JP3976803B2 - 単一の集積化回路チップ上に集積化されたscsiコントローラおよびイーサネットコントローラを含む装置 - Google Patents

単一の集積化回路チップ上に集積化されたscsiコントローラおよびイーサネットコントローラを含む装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
この発明はPCI(周辺コンポーネント相互接続)ローカルバスとインタフェースするパーソナルコンピュータで使用されるSCSI(スモールコンピュータシステムインタフェース)およびイーサネットアダプタボードに関する。より特定的には、この発明はSCSIおよびイーサネットアダプタボードの単一チップとの置換えに関する。
【0002】
【先行技術の説明】
PCIローカルバスは多重化アドレスおよびデータ線を有する高性能32ビットまたは64ビットバスである。図1に例示されるように、PCIローカルバス100はSCSIアダプタボード102、イーサネットアダプタボード104、およびプロセッサ/メモリシステム106などの周辺コントローラコンポーネント間の相互接続機構としての使用が意図されている。1993年4月30日発効のPCIローカルバス仕様書、Rev.2.0は、PCIローカルバスコンポーネントおよび拡張ボードのためのプロトコル要件、電気的要件、機械的要件、および構成要件を含む。PCIローカルバス仕様書に関するさらなる情報は、PCIスペシャル・インタレスト・グループ(Special Interest Group)、M/SHF3−15A、5200NEイーラム・ヤング・パークウェイ(Elam Young Parkway)、ヒルズバラ(Hillsboro )、OR97124−6497から入手可能である。
【0003】
イーサネットはパーソナルコンピュータネットワーク化の規格である。イーサネットアダプタボードはネットワーク上で信号を送受信するためのコンポーネントを与え、それが属するパーソナルコンピュータが他のパーソナルコンピュータとネットワーク化されることを可能にする。イーサネットアダプタボード上のPCIバスインタフェースユニットは、アダプタボードをCPUが属するPCIローカルバスとインタフェースさせる。PCIバスインタフェースユニットはデジタル信号を与えてPCIローカルバスを制御することが可能である。
【0004】
SCSIはユーザがパーソナルコンピュータにCD−ROMおよび高容量ディスクドライブなどの周辺デバイスを最大7つ容易に加えることを可能にする規格である。パーソナルコンピュータのSCSIアダプタボードは、周辺装置が属するSCSIバスにデジタルアドレス、データ、および制御信号を与える。SCSIアダプタボード上のPCIバスインタフェースユニットはアダプタボードをCPUが属するPCIローカルバスとインタフェースさせる。PCIバスインタフェースユニットはデジタル信号を与えてPCIバスを制御することが可能である。
【0005】
以前、メーカーは別個のアダプタボード上に間隔をおいて設けられたイーサネットおよびSCSIコンポーネントを提供した。PCIおよびSCSIバス上で送受信されるデジタル信号に対する高電流要件はデジタル信号が大きなノイズを発生し得ることを意味する。位相ロックループ(PLL)回路などのイーサネットコントローラの感度のよいアナログコンポーネントでは、そのようなノイズはイーサネットおよびSCSIアダプタボードのコンポーネントの統合を妨げてきた。
【0006】
【発明の概要】
この発明はデジタル信号によって発生されたノイズを低減することによってSCSIおよびイーサネットアダプタボードコンポーネントの統合を可能にし、結果として非常に安定したアナログ回路をもたらすものである。
【0007】
この発明はSCSIおよびイーサネットアダプタボードのコンポーネントを単一のチップ上に統合し、PCIローカルバス上で使用するための統合されたSCSI−イーサネットコントローラを形成するものである。
【0008】
この発明はまず統合されたSCSI−イーサネットコントローラのデジタル出力バッファに接続されたVSSピン上のグラウンドバウンスを低減することによってノイズを低減する。VSSピン上のグラウンドバウンスは、継続的に電流を切換える大出力バッファを支持するためにVDDピンより実質的に多いVSSピンを与えることによってまず低減され、各VSSピンはピン近くのローカルエリアの制限された数のバッファを支持する。各VSSピンが吸込まなければならない電流が減り、VSSピンまでのライン長が制限されたことによりインダクタンスが減り、結果としてグラウンドバウンスが低減される。グラウンドバウンスをさらに低減するために、各出力バッファからVSSピンへ別々のラインが与えられる。別々のラインを使用することによって、複数のバッファが一緒に切換わる場合に生じるグラウンドバウンスが低減される。
【0009】
この発明はさらに信号遷移の間の時間にわたる電流の変化(di/dt)を制限するデジタル出力バッファのための回路を使用することによってノイズを低減する。di/dtを制限することによって、インダクタンスのためにアナログ回路で生じるノイズは同様に制限される。
【0010】
この発明は付加的に電流密度がアナログ回路から離れる方向に増大するように、デジタル制御回路をトポロジカルに構成することによってノイズを低減する。
【0011】
最後に、この発明はデジタルコンポーネントとアナログコンポーネントとの間でノイズを伝送し得る別個のアナログ電源とデジタル電源との間の不必要な電流の流れを妨げることによってノイズを低減する。アナログ電源とデジタル電源との間のこのような電流の流れはシリコン制御整流器(SCR)を使用することによって妨げられる。SCRは電源間に置かれる。SCRはデジタル電源とアナログ電源との間の電流の流れを可能にし、1つの電源しかターンオンされていない場合にはラッチアップを防ぐ。
【0012】
この発明のさらなる詳細は添付の図面を参照して説明される。
【0013】
【好ましい実施例の説明】
図2はPCIローカルバスに結合された、この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラのコンポーネントのブロック図である。組合されたイーサネット−SCSIコントローラのSCSI部分は、ファーストSCSI−2コア200、バスマスタDMAエンジン202、およびPCIバスインタフェースユニット204を含み、ここではこれらをまとめてSCSIコントローラと呼ぶ。ファーストSCSI−2コア200は10MB/secの伝送速度を有するシングルエンドのSCSIを支持する8ビットSCSIインタフェースを与える。バスマスタDMAエンジン202は133MB/sec速度でPCIローカルバスを横切るバーストモードでの32ビット伝送のための96バイトFIFOを含む。PCIバスインタフェースユニット204は構成スペースおよびPCIマスタ/スレーブインタフェースを含み、この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラのSCSI部分およびイーサネット部分の双方によって使用される組合されたPCIコントローラである。別個のSCSIおよびイーサネットPCIバスインタフェースユニットを単一のPCIバスインタフェースユニット204に組合せる1つの方法は、1995年1月18日に提出された「集積回路およびコンピュータアップグレード方法」と題される特願平7−5466において記載されており、この出願を引用により援用する。
【0014】
32ビットイーサネット部分は組合されたPCIバスインタフェースユニット204を使用し、DMAバッファ管理ユニット210と、個々の136バイト送信FIFO212と、128バイト受信FIFO214と、FIFOコントローラ216と、IEEE802.3に規定されたAUI(アタッチメントユニットインタフェース)および10BASE−T MAU(メディアアタッチメントユニット)を支持するIEEE802.3に規定されたMAC(メディアアクセスコントロール)コア218とをさらに含み、これらをここではまとめてイーサネットコントローラと呼ぶ。
【0015】
この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラは、132ピンプラスチックカッドフラットパック(PQFP)で使用できるチップ上に集積化される。組合されたイーサネット−SCSIコントローラチップはパーソナルコンピュータのマザーボード上での使用が意図されている。イーサネット−SCSIコントローラチップはマザーボード上に直接設置され、PCIローカルバス、SCSIバス、およびイーサネットトランシーバに結合される。チップへのSCSI CLK入力はやはりマザーボード上に設置されたSCSIクリスタルによって与えられる。
【0016】
図3はこの発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラを含むことが可能な132ピンPQFPのためのピンアウト300を示す。例示されるように、ピン接続はチップ上の回路のレイアウトがデジタル制御回路304およびデジタルI/Oバッファ回路306とは別個に設けられるアナログ部分302を含むように配列される。表1および2はピン名とそのピンの機能の簡単な説明を列挙したものである。ピン名は以下の表1および2のPCIバスインタフェース、イーサネットインタフェース、SCSIインタフェース、電源、またはその他の機能にそのピンが使用されるかどうかを示すように構成されている。表に列挙されたピンのより詳細な説明は付録Aに含まれる。
【0017】
【表1】
Figure 0003976803
【0018】
【表2】
Figure 0003976803
デジタル回路304および306から分離された図3のアナログ回路302でも、デジタル回路の電流は位相ロックループ(PLL)などのアナログ回路302の感度のよいコンポーネントに大きなノイズを生じ、問題となる。したがって、以下に説明されるようにアナログ回路302のノイズを低減するために付加的な手段が講じられる。
【0019】
[A.デジタル出力バッファのための局在化されたVSS]
図3のアナログ回路302のノイズはデジタルI/Oバッファ回路306に含まれるPCIおよびSCSI出力バッファの電流切換から発生し得る。PCIインタフェースはAD[31:0]、C/BE[3:0]、およびPARピンに結合された大出力バッファを含み、各ピンはほぼクロックサイクル毎に電流を切換える出力バッファに接続され、これらのピンはPCIローカルバス仕様書、Rev.2.0によって必要とされる最大電流を運ぶ。SCSIインタフェースはまた表のSCSIインタフェースの欄に列挙されたすべてのピンに接続された大出力バッファを含み、各大出力バッファはほぼクロックサイクル毎に電流を切換え、最大48ミリアンプ信号を受信する。
【0020】
同時に切換わるいくつかの大PCIまたはSCSI出力バッファでは、アナログ回路302にノイズ電流をもたらす大きなグラウンドバウンスが生じ得る。グラウンドバウンスが生じるのは、部分的には通常は集積回路で使用されるソースピンの受信された電流を効果的に吸込む能力に制限があるためである。
【0021】
グラウンドバウンスを低減するために、この発明はまず対応のドレイン電圧ピンVDDBおよびVDD3Bより実質的に大きい大PCIおよびSCSI出力バッファを支持する多数のVSSBおよびVSS3Bピンを使用する。VSS3BおよびVDD3Bピン接続は、AD[32:0]、C/BE[3:0]およびPARピンに接続された大PCI出力バッファのみを支持する。VSSBおよびVDDBピン接続は表のSCSIインタフェースの欄に列挙されたピンに接続された大SCSI出力バッファのみを支持する。
【0022】
グラウンドバウンスは付加的なVSSBおよびVSS3Bピンによって支持される大出力バッファの数を制限することによってさらに低減される。図3のブロック311−318および321−323はVSSBおよびVSS3Bピンならびにそれらが支持する出力バッファピンを示す。ブロック311−318によって示されるように、各VSS3Bピンは最大5つの出力バッファを支持する。ブロック321−323によって示されるように、各VSSBピンは最大6つの出力バッファを支持する。
【0023】
グラウンドバウンスをさらに低減するために、図3のブロック311−318および321−323によって付加的に例示されるように、個々のVSSBまたはVSS3Bピンによって支持される大出力バッファは個々のピンを取巻く局所領域に配置される。出力バッファをその接地ピン近くに配置することにより、インダクタンスを生じるライン長は低減され、同様にグラウンドバウンスを制限する。
【0024】
図4は大PCI出力バッファに接続されたVSS3Bピンに対してグラウンドバウンスを低減する2つの付加的な方法を例示する。まず、ライン長をさらに制限し、かつインダクタンスを低減するために、VSS3Bピン420はそれが支持する大出力バッファ411−414の中で中心に配置される。この態様でさらにインダクタンスを低減することによって、グラウンドバウンスは同様にさらに低減される。第2に、個々の出力バッファ411−415からVSS3Bピン420へ電力を運ぶために個々のライン401−405が設けられる。単一の電力ラインの代わりに別個のラインを使用することによって、複数の出力バッファが一緒に切換わる場合に生じるグラウンドバウンスは低減される。
【0025】
[B.デジタル出力バッファの制限されたdi/dt]
この発明はPCIおよびSCSI出力バッファによって涌出されかつ吸込まれる電流の変化(di/dt)を制限し、図3のアナログ回路302に影響を及ぼすノイズを低減する回路をさらに提供する。図5はこの発明の出力バッファ500のための回路、およびその回路のための論理図502を示す。
【0026】
論理図502に示されるように、この発明の出力バッファはインバータ504の入力でデータ信号(DIN)を受信し、インバータ506の入力で可能化信号(EIN)を受信する。インバータ504の出力はトライステートバッファ508の入力になり、このトライステートバッファはインバータ506の出力からのロー信号によって可能化される。トライステートバッファ508の出力はこのようにEIN信号によって可能化されるDIN信号に対応する出力信号(OUT)を発生する。
【0027】
論理図502を実現し、di/dtを制限するための回路を与えるために、この発明の回路500は3つのトライステートバッファ540、550および560を含み、これらのバッファは3つの遅延部510、520および530によってそれぞれ駆動される。これらの部のコンポーネントおよびその動作を以下に説明する。
【0028】
1.遅延部510、520および530
DINおよびEIN信号は第1の遅延部510によって受信される。第1の遅延部510は遅延素子512を使用してDIN信号を遅延させ、一方EIN信号は素子514を使用して遅延される。遅延素子512は直列に接続された2つのインバータ512aおよび512bならびに200オームの抵抗器512cを含む。遅延素子514は素子512と同一である。
【0029】
抵抗器512cは2つのインバータ512aおよび512bと直列に使用され、処理のばらつきを相殺してより平滑な出力di/dtを与える。この処理のばらつきによりインバータ512aおよび512bのトランジスタならびに第1のトライステートバッファ540のトランジスタのためのゲート酸化物層の厚みのばらつきを生じる。インバータ512aおよび512bのトランジスタのより薄い酸化物層はキャパシタンスを低減し、ゆえに速度を上昇させるが、より厚い酸化物層は速度低下をもたらす。インバータ512aおよび512bの遅延のばらつきにより、出力バッファ500のdi/dtの電位上昇が生じる。
【0030】
酸化物層の処理のばらつきを相殺するために、インバータ512aおよび512bと直列に抵抗器512cが利用される。より薄い酸化物層がインバータ512aおよび512bのキャパシタンスを減少させ、その速度を上昇させるのと異なり、より薄い酸化物層は第1のトライステートバッファ540の入力の寄生容量を増大させる。トライステートバッファ540の入力で寄生容量と組合せて作用する抵抗器512cは速度を減じるRC時間遅延を形成し、インバータ512aおよび512bの速度上昇を相殺する。酸化物の厚みが増すと、インバータ512aおよび512bは速度を減じるが、抵抗器512cおよびトライステートバッファ540の寄生入力容量から生じるRC遅延は速度を上昇させる。このように、インバータ512aおよび512bと直列の抵抗器512cを使用することによって、処理のばらつきによるdi/dtの上昇が妨げられる。
【0031】
第1の遅延部510の出力はまた第2の遅延部520へ送られ、この第2の遅延部は第1の遅延部510と同様に、2組の直列に接続された2つのインバータと200オームの抵抗器とを含む。第1の遅延部510の回路と同様に、第2の遅延部520はインバータと直列の抵抗器を含み、ゲート酸化物層の処理のばらつきを相殺する。
【0032】
第2の遅延部520の出力はまた第3の遅延部530に送られ、第3の遅延部もまた第1および第2の遅延部510および520と同様に、2組の直列に接続されたインバータと200オームの抵抗器とを含み、抵抗器は処理のばらつきを相殺するために使用される。
【0033】
2.トライステートバッファ部540、550および560
第1の遅延部510の出力は第1のトライステートバッファ540への入力になる。第1のトライステートバッファ540はpチャネルプルアップトランジスタ541およびnチャネルプルダウントランジスタ542を含む。プルアップトランジスタ541のソースはVDDBまたはVDD3Bに接続され、そのドレインは出力バッファ500の出力(OUT)を形成するトランジスタ542のドレインに接続される。トランジスタ542のソースはVSSBまたはVSS3Bに接続される。
【0034】
プルアップトランジスタ541のゲートはNANDゲート543の出力に接続され、NANDゲート543の入力は第1の遅延部510の出力に接続される。プルダウントランジスタ542のゲートはNORゲート544の出力に接続され、NORゲート544の入力は第1の遅延部510の出力に接続されるが、EIN出力はインバータ545によって反転される。
【0035】
トランジスタ546および547はプルアップトランジスタ541およびプルダウントランジスタ547のターンオンまたはターンオフ時に電流の増大を遅くするために与えられ、それによって出力(OUT)上のdi/dtを増大させる電流スパイクを低減する。トランジスタ546はNANDゲート543のプルアップトランジスタと関連して動作し、一方トランジスタ547はNORゲート544のプルダウントランジスタと関連して動作する。pチャネルトランジスタ546のソースはVDD3BまたはVDDBに接続され、ドレインはプルアップトランジスタ541の入力に接続される。トランジスタ546のゲートは第1の遅延部510のDIN出力に接続される。nチャネルトランジスタ547のソースはVSS3BまたはVSSBに接続され、ドレインはプルダウントランジスタ542の入力に接続される。トランジスタ547のゲートは第1の遅延部510のDIN出力に接続される。
【0036】
第2の遅延回路520の出力は第2のトライステートバッファ550の入力に送られる。第2のトライステートバッファ550は第1のトライステートバッファ540に類似の回路コンポーネントを有し、入力は第1のトライステートバッファ540が第1の遅延部510に接続されるのと同じ態様で第2の遅延部520のDINおよびEIN出力に接続され、出力は第1のトライステートバッファ540と同じ態様でOUTに接続される。
【0037】
第3の遅延部530の出力は第3のトライステートバッファ560に与えられる。第3のトライステートバッファ560は第1および第2のトライステートバッファ540および550に類似の回路コンポーネントを有し、入力は第1および第2のトライステートバッファ540および550が第1および第2の遅延部510および520に接続されるのと同じ態様で第3の遅延部530のDINおよびEIN出力に接続され、出力は第1および第2のトライステートバッファ540および550と同じ態様でOUTに接続される。
【0038】
3.電流を涌出させる出力バッファ500を使用した動作
動作において、まずハイOUT信号が与えられる場合をみる。したがって、DIN信号およびEIN信号の双方がハイに切換えられていると仮定する。DINおよびEINがハイの状態で、第1の遅延部510の出力はハイになり、NANDゲート543およびNORゲート544の双方の出力をローにする。さらにDINがハイの状態で、トランジスタ546はターンオフし、一方トランジスタ547はターンオンする。NANDゲート543の出力がローであり、トランジスタ546がオフの状態で、プルアップトランジスタ541はターンオンし、出力(OUT)をハイにする。NORゲート544の出力がローであり、トランジスタ547がオンの状態では、プルダウントランジスタ542はオフのままである。
【0039】
第2の遅延部520による短い時間遅延の後、第2のトライステートバッファ550のプルアップトランジスタ551はターンオンし、出力(OUT)に電流を付加的に与える。再び、第3の遅延部530による別の短い遅延の後、第3のトライステートバッファ560のプルアップトランジスタ561はターンオンし、出力(OUT)に付加的な電流を与える。
【0040】
図6は図5に示される遅延部510、520および530を有する3つの別個のトライステートバッファ540、550および560を使用することによって、どのようにdi/dtの減少が達成されるかを例示する。曲線602は電流レベルAに到達するように設計された単一のトライステートバッファを使用する出力バッファの電流(I)対時間(t)の変化を表わす。出力が図5に示される遅延部520および530によって遅延された状態で3つの別個のトライステートバッファ540、550および560を使用することによって、より長い時間をかけて、曲線604を点Bで同じ電流レベルに到達するように、したがってdi/dtを減少させるように維持することが可能である。トランジスタサイズは図5の出力バッファ回路500に対して示されていることに注意されたい。このサイズはトライステートバッファ541、551および561のプルアップトランジスタが徐々にサイズが大きくなり、やはり徐々に電流が上昇し、di/dtを減少させることを可能にすることを示す。
【0041】
図6のボックス606の破線によって示される、di/dtを増大させる電流スパイクは、第2および第3のトライステートバッファ550および560のターンオンの間に生じ得る。この発明の回路500は各トライステートバッファにおいて546および547のようなトランジスタを使用することによって電流スパイクを防ぎ、これらのトランジスタは、上述のように、ターンオン時の各トライステートバッファの電流の上昇を遅くする。
【0042】
4.電流を吸込む出力バッファ500を使用する動作
次にローOUT信号が与えられる場合をみる。まずDIN信号はローに切換わり、EIN信号はハイのままであると仮定する。DINがローであり、EINがハイの状態で、遅延部510はNANDゲート543およびNORゲート544の双方の出力をハイに切換える類似の信号を与える。さらに、トランジスタ546はターンオンし、一方トランジスタ547はターンオフする。NORゲート544の出力がハイであり、トランジスタ547がオフの状態で、プルダウントランジスタ542はターンオンし、出力(OUT)上の電流を吸込む。NANDゲート543の出力がハイであり、トランジスタ546がオンの状態で、プルアップトランジスタ546はターンオフする。3つの別々のトライステートバッファ部に、順にサイズが大きくなっていく、それぞれの遅延後にターンオンするプルダウントランジスタ542、552および562を設けることによって、吸込まれた電流は必要とされる量まで徐々に増大し、di/dtおよびグラウンドバウンスを低減する。
【0043】
3つのトライステートバッファ540、550および560の各々の、546および547などのトランジスタはまた、付加的なトライステートバッファ状態がローに切換わった場合に、ちょうどそれらが上述のようにハイに切換わった場合のように、di/dtの低減を可能にする。547などのトランジスタは544などのNORゲートのプルダウントランジスタと関連して動作し、542などのプルダウントランジスタがターンオンしているときに時間に対する電流の減少(di/dt)を可能にし、それによって図3のアナログ部302のグラウンドバウンスを低減し、ノイズを制限する。
【0044】
トライステートバッファ540、550および560の各々の、546および547などのトランジスタはまた、出力(OUT)がハイからローへ、またはローからハイへ遷移する場合のクローバー効果を防ぐ。第2および第3の遅延素子520および530は第2および第3のトライステートバッファ550および560のプルアップトランジスタ551および561のターンオフを遅延させるので、プルアップトランジスタ551および561がオンのままであれば、プルダウントランジスタ542が電流を吸込もうとするときにクローバー効果が発生し得る。トランジスタ546および547などのトランジスタはしたがって図5に示されるようにサイズ決めされ、トランジスタ542のターンオンを遅延させ、そのようなクローバー効果を防ぐ。546および547などのトランジスタは、トライステートバッファ出力がハイからローに切換わる場合、およびローからハイへ切換わる場合の双方においてそのようなクローバー効果を防ぐ。
【0045】
このように、この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラで出力バッファ回路500を使用することによって、電流の変化の速度(di/dt)は涌出された電流のノイズを低減するとともに、吸込まれた電流のグラウンドバウンスを制限するように制御される。
【0046】
3.3または5.0のいずれのボルト出力が必要とされるかを自動感知するための機構を与えること、およびそのような自動感知に従って出力を与えることを含む、出力バッファ回路500を向上させるためのさらなる情報は、同日に提出されたウー(Wu)他による、「自動感知回路および信号バスとインターフェースするための方法」と題された特許出願において開示されており、この出願を引用により援用する。
【0047】
[C.コンポーネントのトポロジカルな構成]
図3のアナログ回路302で生じるノイズの別の源はデジタル制御回路304を流れる電流である。図7に例示されるように、そのようなノイズを低減するために、この発明は電流密度が矢印700によって示されるようにアナログ回路302から離れる方向に増大するように、デジタル制御回路304のコンポーネントをトポロジカルに構成する。加えて、アナログ回路302はデジタル回路からのノイズを防ぐようにトポロジカルに構成される。デジタル回路の電流の流れによるノイズを低減するための回路の構成を以下に説明する
1.チップ回路の全体的な構成
図8は組合されたイーサネット−SCSIコントローラを含む集積化された回路チップ800のスケールレイアウトを示す。チップ800は各辺が約300から400ミルであり、その回路を規定するために0.8ミクロンの二重金属処理が使用される。領域801、803、805および807の周りはそれらをより強調するように白く帯状に塗られている。チップダイはパッケージ302に実装された場合回路側を下に向ける。したがって、図8のピンアウトは図3に示されたものの鏡像である。ピン番号99のためのボンディングパッドは、たとえば、図8に示されたレイアウトの左端の一番上近くに位置決めされ、一方ピン番号99のための対応のボンディングパッドは(XTAL2)図3に示されたパッケージピンアウトの右端の一番上近くに位置決めされる。
【0048】
イーサネットアナログ領域801とイーサネットデジタル制御領域803との組合せは一般に図8の正方形の形状を規定し、領域801はその正方形の形状の左上の象限を規定する。領域801は図3のアナログ回路302に対応する。SCSIデジタル制御領域805はその長辺が下でイーサネットデジタル制御領域803の底に隣接する矩形として位置決めされる。PCIデジタル制御領域807はその長辺が右に延び、イーサネットデジタル制御領域803およびSCSIデジタル制御領域805の双方の右辺に隣接する矩形として位置決めされる。図3のデジタル出力バッファ306に対応するデジタルI/Oバッファ809は、デジタル制御領域805から807の周縁のあたりに位置決めされる。
【0049】
2.VDDラインの配線
図9は、アナログ領域801のノイズを低減するように構成されたイーサネットアナログ領域801およびイーサネットデジタル領域803のソース電力線の構成を示す。図示されるように、別々のDVDDピンパッド84および104はイーサネットデジタル領域803に電力を運ぶ。電力はアナログ領域801から最も離れたイーサネットデジタル領域803の周囲に沿う電力分布ライン902上でDVDDパッド84および109から与えられる。電力が図示されるように電力分布ライン902から回路906へと分布され、最大電流密度がアナログ領域801から離れたところで最大になることを可能にする。電力分布ライン902の代わりに破線904に沿って電力を分布することによって、電流密度はアナログ領域801により近いところで最大になる。
【0050】
イーサネットデジタル回路の電流の基板を介する感度のよいアナログコンポーネントへの抵抗結合によって、アナログ領域801の回路コンポーネントにノイズが発生する。より大きな電流密度を有することによって、特にアナログ回路の隣に配置された電力分布ライン902によって伝えられる電流で、基板を介する結合によってアナログコンポーネントに大きなノイズが生じ得る。このように、電力分布ライン902をアナログ回路801から離れたイーサネットデジタル回路803の周囲近くに配置することによって、ノイズは低減される。
【0051】
イーサネットデジタル領域803とアナログ領域801のコンポーネントとの間の基板を介するノイズ結合もまた、アナログ電力分布ライン908の配線によって低減される。アナログ電力分布ライン908は図示されるようにAVDDピンパッド91、96、103および108に接続される。アナログ電力分布ライン908はアナログ回路801の周囲に配線され、基板を介するイーサネットデジタル部803からその中に配置された感度のよいアナログコンポーネントへの電流結合に対するバリアを与える。
【0052】
3.VSS部の構成
図9はまた出力バッファならびにそれらの支持するVSSBおよびVSS3B接続のためのレイアウトがイーサネットアナログ部801のノイズを低減するようにデジタルI/Oバッファ部809の構成を例示する。図9に示されるように、分離されたpウェル911−918はデジタルI/Oバッファ部809に設けられる。pウェル911−918の各々はVSS3Bピンとそれらの対応の出力バッファの部分との接続を支持し、各pウェル911−918はそれぞれ図3の対応の部311−318のピンに接続された構造を支持する。別の分離されたpウェル920がVSSBピンおよびそれらの対応のSCSI出力バッファの部分を支持するために設けられ、pウェル920は図3の部321、322および323のピンに接続された構造を支持する。
【0053】
VSSBおよびVSS3Bピンならびにそれらが支持する出力バッファのコンポーネントに別個のpウェル911−918および920を与えることによって、ノイズの分離が可能である。ノイズをさらに分離するために、pウェル911−918の各々はパッド930によって例示される、その中央に配置されたVSS3Bピン接続を備える。加えて、pウェルの中心のVSS3Bピンによって支持された出力バッファ回路nチャネルトランジスタがpウェル領域に設けられる。
【0054】
ノイズをさらに低減するために、pウェルはできるだけ小さくされ、リード長および関連のグラウンドバウンスを最小限にするようにそのVSS3Bピンにできるだけ近く配置される。さらに、pウェルによって支持される出力バッファの残りの部分はpウェルにできるだけ近く位置決めされ、I/OパッドおよびVSS3Bピンを支持する。
【0055】
図8のイーサネットインタフェースピンは正方形形状のダイの1つの角のあたりに位置決めされ、PCIインタフェースピンは対角線上で対向した第2の角のあたりに、イーサネットピンから間隔をおいて位置決めされることに注意されたい。これは通常アクティブのPCIローカルバスからのノイズが感度のよいアナログ回路へ結合することを制限するためである。最大の切換ノイズを発生することが予想される出力バッファ、つまりAD[31:0]、CB/E[3:0]およびPARピンに接続された大PCI出力バッファはアナログ回路301からできるだけ離れて位置決めされるように配列されることに特に注意されたい。
【0056】
PCI出力バッファは最高の切換周波数(たとえば33MHz)で動作するので最大のノイズを発生し、そのようなPCI出力バッファは各々比較的大量の電流(たとえばピンあたり44mA)を涌出させるとともに、比較的大量の電流を吸込む。SCSI出力バッファはPCI出力バッファほど多くの電流を涌出させず、かつSCSI出力バッファは比較的大量の電流を吸込むが、切換周波数がより低いのでPCIバッファほど多くのノイズを生じない。したがって、PCI出力バッファ911−918のためのpウェルは別個に設けられ、一方SCSI出力バッファに対しては単一のpウェル920が設けられる。
【0057】
D.SCRを使用する電源ラインの分離
図8に示された回路のレイアウトは、別個の電源が異なる部に対して設けられているという点でユニークなものである。第1の組のAVSSピンおよびAVDDピンはそれぞれアナログ信号領域801に接地および電力を供給するために設けられる。第2の別の組のDVSSピンおよびDVDDピンはそれぞれイーサネットデジタル部803に接地および電力を供給するために設けられる。第3の別の組のVSSピンおよびVDDピンはデジタル領域805および807の残りの部分に接地および電力を供給するために設けられる。第4の組のVSS3BピンおよびVDD3BピンはそれぞれPCIインタフェース領域の出力バッファに接地および正電位を供給するために設けられる。最後に、第5の別の組のVSSBピンおよびVDDBピンはそれぞれSCSIインタフェース領域の出力バッファに接地および電力を供給するために設けられる。
【0058】
このように、統合された回路チップ800上には、それぞれVDD3B、VDDB、DVDD、VDD、およびAVDDピンへの電源ライン接続を有する、5つの相対的に独立した電力分布ネットワークがある。これらの5つの電力分布ネットワークは図10のライン1001−1005によって表わされる。電力がすべてのライン1001−1005に適切に供給されて、デジタル電源からアナログ電源へのノイズ結合を低減すれば、この発明は図10でSCRと付されたボックスによって示される切換装置を使用して、それぞれの電力分布ネットワーク1001−1005をお互いから分離する。
【0059】
電源を分離することによって、新しい電位問題が生じるが、それについて一例として説明する。電力がAVDDライン1001に偶然与えられ、DVDDライン1002には与えられないと仮定されたい。これが起こり得るのは、たとえばある領域の電源が遅れてオンに切換えられる場合である。DVDDライン1002をパワーアップしないことによって、チップ800のイーサネットアナログ領域801の回路は損傷を受けるかもしれない。そのような損傷が生じるのは、チップ800内で逆バイアスされると思われた1つ以上のPN接合が、電源から電力を受取ると思われたN領域がまだターンオンしないためにそのようにバイアスされず、必要とされる電位にならないためである。チップ800に対する損傷は、逆バイアスされていないPN接合を過剰の電流が流れるために生じ得る。
【0060】
そのようなチップ損傷を防ぐために、この発明は、ライン1001−1005によって表わされた正の電力ライン間に形成されたSCRと付されたボックスによって表わされる、バックツーバックSCR(シリコン制御整流器)を使用して、領域1001−1005を分離する。SCRによってチップ動作中に逆バイアスされることが意図されたすべてのPN接合が確実にそのようにバイアスされる。SCRはライン1001−1005のいずれか2つの間に電圧差が現れた場合に、ラッチアップまたは導電状態になるように構成される。これは、たとえば1つの電源が遅れてオンに切換わる場合のように、1つのライン1001−1005が別のラインが電力を受けないにもかかわらず電力を受ける場合でも、適切な接合逆バイアスレベルがチップ800全体にわたって確実に維持されるようにするためである。他のオンチップ領域にいくらかの電力を同時に与えることなくパワーアップされ得る領域はない。
【0061】
一方、一旦電力がすべてのライン1001−1005に適切に供給されると、SCRはターンオフするか、またはラッチアップしない。SCRはオフのままであり、アナログおよびデジタル回路領域1001−1005の電力分布ライン間の分離を与える。
ソース電源ライン間にSCRを形成するための面積効率のよい方法が図11に示される。当該技術分野で周知のように、寄生SCRはPNPN隣接領域のシーケンスが見られるところではどこでもできてしまう傾向にある。PNPNシーケンスは図12に示されるようにインターロックされたPNPトランジスタおよびNPNトランジスタと等価である。十分な浮遊電流がPNPおよびNPNトランジスタのいずれかのベース−エミッタ接合を横切ると、ラッチアップが誘発される。ラッチアップを回避するために、可能な場合にはPNPおよびNPNトランジスタの一方または双方のベース−エミッタ接合を横断してショートストラップを置くことが通例である。そうすることが可能ではないところでは、NPNシーケンスの2つのNの間の空間D1および/またはPNPシーケンスの2つのPの間の空間D2は十分に大きくされ、その領域の導電性が調整されて、ラッチアップのリスクを最小限にする。
【0062】
この発明のバックツーバックSCRの組の各SCRは伝統的な設計ルールを破ることによって形成される。図11において、領域1111、1121、および1112はNバルク基板のバルク1130に埋込まれたNPNシーケンスを規定する。領域1121、1112、および1122はPNPシーケンスを規定する。P+領域1122はPウェル1140に埋込まれ、正の電源ラインVdd2にストラップされる。N+領域1111は正の電源ラインVdd1にストラップされる。P+領域はVdd1に短絡されないことに注意されたい。Vdd1およびVdd2は電圧AVDD、DVDD、VDD、VDDBおよびVDD3Bのいずれか2つの電圧を表わす。
【0063】
NPNシーケンス1111−1121−1112の2つのN領域1111および1112間の空間D1、および/またはPNPシーケンス1121−1112−1122の2つのP領域1121および1122間の空間D2は十分小さくされ、その領域の導電性は適切に調整されて、Vdd1とVdd2との間の差が予め規定されたしきい値を超えた場合は確実にラッチアップが生じるようにされる。
【0064】
図12に示されるように、図11に示されたそれぞれの距離D1およびD2はバルク基板1130を介する等価の抵抗経路R1およびR2を規定する。R1およびR2の抵抗値はリソグラフィおよび/またはドーピング濃度の選択によって調整され、SCRのトリガしきい値を所望のレベルに設定する。
【0065】
このように、この発明はSCRなどの複数の切換装置をチップ800の他の態様では分離された電力分布ネットワーク間に与え、2つ以上の他の態様では分離されたネットワークの電圧間の差が過剰になったときを検知し、かつ過剰の電圧差が発生した場合には、ネットワーク間に導電経路を形成する。
【0066】
この発明を上に詳細に説明したが、これはこの発明をどのように製造しかつ使用するかを当業者に教示するためのものに過ぎない。前掲の特許請求の範囲によって規定されるこの発明の範囲内には多くの変更がある。たとえば、この発明の統合されたイーサネット−SCSIコントローラはPCIローカルバスを介してプロセッサ/メモリシステムとインタフェースするものとして開示されているが、プロセッサ/メモリシステムへのインタフェースのために他のバス構造を使用してもよい。加えて、ノイズの低減のために記載されたこの発明のコンポーネントおよびコンポーネントの構成は、組合されたイーサネット−SCSIコントローラを使った応用が説明されたが、これらのコンポーネントは他の装置でも使用され得る。
【0067】
[付録A]
ピンの説明
PCIインタフェース
AD[31:00]
アドレスおよびデータ入力/出力
これらの信号は同じPCIピン上で多重化される。トランザクションの第1のクロックの間、AD[31:00]は物理バイトアドレス(32ビット)を含む。後続のクロックの間、AD[31:00]はデータを含む。バイト順序はデフォールトではリトルエンディアンである。AD[07:00]は最下位バイトとして定義され、AD[31:24]は最上位バイトとして定義される。FIFOデータ転送のために、イーサネット−SCSIコントローラはビッグエンディアンバイト順序にプログラム可能である。
【0068】
トランザクションのアドレス段階の間、イーサネット−SCSIコントローラがバスマスタである場合には、AD[31:2]はアクティブDWORD(倍長語)をアドレス指定する。イーサネット−SCSIコントローラはリニアバーストオーダを示すアドレス段階の間、常にAD[1:0]を’00’に駆動する。イーサネット−SCSIコントローラがバスマスタでない場合、AD[31:00]ラインは継続的にモニタされ、アドレス一致がI/Oスレーブ転送に対して存在するかどうか決定する。
【0069】
トランザクションのデータ段階の間、AD[31:00]はバスマスタ書込およびスレーブ読出動作を実行する場合のイーサネット−SCSIコントローラによって駆動される。AD[31:00]上のデータは、バスマスタ読出およびスレーブ書込動作を実行する場合のイーサネット−SCSIコントローラによってラッチされる。
【0070】
RSTがアクティブの場合、AD[31:00]はNANDツリーテストのための入力である。
【0071】
C/BE[3:0]
バスコマンドおよびバイトイネーブル
これらの信号は同じPCIピン上で多重化される。トランザクションのアドレス段階の間、C/BE[3:0]はバスコマンドを定義する。データ段階の間、C/BE[3:0]はバイトイネーブルとして使用される。バイトイネーブルはどの物理バイトレーンが意味のあるデータを運ぶかを定義する。C/BE0はバイト0(AD[7:00])に対するものであり、C/BE3はバイト3(AD[31:24])に対するものである。バイトイネーブルの機能はバイト順序モード(CSR3、ビット2)とは関係ない。
【0072】
RSTがアクティブの場合、C/BE[3:0]はNANDツリーテストのための入力である。
【0073】
CLK
クロック
この信号はPCIバス上の、およびイーサネット−SCSIコントローラを含むそのバス上のすべてのPCI装置のすべてのトランザクションのためのタイミングを与える。すべてのバス信号はCLKの立上がりエッジでサンプリングされ、すべてのパラメータはこのエッジに対して定義される。イーサネット−SCSIコントローラは0から33MHzの範囲にわたって動作する。
【0074】
RSTがアクティブの場合、CLKはNANDツリーテストのための入力である。
【0075】
DEVSEL
デバイスセレクト
この信号は、スレーブデバイスとしてのイーサネット−SCSIコントローラによってアクティブに駆動された場合、マスタデバイスにイーサネット−SCSIコントローラが現在のアクセスのターゲットとしてそのアドレスをデコードしたことを信号で知らせる。入力として、この信号はバス上のいずれかのデバイスが選択されたかどうかを示す。
【0076】
RSTがアクティブの場合、DEVSELはNANDツリーテストのための入力である。
【0077】
FRAME
サイクルフレーム
この信号はイーサネット−SCSIコントローラがバスマスタである場合それによって駆動され、アクセスの開始および持続時間を示す。FRAMEはアサートされてバストランザクションが始まっていることを示す。FRAMEはデータ転送が継続している間アサートされる。FRAMEはトランザクションが最終データ段階に入ったときデアサートされる。
【0078】
RSTがアクティブの場合、FRAMEはNANDツリーテストのための入力である。
【0079】
GNTA
バスグラント
この信号はPCIバスへのアクセスがイーサネット−SCSIコントローラに許可されたことを示す。
【0080】
RSTがアクティブの場合、GNTAまたはGNTBはNANDツリーテストのための入力である。
【0081】
GNTB
バスグラント
この信号はPCIバスへのアクセスがイーサネット−SCSIコントローラに許可されたことを示す。
【0082】
RSTがアクティブの場合、GNTAまたはGNTBはNANDツリーテストのための入力である。
【0083】
IDSELA
初期化デバイスセレクト
この信号はコンフィギュレーション読出および書込トランザクションの間24のアドレスラインの代わりにイーサネット−SCSIコントローラのためのチップセレクトとして使用される。
【0084】
RSTがアクティブの場合、IDSELAはNANDツリーテストのための入力である。
【0085】
IDSELB
初期化デバイスセレクト
この信号はコンフィギュレーション読出および書込トランザクションの間イーサネット−SCSIコントローラのためのチップセレクトとして使用される。
【0086】
RSTがアクティブの場合、IDSELBはNANDツリーテストのための入力である。
【0087】
INTA
割込リクエスト
この信号はDMAエンジンおよびSCSIコアの双方からの割込リクエストを組合せる。割込元はDMA状態レジスタを読出すことによって決定可能である。状態レジスタが読出されるとこの信号はクリアされる。
【0088】
RSTがアクティブの場合、INTAはNANDツリーテストのための入力である。このときのみINTAは入力である。
【0089】
INTB
割込リクエスト
以下の状態フラグ、つまり、BABL、MISS、MERR、RINT、IDON、RCVCCO、RPCO、JAB、MPCO、またはTXSTRTのうちの1つ以上がセットされることを示す非同期アテンション信号である。各状態フラグはINTBアサーションの抑制を可能にするマスクビットを有する。
【0090】
RSTがアクティブの場合、INTBはNANDツリーテストのための入力である。このときのみINTBは入力である。
【0091】
IRDY
イニシエータレディ
この信号はイーサネット−SCSIコントローラの、マスタデバイスとしてトランザクションの現在のデータ段階を完了する能力を示す。IRDYはTRDYと関連して使用される。データ段階はIRDYおよびTRDYの双方がアサートされたときに任意のクロックで完了される。書込中、IRDYは有効データがAD[31:00]上に存在することを示す。読出の間、IRDYはデータがバスマスタとしてのイーサネット−SCSIコントローラによって受領されることを示す。IRDYおよびTRDYの双方が同時にアサートされるまで待ち状態が挿入される。
【0092】
RSTがアクティブの場合、IRDYはNANDツリーテストのための入力である。
【0093】
LOCK
ロック
LOCKは複数転送を必要とする自動動作を示すために現在のバスマスタによって使用される。
【0094】
スレーブデバイスとして、イーサネット−SCSIコントローラはいずれのマスタデバイスによってもロックされ得る。別のマスタがイーサネット−SCSIをそれがロックされている間にアクセスしようとすると、イーサネット−SCSIコントローラはTRDYがデアサートされた状態でDEVSELおよびSTOPをアサートすることによって応答する(PCI再試行)。
【0095】
イーサネット−SCSIコントローラはマスタとしてLOCKをアサートすることはない。
【0096】
RSTがアクティブの場合、LOCKはNANDツリーテストのための入力である。
【0097】
PAR
パリティ
パリティはAD[31:00]およびC/BE[3:0]を横切る偶数パリティである。イーサネット−SESIコントローラがバスマスタの場合、イーサネット−SCSIコントローラはアドレスおよび書込データ段階の間パリティを発生する。それは読出データ段階の間パリティをチェックする。イーサネット−SCSIコントローラがスレーブモードで動作し、かつ現在のサイクルのターゲットである場合、イーサネット−SCSIコントローラは読出データ段階の間パリティを発生する。イーサネット−SCSIコントローラはアドレスおよび書込データ段階の間パリティをチェックする。
【0098】
RSTがアクティブの場合、PARはNANDツリーテストのための入力である。
【0099】
PERR
パリティエラー
この信号は、イーサネット−SCSIコントローラがAD[31:00]ラインが入力である任意のデータ段階の間にパリティエラーを検出した場合に、イーサネット−SCSIコントローラによって1つのCLKの間アサートされる。PERRピンはPCIコマンドレジスタのPERREN(ビット6)がセットされている場合にのみアクティブである。
【0100】
イーサネット−SCSIコントローラはバスマスタ書込サイクルの間PERR入力をモニタする。イーサネット−SCSIコントローラは、パリティエラーがターゲットデバイスによって報告されると、コンフィギュレーションスペースの状態レジスタのデータパリティ報告ビットをアサートする。
【0101】
RSTがアクティブの場合、RERRはNANDツリーテストのための入力である。
【0102】
REQA
バスリクエスト
イーサネット−SCSIコントローラはバスマスタになりたいことを示す信号としてREQAピンをアサートする。一旦アサートされると、REQAはGNTAまたはGNTBがアクティブになるまでアクティブのままである。
【0103】
RSTがアクティブの場合、REQAはNANDツリーテストのための入力である。このときのみREQAは入力である。
【0104】
REQB
バスリクエスト
イーサネット−SCSIコントローラはバスマスタになりたいことを示す信号としてREQBピンをアサートする。一旦アサートされると、REQBはGNTAもしくはSLEEPのアサーション、STOPビットの設定、またはS RESETポートへのアクセス(オフセット14h)までアクティブのままである。
【0105】
RSTがアクティブの場合、REQBはNANDツリーテストのための入力である。このときのみREQBは入力である。
【0106】
RST
リセット
RSTがローにアサートされると、イーサネット−SCSIコントローラはタイプH_RESET(HARDWARE_RESET)の内部システムリセットを実行する。RSTは最低30CLK周期の間保持されなければならない。H_RESET状態にある間、イーサネット−SCSIコントローラはすべての出力をディスエーブルまたはデアサートする。RSTはアサートまたはデアサートされたときCLKと非同期であってもよい。デアサーションはギャランティクリーンおよびバウンスフリーエッジと同期であることが好ましい。
【0107】
RSTがアクティブの場合、NANDツリーテストが可能化される。すべてのPCIインタフェースピンは入力モードである。NANDツリーテストの結果はBUSY出力(ピン62)上で観察できる。
【0108】
SERR
システムエラー
この信号は、イーサネット−SCSIコントローラがそのAD[31:00]ラインが入力であるアドレス段階の間にパリティエラーを検出する場合に、イーサネット−SCSIコントローラによって1つのCLKの間アサートされる。
【0109】
SERRピンはPCIコマンドレジスタのSERREN(ビット8)およびPERREN(ビット6)がセットされている場合にのみアクティブである。
【0110】
RSTがアクティブの場合、SERRはNANDツリーテストのための入力である。
【0111】
STOP
ストップ
スレーブの役割では、イーサネット−SCSIコントローラはSTOP信号を駆動して、バスマスタに現在のトランザクションを停止するように伝える。バスマスタの役割では、イーサネット−SCSIコントローラはSTOP信号を受取り、現在のトランザクションを停止する。
【0112】
RSTがアクティブの場合、STOPはNANDツリーテストのための入力である。
【0113】
TRDY
ターゲットレディ
この信号はイーサネット−SCSIコントローラの選択されたデバイスとしてのトランザクションの現在のデータ段階を完了する能力を示す。TRDYはIRDYと関連して使用される。データ段階はTRDYおよびIRDYの双方がアサートされたときにいずれのクロックに基づいても完了される。読出の間、TRDYは有効データがAD[31:00]上に存在することを示す。書込の間、TRDYはデータが受領されたことを示す。IRDYおよびTRDYの双方が同時にアサートされるまで待ち状態が挿入される。
【0114】
RSTがアクティブの場合、TRDYはNANDツリーテストのための入力である。
【0115】
イーサネットインタフェース
LNK
LINK状態
このピンはLEDを駆動するために12mAを与える。デフォールトでは、このピンは10BASE−Tインタフェース上のアクティブリンク接続を示す。このピンはまた他のネットワーク状態を示すためにもプログラム可能である。LNKSTピン極性はプログラム可能であるが、デフォールトでは、これはアクティブローである。このピンはEEDI機能で多重化されることに注意されたい。
【0116】
LEDP
LEDプリドライバ
このピンはEEDO機能と共有される。LED3として機能する場合、このピン上の信号はBCR7を介してプログラム可能である。デフォールトでは、LED3はアクティブローであり、ネットワーク上の送信アクティビティを示す。このピンに取付けられた外部回路に特に注意しなければならない。もしLED回路が直接このピンに取付けられれば、やはりこのピンに取付けられるシリアルEEPROMによって満たされないIOL要件を生じるであろう。(このピンはマイクロワイヤシリアルEEPROMインタフェースのEEDO機能で多重機能化される。)
したがって、EEPROMがこのシステムで使用される間にこのピンが付加的なLED出力として使用されることになれば、LED3ピンとLED回路との間にはバファリングが必要である。このシステム設計にEEPROMが何も含まれなければ、LED3信号はバファリングなしに直接LEDに接続され得る。イーサネット−SCSIコントローラからのLED3出力はこの場合にLEDを駆動するために必要な12mAの電流を吸込むことが可能である。
【0117】
LED1
LED1
このピンはEESK機能と共有される。LED1として、このピンの機能および極性はBCR5を介してプログラム可能である。デフォールトでは、LED1はアクティブローであり、ネットワーク上の受信アクティビティを示す。イーサネット−SCSIコントローラからのLED1出力はLEDを直接駆動するために必要な12mAの電流を吸込むことが可能である。
【0118】
LED1ピンはまたEEPROM自動検出の間にも使用され、EEPROMがイーサネット−SCSIコントローラマイクロワイヤインタフェースに存在するか否かを決定する。RSTピンの後縁で、LED1がサンプリングされ、BCR19のEEDETビットの値を決定する。サンプリングされたハイの値はEEPROMが存在することを意味し、EEDETは1にセットされる。サンプリングされたローの値はEEPROMが存在しないことを意味し、EEDETは0にセットされる。
【0119】
LED回路がこのピンに何も取付けられなければ、EEDETセッティングを取除くために、プルアップまたはプルダウン抵抗器を代わりに取付けなければならない。
【0120】
SLEEP
スリープ
SLEEPがアサートされた(アクティブロー)の場合、イーサネット−SCSIコントローラはS_RESETタイプの内部システムリセットを実行し、電力節約モードになる。(SLEEPアサーションによって生じるリセット動作はBCRレジスタに影響を及ぼさない。)PCIインタフェース部はSLEEPによって影響されない。特に、PCIコンフィギュレーションスペースへのアクセスは可能なままである。コンフィギュレーションレジスタのいずれもがSLEEPによってリセットされない。イーサネット−SCSIコントローラへのすべてのI/Oアクセスは結果としてPCIターゲットアボート応答を生じる。イーサネット−SCSIコントローラはスリープモードにある間はREQをアサートしない。SLEEPがアサートされると、すべての非PCIインタフェース出力はそれらの通常のS_RESET状態に置かれる。すべての非PCIインタフェース入力はSLEEPピンそれ自体を除いては無視される。SLEEPのデアサーションの結果起動となる。システムは、内部アナログ回路が安定できるように、SLEEP信号のデアサーション後0.5秒の間イーサネット−SCSIデバイスのネットワーク動作を開始することを控えなければならない。
【0121】
SLEEPコマンドが効力を発するためにはCLKおよびXTAL1入力の双方には有効クロック信号がなければならない。REQがアサートされている間にSLEEPがアサートされれば、イーサネット−SCSIコントローラはGNTAまたはGNTBのアサーションを待つ。GNTAまたはGNTBがアサートされると、REQ信号はデアサートされ、イーサネット−SCSIコントローラは電力制約モードになる。
【0122】
SLEEPピンは電源ランプアップの間アサートされてはならない。SLEEPがパワーアップ時にアサートされることが所望されれば、システムは有効ピンRST動作の完了後3CLKサイクルまでSLEEPのアサーションを遅延させなければならない。
【0123】
XTAL1,XTAL2
XTAL1−クリスタル発振器入力
XTAL2−クリスタル発振器出力
クリスタル周波数はネットワークデータ速度を決定する。イーサネット−SCSIコントローラは水晶の使用を支持し、ISO 8802─3(IEEE/ANSI 802.3)ネットワーク周波数許容誤差およびジッタ仕様書と互換性のある20 MHz周波数を発生する。
【0124】
ネットワークデータ速度はクリスタル周波数の2分の1である。XTAL1は外部CMOSレベルソースを使用して代替的に駆動され、この場合XTAL2は接続されないままにされなければならない。イーサネット−SCSIコントローラがコンマモード(comma mode)にある場合、XTAL1から接地までに内部22KΩ抵抗器があることに注意されたい。外部ソースがXTAL1を駆動すれば、この抵抗器を駆動するためにいくらかの電力が消費される。XTAL1がこのときローに駆動されると、電力消費は最小限にされる。この場合、XTAL1はSLEEPのアサーションおよびREQのデアサーション後少なくとも30サイクルの間アクティブのままでなければならない。
【0125】
マイクロワイヤEEPROMインタフェース
EECS
EEPROMチップセレクト
EECS信号の機能はマイクロワイヤEEPROMデバイスにそれがアクセスされていることを示すことである。EECS信号はアクティブハイである。これはEEPROM全体の読出のコマンド部分の間にイーサネット−SCSIコントローラによって制御されるか、またはBCR19にビット2を書込むことによってホストシステムによって間接的に制御される。
【0126】
EEDI
EEPROMデータイン
EEDI信号は外部ISO 8802−3(IEEE/ANSI 802.3)アドレスPROMをアクセスするために使用される。EEDIは出力として機能する。このピンはマイクロワイヤインタフェースプロトコルを使用するシリアルEEPROMに直接インタフェースするように設計される。EEDIはマイクロワイヤEEPROMデータ入力ピンに接続される。EEDIはEEPROM全体の読出のコマンド部分の間にイーサネット−SCSIコントローラによって制御されるか、またはBCR19にビット0を書込むことによってホストシステムによって間接的に制御される。
【0127】
EEDIはLNKST機能と共有される。
EEDO
EEPROMデータアウト
EEDO信号は外部ISO 8802−3(IEEE/ANSI 802.3)アドレスPROMをアクセスするために使用される。このピンはマイクロワイヤインタフェースプロトコルを使用するシリアルEEPROMに直接インタフェースするように設計される。EEDOはマイクロワイヤEEPROMデータ出力ピンに接続される。EEDOは読出中EEPROMによって制御される。EEDOはBCR19ビット0を読出すことによってホストシステムによって読出され得る。
【0128】
EESK
EEPROMシリアルクロック
EESK信号は外部ISO 8802−3(IEEE/ANSI 802.3)アドレスPROMをアクセスするために使用される。このピンはマイクロワイヤインタフェースプロトコルを使用するシリアルEEPROMに直接インタフェースするように設計される。EESKはマイクロワイヤEEPROMクロックピンに接続される。EESKはEEPROM全体の読出中直接イーサネット−SCSIコントローラによって制御されるか、またはBCR19にビット1を書込むことによってホストシステムによって間接的に制御される。
【0129】
EESKピンはまたEEPROM自動検出中、EEPROMがイーサネット−SCSIコントローラマイクロワイヤインタフェースに存在するか否かを決定するためにも使用される。RST信号の後縁で、LED1がサンプリングされ、BCR19のEEDETビットの値を決定する。サンプリングされたハイの値はEEPROMが存在することを意味し、EEDETは1にセットされる。サンプリングされたローの値はEEPROMが存在しないことを意味し、EEDETは0にセットされる。
【0130】
EESKはLED1機能と共有される。LED回路がこのピンに何も取付けられなければ、EEDETセッテングを取除くために、代わりにプルアップまたはプルダウン抵抗器を取付けなければならない。
【0131】
アタッチメントユニットインタフェース
CI±
衝突イン
イーサネット−SCSIコントローラに衝突がネットワークメディア上で検出されたことを信号で知らせる差分入力対であり、これはCI±入力がISO 8802−3(IEEE/ANSI 802.3)規格に合うのに十分な振幅およびパルス幅の10MHzパターンで駆動されることによって示される。擬似ECLレベルで動作する。
【0132】
DI±
データイン
ネットワークからマンチェスタ符号化データを伝えるイーサネット−SCSIコントローラへの差分入力対。擬似ECLレベルで動作する。
【0133】
DO±
データアウト
マンチェスタ符号化データをネットワークに送信するためのイーサネット−SCSIコントローラからの差分出力対。擬似ECLレベルで動作する。
【0134】
ねじれた対インタフェース
RXD±
10BASE−T受信データ
10BASE−Tポート差動レシーバ。
【0135】
TXD±
10BASE−T送信データ
10BASE−Tポート差動ドライバ。
【0136】
TXP±
10BASE−T先行ひずみ制御
これらの出力は10BASE−Tポート差動ドライバと関連して送信先行ひずみ制御を与える。
【0137】
SCSIインタフェース
SD[7:0]
SCSIデータ
これらのピンは双方向SCSIデータバスとして定義される。
【0138】
SDIOP
SCSIデータパリティ
このピンは双方向データパリティとして定義される。
【0139】
MSG
メッセージ
このピンはイニシエータモードのシュミットトリガ入力である。
【0140】
C/D
コマンド/データ
このピンはイニシエータモードのシュミットトリガ入力である。
【0141】
I/O
入力/出力
このピンはイニシエータモードのシュミットトリガ入力である。
【0142】
ATN
アテンション
この信号はイニシエータモードの48mA出力である。この信号はデバイスがパリティエラーを検出したときにアサートされる。また、この信号はあるコマンドを経てアサートすることもできる。
【0143】
BSY
ビジー
SCSI入力信号として、この信号はシュミットトリガを有し、出力信号として、48mAドライブを有する。
【0144】
SEL
セレクト
SCSI入力信号として、この信号はシュミットトリガを有し、出力信号として、48mAドライブを有する。
【0145】
RST
リセット
SCSI入力信号として、この信号はシュミットトリガを有し、出力信号として、48mAドライブを有する。
【0146】
REQ
リクエスト
これはイニシエータモードでシュミットトリガを有するSCSI入力信号である。
【0147】
ACK
アクノリッジ
これはイニシエータモードで48mAドライブを有するSCSI出力信号である。
【0148】
その他
SCSI CLK
SCSIクロック
SCSIクロック信号はすべての内部デバイスタイミングを発生するために使用される。この入力の最大周波数は40MHzであり、最小の10MHzはSCSIバスタイミングを維持するために必要である。
【0149】
RESERVE
予備_接続してはならない
このピン(#116)は内部テスト論理のための予備である。これは適切なチップ動作のために何にも接続してはならない。
【0150】
BUSY
NANDツリーアウト
この信号はSCSIバス信号BSYと論理的に等価である。外部論理がSCSIバスアクティビティをモニタするために接続され得るように複製される。
【0151】
NANDツリーテストの結果はRSTがアサートされるBUSYピン上で観察され、そうでなければ、BUSYはSCSIバス信号ラインBSY(ピン64)の状態を反映する。
【0152】
PWDN
パワーダウンインジケータ
この信号は、アサートされると、DMA状態レジスタのPWDN状態ビットをセットし、ホストに割込を送る。
【0153】
電源ピン
アナログ電源ピン
AVDD
アナログ電力
イーサネット回路のアナログ部分に電力を供給するために使用される4つの電源ピンがある。
【0154】
AVSS
アナログ接地
イーサネット回路のアナログ部分によって使用される2つの接地ピンがある。
【0155】
デジタル電源ピン
DVDD
イーサネットデジタル電力
イーサネット回路のデジタル部分のための2つの接地ピンがある。
【0156】
DVSS
イーサネットデジタル接地
イーサネット回路のデジタル部分のための2つの電源ピンがある。
【0157】
DD
デジタル電力
DDB およびVDD3Bピンによって支持されないSCSI、PCIデジタル回路およびI/Oバッファによって使用される6つの電源ピンがある。
【0158】
SS
デジタル接地
内部デジタル回路によって使用される12の接地ピンがある。ピン119はCLKピンI/Oバッファに接地を与える。ピン11はPCI DMA論理に接地を与える。ピン62はSCSI内部論理に接地を与える。ピン60は付加的な入力バッファに接地を与える。
【0159】
DDB
SCSI I/Oバッファ電力
SCSIバス入力/出力バッファドライバによって使用される4つの電源ピンがある。
【0160】
SSB
SCSI I/Oバッファ接地
以下のピン、つまり、SDIO[7:0]、SDIOP、BSY、ATN、RST、SEL、REQ、AOL、MSG、ADおよびIOに接続されたSCSI入力/出力バッファによって使用される8つの接地ピンがある。
【0161】
DD3B
PCI I/Oバッファ電力
AD[31:0]、PARおよびC/BE[3:0]ピンに接続されたPCI入力/出力バッファによって使用される4つの電源ピンがある。
【0162】
SS3B
PCI I/Oバッファ接地
AD[31:0]、PARおよびC/BE[3:0]ピンに接続されたPCI入力/出力バッファによって必要とされる8つの接地ピンがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】PCIローカルバスに接続されたイーサネットアダプタボード、SCSIアダプタボード、およびプロセッサ/メモリシステムの図である。
【図2】この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラのコンポーネントのブロック図である。
【図3】この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラを含む132ピンパッケージのためのピンアウトを示す図である。
【図4】出力バッファからVSS3Bピンに電力を運ぶためにどのように個々のラインが使用されるかを示す図である。
【図5】この発明で使用される出力バッファのための回路をその出力バッファのための論理図とともに示す図である。
【図6】図5の出力バッファ回路の使用によって、どのようにdi/dtの減少が達成されるかを示す図である。
【図7】電流密度がアナログ回路から離れる方向に増大するようにデジタル制御回路がどのように構成されるかを示す図である。
【図8】この発明の組合されたイーサネット−SCSIコントローラを含む統合された回路チップのスケールレイアウトの図である。
【図9】イーサネットアナログおよびデジタル領域のソース電力ラインの構成を示し、かつデジタルI/Oバッファ回路の部分のレイアウトを示す図である。
【図10】SCR切換装置によって分離された、この発明の5つの別々の電力分布ネットワークを示す図である。
【図11】ソース電源ラインの間でSCRを形成するための方法を示す図である。
【図12】図11のPNPNシーケンスが2つのトランジスタとどのように等価であるかを表わす図であり、さらにトランジスタの構成に対する等価回路を示す図である。
【符号の説明】
200 ファーストSCSI−2コア
202 バスマスタDMAエンジン
204 PCIバスインタフェースユニット
210 DMAバッファ管理ユニット

Claims (5)

  1. 単一の集積化回路チップ上に集積化されたSCSIコントローラおよびイーサネットコントローラを含み、
    SCSIコントローラは第1のデジタル部分を含み、かつ前記イーサネットコントローラはアナログ回路部分および第2のデジタル部分を含み、
    前記単一の集積化回路チップは、前記アナログ回路部分を含むアナログ領域と、前記第1のデジタル部分および前記第2のデジタル部分を含むデジタル領域とを含み、前記デジタル領域は、前記アナログ回路部分から離れる方向に電流密度が増大するように構成される、装置。
  2. 複数のVSS3Bピン接続をさらに含み、各VSS3Bピン接続は、最大5つのバッファを接続するように構成され、各バッファは、アドレスバッファおよびデータ出力バッファの一方である、請求項1に記載の装置。
  3. 複数の接続ラインをさらに含み、各接続ラインは、前記VSS3Bピン接続の1つを1つの対応するバッファにのみ接続するように構成される、請求項2に記載の装置。
  4. 前記データ出力バッファは、
    第1および第2の遅延された可能化信号を出力するように構成された遅延手段を含み、前記第1の遅延された可能化信号は可能化信号に対して所定の遅延を有し、前記第2の遅延された可能化信号は前記第1の遅延された可能化信号に対して所定の遅延を有し、
    前記可能化信号、前記第1の遅延された可能化信号および前記第2の遅延された可能化信号にそれぞれ応答して、第1,第2および第3の信号を前記データ出力バッファの出力ノードに出力するように構成された第1,第2および第3のトライステートバッファをさらに含み、
    前記第1,第2および第3のプルアップトランジスタのそれぞれへの前記可能化信号、前記第1の遅延された可能化信号および前記第2の遅延された可能化信号の供給は、前記トライステートバッファの出力ノードの出力電流の増大が所定の速度で制限されるように制御する、請求項2に記載の装置。
  5. 第1の電源を有するアナログ回路部分と、
    第2の電源を有するデジタル制御回路部分と、
    第3の電源を有するデジタルI/Oバッファ部分と、
    前記第1の電源と前記第2の電源との間でノイズを分離するように構成された第1のシリコン制御整流器と、
    前記第2の電源と前記第3の電源との間でノイズを分離するように構成された第2のシリコン制御整流器と、
    前記第1の電源と前記第3の電源との間でノイズを分離するように構成された第3のシリコン制御整流器とをさらに含む、請求項1に記載の装置。
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