JP3975259B2 - スポーク付車輪のためのチューブレス・タイヤを装着するリム - Google Patents

Description

【０００１】
（技術分野）
本発明は、スポーク付車輪のためのチューブレス・タイヤを装着するリムのチューブレス・タイヤを装着するためのリムに関する。
【０００２】
（発明の背景）
タイヤを収容するための従来の型式のリムは、公知であり、円形の形状に湾曲し、中心線平面に対して対称な、外側環状台座及び内側環状台座が形成された輪郭要素によって構成されている。この外側環状台座と内側環状台座は、溝孔を形成する環状隔壁によって分離されている。この外側環状台座には、リムの中心に向けて方向付けられた側に、スポークをリムに結合するためのニップルが溝孔によって誘導される、結合孔が形成されている。内側環状台座は、側肩部を定め、該側肩部がタイヤのビードを保持するための受け口を形成する。
【０００３】
これらのリムは、従来のタイヤの装着を可能にするだけであり、従って、受け口とタイヤとの間に必然的に内側チューブを挿入することが必要であることに起因する、深刻な欠点を有する。従って、このようなリムは、チューブレス・タイプのタイヤを支持するための手段としては使用することはできない。
チューブレス・タイヤを装着するよう適合されたリムは、ＥＰ−Ａ−０７０９１４１、公開特許英文抄録（ＰＡＪ） No ．０６、２０００年９月２２日付、及びＥＰ−Ａ−０６１５８６５などの文書から公知である。
【０００４】
（発明の開示）
本発明は、上述の欠点を被ることのないリムを提供することによって、言及した欠点を未然に防ぐことを意図するものである。
【０００５】
この意図の範囲内で、本発明の目的は、有用性及び経済的な産業上の利用を有することのできるリムを提供することである。
【０００６】
本発明の更に別の目的は、簡単で、実際の提供が比較的容易であり、使用上安全で且つ運転中に有効な構造を提供することである。
【０００７】
以下でより明らかになるであろう本発明の意図並びにこれら及び他の目的は請求項１に記載の特徴を有する、本発明によるリムによって達成される。
有利な構造的特徴は、従属請求項において記載される。
【０００８】
更なる特徴及び利点は、添付の図面において非限定的実施例の目的としてのみ示される、本発明による、スポーク付車輪のための、チューブレス・タイヤを装着するリムの好ましい包括的な実施形態の詳細な説明から、より一層明らかになるであろう。
【０００９】
（発明を実施するための手段）
図を参照すると、自転車の車輪のリムが、全体を参照番号１で示されており、該リムは、円形の形状に湾曲し、中心線平面Ｐに対して対称な輪郭要素で構成されている。このリム１は、外側環状台座２と、内側環状台座３とを有し、それらは隔壁４によって分離されている。外側環状台座２は、複数の受け口５を備えており、その中に、複数のスポークそれぞれの端部７へ連結されるニップル６が挿入される。リム１を強化するための２つのリッジ８及び９が、リム１に作用する機械的ストレスへの抵抗を与える目的で、複数の受け口５に対して対向して設けられている。隔壁４は、２つのリッジ８及び９の間に橋状の形で剛体的に挿入され、リム１を更に強化する。溝孔１０は、環状台座２へのアクセスを可能にし、その結果ニップル６を完全に自動的な方法で固定できるようにするために、隔壁４内に、各台座５に相対して形成される。
【００１０】
内側環状台座３は、タイヤ１２のビード１２ａを保持するのに適切な側肩部１１を定め、その結果、タイヤ１２が内側環状台座３と結合して、圧力室１３を形成する。
【００１１】
溝孔１０は、図３から図６に示される密封栓１４で構成される閉鎖要素を、取り外し可能に且つ密閉して嵌合することができる。密封栓１４の各々は、頭部１５及び脚部１６を含み、それらの間に密封手段１７が環状の形状で形成され、溝孔１０の縁部１０ａに密封的に嵌合する。密封手段１７は、環状溝１８によって構成され、該溝は、上方領域において、頭部１５に繋がった拡張可能なリップ１９によって、及び脚部１６に繋がった環状の歯状部２０によって、境界が定められる。頭部１５は、中心に向けて頭部１５を圧縮可能とするため、互いに垂直な凹部２２を上面２１に有し、従って、密封栓１４を、対応する溝孔１０への及び溝孔からの容易な挿入／取り外しが可能となり、その結果、タイヤ１２の装着が完了すると、圧力室１３の外側環状台座２との密封的な分離が可能になる。
【００１２】
実際の作業においては、ニップル６は、溝孔１０を通して導かれ、対応する受け口５へ固定される。ニップルを固定し、該ニップル６によってスポークをリムに連結した後、溝孔１０は、密封栓１４によって密封的に閉鎖される。これにより、チューブレス・タイヤ１２が内側環状台座３に適用される場合には、外側環状台座２を圧力室１３と密封的に分離させることが可能となる。
【００１３】
従って、本発明は、提案した意図及び目的を達成することが分かった。
【００１４】
特に、チューブレス・タイプのタイヤを上述のリムに装着できる点が強調される。
【００１５】
更に、ニップル及び対応するスポークが、複数の受け口を通して極めて容易に導かれることにより、スポーク・セットの組立が極めて容易である。
【００１６】
このように着想された本発明は、多くの変更形態及び変形形態が可能であり、それら全ては本発明の概念の範囲内である。
【００１７】
第３の実施形態が、添付の図７から図１０に示される。
【００１８】
この第３の実施形態において、閉鎖要素は、頭部２４及び脚部２５が形成された円錐台様形状の密閉栓２３から成り、該頭部及び脚部は、拡張可能で、それぞれ同軸方向に対向する円筒空洞２６及び２７を形成している。この頭部２４は、上方領域においては拡張可能なリップ２９によって、及び下方領域においては歯状部３０によって境界が定められる環状溝２８を含む。この拡張可能なリップ２９及び歯状部３０は、向き合っている当接部２９ａ、３０ａを形成し、これらは、溝孔１０の外側及び内側縁部に接触して作用することにより、密封栓２３の軸方向の栓抜けを防止する。
【００１９】
相補的密封栓３１は密封栓２３に取り外し自在に連結され、頭部３２と、円錐台形状の環状突出部３９で構成される拡大要素３８が形成された脚部３３とを有する。この相補的密封栓３１は、その脚部３３が円筒形空洞２６内に挿入され、前記空洞２６の壁に対し、拡大要素３８が横方向に押圧することにより、頭部２４を拡張させ、その結果、溝孔１０に密封栓２３がより堅固に密封される。
【００２０】
図１１に示すように、円錐台状の外形の脚部３３によって形成された拡大要素３８を設けるのが有利である。この場合もまた、相補的栓３１を密封栓２３に挿入すると、円錐台状の外形により、上述と同様の形式のものとなる。
【００２１】
第４の実施形態、図１１及び図１２において、拡大要素３８は、実質的に空洞２６の底部に収容された、ネジ山の付いた拡張可能なインサート３９によって構成される。この場合、相補的な栓３１は、空洞２６を通ってインサート３９中へネジ込まれ、インサート３９が空洞２６の壁に抗して拡張することにより、頭部３２の拡張を生じさせる。
【００２２】
好都合には、円筒形の頭部２４及び脚部２５を有する、密封栓２３の第５の実施形態が提供される。この密封栓２３は、アンダーカット部４０により外側台座２へ突出する溝孔１０に取り外し自在に入るように設計されている。溝孔１０における密封栓の挿入及び密封は、この場合、脚部２５とアンダーカット部４０との対向する面にそれぞれ形成された、対応する螺旋ネジ山４１、４２からなる密封手段によって達成される。更に、密着性を増大させて、外側環状台座２と内側環状台座３との間の密封分離を改善する目的で、リング４３が頭部と通過穴との間に挿入される。
【００２３】
第６の実施形態において、閉鎖要素は接着帯４４から成り、この接着帯は、溝孔１０を密封封鎖するように貼付けられる。この接着帯４４は、各溝孔１０に一定の間隔で、或いは環状隔壁４に沿って連続的に分布させることができる。
【００２４】
このように、本発明は、提案した意図及び目的を達成することが分かった。
【００２５】
更に、全ての詳細は、別の技術的な同等物と置き換えることができる。
【００２６】
実際には、使用した材料、並びに形状及び寸法は、必要な要件によってどのようなものであってもよく、これにより添付の請求項の保護範囲を放棄するものではない。
【００２７】
優先権を主張するイタリア実用新案出願ＢＯ２０００Ｕ０００１３９及びＢＯ２００１Ｕ００００１７号における開示は、引用により本明細書に組み込まれる組み込まれる。
いずれの請求項においても記載された技術的特徴部が参照符号を伴っている場合、それらの参照符号は請求項の理解を深める目的としてのみ含まれたものであり、従って、そのような参照符号は、該参照符号を用いて実施例の目的として識別される各要素を解釈するに当たり、どのような限定の効果をも有するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるリムの断面図である。
【図２】 リム上にチューブレス・タイプのタイヤが密封的に嵌め込まれている前記リムの断面図である。
【図３】 密封栓の軸方向断面図及び平面図である。
【図４】 密封栓の軸方向断面図及び平面図である。
【図５】 図３の栓の第２の実施形態の図である。
【図６】 図４の栓の第２の実施形態の図である。
【図７】 密封栓の第３の実施形態の側面図である。
【図８】 密封栓の第３の実施形態の断面図である。
【図９】 図７及び図８の密封栓の装着を行っている位置における断面図である。
【図１０】 図７及び図８の密封栓の装着した位置における断面図である。
【図１１】 密封栓の第４の実施形態の図である。
【図１２】 密封栓の第４の実施形態の図である。
【図１３】 密封栓の第５の実施形態の図である。
【図１４】 密封栓の第５の実施形態の図である。
【図１５】 密封栓の第６の実施形態の図である。
【図１６】 密封栓の第６の実施形態の図である。

Claims (2)

1. 円形の形状に湾曲し、中心線平面（Ｐ）に対して対称であり、かつ、リムのスポークと結合されたニップルに対向して配置されている孔（１０）を備えている環状隔壁（４）によって分離される外側環状台座（２）と内側環状台座（３）を形成する輪郭要素（１）によって構成された、スポーク付車輪のためのチューブレス・タイヤを装着するリムであって、
   圧力室を形成するように前記内側環状台座と結合されるチューブレス・タイプのタイヤと、
   前記外側環状台座（２）を前記内側環状台座（３）から密封的に分離するために前記孔（１０）に係合する閉鎖要素とからなり、
   この閉鎖要素は、頭部（２４）と脚部（２５）を形成する円筒状形状を有する密封手段（２３）から成り、この密封手段は、前記脚部（２５）と、前記孔（１０）のアンダーカット部（４０）とに形成された螺旋ネジ（４１，４２）から成り、前記孔（１０）を螺旋ネジ（４１，４２）の相互係合によって密閉するように設けられていることを特徴とするリム。
2. 頭部（２４）とそれぞれの孔（１０）の周辺の環状位置の表面との間に配置される密封リング（４３）を更に含むことを特徴とする請求項１に記載のリム。

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