JP3972826B2 - 塀の凹部に配設する格子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀の凹部に配設する格子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀の凹部に金属製、合成樹脂製、木製等の格子体を取付けて塀の外観を向上させるようにすることが行われている。(例えば、特許文献1参照)
ところで、上記特許文献1に示すような従来例を概略的に図示すると図13に示すようになり、この図13に示すようにコンクリートやコンクリートブロックよりなる平面視直線状の平坦な塀1の凹部2に平面視直線状の平坦な格子体5を取付け部材4により取付けているだけなので、凹部2に格子体5を配設するといえども立体感に乏しいという問題があった。
【0003】
上記特許文献1における格子体5は平面視直線状をしているが、格子体5として平面視略円弧状をしたものも知られている。(例えば、特許文献2参照)
そこで、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の凹部2に特許文献2に示されるような格子体5を配設することが考えられる。これを概略図として示すと図14のようになり、図13に示す従来例に比べて立体感に富んだ塀1とすることができる。
【0004】
ところで、塀1は敷地の周りに沿って形成するものであるから、平面視で直線となった部分もあれば、コーナ部分も存在する。
【0005】
塀1の直線部分に設けた凹部2に上記平面視円弧状をした格子体5を配設して取付けるには平面視円弧状をした格子体5の両側端部に取付け部材4の一端部を取付けて格子を構成し、取付け部材4の他端部をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の厚み内に埋設することで格子体5を取付けるものである。ここで、取付け部材4の主体部7は直線状をしていて平面視円弧状をした格子体5の両端部間を結ぶ仮想線L上に位置するように取付けてあり、これにより平面視直線状をした塀1の凹部2に平面視円弧状をした格子体5を配設して両側の直線状の取付け部材4の主体部7をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の厚み内に埋設することができるものである。
【0006】
一方、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部、例えば90°に曲がった塀1のコーナ部(コーナ部の両側の直線状の部分同士のなす角度が90°となっているコーナ部)に凹部2を設け、ここに平面視円弧状の格子体5を配設して取付ける場合、上記のように取付け部材4の直線状の主体部7が平面視円弧状をした格子体5の両端部間を結ぶ仮想線L上に位置するように取付けたものの場合、図15の二点鎖線に示すように取付け部材4の直線状をした主体部7の他端部がコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の表面から外にはみ出してしまうおそれがあり、このため、コーナ部においては平面視円弧状をした格子体5の両端部を結ぶ仮想線Lに対して取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度傾くように取付けられるものを別に用意して図15の破線に示すようにコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の厚み内に埋設する必要がある。このため、取付け部材4として多種類のものが必要となり、部材点数が増加するという問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−78891号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2000−17899号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀の凹部に平面視円弧状をした格子体を配設して取付けるに当たって、塀の直線部分に設けた凹部に平面視円弧状をした格子体を配設して取付ける場合も塀のコーナ部分に設けた凹部に平面視円弧状をした格子体を配設して取付ける場合も同じ取付け部材を用いて確実に取付けることができ、また、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀に対して格子体との接続に使用しない方の取付け部を利用して取付け部材が抜けないように確実に埋設できる塀の凹部に配設する格子を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る塀の凹部に配設する格子は、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の凹部2に配設される格子3であり、この格子3を平面視円弧状をした格子体5と、格子体5の側端部に一端部を取付けて他端部をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1内に埋設する取付け部材4とで構成し、格子体5の側端部に取着部6を設け、直線状をした主体部7の両端部にそれぞれ上記取着部6に取付け可能な取付け部8を設けて取付け部材4を構成し、両取付け部8のうち一方の取付け部8を格子体5の側端部の取着部6に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線L上又は該仮想線Lと平行に取付け部材4の直線状の主体部7が位置し、両取付け部8のうち他方の取付け部8を格子体5の側端部の取着部6に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線Lに対して取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度傾くことを特徴とするものである。
【0011】
このような構成とすることで、取付け部材4の両端部に設けた取付け部8のいずれかを選択して平面視円弧状をした格子体5の側端部の取着部6に取付けることで、塀1の直線部分に設けた凹部2に平面視円弧状をした格子体5を配設して取付ける場合、塀1のコーナ部分に設けた凹部2に平面視円弧状をした格子体5を配設して取付ける場合のいずれの場合も取付け部材4の他端部をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1内に確実に埋設して取付けることができるものである。
【0012】
また、格子体5は、両取付部8のうち他方の取付け部8を格子体5の側端部の取着部6に取付けた状態で塀1のコーナ部に形成した凹部2に配設されるものであって、円弧状の格子体5の取着部6における接線方向は前記塀1の凹部2の両側の直線状をした部分の直線方向となり、両取付け部8のうち他方の取付け部8を格子体5の側端部の取着部6に取付けた状態で平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線Lに対して取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に傾いている角度が円弧状をした格子体5の円弧の中心角の略半分となることが好ましい。
【0013】
このような構成とすることで、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部が最も一般的な略90°の曲がり角度となっている場合において、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の平面視直線部分に平面視で塀1の直線と平行な状態で塀1の厚み内に埋設することができるものである。
【0014】
また、取付け部材4の両端部の取付け部8がそれぞれ直線状をした主体部7よりも巾広又は取付け部材4に対して屈曲した抜け止め部9となっていることが好ましい。
【0015】
このような構成とすることで、格子体5の取着部6に取付けない方の取付け部8がコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1内に埋設されてこの部分が抜け止め部9となって、取付け部材4の塀1への埋設強度を向上させることができるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0017】
格子3は格子体5と、格子体5の端部に取付ける取付け部材4とで構成してある。
【0018】
格子体5は金属製、合成樹脂製、木製により形成してある。本発明における格子体5は格子模様があるものだけに限定されるものではなく、他の模様を設けたもの、あるはい面板を取付けたもの等も本発明における格子体5の概念に含まれるものである。格子体5は平面視円弧状をしており、左右両側端部にそれぞれ取付け部材4を取付けるための取着部6と、格子体5同士を横方向に連結するための連結部10とが設けてある。添付図面に示す実施形態では格子体5の左右両側端部の上下方向の中央部に取着部6を設け、格子体5の左右両側端部の上下両端部にそれぞれ連結部10を設けた実施形態が示してあるが、格子体5の左右方向の両端部に取着部6及び連結部10を設けるに当たって、添付図面に示されるもののみに限定されず、数及び上下方向位置は特に限定されるものではない。また、格子体5の左右方向の中央部の下端部には下取着部11が設けてある。
【0019】
平面視円弧状をした格子体5の円弧の中心角は特に限定はないが、例えば、円弧の中心角が略90°又は略45°又は略30°とすると、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2に格子体5を配設する場合に適している。つまり、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2(コーナ部の両側の直線状の部分同士のなす角度が90°となりコーナ部分である凹部2の底面は開き角度が90°となった平面視円弧状となっている)に格子体5を配設する場合に適している。この場合、円弧の中心角が略90°の格子体5の場合には1つの格子体5を塀1のコーナ部に配設すればよく、また、円弧の中心角が略45°の格子体5の場合には2つの平面視円弧状の格子体5を並べて塀1のコーナ部に配設すればよく、また、円弧の中心角が略30°の格子体5の場合には3つの平面視円弧状の格子体5を並べて塀1のコーナ部に配設すればよいものである。
【0020】
取付け部材4は図12に示すように、直線状をした主体部7の両端部にそれぞれ上記取着部6に取付け可能な取付け部8を設けて構成してある。主体部7は直線状をした管、棒、帯材、あるいはチャンネル材等よりなり、直線状をした主体部7の両端部に設けた取付け部8は取付け片14と位置決め片15とよりなるL状をしていて、このL状をした取付け部8の直線状の主体部7に対する突出方向が異なっていて、一方の取付け部8が直線用の取付け部8aとなり、他方の取付け部8がコーナ用取付け部8bとなっており、両取付け部8a、8bの取付け片14の直線状の主体部7の長手方向に対する角度が異なっている。
【0021】
すなわち、図1に示すように、直線状をした主体部7の両端部に設けた取付け部8のうち一方の取付け部8である直線用の取付け部8aを格子体5の側端部の取着部6に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線L上又は該仮想線Lと平行に取付け部材4の直線状の主体部7が位置し、図5に示すように、両取付け部8のうち他方の取付け部8であるコーナ用取付け部8bを格子体5の側端部の取着部6に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線Lに対して取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度α傾くようになっている。
【0022】
上記角度αは円弧状をした格子体5の円弧の中心角の略半分とすることが好ましいものである。例えば、格子体5の円弧の中心角度が略90°の場合には上記角度αが略45°、格子体5の円弧の中心角度が略60°の場合には上記角度αが略30°、格子体5の円弧の中心角度が略45°の場合には上記角度αが略22.5°とするものであり、これによりコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2に円弧の中心角が略90°の格子体5の場合には1つの格子体5を配設した場合に連結部材4の主体部7を塀1のコーナ部の両側の平面視直線状となった部分に該直線と平行に塀1の厚み内に埋設できるものであり、また、塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2に円弧の中心角が略45°の格子体5を2つ接続して配設した場合には2つの格子体5の各外側の取着部6に取付けた連結部材4の主体部7を塀1のコーナ部の両側の平面視直線状となった部分に該直線と平行に塀1の厚み内に埋設できるものであり、また、塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2に円弧の中心角が略30°の格子体5を3つ接続して配設した場合には両側に位置する格子体5の各外側の取着部6に取付けた連結部材4の主体部7を塀1のコーナ部の両側の平面視直線状となった部分に該直線と平行に塀1の厚み内に埋設できるものである。
【0023】
取付け部材4の取付け部8を格子体5の取着部6に取付けるには取着部6に取付け部8の取付け片14を重ねると共に取着部6の先端面に位置決め片15を当てて位置決めした状態で図3や図7に示すようにボルト12、ナット13により取付けるものである。
【0024】
上記のように格子体5と取付け部材4とよりなる格子3はコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1に形成した上方及び前後方向に開口した凹部2又は前後方向に開口した凹部2に配設し、取付け部材4の他端部側をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1に埋設することで取付けるものである。取付け部材4を塀1の厚み内に埋設した後に取付け部材4に格子体5を取付けてもよく、あるいは、格子体5に取付け部材4を取付けた後に、取付け部材4を塀1の厚み内に埋設するようにしてもよい。
【0025】
ここで、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の平面視直線状となった部分に形成した凹部2に格子体5を配設して取付けるに当たっては、図1乃至図4に示すように、格子体5の取着部6に取付け部材4の両端部に設けた取付け部8のうち直線用の取付け部8aを取付けて取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線L上又は該仮想線Lと平行となるようにし、直線状の主体部8及び主体部8の他端部のコーナ用の取付け部8bをコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の凹部2の両側の直線状をした部分の厚み方向の略中央部に埋設するものである。ここで、格子体5の下取着部11に別の取付け部材4の直線用の取付け部8aをボルト、ナットにより取付け、該別の取付け部材4の直線状の主体部7とコーナ用の取付け部8bとをコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の凹部2下の部分の内部に埋設する。
【0026】
また、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分に形成した凹部2に格子体5を配設して取付けるに当たっては、図5乃至図7に示すように、格子体5の取着部6に取付け部材4の両端部に設けた取付け部8のうちコーナ用の取付け部8bを取付けて取付け部材4の直線状の主体部7が平面視で円弧状をした格子体5の両側端部を結ぶ仮想線Lに対して直線状の主体部7が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度α傾くようにし、直線状の主体部8及び主体部8の他端部の直線用の取付け部8aをコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部に形成した凹部2の両側の直線状をした部分の厚み方向の略中央部に埋設するものである。この実施形態でも格子体5の下取着部11に別の取付け部材4を上記のように取付けて取付け部材4をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1の凹部2下の部分の内部に埋設する。
【0027】
図5乃至図7にはコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分に形成した凹部2に平面視円弧状をした格子体5を1つ配設して取付けた例を示したが、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分に形成した凹部2に平面視円弧状をした格子体5を2つ以上横に接続して配設してもよいものである。
【0028】
図8、図9にはその一例として2つの格子体5を配設した例を示している。図8の実施形態においてはコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1のコーナ部分が略90°となった部分に設けた凹部2に円弧の中心角が略45°となった格子体5を2つ配設してある。そして、平面視円弧状をした2つの格子体5を円弧が連続するように並べて一方の格子体5の一側端の連結部10と他方の格子体5の一側端の連結部10とを図10のように連結金具16を介して連結し、このように連結した2つの格子体5を塀1の略90°となったコーナ部分に設けた凹部2に配置し、各格子体5の外側の側端の取着部6に取付け部材4のコーナ用の取付け部8bをボルト12、ナット13により取付けると共に取付け部材4の直線状の主体部7と直線用の取付け部8aとを塀1のコーナの凹部2の両側の平面視直線状の部分に埋設するものである。
【0029】
なお、複数の格子体5を横に連結して凹部2に配設する場合、格子体5同士を連結するに当たり、図11に示すように格子体5の側端部に回動板17を嵌め込む凹所18を設け、回動板17の両端部を隣接する格子体5の凹所18に入れて縦軸19により回動自在に取付けることで格子体5同士を回動自在に連結するようにしてもよい。このようにすると、格子体5同士を回動して塀1のコーナ部の形状に合わせることができるものである。
【0030】
ところで、直線状の主体部7の両端部に設けた両取付け部8はそれぞれ直線状をした主体部7よりも巾広又は取付け部材4に対して屈曲した抜け止め部9となっており、これにより格子体5の取着部6に取付けない方の取付け部8がコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀1内に埋設されてこの部分が抜け止め部9となって、取付け部材4の塀1への埋設強度を向上させることができるものである。
【0031】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、格子体の側端部に取着部を設け、直線状をした主体部の両端部にそれぞれ上記取着部に取付け可能な取付け部を設けて取付け部材を構成し、両取付け部のうち一方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線上又は該仮想線と平行に取付け部材の直線状の主体部が位置し、両取付け部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線に対して取付け部材の直線状の主体部が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度傾くので、塀の直線部分に設けた凹部に平面視円弧状をした格子体を配設して取付ける場合、塀のコーナ部分に設けた凹部に平面視円弧状をした格子体を配設して取付ける場合のいずれの場合も取付け部材の他端部をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀内に確実に埋設して取付けることができ、このように共通の取付け部材を共通化できるので、部材点数を減少させることができるものである。
【0032】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、格子体は、両取付部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた状態で塀のコーナ部に形成した凹部に配設されるものであって、円弧状の格子体の取着部における接線方向は前記塀の凹部の両側の直線状をした部分の直線方向となり、両取付け部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線に対して取付け部材の直線状の主体部が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に傾いている角度が円弧状をした格子体の円弧の中心角の略半分となるので、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀のコーナ部が最も一般的な90°の曲がり角度となっている場合において、コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀の平面視直線部分に平面視で塀の直線と平行な状態で塀の厚み内に正確に埋設することができるものである。
【0033】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、取付け部材の両端部の取付け部がそれぞれ直線状をした主体部よりも巾広又は取付け部材に対して屈曲した抜け止め部となっているので、格子体の取着部に取付けない方の取付け部がコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀内に埋設されてこの部分が抜け止め部となって、取付け部材の塀への埋設強度が増して格子体の取付け強度が向上するものであり、しかも、取付け部が抜け止め部を兼用しているので構造が簡略化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の格子を平面視直線状をした塀の凹部に配設して取付けた例を示す平面図である。
【図2】 同上の正面図である。
【図3】 同上の取付け部材の一端部を格子体に取付けると共に他端部を塀に埋設した部分の拡大断面図である。
【図4】 同上の格子体の取付け部材の一端部を下取付け部に取付けると共に他端部を塀の凹部の下方部位に埋設した部分の拡大断面図である。
【図5】 同上の格子を塀のコーナ部に設けた凹部に配設して取付けた例を示す断面図である。
【図6】 同上の正面図である。
【図7】 同上の取付け部材の一端部を格子体に取付けると共に他端部を塀に埋設した部分の拡大断面図である。
【図8】 同上の2枚の格子を塀のコーナ部に設けた凹部に配設して取付けた例を示す平面図である。
【図9】 同上の格子体同士を連結した部分の断面図である。
【図10】 同上の格子体同士を連結した部分の正面図である。
【図11】 同上の格子体同士を連結する他例を示す斜視図である。
【図12】 同上に用いる取付け部材を示し、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。
【図13】 従来例を示す概略平面図である。
【図14】 他の従来例を示す概略平面図である。
【図15】 更に他の従来例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 塀
2 凹部
3 格子
4 取付け部材
5 格子体
6 取着部
7 主体部
8 取付け部
9 抜け止め部
Claims (3)
- コンクリートやコンクリートブロックよりなる塀の凹部に配設される格子であり、この格子を平面視円弧状をした格子体と、格子体の側端部に一端部を取付けて他端部をコンクリートやコンクリートブロックよりなる塀内に埋設する取付け部材とで構成し、格子体の側端部に取着部を設け、直線状をした主体部の両端部にそれぞれ上記取着部に取付け可能な取付け部を設けて取付け部材を構成し、両取付け部のうち一方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線上又は該仮想線と平行に取付け部材の直線状の主体部が位置し、両取付け部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線に対して取付け部材の直線状の主体部が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に任意の角度傾くことを特徴とする塀の凹部に配設する格子。
- 格子体は、両取付部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた状態で塀のコーナ部に形成した凹部に配設されるものであって、円弧状の格子体の取着部における接線方向は前記塀の凹部の両側の直線状をした部分の直線方向となり、両取付け部のうち他方の取付け部を格子体の側端部の取着部に取付けた場合には、平面視で円弧状をした格子体の両側端部を結ぶ仮想線に対して取付け部材の直線状の主体部が平面視で上記円弧状の凸方向と反対方向に傾いている角度が円弧状をした格子体の円弧の中心角の略半分となることを特徴とする請求項1記載の塀の凹部に配設する格子。
- 取付け部材の両端部の取付け部がそれぞれ直線状をした主体部よりも巾広又は取付け部材に対して屈曲した抜け止め部となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の塀の凹部に配設する格子。
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