきがあって、一部のコンタクトプローブの第1バレルのみが測定面に接触し、その他のコンタクトプローブの第1バレルが測定面に接触していない状況においては、プローブソケットを更に押し当てることで、前者のコンタクトプローブの緩衝部を作動させてコンタクトプローブ自体の全長を短くし、これにより後者のコンタクトプローブの第1スプリングを圧縮させて未接触状態の第1バレルを測定面に接触させることができる。従って、被測定対象物に全てのコンタクトプローブの第1バレルを接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0024】
また、本発明の電気特性測定装置は、先のいずれかに記載のコンタクトプローブが備えられていることが好ましく、更に先に記載のプローブソケットが備えられていることがより好ましい。
【0025】
次に、本発明のコンタクトプローブの押し当て方法は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなるコンタクトプローブを、電子デバイスの端子に押し当てる方法であり、前記コンタクトプローブを前記端子に押し当てて、前記プローブピンの先端を前記端子に接触させ、続いて前記第1スプリングを圧縮させつつ前記第1バレルの先端を前記端子に接触させ、続いて前記緩衝部を作動させることを特徴とする。
【0026】
また、前記緩衝部は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとから構成され、
前記緩衝部の作動が、前記第2スプリングを圧縮させて前記プランジャを第2バレルの他端側に付勢させることが好ましい。
【0027】
上記の方法によれば、コンタクトプローブが被測定対象物に押し当てられた際に、第1スプリングが第2スプリングよりも先に圧縮され、プローブピンに続いて第1バレルの先端が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリングが圧縮されて緩衝部が作動する。このような動作により、第1バレルを確実に被測定対象物に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。図1に本実施形態の電気特性測定装置の構成を示し、図2には図1の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す。また図3にはコンタクトプローブの要部の断面を示す。
【0029】
図1に示すように、本実施形態の電気特性測定装置1は、電気測定器を内蔵した本体部2と、本体部2から引き出された測定ケーブル3と、測定ケーブル3に接続されたプローブソケット4とから構成されている。図1の例ではプローブソケット4に2つのコンタクトプローブ5、6が備えられている。コンタクトプローブ5,6を例えば被測定物としての薄膜磁気ヘッドの端子に押し当てることで、端子間の電気特性を測定できるようになっている。
【0030】
コンタクトプローブ5、6は同一の構造を有するものであり、図2には一方のコンタクトプローブ5のみを示している。図1及び図2に示すように、コンタクトプローブ5、6はそれぞれ、プローブ部11a、11bと緩衝部12a、12bとから構成されている。プローブ部11a、11bは、第1バレル21a、21bと第1バレル21a、21b内に進退自在に収納されたプローブピン22a、22bとプローブピン22a、22bを弾性付勢する第1スプリング23a、23bとから構成されている。また、緩衝部12a、12bは、第2バレル31a、31bと第2バレル31a、31b内に進退自在に収納されたプランジャ32a、32bとプランジャ32a、32bを弾性付勢する第2スプリング33a、33bとから構成されている。
【0031】
また図1に示すように、プローブソケット4は、2つのコンタクトプローブ5、6と、各コンタクトプローブ5,6を保持する本体部4aとから構成されている。本体部4aには2つのソケット部4b、4bが備えられており、各ソケット部4b、4bにコンタクトプローブ5、6の第2バレル31a、31bが挿入されている。また、各ソケット部4b、4bにはプローブ端子4c、4cが接続されており、このプローブ端子4c、4cを介してコンタクトプローブ5,6が測定ケーブル3,3に各々接続されている。
【0032】
また、各コンタクトプローブ5,6は、本体部4aに対して各プローブピン22a、22bの進退方向が同一方向になるように揃えられている。また各コンタクトプローブ5、6は、本体部4aに対して各第1バレル21a、21bの先端21a1、21b1の位置が同じ位置になるように揃えられている。
【0033】
次に、図2に示すように、プローブ部11aは第1バレル21aとプローブピン22aと第1スプリング23aとから構成されている。第1バレル21aには有底孔21a2が形成されている。有底孔21a2は、第1バレル21aの他端側21a3が閉塞されるとともに第1バレルの先端21a1側に設けられた開口21a4と連通されて構成されている。更に第1バレル21aの先端21a1側にはストッパ部21a5が設けられている。
【0034】
また、プローブピン22aが第1バレル21aの有底孔21a2内に収納されている。プローブピン22aは開口部21a4よりも細く形成されている。またプローブピン22aの基端側には係合部22a1が形成されており、この係合部22a1がストッパ部21a5によって係止されるように構成されている。更にプローブピン22aの先端22a2は球面状に成形されている。
【0035】
また、有底孔21a2内部には第1スプリング23aが収納されている。第1スプリング23aは、一端がプローブピンの係合部22a1に接続されるとともに他端が有底孔21a2の内面に接続されており、プローブピン22aを開口部21a4側に弾性付勢している。プローブピン22aの係合部22a1がストッパ部21a4に係止されることで、プローブピン22aが第1バレル21aから抜け落ちないように構成されている。以上の構成により、プローブピンの先端22a2が開口部21a4から突出され、かつプローブピン22aが第1バレル21a内で進退自在に可動できるようになっている。
【0036】
また、緩衝部12aは、第1バレル21aの他端21a3側に装着されて第1バレル21aを弾性支持するものであり、第2バレル31aとプランジャ32aと第2スプリング33aとから構成されている。第2バレル31aには有底孔31a2が形成されている。この有底孔31a2は、第2バレル31aの他端31a3側が閉塞されるとともに第2バレル31aの一端31a1側に設けられた開口31a4と連通されて構成されている。更に第2バレル31aの一端31a1側にはストッパ部31a5が設けられている。また、第2バレル31aの他端31a3側はソケット受部31a4になっており、このソケット受部31a4がプローブソケット4のソケット部4bに挿入されている。
【0037】
また、プランジャ32aが第2バレル31aの有底孔31a2内に収納されている。プランジャ32aは開口部31a4よりも細く形成されている。またプランジャ32aの基端側には係合部32a1が形成されており、この係合部32a1がストッパ部31a5によって係止されるように構成されている。更に、有底孔31a2内部には第2スプリング33aが収納されている。第2スプリング33aは、一端がプランジャの係合部32a1に接続されるとともに他端が有底孔31a2の内面に接続されており、プランジャ32aを開口31a4側に弾性付勢している。プランジャの係合部32a1がストッパ部31a5に係止されることで、プランジャ32aが第2バレル31aから抜け落ちないように構成されている。また、プランジャ32aの進退方向がプローブピン22aの進退方向に一致している。
【0038】
以上の構成により、プランジャ32aの先端が開口32a4から突出され、かつプランジャ32aが第2バレル31a内で進退自在に可動できるようになっている。更に、プランジャ32aが第1バレル21aの他端21a3に連結されている。このようにして、緩衝部12aによって第1バレル21aが弾性支持されている。
【0039】
次に、プローブピン22aは、第1バレル21aよりも面積抵抗が高い材料で構成されている。プローブピン22aの具体的な材質は、例えば、熱可塑性樹脂材料に炭素フィブリルを配合してなる樹脂組成物を例示できる。炭素フィブリルは、繊維径が100nm以下で、繊維長と繊維径との比が5以上であり、炭素フィブリルの配合量が熱可塑性樹脂材料100重量部に対して0.1〜8重量部であることが好ましい。また、マトリックス樹脂としての熱可塑性樹脂材料としては、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンのうちの少なくとも1種を用いるのが好適である。
また、第1バレル21aの材質は、例えば、真鍮に金メッキを施したものを例示できる。
【0040】
プローブピン22aの面積抵抗は106〜1012Ω/□の範囲であることが好ましく、108〜1010Ω/□の範囲であることがより好ましい。
【0041】
プローブピン22aの面積抵抗が106Ω/□未満であると、プローブピン22aが被測定対象物に接した時に帯電した電荷による大電流が流れて、被測定対象物を静電破壊させてしまうので好ましくない。また、プローブピン22aの面積抵抗が1012Ω/□を越えると、帯電した電荷を逃がすことができなくなるので好ましくない。
【0042】
また、図3に示すように、プローブピン22aの先端22a2側の直径Rは3.5〜4ミリメートルの範囲が好ましく、開口21a4からのプローブピン22aの最大の突出高さSは0.15〜0.25ミリメートルの範囲が好ましい。この構成により、プローブピン先端22a2の球面部分のみが開口21a4から突出するので、プローブピン22aが押されて第1バレル21a内に押し込まれた場合でも、プローブピン22aがストッパ部21a5に接触することがなく、ストッパ部21a5の摩耗を防止することができる。
【0043】
また、第2スプリング33aのバネ定数が第1スプリング23aのバネ定数よりも大きく設定されている。具体的には、第2スプリング33aは、50〜60gの荷重をかけて圧縮させた場合に0.3mm程度ストロークするものが好ましい。これに対して第1スプリング23aは、30gの荷重をかけて圧縮させた場合に0.3mm程度ストロークするものが好ましい。各スプリング23a、33aのバネ定数をこのように設定することで、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮され、プローブピン22aに続いて第1バレル21aの先端21a1が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリング33aが圧縮されて緩衝部12aが作動する。
【0044】
次に、本実施形態のコンタクトプローブ5,6及びプローブソケット4の動作を説明する。図4、図5、図6及び図7には、本実施形態のプローブソケット4の動作を説明するための模式図を示す。
まず、図4に示すように、プローブソケット4を、被測定対象物である薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させる。薄膜磁気ヘッドの端子部Tには、2つの端子T1、T2が設けられており、しかもこれらの端子T1、T2の端子面T11、T22の高さが相互に異なっている。すなわち、一方の端子面T11が、他方の端子面T22よりもプローブソケット4寄りに位置している。
【0045】
次に、図5に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ5のプローブピン22aを端子面T11に接触させる。このとき、プローブピン22aと端子T1との間で導通が確保され、プローブピン22a若しくは端子T1に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22aに流れる。プローブピン22aは面積抵抗が比較的高いため、電流値が小さく抑えられて薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0046】
次に、図6に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ6のプローブピン22bを端子面T22に接触させる。このとき、コンタクトプローブ5については、端子T1とプローブソケット4との接近により第1スプリング23aが圧縮されてプローブピン22aが第1バレル21a内に押し込まれ、第1バレル21aの先端21a1が端子T1に接触する。尚、第1スプリング23aは第2スプリング33aよりもバネ定数が低いために、第2スプリング33aよりも先に圧縮される。
【0047】
また、他方のプローブピン22bと端子T2との間でも導通が確保されて、プローブピン22b若しくは端子T2に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22bに流れ、これにより薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0048】
次に、図7に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させると、コンタクトプローブ5の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ32aが第2バレル31a内に押し込まれ、コンタクトプローブ5自体が短くなる。同時に、コンタクトプローブ6の第1スプリング23bが圧縮されて、第1バレル21bの先端21b1が端子面T22に接触する。このようにして、各コンタクトプローブ5、6の第1バレル21a、21bが端子T1、T2にそれぞれ接触する。第1バレル21a、21bはそれぞれ、比較的面積抵抗の低い材料で構成されているため、端子部Tとコンタクトプローブ5,6との間における電圧降下が少なくなる。
【0049】
このように、端子面T11、T22の位置にばらつきがあって、コンタクトプローブ5の第1バレル21aのみが端子面T11に接触し、コンタクトプローブ6の第1バレル21bが端子面T22に接触していない状況においては、プローブソケット4を更に押し当てることで、コンタクトプローブ5の緩衝部12aを作動させてコンタクトプローブ5自体の全長を短くし、これによりコンタクトプローブ6の第1スプリング23bを圧縮させて未接触状態の第1バレル21bを端子面T22に接触させることができる。従って、端子T1,T2の両方に第1バレルの先端21a1、21b1を接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0050】
また、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させるに従って、コンタクトプローブ5の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ32aが第2バレル31a内に押し込まれるので、コンタクトプローブ5側の第1バレル21aと端子面T11との間の接触圧を緩和することができ、第1バレル21aによって端子面T11を傷つけてしまうおそれがない。
【0051】
また、上記のように、コンタクトプローブ5が端子部Tに押し当てられた際に、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮されるので、第1バレル21aを確実に端子面T11に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を図面を参照して説明する。図8に本実施形態の電気特性測定装置の構成を示し、図9には図8の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す。尚、本実施形態の電気特性測定装置、プローブソケット及びコンタクトプローブの構成要素のうち、第1の実施形態の電気特性測定装置、プローブソケット及びコンタクトプローブと同一の構成要素には、同一の符号を付けてその説明を省略若しくは説明を簡単に留める。
【0053】
図8に示すように、本実施形態の電気特性測定装置101は、本体部2と、測定ケーブル3と、プローブソケット104とから構成されている。図8の例ではプローブソケット104に2つのコンタクトプローブ105、106が備えられている。
【0054】
コンタクトプローブ105、106は同一の構造を有するものであり、図9には一方のコンタクトプローブ105のみを示している。図8及び図9に示すように、コンタクトプローブ105、106はそれぞれ、プローブ部111a、111bと緩衝部112a、112bとから構成されている。プローブ部111a、111bは、第1バレル121a、121bと第1バレル121a、121b内に進退自在に収納されたプローブピン22a、22bとプローブピン22a、22bを弾性付勢する第1スプリング23a、23bとから構成されている。また、緩衝部112a、112bは、第2バレル131a、131bと第2バレル131a、131b内に進退自在に収納されたプランジャ132a、132bとプランジャ132a、132bを弾性付勢する第2スプリング33a、33bとから構成されている。
【0055】
また図8に示すように、プローブソケット104は、2つのコンタクトプローブ105、106と、各コンタクトプローブ105,106を保持する本体部4aとから構成されている。本体部4aには2つのソケット部4b、4bが備えられており、各ソケット部4b、4bにコンタクトプローブ105、106のプランジャ132a、132bが挿入されている。また、各ソケット部4b、4bにはプローブ端子4c、4cが接続されており、このプローブ端子4c、4cを介してコンタクトプローブ105,106が測定ケーブル3,3に各々接続されている。
【0056】
また、各コンタクトプローブ105,106は、本体部4aに対して各プローブピン22a、22bの進退方向が一方向になるように揃えられている。また各コンタクトプローブ105、106は、本体部4aに対して第1バレル121a、121bの先端121a1、121b1の位置が同じ位置になるように揃えられている。
【0057】
次に、図9に示すように、プローブ部111aは第1バレル121aとプローブピン22aと第1スプリング23aとから構成されている。第1バレル121aには有底孔121a2が形成されている。有底孔121a2は、第1バレル121aの他端側121a3が閉塞されるとともに第1バレルの先端121a1側に設けられた開口121a4と連通されて構成されている。更に第1バレル121aの先端121a1側にはストッパ部121a5が設けられている。
【0058】
また、プローブピン22aが第1バレル121aの有底孔121a2内に収納されている。また、プローブピン22aの基端側に係合部22a1が形成され、この係合部22a1がストッパ部121a5に係止されるように構成されている。
【0059】
また、有底孔121a2内部には第1スプリング23aが収納されている。第1スプリング23aは、一端がプローブピンの係合部22a1に接続されるとともに他端が有底孔121a2の内面に接続されており、プローブピン22aを開口部121a4側に弾性付勢している。以上の構成により、プローブピンの先端22a2が開口部121a4から突出され、かつプローブピン22aが第1バレル121a内で進退自在に可動できるようになっている。
【0060】
また、緩衝部112aは、第1バレル121aの他端121a3側に装着されて第1バレル121aを弾性支持するものであり、第2バレル131aとプランジャ132aと第2スプリング33aとから構成されている。第2バレル131aには有底孔131a2が形成されている。この有底孔131a2は、第2バレル131aの他端131a3側が閉塞されるとともに第2バレル131aの一端131a1側に設けられた開口131a4と連通されて構成されている。また、第1バレル121aと第2バレル131aの各有底孔121a2、131a2は、隔壁140によって分断されている。
【0061】
更に第2バレル131aの一端131a1側にはストッパ部131a5が設けられている。また、プランジャ132aの他端132a3側はソケット受部132a4になっており、このソケット受部132a4がプローブソケット104のソケット部4bに挿入されている。
【0062】
また、プランジャ132aは第2バレル131aの有底孔131a2内に収納されている。プランジャ132aの基端側には係合部132a1が形成されており、この係合部132a1がストッパ部131a5によって係止されるように構成されている。更に、有底孔131a2内部には第2スプリング33aが収納されている。第2スプリング33aは、一端がプランジャの係合部132a1に接続されるとともに他端が隔壁140に接続されており、プランジャ132aを開口131a4側に弾性付勢している。プランジャの係合部132a1がストッパ部131a5に係止されることで、プランジャ132aが第2バレル131aから抜け落ちないように構成されている。また、プランジャ132aの進退方向がプローブピン22aの進退方向に一致している。
【0063】
以上の構成により、プランジャ132aの他端132a3が開口131a4から突出され、かつプランジャ132aが第2バレル131a内で進退自在に可動できるようになっている。更に、第2バレル131aが第1バレル121aに連結されている。このようにして、緩衝部112aによって第1バレル121aが弾性支持されている。
【0064】
また第1の実施形態と同様に、プローブピン22aは第1バレル121aよりも面積抵抗が高い材料で構成されている。第1バレル121aの材質は、第1の実施形態の第1バレル21aと同様である。
【0065】
また、プローブピン22aの先端22a2側の直径R及びプローブピン22aの最大の突出高さSについても第1の実施形態の場合と同様である。この構成により、プローブピン22aによるストッパ部121a5の摩耗を防止できる。
【0066】
更に、第2スプリング33aのバネ定数と第1スプリング23aのバネ定数との関係も第1の実施形態と同様である。この構成により、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮され、プローブピン22aに続いて第1バレル121aの先端121a1が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリング33aが圧縮されて緩衝部112aが作動する。
【0067】
次に、本実施形態のコンタクトプローブ105,106及びプローブソケット104の動作を説明する。図10、図11、図12及び図13には、本実施形態のプローブソケット104の動作を説明するための模式図を示す。
まず、図10に示すように、プローブソケット104を、被測定対象物である薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させる。次に、図11に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させ、コンタクトプローブ105のプローブピン22aを端子面T11に接触させる。このとき、プローブピン22aと端子T1との間で導通が確保され、プローブピン22a若しくは端子T1に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22aに流れる。プローブピン22aは面積抵抗が比較的高いため、電流値が小さく抑えられて薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0068】
次に、図12に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ106のプローブピン22bを端子面T22に接触させる。このとき、コンタクトプローブ105においては、端子部Tとプローブソケット104との接近により第1スプリング23aが圧縮されてプローブピン22aが第1バレル121a内に押し込まれ、第1バレル21aの先端121a1が端子T1に接触する。尚、第1スプリング23aは第2スプリング33aよりもバネ定数が低いために、第2スプリング33aよりも先に圧縮される。
【0069】
また、プローブピン22bと端子T2との間でも導通が確保されて、プローブピン22b若しくは端子T2に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22bに流れ、これにより薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0070】
次に、図13に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させると、コンタクトプローブ105の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ132aが第2バレル131a内に押し込まれ、コンタクトプローブ105自体が短くなる。同時に、コンタクトプローブ106の第1スプリング23bが圧縮されて、第1バレル121bの先端121b1が端子面T22に接触する。このようにして、各コンタクトプローブ105、106の第1バレル121a、121bが端子T1、T2にそれぞれ接触する。第1バレル121a、121bはそれぞれ、比較的面積抵抗の低い材料で構成されているため、端子部Tとコンタクトプローブ105,106との間における電圧降下が少なくなる。
【0071】
このように、端子面T11、T22の位置にばらつきがあって、一方のコンタクトプローブ105の第1バレル121aのみが端子面T11に接触し、他方のコンタクトプローブ106の第1バレル121bが端子面T22に接触していない状況においては、プローブソケット104を更に押し当てることで、コンタクトプローブ105の緩衝部112aを作動させてコンタクトプローブ105自体の全長を短くし、これによりコンタクトプローブ106の第1スプリング23bを圧縮させて未接触状態の第1バレル121bを端子面T22に接触させることができる。従って、端子T1,T2の両方に第1バレル121a、121bの先端121a1、121b1を接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0072】
また、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させるに従って、コンタクトプローブ105の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ132aが第2バレル131a内に押し込まれるので、コンタクトプローブ105側の第1バレル121aと端子面T11との間の接触圧を緩和することができ、第1バレル121aによって端子面T11を傷つけてしまうおそれがない。
【0073】
また、上記のように、コンタクトプローブ105が端子部Tに押し当てられた際に、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮されるので、第1バレル121aを確実に端子面T11に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0074】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記の実施形態ではコンタクトプローブを2つ備えたプローブソケットを例にして説明したが、本発明ではコンタクトプローブが3つ以上でも良い。
【0075】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のコンタクトプローブのよれば、プローブ部の第1バレルの他端側に、第1バレルを弾性支持する緩衝部が装着されているので、第1バレルの先端が被測定対象物に接触した際の接触圧が緩衝部によって緩和され、被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図2】 第1の実施形態の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す断面模式図。
【図3】 図2に示したコンタクトプローブの要部を示す断面模式図。
【図4】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図5】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図6】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図7】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図8】 第2の実施形態の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図9】 第2の実施形態の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す断面模式図。
【図10】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図11】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図12】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図13】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図14】 従来の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図15】 従来の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図16】 従来の電気特性測定装置の動作を説明する模式図。
【符号の説明】
1、101…電気特性測定装置、4、104…プローブソケット、5,6…コンタクトプローブ、11a…プローブ部、12a…緩衝部、21a、121a…第1バレル、21a1、121a1…先端(一端)、21a2、121a2…有底孔、21a3、121a3…他端、21a4、121a4…開口、22a…プローブピン、22a2…先端、23a…第1スプリング、31a、131a…第2バレル、31a1、131a1…一端、31a2、131a2…有底孔、31a3、131a3…他端、31a4、131a4…開口、32a、132a…ブランジャ、33a…第2スプリング、H…薄膜磁気ヘッド(電子デバイス)、T1,T2…端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトプローブ及びプローブソケット及び電気特性測定装置並びにコンタクトプローブの押し当て方法に関するものであり、特に電子デバイスの電気特性測定時の静電破壊を防止することが可能な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタルマルチメーター等の電気特性測定装置は、図14に示すように、電気測定器を内蔵した本体部61と、本体部から引き出された測定ケーブル62と、測定ケーブル62に接続されたプローブソケット63とから構成されている。図14の例ではプローブソケット63に2つのコンタクトプローブ64,64が備えられている。そして、コンタクトプローブ64,64を例えば被測定物としての薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に押し当てることで、端子T1、T2間の電気特性を測定できるようになっている。
【0003】
ところで、図14に示す従来の電気特性測定装置は、測定ケーブル62が絶縁皮膜を有するために電荷を蓄積しやすく、更にコンタクトプローブ64が本体部61の電源アースから電気的に浮いた状態にあるので、コンタクトプローブ64が帯電しやすい状態になっている。測定ケーブル62やコンタクトプローブ64が帯電すると、コンタクトプローブ64、64が薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に接触した際に、帯電していた電荷Qが瞬間的(数ナノ秒間)に移動する。電荷Qが瞬間的に移動すると、例え電荷Q量が微量であっても、電荷Qの時間微分である電流値は大きくなる。このような大電流が流れることにより、薄膜磁気ヘッドHが静電破壊される問題があった。
【0004】
静電破壊を防止する手段として、例えば特許文献1には、バレル構造のコンタクトプローブが開示されている。図15には特許文献1に開示されたコンタクトプローブと同一構成のプローブが図示されている。図15に示すように、このコンタクトプローブ200、200は、プローブピン201、201とスプリング202、202とがバレル203,203内に収納されて構成されている。プローブピン201,201は、スプリング202,202によってバレルの一端203a、203a側に付勢されており、プローブピン201、201の先端がバレル203,203から突出されている。また、プローブピン201、201は高抵抗材料から構成され、バレル203,203は低抵抗材料から構成されている。
【0005】
上記のコンタクトプローブを薄膜磁気ヘッドHの端子T1、T2に押し当てると、まず、プローブピン201,201の先端が薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2に接触し、次にプローブピン201,201に押されてスプリング202,202が圧縮され、プローブピン201,201がバレル203,203内に押し込まれると同時にバレルの先端203a、203aが端子T1、T2に接触する。バレル203,203が端子T1、T2に接触することで薄膜磁気ヘッドHと電気特性測定装置との間で電気回路が構成され、薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2間の電気特性が測定される。
【0006】
また、プローブピン201、201の先端が薄膜磁気ヘッドの端子T1、T2に接触した際に、帯電していた電荷による電流が薄膜磁気ヘッドHとプローブピン201,201との間に流れる。プローブピン201が高抵抗材料から構成されていることから、このときの電流値は低く抑えられる。このように、バレル203が端子201に接する前に帯電していた電荷が低電流となって除かれるので、静電破壊を防止することが可能になる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−201515号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載のコンタクトプローブは、プローブソケットに直に取り付けられていたため、プローブソケットに加えられた力が直接にコンタクトプローブに伝えられる構成になっている。このため、プローブソケットを薄膜磁気ヘッドの端子に強く押し当てると、端子面にバレル先端が強く接触してその接触圧により端子面を傷つけてしまう場合があった。
【0009】
また、図15に示すように、製造時の寸法公差の重積によって薄膜磁気ヘッドの各端子面T11、T22の位置が不揃いになる場合がある。このように不揃いな端子T1、T2に対してプローブソケット63を押し当てて電気特性を測定しようとすると、一方のコンタクトプローブ200のバレル先端203aが端子面T11に接触したときに、もう一方のコンタクトプローブ200ではプローブピン201のみが端子面T22に接した状態となり得る。この場合、測定回路系内に高抵抗なプローブピン201が介在することになって、正確な電気特性が行えないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、被測定物の静電破壊を防止しつつ、電気特性を正確に測定することが可能なコンタクトプローブ及びプローブソケット及び電気特性測定装置並びにコンタクトプローブの押し当て方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のコンタクトプローブは、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなることを特徴とする。
【0012】
上記の構成により、第1バレルの先端が被測定対象物に接触した際の接触圧が、緩衝部によって緩和されるので、被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【0013】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記緩衝部が、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記プランジャが前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする。特に、前記プランジャの進退方向と前記プローブピンの進退方向を一致させることが好ましい。
【0014】
上記の構成により、プランジャを介して第2スプリングにより第1バレルを弾性支持することができ、第1バレルの接触圧を第2スプリングによって緩和させることができる。また、プランジャとプローブピンの進退方向を一致させることで、第1バレルの接触圧を効率よく緩和させることができる。
【0015】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記緩衝部が、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記第2バレルの他端が前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする。特に、前記プランジャの進退方向と前記プローブピンの進退方向を一致させることが好ましい。
【0016】
上記の構成により、第2バレルを介して第2スプリングにより第1バレルを弾性支持することができ、第1バレルの接触圧を第2スプリングによって緩和させることができる。また、プランジャとプローブピンの進退方向を一致させることで、第1バレルの接触圧を効率よく緩和させることができる。更に、第1バレルと第2バレルを一体に成形することが可能となり、コンタクトプローブの部品点数を削減できる。
【0017】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記第2スプリングのバネ定数が前記第1スプリングのバネ定数よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0018】
上記の構成により、コンタクトプローブが被測定対象物に押し当てられた際に、第1スプリングが第2スプリングよりも先に圧縮される。第1スプリングが圧縮されると、プローブピンに続いて第1バレルの先端が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリングが圧縮されて緩衝部が作動する。このような動作が可能になることで、第1バレルを確実に被測定対象物に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0019】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記プローブピンの面積抵抗が前記第1バレルの面積抵抗よりも高く設定されていることを特徴とする。
【0020】
上記の構成のように、プローブピンの面積抵抗が高く設定されているので、被測定対象物やコンタクトプローブ自体に帯電していた電荷が、プローブピンをゆるやかに移動し、帯電電荷による電流値が低く抑えられる。これにより、コンタクトプローブの接触による被測定対象物の静電破壊を防止することができる。
【0021】
また、本発明のコンタクトプローブは、先に記載のコンタクトプローブであり、前記プローブピンの先端が球面状に成形されていることを特徴とする。この構成により、プローブピンの接触よって被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【0022】
次に、本発明のプローブソケットは、先のいずれかに記載のコンタクトプローブが複数備えられ、各コンタクトプローブのプローブピンの進退方向が一方向に揃えられるとともに第1バレルの先端の位置が揃えられていることを特徴とする。
【0023】
上記の構成により、被測定対象物に第1バレルの先端が同時に接触するので、電気特性の測定を円滑に行うことができる。また、被測定対象物の測定面の位置にばらつきがあって、一部のコンタクトプローブの第1バレルのみが測定面に接触し、その他のコンタクトプローブの第1バレルが測定面に接触していない状況においては、プローブソケットを更に押し当てることで、前者のコンタクトプローブの緩衝部を作動させてコンタクトプローブ自体の全長を短くし、これにより後者のコンタクトプローブの第1スプリングを圧縮させて未接触状態の第1バレルを測定面に接触させることができる。従って、被測定対象物に全てのコンタクトプローブの第1バレルを接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0024】
また、本発明の電気特性測定装置は、先のいずれかに記載のコンタクトプローブが備えられていることが好ましく、更に先に記載のプローブソケットが備えられていることがより好ましい。
【0025】
次に、本発明のコンタクトプローブの押し当て方法は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなるコンタクトプローブを、電子デバイスの端子に押し当てる方法であり、前記コンタクトプローブを前記端子に押し当てて、前記プローブピンの先端を前記端子に接触させ、続いて前記第1スプリングを圧縮させつつ前記第1バレルの先端を前記端子に接触させ、続いて前記緩衝部を作動させることを特徴とする。
【0026】
また、前記緩衝部は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとから構成され、
前記緩衝部の作動が、前記第2スプリングを圧縮させて前記プランジャを第2バレルの他端側に付勢させることが好ましい。
【0027】
上記の方法によれば、コンタクトプローブが被測定対象物に押し当てられた際に、第1スプリングが第2スプリングよりも先に圧縮され、プローブピンに続いて第1バレルの先端が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリングが圧縮されて緩衝部が作動する。このような動作により、第1バレルを確実に被測定対象物に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。図1に本実施形態の電気特性測定装置の構成を示し、図2には図1の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す。また図3にはコンタクトプローブの要部の断面を示す。
【0029】
図1に示すように、本実施形態の電気特性測定装置1は、電気測定器を内蔵した本体部2と、本体部2から引き出された測定ケーブル3と、測定ケーブル3に接続されたプローブソケット4とから構成されている。図1の例ではプローブソケット4に2つのコンタクトプローブ5、6が備えられている。コンタクトプローブ5,6を例えば被測定物としての薄膜磁気ヘッドの端子に押し当てることで、端子間の電気特性を測定できるようになっている。
【0030】
コンタクトプローブ5、6は同一の構造を有するものであり、図2には一方のコンタクトプローブ5のみを示している。図1及び図2に示すように、コンタクトプローブ5、6はそれぞれ、プローブ部11a、11bと緩衝部12a、12bとから構成されている。プローブ部11a、11bは、第1バレル21a、21bと第1バレル21a、21b内に進退自在に収納されたプローブピン22a、22bとプローブピン22a、22bを弾性付勢する第1スプリング23a、23bとから構成されている。また、緩衝部12a、12bは、第2バレル31a、31bと第2バレル31a、31b内に進退自在に収納されたプランジャ32a、32bとプランジャ32a、32bを弾性付勢する第2スプリング33a、33bとから構成されている。
【0031】
また図1に示すように、プローブソケット4は、2つのコンタクトプローブ5、6と、各コンタクトプローブ5,6を保持する本体部4aとから構成されている。本体部4aには2つのソケット部4b、4bが備えられており、各ソケット部4b、4bにコンタクトプローブ5、6の第2バレル31a、31bが挿入されている。また、各ソケット部4b、4bにはプローブ端子4c、4cが接続されており、このプローブ端子4c、4cを介してコンタクトプローブ5,6が測定ケーブル3,3に各々接続されている。
【0032】
また、各コンタクトプローブ5,6は、本体部4aに対して各プローブピン22a、22bの進退方向が同一方向になるように揃えられている。また各コンタクトプローブ5、6は、本体部4aに対して各第1バレル21a、21bの先端21a1、21b1の位置が同じ位置になるように揃えられている。
【0033】
次に、図2に示すように、プローブ部11aは第1バレル21aとプローブピン22aと第1スプリング23aとから構成されている。第1バレル21aには有底孔21a2が形成されている。有底孔21a2は、第1バレル21aの他端側21a3が閉塞されるとともに第1バレルの先端21a1側に設けられた開口21a4と連通されて構成されている。更に第1バレル21aの先端21a1側にはストッパ部21a5が設けられている。
【0034】
また、プローブピン22aが第1バレル21aの有底孔21a2内に収納されている。プローブピン22aは開口部21a4よりも細く形成されている。またプローブピン22aの基端側には係合部22a1が形成されており、この係合部22a1がストッパ部21a5によって係止されるように構成されている。更にプローブピン22aの先端22a2は球面状に成形されている。
【0035】
また、有底孔21a2内部には第1スプリング23aが収納されている。第1スプリング23aは、一端がプローブピンの係合部22a1に接続されるとともに他端が有底孔21a2の内面に接続されており、プローブピン22aを開口部21a4側に弾性付勢している。プローブピン22aの係合部22a1がストッパ部21a4に係止されることで、プローブピン22aが第1バレル21aから抜け落ちないように構成されている。以上の構成により、プローブピンの先端22a2が開口部21a4から突出され、かつプローブピン22aが第1バレル21a内で進退自在に可動できるようになっている。
【0036】
また、緩衝部12aは、第1バレル21aの他端21a3側に装着されて第1バレル21aを弾性支持するものであり、第2バレル31aとプランジャ32aと第2スプリング33aとから構成されている。第2バレル31aには有底孔31a2が形成されている。この有底孔31a2は、第2バレル31aの他端31a3側が閉塞されるとともに第2バレル31aの一端31a1側に設けられた開口31a4と連通されて構成されている。更に第2バレル31aの一端31a1側にはストッパ部31a5が設けられている。また、第2バレル31aの他端31a3側はソケット受部31a4になっており、このソケット受部31a4がプローブソケット4のソケット部4bに挿入されている。
【0037】
また、プランジャ32aが第2バレル31aの有底孔31a2内に収納されている。プランジャ32aは開口部31a4よりも細く形成されている。またプランジャ32aの基端側には係合部32a1が形成されており、この係合部32a1がストッパ部31a5によって係止されるように構成されている。更に、有底孔31a2内部には第2スプリング33aが収納されている。第2スプリング33aは、一端がプランジャの係合部32a1に接続されるとともに他端が有底孔31a2の内面に接続されており、プランジャ32aを開口31a4側に弾性付勢している。プランジャの係合部32a1がストッパ部31a5に係止されることで、プランジャ32aが第2バレル31aから抜け落ちないように構成されている。また、プランジャ32aの進退方向がプローブピン22aの進退方向に一致している。
【0038】
以上の構成により、プランジャ32aの先端が開口32a4から突出され、かつプランジャ32aが第2バレル31a内で進退自在に可動できるようになっている。更に、プランジャ32aが第1バレル21aの他端21a3に連結されている。このようにして、緩衝部12aによって第1バレル21aが弾性支持されている。
【0039】
次に、プローブピン22aは、第1バレル21aよりも面積抵抗が高い材料で構成されている。プローブピン22aの具体的な材質は、例えば、熱可塑性樹脂材料に炭素フィブリルを配合してなる樹脂組成物を例示できる。炭素フィブリルは、繊維径が100nm以下で、繊維長と繊維径との比が5以上であり、炭素フィブリルの配合量が熱可塑性樹脂材料100重量部に対して0.1〜8重量部であることが好ましい。また、マトリックス樹脂としての熱可塑性樹脂材料としては、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンのうちの少なくとも1種を用いるのが好適である。
また、第1バレル21aの材質は、例えば、真鍮に金メッキを施したものを例示できる。
【0040】
プローブピン22aの面積抵抗は106〜1012Ω/□の範囲であることが好ましく、108〜1010Ω/□の範囲であることがより好ましい。
【0041】
プローブピン22aの面積抵抗が106Ω/□未満であると、プローブピン22aが被測定対象物に接した時に帯電した電荷による大電流が流れて、被測定対象物を静電破壊させてしまうので好ましくない。また、プローブピン22aの面積抵抗が1012Ω/□を越えると、帯電した電荷を逃がすことができなくなるので好ましくない。
【0042】
また、図3に示すように、プローブピン22aの先端22a2側の直径Rは3.5〜4ミリメートルの範囲が好ましく、開口21a4からのプローブピン22aの最大の突出高さSは0.15〜0.25ミリメートルの範囲が好ましい。この構成により、プローブピン先端22a2の球面部分のみが開口21a4から突出するので、プローブピン22aが押されて第1バレル21a内に押し込まれた場合でも、プローブピン22aがストッパ部21a5に接触することがなく、ストッパ部21a5の摩耗を防止することができる。
【0043】
また、第2スプリング33aのバネ定数が第1スプリング23aのバネ定数よりも大きく設定されている。具体的には、第2スプリング33aは、50〜60gの荷重をかけて圧縮させた場合に0.3mm程度ストロークするものが好ましい。これに対して第1スプリング23aは、30gの荷重をかけて圧縮させた場合に0.3mm程度ストロークするものが好ましい。各スプリング23a、33aのバネ定数をこのように設定することで、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮され、プローブピン22aに続いて第1バレル21aの先端21a1が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリング33aが圧縮されて緩衝部12aが作動する。
【0044】
次に、本実施形態のコンタクトプローブ5,6及びプローブソケット4の動作を説明する。図4、図5、図6及び図7には、本実施形態のプローブソケット4の動作を説明するための模式図を示す。
まず、図4に示すように、プローブソケット4を、被測定対象物である薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させる。薄膜磁気ヘッドの端子部Tには、2つの端子T1、T2が設けられており、しかもこれらの端子T1、T2の端子面T11、T22の高さが相互に異なっている。すなわち、一方の端子面T11が、他方の端子面T22よりもプローブソケット4寄りに位置している。
【0045】
次に、図5に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ5のプローブピン22aを端子面T11に接触させる。このとき、プローブピン22aと端子T1との間で導通が確保され、プローブピン22a若しくは端子T1に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22aに流れる。プローブピン22aは面積抵抗が比較的高いため、電流値が小さく抑えられて薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0046】
次に、図6に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ6のプローブピン22bを端子面T22に接触させる。このとき、コンタクトプローブ5については、端子T1とプローブソケット4との接近により第1スプリング23aが圧縮されてプローブピン22aが第1バレル21a内に押し込まれ、第1バレル21aの先端21a1が端子T1に接触する。尚、第1スプリング23aは第2スプリング33aよりもバネ定数が低いために、第2スプリング33aよりも先に圧縮される。
【0047】
また、他方のプローブピン22bと端子T2との間でも導通が確保されて、プローブピン22b若しくは端子T2に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22bに流れ、これにより薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0048】
次に、図7に示すように、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させると、コンタクトプローブ5の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ32aが第2バレル31a内に押し込まれ、コンタクトプローブ5自体が短くなる。同時に、コンタクトプローブ6の第1スプリング23bが圧縮されて、第1バレル21bの先端21b1が端子面T22に接触する。このようにして、各コンタクトプローブ5、6の第1バレル21a、21bが端子T1、T2にそれぞれ接触する。第1バレル21a、21bはそれぞれ、比較的面積抵抗の低い材料で構成されているため、端子部Tとコンタクトプローブ5,6との間における電圧降下が少なくなる。
【0049】
このように、端子面T11、T22の位置にばらつきがあって、コンタクトプローブ5の第1バレル21aのみが端子面T11に接触し、コンタクトプローブ6の第1バレル21bが端子面T22に接触していない状況においては、プローブソケット4を更に押し当てることで、コンタクトプローブ5の緩衝部12aを作動させてコンタクトプローブ5自体の全長を短くし、これによりコンタクトプローブ6の第1スプリング23bを圧縮させて未接触状態の第1バレル21bを端子面T22に接触させることができる。従って、端子T1,T2の両方に第1バレルの先端21a1、21b1を接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0050】
また、プローブソケット4を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させるに従って、コンタクトプローブ5の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ32aが第2バレル31a内に押し込まれるので、コンタクトプローブ5側の第1バレル21aと端子面T11との間の接触圧を緩和することができ、第1バレル21aによって端子面T11を傷つけてしまうおそれがない。
【0051】
また、上記のように、コンタクトプローブ5が端子部Tに押し当てられた際に、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮されるので、第1バレル21aを確実に端子面T11に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を図面を参照して説明する。図8に本実施形態の電気特性測定装置の構成を示し、図9には図8の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す。尚、本実施形態の電気特性測定装置、プローブソケット及びコンタクトプローブの構成要素のうち、第1の実施形態の電気特性測定装置、プローブソケット及びコンタクトプローブと同一の構成要素には、同一の符号を付けてその説明を省略若しくは説明を簡単に留める。
【0053】
図8に示すように、本実施形態の電気特性測定装置101は、本体部2と、測定ケーブル3と、プローブソケット104とから構成されている。図8の例ではプローブソケット104に2つのコンタクトプローブ105、106が備えられている。
【0054】
コンタクトプローブ105、106は同一の構造を有するものであり、図9には一方のコンタクトプローブ105のみを示している。図8及び図9に示すように、コンタクトプローブ105、106はそれぞれ、プローブ部111a、111bと緩衝部112a、112bとから構成されている。プローブ部111a、111bは、第1バレル121a、121bと第1バレル121a、121b内に進退自在に収納されたプローブピン22a、22bとプローブピン22a、22bを弾性付勢する第1スプリング23a、23bとから構成されている。また、緩衝部112a、112bは、第2バレル131a、131bと第2バレル131a、131b内に進退自在に収納されたプランジャ132a、132bとプランジャ132a、132bを弾性付勢する第2スプリング33a、33bとから構成されている。
【0055】
また図8に示すように、プローブソケット104は、2つのコンタクトプローブ105、106と、各コンタクトプローブ105,106を保持する本体部4aとから構成されている。本体部4aには2つのソケット部4b、4bが備えられており、各ソケット部4b、4bにコンタクトプローブ105、106のプランジャ132a、132bが挿入されている。また、各ソケット部4b、4bにはプローブ端子4c、4cが接続されており、このプローブ端子4c、4cを介してコンタクトプローブ105,106が測定ケーブル3,3に各々接続されている。
【0056】
また、各コンタクトプローブ105,106は、本体部4aに対して各プローブピン22a、22bの進退方向が一方向になるように揃えられている。また各コンタクトプローブ105、106は、本体部4aに対して第1バレル121a、121bの先端121a1、121b1の位置が同じ位置になるように揃えられている。
【0057】
次に、図9に示すように、プローブ部111aは第1バレル121aとプローブピン22aと第1スプリング23aとから構成されている。第1バレル121aには有底孔121a2が形成されている。有底孔121a2は、第1バレル121aの他端側121a3が閉塞されるとともに第1バレルの先端121a1側に設けられた開口121a4と連通されて構成されている。更に第1バレル121aの先端121a1側にはストッパ部121a5が設けられている。
【0058】
また、プローブピン22aが第1バレル121aの有底孔121a2内に収納されている。また、プローブピン22aの基端側に係合部22a1が形成され、この係合部22a1がストッパ部121a5に係止されるように構成されている。
【0059】
また、有底孔121a2内部には第1スプリング23aが収納されている。第1スプリング23aは、一端がプローブピンの係合部22a1に接続されるとともに他端が有底孔121a2の内面に接続されており、プローブピン22aを開口部121a4側に弾性付勢している。以上の構成により、プローブピンの先端22a2が開口部121a4から突出され、かつプローブピン22aが第1バレル121a内で進退自在に可動できるようになっている。
【0060】
また、緩衝部112aは、第1バレル121aの他端121a3側に装着されて第1バレル121aを弾性支持するものであり、第2バレル131aとプランジャ132aと第2スプリング33aとから構成されている。第2バレル131aには有底孔131a2が形成されている。この有底孔131a2は、第2バレル131aの他端131a3側が閉塞されるとともに第2バレル131aの一端131a1側に設けられた開口131a4と連通されて構成されている。また、第1バレル121aと第2バレル131aの各有底孔121a2、131a2は、隔壁140によって分断されている。
【0061】
更に第2バレル131aの一端131a1側にはストッパ部131a5が設けられている。また、プランジャ132aの他端132a3側はソケット受部132a4になっており、このソケット受部132a4がプローブソケット104のソケット部4bに挿入されている。
【0062】
また、プランジャ132aは第2バレル131aの有底孔131a2内に収納されている。プランジャ132aの基端側には係合部132a1が形成されており、この係合部132a1がストッパ部131a5によって係止されるように構成されている。更に、有底孔131a2内部には第2スプリング33aが収納されている。第2スプリング33aは、一端がプランジャの係合部132a1に接続されるとともに他端が隔壁140に接続されており、プランジャ132aを開口131a4側に弾性付勢している。プランジャの係合部132a1がストッパ部131a5に係止されることで、プランジャ132aが第2バレル131aから抜け落ちないように構成されている。また、プランジャ132aの進退方向がプローブピン22aの進退方向に一致している。
【0063】
以上の構成により、プランジャ132aの他端132a3が開口131a4から突出され、かつプランジャ132aが第2バレル131a内で進退自在に可動できるようになっている。更に、第2バレル131aが第1バレル121aに連結されている。このようにして、緩衝部112aによって第1バレル121aが弾性支持されている。
【0064】
また第1の実施形態と同様に、プローブピン22aは第1バレル121aよりも面積抵抗が高い材料で構成されている。第1バレル121aの材質は、第1の実施形態の第1バレル21aと同様である。
【0065】
また、プローブピン22aの先端22a2側の直径R及びプローブピン22aの最大の突出高さSについても第1の実施形態の場合と同様である。この構成により、プローブピン22aによるストッパ部121a5の摩耗を防止できる。
【0066】
更に、第2スプリング33aのバネ定数と第1スプリング23aのバネ定数との関係も第1の実施形態と同様である。この構成により、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮され、プローブピン22aに続いて第1バレル121aの先端121a1が被測定対象物に接触し、その後、第2スプリング33aが圧縮されて緩衝部112aが作動する。
【0067】
次に、本実施形態のコンタクトプローブ105,106及びプローブソケット104の動作を説明する。図10、図11、図12及び図13には、本実施形態のプローブソケット104の動作を説明するための模式図を示す。
まず、図10に示すように、プローブソケット104を、被測定対象物である薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させる。次に、図11に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させ、コンタクトプローブ105のプローブピン22aを端子面T11に接触させる。このとき、プローブピン22aと端子T1との間で導通が確保され、プローブピン22a若しくは端子T1に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22aに流れる。プローブピン22aは面積抵抗が比較的高いため、電流値が小さく抑えられて薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0068】
次に、図12に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させて、コンタクトプローブ106のプローブピン22bを端子面T22に接触させる。このとき、コンタクトプローブ105においては、端子部Tとプローブソケット104との接近により第1スプリング23aが圧縮されてプローブピン22aが第1バレル121a内に押し込まれ、第1バレル21aの先端121a1が端子T1に接触する。尚、第1スプリング23aは第2スプリング33aよりもバネ定数が低いために、第2スプリング33aよりも先に圧縮される。
【0069】
また、プローブピン22bと端子T2との間でも導通が確保されて、プローブピン22b若しくは端子T2に帯電していた電荷が電流となってプローブピン22bに流れ、これにより薄膜磁気ヘッドHの静電破壊が防止される。
【0070】
次に、図13に示すように、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに更に接近させると、コンタクトプローブ105の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ132aが第2バレル131a内に押し込まれ、コンタクトプローブ105自体が短くなる。同時に、コンタクトプローブ106の第1スプリング23bが圧縮されて、第1バレル121bの先端121b1が端子面T22に接触する。このようにして、各コンタクトプローブ105、106の第1バレル121a、121bが端子T1、T2にそれぞれ接触する。第1バレル121a、121bはそれぞれ、比較的面積抵抗の低い材料で構成されているため、端子部Tとコンタクトプローブ105,106との間における電圧降下が少なくなる。
【0071】
このように、端子面T11、T22の位置にばらつきがあって、一方のコンタクトプローブ105の第1バレル121aのみが端子面T11に接触し、他方のコンタクトプローブ106の第1バレル121bが端子面T22に接触していない状況においては、プローブソケット104を更に押し当てることで、コンタクトプローブ105の緩衝部112aを作動させてコンタクトプローブ105自体の全長を短くし、これによりコンタクトプローブ106の第1スプリング23bを圧縮させて未接触状態の第1バレル121bを端子面T22に接触させることができる。従って、端子T1,T2の両方に第1バレル121a、121bの先端121a1、121b1を接触させることができ、電気特性の測定を正確に行うことができる。
【0072】
また、プローブソケット104を薄膜磁気ヘッドHの端子部Tに接近させるに従って、コンタクトプローブ105の第2スプリング33aが圧縮されてプランジャ132aが第2バレル131a内に押し込まれるので、コンタクトプローブ105側の第1バレル121aと端子面T11との間の接触圧を緩和することができ、第1バレル121aによって端子面T11を傷つけてしまうおそれがない。
【0073】
また、上記のように、コンタクトプローブ105が端子部Tに押し当てられた際に、第1スプリング23aが第2スプリング33aよりも先に圧縮されるので、第1バレル121aを確実に端子面T11に接触させることができ、電気特性の測定を円滑に行うことができる。
【0074】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記の実施形態ではコンタクトプローブを2つ備えたプローブソケットを例にして説明したが、本発明ではコンタクトプローブが3つ以上でも良い。
【0075】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のコンタクトプローブのよれば、プローブ部の第1バレルの他端側に、第1バレルを弾性支持する緩衝部が装着されているので、第1バレルの先端が被測定対象物に接触した際の接触圧が緩衝部によって緩和され、被測定対象物を傷つけるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図2】 第1の実施形態の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す断面模式図。
【図3】 図2に示したコンタクトプローブの要部を示す断面模式図。
【図4】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図5】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図6】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図7】 第1の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図8】 第2の実施形態の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図9】 第2の実施形態の電気特性測定装置に備えられたコンタクトプローブの構成を示す断面模式図。
【図10】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図11】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図12】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図13】 第2の実施形態のプローブソケットの動作を説明する模式図。
【図14】 従来の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図15】 従来の電気特性測定装置の構成を示す模式図。
【図16】 従来の電気特性測定装置の動作を説明する模式図。
【符号の説明】
1、101…電気特性測定装置、4、104…プローブソケット、5,6…コンタクトプローブ、11a…プローブ部、12a…緩衝部、21a、121a…第1バレル、21a1、121a1…先端(一端)、21a2、121a2…有底孔、21a3、121a3…他端、21a4、121a4…開口、22a…プローブピン、22a2…先端、23a…第1スプリング、31a、131a…第2バレル、31a1、131a1…一端、31a2、131a2…有底孔、31a3、131a3…他端、31a4、131a4…開口、32a、132a…ブランジャ、33a…第2スプリング、H…薄膜磁気ヘッド(電子デバイス)、T1,T2…端子
Claims (11)
- 一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなることを特徴とするコンタクトプローブ。
- 前記緩衝部は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記プランジャが前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
- 前記緩衝部は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとからなり、前記第2バレルの他端が前記第1バレルの他端に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
- 前記第2スプリングのバネ定数が前記第1スプリングのバネ定数よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
- 前記プローブピンの面積抵抗が前記第1バレルの面積抵抗よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
- 前記プローブピンの先端が球面状に成形されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のコンタクトプローブが複数備えられ、各コンタクトプローブのプローブピンの進退方向が一方向に揃えられるとともに第1バレルの先端の位置が揃えられていることを特徴とするプローブソケット。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコンタクトプローブが備えられていることを特徴とする電気特性測定装置。
- 請求項7に記載のプローブソケットが備えられていることを特徴とする電気特性測定装置。
- 一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第1バレル及び該第1バレルの有底孔内に進退自在に収納されたプローブピン並びに前記有底孔内に装着されて前記プローブピンを前記開口側へ弾性付勢する第1スプリングからなるプローブ部と、前記第1バレルの他端側に装着されて前記第1バレルを弾性支持する緩衝部とを具備してなるコンタクトプローブを、電子デバイスの端子に押し当てる方法であり、
前記コンタクトプローブを前記端子に押し当てて、前記プローブピンの先端を前記端子に接触させ、続いて前記第1スプリングを圧縮させつつ前記第1バレルの先端を前記端子に接触させ、続いて前記緩衝部を作動させることを特徴とするコンタクトプローブの押し当て方法。 - 前記緩衝部は、一端に開口が設けられるとともに他端が閉塞された有底孔を有する第2バレルと、該第2バレル内に進退自在に装着されたブランジャと、前記第2バレル内に装着されて前記プランジャを前記第2バレルの開口側へ弾性付勢する第2スプリングとから構成され、
前記緩衝部の作動が、前記第2スプリングを圧縮させて前記プランジャを第2バレルの他端側に付勢させるようにするものであることを特徴とする請求項10に記載のコンタクトプローブの押し当て方法。
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