JP3978545B2 - 石炭ガス化装置及び該装置のスラグ排出方法 - Google Patents

石炭ガス化装置及び該装置のスラグ排出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭中の灰分を溶融させてスラグ化し、ガス化炉に連結したロックホッパを経由して系外へ排出する装置に係り、特にガス化炉とスラグロックホッパとの間の連結部に閉塞したスラグを解消する石炭ガス化装置及び該装置を用いるスラグ排出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭は豊富な埋蔵量を持つ有用なエネルギー源であるが、十数%の灰分(アルミナ、シリカ等)や有害金属(Cr、Hg等)を含むため、その処置法が難しく適用範囲を狭めていた。しかし噴流層石炭ガス化装置等では、石炭を酸素等の酸化剤により高温下で部分燃焼して有用なガスを生成するとともに灰分を溶融させ、有害成分が溶出しにくいスラグとして系外に取り出すことができる。このため、利用分野が広がり、特に発電用プラントの燃料として、あるいは産業用プラントの原料として有望視されている。なお、高いガス化効率が得られる噴流層ガス化法については、例えば特開昭59−176391号公報に開示されている。
【0003】
このように、噴流層ガス化装置では、原料中の灰分をスラグとして排出するものであるが、ガス化部下部のスラグタップからスラグを安定して落下させる方法としては特開昭60−92391号、実開昭61−98840号、実開昭62−162244号及び実開平3−70256号等の各公報に開示されている。さらに、スラグタップから落下したスラグを貯めるスラグ冷却部に関する考案として、実開平3−123537号公報では落下スラグを水中で粉砕する考案が、実開平1−161241号公報ではスラグ冷却部に注入する冷却水に攪拌流を与える考案が、また、特願平5−153389号ではガス化炉とスラグロックホッパ間の弁と、ガス化炉との間の連結管に気体を注入するノズルを配置する考案が開示されている。
【0004】
前記従来技術のうち、図8は特願平5−153389号に記載された方法であり、噴流層ガス化装置のスラグ排出ライン廻りの系統図例を示したものである。この装置ではライン3より微粉炭を搬送し、ライン4を用いてガス化剤(酸素含有ガス等)をバーナ2より高温の加圧されたガス化炉1内に噴入しガス化部6で部分燃焼させる構成であり、この部分燃焼で生じる生成ガス32を得るものである。ここでは、後流の装置構成及び工程は省略している。
【0005】
一方、前記部分燃焼に伴い副産物として石炭中の灰分は溶融して溶融スラグ9になる。この溶融スラグ9をガス化炉1の底部に設けたスラグタップ排出孔5に沿って流下させ、その下方に空間部11を隔てて冷却部7に満たしたスラグ冷却水8内に流下させて、水砕し、急冷却して水砕スラグ(スラグ)10としたのち冷却部7のスラグ排出孔33より排出する。排出性をよくする目的で冷却部7内にスラグ破砕機を設け、水砕スラグ10をさらに破砕することも行われるが、ここでは省略する。
【0006】
排出された水砕スラグ10は、ガス化炉1の下方に配置した弁25と連結管47cとよりなる連結部47を経由し、ほぼ同じ圧力に保たれたスラグロックホッパ14に送られ一定時間貯留される。この時間をスラグ沈殿と称する。一定時間が経過後にスラグロックホッパ14に貯められた水砕スラグ10は、弁25を閉止して弁26を開けスラグロックホッパ14内を大気圧にしたのち、弁30を開け弁31から加圧冷却水15を供給して水砕スラグ10を切り崩しながら系外に取り出す。この時間をスラグ排出と称する。抜き出された水砕スラグ10は冷却水19により搬送ライン20等を経由して運ばれる。排出が終了すると弁30を閉止し加圧冷却水15によりスラグロックホッパ14内に冷却水16の水張りを行った後、弁26を閉止して加圧を行う。この時間をそれぞれ水張り、加圧とする。加圧が終了すると弁25を開けてガス化炉1とスラグロックホッパ14とを接続し、再びスラグ沈殿を行う。
【0007】
噴流層ガス化装置では石炭の質やガス化部6及び空間部11等の温度等の条件が僅かに異なることにより、溶融スラグ9の性質が変化することで水砕や破砕後の水砕スラグ10の粒径や形状が変わり、時には糸状のものが生成したりすることがある。スラグ落下中にはガス化炉1の底部に設けたスラグ排出孔33から連結部47を通ってスラグロックホッパ14に落下するが、スラグ排出中には連結部47の弁25より上方に水砕スラグ10が滞積し、この期間中に糸状のものが互いに絡み合ったり、粒状のものが圧密されることによりブリッジが形成されて連結管47cや弁25が閉塞し、ガス化炉1からスラグロックホッパ14に水砕スラグ10が移動できなくなることがある。水砕スラグ10の閉塞を解消できないときには次第に冷却部7に水砕スラグ10が滞積し、溶融スラグ9が水砕されずガス化炉1の内部にまで充満するため運転を止めざるを得なくなる。
【0008】
この問題に対して、従来技術では弁25より上部の連結管47cに気体を注入するノズル43及び弁44を設けて、注入されるガスによりブリッジを壊し、スラグを安定して系外に排出しようとするものである。また、同公報及び特願平5−160612には連結管47cにスラグの移動する音を検出する機器(マイクロホン等)を設け、スラグの閉塞を検出する方法が開示されている。なお図8にはエジェクタ17、差圧発信器28、冷却水供給ライン12及び弁21,22等が図示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の石炭ガス化装置にあっては、上部の連結管に気体を注入することにより閉塞しているスラグを切り崩すために、短時間で大量の気体を供給することが必要であり、より効果的に実施するためにはガス化炉の運転圧力よりも著しく高い圧力の気体供給源が必要であった。また、スラグ落下中におけるスラグが連結管の管壁に接触する確率が低く、それにより生じる衝撃音及び摩擦音を発生させる手段については明記されておらず、スラグの落下状況の検出精度が低いという問題点があった。
【0010】
本発明の課題は、スラグの閉塞の発生を確実に検出し、スラグの閉塞が軽微なうちに効果的に閉塞を解消することのできる石炭ガス化装置及び該装置を用いるスラグ排出方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明に係る石炭ガス化装置は、ガス化炉で生成された溶融スラグをスラグ冷却水中に流下させて急冷して水砕し、該スラグを連結部を介してスラグロックホッパに落下させて貯留したのち排出する石炭ガス化装置において、前記連結部前記スラグで閉塞された際に該閉塞を解消するように、前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた気体注入ラインより前記連結部に気体を急上昇させる第1の解消手段及び/又は前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた冷却水抜出しラインから冷却水を抜出して前記連結部の冷却水を急下降させる第2の解消手段を設けて構成される。
【0014】
さらにスラグの落下状況を検出する手段を設け、検出する手段は、落下中のスラグと接触するように連結部の下部に設けられたスラグ接触部であり、スラグの接触による音及び/又は振動の検出器を設けた構成でもよい。
【0016】
またスラグ接触部は、少なくとも検出棒、連結部の下部に形成された傾斜管又は曲げ管であり、検出器は、スラグ接触部の近傍の圧力容器の内部又は外部に付設される構成でもよい。
【0017】
さらに、ガス化炉で生成された溶融スラグをスラグ冷却水中に流下させて急冷して水砕し、該スラグを連結部を介してスラグロックホッパに落下させて貯留したのち排出する石炭ガス化装置のスラグ排出方法において、前記連結部が前記スラグで閉塞された際に該閉塞を解消するように、前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた気体注入ラインより前記連結部に気体を急上昇させる操作及び/又は前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた冷却水抜出しラインから冷却水を抜出して前記連結部の冷却水を急下降させる操作を行なう
【0018】
本発明によれば、スラグロックホッパ上部近傍に気体注入ラインを設けたため、ガス化炉とスラグロックホッパとの間の連結部にスラグ閉塞が発生すると、連結部に気体が急上昇され閉塞が解消される。またスラグロックホッパ上部近傍に冷却水抜出しラインを設けたため、連結部に冷却水が急下降され閉塞が解消される。そして連絡部の弁より下方の連結管に落下スラグを検出するスラグ接触部を形成し、かつ検出器を付設したため、落下するスラグがスラグ接触部に確実に当たって連結部における閉塞の有無の検出精度が向上される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1を参照しながら説明する。図1に示すように、ガス化炉1のガス化部6で生成された溶融スラグ9を冷却部7内のスラグ冷却水8中に流下させて急冷するとともにスラグ(水砕スラグ)10に水砕し、スラグ10をガス化炉1より下方に位置する弁25及び連結管37cよりなる連絡部37を経て落下しスラグロックホッパ14に一時貯留したのち系外に排出する石炭ガス化装置であって、連絡部37は、スラグ10で閉塞された際にスラグ10を解消するように気体を急上昇させる第1の解消手段を付設している構成である。そして第1の解消手段は、スラグロックホッパ14上部近傍である連結管37cの下部又はスラグロックホッパ14上部のいずれか一方に設けられた弁27を含む気体注入ライン23である。
【0021】
本実施の形態は次のように作用する。連結管37c又は弁25でスラグ閉塞が発生したことがスラグ落下振動検出器34で検出されると、演算器35及び制御器36により、一旦、連結管37cに設けた弁(調整弁)25を閉止し、気体注入ライン23の弁(調整弁)27を開にする信号を送り、スラグロックホッパ14に任意量の気体を注入する。弁27を閉止して気体注入が完了したのち弁25を開にする信号を送る。これにより、スラグロックホッパ14に貯められた気体は一気に連結管37c及び弁25を通ってガス化炉1の冷却部7に向かって上昇し、連結管37cより上方にブリッジを形成して閉塞しているスラグ10の間をくぐり抜け、気体の上昇する浮力によって閉塞を解消してスラグ冷却水8を通って空間部11からガス化部6に抜ける。閉塞していたスラグ10は、気体が貫通後に連結部37を通ってスラグロックホッパ14に落下し始める。以上のように本実施の形態では、スラグロックホッパ内に一旦、大量の気体を貯めることができるため、スラグの閉塞を解消するのに必要な気体量を供給流量の小さな供給源からも調達することができる。
【0022】
また、本実施の形態では、気体注入完了後に弁31を開して、加圧冷却水15によりスラグロックホッパ14の圧力をガス化炉1の運転圧力よりも高く加圧したのち、弁25を開にすることにより、スラグロックホッパ14に貯められた気体の膨脹に伴いブリッジしているスラグを粉砕し、より効果的に閉塞を解消することができる。このような運用の場合には圧力が低い気体供給源でも使用できる特徴もある。なお、気体注入ライン23の設置位置はスラグロックホッパ14に限られず、ガス化炉1とスラグロックホッパ14との間の弁25より下方の連結管37cでも前記と同様の効果を得ることができる。
【0023】
この実施の形態によれば、圧力容器内に設置したガス化炉1内で燃焼される石炭等の灰分を溶融流動化して生じる溶融スラグ9を、装置の底部に設けた冷却部7に貯められたスラグ冷却水8に流下させて冷却すると同時に水砕スラグ10とし、連結部37及びスラグロックホッパ14を通して系外に抜出す構成であり、ガス化炉1とスラグロックホッパ14との間の弁25の下部の連結管37c又はスラグロックホッパ14の上部に気体注入ライン23を設けたものである。そして気体を一旦スラグロックホッパ14内に貯めたのち連結部37の弁25を開放することにより、一気に大量の気体を連結部37に注入することができ、また、低圧の気体でも加圧することができるため、スラグロックホッパ14内に封入された気体は、冷却部7へ上昇するのでブリッジしているスラグの閉塞を効果的に解消することができる。
【0024】
本発明の他の実施の形態を図2に示す。この他の実施の形態の図1に示す一実施の形態と異なる点は、連結部37に冷却水を急下降させるように、第2の解消手段としてスラグロックホッパ14の上部近傍に弁40を含む冷却水抜出しライン39を設けた構成である。
【0025】
この他の実施の形態は次のように作用する。スラグ落下振動検出器34からの信号により連結管37cでスラグ閉塞が発生したことを感知すると、制御器36から、冷却抜出しライン13の弁(調整弁)22の開度を除々に小さくし、同時に冷却水抜出しライン39の弁40を除々に開にする信号を送り、スラグロックホッパ14内の圧力を大気圧に低下させ、冷却水の移動方向を冷却部7から連結部37に向かって下方にする。この時、冷却水抜出しライン39は大気中に開放されているため、スラグロックホッパ14の圧力が低下し、連結部37のスラグ閉塞部の上方よりガス化炉1の圧力が除々に掛かり、ブリッジが解消されるとともにスラグ10は連結部37の下方にスラグロックホッパ14に向かって落下し、閉塞解消後のスラグ10が連結部37内を再び閉塞することがない。なお、この操作に伴い冷却部7内のスラグ冷却水8のレベルが低下するため、弁(調整弁)21の開度を大きくして冷却水供給ライン12からの冷却水注入量を調整することが必要である。連結部37でのスラグ閉塞が解消されるとスラグ落下振動検出器34からの信号が継続して通常のレベルで検出され、制御器36からまず冷却水抜出しライン39の弁40の開度を除々に小さくし、合わせて弁21の開度を通常値に戻し、冷却水抜出しライン12の弁21の開度によりスラグ冷却水8のレベルを制御する。なお、冷却水抜出しライン39の設置位置は本実施の形態に限らず、弁25の下方からスラグロックホッパ14の弁30の間であれば、スラグロックホッパ14に直接設置しても同様の効果を得ることができる。
【0026】
この他の実施の形態によれば、連結部37のスラグ10のブリッジを解消する第2の解消手段として、連結管37cの下部又はスラグロックホッパ14に冷却水抜出しライン39及び弁40を設けたものである。ブリッジしていたスラグ10の解消方向と水放出方向とが一致しているため、一旦閉塞が解消されたスラグが連結部37を再度閉塞することがなく効果的なスラグ排出ができる。
【0027】
本発明の他の実施例としてガス化炉の系統図を図3に示す。図3は連結部37の弁25の連結管37cの下方にスラグ接触部(検出する手段)37aを形成してスラグ落下振動検出器34を配置し、その信号を演算器35並びに制御器36に入力し、スラグ閉塞を解消する気体注入ライン23の弁27及び/又は冷却水抜出しラインの弁等の操作機器に接続したものである。ただし、演算器35並びに制御器36は信号を増幅して装置を運転制御する場合に設置するもので、スラグ落下振動検出器34のみでもスラグの落下状況を監視することができる。すなわちスラグ10の落下状況を検出する手段を設け、検出する手段は、落下中のスラグ10と接触するように連結部37の下部に形成したスラグ接触部37aであり、スラグの接触による音及び/又は振動の検出器(スラグ落下振動検出器)34を付設している構成である。
【0028】
本実施の形態によれば、ガス化炉とスラグロックホッパとの間の連結部において確実にスラグの衝撃音及び摩擦音が発生し、スラグの落下状況を検出する検出精度が向上する。
【0029】
本発明の他の実施例として図4は、連結管37cに検出棒38を挿着し、検出棒38の配管外の一端あるいは近傍の連結管37の外面にスラグ落下振動検出器34を設置したものである。
【0030】
以上のような構成を示す本実施の形態は次のように作用する。水砕スラグ10はスラグ沈殿期間中は冷却部7に貯められたスラグ冷却水8の中を沈降し、スラグ排出孔33から連結部37を通ってスラグロックホッパ14に貯留される。水砕スラグ10は連結管37cを通過する際に検出棒38に衝突し、その際に発生する音及び/又は振動が検出棒38の配管外の端部やその近傍の連結管37cの配管外面に伝達される。その音及び/又は振動はスラグ落下振動検出器34によって信号として検出され演算器35並びに制御器36に送られる。スラグ落下振動検出器34には音及び/又は振動を振動速度や振動加速度として出力するいろいろな型式のものがあり、一部の音を検出するマイクロフォンも同様の機能を持っており、振動の検出に限られるものではない。また演算器35や制御器36ではスラグ落下振動検出器34の信号が例えば振動加速度の場合には、外部において音響として監視することができる。あるいはその振動速度信号を時間積分値である振動速度、あるいはさらに時間積分した振幅として処理して出力することができるが、いずれの場合でも下記と同様な検出が可能である。ここでは振動加速度として検出する場合について説明する。
【0031】
図5は、スラグ落下振動検出器34の出力信号である振動加速(単位G)の経時変化を示したものである。スラグ沈殿期間中には水砕スラグ10が検出棒38に衝突する際に発生する振動に伴い0.25〜0.3Gの信号が検出されているが、スラグ排出期間中においては、弁25を閉止しているため水砕スラグ10がガス化炉1の底部に滞留されるため信号は検出されない。次にスラグロックホッパ14を加圧したのちガス化炉1と弁25を開して連結を行い、スラグ沈殿を開始する際に連結部37でスラグ閉塞が発生すると図示のように通常のスラグ落下に伴う信号が検出されず、直ちに制御器36から弁27を開にする信号を送って気体注入ライン23よりガスを注入し、その後スラグ閉塞が解消されるに伴い閉塞されていた水砕スラグ10が一気に落下するため0.4Gの幾分大きな信号がしばらく観測され、その後安定したスラグ排出に伴い0.25Gの信号が検出されるのが確認されている。
【0032】
図6に本発明の他の実施例を示す。図1における連結管37c上に設置するスラグ落下振動検出器34廻りを中心に拡大して示したものである。本実施の形態は連結管37cの下部にスラグ接触部37aである傾斜部あるいはベンド部を設け、傾斜部の下側外面にスラグ落下振動検出器34を設置したものである。その傾斜角度は水平線に対してスラグの水中での安息角(スラグの粒度により異なるが1mm以下のスラグで約30°)以上で、落下スラグが連結管内面に接触する角度にすることが望ましい。これにより図4に示す実施の形態のように容器内部に検出棒38のような突起部ができないため、水砕スラグ10が配管等の容器内部に閉塞することを抑制できるようにしたものである。この場合、水砕スラグ10が落下するに伴い必ず傾斜部の下面に一旦衝突し、その後内面を転がるように移動していくためにスラグ落下振動検出器34での信号の検出感度が向上し、監視精度が良好になる。
【0033】
図7に本発明の他の実施の形態を示す。図1における連結管37c上に設置するスラグ落下振動検出器34廻りを中心に拡大して示した図である。本実施の形態では連結管37cに傾斜あるいはベンド部を設け、傾斜部の下側外面にスラグ落下振動検出器34を設置したものである。これにより水中の音及び/又は振動を直接計測できるとともに、落下する水砕スラグに汚染されることがなくスラグ落下振動検出器34による検出感度が向上する。
【0034】
なお、図2に示す実施の形態は連結部37でのスラグ閉塞を効果的に解消する装置及び方法であり、単独でも連結部37内でのスラグ閉塞解消に有効であるが、例えば図1に示す実施の形態では連結部37から冷却部7内にかけて多量のスラグがブリッジ形成している場合にも、ガスの注入量や圧力を増加することでブリッジを壊すことができるのに対して、図2に示す実施の形態ではこのような冷却部7内でのブリッジに対しては、逆にスラグを圧密する結果となって閉塞を解消できない場合がある。このような冷却部7内にまで達する比較的多量のスラグ閉塞に対しては、まず図1に示す実施の形態により閉塞しているスラグを上方に吹き上げてから排出する方法を適用させ、次に図2に示す実施の形態を適用することにより確実にスラグ閉塞を解消できる。
【0035】
また、図4に示す実施の形態では、連結管37cでのスラグ閉塞を軽微な内に確実に検出することができる手段であるが、図1に示す実施の形態によるスラグ閉塞解消手段(第1の解消手段)又は図2に示す実施の形態によるスラグ閉塞解消手段(第2の解消手段)とをそれぞれ組合わせて、あるいはこれら3つの実施の形態を同時に組合わせて使用することにより、スラグ閉塞を軽微な内に効果的に確実に解消できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス化炉とスラグロックホッパとの間の連絡部がスラグ閉塞された際、解消手段により連絡部に気体が急上昇及び/又は冷却水が急下降されるため、スラグの閉塞を軽微な内に効果的に解消することができる。また検出する手段等により、オンラインにおけるスラグ落下状況の監視精度が向上し、かつ閉塞解消の良否を直ちに検知して各解消手段を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の系統図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の系統図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の系統図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の連絡管の断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すスラグ落下振動検出器の出力信号である振動加速度の経時変化を示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の連絡管の断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す石炭ガス化炉装置の連絡管の断面図である。
【図8】従来技術を示す石炭ガス化炉装置の系統図である。
【符号の説明】
1 ガス化炉
6 ガス化部
7 冷却部
8 スラグ冷却水
9 溶融スラグ
10 水砕スラグ
12 冷却水藻供給ライン
13 冷却水抜出しライン
14 スラグロックホッパ
15 加圧冷却水
16,19 冷却水
17 エジェクタ
21,22,25,27 弁
23,43 気体注入ライン
24 空気抜きライン
28差圧発振器
30,31,40,44 弁
32 生成ガス
33 スラグ排出孔
34 スラグ落下振動検出器
35 演算器
37,47 連結部
37a スラグ接触部
37c,47c 連結管
38 検出棒
39 冷却水抜出しライン

Claims (4)

  1. ガス化炉で生成された溶融スラグをスラグ冷却水中に流下させて急冷して水砕し、該スラグを連結部を介してスラグロックホッパに落下させて貯留したのち排出する石炭ガス化装置において、前記連結部前記スラグで閉塞された際に該閉塞を解消するように、前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた気体注入ラインより前記連結部に気体を急上昇させる第1の解消手段及び/又は前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた冷却水抜出しラインから冷却水を抜出して前記連結部の冷却水を急下降させる第2の解消手段を設けたことを特徴とする石炭ガス化装置。
  2. 請求項記載の石炭ガス化装置において、スラグの落下状況を検出する手段を設け、該検出する手段は、落下中の前記スラグと接触するように連結部の下部に設けられたスラグ接触部であり、前記スラグの接触による音及び/又は振動の検出器を設けたことを特徴とする石炭ガス化装置。
  3. 請求項記載の石炭ガス化装置において、スラグ接触部は、少なくとも検出棒、連結部の下部に形成された傾斜管又は曲げ管であり、検出器は、前記スラグ接触部の近傍の圧力容器の内部又は外部に設けられたことを特徴とする石炭ガス化装置。
  4. ガス化炉で生成された溶融スラグをスラグ冷却水中に流下させて急冷して水砕し、該スラグを連結部を介してスラグロックホッパに落下させて貯留したのち排出する石炭ガス化装置のスラグ排出方法において、前記連結部が前記スラグで閉塞された際に該閉塞を解消するように、前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた気体注入ラインより前記連結部に気体を急上昇させる操作及び/又は前記スラグロックホッパの上部近傍に設けられた冷却水抜出しラインから冷却水を抜出して前記連結部の冷却水を急下降させる操作を行なうことを特徴とする石炭ガス化装置のスラグ排出方法。
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