JPH0778224B2 - 微粉炭ガス化炉 - Google Patents

微粉炭ガス化炉

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JPH0778224B2
JPH0778224B2 JP16061293A JP16061293A JPH0778224B2 JP H0778224 B2 JPH0778224 B2 JP H0778224B2 JP 16061293 A JP16061293 A JP 16061293A JP 16061293 A JP16061293 A JP 16061293A JP H0778224 B2 JPH0778224 B2 JP H0778224B2
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gasification
hopper
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昭雄 植田
陸雄 山田
栄次 木田
真二 田中
文彦 花山
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭に代表される微粉
固体炭素質原料をガス化する気流層方式のガス化装置に
おいて、該ガス化装置内をスラグが搬送されていること
を検出する機器を備えた微粉炭ガス化炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石炭などの固体炭素質原料をガス
化する炉の方式には、固定層、流動層、気流層等の各種
方式が提案されている。これらの方式の中で、気流層方
式は、原料を微粉にして酸素や空気などの酸化剤と共に
原料の灰の融点以上の温度(1300〜1600℃)の炉内に供
給して、原料中の可燃分をガスに、灰分をスラグに変換
する方式である。このため、他の方式に比較し気流層方
式は、ガス化効率が高く、適用炭種が広く、さらに、環
境適合性が優れているなどの特徴を有している。したが
って、この方式から取り出されたガスは、複合発電装置
及び燃料電池などの燃料や、合成ガスなどの原料の製造
に適しているので、国内あるいは国外で開発が進められ
ている。なお、高いガス化効率が得られる気流層ガス化
法については、例えば特開昭59−176391号公報に開示さ
れている。
【0003】上記のように、気流層ガス化炉では、原料
中の灰分をスラグとして排出するものであるが、ガス化
部の下部のスラグタップからスラグを安定して流下させ
る方法としては特開昭60−92391号、実開昭61−98840
号、実開昭62−162244号、実開平3−70256号の各公報に
開示されている。さらに、スラグタップから流下したス
ラグを溜めるクエンチ部に関する考案として、実開平3
−123537号公報では流下スラグを水中で粉砕する考案
が、また、実開平1−161241号公報では前記クエンチ部
内で水砕されたスラグを排出させるために、クエンチ部
に注入する冷却水に撹拌流を与えたり、クエンチ部から
スラグロックホッパへのスラグ排出時にスラグが流れ落
ちる方向に冷却水の流れを変える考案が記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記で述べた技術で
は、実際に水砕されたスラグが前記ガス化装置内を搬送
され系外に排出されているかどうかを確認する手段が配
置されていないので、安定したガス化炉の運転ができな
い。少なくとも加圧されたガス化炉から常圧の系外にス
ラグを安定して搬送し排出させなければガス化炉を連続
運転させることができない。一旦常圧にしてスラグを抜
き出した後に、前記スラグ搬送ライン中でスラグが閉塞
していても特にガス化炉がそれによって破損することは
ないが、スラグロックホッパ内を加圧状態から常圧に降
圧しているときに、該スラグロックホッパに接続された
スラグ搬送ラインでスラグの閉塞が発生した場合、スラ
グロックホッパ内でもスラグが堆積するので、結果的に
は加圧状態においてもスラグによる閉塞を起こしてしま
う。そうすると、ガス化炉が破損したり、ガス化炉の機
能の再起動ができなくなる場合もある。
【0005】本発明の目的は、加圧状態のガス化炉の系
内のスラグを安定して搬送させることにより、安全でか
つ長時間の連続運転が可能な微粉炭ガス化炉とすること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、炉内の温度
が少なくとも微粉固体原料の灰の溶融温度に保持され、
さらに加圧された炉内で、酸化剤を用いて前記原料の可
燃分を一酸化炭素及び水素からなる生成ガスに、前記原
料の灰分をスラグにそれぞれ変換するガス化部と、該ガ
ス化部の上方に配置され前記生成ガスから熱を回収する
熱回収部と、前記ガス化部の下方に配置され流下してく
る前記スラグを水砕させる冷却水が溜められているクエ
ンチ部とを含んでなるガス化炉と、該ガス化炉の下部に
弁を介して連結されたスラグロックホッパと、該スラグ
ロックホッパの下方に配置されたエジェクタと、前記ス
ラグロックホッパと弁を介して前記エジェクタのデイフ
ューザのど部とを連結する連結部と、前記エジェクタの
デイフューザ出口に接続され前記スラグを冷却水で搬送
するスラグ搬送ラインと、搬送されたスラグと水を分離
する固液分離装置と、分離されたスラグがベルトコンベ
ヤを用いて投入されるスラグホッパと、前記ガス化部に
原料を供給する原料供給部とを含んで構成された微粉炭
ガス化装置において、前記クエンチ部から、前記スラグ
ホッパまでの間に、スラグが搬送されているか否かを検
出するスラグ搬送検出手段を配置することで達成され
る。
【0007】
【作用】上記構成によれば、前記クエンチ部から、固液
分離されたスラグを溜める前記スラグホッパまでの間
を、スラグ搬送用の冷却水のみが移動している時と、ス
ラグと冷却水の混合液が移動している時とでは、搬送ラ
インの圧力あるいは圧力損失量、あるいは搬送ラインか
ら発せられる音、に違いが生じる。したがって、冷却水
のみが移動している時と、スラグと冷却水の混合液が移
動している時とのラインの圧力あるいは圧力損失量、あ
るいは搬送ラインから発せられる音の違いを示す値を比
較することによって、スラグが安定して搬送されている
か否かが検出できる。
【0008】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1に示す。ガス化
炉本体10は、石炭中の可燃分を水素及び一酸化炭素か
らなるガスに変換するとともに石炭中の灰分をスラグ3
8に変換するガス化部11と、該ガス化部11の下方に
配置され前記スラグを水砕するスラグ冷却水18を溜め
ているクエンチ部12と、前記ガス化部11の上方に配
置されガス化部11で発生した生成ガスからの熱を回収
する熱回収部13とを含んで構成されている。
【0009】前記ガス化部11は、炉壁39を貫通して
配置され、一端は炉内に開口し、他端は原料供給ライン
4、5及び酸化剤供給ライン6、7にそれぞれ接続され
たバーナ8、9と、スラグ38をクエンチ部12に落下
させるスラグタップ33を含んで構成されている。原料
供給部は原料供給フイーダ1と、該フイーダ1に原料分
配器3を介して接続されている前記原料供給ライン4、
5を含んで構成されいる。前記熱回収部13は、内径が
前記ガス化部11より絞られた絞り部62と、該絞り部
62の上部にあって内径がその上部に向かって順次拡大
する拡大部63を含んでガス化炉10の内周面に沿って
炉内周面との間に空間61をもって同心に配置された伝
熱管60と、生成ガスの熱を回収する前記伝熱管60で
構成された熱回収ボイラ用のボイラ水給水ライン14お
よびボイラ水出口ライン15とを含んで構成されてい
る。
【0010】ガス化炉本体10の下方に、弁20を介し
て連結管40でクエンチ部12と連結されているスラグ
ロックホッパ21が配置され、該スラグロックホッパ2
1には、弁22を介して高圧水を注水させる高圧水注水
ライン23と、弁24を介して高圧水をオーバフローさ
せる高圧水吐出ライン25が設けられている。さらに、
前記スラグロックホッパ21の下方に配置されたエジェ
クタ28と、前記スラグロックホッパ21と弁26を介
して前記エジェクタ28のデイフューザのど部65とを
連結する連結部64と、前記エジェクタ28を作動させ
る冷却水ライン27が配置されている。また、前記スラ
グロックホッパ21からスラグと水を取り出しスラグ3
8を前記冷却水で搬送させるスラグ搬送ライン29が前
記エジェクタ28のデイフューザ出口67に接続されて
いる。該スラグ搬送ライン29の下流に、該スラグ搬送
ライン29で搬送されたスラグ38と水を分離する固液
分離装置30と、該固液分離装置30で分離されたスラ
グ38のみがベルトコンベヤ31によって投入されるス
ラグホッパ32とが配置されている。
【0011】スラグがスラグ搬送ライン29の中を搬送
されているか否かを検出する機器の構成は、前記スラグ
搬送ライン29に配置されスラグ該搬送ライン29の中
をスラグが移動するとき発生する音を検出するマイクロ
ホン35と、該マイクロホン35の信号を入力として前
記原料供給フィーダ1を制御する演算器34と、該演算
器34と前記マイクロホン35および原料供給フィーダ
1の間にそれぞれ接続されている信号ライン36、37
とからなる。
【0012】原料をバーナ8、9でガス化部11に噴出
させ、生成ガスとスラグに変換しているときは、弁2
0、24、22、26は閉じている。ガス化部11で生
成され1300〜1600℃に溶融したスラグ38がクエンチ部
12の冷却水18の中に落下すると、スラグ38は表面
と内部との間の数百度の温度差により生じる熱応力で数
mmの粒径に水砕され、該水砕されたスラグ38はクエ
ンチ部12の冷却水18の中に一旦溜められる。
【0013】弁22、24を開いて高圧水でスラグロッ
クホッパ21内を満水にし、弁24を閉じて、スラグロ
ックホッパ21の圧力をガス化部11と同じ圧力に昇圧
した後、弁22を閉めて高圧水の流れを止め、弁20を
開放し、クエンチ部12からクエンチ部12の底部に溜
められていたスラグ38をスラグロックホッパ21に移
動させ、一定時間経過後に弁20を閉鎖する。その後、
弁26、24を開き、冷却水ライン27から冷却水を送
りエジェクタ28を作動させ、スラグロックホッパ21
内のスラグと水の混合物を取り出し、スラグ搬送ライン
29を使用して固液分離装置30へ搬送する。
【0014】前記スラグ搬送ライン29の中をスラグが
移動すると、スラグがスラグ搬送ライン29の管壁に当
たることにより衝撃音及び摩擦音が生じる。これらの音
をマイクロホン35が検出する。スラグ搬送ライン29
にマイクロホン35を配置したときの測定結果を図2及
び図3に示す。図2は横軸に時間を、縦軸に音の測定値
を電圧に変えた信号波をとり、a)水のみの流通時と、
b)スラグ搬送時とに分け、ぞれぞれの時間軸波形を比
較したものであり、図3は横軸に周波数を、縦軸に前記
図2の縦軸の信号波を周波数分析した音の強さの信号波
をとり、図2と同様に、a)水のみの流通時と、b)ス
ラグ搬送時とに分け、ぞれぞれの平均パワースペクトル
を比較したものである。スラグ搬送中の信号波はスラグ
を搬送していないときよりも0〜20kHzの全周波数
帯域でレベルが高く、波数が多くなっている。このよう
にスラグが搬送されているときと、いないときとではま
ったく信号波が異なる。
【0015】スラグロックホッパ21に溜められたスラ
グを移動させた時の音のレベルの変化を図4に示す。横
軸に時間を、縦軸に音の強さをとり、音が発する間にお
いてバルブ26を開けてかつエジェクタ28を作動させ
る冷却水を供給している。区間A及びA1では区間B及
びB1よりも音の強さが高い。区間A及びA1はスラグ
が移動しているときで、区間B及びB1は水のみ流れて
いるときである。よって、区間Bの音のレベルを予め記
憶させてこの値をスラグが移動していないときのしきい
値とすればスラグが移動しているか否かを検出できる。
また、しきい値のレベル以上の音が発する時間の長さか
ら、スラグがどの程度通過し生成したかも判断できる。
【0016】音の測定結果から異常時に警報を発するフ
ローチャートの一例を図5に示す。バーナに供給した石
炭量と区間Aの時間を入力信号とすると、石炭の灰分の
分析値を用いてガス化炉への灰分供給量が算出できる。
一方、スラグロックホッパ内に溜められたスラグは水砕
されていて、その粒径は微小であり、スラグロックホッ
パから流出するスラグは砂時計の砂のような動きをする
ので、単位時間あたりのスラグ排出量はほぼ一定であ
り、音のレベルが高い区間Aの時間に定数をかければス
ラグ排出量が算出できる。次に、原料の灰分がスラグに
変換された割合で定義されるスラグ化率を算出し、その
スラグ化率の値が計画した設定値よりも大きければYE
S方向の流れとなり監視フローは再びもとの入力に戻
り、もしスラグ化率の値が前記設定値よりも小さければ
NO方向の流れとなり警報を発して運転員に異常を知ら
せることができる。
【0017】スラグが搬送された時間ごとの灰分供給
量、スラグ排出量及びスラグ化率の変化を図6に示す。
これはガス化炉運転監視装置の監視画面に表示された一
例である。横軸に時間を、縦軸に灰分供給量、スラグ排
出量、及びスラグ化率をとっている。また、スラグが搬
送された時間ごとの累計灰分供給量、及び累計のスラグ
回収量の変化を図7に示す。これも図6と同様にガス化
炉運転監視装置の監視画面に表示された一例である。
【0018】このようにガス化炉運転監視画面上に表示
させれば、スラグの排出状況が簡単に確認できる。ま
た、スラグ排出量を灰分供給量で除した値で定義される
スラグ化率を表示しても同様にスラグ排出状況が監視で
きる。スラグ化率が急速に低下しているときにはスラグ
が安定して排出されなくて、スラグ搬送系でスラグが閉
塞しつつあることを示している。さらに、スラグ化率が
連続して低い値を示せばスラグに変換されている割合が
減少していることになるので、この情報から可燃分のガ
スへの変換、及びガス化率が低下していると判断でき
る。このように算出されたスラグ化率にしきい値を設け
て、警報を発するようにすれば、運転員にガス化炉の異
常を知らせることができる。
【0019】なお、発明者等の実験によれば、灰分がス
ラグに変換される割合は、ガス化炉、及び運転条件によ
って多少異なるが、約70〜80%でほぼ一定値であ
る。よって、この値が図5の設定値及びスラグ排出時の
定数になる。また、図2及び図3に示すように水のみ流
れたときにも約2kHz付近にピークをもつ音が生じて
いる。従って、測定した音をローパス及びハイパスフィ
ルタを通すか、あるいは周波数分析を行って、前記した
約2kHz付近の特定周波数成分のみのレベルを監視す
れば、スラグ移動音の監視精度が向上する。
【0020】本発明の第2の実施例を図8に示す。本実
施例の構成は第1の実施例と同様であるが、第1の実施
例ではスラグ搬送ライン29にマイクロホン35を配置
したのに対して、本実施例は前記スラグ搬送ライン29
に前記マイクロホン35の代わりに、前記スラグ搬送ラ
イン29においてスラグと水の固液混相流の圧力損失量
を測定する機器である差圧計41、またはスラグ搬送ラ
イン29のスラグと水の固液混相流の圧力を検出する圧
力計42、またはスラグ搬送ライン29の出口における
スラグと水の固液混相流が固液分離装置30に流下する
ときの衝撃力を検出する衝撃式流量計43の内いずれか
1つの機器を配置したものである。
【0021】前記スラグ搬送ライン29において、スラ
グと水の固液混相流の圧力損失量の測定をする機器であ
る差圧計41を配置してライン29の圧力損失量を測定
すればスラグと水との固液混相流の方が水のみの状態に
比較して圧力損失量が高いので、その圧力損失量の変化
からスラグが搬送されているか否かの判断ができる。搬
送中に小さなスラグ粉が圧力検出端に混入すると固まっ
て応答が遅くなったり、あるいは閉塞したときには誤信
号を発するので、これらの不具合を防ぐために、検出配
管46、47を設けて、該検出配管46、47には一定
量のパージ水をパージ水ライン48、49から供給す
る。また、ライン29の圧力を検出する圧力計42で圧
力そのものを測定すれば、スラグと水との固液混相流の
方が水のみの状態に比較して圧力が低いので、その圧力
の変化からスラグが搬送されているか否かの判断ができ
る。スラグ搬送ライン29の出口におけるスラグと水の
固液混相流が流下するときの衝撃力を検出する衝撃式流
量計43を配置しても水のみ流れているかそれとも水と
スラグの混合液が流れているかを検出できる。
【0022】上記した機器においても第1の実施例と同
様に、スラグが混入しているときと水のみが流れている
ときとで、検出値は異なる。よってスラグが流れていな
いときの検出値をしきい値として予め記憶させておけば
スラグが流れているか否かが判断できる。また、しきい
値以上の信号を発する時間からスラグがどの程度通過し
生成したかも検出できる。さらに、スラグ変換率も把握
でき、スラグ変換率が低下すればガス化効率が悪化した
という情報も得られる。
【0023】本発明の第3の実施例を図9に示す。本実
施例の構成は第1の実施例と同様であるが、第1の実施
例ではスラグ搬送ライン29にマイクロホン35を配置
したのに対して、本実施例はスラグ搬送ライン29の下
流にあたるベルトコンベヤ31のスラグ出口側にスラグ
単体の落下衝撃を検出する衝撃式流量計44を配置する
か、またはスラグホッパ32内に堆積されたスラグの量
を測定するロードセル45をスラグホッパ32の外壁に
配置したものである。本実施例ではスラグが安定して搬
送されているか否か判断できるし、さらに第1の実施例
で述べたようにスラグ化率等の判断にも使用できる。
【0024】また、加圧されたガス化炉のクエンチ部1
2でスラグが安定して排出されているか否かを検出して
もよい。例えば、クエンチ部12の壁を貫通して冷却水
の中に撹拌機54を配置して、クエンチ部12の外のモ
ータで前記撹拌機54を駆動させてもよい。もしクエン
チ部からスラグが排出できなくなって、撹拌機54がス
ラグで埋まるようになれば撹拌機54のモータの負荷電
流値が増加する。スラグが安定して排出されている時の
撹拌機54のモータの負荷電流値をしきい値とし、もし
撹拌機54のモータの負荷電流値が前記しきい値以上を
示したらアラームを発生させるようにしてもよい。ただ
しこの場合はスラグの排出量が算出できない。
【0025】また、スラグロックホッパ21の外壁にロ
ードセル45Aを配置し、該スラグロックホッパ21の
スラグ堆積量を検出したり、前記クエンチ部12に撹拌
機を配置したものと同様に、スラグロックホッパ21に
も撹拌機56を配置してもよい。
【0026】また、ガス化炉10とスラグロックホッパ
21の間にあるバルブ20の上方あるいは下方のライン
にも第1の実施例で示したマイクロホン35A、35B
を配置すればバルブ20を開放した操作時にクエンチ部
12からスラグロックホッパ21にスラグが移動した音
により、スラグが移動したかどうかの判断に使用でき
る。バルブ20を開いた直後にはクエンチ部12に溜っ
たスラグが排出され、その後ガス化炉で生成したスラグ
がクエンチ部12に溜ることなく直接スラグロックホッ
パ21に移動するので時間の経過とともにスラグ排出量
が変化する。したがってこのときには排出量及びスラグ
化率の算出が難しくなる。
【0027】なお、第1、2の実施例では加圧された機
器であるスラグロックホッパ21からスラグが排出され
るラインにおいてスラグが搬送されているか否かを検出
するものである。しかし検出装置としてはできるだけガ
ス化炉10に近い部分で検出するのが好ましい。よっ
て、クエンチ部12に配置した撹拌機54のモータの電
流値、またはスラグの堆積によって変化する検出機器を
配置するのがよいといえる。上述した実施例の中で最も
安価な検出機器は配管にマイクロホンを配置したものと
考えられる。よって、クエンチ部とスラグロックホッパ
の間の連結管40にマイクロホンを配置するのが安価で
しかも確実である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ガス化炉で生成された
スラグが、安定して系外に排出されているか否かを、確
実に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のブロ
ック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のスラ
グ搬送時と水のみ流通時との場合の音の時間軸波形の比
較グラフである。
【図3】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のスラ
グ搬送時と水のみ流通時との場合の音の強さを周波数分
析した平均パワースペクトルの比較グラフである。
【図4】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のスラ
グ搬送時と水のみ流通時との場合の時間と音の強さの比
較概念図である。
【図5】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉の異常
時の警報を発するフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のスラ
グ搬送経過時間と、灰分供給量、スラグ排出量、及びス
ラグ化率の変化の比較概念図である。
【図7】本発明の第1の実施例の微粉炭ガス化炉のスラ
グ搬送経過時間と、累計灰分供給量、及び累計スラグ回
収量の変化の比較概念図である。
【図8】本発明の第2の実施例の微粉炭ガス化炉のブロ
ック図である
【図9】本発明の第3の実施例の微粉炭ガス化炉のブロ
ック図である
【符号の説明】
1 原料供給フィーダ 2 原料搬送ガス 3 分配器 4 原料供給ライ
ン 5 原料供給ライン 6 酸化剤供給ラ
イン 7 酸化剤ライン 8 バーナ 9 バーナ 10 ガス化炉本
体 11 ガス化部 12 クエンチ部 13 熱回収部 14 ボイラ水給
水ライン 15 ボイラ水出口ライン 16 高圧冷却水 17 高圧冷却水 18 スラグ冷却
水 19 生成ガスライン 20 弁 21 スラグロックホッパ 22 弁 23 高圧水注水ライン 24 弁 25 高圧水吐出ライン 26 弁 27 冷却水ライン 28 エジェクタ 29 スラグ搬送ライン 30 固液分離装
置 31 ベルトコンベア 32 スラグホッ
パ 33 スラグタップ 34 演算器 35 マイクロホン 35A マイクロ
ホン 35B マイクロホン 36 信号ライン 37 信号ライン 38 スラグ 39 炉壁 40 連結管 41 差圧計 42 圧力計 43 衝撃式流量計 44 衝撃式流量
計 45 ロードセル 45A ロードセ
ル 46 検出配管 47 検出配管 48 パージ水ライン 49 パージ水ラ
イン 50 信号ライン 51 信号ライン 52 信号ライン 53 信号ライン 54 撹拌機 55 信号ライン 56 撹拌機 57 信号ライン 58 信号ライン 59 信号ライン 60 伝熱管 61 空間部 62 絞り部 63 拡大部 64 連結部 65 デフューザ
のど部 66 冷却水入口 67 デフューザ
出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 真二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 花山 文彦 千葉県袖ヶ浦市中袖3−1 石炭利用水素 製造技術研究組合 運転研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内の温度が少なくとも微粉固体原料の
    灰の溶融温度に保持され、さらに加圧された炉内で、酸
    化剤を用いて前記原料の可燃分を一酸化炭素及び水素か
    らなる生成ガスに、前記原料の灰分をスラグにそれぞれ
    変換するガス化部と、該ガス化部の上方に配置され前記
    生成ガスから熱を回収する熱回収部と、前記ガス化部の
    下方に配置され流下してくる前記スラグを水砕させる冷
    却水が溜められているクエンチ部とを含んでなるガス化
    炉と、該ガス化炉の下部に弁を介して連結されたスラグ
    ロックホッパと、該スラグロックホッパの下方に配置さ
    れたエジェクタと、前記スラグロックホッパと弁を介し
    て前記エジェクタのデイフューザのど部とを連結する連
    結部と、前記エジェクタのデイフューザ出口に接続され
    前記スラグを冷却水で搬送するスラグ搬送ラインと、搬
    送されたスラグと水を分離する固液分離装置と、分離さ
    れたスラグがベルトコンベヤを用いて投入されるスラグ
    ホッパと、前記ガス化部に原料を供給する原料供給部と
    を含んで構成された微粉炭ガス化装置において、前記ク
    エンチ部から、前記スラグホッパまでの間に、スラグが
    搬送されているか否かを検出するスラグ搬送検出手段を
    配置したことを特徴とする微粉炭ガス化炉。
  2. 【請求項2】 前記スラグ搬送検出手段は、前記スラグ
    搬送ラインにおけるスラグの移動音、搬送ラインの中の
    水とスラグの混合液の圧力損失量、搬送ラインの中の水
    とスラグの混合液の圧力、あるいは、搬送ラインの中の
    水とスラグの混合液が前記固液分離装置へ落下する時の
    衝撃力、を利用して検出する機器であることを特徴とす
    る請求項1に記載の微粉炭ガス化炉。
  3. 【請求項3】 前記スラグ搬送検出手段は、前記スラグ
    ホッパでのスラグの落下時の衝撃力及び該スラグホッパ
    内のスラグ堆積重量、あるいは、前記スラグロックホッ
    パ内のスラグ堆積量及びスラグ堆積重量、あるいは、前
    記クエンチ部内のスラグ堆積量、あるいは、前記クエン
    チ部とスラグロックホッパの連結部におけるスラグの移
    動音、を利用して検出する機器であることを特徴とする
    請求項1に記載の微粉炭ガス化炉。
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