JP3980716B2 - 補助動力付き自転車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸と、該ペダル軸からの動力伝達を可能としてペダル軸と同軸に配置されるペダルスプロケットと、後輪に設けられる被動スプロケットと、ペダルスプロケットおよび被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーンと、アシスト動力を発揮し得る動力源を有して車体フレームに搭載されるパワーユニットと、該パワーユニットからのアシスト動力を前記チェーンに伝達すべく該チェーンに噛合されるアシストスプロケットとを備える補助動力付き自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる補助動力付き自転車は、たとえば特開平7−156856号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、アシストスプロケットへのチェーンの巻掛け角度が比較的小さく、アシストスプロケットからのアシスト動力伝達時に、チェーンがアシストスプロケットから浮き上がってしまい、アシストスプロケットからチェーンにアシスト動力が有効に伝達されないことがある。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、アシストスプロケットからチェーンにアシスト動力を有効に伝達可能とした補助動力付き自転車を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸と、該ペダル軸からの動力伝達を可能としてペダル軸と同軸に配置されるペダルスプロケットと、後輪に設けられる被動スプロケットと、ペダルスプロケットおよび被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーンと、アシスト動力を発揮し得る補助動力源を有して車体フレームに搭載されるパワーユニットと、該パワーユニットからのアシスト動力を前記チェーンに伝達すべく該チェーンに噛合されるアシストスプロケットとを備える補助動力付き自転車において、前記アシストスプロケットが、前記ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに噛合され、前記チェーンに張力を与えるテンショナが、車体前後方向で前記アシストスプロケットの近傍に且つアシストスプロケットよりも下側に位置していて、アシストスプロケットおよび被動スプロケット間でチェーンに噛合されることを特徴とする。
【0006】
また請求項2の発明は、上記請求項1の発明の構成に加えて、前記テンショナが前記パワーユニットのケーシングに取付けられることを特徴とする
【0007】
請求項の発明は、上記請求項の発明の構成に加えて、前記パワーユニットのケーシングに、前記補助動力源である電動モータが取付けられるとともに、該電動モータの作動を制御する制御ユニットが収納されることを特徴とする。
【0008】
請求項の発明は、上記請求項の発明の構成に加えて、前記ケーシングに、前記電動モータの回転速度を検出する回転数センサが収納されることを特徴とする。
【0009】
請求項の発明は、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸と、該ペダル軸からの動力伝達を可能としてペダル軸と同軸に配置されるペダルスプロケットと、後輪に設けられる被動スプロケットと、ペダルスプロケットおよび被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーンと、アシスト動力を発揮し得る補助動力源を有して車体フレームに搭載されるパワーユニットと、該パワーユニットからのアシスト動力を前記チェーンに伝達すべく該チェーンに噛合されるアシストスプロケットとを備える補助動力付き自転車において、前記アシストスプロケットが、前記ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに噛合され、前記パワーユニットのケーシングに取付けられて前記チェーンに張力を与えるテンショナが、アシストスプロケットおよび被動スプロケット間でチェーンに噛合され、前記テンショナは、前部が前記ケーシングに回動可能に支承されるレバーと、該レバーの後部に回転可能に支持されて前記チェーンに噛合するスプロケットと、前記レバーを前記チェーンを緊張せしめる方向に付勢するばねとを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項の発明は、上記請求項の発明の構成に加えて、前記レバーの前部が、前記アシストスプロケットの下方近傍で前記ケーシングに回動可能に支承されることを特徴とする。
【0011】
請求項の発明は、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸と、該ペダル軸からの動力伝達を可能としてペダル軸と同軸に配置されるペダルスプロケットと、後輪に設けられる被動スプロケットと、ペダルスプロケットおよび被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーンと、アシスト動力を発揮し得る補助動力源を有して車体フレームに搭載されるパワーユニットと、該パワーユニットからのアシスト動力を前記チェーンに伝達すべく該チェーンに噛合されるアシストスプロケットとを備える補助動力付き自 転車において、前記アシストスプロケットが、前記ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに下方から噛合され、前記チェーンに張力を与えるテンショナが、アシストスプロケットおよび被動スプロケット間でチェーンに上方から噛合されることを特徴とする。
【0012】
さらに請求項の発明は、後輪を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸と、該ペダル軸からの動力伝達を可能としてペダル軸と同軸に配置されるペダルスプロケットと、後輪に設けられる被動スプロケットと、ペダルスプロケットおよび被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーンと、アシスト動力を発揮し得る補助動力源を有して車体フレームに搭載されるパワーユニットと、該パワーユニットからのアシスト動力を前記チェーンに伝達すべく該チェーンに噛合されるアシストスプロケットとを備える補助動力付き自転車において、前記アシストスプロケットが、前記ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに噛合され、前記チェーンに張力を与えるテンショナが、アシストスプロケットおよび被動スプロケット間でチェーンに噛合され、前記アシストスプロケットへの前記チェーンの巻掛け角度が120度以上に設定されることを特徴とする。
【0013】
このような発明によれば、ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに前記アシストスプロケットが噛合されることにより、アシストスプロケットからチェーンが浮き上がることを防止して、アシストスプロケットからのアシスト動力を有効かつ確実にチェーンに伝達することが可能となり、しかもパワーユニットを、ロードクリアランスの減少を招くことなく車体フレームの比較的低い位置に搭載することが可能となり、車体フレームの重心位置を比較的低くして走行安定性の向上に寄与することができる。また部品を限られたスペースに効果的に配置することができ、一層の省スペース化を図ることも可能となる上、軽快な外観も提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0015】
図1ないし図14は本発明を電動モータ付き自転車に適用したときの一実施例を示すものであり、図1は電動モータ付き自転車の側面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の要部拡大図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図2の7−7線拡大断面図、図8は図4の8−8線断面図、図9は図4の9−9線断面図、図10は第1センサと第1磁性リングの磁極との相対配置を示す図、図11は第1磁性リングとの周方向相対位置変化に伴なう第1センサの検出パターンを説明するための図、図12は制御ユニットにおける電動モータの制御手順を示すフローチャート、図13は第1および第2磁性リングの相対回転に伴なう第1および第2センサの検出パターンを説明するための図、図14は通常走行状態での位相差検出を説明するための図である。
【0016】
先ず図1ないし図3において、この電動モータ付き自転車は側面視で上方に開いた略U字状である車体フレーム21を備え、該車体フレーム21は、その前端のヘッドパイプ22と、ヘッドパイプ22から後下りに延びるダウンパイプ23と、ダウンパイプ23の後端に固着されて左右に延びる支持パイプ24と、支持パイプ24から上方に立上がるシートパイプ25とを備える。
【0017】
ヘッドパイプ22にフロントフォーク26が操向可能に支承され、該フロントフォーク26の下端に前輪WF が軸支され、フロントフォーク26の上端に操向ハンドル27が設けられる。また車体フレーム21の後部の支持パイプ24から後方側に延出される左、右一対のリヤフォーク28L ,28R の後端間に後輪WR が軸支され、シートパイプ25の上部および両リヤフォーク28L ,28R 間には左、右一対のステー29…が設けられる。シートパイプ25には、上端にシート30を備えるシートポスト31がシート30の上下位置を調整可能として装着される。
【0018】
また後輪WR の上方に配置されるリヤキャリア67上にはリヤバスケット33が設けられており、リヤキャリア67は、リヤフォーク28L ,28R の後端から上方に延びる左、右一対の支持部材68…と、シートパイプ25の上端から後方に延びる支持部材69とで固定的に支持される。リヤキャリア67内の前部には、バッテリBを挿脱可能に収納せしめるバッテリ収納箱32が設けられる。
【0019】
シートパイプ25の後方側には、前記バッテリBから電力を供給される補助動力源としての電動モータ34を有するパワーユニット35が配置され、該パワーユニット35は、シートパイプ25および右側のリヤフォーク28R で支持される。
【0020】
車体フレーム21の支持パイプ24を同軸に貫通するペダル軸36の左端および右端にクランクペダル37L ,37R がそれぞれ固定的に連結され、ペダル軸36を回転自在に貫通せしめて支持パイプ24の左端および右端をそれぞれ塞ぐ蓋板38L ,38R とペダル軸36との間にはボールベアリング39,39がそれぞれ設けられる。すなわちペダル軸36は車体フレーム21で回転自在に支承されることになる。
【0021】
ペダル軸36の左右両端のクランクペダル37L ,37R による踏力は、それらのクランクペダル37L ,37R の回転に同期して第1回転円板40に伝達されるものであり、右側のクランクペダル37R と第1回転円板40との間には第1回転円板40からクランクペダル37R へのトルク伝達を遮断する第1ワンウエイクラッチ41が設けられる。
【0022】
図4ないし図6を併せて参照して、第1ワンウエイクラッチ41は、複数のボルト47により右側のクランクペダル37R の基端部に固着されてペダル軸36を同軸に囲繞するクラッチ内輪42と、該クラッチ内輪42を同軸に囲繞するクラッチ外輪43と、クラッチ内輪42の外周に枢支されるとともに環状のスプリング45で拡開方向に付勢された複数たとえば3個のラチェット爪44…とを備え、クラッチ外輪43の内周には、前記各ラチェット爪44…を係合せしめるラチェット歯46が形成され、クラッチ外輪43の外周に第1回転円板40の内周が溶接等により固着される。
【0023】
このような第1ワンウエイクラッチ41によれば、クランクペダル37L ,37R を踏んでペダル軸36を正転させると、クランクペダル37L ,37R の踏力が第1回転円板40に伝達されるが、クランクペダル37L ,37R を踏んでペダル軸36を逆転させたときには、第1ワンウエイクラッチ41がスリップしてペダル軸36の逆転が許容され、また第1回転円板40からクランクペダル37R 側にトルクが伝達されることもない。
【0024】
ペダル軸36の軸線に沿って第1回転円板40の内方側で隣接した位置には、第1回転円板40よりも大径に形成される第2回転円板48がペダル軸36を同軸に囲繞するようにして配置されており、第2回転円板48の内周部は、第1ワンウエイクラッチ41のクラッチ内輪42と、円筒状の支持部材50が備える鍔部50aとの間に相対回転を可能として挟まれ、支持部材50は、ペダル軸36を相対回転自在に囲繞してクラッチ内輪42の内周に、たとえばねじ結合等により結合される。また前記ペダル軸36の軸線に沿って第1回転円板40の外方側には、第1回転円板40の外周部を第2回転円板48との間に挟むようにしてリング状の挟持板49が配置される。
【0025】
第1回転円板40の外周寄りの部分の周方向に沿う複数箇所たとえば等間隔をあけた4箇所には、ペダル軸36の軸線を中心とする仮想円に沿って円弧状に延びる案内孔51,51…が設けられており、各案内孔51,51…にそれぞれ挿通される円筒状のカラー52,52…が第2回転円板48および挟持板49間に配置され、第2回転円板48および挟持板49は、各カラー52,52…を貫通するリベット53,53…で相互に連結される。したがって第2回転円板48および挟持板49は、各カラー52,52…が案内孔51,51…内で移動し得る範囲で第1回転円板40に対して相対回転することができる。而して第1回転円板40と、第2回転円板48および挟持板49との対向面には、錆の発生を防止するための防錆フィルム(図示せず)がそれぞれ貼着されている。
【0026】
第1回転円板40には、その周方向に比較的長く延びる複数の収納孔54,54…が、各案内孔51,51…相互間にたとえば2つずつ配置されるようにして設けられており、第2回転円板48および規制板49にも、第1回転円板40の各収納孔54,54…に対応した規制孔55,55…,56,56…がそれぞれ設けられる。各収納孔54,54…および各規制孔55,55…,56,56…には、コイルばね57,57…が収納されており、第1回転円板40と、第2回転円板48および挟持板49とが相対回転していないときには、各コイルばね57,57…の両端は各収納孔54,54…および各規制孔55,55…,56,56…の両端に当接した状態にある。しかるに、第1回転円板40と、第2回転円板48および挟持板49とが相対回転すると、各コイルばね57,57…の一端は各収納孔54,54…の一端に当接したままであるが、他端は各規制孔55,55…,56,56…の他端で押されて各収納孔54,54…の他端から離反するようになる。すなわち各コイルばね57,57…を圧縮しつつ、第1回転円板40と、第2回転円板48および挟持板49とが相対回転することになる。
【0027】
前記各収納孔54,54…および各規制孔55,55…,56,56…へのコイルばね57,57…の収納状態を保持するために、第2回転円板48には、各規制孔55,55…の両側縁からコイルばね57,57…の外周にほぼ沿って斜めに延びる保持壁部55a,55a…が設けられ、挟持板49には、各規制孔56,56…の両側縁からコイルばね57,57…の外周にほぼ沿って斜めに延びる保持壁部56a,56a…が設けられる。 第1回転円板40および挟持板49は、第1回転円板40の外周に装着されるカバー58で覆われており、第1ワンウエイクラッチ41のクラッチ外輪43に装着された環状の弾性シール部材59が外周側に備えるリップ部59aが前記カバー58の内周部内面に弾発的に接触せしめられ、また前記弾性シール部59がその内周側に備えるリップ部59bがクラッチ内輪42に弾発的に接触せしめられる。而して第1ワンウエイクラッチ42のクラッチ内輪42およびクラッチ外輪43間には、前記リップ部59bで封入されるようにしてグリス60が充填される。
【0028】
前記カバー58から外側方に突出する第2回転円板48の外周には、ペダル軸36と同軸にしてペダルスプロケット61が設けられており、該ペダルスプロケット61と、パワーユニット35で駆動されるアシストスプロケット62と、後輪WR の車軸に設けられた被動スプロケット63とに無端状のチェーン64が巻掛けられ、該チェーン64に張力を与えるテンショナ65が備えるスプロケット66がアシストスプロケット62および被動スプロケット63間でチェーン64に噛合される。
【0029】
したがって第1ワンウエイクラッチ41を介して第1回転円板40に伝達されるクランクペダル37L ,37R の踏力は、各コイルばね57,57…を圧縮しつつ第2回転円板48すなわちペダルスプロケット61に伝達され、さらにチェーン64および被動スプロケット63を介して後輪WR に伝達されることになり、またパワーユニット35からアシストスプロケット62に与えられるアシスト動力はチェーン64および被動スプロケット63を介して後輪WR に伝達され、このパワーユニット35からのアシスト動力によるトルクは第1ワンウエイクラッチ41の働きによりクランクペダル37L ,37R 側に伝達されることはない。
【0030】
図7において、パワーユニット35のケーシング70は、左ケーシング半体71と、該左ケーシング半体71との間に第1収納室74を形成して左ケーシング半体71に結合される右ケーシング半体72と、左ケーシング半体71との間に第2収納室75を形成して左ケーシング半体71に結合されるカバー73とから成り、カバー73の左ケーシング半体71への結合面にはゴム製のガスケット76が装着される。
【0031】
ケーシング70には、ペダル軸36の回転軸線と平行な回転軸線を有する電動モータ34が取付けられており、この電動モータ34の出力は、クランクペダル37L ,37R による踏力をアシストすべく減速ギヤ列77を介してアシストスプロケット62に伝達される。
【0032】
電動モータ34の動力をアシストスプロケット62に伝達するための減速ギヤ列77は、第2収納室75内で電動モータ34のモータ軸78に固着される駆動ギヤ79と、第2収納室75内でアイドル軸80の一端に固着されて前記駆動ギヤ79に噛合される第1中間ギヤ81と、第1収納室74内でアイドル軸80に一体に設けられる第2中間ギヤ82と、第2中間ギヤ82に噛合される被動ギヤ83と、被動ギヤ83と同軸に配置される回転軸84と、被動ギヤ83および回転軸84間に設けられる第2ワンウエイクラッチ85とを備え、前記回転軸84の右ケーシング半体72からの突出端部にアシストスプロケット62が固着される。
【0033】
アイドル軸80は、電動モータ34のモータ軸78と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体72およびアイドル軸80間にボールベアリング86が、また左ケーシング半体71およびアイドル軸80間にボールベアリング87が介装される。回転軸84はアイドル軸80と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体72および回転軸84間にボールベアリング88が、また左ケーシング半体71および回転軸84間にボールベアリング89が介装される。
【0034】
このような減速ギヤ列77では、電動モータ34の作動に伴なうトルクが減速されてアシストスプロケット62に伝達されるが、電動モータ34の作動が停止したときには、第2ワンウエイクラッチ85の働きにより回転軸84の空転が許容され、クランクペダル37L ,37R の踏力によるアシストスプロケット62の回転が妨げられることはない。
【0035】
ケーシング70における左ケーシング半体71には、カバー73とは反対側に突出する嵌合筒部90が一体に設けられており、電動モータ34が備える有底円筒状のモータハウジング91は、該嵌合筒部90に嵌合された状態で、複数たとえば2つのボルト92,92により左ケーシング半体71に締結される。しかも左ケーシング半体71に植設された位置決めピン93がモータハウジング91の開口部に係合されており、モータハウジング91の嵌合筒部90内での軸線まわりの位置が定められる。さらにモータハウジング91の開口端寄りの外面と、嵌合筒部90の内面とには、相互間に環状のシール部材94を挟持する段部が相互に対応して形成されており、モータハウジング91の嵌合筒部90内への嵌合、固定によりシール部材94がモータハウジング91および嵌合筒部90間に保持されることになる。
【0036】
電動モータ34は、ペダル軸36と平行な軸線を有するモータ軸78を有するものであり、このモータ軸78に設けられたコンミテータ95に複数のブラシ96…が摺接される。而して左ケーシング半体71には、モータハウジング91の開口部に対向する支持壁部100が嵌合筒部90の内端を閉じるようにして一体に設けられており、支持壁部100に締結された非導電性材料製の支持板97と、該支持板97に取付けられるホルダ98…との間に各ブラシ96…が保持され、ホルダ96…およびブラシ96…間に受けられるばね99…によりブラシ96…はコンミテータ95に摺接する方向に付勢される。
【0037】
モータ軸78は、支持壁部100を回転自在に貫通して第2収納室75側に突出されるものであり、支持壁部100とモータ軸78との間には、ボールベアリング101が支持壁部100に圧入されるようにして設けられ、モータ軸78にはボールベアリング101の内輪がコンミテータ95側に移動するのを規制する止め輪102が装着される。
【0038】
ところで、ケーシング70は、ペダル軸36よりも後方側上部に電動モータ34が配置されるようにして、車体フレーム21のシートパイプ25ならびに右側のリヤフォーク28R に支持されるものであり、シートパイプ25に固着されたブラケット105に、左ケーシング半体71の上部に上方に隆起するようにして一体に設けられたハンガー部106がボルト107およびナット108により締結され、また右側のリヤフォーク28R に固着されたブラケット109に、左、右ケーシング半体71,72から前方に突出するようにして一体に設けられたハンガー部110が、ボルト111およびナット112により締結される。
【0039】
第2収納室75に突出したモータ軸78の端部には駆動ギヤ79がスプライン嵌合されており、ボールベアリング101の内輪との間に、前記駆動ギヤ79およびリラクタ114を挟むようにして、モータ軸78と同軸のボルト113がモータ軸78の端部に螺合されることにより、モータ軸78の軸線に沿う駆動ギヤ79の移動が阻止され、駆動ギヤ79がモータ軸78に固定される。
【0040】
前記リラクタ114と共働してモータ軸78の回転速度を検出する電磁ピックアップコイル式の回転数センサ116が、図2で示すように、リラクタ114に対向して第2収納室75内に配置されるようにしてケーシング70の左ケーシング半体71に固定される。 駆動ギヤ79に噛合する第1中間ギヤ81は、その外周部すなわち駆動ギヤ79との噛合部を合成樹脂製として形成されるものであり、アイドル軸80に結合される金属製のボス117に、外周に歯部118を有して合成樹脂によりリング状に形成されるリング体119が複数のボルト120…で締結されて成る。
【0041】
ボス117は、アイドル軸80で支持されているボールベアリング87の内輪に一端を当接させるようにして、アイドル軸80にスプライン嵌合される。一方、アイドル軸80の端部外面には止め輪121が装着され、該止め輪121によりボス117から離反する方向の移動を阻止されるようにして受け部材122がアイドル軸80に装着されており、前記ボス117の他端と、受け部材122との間には皿ばね123が設けられる。該皿ばね123が発揮するばね力により、第1中間ギヤ81はボールベアリング87の内輪側に向けて押圧され、第1中間ギヤ81がアイドル軸80に固定されることになる。またリング体119には、金属製の補強板124が当接されており、該補強板124は、前記ボルト120…でリング体119に共締めされる。
【0042】
回転軸84は、第2ワンウエイクラッチ85を介して該回転軸84に装着される被動ギヤ83の下部が、左、右のリヤフォーク28L ,28R 間に配置されるようにしてケーシング70で回転自在に支承されるものであり、複数のボルト125…で相互に締結される左、右ケーシング半体71,72の下部は、前記被動ギヤ83の下部を覆うようにして両リヤフォーク28L ,28R 間を下方に延びるように形成される。このように左、右ケーシング半体71,72の下部すなわちケーシング70の下部が両リヤフォーク28L ,28R よりも下方に配置されることにより、パワーユニット35の重心が極力下方に配置されることになり、電動モータ付き自転車の低重心化に寄与することができる。
【0043】
左ケーシング半体71の下端には、アーム部126が一体に設けられており、このアーム部126に、チェーン64を緊張せしめるテンショナ65が取付けられる。該テンショナ65は、回転軸84と平行な軸線まわりの揺動を可能としてアーム部126に基端部が支持されるレバー127と、該レバー127の先端に回転自在に支持されるスプロケット66と、スプロケット66に噛合したチェーン64を緊張せしめる方向にレバー127を付勢するばね128とを備える。
【0044】
レバー127は、その基端部に円筒部127aを備えるものであり、該円筒部127a内に挿入される円筒状の支軸129が、回転軸84と平行な軸線を有するようにしてボルト130によりアーム部126に締結される。ばね128は、前記円筒部127aを囲繞するねじりばねであり、該ばね128の両端はアーム部126およびレバー127に係合される。
【0045】
レバー127の先端部には、前記支軸129と平行な軸線を有する軸131が固着されており、該軸131との間にボールベアリング132を介在させるようにしてスプロケット66がレバー127の先端部に装着される。
【0046】
ところで、回転軸84に設けられているアシストスプロケット62は、ペダルスプロケット61および被動スプロケット63間でのチェーン64の緩み側である下方チェーンラインに噛合されるものであり、両リヤフォーク28L ,28R の上方に位置するようにして回転軸84すなわちアシストスプロケット62が配置されており、ペダルスプロケット61およびアシストスプロケット62の中心を結ぶ線よりも下方において、車体前後方向でアシストスプロケット62の近傍にテンショナ65のスプロケット66が配置され、アシストスプロケット62へのチェーン64の巻掛け角度αは、図2で明示するように、120度以上の大きな角度、この実施例では160度に設定される。
【0047】
左ケーシング半体71の外面側で回転軸84および電動モータ34間には凹部135が設けられており、該凹部135および電動モータ34の一部を覆うカバー137が複数のボルト138…により左ケーシング半体71に締結されており、該カバー137および前記凹部135により形成される収納室136に制御ユニット140が収納される。すなわち図7で示すように、チェーン64および減速ギヤ列77間に制御ユニット140が配置されることになる。
【0048】
電動モータ34の作動は、制御ユニット140で制御されるものであり、該制御ユニット140は、回転数センサ116で検出される電動モータ34の回転数、ならびにクランクペダル37L ,37R による入力トルクに基づいて電動モータ34の作動を制御する。 前記カバー137の外面には、チェーン64のアシストスプロケット62への巻掛け部分と、チェーン64の被動スプロケット63からペダルスプロケット61に至る部分とが相互に接触することを回避するようにしてチェーン64の走行を案内するガイド突部139が、チェーン64のアシストスプロケット62への巻掛け部分を外側方から覆うようにして一体に突設される。
【0049】
再び図4において、第2回転円板48に関して第1回転円板40とは反対側には、第1回転円板40とともに回転する第1磁性リング141が配置され、第1磁性リング141を第2回転円板48との間に挟む位置には、第2回転円板48とともに回転する第2磁性リング142が配置される。すなわち第1および第2磁性リング141,142は、第1および第2回転円板40,48の軸方向一側で軸方向に並んで配置される。
【0050】
図8を併せて参照して、第1磁性リング141は、周方向に隣接して相互に極性を異ならせるようにしてリング状に配置される複数のN極143N …および複数のS極143S …が、合成樹脂等の非磁性材料から成る円筒状の第1ハウジング144の内周に設けられて成るものであり、N極143N …およびS極143S …は、たとえば3度の中心角を有して60極ずつ第1ハウジング144の内周に設けられる。
【0051】
ところで、第1磁性リング141に隣接する第2回転円板48の周方向複数箇所たとえば4箇所には挿通孔145…が設けられており、第1回転円板40には、前記各挿通孔145…に対応した係合孔146…が設けられる。一方、第1磁性リング141の第1ハウジング144には、挿通孔145…を貫通して第1回転円板40に当接する当接脚部144a…と、挿通孔145…を貫通して係合孔146…に弾発係合する係合爪部144b…とが一体に設けられており、第1磁性リング141は第1回転円板40に弾性係合されることになる。而して第1および第2回転円板40,48は相対回転するものであるので、各挿通孔145…は、第1および第2回転円板40,48の相対回転時にも当接脚部144a…および係合爪部144b…が挿通孔145…の周方向両側に接触することがないように第2回転円板48の周方向に沿って比較的長く形成される。
【0052】
図9を併せて参照して、第2磁性リング142は、周方向に隣接して相互に極性を異ならせるようにしてリング状に配置される複数のN極147N …および複数のS極147S …が、合成樹脂等の非磁性材料から成る円筒状の第2ハウジング148の内周に設けられて成るものであり、N極147N …およびS極147S …は、第1磁性リング141のN極143N …およびS極143S …と同一角度で第2ハウジング148の内周に設けられる。
【0053】
第2回転円板48の周方向複数箇所たとえば4箇所には係合孔149…が設けられており、第2磁性リング142の第2ハウジング148には、第2回転円板48に当接する複数たとえば4つの当接脚部148a…と、係合孔149…にそれぞれ弾発係合する係合爪部148b…とが一体に設けられ、第2磁性リング142は第2回転円板48に弾性係合されることになる。また第1回転円板40には、係合孔149…に係合した係合爪部148b…をそれぞれ配置せしめる開口部150…が設けられており、第1および第2回転円板40,48は相対回転するものであるので、各開口部150…は、第1および第2回転円板40,48の相対回転時にも係合爪部148b…が開口部150…の周方向両側に接触することがないように第1回転円板40の周方向に沿って比較的長く形成される。
【0054】
また第2磁性リング142における第2ハウジング148には、当接脚部148aが設けられている位置の全周から半径方向外方に延びるカバー部148cが一体に設けられており、第1回転円板40とは反対側で第2回転円板48の各規制孔55…に対応する部分がカバー部148cで覆われる。
【0055】
第1磁性リング141の内方には、第1磁性リング141が内周に備えるN極143N …およびS極143S …を検出する第1センサ151…が周方向に等間隔をあけてたとえば4個配置されており、また第2磁性リング142の内方には、第2磁性リング142が内周に備えるN極147N …およびS極147S …を検出する第2センサ152…が周方向に等間隔をあけてたとえば4個配置される。これらの第1および第2センサ151…,152…は、磁極を検出するものであればよく、たとえばホール素子やMR素子が好適に用いられる。
【0056】
第1センサ151…および第2センサ152…は、合成樹脂等から成るベース部材153に埋設されており、該ベース部材153は、車体フレーム21における支持パイプ24の右端に螺合される蓋板38R と支持パイプ24の右端との間に挟持される支持リング154に、複数たとえば2つのねじ部材155,155で締結される。
【0057】
図10において、4つの第1センサ151…は、N極143N …およびS極143S …が3度ずつの角度を有するものであるのに対して、相互間に6.75度ずつの間隔をあけてベース部材153に埋設されるものであり、このようなN極143N …およびS極143S …と、第1センサ151…との配置によれば、固定の第1センサ151…に対して第1磁性リング141が図10の矢印で示す方向に角偏位したときに、0.75度毎に設定される第1ステージST13〜第8ステージST8までの各ステージST1〜ST8毎に、4つの第1センサ151…による検出信号の組み合わせパターンが異なることになる。 ここで、4つの第1センサ151…にその配列順にNO.1〜NO.4までの順番を付し、N極143N の検出時にハイレベルの信号を第1センサ151が出力するとすると、NO.1〜NO.4の第1センサ151…は、各ステージST1〜ST8毎に図11で示すような信号を出力することになる。すなわちハイレベル信号を「1」、ローレベル信号を「0」としたときに、第1ステージST1では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「1111」(16進数ではOF)、第2ステージST2では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「1110」(16進数ではOE)、第3ステージST3では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「1100」(16進数ではOC)、第4ステージST4では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「1000」(16進数では08)、第5ステージST5では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「0000」(16進数では00)、第6ステージST6では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「0001」(16進数では01)、第7ステージST7では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「0011」(16進数では03)、第8ステージST8では各第1センサ151…の出力信号の組み合わせが2進数で「0111」(16進数では07)となる。
【0058】
4つの第2センサ152…は、第1センサ151…と、第1磁性リング141のN極143N およびS極143S との相対位置と同一の相対位置関係を第2磁性リング142のN極147N およびS極147S との間に持つようにして、ベース部材153に埋設されており、固定の第2センサ152…に対して第2磁性リング142が第1ステージST13〜第8ステージST8まで角偏位する毎に、4つの第2センサ152…による検出信号の組み合わせパターンが、4つの第1センサ151…によるものと同様に異なることになる。
【0059】
したがって、第1および第2回転円板40,48の回転位相差の最大値が第8ステージST8の範囲(8×0.75度=6度)内であれば、クランクペダル37L ,37R に入力トルクが加えられることによって生じる前記回転位相差に応じて第1および第2センサ151…,152…の検出信号の組み合わせパターンが変化することになり、制御ユニット140は両回転円板40,48の回転位相差を判断することができる。
【0060】
このような第1センサ151…および第2センサ152…の検出信号は制御ユニット140に入力されるものであり、制御ユニット140は、第1および第2センサ151…,152…の検出信号に応じて、図12で示す制御手順に従って電動モータ34の作動を制御する。
【0061】
図12において、ステップS1では車速を演算し、ステップS2では、車速が設定車速VS以上であるか否かを判定する。この判定車速VSは、クランクペダル37L ,37R の踏み込み開始時で電動モータ付き自転車が走行開始前のほぼ停車状態にあるか否かを判定するために「0」に近い値、たとえば0.5〜1km/hとして予め設定されるものであり、車速が設定車速VS未満であると判定したとき、すなわちクランクペダル37L ,37R の踏み込み開始時であると判定したときには、ステップS3に進む。
【0062】
ステップS3では4つの第1センサ151…の出力を読込み、次のステップS4で4つの第1センサ151…の検出パターンを算出する。またステップS5では、4つの第2センサ152…の出力を読込み、次のステップS6で4つの第2センサ152…の検出パターンを算出する。さらにステップS7では、第1および第2磁性リング141,142の位相差すなわち第1および第2回転円板40,48の回転位相差を第1センサ151…および第2センサ152…の検出パターンの組み合わせによって算出する。
【0063】
ここで、トルク入力に応じた両回転円板40,48の回転位相差発生に伴って、N0.1〜N0.4の第1センサ151…の出力信号と、NO.1〜NO.4の第2センサ152…の出力信号とが、図13で示すようなものとなっている場合を想定すると、検出タイミングT1では、第1センサ151…の検出パターンが「0E」(16進数)であるのに対し、第2センサ152…の検出パターンは「07」(16進数)である。したがって第1センサ151…による検出パターンは第2ステージST2であることを示しているのに対し、第2センサ152…による検出パターンは第8ステージST8であることを示していることになり、両回転円板40,48の回転位相差は(2−8=−6)であり、ステージ数が「8」であることに基づく補数処理を行なうと、回転位相差は2ステージ(1.5度)分となる。また検出タイミングT2では、第1センサ151…の検出パターンが「00」(16進数)であるのに対し、第2センサ152…の検出パターンは「08」(16進数)である。したがって第1センサ151…による検出パターンは第4ステージST5であることを示しているのに対し、第2センサ152…による検出パターンは第4ステージST4であることを示していることになり、両回転円板40,48の回転位相差は(5−4=1)であり、回転位相差は1ステージ(0.75度)分となる。
【0064】
このようにして、検出可能な最大トルクの1/8〜2/8のトルクが入力されたときに、検出タイミングによって1あるいは2ステージ分の回転位相差が第1センサ151…および第2センサ152…の検出パターンの組み合わせによってステップS7でデジタル値として得られることになり、ステップS8では、第1および第2回転円板40,48間に設けられているコイルばね57のばね定数を前記回転位相差に乗算することにより入力トルクを得ることができる。
【0065】
ステップS9では、ステップS8で得た入力トルクに応じたモータ制御量を決定するが、電動モータ34の作動はデューテイ制御されるものであり、ステップS9では電動モータ34のデューテイ制御量を算出し、ステップS10で、その制御量を出力することになる。
【0066】
このようなステップS1〜S10の手順は、クランクペダル37L ,37R の踏み込み開始時における入力トルクの検出、ならびに検出した入力トルクに基づく電動モータ34の作動制御を行なうためのものであり、電動モータ付き自転車が通常の走行状態となったときには、ステップS11〜S17の手順に続いてステップS8〜S10の手順を実行することになる。すなわち、ステップS2において車速が設定車速VS以上となった判定したときには、ステップS2からステップS11に進み、このステップS11で、4つの第1センサ51…においてNO.1の第1センサ51の出力がハイレベルとなったかどうかを判定し、ハイレベルとなったときにステップS12でタイマによる計時を開始する。
【0067】
ステップS13では、4つの第2センサ52…においてNO.1の第2センサ52の出力がハイレベルとなったかどうかを判定し、ハイレベルとなったときにステップS14でタイマの計値時tを記憶する。さらにステップS15で、4つの第1センサ51…においてNO.1の第1センサ51の出力が再びハイレベルとなったかどうかを判定し、再びハイレベルとなったときにステップS16でタイマによる計時値Tを記憶するとともに、タイマをリセットする。
【0068】
このようなステップS11〜S16の手順によると、NO.1の第1センサ51の出力が図14(a)で示すようなものであり、NO.1の第2センサ52の出力が図14(b)で示すようなものであるときに、計時値tは、第1および第2センサ51,52の出力のずれ時間を表すものであり、計時値Tは、NO.1の第1センサ51の検出周期を表すものである。
【0069】
ステップS17ではt/Tを算出するものであり、第1および第2磁性リング141,142の位相差すなわち第1およひ第2回転円板40,48の位相差をアナログ値であるt/TとしてステップS17で得ることができ、その後、ステップS8〜S10を順次経過することにより、電動モータ付き自転車の通常走行状態での電動モータ34の作動制御が実行されることになる。
【0070】
支持リング154には、保護カバー158が複数のねじ部材159…で締結されており、第1および第2磁性リング141,142と、第1および第2センサ151,152が埋設されたベース部材153とは、第1および第2回転円板40,48とは反対側から保護カバー158で覆われる。しかも固定状態に在る保護カバー158の周縁部と、ペダル軸36の軸線まわりに回転する第2磁性リング142の第2ハウジング148との間には、ラビリンス構造160が構成されている。したがって水や泥等による第1および第2センサ151…,152…および両磁性リング141,142の汚損が極力防止されることになる。
【0071】
次にこの一実施例の作用について説明すると、電動モータ付き自転車を走行させるべく乗員がクランクペダル37L ,37R を踏むのに応じて、クランクペダル37L ,37R の踏力が第1ワンウエイクラッチ41、第1回転円板40、各コイルばね57…および第2回転円板48を介してペダルスプロケット61に伝達され、さらにチェーン64および被動スプロケット63を介して後輪WR に動力が伝達されることになる。
【0072】
このときのクランクペダル37L ,37R による踏力に応じて第1回転円板40と、第2回転円板48との間にはコイルばね57…を圧縮しつつ回転位相差が生じることになり、第1回転円板40とともに回転する第1磁性リング141におけるN極143N およびS極143S を検出する複数の第1センサ151…の検出信号と、第2回転円板48とともに回転する第2磁性リング142におけるN極147N およびS極147S を検出する複数の第2センサ152…の検出信号との組み合わせに応じて制御ユニット140が入力トルクを演算し、その入力トルクに応じたアシスト動力を電動モータ34で発揮させるように制御ユニット140が電動モータ34を制御することにより、アシストスプロケット62の回転補助動力が制御され、乗員の負荷を軽減することができる。
【0073】
しかもクランクペダル37L ,37R の操作初期にあって後輪WR が回転していない状態でも、第1回転円板40は第2回転円板48に対して回転位相差を生じることになり、したがって第1磁性リング141も第2磁性リング142に対して回転位相差を生じるので、第1センサ151…および第2センサ152…の検出信号の組み合わせパターンがクランクペダル37L ,37R の操作前に比べて変化することになり、車両の停止状態での入力操作開始初期に直ちに入力トルクを検出して電動モータ34による補助動力を後輪WR に付与することができる。
【0074】
またクランクペダル37L ,37R の操作初期にあって後輪WR が回転していない状態では、デジタル値として得た回転位相差に基づいて入力トルクを演算するのであるが、電動モータ付き自転車が通常の走行状態に入ったときには、アナログ値として得た回転位相差に基づいて入力トルクをリニアに演算することができ、そのリニアな入力トルクに応じた補助動力を電動モータ34に発揮させるようにして入力トルクにリニアに対応した補助動力を得ることができるものであり、クランクペダル37L ,37R の操作初期から通常走行状態までの全ての領域で入力トルクを確実に検出し、電動モータ34による補助動力を後輪WR に付与することが可能となる。
【0075】
また右側のクランクペダル37R に第1ワンウエイクラッチ41を介して第1回転円板40が連結され、第1回転円板48との間にコイルばね57…が設けられる第2回転円板48が、第1回転円板40に隣接した位置で同一軸線まわりに回転することを可能として配置され、第1および第2磁性リング141,142が第1および第2回転円板40,48の軸方向一側に配置されているので、第1および第2回転円板40,48の一側に第1および第2センサ151…,152…を配置するスペースを確保するようにし、両センサ151…,152…を配置するために余分なスペースを確保することが不要となるだけでなく、第1および第2磁性リング141,142ならびに第1および第2センサ151…,152…の取付けを両回転円板40,48の一側に纏めるようにして取付け作業を容易とすることができる。
【0076】
さらに第1および第2磁性リング141,142は第1および第2回転円板40,48にそれぞれ弾性係合されるものであり、第1および第2磁性リング141,142のメンテナンスおよび取付け作業が容易である。
【0077】
しかも第1磁性リング141はリング状の第1ハウジング144の内周に複数のN極143N …およびS極143S …がそれぞれ設けられて成るものであり、第2磁性リング142はリング状の第2ハウジング148の内周に複数のN極147N …およびS極147S …がそれぞれ設けられて成るものであり、第1および第2センサ151…,152…が共通のベース部材153に埋設されるようにして各磁性リング141,142の内方側に配置されるので、円筒状である第1および第2磁性リング141,142の内方に両センサ151…,152…が配置されるようにしてより一層の省スペース化を図ることが可能となり、さらに両センサ151…,152…を第1および第2ハウジング144,148で覆って保護することができる。
【0078】
さらにアシストスプロケット62へのチェーン64の巻掛け角度αは、120度以上の大きな角度たとえば160度に設定されるので、アシストスプロケット61からチェーン64が浮き上がることを防止しつつ、アシストスプロケット62からのアシスト動力を有効かつ確実にチェーン64に伝達することができる。しかも両リヤフォーク28L ,28R の上方に位置するようにしてアシストスプロケット62が配置されており、ペダルスプロケット61および被動スプロケット63の中心を結ぶ線よりも上方にアシストスプロケット62が配置され、前記線よりも下方でアシストスプロケット62の中心を結ぶ線よりも下方においてアシストスプロケット62の近傍にテンショナ65のスプロケット66が配置されるので、ペダル軸36と後輪WR との間の限られたスペースにパワーユニット35を効果的に配置するとともに、テンショナ65を極力上方に配置することを可能としてロードクリアランスの減小を招くことなくパワーユニット35を車体フレーム21に搭載することが可能となる。
【0079】
またペダルスプロケット61および被動スプロケット63間でのチェーン64の緩み側である下方チェーンラインにアシストスプロケット62が噛合されることにより、パワーユニット35を車体フレーム21の比較的低い位置に搭載することが可能となり、車体フレーム21の重心位置を比較的低くして走行安定性の向上に寄与することができる。それに加えて、パワーユニット35の下部が両リヤフォーク28L ,28R 間に配置されており、テンショナ65がパワーユニット35の下部に配設されるので、ペダルスプロケット61および被動スプロケット63間でのチェーン64の張り側である上方チェーンラインと両リヤフォーク28L ,28R 間にアシストスプロケット62を配置することが可能となり、電動モータ付きの自転車の軽快な外観を損なうことなく、パワーユニット34をペダル軸36および後輪WR 間の限られたスペースにコンパクトに配置することができる。 制御ユニット140は、チェーン64および減速ギヤ列77間に配置されており、かかる構成によれば、減速ギヤ列およびチェーン64間に必然的に生じるスペースを有効に利用して制御ユニット140をパワーユニット35に組付けることが可能であり、パワーユニット35のケーシング70におけるカバー73に、チェーン64のアシストスプロケット62への巻掛け部分を外側方から覆うガイド突部139が一体に突設されることにより、アシストスプロケット62への巻掛け部分でのチェーン64の暴れをガイド突部139で有効に防止することが可能であり、アシストスプロケット62からのアシスト動力のチェーン64への伝達をより一層有効にすることができる。
【0080】
図15および図16は参考例を示すものであり、図15はエンジン付き自転車の側面図、図16は図15の要部拡大図である。
【0081】
このエンジン付き自転車の車体フレーム161は、金属パイプが側面視で上方に開いた略U字状に形成されて成るメインフレーム162と、該メインフレーム162の前端のヘッドパイプ22とを備え、ヘッドパイプ22にフロントフォーク26が操向可能に支承され、該フロントフォーク26の下端に前輪WF が軸支され、フロントフォーク26の上端に操向ハンドル27が設けられる。
【0082】
メインフレーム162の後部には、補助動力源としてのエンジン163と、減速機164とから成るパワーユニット165が搭載されており、エンジン163におけるエンジン本体166の下部には、減速機164のケーシング167が連設されており、このケーシング167がメインフレーム162に設けられたブラケット168で固定的に支持される。
【0083】
ケーシング167から後方側に延出される左、右一対のリヤフォーク169…の後端間に後輪WR が軸支され、メインフレーム162の後方上端部および両リヤフォーク169…間には左、右一対のステー29…が設けられる。またメインフレーム162の後方上端部には、シート30が上下位置を調整可能として装着される。
【0084】
後輪WR の上方に配置されるリヤキャリア67′上には燃料タンク170が設けられており、リヤキャリア67′は、両リヤフォーク189…の後端から上方に延びる左、右一対の支持部材68…と、メインフレーム162の後方上端部から後方に延びる支持部材69とで固定的に支持される。
【0085】
ヘッドパイプ22に設けられたブラケット171にはフロントバスケット172が取付けられており、このフロントバスケット172の背面部に配設されたバッテリ収納ケース173内にバッテリBが挿脱可能に収納される。
【0086】
エンジン163の気化器175は、導管174を介して燃料タンク170に連なるようにしてエンジン本体166の上方に配置されており、該気化器175の入口はメインフレーム162における後方側上部に接続される。すなわちメインフレーム162内の後方上部には、上端をシート30の下方に開口せしめた筒状のエアクリーナ176が、メインフレーム162の内面との間に吸気通路177を形成するようにして挿入、固定されており、前記気化器175の入口は吸気通路177に連通することになる。また気化器175の出口は吸気管178を介してエンジン本体166に接続される。
【0087】
エンジン本体166からは排気管179が延設されており、該排気管179は、エンジン本体166からメインフレーム162の後方側よりも前方位置まで延びた後、反転して後方側に延び、さらに後ろ下がりに傾斜するように形成されるものであり、この排気管179の後部には消音器180が設けられる。
【0088】
左、右一対のステー29…のうち右側のステー29には、制御ボックス181が取り付けられており、この制御ボックス181内には、エンジン163の作動を制御する制御ユニット140が収納される。
【0089】
減速機164は、エンジン163のクランク軸182からの動力を減速してアシストスプロケット62に伝達するものであり、該アシストスプロケット62は、ペダル軸36と同軸に配置されるペダルスプロケット61と、後輪WR に設けられる被動スプロケット63とに巻掛けられる無端状のチェーン64に噛合される。而してペダルスプロケット61および被動スプロケット63間でのチェーン64の緩み側である下方チェーンラインに前記アシストスプロケット62が噛合されるものであり、アシストスプロケット62の下方位置でケーシング167に回転自在に支承されるアイドルスプロケット183が、アシストスプロケット62の近傍に配置されることにより、アシストスプロケット62へのチェーン64の巻掛け角度αが120度以上たとえば120度に設定される。
【0090】
この参考例によれば、アシストスプロケット62へのチェーン64の巻掛け角度αは、120度以上の大きな角度たとえば120度に設定されるので、アシストスプロケット61からチェーン64が浮き上がることを防止しつつ、アシストスプロケット62からのアシスト動力を有効かつ確実にチェーン64に伝達することができる。しかもペダルスプロケット61および被動スプロケット63間でのチェーン64の緩み側である下方チェーンラインにアシストスプロケット62が噛合されることにより、パワーユニット165を車体フレーム161の比較的低い位置に搭載することが可能となり、車体フレーム161の重心位置を比較的低くして走行安定性の向上に寄与することができる。
【0091】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ペダルスプロケットおよび被動スプロケット間でのチェーンの緩み側である下方チェーンラインに前記アシストスプロケットが噛合されることにより、アシストスプロケットからチェーンが浮き上がることを防止して、アシストスプロケットからのアシスト動力を有効かつ確実にチェーンに伝達することが可能となり、しかもパワーユニットを、ロードクリアランスの減少を招くことなく車体フレームの比較的低い位置に搭載することが可能となり、車体フレームの重心位置を比較的低くして走行安定性の向上に寄与することができる。また部品を限られたスペースに効果的に配置することができ、一層の省スペース化を図ることも可能となる上、軽快な外観も提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の電動モータ付き自転車の側面図である。
【図2】 図1の要部拡大図である。
【図3】 図2の3−3線断面図である。
【図4】 図3の要部拡大図である。
【図5】 図4の5−5線断面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 図2の7−7線拡大断面図である。
【図8】 図4の8−8線断面図である。
【図9】 図4の9−9線断面図である。
【図10】 第1センサと第1磁性リングの磁極との相対配置を示す図である。
【図11】 第1磁性リングとの周方向相対位置変化に伴なう第1センサの検出パターンを説明するための図である。
【図12】 制御ユニットにおける電動モータの制御手順を示すフローチャートである。
【図13】 第1および第2磁性リングの相対回転に伴なう第1および第2センサの検出パターンを説明するための図である。
【図14】 通常走行状態での位相差検出を説明するための図である。
【図15】 参考例のエンジン付き自転車の側面図である。
【図16】 図15の要部拡大図である。
【符号の説明】
21・・・車体フレーム
34・・・補助動力源としての電動モータ
35・・・パワーユニット
36・・・ペダル軸
61・・・ペダルスプロケット
62・・・アシストスプロケット
63・・・被動スプロケット
64・・・チェーン
65・・・テンショナ
66・・・スプロケット
70・・・ケーシング
116・・回転数センサ
127・・レバー
128・・ばね
140・・制御ユニット
R ・・・後輪

Claims (8)

  1. 後輪(WR )を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸(36)と、該ペダル軸(36)からの動力伝達を可能としてペダル軸(36)と同軸に配置されるペダルスプロケット(61)と、後輪(WR )に設けられる被動スプロケット(63)と、ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)に巻掛けられる無端状のチェーン(64)と、アシスト動力を発揮し得る補助動力源(34)を有して車体フレーム(21)に搭載されるパワーユニット(35)と、該パワーユニット(35)からのアシスト動力を前記チェーン(64)に伝達すべく該チェーン(64)に噛合されるアシストスプロケット(62)とを備える補助動力付き自転車において、
    前記アシストスプロケット(62)が、前記ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)間でのチェーン(64)の緩み側である下方チェーンラインに噛合され、
    前記チェーン(64)に張力を与えるテンショナ(65)が、車体前後方向で前記アシストスプロケット(62)の近傍に且つアシストスプロケット(62)よりも下側に位置していて、アシストスプロケット(62)および被動スプロケット(63)間でチェーン(64)に噛合されることを特徴とする補助動力付き自転車。
  2. 前記テンショナ(65)が前記パワーユニット(35)のケーシング(70)に取付けられることを特徴とする請求項1記載の補助動力付き自転車。
  3. 前記パワーユニット(35)のケーシング(70)に、前記補助動力源である電動モータ(34)が取付けられるとともに、該電動モータ(34)の作動を制御する制御ユニット(140)が収納されることを特徴とする、請求項1記載の補助動力付き自転車。
  4. 前記ケーシング(70)に、前記電動モータ(34)の回転速度を検出する回転数センサ(116)が収納されることを特徴とする、請求項記載の補助動力付き自転車。
  5. 後輪(W R )を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸(36)と、該ペダル軸(36)からの動力伝達を可能としてペダル軸(36)と同軸に配置されるペダルスプロケット(61)と、後輪(W R )に設けられる被動スプロケット(63)と、ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)に巻掛けられる無端状のチェーン(64)と、アシスト動力を発揮し得る補助動力源(34)を有して車体フレーム(21)に搭載されるパワーユニット(35)と、該パワーユニット(35)からのアシスト動力を前記チェーン(64)に伝達すべく該チェーン(64)に噛合されるアシストスプロケット(62)とを備える補助動力付き自転車において、
    前記アシストスプロケット(62)が、前記ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)間でのチェーン(64)の緩み側である下方チェーンラインに噛合され、
    前記パワーユニット(35)のケーシング(70)に取付けられて前記チェーン(64)に張力を与えるテンショナ(65)が、アシストスプロケット(62)および被動スプロケット(63)間でチェーン(64)に噛合され、
    前記テンショナ(65)は、前部が前記ケーシング(70)に回動可能に支承されるレバー(127)と、該レバー(127)の後部に回転可能に支持されて前記チェーン(64)に噛合するスプロケット(66)と、前記レバー(127)を前記チェーン(64)を緊張せしめる方向に付勢するばね(128)とを備えることを特徴とする助動力付き自転車。
  6. 前記レバー(127)の前部が、前記アシストスプロケット(62)の下方近傍で前記ケーシング(70)に回動可能に支承されることを特徴とする、請求項記載の補助動力付き自転車。
  7. 後輪(W R )を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸( 36)と、該ペダル軸(36)からの動力伝達を可能としてペダル軸(36)と同軸に配置されるペダルスプロケット(61)と、後輪(W R )に設けられる被動スプロケット(63)と、ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)に巻掛けられる無端状のチェーン(64)と、アシスト動力を発揮し得る補助動力源(34)を有して車体フレーム(21)に搭載されるパワーユニット(35)と、該パワーユニット(35)からのアシスト動力を前記チェーン(64)に伝達すべく該チェーン(64)に噛合されるアシストスプロケット(62)とを備える補助動力付き自転車において、
    前記アシストスプロケット(62)が、前記ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)間でのチェーン(64)の緩み側である下方チェーンラインに下方から噛合され、
    前記チェーン(64)に張力を与えるテンショナ(65)が、アシストスプロケット(62)および被動スプロケット(63)間でチェーン(64)に上方から噛合されることを特徴とする助動力付き自転車。
  8. 後輪(W R )を回転駆動すべく人力により回転操作されるペダル軸(36)と、該ペダル軸(36)からの動力伝達を可能としてペダル軸(36)と同軸に配置されるペダルスプロケット(61)と、後輪(W R )に設けられる被動スプロケット(63)と、ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)に巻掛けられる無端状のチェーン(64)と、アシスト動力を発揮し得る補助動力源(34)を有して車体フレーム(21)に搭載されるパワーユニット(35)と、該パワーユニット(35)からのアシスト動力を前記チェーン(64)に伝達すべく該チェーン(64)に噛合されるアシストスプロケット(62)とを備える補助動力付き自転車において、
    前記アシストスプロケット(62)が、前記ペダルスプロケット(61)および被動スプロケット(63)間でのチェーン(64)の緩み側である下方チェーンラインに噛合され、
    前記チェーン(64)に張力を与えるテンショナ(65)が、アシストスプロケット(62)および被動スプロケット(63)間でチェーン(64)に噛合され、
    前記アシストスプロケット(62)への前記チェーン(64)の巻掛け角度が120度以上に設定されることを特徴とする助動力付き自転車。
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