JP3977226B2 - 焼結体形成用金属粉の表面処理方法及び該焼結体形成用金属粉 - Google Patents

焼結体形成用金属粉の表面処理方法及び該焼結体形成用金属粉 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素吸蔵用合金部材や金型、濾過用フィルター、ランプ用電極、化学反応用固体触媒、電池用電極等の製造に関し、また液晶表示素子、あるいは半導体素子などの各種電子回路の部品の配線用パターンの製造に関し、該製造法に使用しうる焼結体形成用金属粉及び分散液に関するものであり、さらに詳細には、これら各種の製品を製造するための各種焼結体の製造に用いられる焼結体形成用金属粉の表面処理物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の分野や、金型、ランプ用電極、機械部品から汚染物質の金属製フィルターや化学反応用固体触媒、水素吸蔵金属として使用する多孔質体等、多くの金属焼結体応用製品が用いられている。
金属焼結体の製造方法に関しては、従来おこなわれている乾式成形あるいは蒸着などに代わって、タンタル金属粉の分散液を印刷方式により所定の形状に印刷して、電子部品を作製することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
またこれら印刷パターンは、セラミック上に印刷し、焼結することによってそのまま配線パターンとして機能させることができる。
また、焼結体形成用金属粉を、チタン、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム等を含有するカップリング剤、HLB値が6以上で好ましくは8以下のアニオン系、カチオン系、両性又は非イオン系界面活性剤、大豆レシチン、ソルスパーズ、等の分散剤により表面処理をした後、乾燥することによる保存安定性のよい焼結体用金属粉の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、金属粉の中には比重が高く沈降し易いばかりでなく、再凝集して分散液としての保存に全く適していないものも多い。例えばタンタル金属粉、溶剤、および樹脂を混合し、分散したタンタル金属粉の分散液は、タンタル金属粉は、真比重が16.6であり、沈降しやすく再凝集性が大きいため、長期保存後の利用に際して再分散工程が大がかりになるなど、更なる長期安定保存性が求められていた。
また塗料分散の時に、使用する結着樹脂との相溶性を良くし、塗料分散液の分散性を向上することが求められていた。
また、上記焼結工程において、真空下、高温加熱することにより弁作用金属粉末間に存在していた樹脂が蒸発除去(熱分解して除去)され、かつ、弁作用金属粉末同士の接触点における溶着により、多孔質体の形態をなす弁作用金属を用いた電解コンデンサ用陽極素子が得られる。この際、除去されきらず金属粉間に残った焼成された樹脂分及びその分解物の量(残留炭素量と呼ぶ)によりコンデンサー特性、特に漏れ電流などが悪化する問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63-54714号公報 (請求項1及び3頁左上欄1行目〜右上欄14行目)
【特許文献2】
特開2002-167603号公報 (請求項1及び4頁段落番号0026)
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記金属粉の分散性、保存安定性及び該金属粉を用いて作成した電解コンデンサ用陽極素子の残留炭素量、および漏れ電流などの特性を改善することができる表面処理された金属粉およびその製造方法、ならびに該金属粉の分散液およびその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実状を鑑みて鋭意検討したところ、少なくとも、焼結体形成用金属粉を、水溶性溶剤中で、溶剤と親和性を有する基を有し、分子量があまり大きくない(重量平均分子量 5万以下)分散樹脂とを分散させて得た該金属粉の分散液を乾燥することにより得られる表面処理された焼結体形成用金属粉が、該金属を結着剤溶液と混合、撹拌(分散)することにより、焼結体を形成する際に有用であることを見出した。
さらに、本発明で記載した方法により表面処理された焼結体形成用金属粉は、金属の沈降が起こりにくく、撹拌程度の易分散(再分散)により良好な分散液が得られる特徴を有し、印刷方法から、加圧成型までの製造方法に広く自由に対応できることを見出した。
【0006】
さらに、この表面処理した焼結体形成用金属粉は固体或いは粉体状態で保存又は輸送することができるため、安全性及び長期保存安定性にも優れることを見い出した。
【0007】
また、本発明で記載された方法で得られた金属粉は比較的低い分子量のアニオン性基又はカチオン性基を有する樹脂で表面処理された後、結着剤で成型されている。真空下、高温加熱することにより弁作用金属粉末間に存在していた樹脂が分解除去される際に、もっとも除去されにくい金属近傍が、分解しやすい低分子量の樹脂で覆われているため、除去が完全に行われやすい。更に金属表面が樹脂で覆われているため、結着樹脂との親和性があがり、少ない量の結着樹脂で成型化が可能となる。これらの相乗効果により、樹脂除去工程後の残留樹脂成分、つまり残留する炭素量が少なくなる。このため、本発明の方法で得られた金属粉を使用したコンデンサーは、静電容量や、漏れ電流が少ない優れたコンデンサー特性を示す事を見いだした。
すなわち本発明は、燒結体形成用弁作用金属粉を用いて作製される弁作用電解コンデンサ用陽極素子であって、前記燒結体形成用弁作用金属粉は、(1)弁作用金属粉を水溶性溶剤中で、アニオン性基又はカチオン性基を有し、重量平均分子量が5万以下である分散樹脂を用いて分散させる分散工程と、(2)得られた弁作用金属粉の分散液を(例えば、真空凍結乾燥法等を用いて)、乾燥させる乾燥工程を有し、前記分散樹脂が、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体である焼結体形成用弁作用金属粉の製造方法によって得られるものであることを特徴とする弁作用電解コンデンサ用陽極素子を提供する
【0008】
(弁作用金属)
前記弁作用金属としては、タンタル、ニオブ、アルミニウム、チタン、及びこれらの金属の合金である弁作用金属を用いることができる。これらの弁作用金属の中でも、タンタル及びニオブが好適であり、特にタンタルが用いられる。
本発明に適する弁作用金属粉の純度は99.5%以上のものが好ましい。また、平均一次粒子径は0.01〜5.0μmであることが好ましく、特に0.01〜1.0μmであることが好ましい。
【0009】
(分散樹脂)
本発明で使用される分散樹脂は、炭化水素鎖を主体とした疎水基を主鎖に、親水基を側鎖に有する、両親媒性の高分子が好ましい。
【0010】
(分散樹脂の重量平均分子量)
使用される分散樹脂の重量平均分子量は、500〜2万であることが好ましく、1000〜1万であることが更に好ましい。
分散樹脂としては、天然系や合成系があり、一般の界面活性剤と同様にアニオン系及びカチオン系に分類される。
【0011】
(アニオン系)
(メタ)アクリレート・アクリル酸共重合物、スチレン−無水マレイン酸共重合物、オレフィン−無水マレイン酸共重合物、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分解物、アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物、アルギン酸ナトリウム、ポリエステル酸のアミドアミン塩、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩などのアニオン系樹脂が挙げられる。
【0012】
(カチオン系)
ポリエチレンイミン、ポリビニルイミダゾリン、アミノアルキル(メタ)アクリレート・アクリルアミド共重合物、ポリアクリルアミドマンニッヒ変性物、キトサン類などのカチオン系樹脂が挙げられる。
尚、本明細書では、アクリレートはアクリル酸エステルを意味する。
分散樹脂の種類と配合量は、弁作用金属粉の種類により適宜選択することができる。分散樹脂の配合量は、弁作用金属粉100質量部に対して0.01〜3.00質量部が好ましく、0.05〜0.50質量部が更に好ましい。分散樹脂が0.01質量部未満では、充分な分散性が得られない。3.00質量部を越えると水溶性溶剤中での分散時に気泡が大量に発生し、分散液として使用が困難になる。
【0013】
本発明に使用する弁作用金属粉に対する分散樹脂による分散処理は、前記水溶性溶剤に分散樹脂を配合して十分溶解させた後に、弁作用金属粉を配合することが好ましい。必要に応じて、中和により水溶性溶剤への溶解度を上げることができる。
配合後0.5〜2.0時間分散すると、分散樹脂剤と金属粉とが吸着平衡に達する。本発明に使用される分散樹脂としては、(メタ)アクリレート・アクリル酸共重合物が好ましく、更に(メタ)アクリル酸の含有率が10〜80質量%である共重合体が好ましく、特に20〜70質量%の含有率であることが好ましい。
【0014】
(水溶性溶剤)
水、あるいは水と容易に混ざり合う水溶性有機溶剤を含むものとする。ここで用いる水溶性有機溶剤としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルなどのアルキルアルコールのエチレンオキシド付加物やプロピレングリコールプロピルエーテルなどのアルキルアルコールのプロピレンオキシド付加物などが挙げられる。
【0015】
これら溶剤はここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用いることができる。
乾燥法として、例えば、真空凍結乾燥を使用する場合は凍結し易い溶剤、またはアスピレータ等では昇華しやすい溶剤が選択される。溶剤、作業性に応じて適宜乾燥法は選択すれば良く、本記述に限定されるものではない。
【0016】
(分散安定性)
焼結体形成用金属粉である弁作用金属粉としてタンタル金属粉を用いると、タンタル金属が比重16.6と、非常に沈降し易く、また分散後の再凝集が起こりやすい。更に、粉体状態において危険物2類に分類されることから判るように、非常に発火し易い性質を持っている。このため、本発明者は、本発明に記載の表面処理方法をタンタル金属に適用することによって、分散性、安全性に対し非常に効果が大きいことを見出した。
【0017】
また比重の大きいタンタルのような金属粉は、通常の処理方法では、沈降し易く、濃度分布が発生し易いため、一様な処理を行いにくいが、分散樹脂を含有する溶剤中で分散後、凍結を行ってタンタル金属粉を閉じこめることにより、より一様な処理条件で金属表面を処理することができる。
【0018】
分散完了した分散液は成形体に形成されたのち焼結されるが、成形体形成過程にはまた、塗布のように最適粘度領域が比較的低粘度領域にあるものと、押し出しのように高粘度領域にあるものとが存在する。
従来は、分散液粘度が使用分散機で規定されてしまうため、分散終了後の分散液粘度をそれぞれの成形体形成方法に合わせた最適粘度に再調整を行うのが常である。例えば押し出し成形に最適な高粘度に設定するために、分散後の試料の溶剤量を少なくしなければならないこともあった。
【0019】
しかしながら本願発明の表面処理された金属粉を用いると、溶剤もしくは樹脂と溶剤を加えた撹拌のみで広範囲の粘度の分散液が作製可能である。
このように上記のような焼結体形成用金属の表面処理を行うと、分散液形成用の溶剤と撹拌させるだけで分散液を形成することができるため、成型体の作製に用いる成型手段に最も適した金属粉含有量で粘度を有する分散液を容易に作製することができる。
【0020】
本発明の、分散樹脂により表面処理された焼結体形成用金属は、とくに金属表面の活性度が高い場合においても、有機物で表面処理されているため、表面が酸素に曝されることがないので、酸化・発熱により、発火する危険性が少ない。
この表面は、ESCA、X線光電子分光分析、熱分解ガスクロマトグラフィ、あるいはCHNコーダーなどの元素分析等により、その表面状態を把握することができる。
また、分散樹脂により表面処理された焼結体形成用金属は、危険性のない状態で保存若しくは輸送することができ、原料の安全性及び長期保存安定性の問題をも解消することができる。
さらに、塗料化後の放置期間が長くとも容易に撹拌程度の再分散で安定した分散液が得られる。
【0021】
(残留炭素)
また、本発明で記載された方法で得られた金属粉は、前記のように比較的低い分子量の樹脂で表面処理された後、結着剤で成型化されているため、真空下、高温加熱することにより樹脂の除去が完全に行われやすい。更に樹脂で覆われた金属表面が、結着樹脂との親和性が高いため少量の結着樹脂で成型化が可能となる。これらの相乗的作用により、樹脂除去工程後の残留樹脂成分、つまり残留する炭素量が少なくなる。このため、本発明の方法で得られた金属粉を使用したコンデンサーは、静電容量に優れ、漏れ電流が少ない優れたコンデンサー特性を示す。
焼結後の残留炭素は、200ppm以下にすることが可能となる。更に好ましくは、100ppm以下にすることが可能となる。残留炭素量が少なくなることにより漏れ電流は300μA/g以下、好ましくは150μA/g以下が可能となる。
【0022】
(真空凍結乾燥)
前記乾燥工程の一例として、真空凍結法を挙げることができる。焼結体形成用金属粉の表面を分散剤処理する方法を用いると、基本的に低温状態で凍結した水系溶剤から、水系溶剤のみが昇華除去される。水系溶剤に溶出して失われる分散剤がないため、添加した分散剤のほとんど全てが処理後の焼結体形成用金属粉中に残留する。分散液中で分散剤は金属粉の表面付近に局在しており、真空凍結方法の実施時に、水系溶剤のみが除去され、分散剤が金属粉表面に一様に付着した状態で取り出せる可能性が高く、しかも、通常の水系溶剤を除去する時のように除去時に金属粉同士が凝集することがなく、極めて効率的な処理方法といえる。
このように使用した分散剤全てが焼結体形成用金属粉中に残留するため、分散剤の効果と使用量の関係を把握し易く、使用量に対する最適化が行いやすい。これは発火の危険性のあるタンタルのような金属粉を処理するに当たり該金属粉を完全被覆する量を検討する上でも重要である。
【0023】
さらに真空凍結法は基本的に低温での処理であるため、発火の危険はさらに小さいものとなる。
また、金属表面を覆った樹脂が、真空乾燥処理を行うことにより結着樹脂との相溶性を更に増すことができる。
上記焼結体形成用金属粉の表面処理物の製造方法に使用される水系溶剤は、その凝固点が-40℃以上であることが好ましい。
【0024】
本発明に記載した真空凍結乾燥法を用い、分散剤によって表面処理した焼結体形成用金属粉を用いることにより、塗布直前に添加溶剤、もしくは添加溶剤と添加結着剤との簡単な撹拌操作を行うことで、良好な分散液が得られるため、塗布装置に付随の設備として塗布液調整用に多くを必要としない。
【0025】
このような処理済の焼結体形成用金属粉は、そのまま圧着成形して焼結することもできるし、再度溶剤を加えて塗料として用いることもできる。その際溶剤の選定は、必ずしも金属粉の表面の樹脂を完全に溶解するものである必要はなく、樹脂との関係、各種成型法との関係において、種々のものを用いることができる。
【0026】
凍結真空乾燥は、例えば、焼結体形成用金属粉、水、及び分散剤を含む焼結体形成用金属粉の分散液の場合は、大気圧で0℃以下に予備凍結し、理論上は0℃における水の蒸気圧4.5mmHg (=600Pa)を越えないよう真空度をコントロールすれば良い。乾燥速度、コントロールのやり易さを加味すれば1mmHg (=133.32Pa)以下にして、その蒸気圧での融点(凝固点)まで、温度を上げることが好ましい。
【0027】
真空中で昇華蒸発させ、乾燥するため、乾燥による収縮がわずかであり、組織や構造が破壊しにくい。また、熱風乾燥のように高温で試料内での水の移動による乾燥ではなく、固体の凍った状態で低温乾燥するため、部分的成分濃縮、変形、成分変化がほとんどないという利点が本発明の製造方法にとって好ましい利点を与える。
以上、凍結真空乾燥による乾燥方法を述べたが、凍結真空乾燥を用いないで公知慣用のアスピレータによる乾燥、自然乾燥、等も利用できる。
【0028】
(分散液中の金属粉濃度)
上記のように、焼結体形成用金属粉と、水溶性溶剤と、分散剤とを所望の割合で混合して、分散手段により分散させた焼結体形成用金属粉の分散液を得ることができるが、凍結乾燥を行う場合の焼結体形成用金属粉の分散液中の固形分濃度の範囲は、0.5〜80%が好ましく、特に、1〜50%が好ましい。
【0029】
(結着剤含有分散液)
さらに、また本発明は、少なくとも焼結体形成用金属粉と、水溶性溶剤と、分散樹脂とを分散させて得た焼結体形成用金属粉の分散液を、凍結真空乾燥法により乾燥して表面処理された該金属粉を得、その後に、該金属粉と、溶剤若しくは、結着剤と溶剤とを混合することにより焼結体形成用金属粉の結着剤含有分散液を提供することができる。本発明に記載の方法で表面処理された焼結体形成用金属粉は、溶剤中に分散させて、塗布、印刷、加圧成型されてもよいが、さらに分散液に結着剤である樹脂を用いることにより分散安定性を増してから、塗布、印刷、成型を行ってもよい。
【0030】
(分散手段)
分散手段としては、例えば、二本ロール、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラインダー、セグバリアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ニーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等により、混練、分散することができる。
【0031】
(塗料化)
本発明の表面処理された焼結体形成用金属粉を原料とすれば、使用する際に、溶剤もしくは溶剤と結着剤とを用いて簡単な分散処理をするだけで、焼結体形成用金属粉の分散液が得られる。
【0032】
結着剤を含む分散液を作製する際に使用する溶剤は、
メタノール、エタノール、n-プロパノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトン等のケトン類;
N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ、ジグライム等のエーテル類;
酢酸メチル、酢酸エチル,炭酸ジエチル等のエステル類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,2-トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;
ベンゼン、トルエン、o-キシレン、p-キシレン、m-キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等が挙げられる。
これらの溶剤はここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用いることができる。
【0033】
(結着剤)
本発明に用いる結着剤としては、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、天然樹脂を単独、あるいは2種以上混合して利用することができる。
分解残留物の点において他の樹脂より、アクリル樹脂が好ましい。結着樹脂がアクリル樹脂である場合は、前記分散樹脂はアクリレート及び又はアクリル酸の重合体であることが好ましい。2-エチルへキシルアクリレートを含有するアクリレートの重合体が最も好ましい。
【0034】
前記結着剤の使用量は、焼結体形成用金属粉100質量部あたり0.01〜30質量部の範囲が好ましく、0.01〜10質量部の範囲が特に好ましい。
また、溶剤の使用量は塗布方法、印刷方法により異なり、適宜使用量を選択すればよい。
【0035】
このようにして作製された焼結体形成用金属粉末分散液は、種々の塗布方法により塗布物として形成することができる。例えば、公知のロール塗布方法等、具体的には、エアードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、押し出しコート、エアーナイフコート、スクイズコート、含侵コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャストコート、スプレイコート等により基体上に塗布物を形成することができる。
【0036】
(塗布法、印刷法)
また、各種印刷方法を適用することも可能である。具体的には、孔版印刷方法、凹版印刷方法、平版印刷方法などを用いて基体上に所定の大きさに塗布物を印刷することができる。
さらにまた印刷方法以外にも、分散液を金型に注入し、乾燥し、成型体を形成後に、焼結を行っても良い。
【0037】
塗布もしくは印刷時の基体の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を基体として、このフィルム上に焼結体形成用金属粉末分散液を塗布し、塗布物の乾燥後、フィルム上より塗布物を剥離して、この塗布物のみを焼結処理しても良い。
また、塗布物(印刷物)の厚さは、印刷法によって焼結用の成型体を形成するときは、塗布物の湿時厚さが10〜1000μmの範囲が好ましく、特に50〜500μmの厚さが好ましい。
塗布物(印刷物)の乾燥後、単位体積当たりの塗布物(印刷物)の密度を上げるために、焼結体形成用金属粉末の粒子径の著しい変形を生じない程度に、プレスあるいはカレンダー処理をしてもよい。
【0038】
また、液晶表示素子や半導体素子等の各種電子回路装置のときは、基体の材料としては無機質基板あるいは金属板上に焼結体形成用金属粉の分散液を印刷し、これを一体として焼結処理して薄膜回路として形成させても良い。
【0039】
このようにして得られた塗布物を、例えば、約60℃で約60〜120分乾燥し、次いで約300〜600℃の熱処理工程によって有機物質の除去を行い、さらに約10〜30分間、約1200〜1600℃の高温加熱処理を行って完全に有機物質の除去を行うと伴に金属粉末同士を融着させることにより、液晶表示素子や半導体素子等の各種電子回路装置が得られる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例として、焼結体形成用金属粉がタンタル金属粉である場合を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。
【0041】
また、本実施例において用いた樹脂A及びBは以下のものである。
分散樹脂A:モノマー組成比において、メチルメタアクリレート/エチルメタアクリレート/メタアクリル酸=47/29/24(質量比)であり、重量平均分子量6300である樹脂。
分散樹脂B:モノマー組成比において、メチルメタアクリレート/2-エチルヘキシルメタクリレート/メタアクリル酸=65/24/11(質量比)であり、重量平均分子量10800である樹脂。
上記分散樹脂は、酸成分が完全に中和される量の水酸化カリウムにより中和し、あらかじめ10質量%分散樹脂水溶液を作製した。
【0042】
(実施例1)
平均1次粒子計0.5μmのタンタル金属粉末100g、分散樹脂として分散樹脂Aの10質量%水溶液を1g、溶媒である水50g、及び3mm径のスチールボール50gを100ccのポリ瓶に入れて混合し、振とう機(ペイントコンディショナー)を用いて0.5時間練肉して、タンタル金属粉の分散液(a1)を得た。
【0043】
このタンタル金属粉の分散液(a1)を底面の寸法250mmL×150mmWの平型トレイに100g移し、液体窒素中にトレイを浸積し予備凍結乾燥した後、凍結真空乾燥を行った。
凍結真空乾燥機は日本真空(株)製の「DFM-05AS」を用いた。予備凍結したタンタル金属の分散液(a1)を、あらかじめ約-40℃に冷却した棚にのせて、真空度7〜10Paで20時間の凍結真空乾燥後、嵩高のスポンジ状乾燥物としてタンタル金属粉の表面処理物(b1)60gを得た。
【0044】
次に、タンタル金属粉の表面処理物(b1)50g、バインダー樹脂としてアクリル樹脂「NCB166」(大日本インキ化学工業(株)製)1.25g(固形分量)、およびシクロヘキサノンとトルエンの混合溶媒6.5gを50ccのポリ瓶に入れて混合し、振とう機(ペイントコンディショナー)を用いて0.5時間攪拌して、結着剤含有タンタル金属分散液B-1を得た。この分散液B-1を回路パターンを形成した厚さ150μmのマスクフィルムを用いて、孔版印刷したところ良好な印刷物が得られた。
【0045】
(実施例2)
実施例1での分散樹脂を分散樹脂Bにした以外は、実施例1と同様の方法にて、タンタル金属の分散液(a2)を150.1g、及びタンタル金属粉の表面処理物(b2)を50g、結着剤含有タンタル金属分散液B-2を60.3g得た。
回路パターンを形成した厚さ150μmのマスクフィルムを用いて、孔版印刷したところ実施例と同様に、良好な印刷物が得られた。
【0046】
(比較例1)
実施例1で分散樹脂を用いないで、実施例1と同様の方法にて、タンタル金属粉の分散液(c1)を150.1g、及びタンタル金属粉の表面処理物(d1)を50g、結着剤含有タンタル金属分散液D-1を60.3g得た。
【0047】
(比較例2)
実施例1での分散樹脂の代わりに、分散剤としてソルスパーズ20000(ゼネカ(株)製)0.1gにした以外は、実施例1と同様の方法にて、タンタル金属粉の分散液(c2)を150.1g、及びタンタル金属粉の表面処理物(d2)を50g、結着剤含有タンタル金属分散液D-2を60.3g得た。
【0048】
(評価1)タンタル金属の分散液(a1)、(a2)及び(c2)の比較
評価項目:タンタル金属の分散液の沈降速度
【0049】
【表1】
Figure 0003977226
【0050】
評価基準:塗料分散後5時間静置したときの分離の有無
◎:分離が全く見られず。
○:分離がわずかに見られる。
×:分離が見られる。
【0051】
(評価2)タンタルコンデンサーの電気特性
評価項目:コンデンサー特性
1) 残留炭素の測定方法
LECO社製 C-200型炭素分析装置にて測定した。
2) 漏れ電流の測定方法
焼結体を0.02wt%の燐酸溶液中60℃ 20Vで化成し、酸化タンタルからなる誘電体層を形成した後、EIAJ RC-2361Aに記載の方法により、漏れ電流を測定した。
3) 静電容量の測定方法
漏れ電流同様、0.02wt%の燐酸溶液中60℃20Vで化成した焼結体素子を、 EIAJ RC-2361Aに記載の方法により、静電容量の測定を行った。
【0052】
【表2】
Figure 0003977226
【0053】
表1〜2から明らかなように、
・実施例1〜2の本発明によるタンタル金属粉の分散液は、比較例1と比べて明らかに沈降性が改善されている。
・実施例1〜2の本発明による結着剤含有タンタル金属分散液を使用して作製したタンタルコンデンサーは、比較例2と比べると残留炭素量が低下し、漏れ電流も低減している。
【0054】
本発明のタンタル金属粉の前記分散樹脂による表面処理物を使用すれば、バインダー樹脂と溶媒を0.5〜1時間程度撹拌混合するだけで容易に分散液を作製することができる。これに対して比較例のように表面処理を行っていないタンタル金属粉を使用すると、実施例と同等の分散状態を得ることが難し。分散メディアを混合して4〜5時間の振とう機による分散工程を経て同等の分散状態を得ようとしても良好な分散状態が得られない場合が多い。
【0055】
【発明の効果】
本発明による焼結体形成用金属の表面処理物は、分散性に優れるものであり、長期保存安定性があり、優れた分散性を有する焼結体形成用金属粉の分散液が得られる。該金属を使用することにより電気特性に優れているコンデンサーを作製することができる。

Claims (3)

  1. 燒結体形成用弁作用金属粉を用いて作製される弁作用電解コンデンサ用陽極素子であって、
    前記燒結体形成用弁作用金属粉は、(1)弁作用金属粉を水溶性溶剤中で、アニオン性基又はカチオン性基を有し、重量平均分子量が5万以下である分散樹脂を用いて分散させる分散工程と、(2)得られた弁作用金属粉の分散液を、乾燥させる乾燥工程を有し、前記分散樹脂が、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体である焼結体形成用弁作用金属粉の製造方法によって得られるものであることを特徴とする弁作用電解コンデンサ用陽極素子
  2. 前記乾燥工程が真空凍結乾燥法を用いる請求項1に記載の弁作用電解コンデンサ用陽極素子
  3. 前記弁作用金属粉が、ニオブ粉又はタンタル粉である請求項1又は2に記載の弁作用電解コンデンサ用陽極素子
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