JP3973052B2 - 体液を濾過し脱気する装置、特に血液濾過器 - Google Patents

体液を濾過し脱気する装置、特に血液濾過器 Download PDF

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Description

本発明は、体液を濾過し脱気する装置、特に血液濾過器であって、濾材によって相互に分離される少なくとも2つの濾過室を有し、これらの濾過室が好ましくは共通ケース内に配置されており、第1濾過室が被濾過体液用入口接続管に接続され、第2濾過室が濾過済み体液用出口接続管に接続されているものに関するものである。
このような装置がドイツ特許公報第DE3541521C2号により公知である。
公知の装置は、動作位置のときその入口接続管が第1濾過室に下から垂直に接続されている血液濾過器である。入口接続管が立上り管に通じており、この立上り管は円筒形第1濾過室をその高さの約2/3で貫通している。オーバフローとして構成された立上り管から上に被濾過血液が流出して立上り管の外側を溜め空間内に落下する。
このオーバフロー時に、血液中に溶存する気体が気泡の形で析出されて上方に漂う。第1濾過室の上部にある気体出口を介して第1濾過室が排気される。
立上り管を取り囲んでいる中空円筒形濾材に外側で続く中空円筒形第2濾過室はその上端に第2濾過室を排気するための気体流出口を備えている。
動作位置のとき下部で第2濾過室は水平に分岐する出口接続管に接続されており、濾過済み血液はこの出口接続管を通して公知の血液濾過器から流出する。
公知の血液濾過器は、患者に戻す前に血液が濾過されて気泡を取り除かれる体外血液循環路用に使用される。このステップは血液細胞を害してはならず、凝固機構を引き起こしてもならない。更に、血液損失を防止しなければならない。それ故に、公知の濾過器ではデッドエンド濾過の態様で粒子と凝集物との分離が行われるが、しかしこれは、引き留められた成分が濾過器内に徐々に蓄積する欠点を有する。公知の濾過器ではこれらの成分が溜め空間内に集まり、これにより濾材は沈殿する粒子及び凝集物によって徐々に下から上へと漸進的に目詰りしていく。
この目詰りによって、体外血液循環路中に血液濾過器が介設されている場合濾過済み全血の体積流量が望ましくないことに循環路の完全遮断に至るまで減少し、濾過器の上で許容外の昇圧を生じることがあり、これは血液成分に対して望ましくない作用を有する。
この目的のために、冒頭に指摘した種類の血液濾過器において例えば2つのY形管継手を有するバイパスを設け、両方のY形管継手の両方の腕を血液濾過器若しくはバイパス管路に結合することが公知である。Y管路の各柄部はこの場合、血液濾過器とバイパスとからなる配置のための入口若しくは出口を形成する。バイパス管路中に遮断弁が介設されており、バイパス管路をチューブ鉗子によって遮断することも公知である。
いま血液濾過器が許容外に目詰りしたなら、バイパス管路が開かれ、血液循環路は血液濾過器の脇を通して維持することができる。
血液濾過器とバイパス管路とのこの特殊な配置は一層大きな装置支出と特別の浄化措置とを必要とし、それ故に不利である。このバイパス管路の他の欠点として、遮断弁若しくはチューブ鉗子より上でバイパス管路中に凝固血液が集積し、この凝固血液はバイパス管路が突然開いたとき栓として血液循環路内に達し、最悪な場合塞栓をもたらすことがある。
公知血液濾過器の他の欠点として、血液濾過器を完全に排気するために、分離された両方の排気口を通して反復操作が必要である。しかしこのような排気は、気泡が血液循環路内に達して公知の否定的作用を生じ得るのを防止するために、血液濾過器を体外血液循環路に挿入する前に必要である。
つまり公知の血液濾過器では、バイパス管路及び両方の排気口に関連して取扱い上及び滅菌上大きな問題が全体として生じる。公知の血液濾過器は更に、バイパス管路と分離された粒子及び凝集物の沈殿とから生じる安全上の危険を利用時に示す。
公知の血液濾過器では一般に、特に内側第1濾過室の排気空間が立上り管及び第2濾過室より上に配置されていることから帰結するその嵩張る構造がなお不利である。
ドイツ特許公報第DE19620591号により、液から気体を除去するための一層コンパクトな装置が公知であり、この装置は上で引用した血液濾過器から知られているオーバフローによる脱気原理を利用している。オーバフロー連絡部はこの場合円筒形内側濾過室と中空円筒形外側濾過室との間に設けられており、オーバフローを保証する流体空間が疎水性濾過器を備えており、この濾過器は流出する気体を上方に排出するが、しかし血液を引き留める。この装置では血液自体が濾材に通されるのではない。つまりこれは血液濾過器ではない。
広く利用可能ではないきわめて特殊な血液濾過又は血漿瀉血用の他の濾過器が欧州特許公報第EP0076421号により公知であり、つまりそこでは濾材上で高圧が低下する。この濾過器は、入口接続管若しくは出口接続管にそれぞれ接続される内側繊維束と外側繊維束とを含んでいる。更に濾液出口があり、つまりこれはデッドエンド濾過器ではなく、それ相応の血液損失を伴うクロスフロー濾過器である。
入口と出口との間に一種のリリーフ弁が配置されており、直列に設けられた繊維束上での圧低下が強すぎるときこのリリーフ弁は入口と出口との間の連絡を自動的に実現する。
安全上の理由からこの濾過器は体外血液循環路での利用に限定的にのみ適している。この濾過器の欠点として、リリーフ弁の応答が目視可能ではなく、操作者は濾過器が閉塞しているのかそれともなお十分に作動するのかを知ることができない。更にこのリリーフ弁は意図せざる開弁若しくは漏れ流の危険をもたらす。つまりこのリリーフ弁は特定圧範囲内で部分的に開くだけであり、使用材料の特性変動と老化・負荷過程との故に開弁圧は再現可能に調整することができない。
この濾過器の他の欠点はそれが”循環作動”することにある。つまり、濾材上での許容外に高い昇圧の結果として開いたのち、この圧は一般に再び低下し、リリーフ弁が再び閉じ、そのことから次に再度増圧が生じてリリーフ弁を再び開くことになる。
この先行技術を前提に本発明の課題は、冒頭に触れた装置を改良して、単純な設計構造と小さな構造様式とにおいて上記欠点が防止され、特に、患者にとって安全な機能を有して容易且つ確実な取扱いが得られるようにすることである。
冒頭に触れた装置においてこの課題は、本発明によれば、両方の濾過室に共通する通気・排気機構が設けられており、この機構が選択的に且つ別々に第1濾過室若しくは第2濾過室に接続可能であることによって解決される。
本発明の根底にある課題がこうして完全に解決される。
つまり、特になお説明する設計措置によって、両方の濾過室用に共通の排気部を設け、両方の室を別々に且つ選択的に排気可能とすることが可能であることに本願の発明者は気付いた。こうして、新規装置の例えば弁を操作するだけで、一層迅速に体液で充填される外側濾過室をまず排気し、次に単純に回して、その後に完全に充填される内側濾過室を排気することができる。しかし共通の通気・排気機構は取扱いが容易である他に設計上の利点も有しており、単一の排気機構の密封を行うだけでよい。他の利点として、通気での汚染又は通気による汚染の危険が単一の通気・排気機構に限定される。
1展開において好ましくは、動作位置のとき最も低い装置の箇所に好ましくは相互に隣接して配置される入口接続管と出口接続管との間に連絡要素が設けられており、この連絡要素を介して入口接続管と出口接続管は濾材を迂回して選択的に互いに直接に接続可能である。
この措置は新規装置の動作信頼性を著しく高める。というのもこの措置によって、選択的に切換可能なバイパスが形成され、先行技術において必要であったバイパス管路及びそれに伴う諸欠点、諸問題を省くことができるからである。一方で”一体なバイパス管路”によって装置支出が減少し、他方で凝固血液及び凝集物の集積が防止され、塞栓の危険が著しく低下する。
しかしこの措置は同時に、冒頭に指摘した前提部分に係る血液濾過器において本発明の課題を単独でも、つまり共通の通気・排気機構なしでも解決するものであり、それ自体発明的である。
好ましくは更に、第1濾過室内に流体案内手段が設けられており、流入する体液をこの流体案内手段は、動作位置のとき濾材に下から流れ寄る少なくとも1つの第1部分流と濾材のほぼ中心に流れ寄る少なくとも1つの他の部分流とに分割する。
この措置では利点として、下から濾材に流れ寄る、先行技術では予定されていない第1部分流が沈殿物を再び巻き上げ、濾過面全体が体液の濾過用に利用できるので、下から徐々に上昇する濾材目詰りが防止される。この措置によって第1濾過室内でほぼ均一な濾滓分布が達成され、そこでこれらの粒子が渦化され、予想に反して濾過器の濾過作用及び通過量は時間が経過しても前提部分に係る血液濾過器の場合よりも低減するのがはるかに少ないことに、本願の発明者は気付いた。
しかし同時にこの措置も、前提部分に係る装置において本発明の課題をそれ自体で、つまり共通の通気・排気機構及び一体なバイパスなしでも解決する。つまり、前提部分に係る血液濾過器ではこの措置もそれ自体発明的である。
しかし特に以上述べた3つの措置を組合せると、ごく簡単に取扱うことができ且つごく確実に作動する体液濾過器が得られ、しかもこの濾過器は設計上単純に構成されており、小さくて緻密な構造を有する。
この場合1展開において好ましくは、ケースが、好ましくは正方形横断面の角柱形状を有し、ケースの1隅に通気・排気機構が配置されている。
この措置では利点として、動作状態のとき上側に形成される先端内に気体が集積し、特に再充填時にも効率的通気・排気が可能となる。他の利点は、新規装置の緻密な配置と濾過作用用に利用可能な大きな正方形底面とにある。
好ましくは更に、通気・排気機構が回転可能に支承された中空円筒を含み、外に通じたその内部通路が中空円筒の回転によって両方の濾過室の一方に選択的に接続可能である。
この措置の設計上の利点として、ケースで回転可能に支承される単一の中空円筒が両方の濾過室の別々の選択的排気を可能とする。この配置の他の利点としてそれは簡単に滅菌することができ、またケースの1隅に問題なく配置することができる。
好ましくは更に、出口接続管が管部材を含み、この管部材が第1濾過室内で好ましくは流体案内手段として入口接続管上を横切って延びている。
この措置も設計上有利であり、管部材は一方で濾過済み体液用出口として役立ち、他方で流入する体液を分割するのに役立ち、この体液は均一に濾材に分配され、好ましくは更に濾材に下から流れ寄ることができる。
1展開において管部材は回転可能に支承されており、且つ外に通じた穴を有し、この穴の内側孔は回転によって第2濾過室又は入口接続管に選択的に接続可能であり、こうして管部材は連絡要素として働く。
この措置も設計上有利であり、つまり管部材は他の機能として一体なバイパスの機能を果たす。他の利点として、管部材の穴は濾過器動作時にもバイパス動作時にも体液が貫流し、バイパス動作に切換えたときに塞栓の危険を生じ得るような凝固血液又はその他の凝集物が集積することはない。
一般に好ましくは、第2濾過室が、平らに構成される少なくとも2つの並行な部分室を含み、これらの部分室が第1濾過室内に配置され且つこれから両側で濾材によって分離されている。
この措置は、小さな空間に大きな濾材面積を濾過作用用に提供するので、新規装置の緻密な構造を可能とする。更に、第2濾過室の互いに並行に配置されるこのような部分室によって、沈殿物を巻き上げる好ましい流体条件をもたらすことができ、この措置によっても全体として濾材の目詰りが効果的に防止される。
この場合好ましくは、濾材が不織布又は篩用布として構成されて、気泡を閉じ込めることのないように支持板又は支持枠に固着されており、濾材は好ましくは、装置の動作位置のとき垂直に整列する支持要素、好ましくは腹部又は突部によって支持される。
この措置は、濾過器用リブ又はその他の支持要素に気泡が捕らえられることがないので、新規装置の迅速な排気を可能とする。実務から知られているように、濾過器内部で任意の支持要素に付着した気泡を剥離するために濾過器の排気時には再三ケースが叩かれる。気泡がそもそも濾過器内に集積することはここに述べた措置によって設計上の方策で既に防止されることに、本願の発明者はいまや気付いた。これには平らな不織布又は篩用布の利用も寄与する。この布は、冒頭に触れたドイツ特許公報第DE3541521C2号で使用されるようなプリーツ加工濾材とは異なり、濾材の内部又は表面での気泡の集積だけでなく、凝集物又はその他の沈殿物の集積も効果的に防止する。つまり、最初の充填時にも濾過器動作時にも下から濾材に流れ寄ることによって、下から上昇する体液部分流は、場合によって付着した沈殿物又は気泡を濾過面から効率的に除去する。これにより、良好な排気と効果的濾過作用がもたらされる。
最後になお好ましくは、流体案内手段が、ケースの短辺面に平行に配置される流体薄板を含む。
この措置も新規装置内で部分流を効果的に分配するのに寄与し、これにより、上記措置にも拘わらず濾過器内で付着した気泡及び/又は沈殿物が剥離されるように体液は最初の充填時にも動作時にも新規装置内で渦化される。
その他の利点は明細書及び添付図面から明らかとなる。
前記特徴及び以下になお説明する特徴はその都度記載した組合せにおいてだけでなく、本発明の枠から逸脱することなく別の組合せや単独でも勿論適用することができる。
本発明が図面に示してあり、以下に詳しく説明される。
図1は、本装置の実施態様の縦断面斜視図である。
図2は、図1に示す装置の通気・排気機構の第1動作状態における拡大詳細図である。
図3は、第2動作状態における図2の通気・排気機構を示す。
図4は、第1動作状態における図1の装置の連絡要素の拡大詳細図である。
図5は、第2動作状態における連絡要素を図4と同様に
示す図である。
図6は、図1の装置を上から見た横断面図である。
図7は、図6の装置の斜視図である。
体液を濾過し脱気する装置10が図1に縦断面斜視図で示してあり、選択された実施例の場合この装置は血液濾過器である。装置10がデッドエンド濾過器として構成されており、クロスフロー濾過器とは異なり利用時の血液損失は防止される。
装置10が角柱状ケース11を含み、このケース内に第1濾過室12と第2濾過室13が配置されている。
第2濾過室13を限定している2つの側壁14、15がそれぞれに濾材16を装備しており、この濾材が第1濾過室12を第2濾過室13から分離する。
図1に示す動作位置のときその最も低い箇所に装置10が入口接続管18に入口17を有し、符号19に示唆した体液流はこの入口から第1濾過室12内に達する。入口接続管19に直接に続いて出口接続管21と出口22がある。
装置10内に達した体液19は矢印23で示唆したように第1濾過室12内を上昇し、矢印24で示唆したように濾材16を横に通過して第2濾過室13に流入する。第2濾過室13内で体液は下降し、矢印25で示唆したように濾過済み体液として出口22から再び流出する。
その上端に装置10は第1、第2濾過室12、13用の共通の通気・排気機構26を有し、上端から離れた方のその下端に入口接続管18と出口接続管21との間の連絡要素27が設けられている。
図2と図3に共通の通気・排気機構26が拡大縦断面図で示してある。この通気・排気機構26はケース11の上隅31に配置されており、ケース11内で回転可能に支承された中空円筒32を含む。この中空円筒はレバー33を介して矢印34の方向に回転させることができる。
中空円筒32内に側部で開口した内部通路35が設けられており、上向きに開口したその出口36が気体流出に役立つ。
第2濾過室13から上向きの立上り通路37が、また第1濾過室12から上向きの立上り通路38が中空円筒32へと通じており、中空円筒の横孔39は図2の動作状態のとき立上り通路37に連通し、図3の動作状態のとき立上り通路38に連通している。
こうして、レバー33を単純に回すことによって、装置10に体液を充填するときまず第1濾過室12を、次に第2濾過室13を排気することが可能となり、図に示していない第3動作位置のときレバー33は図2に示した位置と図3に示した位置との間の90°前後の位置を占め、孔39が閉鎖されて、体液はもはや出口36から流出することができない。
単純な構造の通気・排気機構26によって、簡単な取扱いだけでなく簡単な浄化及び滅菌も可能となる。
図4と図5にはケース11の下端に設けられた連絡要素27が示してあり、この連絡要素はケース11内で回転可能に支承された管部材41を含み、この管部材の穴42はケース11の内部で横に分岐する孔43に注いでいる。
管部材41にレバー44が固着されており、矢印45で示唆したようにこのレバーによって管部材41は180°回転可能である。
図4に示す動作位置のとき孔43が第2濾過室13に連通しており、濾過済み体液は穴42内に達し、そこから出口22に達することができる。
それに対して、図5に示す別の動作位置のときには孔43が入口17に直接に接続されており、濾材16を迂回して体液流19は出口22から直接に再び流出する。
この”一体なバイパス”によって、他のバイパスチューブ又は結合鉗子を必要とすることなく装置10を選択的に体外血液循環路中に介設し、又は濾材が閉塞し又は濾過器機能がもはや必要とされないときに濾材をいわば短絡することが可能となる。
図4と図5からなお認めることができるように、管部材41は入口接続管18上を横切って延びて直接に体液流19中にあり、図6の上から見た断面図に一層明確に認めることができるように体液流を部分流に分割する。
管部材41によって生成される部分流47、48は管部材42の脇を左右で通過し、濾材16に図6で下から流れ寄る。ケース11は図6に示すように正方形輪郭を有し、その両方の下方の側面50に設けられている2つの流体薄板51が部分流52、53を側部で上方に案内し、そこで部分流54、55としてほぼ中心で濾材16に衝突させる。
管部材41と流体薄板51がいわゆる流体案内手段を形成し、この流体案内手段を介して体液流19はさまざまな部分流に分割され、これらの部分流が濾材16に一部では下から、一部では横からほぼ中心に流れ寄り、その際に図6には図示していないその他の部分流が発生してなお更に上から濾材16に流入する。
部分流のこの分割によって沈殿物の渦化が達成され、濾材16が−先行技術で起きるように−下から上へとゆっくりと徐々に目詰りすることはない。
濾材16は不織布57であり、垂直に整列した腹部58又は突部59に載置され、これらは不織布57用支持要素として役立ち、第2濾過室13の内法幅を決定する。
濾過面積を拡大するために、第2濾過室13の代わりに、図7に示唆したように平らに構成されて互いに平行に配置される複数の濾過室13、13’を利用することが可能である。その場合個々の各濾過室13、13’が支持枠61、61’を含み、この支持枠にそれぞれ不織布57が張り渡されており、全面にわたって第2濾過室13、13’の内法幅を維持するために、図6から公知の支持要素58又は59によって不織布が支持される。
図7に再度示された部分流47、48、54、55は濾材16の前面の効率的利用をもたらす。

Claims (11)

  1. 体液(19)を濾過し脱気する装置であって、濾材(16)によって相互に分離される少なくとも2つの濾過室(12、13)を有し、これらの濾過室が共通ケース(11)内に配置されており、第1濾過室(12)が被濾過体液(19)用入口接続管(18)に接続され、第2濾過室(13)が濾過済み体液用出口接続管(21)に接続されており、両方の濾過室(12、13)に共通する通気・排気機構(26)が設けられており、この通気・排気機構が選択的に且つ別々に第1濾過室(12)若しくは第2濾過室(13)に接続可能であることを特徴とする装置。
  2. 動作位置のとき最も低い装置(10)の箇所に相互に隣接して配置される入口接続管(18)と出口接続管(21)との間に連絡要素(27)が設けられており、この連絡要素を介して入口接続管(18)と出口接続管(21)が濾材(16)を迂回して選択的に互いに直接に接続可能であることを特徴とする、請求の範囲1記載の装置。
  3. 第1濾過室(12)内に流体案内手段(41、51)が設けられており、流入する体液(19)をこの流体案内手段が、動作位置のとき濾材(16)に下から流れ寄る少なくとも1つの第1部分流(47、48)と濾材(16)のほぼ中心に流れ寄る少なくとも1つの他の部分流(54、55)とに分割することを特徴とする、請求の範囲1又は2記載の装置。
  4. ケースが、正方形横断面の角柱形状を有し、ケース(11)の1隅(31)に通気・排気機構(26)が配置されていることを特徴とする、請求の範囲1〜3のいずれか1項記載の装置。
  5. 通気・排気機構(26)が回転可能に支承された中空円筒(32)を含み、外に通じたその内部通路(35)が中空円筒(32)の回転によって両方の濾過室(12、13)の一方に選択的に接続可能であることを特徴とする、請求の範囲1〜4のいずれか1項記載の装置。
  6. 出口接続管(21)が管部材(41)を含み、この管部材が第1濾過室(12)内で入口接続管(18)上を横切って延びていて流体案内手段として役立つことを特徴とする、請求の範囲1〜5のいずれか1項記載の装置。
  7. 管部材(41)が回転可能に支承されており、且つ外に通じた穴(42)を有し、この穴の内側孔(43)が回転によって第2濾過室(13)又は入口接続管(18)に選択的に接続可能であり、こうして管部材(41)が連絡要素(27)として働くことを特徴とする、請求の範囲6記載の装置。
  8. 第2濾過室(13)が、平らに構成される少なくとも2つの並行な部分室(13、13’)を含み、これらの部分室が第1濾過室(12)内に配置され且つこれから両側で濾材(16)によって分離されていることを特徴とする、請求の範囲1〜7のいずれか1項記載の装置。
  9. 濾材(16)が不織布又は篩用布(57)として構成されて、気泡を閉じ込めることのないように支持板又は支持枠(62)に固着されていることを特徴とする、請求の範囲1〜8のいずれか1項記載の装置。
  10. 濾材(16)が、装置(10)の動作位置のとき垂直に整列する支持要素によって支持されることを特徴とする、請求の範囲1〜9のいずれか1項記載の装置。
  11. 流体案内手段が、ケース(11)の面(50)に平行に配置される流体薄板(51)を含むことを特徴とする、請求の範囲3〜10のいずれか1項記載の装置。
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