JP3980325B2 - 車両用ドアのロック装置 - Google Patents

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    • E05Y2900/50Application of doors, windows, wings or fittings thereof for vehicles
    • E05Y2900/51Application of doors, windows, wings or fittings thereof for vehicles for railway cars or mass transit vehicles

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両等に設けられる車両用ドアを全閉位置にロックするためのロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道車両の扉を開閉駆動する手段としては、空気圧等の流体圧を駆動源とするものが多用されているが、近年、駆動音の低減や制御応答性、メンテナンス性向上の観点から、モータ等の電気的駆動源を用いた鉄道車両用扉の開閉装置の開発が進められている。
【0003】
このようなモータ等を駆動源とする装置では、扉を全閉した後、モータの焼き付き防止や電力節減のためにモータの通電を切る必要があるが、このようにモータをオフにすると、その出力軸の自由回転を伴いながら扉が勝手に動くおそれがあるため、扉の全閉状態を保持するためのロック装置を別途設ける必要がある。
【0004】
従来、このような扉の全閉及びロックを行う手段として、特開平4−228788号公報に示される装置が知られている。この装置は、送りねじ機構によって扉の開閉を行うとともに、扉が全閉位置に達した段階で、ばねの力により鎖錠手段が自動的に作動し、当該全閉状態をロックするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、前記ロックをより確実に行うべく、ソレノイド等の電気的駆動源を用いて、ドアを全閉位置に固定するロック状態とドアを解放するアンロック状態とに切換えられるようにしたロック装置が開発されるに至っている(例えば実開平9−199号マイクロフィルム参照)。このようなロック装置では、所定のロック解除指令(例えば開錠指令やドア開指令)の入力に基づいて前記電気的駆動源をオンオフさせるといったロック制御が行われることになる。
【0006】
ところが、このようにロック制御がドアの開閉駆動制御とは独立して行われる装置では、前記特開平4−228788号公報に示される装置のようにドアの開閉と連動してロック切換が行われるものと異なり、車両の走行中に誤ってロックが解除されてしまうおそれがある。
【0007】
すなわち、車両用ドアは原則的に車両走行中での開閉が禁止されているため、このドアの開閉に連動してロック切換が行われる装置については、車両走行中にドアロックが解除されるおそれはないが、車両用ドアの開閉状態とは別に独立してソレノイド等によりロック切換が行われるロック装置においては、車両走行中に誤ってロック解除指令が入力されることによりロックが解除されてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、車両走行中での開錠を確実に防止して安全性の向上を図ることができる車両用ドアのロック装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、車両用ドアを全閉位置にロックするロック位置とこのロック位置から退避して前記車両用ドアを解放するアンロック位置とに切換えられるロック切換部材と、このロック切換部材を前記ロック位置側に付勢するばね部材と、電源から電力供給を受けることによりその電磁力で前記ロック切換部材を前記ばね部材の付勢力に抗して前記アンロック位置に切換える電磁駆動装置と、この電磁駆動装置への給電をオンオフさせる切換手段とを含む車両用ドアのロック装置において、外部から入力される指令に基づいて前記切換手段を操作するロック制御手段と、車両の走行速度が一定速度以上であるか否かを検知する速度検知手段と、車両の走行速度が一定速度以上であることが検知されたときには前記電源から電磁駆動装置への給電を阻止して前記指令の入力にかかわらず前記ロック切換部材をロック位置に保持するロック保持手段と、車両の走行速度が一定速度以上のときには開き、車両の走行速度が一定速度未満のときに閉じるもので、前記電源と電磁駆動装置との間に介在し、開いたときに前記電源から電磁駆動装置への給電を不能とする車速検知スイッチと、前記車速検知スイッチと直列に設けられた開閉スイッチと、ロック解除指令の入力操作が行われる指令入力スイッチと、前記指令入力スイッチの入力操作が行われたときにのみ前記開閉スイッチを閉じさせるスイッチ駆動手段とを備えたものである。
【0010】
この装置によれば、車両の走行速度が一定未満の安全な状態では、ロック保持手段は作動せず、ロック制御手段の制御によって、外部から入力される指令に基づいて前記電源から電磁駆動装置への電力供給がオンオフされる。すなわち、ロックの切換が行われる。これに対し、車両の走行速度が前記一定速度以上であることが検知されると、ロック保持手段が前記電源から電磁駆動装置への給電を阻止するため、前記指令の入力にかかわらず前記ロック切換部材はロック位置に保持される。従って、車両走行中に誤ってドアのロックが解除されてしまう事態が確実に防がれる。
【0011】
前記給電を禁止する動作は、例えばマイクロコンピュータのプログラムによって行うようにしてもよいが、車両の走行速度が一定速度以上のときには開き、車両の走行速度が一定速度未満のときに閉じる車速検知スイッチを備え、この車速検知スイッチが開いたときに前記電源から電磁駆動装置への給電が不能となるように当該車速検知スイッチが前記電磁駆動装置の給電回路に組み込まれている構成とすれば、当該車速検知スイッチを車速検知手段とロック保持手段とに兼用することができ、簡素な構成で確実に車両走行時の給電阻止をすることができる。
【0012】
例えば、前記車速検知スイッチを前記電源と電磁駆動装置との間に介在させれば、同スイッチが開くことで電磁駆動への給電が確実に阻止される。
【0013】
その場合、ロック解除指令の入力操作が行われる指令入力スイッチと、前記車速検知スイッチと直列に設けられた開閉スイッチと、前記指令入力スイッチの入力操作が行われたときにのみ前記開閉スイッチを閉じさせるスイッチ駆動手段とを備えるようにすれば、走行速度の低下によって前記車速検知スイッチが閉じただけでは開閉スイッチが開いているので電磁駆動装置への給電阻止は解除されず、これに加えて前記指令入力スイッチの入力操作により前記開閉スイッチが閉じたときにのみ前記給電の阻止が解除されるので、前記ロック操作者の知らない間にロックが解除されてしまう事態が防がれる。
【0014】
すなわち、前記開閉スイッチ及びスイッチ駆動手段は、車両の走行速度が前記一定速度未満の状態で前記指令入力スイッチの入力操作が行われたときにのみ前記給電の阻止を解除させるロック保持解除手段を構成している。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここに示す実施の形態は、引き戸式の車両用ドアをロックするものであるが、本発明にかかるロック手段は、その他の形式のドア、例えば開き戸式や折り戸式のドアのロックにも有効に適用できるものである。
【0016】
図1において、左右引き戸10の直上方の位置(図例では戸先近傍位置)にはロックユニット30が設けられている。そして、このロックユニット30により、両引き戸10が全閉位置にロックされるようになっている。
【0017】
図3〜図5に示すように、前記ロックユニット30は、垂直方向の取付板32を備え、この取付板32が図略のボルト等で構造物側に固定されている。
【0018】
前記取付板32の所定部位(図3では左側下部)には、その前側面(図5では右側面)から前方に突出する支軸34が固定され、この支軸34に回動部材36が当該支軸34回りに回動可能となるように支持されている。詳しくは、回動部材36の中間部分に円形の貫通穴が設けられ、この貫通穴と前記支軸34とが嵌合された状態で支軸34の先端部に止め輪35が装着されている。
【0019】
前記回動部材36の下端部には、左右一対のフォーク部36a,36bが二股状に形成され、これらフォーク部36a,36bの間に係合溝36cが形成されている。この係合溝36cは、下向きに開放された略逆U字状をなしている。
【0020】
これに対し、片側の引き戸(図1では左側の引き戸)10の戸先近傍部分の上端には、上方に突出するブラケット17(図5)が固定され、このブラケット17から前方(図5では右方)に係合ピン18が突出している。
【0021】
この係合ピン18は、図3に示すように、前記両フォーク部36a,36bの先端部同士の間から前記係合溝36c内にほぼ隙間なく侵入可能な直径を有しており、前記引き戸10が全閉位置にあるときに図3の実線位置に位置し、この全閉位置から引き戸10が開き方向に移動するのに伴って図3の左方向に移動する(同図二点鎖線)。そして、前記引き戸10が前記全閉位置の近傍領域にあるとき(係合ピン18が図3の実線位置と二点鎖線位置との間の領域にあるとき)に、当該係合ピン18が実際に前記係合溝36c内に侵入できる(すなわち係合できる)ようになっている。
【0022】
さらに、この係合状態で、引き戸10が開閉移動する(すなわち係合ピン18が水平移動する)のに伴い、回動部材36が支軸34回りに回動するように、前記係合溝36c及び両フォーク部36a,36bの形状が設定されている。従って、回動部材36は、引き戸10が全閉している状態で図3の実線に示す回動角度位置(立直位置)に位置し、この位置から引き戸10が開くのに伴って図3の二点鎖線に示す回動角度位置(係合ピン18が係合溝36cから離脱する傾斜位置)まで図3の時計回り方向に回動する。
【0023】
前記取付板32において、前記支軸34から離れた部位(図3では右側上部)には、前記支軸34とは別の支軸(支持部材)38が固定されている。この支軸38も取付板32の前面から前方に突出し、その突出部分にロックアーム(連動部材)40が取付けられている。
【0024】
詳しくは、ロックアーム40の一方の端部(基端部)に円形の貫通穴をもつ筒部40aが形成され、この筒部40aが前記支軸38の外側に嵌められた状態で当該支軸38に止め輪42が装着されており、この構造によってロックアーム40の基端部(筒部40a)が支軸38回りに回動可能となるように支軸38に支持されている。
【0025】
前記筒部40aの周囲には、ねじりコイルばね44が設けられている。このねじりコイルばね44の一端は、前記ロックアーム40の裏面に突設されたピン40bに止められ、他端は取付板32の前面に突設されたピン32bに止められており、このねじりコイルばね44の弾発力によって前記ロックアーム40が前方からみて反時計回り(図3の反時計回り)の向きに付勢されている。
【0026】
ロックアーム40の他方の端部(先端部)には、係合用ローラ48が前後方向の軸回りに回転可能に取付けられている。詳しくは、図4に示すように、ロックアーム40の裏面(後側面)から後方(図4では上方)に軸部46が突出し、この軸部46に前記係合用ローラ48が回転可能に嵌着されている。
【0027】
これに対し、前記回動部材36の上半部には、左右一対のフォーク部36d,36eが二股状に形成され、両フォーク部36d,36eの間に前記係合用ローラ48が侵入可能となっている。
【0028】
一方のフォーク部36dの内側面は前記係合用ローラ48の案内面36fとなっている。他方のフォーク部36eは、その先端部がフック状に曲がっており、そのフック部分の先端面が前記係合用ローラ48と当接可能な当接面36gとなっている。
【0029】
具体的には、回動部材36が図3に二点鎖線で示す傾斜位置にある状態で係合用ローラ48が案内面36fの奥側(フォーク部36dの根元側)端部に当接し(同図二点鎖線)、この位置から回動部材36が同図反時計回りの向き(引き戸10が全閉位置に向かって移動する向き)に回動するのに伴って前記係合用ローラ48が前記案内面36f上をフォーク部36dの先端側に向かう方向に転動し(すなわちロックアーム40の回動を伴って係合用ローラ48が上昇し)、最終的に引き戸10が全閉位置に到達した状態(回動部材36が図3に実線で示す立直位置に到達した状態)で、前記係合用ローラ48が図3に実線で示すようにフォーク部36eの先端の当接面36gに当接する位置まで案内されるように、回動部材36の形状が設定されている。
【0030】
図例では、前記当接面36gは係合用ローラ48の半径よりも少し大きい曲率半径をもつ円弧面とされている。そして、この当接面36gに係合用ローラ48が当接する部位(当接点)Pにおける回動部材36の回動接線方向(図例では水平方向)の延長線L(図3の一点鎖線)上に前記支軸38が位置するように、各部材の配置が設定されており、この状態でのロックアーム40の位置(図3に実線で示す位置)が本発明にいう「全閉対応位置」に相当している。すなわち、この全閉対応位置では、ロックアーム40が回動部材36の当接面36gと支軸38との間に介在して回動部材36が引き戸開き方向(図3の時計回りの方向)に回動するのを阻止する。
【0031】
なお、前記ロックアーム40はその自重及び前記ねじりコイルばね44の弾発力で図3の反時計回り方向(係合用ローラ48が下がる方向)に付勢されているが、回動部材36が図3に二点鎖線で示す傾斜位置まで到達すると当該回動部材36の両フォーク部36d,36fの間に係合用ローラ48が挟まれてそれ以上係合用ローラ48が下降できない(ロックアーム40が図3の反時計回りの向きに回動できない)ようになっている。
【0032】
すなわち、この傾斜位置が回動部材36の移動制限位置となっている。そして、この傾斜位置で回動部材36の係合溝36cが斜め下方に開放され、この係合溝36c内に前記引き戸10側の係合ピン18を迎え入れることが可能となるように、回動部材36の形状が設定されている。
【0033】
さらに、このロックユニット30は、ロック切換機構50を具備し、このロック切換機構50は、前記ロックアーム40を前記全閉対応位置に保持するロック状態とロックアーム40を解放するアンロック状態とに切換えられるようになっている。
【0034】
ロック切換機構50は、図4に示すようなハウジング52を備え、前記取付板32の上端から前方(図5では右方)に延長された支持板部32aの下面に前記ハウジング52が固定されている。これにより、ロック切換機構50全体が取付板32側に吊り下げ支持され、取付板32の前方に配置された状態となっている。
【0035】
前記ハウジング52には、電磁駆動装置であるソレノイド54と、ロック切換ピン(ロック切換部材)56をスライド支持するガイド部材58とが固定されるとともに、前記ソレノイド54の駆動力をロック切換ピン56に伝達する駆動伝達機構60が組み込まれている。
【0036】
前記ソレノイド54は、その本体に対して出没方向に相対移動する出力軸54aを有し、後述の制御装置70から励磁電流が入力される(電力が供給される)ことによりその電磁力で前記出力軸54aが突出するように構成されている。
【0037】
この出力軸54aの周囲にはスリーブ55が取付けられている。このスリーブ55は、前記出力軸54aに対して軸方向に相対移動不能で、かつ、出力軸54aに対してその中心軸回りに所定の角度範囲内で相対回動可能となるように出力軸54aに取付けられており、このスリーブ55の外周面上にはピン55aが突設されている。
【0038】
一方、前記スリーブ55の近傍位置にはハウジング50の底面から上向き(図4では手前向き)に突出する支軸51が設けられ、この支軸51の周囲にねじりコイルばね(ばね部材)53が取付けられている。このねじりコイルばね53は、その一端が前記ピン55aに止められ、他端がハウジング52側に設けられたピン52aに止められており、このねじりコイルばね53の弾発力によって前記スリーブ55及びソレノイド54の出力軸54aさらにはロック切換ピン56がソレノイド本体側に没入する側(アンロック位置側)に付勢されている。
【0039】
ロック切換ピン56は、前後方向(図4では上下方向)に延びる向きで、その前後方向に移動可能となるようにガイド部材58に支承されており、その前後移動により、図3〜図5に実線で示すロック位置と、図4の二点鎖線に示すように前記ロック位置から後退するアンロック位置とに切換えられるようになっている。
【0040】
前記ロック位置は、全閉対応位置にあるロックアーム40の直下方の位置まで突出する位置であり、このロック位置にロック切換ピン56が存在することにより、ロックアーム40が前記全閉対応位置から下向きに回動することが阻止される。すなわち、当該全閉対応位置にロックアーム40が拘束される。これに対してアンロック位置は、前記ロック切換ピン56とロックアーム40との干渉が生じない程度まで前記ロック位置から後退した位置であり、このアンロック位置にロック切換ピン56が位置している状態で前記ロックアーム40の下向きの回動が許容される。
【0041】
駆動伝達機構60は、前記ソレノイド54に設けられたスリーブ55の出没方向の動きを前記ロック切換ピン56の前後方向の動きに変換するものであり、図4に示すような回動リンク62を備えている。
【0042】
この回動リンク62は、前記支軸51回りに回動可能となるように当該支軸51に支持され、その所定部位が前記スリーブ55のピン55aに結合されるとともに、このピン55aから外れた位置に回動リンク62を貫通する長孔62aが形成されている。
【0043】
一方、前記ロック切換ピン56の後端にはリンク結合板64が固定され、このリンク結合板64にも当該リンク結合板64を貫通する長孔64aが形成されており、この長孔64aと前記長孔62aとに共通のピン66が上下方向に挿通されている。
【0044】
このロック切換機構50において、前記ソレノイド54の出力軸54a及びスリーブ55がねじりコイルばね53の弾発力で図4の実線に示すような没入位置にあるとき(すなわちソレノイド54がオフのとき)は、ロック切換ピン56が同図実線に示すロック位置に切換えられる一方、この状態からソレノイド54がオンに切換えられてその出力軸54a及びスリーブ55が同図二点鎖線に示す突出位置まで突出するのに伴い、回動リンク62が回動して前記ロック切換ピン56が同図二点鎖線のアンロック位置まで引き込まれることとなる。
【0045】
なお、前記リンク結合板64の近傍には、ロック切換ピン56がロック位置に切換えられているか否かを検出するためのロック検知スイッチ68が設けられている。このロック検知スイッチ68は、図例ではリミットスイッチからなり、ローラからなる接触子68aを有している。そして、前記ロック切換ピン56がロック位置まで前進したときにそのリンク結合板64が前記接触子68aに当接し、このロック検知スイッチ68をオフからオンに切換えるように構成されている。
【0046】
図6は、前記開閉駆動装置20及びロックユニット30の作動を制御する制御装置70を示したものである。この制御装置70は、図示の開閉駆動制御手段72及びロック制御手段74を備えている。
【0047】
開閉駆動制御手段72は、戸閉スイッチ15の出力する検知信号や、開指令スイッチ76及び一斉開錠スイッチ78の出力する指令信号、前記モータ22に内蔵されたエンコーダの出力信号(すなわち引き戸開閉駆動量検出信号)等に基づいてモータ駆動回路21に信号を出力し、前記モータ22の駆動制御すなわち引き戸10の開閉駆動制御を行う。
【0048】
ロック制御手段74は、タイマーを内蔵するとともに、車速検知スイッチ81や前記ロックユニット30におけるロック検知スイッチ68の出力信号を受信し、所定のタイミングで前記ロックユニット30のソレノイド54に対する給電のオンオフ切換すなわちロック切換を行うものである。
【0049】
開指令スイッチ76及び一斉開錠スイッチ78は、特定の操作場所(例えば車掌室内)に設けられる。開指令スイッチ76は、オン操作を受けることによって各ドアの開扉指令信号を制御装置70に入力する。一斉開錠スイッチ78は、例えば緊急避難時にオン操作を受けることにより、各ドアのロックを一斉に解除させる開錠指令信号を制御装置70に入力する。両スイッチ76,78はともに、ロック解除指令を入力するための指令入力スイッチに相当するものである。
【0050】
次に、この制御装置70が組み込まれた回路の具体例を図7に基づいて説明する。
【0051】
図示の回路は、電源(図例では直流電源)80と3つのリレーR1,R2,R3とを含んでいる。電源80の負極はアースに接続される一方、同電源80の正極とアースとの間には車速検知スイッチ81、リレーR1の接点RS1′、前記ロックユニット30のソレノイド54、及び切換手段としてのトランジスタ82が直列に配されている。前記リレー接点RS1′は本発明にかかる開閉スイッチに相当するものである。
【0052】
車速検知スイッチ81は、引き戸10が設けられている鉄道車両の走行速度が一定速度以上であるか否かを検知するものであり、当該走行速度が一定速度(例えば5km/h)以上のときは開き、当該一定速度未満のときは閉じる。
【0053】
トランジスタ82は、制御装置70から出力される制御信号に応じてソレノイド54とアースとの間の通電をオンオフする。具体的に、トランジスタ82のコレクタはソレノイド54に接続され、エミッタはアースに接続され、ベースは前記制御装置70に接続されている。
【0054】
前記開指令スイッチ76及び一斉開錠スイッチ78は、前記車速検知スイッチ81、リレー接点RS1′、ソレノイド54、及びトランジスタ82とともに相互並列に設けられている。両スイッチ76,78は、例えばトグルスイッチで構成され、オン方向に操作されたときは閉じ、逆にオフ方向に操作されたときに開くように構成されている。そして、開指令スイッチ76と直列にリレーR2のコイルRC2が設けられ、一斉開錠スイッチ78と直列にリレーR3のコイルRC3が設けられている。
【0055】
リレーR1のコイルRC1は、当該リレーR1の接点RS1′、ソレノイド54、及びトランジスタ82と並列に設けられている。そして、このリレーコイルRC1と直列に各リレーR2,R3,R1の接点RS2,RS3,RS1が設けられ、これらのリレー接点RS2,RS3,RS1は相互並列に配されている。
【0056】
リレー接点RS1,RS1′は、前記リレーコイルRC1が通電されたときにのみ閉じ、同コイルRC1が非通電のときは開く。同様に、リレー接点RS2,RS3は、それぞれ前記リレーコイルRC2,RC3が通電されたときにのみ閉じ、各コイルRC2,RC3が非通電のときはそれぞれ開く。
【0057】
これらのリレーR1,R2,R3は、開指令スイッチ76や一斉開錠スイッチ78がオンに切換えられたときにリレー接点RS1′を閉じさせるスイッチ駆動手段としての機能をもつものである(後述詳細)。
【0058】
次に、この制御装置70を含む回路及びロックユニット30の作用を、図8及び図9のタイムチャートを併せて参照しながら説明する。なお、図8のタイムチャートは引き戸10を全閉位置から開くときの動作、図9のフローチャートは引き戸10を全閉位置に復帰させるときの動作を示すものである。
【0059】
まず、車両が停車位置に到達する前の状態であって、その走行速度が一定速度以上の状態では、図7に示す車速検知スイッチ81が開いており、電源80からソレノイド54への給電経路は強制遮断されている。
【0060】
従って、この状態で図8の左端に示すように開指令スイッチ76や一斉開錠スイッチ78を誤ってオン操作しても、ソレノイド54に給電されることはなく、ロック切換ピン56はねじりコイルばね53の引張力でロック位置に保持される。すなわち、各スイッチ76,78の誤操作によって走行中にドアロックが解除されてしまう事態が確実に防止される。
【0061】
このとき、ロック検知スイッチ68はオンに切換えられており、引き戸10が全閉位置にあるために戸閉スイッチ15はオンになっている。
【0062】
その後、車両が停車位置にほぼ到達してその走行速度が一定速度未満になると、車速検知スイッチ81が閉じる。しかし、この段階では、まだリレー接点RS1′が開いているためにソレノイド54への給電は不能である。この車速検知スイッチ81が閉じるのに加え、開指令スイッチ76がオン操作されることにより、ドア開指令信号が制御装置70に入力されるとともに(図8の時刻T1)、リレーR1,R2の作用でリレー接点RS1′が閉じる。
【0063】
具体的には、前記開指令スイッチ76が閉じることによりリレーコイルRC2が通電され、その通電に伴ってリレー接点RS2が閉じ、このリレー接点RS2と直列に配されているリレーコイルRC1が通電され、その結果、前記リレー接点RS1′が閉じる。これと同時にリレー接点RS1も閉じ、リレー接点RS2の開閉にかかわらずリレーR1はオン状態を保持することとなる(自己保持)。
【0064】
一方、制御装置70は、前記開指令信号が入力された時点でトランジスタ82に制御信号を出力し、同トランジスタ82をオンに切換える。このとき、車速検知スイッチ81及びリレー接点RS1′はともに閉じているため、電源80からソレノイド54に給電が行われる。すなわち、ソレノイド54がオンに切換わる。
【0065】
このソレノイド54の電磁駆動力により、ロック切換ピン56は図4に二点鎖線で示すアンロック位置に後退してロックアーム40の拘束を解く。これに伴ってロック検知スイッチ68がオフに切換わる。制御装置70は同スイッチ68のオフへの切換、すなわちロック解除検知を確認して、開閉駆動装置20のモータ駆動回路21に引き戸10を開くためのドア駆動信号を出力する(時刻T2)。
【0066】
このドア駆動信号の出力により、開方向への引き戸10の駆動が開始される。具体的には、図1に示す原動プーリ23が同図反時計回り方向に回転して左右の引き戸10が互いに離間する方向にスライドする。このとき、引き戸10側に設けられている係合ピン18に回動部材36が係合しているので、引き戸10の開動作に連動して回動部材36が図3実線に示す立直位置から同図二点鎖線に示す傾斜位置まで移動し、その後は前記係合ピン18が回動部材36から離脱して引き戸10の開動作のみが続けられる。また、前記回動部材36の回動に伴ってロックアーム40は図3の実線に示す水平位置(全閉対応位置)からそれよりも下方の移動制限位置(二点鎖線位置)まで降下する。
【0067】
前記ドア駆動信号はパルス信号であるが、このドア駆動信号によって引き戸10を徐々に加速すべく、当該信号のデューティ比は0%から最大値(図例では70%)まで徐々に増加させる。そして、このデューティ比が70%に達した時点、すなわち引き戸10の開き方向の加速が完了した時点(時刻T3)でトランジスタ82をオフに切換える。すなわち、ソレノイド54への電力供給の中断を開始し、ソレノイド54を一旦オフに切換える。
【0068】
この電力供給の中断により、ソレノイド54の駆動力が消滅し、ロック切換ピン56はねじりコイルばね53の付勢力によってロック位置まで突出しようとするが、その先には前記移動制限位置まで移動したロックアーム40が存在しているので、前記ロック切換ピン56はロック位置までは至らず、前記付勢力によってロックアーム40の裏面に押し当てられる。すなわち、ロックアーム40に対してロック切換ピン56がその軸方向(作動方向)に当接する。
【0069】
その後、前記ドア駆動信号のデューティ比を徐々に減らし(開駆動を減速し)、当該デューティ比を20%に保持して開クッション用徐行運転を行う。そして、引き戸10が全開位置に到達した時点で(時刻T4)デューティ比を4%に切換え、当該全開位置を保持する。
【0070】
この全開状態で、開指令スイッチ76がオフ操作されると、リレーR2がオフに切換わるとともに、制御装置70への入力信号も途絶える。すなわち、ドア開指令信号がオフすなわち閉指令信号に切換わる(図9の時刻T5)。
【0071】
これに伴い、制御装置70は、引き戸10を閉じるためのドア駆動信号をモータ駆動回路21に出力する。このときも、ドア駆動信号のデューティ比は徐々に増加させ、最大値(図例では70%)に達した時点で当該最大値を維持するようにする。
【0072】
その後、当該デューティ比を徐々に減らして閉駆動を減速し、引き戸10が全閉位置よりも手前の所定位置に到達した時点で、当該デューティ比を20%に維持する閉クッション用徐行運転を開始すると同時にトランジスタ82をオンに戻してソレノイド54への電力供給を再開する(時刻T6)。これにより、ロック切換ピン56はそれまでのロック位置から図4に二点鎖線で示すアンロック位置まで引き戻される。
【0073】
左側引き戸10が全閉位置に近付くと、その係合ピン18が図3の二点鎖線に示すような傾斜位置にある回動部材36の係合溝36c内に入り込む。そして、この係合溝36c内に係合ピン18が侵入した時点からは、当該係合ピン18の閉方向の移動(図3では右向き移動)に伴って回動部材36が同図実線の立直位置に向かう方向(同図反時計回り方向)に回動を始める。従って、この回動部材36と係合しているロックアーム40はねじりコイルばね44の弾発力(付勢力)に抗して同図時計回り方向に回動を始める。このとき、ロック切換ピン56は前記アンロック位置に後退しているので、前記ロックアーム40の動きに影響を与えない。
【0074】
以上のようにして閉じ駆動が進み、戸閉スイッチ15がオンに切換えられ、さらに、モータ22に内蔵のエンコーダの位置検出信号が止まって引き戸10が停止したことが検知された時点で、両引き戸10が互いに当接する位置(仮閉位置)に到達したと判断し、ドア駆動信号のデューティ比をそれまでの20%から30%に上げて閉じ駆動力をアップする(時刻T7)。これにより、両引き戸10は、その戸先に設けられた弾性材11の圧縮変形を伴いながら互いに強く押付けられ、完全な全閉位置に到達する。
【0075】
このとき、ロックユニット30では、回動部材36が図3に実線で示す完全な立直位置に到達し、そのフォーク部36eの当接面36gとロックアーム40の係合用ローラ48とが同図の点Pで当接する全閉対応位置にロックアーム40が自動的に位置決めされる。
【0076】
この全閉対応位置では、前記当接点Pにおける回動部材36の回転接線方向の延長線L上に支軸38が位置しており、ロックアーム40はいわゆるデッドポイントに位置している。従って、前記引き戸10の弾性材11の弾発力が前記当接点Pからロックアーム40に反力(開き方向の反力)Tとして作用しても、この反力Tはロックアーム40を回動させる力としては作用せず、専ら圧縮荷重としてロックアーム40に作用する。換言すれば、前記反力Tはロックアーム40を媒介として支軸38側に支持される。
【0077】
このようにして引き戸10を完全な全閉位置に至らせた後、今度はドア駆動信号のデューティ比を4%まで下げて閉じ駆動力を通常時駆動力よりも低い弱保持用駆動力まで低下させると同時に、制御装置内蔵のタイマーを始動させる。
【0078】
このようにして閉じ駆動力が下げられた結果、図3に示す回動部材36からロックアーム40に伝達される反力Tは下がり、同ロックアーム40は全閉対応位置を維持するものの、この時点でロック切換ピン56は未だアンロック位置にあるため、例えば前記全閉位置で引き戸10同士の間に衣服などの異物が挟まった場合、手動で開き方向の力を引き戸10に加えれば、ねじりコイルばね44の付勢力による援助を受けて回動部材36及びロックアーム40を前記とは逆の向きに回動させながら引き戸10を開くことが可能であり、これによって前記異物を脱出させることが可能である。このようにして戸閉スイッチ15がオフに切換えられた時には、開閉駆動制御手段20は、緊急開操作がなされたと判断して引き戸10を所定時間開き方向に駆動する。
【0079】
一方、閉じ駆動力をF2まで降下させた後、戸開き操作が行われず、戸閉スイッチ15がオンのままタイマーアップしたとき(図例では駆動力低下時点から0.5秒が経過したとき)、ドア駆動信号のデューティ比を再び30%まで上げで両引き戸10を再び完全な全閉位置に押付けると同時に、トランジスタ82をオフに切換えてソレノイド54をオフにする(時刻T8)。このようにしてソレノイド54の電磁駆動力が消滅することにより、ロック切換ピン56はねじりコイルばね53の弾発力でそれまでのアンロック位置から図4及び図5に実線で示すロック位置まで突出する。このロック切換ピン56の存在により、ロックアーム40は前記全閉対応位置から外れることができなくなり、よって、このロックアーム40に回動部材36を介して連結される引き戸10は前記全閉位置にロックされる。このようなロック動作がロック検知スイッチ68により検出された後、ドア駆動信号のデューティ比を0%にして(すなわちモータ22の通電を切って)閉じ駆動を終了する。
【0080】
その後、車両が発車し、その走行速度が一定速度以上になると、車速検知スイッチ81が開いて直流電源80からソレノイド54への給電が再び強制遮断される。これと同時に、リレーR1のコイルRC1も非通電となり、接点RS1,RS1′が開く。
【0081】
なお、以上示した動作は開指令スイッチ76が操作された時の動作であるが、一斉開錠スイッチ78が操作された時も基本的なロック動作は変わらない。
【0082】
すなわち、車両の走行速度が一定速度以上の走行時には車速検知スイッチ81が開いているので、一斉開錠スイッチ78が誤ってオン操作されてもソレノイド54が通電されることはなく、走行中にロック解除される事態が確実に防がれる。これに対し、車両の走行速度が一定速度未満の停車または略停車時には車速検知スイッチ81が閉じられ、この状態で一斉開錠スイッチ78がオンに切換えられると、リレーR3のコイルRC3が通電して接点RS3が閉じ、リレーR1のコイルR1が通電して接点RS1,RS1′が開くとともに、制御装置70からトランジスタ82に制御信号が入力されて同トランジスタ82がオンに切換えられ、ソレノイド54が通電されてロックが解除される。
【0083】
なお、開指令スイッチ76及び一斉開錠スイッチ78の双方がオフ操作されている状態(すなわちリレーコイルRC2,RC3が非通電の状態)では、走行速度が一定速度未満まで下がって車速検知スイッチ81が閉じても、その時点で直ちにソレノイド54が通電される(すなわちロックが解除される)ことはない。接点RS2,RS3,RS1が開いていてリレーコイルRC1が通電されないためにリレー接点RS1′が開いているからである。
【0084】
換言すれば、車速検知スイッチ81が閉じている状態で、スイッチ76,78のいずれかがオン操作されたときにはじめて、ソレノイド54への給電阻止が解除されることとなる。従って、車掌等のロック操作者の知らない間にソレノイド54がオンに切換えられる(ロックが解除される)事態が確実に防がれる。
【0085】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されず、例として次のような形態をとることも可能である。
【0086】
・前記実施形態では、指令入力スイッチとして開指令スイッチ76及び一斉開錠スイッチ78の2つのスイッチを具備したものを示したが、いずれか一方のスイッチのみを指令入力スイッチとしてもよい。また、開指令スイッチ76を指令入力スイッチとした場合、当該スイッチ76がオンに切換えられた後にロック解除を行うタイミングや期間は適宜設定すればよく、例えばドアの開閉中は常にソレノイド54をオンに保持するようにしてもよい。
【0087】
・前記実施形態では、車速検知スイッチ81を車速検知手段とロック保持手段とに兼用しているが、例えば車速検知専用のセンサを設けてその信号に基づき制御装置70によりソレノイド54への給電を強制阻止する制御を行うようにしてもよい。ただし、図示のように車速検知スイッチ81を車速検知手段とロック保持手段とに兼用することにより、簡素な構成で確実に走行中でのロック解除を阻止することが可能になる。
【0088】
また、車速検知スイッチ81を車速検知手段とロック保持手段とに兼用する場合でも、その位置は図示のような電源80とソレノイド54との間の位置に限らず、例えば制御装置70とトランジスタ82のベースとの間の位置や、トランジスタ82のエミッタとアースとの間の位置に車速検知スイッチ81を配するようにしてもよい。
【0089】
・本発明において、ロック装置の具体的な機構は問わず、例えば前記連動部材を省略し、ロック切換部材が車両用ドアに設けられた係合部に直接係合してこれをロックするものとしてもよいし、その他、従来から知られているロック手段の構成を適用することを妨げるものではない。また、ソレノイド54のプランジャにロック切換ピン56を直結するようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明は、車両の走行速度が一定速度未満のときには外部から入力される指令に基づいて前記電源から電磁駆動装置への給電をオンオフし、車両の走行速度が前記一定速度以上のときには前記指令の入力にかかわらず前記電源から電磁駆動装置への給電を禁止するようにしたものであるので、車両走行中での開錠を確実に防止して安全性の向上を図ることができる効果がある。また、走行速度の低下によって前記車速検知スイッチが閉じただけでは開閉スイッチが開いているので電磁駆動装置への給電阻止は解除されず、これに加えて前記指令入力スイッチの入力操作により前記開閉スイッチが閉じたときにのみ前記給電の阻止が解除されるので、前記ロック操作者の知らない間にロックが解除されてしまう事態を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる車両用ドアの開閉駆動装置を示す正面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図4のB−B線断面図である。
【図4】 前記ドアを全閉位置にロックするためのロックユニットの一部断面平面図である。
【図5】 前記ロックユニットの側面図である。
【図6】 前記ドアの開閉駆動及びロックを制御する制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図7】 前記制御装置を含むロック制御用回路を示す図である。
【図8】 開戸時における前記制御装置の制御動作を示すタイムチャートである。
【図9】 閉戸時における前記制御装置の制御動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 引き戸(車両用ドア)
20 開閉駆動装置
30 ロックユニット
50 ロック切換機構
53 ねじりコイルばね(ばね部材)
54 ソレノイド(電磁駆動装置)
56 ロック切換ピン(ロック切換部材)
70 制御装置
74 ロック制御手段
76 開指令スイッチ(指令入力スイッチ)
78 一斉開錠スイッチ(指令入力スイッチ)
80 電源
81 車速検知スイッチ
82 トランジスタ(切換手段)
R1,R2,R3 リレー(スイッチ駆動手段)
RS1′ リレー接点(開閉スイッチ)

Claims (1)

  1. 車両用ドアを全閉位置にロックするロック位置とこのロック位置から退避して前記車両用ドアを解放するアンロック位置とに切換えられるロック切換部材と、このロック切換部材を前記ロック位置側に付勢するばね部材と、電源から電力供給を受けることによりその電磁力で前記ロック切換部材を前記ばね部材の付勢力に抗して前記アンロック位置に切換える電磁駆動装置と、この電磁駆動装置への給電をオンオフさせる切換手段とを含む車両用ドアのロック装置において、
    外部から入力される指令に基づいて前記切換手段を操作するロック制御手段と、
    車両の走行速度が一定速度以上であるか否かを検知する速度検知手段と、
    車両の走行速度が一定速度以上であることが検知されたときには前記電源から電磁駆動装置への給電を阻止して前記指令の入力にかかわらず前記ロック切換部材をロック位置に保持するロック保持手段と、
    車両の走行速度が一定速度以上のときには開き、車両の走行速度が一定速度未満のときに閉じるもので、前記電源と電磁駆動装置との間に介在し、開いたときに前記電源から電磁駆動装置への給電を不能とする車速検知スイッチと、
    前記車速検知スイッチと直列に設けられた開閉スイッチと、
    ロック解除指令の入力操作が行われる指令入力スイッチと、
    前記指令入力スイッチの入力操作が行われたときにのみ前記開閉スイッチを閉じさせるスイッチ駆動手段とを備えたことを特徴とする車両用ドアのロック装置。
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