JP3979539B2 - 防虫シート - Google Patents

防虫シート Download PDF

Info

Publication number
JP3979539B2
JP3979539B2 JP2005365449A JP2005365449A JP3979539B2 JP 3979539 B2 JP3979539 B2 JP 3979539B2 JP 2005365449 A JP2005365449 A JP 2005365449A JP 2005365449 A JP2005365449 A JP 2005365449A JP 3979539 B2 JP3979539 B2 JP 3979539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
insecticide
layer
insect repellent
substrate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005365449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007166926A (ja
Inventor
滋 石原
Original Assignee
滋 石原
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 滋 石原 filed Critical 滋 石原
Priority to JP2005365449A priority Critical patent/JP3979539B2/ja
Publication of JP2007166926A publication Critical patent/JP2007166926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3979539B2 publication Critical patent/JP3979539B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、防虫シートに関する。より詳しくは、粉末殺虫剤を使用して防虫対策を行う場合に好適な防虫シートに関する。
害虫・不快虫による被害が発生する中で、特に最近は、アルゼンチン蟻による被害が急拡大している。このアルゼンチン蟻は、2005年6月に特定外来生物に指定され、蟻自体に毒はないものの、病原性細菌の運び屋としての一面を持ち、また一つの巣に女王蟻が数十匹もいて繁殖力が非常に強い。さらに、アルゼンチン蟻は、土中だけではなくコンクリートの割れ目や建物の隙間を好むため、家屋への侵入被害が多く発生し、また果樹などの農作物にも被害を及ぼしている。
従来、このようなアルゼンチン蟻等の害虫・不快虫の家屋侵入を防止するためには、図14に示すように、家屋100の周りの軒下の地面に、隙間なく粉末殺虫剤200を撒いて、地面を伝って家屋100に侵入してくる害虫・不快虫を防いでいた。
一方、特許文献1には、防虫剤を保持させる防虫シートとして、防虫効果を長期間にわたって持続的に与えることができる防虫シートに関する発明が開示されている。
実開平6−4001号公報
しかしながら、従来のように粉末殺虫剤200を直接地面に撒く場合には、雨で流失したり、風で飛散したりするという問題点があった。家屋100の周りに撒いた粉末殺虫剤200が部分的に流失又は飛散してしまうと、蟻がその隙間を見つけて家屋に侵入してくるので、常に隙間が発生しないように、粉末殺虫剤200を補充しなければならず、手間がかかり粉末殺虫剤200の使用量も増大してしまう。
また、特許文献1に記載された防虫シートは、液体防虫剤を含浸させて保持させるものであり、液体防虫剤の保持能力には優れていても、粉末殺虫剤を保持させるのには適していない。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができ、かつ防虫効果を高めることのできる防虫シートを提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、請求項1に係る発明の防虫シートは、粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シート(10)であって、基板層(11)と前記基板層(11)の上下両面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層(12,13)とからなり、前記基板層(11)と前記両面の粉状体保持層(12,13)を上下方向に貫通する複数の孔(1)を設け、上方から散布した粉末殺虫剤を、上側の粉状体保持層(12)で保持させるとともに、前記複数の孔(1)から落下させて下側の粉状体保持層(13)で保持させ、前記両面の粉状体保持層(12,13)の少なくとも一つに溝部(2,3)を凹設し、前記溝部(2,3)の凹設部上に前記複数の孔(1)を設けたことを特徴とする。
なお、粉末殺虫剤には、粒径が極めて小さな粉状のものだけでなく、粒径が少し大きめの顆粒状のものも含まれる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記両面の粉状体保持層(12,13)に溝部(2,3)を凹設し、上側の粉状体保持層(12)に凹設した溝部(2)と下側の粉状体保持層(13)に凹設した溝部(13)を貫通する位置に、前記複数の孔(1)を設けたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の防虫シートは、粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シート(20)であって、基板層(21)と前記基板層(21)の上面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層(22)とからなり、前記基板層(21)と前記粉状体保持層(22)を上下方向に貫通する複数の孔(1)を設け、上方から散布した粉末殺虫剤を、前記粉状体保持層(22)で保持させるとともに、前記複数の孔(1)から落下させ、前記基板層(21)及び前記粉状体保持層(22)の少なくとも一つに溝部(4,5)を凹設し、前記溝部(4,5)の凹設部上に前記複数の孔(1)を設けたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の防虫シートは、粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シート(30)であって、基板層(31)と前記基板層(31)の下面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層(32)とからなり、前記基板層(31)と前記粉状体保持層(32)を上下方向に貫通する複数の孔(1)を設け、上方から散布した粉末殺虫剤を、前記複数の孔(1)から落下させて前記粉状体保持層(32)で保持させ、前記基板層(31)及び前記粉状体保持層(32)の少なくとも一つに溝部(4,5)を凹設し、前記溝部(4,5)の凹設部上に前記複数の孔(1)を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項3又は4に記載の発明において、前記基板層(21,31)及び前記粉状体保持層(22,32)に溝部(4,5)を凹設し、前記基板層(21,31)に凹設した溝部(4)と前記粉状体保持層(22,32)に凹設した溝部(5)を貫通する位置に、前記複数の孔(1)を設けたことを特徴とする。
なお、括弧内の記号は、発明を実施するための最良の形態および図面に記載された対応要素または対応事項を示す。
請求項1に記載の発明の防虫シートによれば、基板層の上下両面に起毛状の粉状体保持層が取り付けられているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、粉末殺虫剤は起毛状の部分に入り込んで保持される。従って、まず上側の粉状体保持層で粉末殺虫剤を保持させることができる。さらに、基板層と両面の粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設けているので、複数の孔から粉末殺虫剤を落下させて、下側の粉状体保持層でも粉末殺虫剤を保持させることができる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
また、上下両面の粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、溝部の凹設部上に複数の孔を設けるので、粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
上側の粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、溝部内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、孔から落下した粉末殺虫剤が溝部内に広がるので、溝部内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、上下両面の粉状体保持層に溝部を凹設し、上側の粉状体保持層に凹設した溝部と下側の粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に複数の孔を設けるので、孔の上下に溝部が形成されることとなる。従って、上側の溝部に溜まった十分な量の粉末殺虫剤を孔から落下させることができるとともに、その落下した十分な量の粉末殺虫剤が下側の溝部に広がることとなり、さらに粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
また、請求項3に記載の発明の防虫シートによれば、基板層の上面に起毛状の粉状体保持層が取り付けられているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、粉末殺虫剤は起毛状の部分に入り込んで保持される。従って、上側の粉状体保持層で粉末殺虫剤を保持させることができる。さらに、基板層と粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設けているので、複数の孔から粉末殺虫剤を落下させることができる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
また、請求項4に記載の発明の防虫シートによれば、基板層の下面に起毛状の粉状体保持層が取り付けられており、さらに、基板層と粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設けているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、複数の孔から粉末殺虫剤を落下させることができる。そして、落下した粉末殺虫剤は粉状体保持層の起毛状の部分に入り込んで保持される。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
また、請求項3又は4に記載の発明によれば、基板層及び粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、溝部の凹設部上に複数の孔を設けるので、粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
上側の粉状体保持層又は基板層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、溝部内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の基板層又は粉状体保持層に溝部を凹設して孔を設けた場合には、孔から落下した粉末殺虫剤が溝部内に広がるので、溝部内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明の作用効果に加えて、基板層及び粉状体保持層に溝部を凹設し、上側の粉状体保持層又は基板層に凹設した溝部と下側の基板層又は粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に複数の孔を設けるので、孔の上下に溝部が形成されることとなる。従って、上側の溝部に溜まった十分な量の粉末殺虫剤を孔から落下させることができるとともに、その落下した十分な量の粉末殺虫剤が下側の溝部に広がることとなり、さらに粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
次に、図1乃至図7を参照して、本発明の実施形態1に係る防虫シートについて説明する。なお、以下において、粉末殺虫剤には、粒径が極めて小さな粉状のものだけでなく、粒径が少し大きめの顆粒状のものも含まれる。
図1は、実施形態1に係る防虫シート10の正面図である。図1に示すように、防虫シート10は、基板層11と基板層11の上下両面に取り付けられた粉状体保持層12,13から構成されている。
基板層11の厚さや材質は特に限定されないが、上面と下面の間の水分の染み込みを防止する観点から、非透水性の部材を用いることが好ましい。
粉状体保持層12,13は、起毛状であり表面に多数の毛が起立した状態となっており、粉末殺虫剤が散布された場合に、その起毛状の部分に粉末殺虫剤が入り込み保持されるようになっている。このような起毛状の粉状体保持層12,13としては人工芝が適しているが、これに限らず、例えば、フェルト、綿、不織布、スポンジなどを用いて、起毛状にしてもよい。
基板層11と粉状体保持層12,13は、いずれも凹凸面に隙間なく設置可能なように、可撓性を有することが好ましい。
図2は防虫シート10の平面図であり、図3は防虫シート10の側面図である。また防虫シート10の底面図は、図2の平面図と同一にあらわれる。図2の括弧内の符号は底面図の場合の符号を示している。
図2に示すように、防虫シート10は左右方向に横長な形状であり、複数の孔1が設けられている。孔1は、基板層11と両面の粉状体保持層12,13を上下方向に貫通するように設けられている。また、孔1の大きさは、粉末殺虫剤が通過可能なように、粉末殺虫剤の粉末よりも大きくなっている。
また、上側の粉状体保持層12には、溝部2が凹設されている。溝部2は、防虫シート10の長手方向に沿って2本設けられており、溝部2の凹設部上には孔1が位置している。なお、溝部2の数や方向は特に限定されておらず、例えば防虫シート10の幅方向に設けてもよい。また、孔1は、溝部2の凹設部上に位置するものもあれば、溝部2以外の部分に位置するものもある。
同様に、下側の粉状体保持層13には、溝部3が凹設されている。図3に示すように溝部3は、上面に設けられた溝部2に対応する位置に設けられている。従って、溝部2と溝部3を貫通する位置に、孔1が設けられている。
なお、上側の粉状体保持層12に凹設する溝部2と、下側の粉状体保持層13に凹設する溝部3は、必ずしも対応する位置に設ける必要はない。さらに、上側の粉状体保持層12と下側の粉状体保持層13のいずれか一方のみに溝部を設けるようにしてもよい。
防虫シート10には、図4及び図5に示すようなカバーを設けることが好ましい。
図4は、防虫シート10にカバー7を設けた状態を示す斜視図であり、図5は図4のA−A拡大断面図である。なお、図4及び図5では、孔1及び溝部2,3を省略して示している。
カバー7は、防虫シート10の基板層11及び上下両面の粉状体保持層12,13を上方から覆うように設けられている。カバー7は、設置面の凹凸に対応できるように柔軟性のあるビニール等を用いることが好ましく、また上方から溝部内の粉末殺虫剤の保持状況を確認することができるように、透明な部材を用いるとよい。
図4に示すように、カバー7は、防虫シート10の長手方向に沿って複数設けられた支持具6により、防虫シート10から上方に離れて位置するように支えられている。
また、図5に示すように、支持具6は、プラスチック等の棒状部材を防虫シート10の上から下に差し込んでから3回屈曲させて矩形状の輪を形成した後、その先端を、他端に形成された孔に挿入して固定するようになっている。そしてカバー7は、一端が基板層11の側面に接合されて、支持部材6に沿って屈曲されるとともに、他端が支持部材6の先端を巻き込むようにして固定されている。
なお、害虫・不快虫が、支持部材6やカバー7を伝って侵入しないように、カバー7の開口部(図5における左側)が虫の侵入側(家屋と反対側)を向くように設置するとよい。
さらに、カバー7に溜まった水滴の水切れを良くするために、カバー7を傾斜させることが好ましい。この場合、水滴が地面に落ちた後、防虫シート10の下面に流れ込むと、防虫シート10の下側の粉末殺虫剤を凝固させてしまう恐れがあるので、カバー7に溜まった水滴が設置面のうち地面の低い側へ落ちるように傾斜させるとよい。
次に図6及び図7を参照して、防虫シート10の地面への固定方法について説明する。
図6は、土等の柔らかい地面300に防虫シート10を固定する様子を示す断面図である。柔らかい地面300の場合には、ペグ8aを防虫シート10に貫通させ地面300に打ち付けて固定すればよい。このとき、釘でも固定することができるが、L字形またはコ字形のペグ状のもののほうが、防虫シート10を地面300により広い面で押し付けることができるので、地面との隙間が生じず好ましい。
また、図7は、コンクリートやアスファルト等の固い地面400に防虫シート10を固定する様子を示す断面図である。固い地面400の場合には、プラスチック板8bの裏面に両面テープ8cを接着するとともに、孔を2ヶ所開けて針金8dを通す。そして、針金8dの両端を防虫シート10にそれぞれ貫通させてから結束する。最後に、両面テープ8cの下面を地面400に接着して固定する。
なお、地面400の多少の凹凸にも対応できるよう、プラスチック板80は可撓性を有することが好ましい。
防虫シート10により防虫対策を行う場合、まず家屋の周囲を取り囲むように、防虫シート10を隙間なく地面に設置する。このように、家屋を防虫シート10で取り囲むことにより、粉末殺虫剤を地面に直接撒くのと比べて、家屋の美観を損なうことがない。
次に、防虫シート10の上方から粉末殺虫剤を散布して、シート内に粉末殺虫剤を保持させる。このとき、孔1から粉末殺虫剤が落下するように、シートを多少揺するとよい。
設置後は、粉末殺虫剤の保持状況を確認して、適宜補充を行う。また、劣化した粉末殺虫剤は水で洗い流せばよい。
なお、防虫シート10は、害虫・不快虫の家屋侵入だけでなく、果樹の周りなどに設置することにより、農作物の保護のためにも使用できる。
実施形態1に係る防虫シート10によれば、基板層11の上下両面に起毛状の粉状体保持層12,13が取り付けられているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、粉末殺虫剤は起毛状の部分に入り込んで保持される。従って、まず上側の粉状体保持層12で粉末殺虫剤を保持させることができる。さらに、基板層11と両面の粉状体保持層12,13を上下方向に貫通する粉末殺虫剤の粉末よりも大きな複数の孔1を設けているので、複数の孔1から粉末殺虫剤を落下させて、下側の粉状体保持層13でも粉末殺虫剤を保持させることができる。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
上方から散布された粉末殺虫剤は、上側の粉状体保持層12、下側の粉状体保持層13で保持されるとともに、孔1から落下して地面と接するものや、落下しきれずに孔1の中に留まるものなど、防虫シートの10の上から下までの間に様々な形で保持される。従って、害虫・不快虫の侵入路を隙間なく遮断することができる。
さらに、粉末殺虫剤は、防虫シート10の中で上下左右に立体的に保持されるため、地面に直接撒くよりも粉末殺虫剤の表面積が増大し、薬剤成分の揮発ガス量を増大させ防虫効果を高めることができる。また、水分による粉末殺虫剤の凝固化も防ぐことができる。
また、上下両面の粉状体保持層12,13に溝部2,3を凹設し、溝部2,3の凹設部上に複数の孔1を設けるので、粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
上側の粉状体保持層12に溝部2を凹設して孔1を設けることにより、溝部2内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔1から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部2内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の粉状体保持層13に溝部3を凹設して孔1を設けることにより、孔1から落下した粉末殺虫剤が溝部3内に広がるので、溝部3内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
さらに、上下両面の粉状体保持層12,13に溝部2,3を凹設し、上側の粉状体保持層12に凹設した溝部2と下側の粉状体保持層13に凹設した溝部3を貫通する位置に複数の孔1を設けるので、孔1の上下に溝部2,3が形成されることとなる。従って、上側の溝部2に溜まった十分な量の粉末殺虫剤を孔1から落下させることができるとともに、その落下した十分な量の粉末殺虫剤が下側の溝部3に広がることとなり、さらに粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
また、基板層11を非透水性とすることにより、雨水等が上側から下側に向けて染み込み、下側の粉末殺虫剤が濡れて凝固してしまうのを防止することができる。また、霜等の水分が下側から上側に向けて染み込み、上側の粉末殺虫剤が濡れて凝固してしまうのを防止することができる。
また、基板層11及び粉状体保持層12,13が可撓性を有することにより、地面に多少の凹凸があっても、地面との間に隙間を発生させることなく設置することができ、隙間から虫の侵入を許してしまうことがない。
また、基板層11及び粉状体保持層12,13を上方から覆うカバー7を設けることにより、粉末殺虫剤を雨風から守ることができる。
もちろん、雨風の心配が少ない場所に設置する場合には、カバー7を設けなくてもよい。
また、実施形態1に係る防虫シート10の効果は以下のように述べることもできる。
すなわち、従来のように粉末殺虫剤を地面に直播きした場合、地面等の水分で平面的に凝固して粉末殺虫剤の表面積は減少してしまう。
これに対して、実施形態1に係る防虫シート10によれば、図15の断面図に示すように、起毛状の粉状体保持層12,13が粉末殺虫剤を起毛の一本一本に付着・保持するため、地面に直播きされ凝固した粉末殺虫剤の平面的状態に比べ、粉末殺虫剤の表面積を大幅に増大させて薬剤効能を高めることができるのである。
次に、図8乃至図11を参照して、本発明の実施形態2に係る防虫シートについて説明する。
図8は、実施形態2に係る防虫シート20の正面図である。図8に示すように、防虫シート20は、基板層21と基板層21の上面に取り付けられた粉状体保持層22から構成されている。
基板層21や粉状体保持層22の材質は、実施形態1に係る防虫シート10と同様である。
図9は防虫シート20の平面図であり、図10は防虫シート20の底面図である。また図11は防虫シート20の側面図である。
図9に示すように、防虫シート20は左右方向に横長な形状であり、複数の孔1が設けられている。孔1は、基板層21と粉状体保持層22を上下方向に貫通するように設けられている。また、孔1の大きさは、粉末殺虫剤が通過可能なように、粉末殺虫剤の粉末よりも大きくなっている。
また、粉状体保持層22には、溝部5が凹設されている。溝部5は、防虫シート20の長手方向に沿って3本設けられており、溝部5の凹設部上には孔1が位置している。なお、溝部5の数や方向は特に限定されておらず、例えば防虫シート20の幅方向に設けてもよい。また、孔1は、溝部5の凹設部上に位置するものもあれば、溝部5以外の部分に位置するものもある。
同様に、基板層21には、溝部4が凹設されている。図10に示すように溝部4は、粉状体保持層22に設けられた溝部5に対応する位置に設けられており、溝部4と溝部5を貫通する位置に、孔1が設けられている。さらに溝部4は、防虫シート20の幅方向に沿った位置にも設けられており、全体として格子状に形成されている。
なお、粉状体保持層22に凹設する溝部5と、基板層21に凹設する溝部4は、必ずしも対応する位置に設ける必要はない。さらに、粉状体保持層22と基板層21のいずれか一方のみに溝部を設けるようにしてもよい。
なお、実施形態2においても、実施形態1と同様に基板層21及び粉状体保持層22を上方から覆うカバー7を設けてもよい。また、地面への固定方法についても実施形態1と同様である。
実施形態2に係る防虫シート20によれば、基板層21の上面に起毛状の粉状体保持層22が取り付けられているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、粉末殺虫剤は起毛状の部分に入り込んで保持される。従って、上側の粉状体保持層22で粉末殺虫剤を保持させることができる。さらに、基板層21と粉状体保持層22を上下方向に貫通する粉末殺虫剤の粉末よりも大きな複数の孔1を設けているので、複数の孔1から粉末殺虫剤を落下させることができる。これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
また、基板層21及び粉状体保持層22に溝部4,5を凹設し、溝部4,5の凹設部上に複数の孔1を設けるので、粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
上側の粉状体保持層22に溝部5を凹設して孔1を設けることにより、溝部5内に粉末殺虫剤を溜めて粉末殺虫剤の濃厚な層を形成するとともに、孔1から下側に十分な量の粉末殺虫剤を落とすことができる。また、上方から溝部5内の粉末殺虫剤の保持状況を確認して補充の目安とすることができる。
下側の基板層21に溝部4を凹設して孔1を設けることにより、孔1から落下した粉末殺虫剤が溝部4内に広がるので、溝部4内に粉末殺虫剤の濃厚な層を形成することができる。
さらに、基板層21及び粉状体保持層22に溝部4,5を凹設し、上側の粉状体保持層22に凹設した溝部5と下側の基板層21に凹設した溝部4を貫通する位置に複数の孔1を設けるので、孔1の上下に溝部4,5が形成されることとなる。従って、上側の溝部5に溜まった十分な量の粉末殺虫剤を孔1から落下させることができるとともに、その落下した十分な量の粉末殺虫剤が下側の溝部4に広がることとなり、さらに粉末殺虫剤を効果的に保持して防虫効果を高めることができる。
次に、図12及び図13を参照して、本発明の実施形態3に係る防虫シートについて説明する。
図12は、実施形態3に係る防虫シート30の正面図である。図12に示すように、防虫シート30は、基板層31と基板層31の下面に取り付けられた粉状体保持層32から構成されている。
基板層31や粉状体保持層32の材質は、実施形態1に係る防虫シート10と同様である。また、防虫シート30には、実施形態2に係る防虫シート20と同様に、基板層31と粉状体保持層32を上下方向に貫通するように粉末殺虫剤の粉末よりも大きな複数の孔1が設けられている。
実施形態3に係る防虫シート30によれば、基板層31の下面に起毛状の粉状体保持層32が取り付けられており、さらに、基板層31と粉状体保持層32を上下方向に貫通する粉末殺虫剤の粉末よりも大きな複数の孔1を設けているので、上方から粉末殺虫剤を散布すると、複数の孔1から粉末殺虫剤を落下させることができる。そして、落下した粉末殺虫剤は粉状体保持層32の起毛状の部分に入り込んで保持される。
これにより、粉末殺虫剤が流失したり飛散したりするのを防止することができ、粉末殺虫剤を長期的に保持させることができる。
なお、実施形態3においても、実施形態2と同様に、基板層31及び粉状体保持層32の両方、又はいずれか一方に溝部を設けてもよい。その場合、実施形態2における効果と同様の効果を得ることができる。
また、実施形態3においても、実施形態1と同様に基板層31及び粉状体保持層32を上方から覆うカバー7を設けてもよい。また、地面への固定方法についても実施形態1と同様である。
ただし、図13の断面図に示すように、防虫シート30を二つ折り状態にして支持具9で支持するようにしてもよい。このようにすれば、カバー7を設けずに粉末殺虫剤を雨風から守ることができる。
本発明の実施形態1に係る防虫シートの正面図である。 実施形態1に係る防虫シートの平面図である。 実施形態1に係る防虫シートの側面図である。 実施形態1に係る防虫シートにカバーを設けた状態を示す斜視図である。 図4のA−A拡大断面図である。 実施形態1に係る防虫シートの固定方法を示す断面図である。 実施形態1に係る防虫シートの固定方法を示す断面図である。 実施形態2に係る防虫シートの正面図である。 実施形態2に係る防虫シートの平面図である。 実施形態2に係る防虫シートの底面図である。 実施形態2に係る防虫シートの側面図である。 実施形態3に係る防虫シートの正面図である。 実施形態3に係る防虫シートの設置状態を示す断面図である。 従来例に係る粉末殺虫剤の使用状態を示す斜視図である。 実施形態1に係る防虫シートで粉末殺虫剤を保持した状態を示す断面図である。
符号の説明
1 孔
2 溝部
3 溝部
4 溝部
5 溝部
6 支持具
7 カバー
8a ペグ
8b プラスチック板
8c 両面テープ
8d 針金
9 支持具
10 防虫シート
11 基板層
12 粉状体保持層
13 粉状体保持層
20 防虫シート
21 基板層
22 粉状体保持層
30 防虫シート
31 基板層
32 粉状体保持層
100 家屋
200 粉末殺虫剤
300 地面
400 地面

Claims (5)

  1. 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
    基板層と前記基板層の上下両面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記両面の粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
    上方から散布した粉末殺虫剤を、上側の粉状体保持層で保持させるとともに、前記複数の孔から落下させて下側の粉状体保持層で保持させ、
    前記両面の粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。
  2. 前記両面の粉状体保持層に溝部を凹設し、上側の粉状体保持層に凹設した溝部と下側の粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に、前記複数の孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の防虫シート。
  3. 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
    基板層と前記基板層の上面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
    上方から散布した粉末殺虫剤を、前記粉状体保持層で保持させるとともに、前記複数の孔から落下させ、
    前記基板層及び前記粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。
  4. 粉末殺虫剤を保持させて地面に配置し、地面からの虫の進入を防止する防虫シートであって、
    基板層と前記基板層の下面に取り付けられた起毛状の粉状体保持層とからなり、前記基板層と前記粉状体保持層を上下方向に貫通する複数の孔を設け、
    上方から散布した粉末殺虫剤を、前記複数の孔から落下させて前記粉状体保持層で保持させ、
    前記基板層及び前記粉状体保持層の少なくとも一つに溝部を凹設し、前記溝部の凹設部上に前記複数の孔を設けたことを特徴とする防虫シート。
  5. 前記基板層及び前記粉状体保持層に溝部を凹設し、前記基板層に凹設した溝部と前記粉状体保持層に凹設した溝部を貫通する位置に、前記複数の孔を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の防虫シート。
JP2005365449A 2005-12-19 2005-12-19 防虫シート Expired - Fee Related JP3979539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005365449A JP3979539B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 防虫シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005365449A JP3979539B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 防虫シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007166926A JP2007166926A (ja) 2007-07-05
JP3979539B2 true JP3979539B2 (ja) 2007-09-19

Family

ID=38294311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005365449A Expired - Fee Related JP3979539B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 防虫シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3979539B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5876429B2 (ja) * 2013-03-07 2016-03-02 東日本電信電話株式会社 ケーブル保護具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007166926A (ja) 2007-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2008063540A1 (en) Insect control tape
US6691454B1 (en) System for repelling garden slugs
AU717872B2 (en) Pesticidal barrier
JP2004524009A (ja) 昆虫の蔓延から樹木及び構造体を保護するシステム
JP3979539B2 (ja) 防虫シート
KR100990650B1 (ko) 해충 방제용 수목 보호대
US20110214338A1 (en) Pest deterrent system
JP2009178116A (ja) 害虫防除具及びそれを用いた害虫防除材並びに害虫防除方法
JP2584684B2 (ja) 人工芝生を用いた地被植物もしくは低潅木などの植栽方法
JP6356078B2 (ja) 防蟻・防草シート及び建物の防蟻構造
KR20220076854A (ko) 수목용 해충 포집기
JP3562173B2 (ja) のり面防草構造体
KR20000013561A (ko) 병해충 방제용 수목보호대
JP2964811B2 (ja) 防蟻装置
WO2008034069A3 (en) Net material
KR200331685Y1 (ko) 수목(壽木)의 병해충 예방을 위한 보호대
KR20140025911A (ko) 멀칭시트
JPH11253086A (ja) 保湿材入りナメクジ駆除容器
JPS6282141A (ja) 独立基礎の害虫防止装置
JP5208840B2 (ja) 防蟻方法
KR200331589Y1 (ko) 해충 방제용 수목 보호대
JPH045615Y2 (ja)
KR200258402Y1 (ko) 과일 보호용 봉지
JP2001000091A (ja) 樹木用害虫駆除具
JP3043423U (ja) 雑草繁殖防止敷設部材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20070417

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070522

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120706

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130706

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees