JP3979539B2 - 防虫シート - Google Patents
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なお、粉末殺虫剤には、粒径が極めて小さな粉状のものだけでなく、粒径が少し大きめの顆粒状のものも含まれる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
上側の粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、溝部内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、孔から落下した粉末殺虫剤が溝部内に広がるので、溝部内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
上側の粉状体保持層又は基板層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、溝部内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の基板層又は粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、孔から落下した粉末殺虫剤が溝部内に広がるので、溝部内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
図1は、実施形態1に係る防虫シート10の正面図である。図1に示すように、防虫シート10は、基板層11と基板層11の上下両面に取り付けられた粉状体保持層12,13から構成されている。
基板層11の厚さや材質は特に限定されないが、上面と下面の間の水分の染み込みを防止する観点から、非透水性の部材を用いることが好ましい。
粉状体保持層12,13は、起毛状であり表面に多数の毛が起立した状態となっており、粉末殺虫剤が散布された場合に、その起毛状の部分に粉末殺虫剤が入り込み保持されるようになっている。このような起毛状の粉状体保持層12,13としては人工芝が適しているが、これに限らず、例えば、フェルト、綿、不織布、スポンジなどを用いて、起毛状にしてもよい。
基板層11と粉状体保持層12,13は、いずれも凹凸面に隙間なく設置可能なように、可撓性を有することが好ましい。
図2に示すように、防虫シート10は左右方向に横長な形状であり、複数の孔1が設けられている。孔1は、基板層11と両面の粉状体保持層12,13を上下方向に貫通するように設けられている。また、孔1の大きさは、粉末殺虫剤が通過可能なように、粉末殺虫剤の粉末よりも大きくなっている。
なお、上側の粉状体保持層12に凹設する溝部2と、下側の粉状体保持層13に凹設する溝部3は、必ずしも対応する位置に設ける必要はない。さらに、上側の粉状体保持層12と下側の粉状体保持層13のいずれか一方のみに溝部を設けるようにしてもよい。
図4は、防虫シート10にカバー7を設けた状態を示す斜視図であり、図5は図4のA−A拡大断面図である。なお、図4及び図5では、孔1及び溝部2,3を省略して示している。
カバー7は、防虫シート10の基板層11及び上下両面の粉状体保持層12,13を上方から覆うように設けられている。カバー7は、設置面の凹凸に対応できるように柔軟性のあるビニール等を用いることが好ましく、また上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認することができるように、透明な部材を用いるとよい。
また、図5に示すように、支持具6は、プラスチック等の棒状部材を防虫シート10の上から下に差し込んでから3回屈曲させて矩形状の輪を形成した後、その先端を、他端に形成された孔に挿入して固定するようになっている。そしてカバー7は、一端が基板層11の側面に接合されて、支持部材6に沿って屈曲されるとともに、他端が支持部材6の先端を巻き込むようにして固定されている。
さらに、カバー7に溜まった水滴の水切れを良くするために、カバー7を傾斜させることが好ましい。この場合、水滴が地面に落ちた後、防虫シート10の下面に流れ込むと、防虫シート10の下側の粉末殺虫剤を凝固させてしまう恐れがあるので、カバー7に溜まった水滴が設置面のうち地面の低い側へ落ちるように傾斜させるとよい。
図6は、土等の柔らかい地面300に防虫シート10を固定する様子を示す断面図である。柔らかい地面300の場合には、ペグ8aを防虫シート10に貫通させ地面300に打ち付けて固定すればよい。このとき、釘でも固定することができるが、L字形またはコ字形のペグ状のもののほうが、防虫シート10を地面300により広い面で押し付けることができるので、地面との隙間が生じず好ましい。
なお、地面400の多少の凹凸にも対応できるよう、プラスチック板80は可撓性を有することが好ましい。
次に、防虫シート10の上方から粉末殺虫剤を散布して、シート内に粉末殺虫剤を保持させる。このとき、孔1から粉末殺虫剤が落下するように、シートを多少揺するとよい。
設置後は、粉末殺虫剤の保持状況を確認して、適宜補充を行う。また、劣化した粉末殺虫剤は水で洗い流せばよい。
なお、防虫シート10は、害虫・不快虫の家屋侵入だけでなく、果樹の周りなどに設置することにより、農作物の保護のためにも使用できる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
さらに、粉末殺虫剤は、防虫シート10の中で上下左右に立体的に保持されるため、地面に直接撒くよりも粉末殺虫剤の表面積が増大し、薬剤成分の揮発ガス量を増大させ防虫効果を高めることができる。また、水分による粉末殺虫剤の凝固化も防ぐことができる。
上側の粉状体保持層12に溝部2を凹設して孔1を設けることにより、溝部2内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔1から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部2内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の粉状体保持層13に溝部3を凹設して孔1を設けることにより、孔1から落下した粉末殺虫剤が溝部3内に広がるので、溝部3内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
もちろん、雨風の心配が少ない場所に設置する場合には、カバー7を設けなくてもよい。
すなわち、従来のように粉末殺虫剤を地面に直播きした場合、地面等の水分で平面的に凝固して粉末殺虫剤の表面積は減少してしまう。
これに対して、実施形態1に係る防虫シート10によれば、図15の断面図に示すように、起毛状の粉状体保持層12,13が粉末殺虫剤を起毛の一本一本に付着・保持するため、地面に直播きされ凝固した粉末殺虫剤の平面的状態に比べ、粉末殺虫剤の表面積を大幅に増大させて薬剤効能を高めることができるのである。
図8は、実施形態2に係る防虫シート20の正面図である。図8に示すように、防虫シート20は、基板層21と基板層21の上面に取り付けられた粉状体保持層22から構成されている。
基板層21や粉状体保持層22の材質は、実施形態1に係る防虫シート10と同様である。
図9に示すように、防虫シート20は左右方向に横長な形状であり、複数の孔1が設けられている。孔1は、基板層21と粉状体保持層22を上下方向に貫通するように設けられている。また、孔1の大きさは、粉末殺虫剤が通過可能なように、粉末殺虫剤の粉末よりも大きくなっている。
なお、粉状体保持層22に凹設する溝部5と、基板層21に凹設する溝部4は、必ずしも対応する位置に設ける必要はない。さらに、粉状体保持層22と基板層21のいずれか一方のみに溝部を設けるようにしてもよい。
上側の粉状体保持層22に溝部5を凹設して孔1を設けることにより、溝部5内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔1から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部5内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の基板層21に溝部4を凹設して孔1を設けることにより、孔1から落下した粉末殺虫剤が溝部4内に広がるので、溝部4内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
図12は、実施形態3に係る防虫シート30の正面図である。図12に示すように、防虫シート30は、基板層31と基板層31の下面に取り付けられた粉状体保持層32から構成されている。
基板層31や粉状体保持層32の材質は、実施形態1に係る防虫シート10と同様である。また、防虫シート30には、実施形態2に係る防虫シート20と同様に、基板層31と粉状体保持層32を上下方向に貫通するように粉末殺虫剤の粉末よりも大きな複数の孔1が設けられている。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
また、実施形態3においても、実施形態1と同様に基板層31及び粉状体保持層32を上方から覆うカバー7を設けてもよい。また、地面への固定方法についても実施形態1と同様である。
ただし、図13の断面図に示すように、防虫シート30を二つ折り状態にして支持具9で支持するようにしてもよい。このようにすれば、カバー7を設けずに粉末殺虫剤を雨風から守ることができる。
2 溝部
3 溝部
4 溝部
5 溝部
6 支持具
7 カバー
8a ペグ
8b プラスチック板
8c 両面テープ
8d 針金
9 支持具
10 防虫シート
11 基板層
12 粉状体保持層
13 粉状体保持層
20 防虫シート
21 基板層
22 粉状体保持層
30 防虫シート
31 基板層
32 粉状体保持層
100 家屋
200 粉末殺虫剤
300 地面
400 地面
Claims (5)
- 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
基板層と前記基板層の上下両面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記両面の粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
上方から散布した粉末殺虫剤を、上側の粉状体保持層で保持させるとともに、前記複数の孔から落下させて下側の粉状体保持層で保持させ、
前記両面の粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。 - 前記両面の粉状体保持層に溝部を凹設し、上側の粉状体保持層に凹設した溝部と下側の粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に、前記複数の孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の防虫シート。
- 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
基板層と前記基板層の上面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
上方から散布した粉末殺虫剤を、前記粉状体保持層で保持させるとともに、前記複数の孔から落下させ、
前記基板層及び前記粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。 - 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
基板層と前記基板層の下面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
上方から散布した粉末殺虫剤を、前記複数の孔から落下させて前記粉状体保持層で保持させ、
前記基板層及び前記粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。 - 前記基板層及び前記粉状体保持層に溝部を凹設し、前記基板層に凹設した溝部と前記粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に、前記複数の孔を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の防虫シート。
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