JP3976394B2 - コンクリート構造物の注入補修工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物の壁、特に外壁のクラック、浮き等を補修する注入補修工法に関する。詳しくは、コンクリート構造物のクラック、浮き等を補修する際、特定構造のケチミン化合物を含む高い接着強さを持つ湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物を使用する、補強性、防水性、作業性に優れるコンクリート構造物の注入補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物の壁、特に外壁のクラック、浮き等の補修方法として種々の工法があり、例えば、室温硬化二液型エポキシ樹脂系接着剤、例えばエポキシ−ポリアミド、エポキシ−ポリサルファイド系などを注入して行う工法がある。しかし、これらの二液型エポキシ樹脂系接着剤は、主剤と硬化剤よりなる二液型であるため使用時に主剤、硬化剤を計量、混合するなど施工作業性に難点があった。最近では、湿気硬化性一液型エポキシ樹脂を補修材として使用する方法も提案されている。しかし、この補修材は、一液型であるため施工作業性は良好であるが、柔軟性の高い弾性タイプであるので、強度がコンクリート強度より低く、コンクリートへの補強効果が期待できないという難点があった。また、コンクリートへの補強効果が高い一液型エポキシ樹脂よりなる補修材では、貯蔵安定性に劣るという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、コンクリート構造物の補強効果に優れ、耐久性を向上させ、防水性にも優れ、かつ、作業性に優れるコンクリート構造物の注入補修工法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、コンクリート構造物の損傷部を補修するに際し;
エポキシ樹脂と、
α位に置換基をもつケトンと、α位がメチレンであるアミノ基を分子内に少なくとも2個以上有するポリアミンとを反応させて得られるケチミン化合物を前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する活性水素当量で0.5〜3当量と、
亜リン酸エステル類と、
シランカップリング剤とを、含有する一液湿気硬化性エポキシ樹脂組成物を、前記損傷部に注入することを特徴とするコンクリート構造物の注入補修工法を提供する。
【0005】
前記ケトンが下記式(1)で表される化合物で、かつ前記ポリアミンが下記式(2)で表される化合物であるのが好ましい。
【化3】
Figure 0003976394
1 :炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれるいずれか1つ
2 :メチル基またはエチル基
3 :水素原子、メチル基またはエチル基
【化4】
Figure 0003976394
4 :有機基(O、S、Nを有する基も含む)
n:2以上の整数
前記シランカップリング剤が、トリメトキシビニルシランおよび/または3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランであるのが好ましい。
前記シランカップリング剤の含有量が、前記エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部であるのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、ケチミン基を有する特定構造の化合物と、亜リン酸エステル類と、シランカップリング剤とを含有する、貯蔵安定性、硬化性および接着性に優れた湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物を用いることを特徴とする、自動式低圧注入工法、あるいは、注入用パイプや座金付き注入パイプを用いた手動式注入工法によるコンクリート構造物の注入補修工法(以下、本発明の工法と記す)である。
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物は、ケチミン基を有する特定構造の化合物を特定量含有することにより、接着強さが大きく、具体的には、接着強さが600N/cm2 以上であり、かかるエポキシ樹脂組成物を用いる本発明の工法は、補強効果に優れ、コンクリート構造物の耐久性を高めることのできるコンクリート構造物の注入補修工法である。
【0007】
まず、本発明の工法に用いる湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物について、説明する。
このエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、および、α位に置換基をもつケトンと、α位がメチレンであるアミノ基を分子内に少なくとも2個以上有するポリアミンとを反応させて得られるケチミン化合物を含有する。α位に置換基をもつケトンとは、カルボニル基から数えてα位に置換基を有するケトンのことで、メチルt−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン等の他、プロピオンフェノン、ベンゾフェノン等が具体例として挙げられるが、これらの中でも特に前記式(1)で表される化合物が好ましく、具体的にはメチルイソプロピルケトン、メチルt−ブチルケトンが挙げられ、これらを用いて合成したケチミン化合物とエポキシ樹脂との配合物の、貯蔵安定性と硬化性のバランスが優れていることから好ましい。
【0008】
α位がメチレンであるアミノ基を分子内に少なくとも2個以上有するポリアミンとしては、式(2)で表される化合物が好ましい。式(2)で表される化合物の具体例として、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、サンテクノケミカル社製のジェファーミンEDR148に代表されるポリエーテル骨格のジアミン、デュポン・ジャパン社製のMPMD等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、三井東圧化学(株)製のNBDAに代表されるノルボルナン骨格のジアミン;メタキシリレンジアミン;ポリアミドの分子末端にアミノ基を有するポリアミドアミン;が挙げられる。これらの中でも特に、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジアミン、メタキシリレンジアミン、ポリアミドアミンは、これらを用いて合成したケチミン化合物とエポキシ樹脂との組成物が、貯蔵安定性に優れるうえ、硬化性に特に優れることから特に好ましい。
【0009】
上記エポキシ樹脂組成物に含有されるケチミン化合物としては、上記ポリアミンのそれぞれと、メチルt−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン等のそれぞれのケトンとを組み合わせて得られるケチミン化合物が好適に例示される。
このうち、上記ポリアミンとメチルイソプロピルケトン、メチルt−ブチルケトンから合成されるケチミン化合物が硬化速度と貯蔵安定性のバランスが特に優れる。
また、上記ケトンと1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジアミン、メタキシリレンジアミン、ポリアミドアミンから合成されるケチミン化合物も、硬化速度と貯蔵安定性のバランスに特に優れるが、その中でも特に硬化性に優れる。
具体的には、サンテクノケミカル社製のポリエーテル骨格のジアミンであるジェファーミンEDR148とメチルイソプロピルケトンから得られるもの、ジェファーミンEDR148とメチルt−ブチルケトンから得られるもの、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとメチルt−ブチルケトンから得られるもの、三井東圧化学(株)製のNBDAとメチルイソプロピルケトンから得られるもの、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとメチルイソプロピルケトンから得られるもの、NBDAとメチルt−ブチルケトンから得られるもの、三菱ガス化学社製のMXDAとメチルイソプロピルケトンから得られるもの、三菱ガス化学社製のMXDAとメチルt−ブチルケトンから得られるもの、三和化学社製のX2000とメチルイソプロピルケトンから得られるもの、三和化学社製のX2000ととメチルt−ブチルケトンから得られるもの、等が例示される。
これらの中でも、特に三井東圧化学(株)製のNBDAとメチルイソプロピルケトンから得られるもの、NBDAとメチルt−ブチルケトンから得られるもの、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとメチルイソプロピルケトンから得られるものは、硬化性に優れる。
また、X2000とメチルイソプロピルケトンから得られるもの、X2000とメチルt−ブチルケトンから得られるものは、湿潤面への接着性に優れる。
【0010】
α位に置換基をもつケトンと、α位がメチレンであるアミノ基を分子内に少なくとも2個以上有するポリアミンとを反応させて得られるケチミン化合物は、前記のケトンとポリアミンを無溶媒下、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の溶媒存在下、加熱環流させ、脱離してくる水を共沸により除きながら反応させることで得られる。
【0011】
α位に置換基を持つケトンとα位がメチレンであるアミノ基を2個以上有するポリアミンとを反応させて得られるケチミン化合物はケチミン基の2重結合の近くに嵩高い基を有するので硬化速度と貯蔵安定性という相反する特性を満たす。すなわち、従来技術にある汎用ケトンであるメチルイソブチルケトン(MIBK)、あるいはメチルエチルケトン(MEK)等、ケトン炭素のα位に置換基を持たないケトンを用いて、ケチミン化合物を合成した場合、ケチミン窒素が剥き出しになっているため、強い塩基性を示す。従って、エポキシ樹脂とブレンドした組成物は、ゲル化が進行する等、貯蔵安定性に問題があったが、ケトン炭素のα位に置換基を持つメチルイソプロピルケトン、メチルt−ブチルケトン等を原料として用いたケチミン化合物は、ケチミン窒素が置換基で保護されているため、すなわち、立体障害により、その塩基性が大幅に弱まる。従って、エポキシ樹脂とブレンドした組成物は、ケチミン化合物の影響を受けることなく、安定に保たれる。
一方、該ケチミン化合物を用いたエポキシ樹脂組成物を空気中に出すと、湿気である小さい水分子が置換基の立体障害を受けることなく容易にケチミン窒素を攻撃するため、加水分解が容易に進行する。従って、エポキシ樹脂組成物の硬化時間は速い。
【0012】
本発明の工法に用いられるエポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂としては、エポキシ基を1分子中に2個以上持つポリエポキシ化合物であれば、特に制限はない。
例えばビスフェノールAのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂及びその誘導体、グリセリンのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ポリアルキレンオキサイドのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラックのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ダイマー酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、あるいは、東レチオコール社製のフレップ10等に代表される骨格に硫黄原子を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのうちビスフェノールAのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂は、汎用のエポキシ樹脂として好適に用いられる。また、骨格に硫黄原子を有するエポキシ樹脂は、得られる本発明の樹脂組成物が湿潤面への接着性に優れるので好適に用いられる。
尚、本発明で用いることのできる骨格に硫黄原子を有するエポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂主鎖に硫黄原子を有するエポキシ樹脂のことである。具体例としては、東レチオコール社製のフレップシリーズが挙げられる。
【0013】
本発明の工法に用いられるエポキシ樹脂組成物に含有される上記ケチミン化合物の添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ基に対する活性水素当量で0.5〜3当量、好ましくは1〜2当量である。0.5当量未満では硬化性が不十分であり、3当量超では接着性に劣る。
【0014】
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、充填剤を含有してもよい。充填剤を含有することにより、粘度の調整が可能であり、また、良好な貯蔵安定性を得ることができる。
充填剤としては、各種形状の有機または無機のものがあり、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;あるいはカーボンブラック、あるいはこれらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル処理物等が挙げられる。
充填剤の添加量は、エポキシ樹脂100重量部に対して0〜500重量部が好ましく、0〜200重量部がより好ましい。500重量部超では、粘度が高くなり作業性が悪くなる。また、充填剤を全く配合しない場合は、特に、得られるエポキシ樹脂組成物が低粘度となり、後述する本発明のコンクリート構造物の注入補修工法において、低圧注入器を用いる注入工法を行なう場合、エポキシ樹脂組成物を注入器に容易に充填できると共に、コンクリート構造物のクラック、浮き等に短時間で注入することが出来る。
【0015】
本発明の工法に用いられるエポキシ樹脂組成物は、亜リン酸エステル類を含有する。
亜リン酸エステル類はエポキシ樹脂組成物の貯蔵中、該組成物に増粘その他悪影響を及ぼさないからである。
本発明で用いる亜リン酸エステル類としては、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2、4−ジ−t −ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー等のトリエステル体が挙げられる。また、これらのトリエステル体を部分的に加水分解したジ−、あるいはモノエステル体も例として挙げられる。このうち、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー等は、特に促進効果が高く、好適に用いられる。
これらの亜リン酸エステル体のうち、トリエステル体を用いる場合、その添加量は、エポキシ基に対して0.005mol%以上であり、好ましくは0.005〜1.0mol%である。またトリエステル体を部分的に加水分解したジ−、あるいはモノエステル体を用いる場合は、添加量は、エポキシ基に対して0.005〜50mol%、好ましくは、0.005〜10mol%である。0.005mol%より少ないと促進剤としての効果が無く、一方ジエステル体の添加量が50mol%より多いと貯蔵安定性を悪くする。
また本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物は、促進剤として、亜リン酸エステル以外の促進剤を含んでいてもよい。
【0016】
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有する。シランカップリング剤を特定量含有することにより、貯蔵安定性と硬化速度のバランスに優れると共に、湿潤面への接着性にも優れる湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物とすることができる。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、特に限定されず、エポキシ樹脂に一般的に配合されるシランカップリング剤を使用することができる。このようなシランカップリング剤としては、クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、トリメトキシビニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのうち、トリメトキシビニルシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランは、特に、湿潤面への接着性を向上させる効果に優れ、更に汎用であることから、好適に用いられる。
これらのシランカップリング剤の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、0.1〜50重量部であり、好ましくは、0.5〜30重量部である。該範囲であると、湿潤面への接着性に関し、破断時の剪断応力が高く、母材の破壊率もほぼ100%となるので好ましい。
【0017】
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、可塑剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、溶剤等を配合してもよい。
【0018】
顔料としては、無機顔料と有機顔料とがあり、無機顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等を用いることが出来る。
有機顔料としては、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
【0019】
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、好ましくは上述の各成分を減圧下、特に減圧した窒素雰囲気下に、混合ミキサー等の攪拌装置を用いて十分混練し、均一に分散させてエポキシ樹脂組成物とするのがよい。
【0020】
本発明の工法に用いるエポキシ樹脂組成物は、上述のような構成をとるため、貯蔵安定性が良好で、容器から出した際の硬化速度が速く、バランスがとれた組成物であり、また、接着強さに優れる。具体的には、接着強さが600N/cm2 以上である。このような接着強さを有することで、従来の弾性タイプの一液型エポキシ樹脂と異なり、接着強度がコンクリート強度と同等もしくはそれ以上で、コンクリートの補強効果に優れる。
【0021】
次に本発明の工法の実施方法について説明する。
本発明の工法は、上述の特定のエポキシ樹脂組成物を、自動式低圧注入工法、あるいは、注入用パイプや座金付き注入パイプを用いた手動式注入工法によりコンクリート構造物の壁など、特に外壁のクラックや浮きに注入して、これらの箇所を補修する工法である。
【0022】
自動式低圧注入工法は、自動的に注入圧をかける小さな注入用器具をクラック等に取付け、注入剤を長時間かけて、4kg/cm2 以下の低圧で注入する方法である。クラック幅1mm以下の場合に好適に適用できるが、1mmを越えても施工可能である。注入用器具は、ゴムやバネの伸縮力などによる注入加圧の原理により人手を要せずに自動的に注入する。このような注入器具の例として、図1にゴムの伸縮力を利用した自動式低圧注入器の断面図を示す。
【0023】
図1を用いて、自動式低圧注入工法を説明する。図1は、コンクリート等の建造物20の断面図を示し、ひび割れ11が建造物20の内部に進入している状態を示している。このひび割れ11は、内部のみならず建造物20の表面にも形成されているので、まず、表面のクラック、浮き等の欠陥部1に沿って、幅50mm程度の範囲にワイヤーブラシなどを用いて、入念に清掃し、健全な下地を出す。
注入用パイプ2を接着剤により表面のクラック、浮き等の欠陥部1にしっかりと固定する。表面のクラック、浮き等の欠陥部1に沿って仮止めシールを行う。仮止めシール材および注入用パイプ2の接着剤の硬化を確認して、注入器4を注入用パイプ2に固定する。前述の湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物3をシリンダー6内に充填し、エポキシ樹脂組成物3をひび割れ11に注入する。このとき、シール部分からのエポキシ樹脂組成物の漏れのないことを確認する。注入後15分程度経過した時点で、シリンダー6内の残量を確認し、必要に応じて再度充填し注入する。注入開始後12時間以上、注入用パイプ2を設置した状態で養生する。その後、注入用パイプ2、仮止めシールを除去する。
【0024】
手動式注入工法は、クラックや浮きの上にパイプ等を固定して注入口とし、クリスポンプ等の手動式ポンプにより注入する工法である。
まず、クラックや浮きに沿って、幅50mm程度の範囲にワイヤーブラシなどを用いて、入念に清掃し、健全な下地を出す。注入孔位置に注入パイプを接着固定する。注入孔を穿孔して注入パイプを接着固定する場合は、穿孔内の切り粉を圧搾空気等で除去する。図2(a)、(b)に、注入孔位置に固定する注入パイプの例の断面図を示す。特に、図2(b)は、座金付き注入パイプの例の断面図である。クラックや浮きに沿って、幅30mm、厚さ2mm程度にシールする。前述の湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物を手動式注入ポンプに入れ、そのノズルを注入孔に取付け、ゆっくりと注入する。垂直方向のクラックは下部の注入孔から上部へ順次注入する。水平方向のクラックは、片端部の注入孔から他端へ順次注入する。注入時は座金やシール部からの漏れをチェックし、注入圧を加減する。注入完了後は、注入孔を密封したまま、硬化するまで養生を行う。エポキシ樹脂組成物の硬化を見計らい、仮止めシール材および注入パイプ等を撤去する。補修箇所に付着した接着剤なども除去する。
【0025】
自動式低圧注入工法は、微細なクラック等にも完全な注入が可能で、作業者の技術に左右されることなく、注入作業が行える。注入用器具内のエポキシ樹脂組成物の残量から、注入量を管理できる。作業者は、器具取付け及びエポキシ樹脂充填を行えば、次の施工場所に移動できるので特に施工量の多い場合に作業効率がよい。反面、専用の特殊な注入器具を必要とし、施工量が少なくても器具の取付けから仕上げまで最低2日はかかるという特質を有する。
これに対し、手動式注入工法は、特殊な器具を必要とせず、簡便に補修作業が行え、注入から仕上げまで作業を1日で終了することが可能である。また、手動式なので、注入圧や注入速度を加減できる。反面、微細なクラックへの注入は作業者の技術に負うところが大きく、人力に頼る必要がある。また、注入作業を短時間で行うために、低粘度のエポキシ樹脂組成物を用いると、注入作業後にクラック内のコンクリートに浸透してしまい、クラック内に空隙ができるおそれがあるので、エポキシ樹脂組成物の粘度を適宜調節する必要がある。
このように各々特質を異とするので、補修場所、補修量等に応じて、適宜、上記工法を選択する。
【0026】
本発明のコンクリート構造物の注入補修工法は、以上の構成をとることにより、注入剤が一液型であるため、従来の2液型のエポキシ樹脂を用いる注入補修工法のような、施工時、主剤と硬化剤と計量、混合するなどの作業が必要でなく、また、短い可使時間(ポットライフ)内で作業を行うといった煩雑性が解消でき、施工作業性に優れる。
さらに、本発明の工法に用いる注入剤であるエポキシ樹脂組成物硬化後の接着強さが600N/cm2 以上であるため、このような注入剤を用いて補修することにより、コンクリート構造物のクラック、浮き等の補修箇所の補強効果が高く、耐久性が向上する。また、耐水効果(防水性)にも優れる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
<ケチミン化合物の合成>
(合成例1)
アミンにノルボルナン骨格のジアミン(NBDA*1;三井東圧化学(株)製)100gと、メチルイソプロピルケトン200g、及びトルエン200gをフラスコに入れ、生成する水を共沸により除きながら20時間反応を続け、ケチミン化合物Aを得た。
(合成例2)
アミンに1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC*2;三菱瓦斯化学社製)100g、ケトンにメチルイソプロピルケトン200gを用いた以外は、合成例1と同様に行い、20時間後ケチミン化合物Bを得た。
(合成例3)
アミンに、ポリエーテル骨格のジアミン(ジェファーミンEDR148*3;サンテクノケミカル社製)100gを用いた以外は、合成例1と同様に行い、20時間後ケチミン化合物Cを得た。
(合成例4)
ケトンにメチルt−ブチルケトン200gを用いた以外は、合成例1と同様に行い、30時間後ケチミン化合物Dを得た。
(合成例5)
アミンに1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC;三菱瓦斯化学社製)100g、ケトンにメチルt−ブチルケトン254gを用いた以外は、合成例1と同様に行い、24時間後ケチミン化合物Eを得た。
【0028】
【化5】
Figure 0003976394
【0029】
参考例1〜5、比較例1〜4)
下記表1に示す配合で各成分を混合して組成物を得た。得られた組成物により接着したモルタル片を試験体として接着強さ、破壊状態を測定した。
また、得られた組成物をカートリッジに充填し、貯蔵安定性を測定し、上記工法において、組成物をひび割れに注入した後に硬化性(タックフリータイム)を測定した。結果を表1に示す。
【0030】
1)タックフリータイム
20℃湿度60%条件下において、ポリエチレンフィルムが樹脂組成物の表面に付着しなくなる時間を測定した。
2)貯蔵安定性
組成物をカートリッジに充填し、次いで50℃で5日貯蔵した後の粘度を、貯蔵安定性試験前の粘度と比較した。尚、表中、○は貯蔵安定性が良好であったことを、×は不良であったことを示す。
3)参考例等により得られた組成物を用いた自動低圧式注入工法の実施
図3に示す自動低圧式注入工法を用いて施工した。まず、モルタル15中にひび割れ11を作り、直径1mmの鋼線をスペーサー16としてひび割れ11に挟み、組成物の注入されるスペースの幅が1mmとなるよう形成した。ついでひび割れ11に沿って、幅50mm程度の範囲にワイヤーブラシなどを用いて、入念に清掃し、健全な下地を出した。注入用パイプ2を接着剤によりひび割れ11にしっかりと固定し、組成物の流出がないように、ひび割れ11に沿って仮止め用のシール12を行った。参考例、比較例で得られた組成物をそれぞれ、注入器4に充填し、ひび割れ11に注入した。その後、12時間養生した。その後、注入用パイプ2、シール12を除去した。
4)接着強さ
上述のようにして得られたモルタル片を試験体とした。作製した試験体をもちいて、JIS A 6024に記載の方法に準拠して、標準条件で、接着強さを測定した。また、破壊状態も観察した。
【0031】
【表1】
Figure 0003976394
【0032】
<表中の各成分>
エポキシ樹脂 :エポトートYD−128(東都化成製)
変成シリコーン樹脂 :MSP−S203(鐘淵化学工業社製)
重質炭酸カルシウム :スーパーS(丸尾カルシウム製)
ビニルトリメトキシシラン:(信越化学工業製)
錫系触媒 :No.918(三共有機合成製)
ケチミン化合物F :H−3*4(油化シェルエポキシ製)
【0033】
【発明の効果】
本発明のコンクリート構造物の注入補修工法は、接着強さが600N/cm2 以上の湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物を使用してコンクリート構造物のクラック、浮き等を補修するので、補修効果が高く、耐久性が向上する。また防水性にも優れる。
また、用いるエポキシ樹脂組成物が一液タイプであるため、二液タイプの欠点である主剤と硬化剤の計量、混合といった煩わしい作業をする必要がなく、また、可使時間内で作業を行わなければならないという煩わしさもない。
さらに、用いるエポキシ樹脂組成物は貯蔵安定性に優れ、硬化性に優れるので、補修工事後、早期に注入剤が硬化し、作業効率がよい。
従って、本発明のコンクリート構造物の注入補修工法は、コンクリート強度の必要な補修箇所の注入補修工法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動式低圧注入工法に用いられる自動式低圧注入器の一例の断面図である。
【図2】 (a)は手動式注入工法に用いられる注入用パイプの断面図であり、(b)は座金付き注入パイプの断面図である。
【図3】 自動式低圧注入工法により、ひび割れに注入剤を注入する工程を示す概念図である。
【符号の説明】
1 クラック、浮き等の欠陥部
2 注入用パイプ
3 湿気硬化性一液型エポキシ樹脂組成物
4 注入器
6 シリンダ
7 ピストン
8 アーム
9 アーム
10 ゴム条帯
11 ひび割れ
12 シール
13 注入パイプ
14 座金付き注入パイプ
15 モルタル
16 スペーサー
20 コンクリート等の建造物

Claims (4)

  1. コンクリート構造物の損傷部を補修するに際し;
    エポキシ樹脂と、
    α位に置換基をもつケトンと、α位がメチレンであるアミノ基を分子内に少なくとも2個以上有するポリアミンとを反応させて得られるケチミン化合物を前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する活性水素当量で0.5〜3当量と、
    亜リン酸エステル類と、
    シランカップリング剤とを、含有する一液湿気硬化性エポキシ樹脂組成物を、前記損傷部に注入することを特徴とするコンクリート構造物の注入補修工法。
  2. 前記ケトンが下記式(1)で表される化合物で、かつ前記ポリアミンが下記式(2)で表される化合物である請求項1に記載のコンクリート構造物の注入補修工法。
    Figure 0003976394
    1 :炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれるいずれか1つ
    2 :メチル基またはエチル基
    3 :水素原子、メチル基またはエチル基
    Figure 0003976394
    4 :有機基(O、S、Nを有する基も含む)
    n:2以上の整数
  3. 前記シランカップリング剤が、トリメトキシビニルシランおよび/または3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである請求項1または2に記載のコンクリート構造物の注入補修工法。
  4. 前記シランカップリング剤の含有量が、前記エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部である請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート構造物の注入補修工法。
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