JP3980715B2 - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、電磁弁の開閉制御を行う電磁弁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガス小型瞬間湯沸器にあっては、本体ケース内に、ガス供給管を介して燃料ガスが供給されるガスバーナと、給水管を介して水が供給され、該ガスバーナの燃焼熱によりその内部を流れる水を昇温させる熱交換器とが備えられている。
【0003】
そして、ガス供給管には、ガスバーナへの燃料ガスの供給の遮断を行うガス開閉弁が設けられ、該ガス開閉弁は、給水管への通水が検出されたときに開弁するように制御される。
【0004】
前記ガス開閉弁としては、一般に開閉弁と該開閉弁を開閉させる吸着コイルとを有する電磁弁が使用される。該開閉弁は、吸着コイルに通電されていないときはバネの付勢力により閉弁状態となり、吸着コイルに通電されたときにはバネの付勢力に優る電磁力が発生して、開弁状態となる。
【0005】
このように、ガス開閉弁として電磁弁を用いることで、ガスバーナへの燃料ガスの供給と遮断とを容易に切換えることができる。
【0006】
ところが、電磁弁の開閉機構部にごみ等が挟まったときには、吸着コイルへの通電を遮断しても、ガス開閉弁が閉弁せずに開弁状態のまま保持される、所謂開弁故障が生じたり、或いは吸着コイルに通電しても、開閉機構部の固着等によりガス開閉弁が開弁せずに閉弁状態のまま保持される、所謂閉弁故障が生じる場合があった。
【0007】
このような電磁弁の開弁故障、或いは閉弁故障を検出するため、開閉弁の開閉状態を検出する機能を備えた電磁弁を使用し、吸着コイルへの通電、通電の遮断を行ったときに、それぞれに対応した開閉状態が検出されるか否かを確認することが提案されている。
【0008】
しかし、従来、開閉弁の開閉状態の検出は、開閉弁の弁体、或いは弁体と一体で移動する部材の位置を検出することで行っていたため、電磁弁内に弁体の検出素子を2個(開位置、閉位置)配置する必要があると共に、夫々の検出素子に対して検出素子を作動させる駆動配線と、検出素子からの検出信号を取り出す検出配線が必要であった。
【0009】
そのため、電磁弁の構造が複雑になると共に、電磁弁駆動装置の構成も複雑になるという不都合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記不都合を解消し、簡易な構成で電磁弁の開弁故障、及び閉弁故障を検出することができる電磁弁駆動装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の実施の態様は、吸着コイルと、該吸着コイルへの通電、非通電により開閉される開閉弁と、該開閉弁を閉弁側に付勢するバネとを有する電磁弁と、前記吸着コイルへの通電、非通電により前記開閉弁の開閉制御を行う電磁弁制御手段とを備えた電磁弁駆動装置において、前記電磁弁の前記吸着コイルの近傍に設けられた、該吸着コイルへの通電により前記開閉弁を開弁した後、該吸着コイルよりも低消費電力で該開閉弁を開状態に保つための保持用コイルを検査コイルとし、前記電磁弁制御手段に、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して、前記開閉弁が閉弁状態を保てる程度のパルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、該パルス電圧印加手段により、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して前記パルス電圧が印加されたときに、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出する起電力検出手段と、該起電力検出手段により検出された該誘導起電力を所定の第1基準値と比較することで、前記電磁弁の開弁故障を検知する故障検知手段とを設けたことを特徴とする。
【0012】
本願発明者らは、上記目的を達成するため各種検討を重ねた結果、前記吸着コイルの近傍に前記検査コイルを設け、該2個のコイルのいずれか一方にパルス電圧を印加したときに他方のコイルに発生する誘導起電力が、前記開閉弁が開状態(開弁故障状態)にあるときと、閉状態(正常状態)にあるときとで異なることを知見した。
【0013】
本発明は、このことを利用して前記電磁弁の開弁故障を検出する。即ち、先ず、前記パルス電圧印加手段により、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方(以下、作動コイルという)にパルス電圧を印加したときに、他のコイル(以下、検出コイルという)に発生する誘導起電力を前記起電力検出手段で検出する。
【0014】
そして、前記起電力検出手段で検出される誘導起電力は、上述したように前記開閉弁の開閉状態によって異なる。そのため、前記第1基準値を、前記開閉弁が閉弁状態(正常状態)にあるときに前記起電力検出手段で検出される誘電起電力の近傍に設定し、前記故障検知手段により、該誘導起電力の検出値を前記第1基準値と比較することで、前記電磁弁が開弁故障状態にあるか否かを判定することができる。
【0015】
上述したように、本発明では、前記電磁弁の開弁不良検出時に、前記吸着コイルを、前記作動コイル或いは前記検出コイルのいずれかに転用する。そのため、従来、開閉弁の開閉状態を検出する為に新たに設けることが必要であった、位置検出素子を作動させる駆動配線と、該検出素子からの検出信号を取り出す検出配線という2本の配線が1本で済み、装置の構成を簡単にすることができる。
【0016】
また、本発明の第1の実施の態様における前記電磁弁制御手段は、前記吸着コイルに通電する開弁制御を行い、続いて該吸着コイルへの通電を遮断する閉弁制御を行った後に、前記パルス電圧印加手段を作動させることを特徴とする。
【0017】
前記電磁弁の使用を開始する際に、前記開閉弁の弁体付近にゴミ等が付着していると、該電磁弁の使用開始後、該開閉弁を開弁させたときに、ゴミ等が該開閉弁の弁体と弁座の間に挟まって開弁故障状態となる可能性が高い。そこで、本発明では、前記電磁弁の使用中に、該電磁弁が開弁不良状態になることを未然に防止するため、前記電磁弁制御手段は、前記電磁弁の使用開始前に、該電磁弁を開閉動作させてから該電磁弁の開弁故障の検知を行うことで、前記ゴミ等の付着の有無を検知する。
【0018】
即ち、前記開閉弁の弁体付近にゴミ等が付着していたときには、前記開閉弁を開弁させることで、前記電磁弁を開弁故障状態とすることができる。そのため、前記開閉弁の開閉動作を行ってから、前記電磁弁の開弁故障状態の有無を検知することで、前記開閉弁の開弁後、確実に閉弁するか否かを検知することができる。
【0019】
また、本発明の第2の実施の態様は、吸着コイルと、該吸着コイルへの通電、非通電により開閉される開閉弁と、該開閉弁を閉弁側に付勢するバネとを有する電磁弁と、前記吸着コイルへの通電、非通電により前記開閉弁の開閉制御を行う電磁弁制御手段とを備えた
電磁弁駆動装置において、前記電磁弁の前記吸着コイルの近傍に設けられた、該吸着コイルへの通電により前記開閉弁を開弁した後、該吸着コイルよりも低消費電力で該開閉弁を開状態に保つための保持用コイルを検査コイルとし、前記電磁弁制御手段に、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して、前記開閉弁が開弁状態を保てる程度のパルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、該パルス電圧印加手段により、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して前記パルス電圧が印加されたときに、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出する起電力検出手段と、該起電力検出手段により検出された該誘導起電力を所定の第2基準値と比較することで、前記電磁弁の閉弁故障を検知する故障検知手段とを設けたことを特徴とする。
【0020】
本発明の第2の実施態様では、前記パルス電圧印加手段は、前記開閉弁が開弁状態を保てる程度のパルス電圧を前記吸着コイルに印加する。この場合、電磁弁が正常であれば開閉弁は開弁状態に保たれるが、閉弁不良であると開閉弁は開弁されない。そのため、前記第1の実施の態様と同様、前記起電力検出手段により検出される誘導起電力が、電磁弁が正常状態にあるときと閉弁不良状態であるときとで異なり、このことから前記故障検知手段により、電磁弁の閉弁故障を検知することができる。
【0021】
尚、本第2の実施の形態と前記第1の実施の形態を兼用させるには、前記パルス電圧印加手段から出力されるパルス電圧の形態と、前記故障検出手段における基準値(第1、第2基準値)を変更すればよい。したがって、これらを兼ね備えるように装置を構成することで、前記電磁弁の閉弁故障と開弁故障という2種類の不良を、1個の検出素子(前記検査コイル)を設けることで、共に検知することができる。
【0022】
これにより、従来、開閉弁の開位置と閉位置の2箇所に設ける必要があった検出素子を1個(前記検査コイル)設けるだけで済み、電磁弁の構造が簡単になる。そして、従来、2個の検出素子に対してそれぞれ必要であった、検出素子の駆動配線と検出配線が1本ずつで済むため、装置全体の構成も簡易になる。
【0024】
特に、電池を電源として作動する電磁弁駆動装置にあっては、電磁弁の開閉に要する消費電力を極力抑えることが望ましい。そのため、詳細は後述するが、前記吸着コイルとは別に保持コイルを設け、該保持コイルと前記吸着コイルの双方、或いは吸着コイルのみに通電して前記開閉弁を開弁し、開弁後は前記吸着コイルへの通電を遮断し、該保持コイルへの通電のみで前記開閉弁を開弁状態に保つことで、電磁弁の開弁保持に要する消費電力を抑えるようにした電磁弁がある。
【0025】
本発明によれば、このように前記吸着コイルと前記保持コイルという2個のコイルを有する電磁弁において、該保持コイルを前記検査コイルとして流用し、該2個のコイルのいずれか一方に前記パルス電圧印加手段により前記パルス電圧を印加し、前記起電力検出手段で他方のコイルに発生する誘導起電力を検出することで、新たに検査コイルを設けることなく、前記電磁弁の開弁故障及び閉弁故障を検出することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の電磁弁駆動装置を備えたガス瞬間湯沸器の構成図、図2は図1に示したガス瞬間湯沸器の制御ブロック図、図3は図1に示したガス瞬間湯沸器に備えられた本発明の電磁弁である安全弁の構成図、図4は電磁弁駆動装置の回路構成図、図5は図4に示した電磁弁駆動装置の動作説明図である。
【0027】
図1を参照して、本発明の電磁弁駆動装置を備えたガス瞬間湯沸器1は、水及び湯が流れる給湯管路2、給湯管路2を流れる水を加熱するガスバーナ3、ガスバーナ3に燃料ガスを供給するガス管路4、本発明の電磁弁駆動装置を含み、給湯運転の制御を行うコントローラ5、ガスバーナ3に点火するための点火電極6、ガスバーナ3の点火状態を検出するフレームロッド7、ガスバーナ3の燃焼状態を検出する熱電対8、及びガス瞬間湯沸器1の運転開始と運転停止とを指示する運転スイッチ9を備える。
【0028】
給湯管路2は、給水管10、吸熱管11、及び出湯管12により構成されている。給水管10には、水栓13、水ガバナ弁14、及び水量調節弁15が設けられている。水栓13は、水栓モータ16と位置検出スイッチ38(図2参照)を有し、水栓モータ16に通電されることにより、開栓位置と閉栓位置に切り替わり、いずれの位置にあるかが位置検出スイッチ(図2参照)で検出される。
【0029】
水ガバナ弁14は、給水管10への給水流量を一定にするものである。水量調節弁15は、温調つまみ17の操作により給水管10の開口度合いを調節して給湯管路2に流れる水の流量を制御する。吸熱管11はフィン18と共に熱交換器を構成してガスバーナ3の上方に配置され、ガスバーナ3の燃焼熱により、その内部を通過する水を加熱する。出湯管12は下流側がフレキシブル管で形成されており、湯及び水をシャワーヘッド19から吐出する。
【0030】
尚、温調つまみ17は、後述するように、湯/水切替スイッチ21(図2参照)を備えており、該温調つまみ17を最低温の位置を超えて移動すると湯/水切替スイッチ21がONし、この場合にはガスバーナ3は点火されず、シャワーヘッド19から水が吐出される。
【0031】
ガス管路4は、本発明の電磁弁である安全弁22、水圧応動弁23、ガスガバナ弁24、及びガス量調節弁25を備えている。安全弁22は、図示しないコイルに通電されると開弁してガス管路4を開き、コイルへの通電が停止されるとバネの付勢力により閉弁してガス管路4を閉じる。
【0032】
水圧応動弁23は、水ガバナ弁14と一体的に形成されており、水ガバナ弁14により水流が検知されるとそれに連動して開弁する。水流スイッチ26は、水圧応動弁23が開弁したときにONとなり、閉弁したときにOFFとなる。ガスガバナ弁24は2次側のガス圧を一定にするためのものである。
【0033】
ガス量調節弁25は、温調つまみ17に連結され、温調つまみ17の操作によりガス管路4の開口度合いを調節してガスバーナ3への燃料ガスの供給流量を制御するものである。尚、温調つまみ17を高温側に操作する程、吸熱管11への給水流量が減少し、ガスバーナ3への燃料ガスの供給流量が増加するように制御され、シャワーヘッド19から吐出される湯の温度が上昇する。
【0034】
コントローラ5は、図2に示すように、マイクロコンピュータ27、水栓モータ16を駆動するモータ駆動回路28、点火電極6に高電圧を印加するスパーカ29、本発明の電磁弁制御手段に相当し、安全弁22を駆動する安全弁駆動回路30、フレームロッド7を駆動するフレームロッド回路31、及び熱電対8の増幅回路32を備える。
【0035】
尚、安全弁駆動回路30と安全弁22とにより本発明の電磁弁駆動装置45が構成される。また、コントローラ5は、図1に示した電池33を電源として作動する。
【0036】
図2を参照して、マイクロコンピュータ27は、運転制御部34、水制御部35、及び燃焼量検出部37を備えている。
【0037】
運転制御部34は、出湯停止中(水栓13が閉状態のとき)に、運転スイッチ9がON操作されると、水制御部35を介して水栓13を全開させる。即ち、水制御部35は、水栓13が全開状態になるまでモータ駆動回路28により水栓モータ16に通電して水栓モータ16を回転させる。尚、水栓13の開閉状態は位置検出スイッチ38により水制御部35で把握される。また、運転制御部34は、湯/水切替スイッチ21が湯側に設定されているときに、水流スイッチ26がON状態となったときには、燃焼制御部36に対して、ガスバーナ3の燃焼開始を指示する。
【0038】
燃焼制御部36は、フレームロッド回路31の出力に基づいてガスバーナ3の炎の有無を検知する炎検知部39と、増幅回路32の出力に基づいて熱電対7の起電力からガスバーナ3の燃焼状態を検知する燃焼状態検知部40とを備えている。
【0039】
燃焼制御部36は、スパーカ29の作動開始時から所定時間(例えば30秒間)は炎検知部39によりガスバーナ3の着火の検知を行い、該所定時間の経過後は、燃焼状態検知部40によるガスバーナ3の燃焼状態の検知を行う。そして、炎検知部39により前記所定時間内にガスバーナ3の炎が検知されなかったとき(着火失敗)や、ガスバーナ3の燃焼中に燃焼状態検知部により熱電対7の熱起電力が所定値以下となったとき(失火又は異常燃焼)には、安全弁駆動回路30を介して安全弁22を閉弁させる。
【0040】
燃焼量検出部37は、温調つまみ17の設定位置から、ガスバーナ3の目標燃焼量を検知する。
【0041】
次に、図3は本発明の電磁弁である安全弁22の構造図である。図中、中心線Cの上側が閉弁状態を示しており、下側が開弁状態を示している。安全弁22は吸着コイル50、保持コイル51、及び弁体52を有し、吸着コイル50と保持コイル51に通電されていないときは、弁体52がバネ53の付勢力により弁座54に圧接され、燃料ガスの通路55が閉じられる。
【0042】
一方、吸着コイル50に通電されたときには、図中aに示すように磁路が発生してブランジャ59に磁力が発生し、また、保持コイル51に通電されたときは図中bに示すように磁路が発生して、インナーヨーク56が電磁石として機能する。これにより、弁体52が取り付けられたディスク57が、バネ53の付勢力を上回る磁力により、インナーヨーク56と接続されたアーマチュア58に吸着される。これにより、弁体52と弁座54とが分離し、燃料ガスの通路55が開かれる。
【0043】
尚、保持コイル51は、省電力のために設けられたものであり、吸着コイル50と保持コイル51とに通電されて、弁体52と弁座54とが分離された後、吸着コイル50への通電を切り、保持コイル51への通電のみで弁体52と弁座54とを分離状態、即ち開弁状態に保つようにしたものである。
【0044】
ところで、弁体52と弁座54との間にゴミが挟まったときには、保持コイル51への通電を遮断しても、弁体52と弁座54とが圧接されず、燃料ガスの通路55が開いた状態に保たれてしまう。
【0045】
そこで、このような所謂開弁故障による燃料ガスの流出を防止するため、安全弁駆動回路30は安全弁22の開弁故障の検出機能を備えている。そして、例えば、ガス瞬間湯沸器の作動開始前に、安全弁駆動回路30により安全弁22の開弁故障が検出されたときは、燃焼制御部36は、運転制御部34を介して水栓モータ16により水栓13を閉状態に保つ。これにより、図1を参照して、水ガバナ14は作動せず、水ガバナ14と連動して作動する水圧応動弁23が閉弁状態に保たれるので、燃料ガスの流出を防止することができる。
【0046】
以下、図4、図5を参照して、安全弁駆動回路30による、安全弁22の開弁故障の検出動作について説明する。
【0047】
図4は安全弁駆動回路30の回路構成図であり、安全弁駆動回路30は燃焼制御部36から吸着信号、保持信号、及びチェック信号を入力し、燃焼制御部36に故障信号を出力する。
【0048】
燃焼制御部36から低レベルの吸着信号が出力されると、トランジスタ60がONして吸着コイル50に通電される。また、燃焼制御部36から低レベルの保持信号が出力されると、トランジスタ61がONして保持コイル51に通電される。安全弁22の開弁故障の検出は、吸着コイル50と保持コイル51への通電が遮断された状態(トランジスタ60,61が共にOFF)で、燃焼制御部36からチェック信号を出力することで実行される。
【0049】
パルス出力回路64は、燃焼制御部36からのチェック信号を入力すると、図5の▲1▼に示すパルス信号を出力する。該パルス信号が低レベルにあるときに、トランジスタ65がONして吸着コイル50に通電されるが、このときの通電量は安全弁22が開弁しないレベルに設定される。尚、パルス出力回路64と、トランジスタ65とを含む70が、本発明のパルス電圧印加手段に相当する。このように、トランジスタ65を断続的にON/OFFさせたときに、図中B点の電位(吸着コイル50の一端の電位)は図5の▲2▼に示したように変化する。
【0050】
そして、本実施の形態では、保持コイル51を本発明の検出コイルとして流用する。即ち、吸着コイル50の端子間電圧の変化に応じて保持コイル51に発生する誘導起電力を検出することで、安全弁22の開弁故障を検出する。
【0051】
保持コイル51に発生する誘導起電力に応じて図中C点の電位が変化するが、このC点の電位の変化の仕方は、図5の▲3▼,▲4▼に示したように、安全弁22が閉弁状態(正常状態)にあるときと、開弁状態(故障状態)にあるときとで異なる。
【0052】
即ち、安全弁22が開弁状態(故障状態)にあるときにC点に生じる電位波形の振幅(約100mV)は、安全弁22が閉弁状態(正常状態)にあるときにC点に生じる電位波形の振幅(約30mV)よりも大きくなる。そのため、C点の電位が入力される、本発明の起電力検出手段である反転増幅器66の出力であるD点の電位波形の振幅も、図5の▲5▼,▲6▼に示したように、安全弁22が開弁状態(故障状態)にあるとき(約2V)のほうが、安全弁22が閉弁状態(正常状態)にあるとき(約0.66V)よりも大きくなる。
【0053】
そして、反転増幅器66の出力電圧VO は、本発明の故障検知手段に相当する比較器67により基準電圧VTH(1V、本発明の第1基準値)と比較される。安全弁22が閉弁状態(正常状態)であるときは、図5の▲5▼に示したように、常にVO <VTHとなるので、比較器67の出力電圧は0V一定となる。一方、安全弁22が開弁状態(故障状態)にあるときには、図5の▲6▼に示したように、ほぼ半周期毎にVO >VTHとなるため、比較器67の出力は振幅3Vのパルス出力となる。
【0054】
したがって、比較器67の出力を積分したE点の電位波形は、安全弁22が開弁状態(故障状態)であるときは、図5の▲7▼に示したように、ほぼ3V一定となる。そのため、反転素子68を介して燃焼制御部36に出力される故障信号は、安全弁22が閉弁状態(正常状態)にあるときは高レベル(3V)となり、安全弁22が開弁状態(故障状態)にあるときは低レベル(0V)となる。
【0055】
これにより、燃焼制御部36は、安全弁駆動回路30から出力される故障信号が高レベル(3V)か低レベル(0V)かを判定し、該故障信号が低レベルであるときは、安全弁22が開弁状態(故障状態)にあると検知することができる。尚、69はDC/DCコンバータであり、電池33から回路の動作に必要な3V、1.5V、1.0Vの各電圧を生成する。
【0056】
図3を参照して、安全弁22が閉弁状態(中心線cの上側に示した状態)にあるときに、弁体52、或いは弁座54の付近にゴミ等が付着していると、吸着コイル50に通電して、安全弁22を開弁させたときに、それまで密着していた弁体52と弁座54が分離して、弁体52と弁座54の間にゴミ等が挟まる場合がある。この場合には、その後、吸着コイル50への通電を遮断しても、弁体52と弁座54とがゴミ等の干渉により密着されない、開弁故障状態となる。そして、このような開弁故障が、ガス瞬間湯沸器の作動中に発生すると、それ以後、正常な動作が不能となってしまう。
【0057】
そこで、このようなガス瞬間湯沸器の作動中における、安全弁22の開弁故障の発生を防止するため、ガス瞬間湯沸器の作動開始前に、図6のフローチャートに示した処理を実行する。図6のSTEP61で、吸着コイル50に通電を行うと、弁体52が弁座54から離れる。このとき、弁体52、或いは弁座54の付近にゴミ等が付着していたときには、ゴミ等が弁体52と弁座54の間に挟まり、STEP63で吸着コイルへの通電を遮断しても、弁体52と弁座54とが密着しない開弁故障状態となる可能性が高い。
【0058】
このように、STEP61〜STEP64の処理により、弁体52或いは弁座54付近にゴミ等が付着していたときに、安全弁22を開弁状態(故障状態)とすることができる。そして、STEP65で安全弁22が開弁状態(故障状態)にあることが検知されたときは、ガス瞬間湯沸器の作動を禁止することで、ガス瞬間湯沸器の作動開始後に安全弁22が開弁状態(故障状態)となることを未然に防ぐことができる。尚、STEP62,STEP64のO.5秒の待ち時間は、安全弁22の作動時間を考慮して定めたものである。
【0059】
また、図4に示した安全弁駆動回路30の回路構成図で、パルス電圧印加手段70から出力されるパルス電圧を吸着コイル50に印加したときに、安全弁22が開弁状態を保持できる程度に設定し、また、比較器67に入力する基準値VTHを、安全弁22が開弁状態であるときに、反転増幅器66から出力される電圧付近に設定(本発明の第2基準値に相当)することで、比較器67の出力から安全弁22の閉弁故障(閉弁状態から開弁状態にならない故障)を検知することができる。
【0060】
この場合は、図7のフローチャートを参照して、STEP71で吸着コイル50に通電して安全弁22を開弁制御し、STEP72で安全弁22の作動時間を待った後に、STEP74で吸着コイルへの通電(連続通電)を、パルス電圧印加手段70からのパルス電圧に切換える。
【0061】
このとき、安全弁22が閉弁故障状態であれば、STEP71で吸着コイル50に通電しても安全弁22は開弁せず、一方、安全弁22が正常状態であれば、安全弁22が開弁する。そのため、STEP73で吸着コイル50にパルス電圧を印加したときに、保持コイル51に発生する誘導起電力が、安全弁22が正常状態にあるときと、閉弁故障状態にあるときとで異なる。
【0062】
したがって、比較器67により、反転増幅器66から出力される、保持コイル51に発生する誘導起電力に応じた検出電圧と、基準電圧VTHとを比較することで、上述した開弁故障の検知と同様にして、安全弁22の閉弁故障を検知することができる。
【0063】
尚、本実施の形態では、安全弁駆動回路30にパルス出力回路64を設けたが、チェック信号をパルスで与え、該チェック信号により直接トランジスタ65をON/OFFするようにしてもよい。
【0064】
また、本実施の形態では、吸着コイル50にパルス電圧を印加したときに、保持コイル51に発生する誘導起電力を検出するようにしたが、逆に、保持コイル51にパルス電圧を印加したときに、吸着コイル50に発生する誘導起電力を検出するようにしてもよい。
【0065】
また、電磁弁として、吸着コイルと保持コイルという2個のコイルを有するものに対して、保持コイルを検査コイルとして流用したが、検査用のコイルを別個に設けてもよい。また、他の種類の電磁弁に対しても、例えば開弁作動用と閉弁作動用の2個の吸着コイルを有する所謂ダブルソレノイドタイプの電磁弁等に対しても本発明の適用が可能である。
【0066】
また、本実施の形態では、ガス瞬間湯沸器の作動開始前に電磁弁の開弁故障を検出するものを示したが、ガス瞬間湯沸器の作動終了後(燃焼停止後)に電磁弁の開弁故障を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁弁駆動装置を備えたガス瞬間湯沸器の構成図。
【図2】図1に示したガス瞬間湯沸器の制御ブロック図。
【図3】安全弁の構造図。
【図4】安全弁駆動回路の回路構成図。
【図5】安全弁駆動回路の動作説明図。
【図6】開弁故障検知の動作フローチャート。
【図7】閉弁故障検知の動作フローチャート。
【符号の説明】
1…ガス瞬間湯沸器、2…給湯管路、3…ガスバーナ、4…ガス管路、5…コントローラ、6…点火電極、7…フレームロッド、8…熱電対、9…運転スイッチ、10…給水管、11…吸熱管、12…出湯管、13…水栓、14…水ガバナ弁、15…水量調節弁、16…水栓モータ、17…温調つまみ、19…シャワーヘッド、22…安全弁、23…水圧応動弁、24…ガスガバナ弁、25…ガス量調節弁、26…水流スイッチ、27…マイクロコンピュータ、28…モータ駆動回路、29…スパーカ、30…安全弁駆動回路、31…フレームロッド回路、32…増幅回路、34…運転制御弁、35…水制御部、36…燃焼制御部、37…燃焼量検出部、38…位置検出スイッチ、39…炎検知部、40…燃焼状態検知部、50…吸着コイル、51…保持コイル、52…弁体、53…バネ、54…弁座、55…通路、56…インナーヨーク、57…ディスク、58…アーマチュア、59…ブランジャ

Claims (3)

  1. 吸着コイルと、該吸着コイルへの通電、非通電により開閉される開閉弁と、該開閉弁を閉弁側に付勢するバネとを有する電磁弁と、
    前記吸着コイルへの通電、非通電により前記開閉弁の開閉制御を行う電磁弁制御手段とを備えた電磁弁駆動装置において、
    前記電磁弁の前記吸着コイルの近傍に設けられた、該吸着コイルへの通電により前記開閉弁を開弁した後、該吸着コイルよりも低消費電力で該開閉弁を開状態に保つための保持用コイルを検査コイルとし、
    前記電磁弁制御手段に、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して、前記開閉弁が閉弁状態を保てる程度のパルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、
    該パルス電圧印加手段により、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して前記パルス電圧が印加されたときに、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出する起電力検出手段と、
    該起電力検出手段により検出された該誘導起電力を所定の第1基準値と比較することで、前記電磁弁の開弁故障を検知する故障検知手段とを設けたことを特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 前記電磁弁制御手段は、前記吸着コイルに通電する開弁制御を行い、続いて該吸着コイルへの通電を遮断する閉弁制御を行った後に、前記パルス電圧印加手段を作動させることを特徴とする請求項1記載の電磁弁駆動装置。
  3. 吸着コイルと、該吸着コイルへの通電、非通電により開閉される開閉弁と、該開閉弁を閉弁側に付勢するバネとを有する電磁弁と、
    前記吸着コイルへの通電、非通電により前記開閉弁の開閉制御を行う電磁弁制御手段とを備えた電磁弁駆動装置において、
    前記電磁弁の前記吸着コイルの近傍に設けられた、該吸着コイルへの通電により前記開閉弁を開弁した後、該吸着コイルよりも低消費電力で該開閉弁を開状態に保つための保持用コイルを検査コイルとし、
    前記電磁弁制御手段に、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して、前記開閉弁が開弁状態を保てる程度のパルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、
    該パルス電圧印加手段により、前記吸着コイル或いは前記検査コイルのいずれか一方に対して前記パルス電圧が印加されたときに、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出する起電力検出手段と、
    該起電力検出手段により検出された該誘導起電力を所定の第2基準値と比較することで、前記電磁弁の閉弁故障を検知する故障検知手段とを設けたことを特徴とする電磁弁駆動装置。
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