JP3972639B2 - インクジェットヘッドの構成部材の接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドの構成部材である配線基板とアクチュエータプレートとの接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7乃至図9を参照して、従来のインクジェットプリンタの印字ヘッドの一例である、インクジェットヘッドの構造について説明する。図7は、発明者が先に考えたインクジェットヘッドの構造を示す分解斜視図である。図8は、ポリイミドフィルム上に銅箔を形成しドライバIC102を設けた、Tape−Automated Bondingと呼ばれる配線部材(以下、「TAB」と言う。)119の平面図である。図9は、従来のインクジェットヘッドの正面図である。
【0003】
図8に示すように、平面視、略矩形のTAB119の上面には、ドライバIC102、出力電極106a,106b及びインターフェース電極103が設けられており、ドライバIC102の各端子は、出力電極106a,106b及びインターフェース電極103に各々接続されている。TAB119は、図8に示す、二点鎖線Aで非電極面同士を重ねるように折り曲げられて、図9に示すような形状となる。
【0004】
また、図7に示すように、複数の噴射エネルギ発生素子(図示外)を備えた略矩形のアクチュエータプレート107の下面と、インク流路を形成する略矩形のキャビティプレート110の上面とが接合されている。そして、アクチュエータプレート107上には入力電極109a,109bが設けられ、当該入力電極109a,109bは、アクチュエータプレート107の上面の長手方向に沿った両端部に列設されている。TAB119の平面形状は略矩形を成しており、TAB119の下面の長手方向に沿った両端部に列設された出力電極106a,106bは、入力電極109a,109bに各々接合されている。
【0005】
さらに、図9に示すように、TAB119の出力電極106a,106bの各電極には、導電性金属凸部(以下、「BAMP」と言う。)120が各々設けられている。また、TAB119上の出力電極106a,106bは、BUMP120を介し、アクチュエータプレート107上の入力電極109a,109bに各々接触されている。アクチュエータプレート107とTAB119との間には樹脂105が充填され、樹脂105の硬化時の収縮力によって各BAMP120と入力電極109a,109bとが接触状態を保持されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構造のインクジェットヘッドでは、インクジェットヘッドの小型化を図る場合、主な発熱源であるドライバIC102は、アクチュエータプレート107に対し隣接してしまう。すると、ドライバIC102はその発する熱で、アクチュエータプレート107に対し、ドライバIC102とアクチュエータプレート107との間の距離に伴う温度ムラを生じさせる。さらに、ドライバIC102の熱でアクチュエータプレート107の局所的に温まった部位の噴射エネルギ発生素子(図示外)の物性値が変わると、噴射エネルギ発生素子の発生する噴射エネルギ量は平温時と比べ変化する。その結果、アクチュエータプレート107の局所的に温まった部位の噴射エネルギ発生素子がキャビティプレート110の圧力室(図示外)に与える圧力と、アクチュエータプレート107の温まっていない部位の噴射エネルギ発生素子がキャビティプレート110の圧力室に与える圧力は異なる。従って、キャビティプレート110の各々の圧力室に与えられる圧力が一定しないので、噴射されるインク量が一定しなくなり、印字特性に悪影響を与えてしまう問題があった。また、ドライバIC102から出力電極106aへの配線パターンは、出力電極106b付近にて密集している為、出力電極106bと入力電極109bとの接続にハンダ等の流動性のある材料を用いた場合短絡の危険性があり、出力電極106bにBUMP120を設ける必要があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決する為になされたものであり、ドライバIC102が発する熱を拡散し、アクチュエータプレート107に生ずる温度ムラを軽減させ、インクジェットヘッドに安定した印字を行わせることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
上記課題を解決する為に、請求項1に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法は、複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、前記配線基板上の各電極及び前記アクチュエータプレート上の各電極の一方に金、他方にスズによる被覆を施す被覆工程と、前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを接合する電極面接合工程と、前記電極面接合工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、前記電極面接合工程では前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合が前記金とスズとの共晶結合であることを特徴とする。
【0021】
この構成のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極及びアクチュエータプレート上の各電極の一方に金、他方にスズによる被覆が施され、前記各電極同士は金とスズとの共晶結合によって接合され、さらに、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で、前記接合は補強される。
【0022】
また、請求項2に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法は、複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、前記配線基板上の各電極及び前記アクチュエータプレート上の各電極に金による被覆を施す被覆工程と、前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを接合する電極面接合工程と、前記電極面接合工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、前記電極面接合工程では前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合が前記金同士の拡散結合であることを特徴とする。
【0023】
この構成のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極及びアクチュエータプレート上の各電極は金による被覆が施され、前記各電極同士は金同士の拡散結合によって接合され、さらに、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で、前記接合は補強される。
【0024】
また、請求項3に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法は、複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、前記配線基板上の各電極又は前記アクチュエータプレート上の各電極に導電体製のボールを載置する載置工程と、前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを前記ボールを介して接触させる電極面接触工程と、前記電極面接触工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとは前記硬化性樹脂の収縮力によって接合されることを特徴とする。
【0025】
この構成のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極又はアクチュエータプレート上の各電極に導電体製のボールを載置し、前記各電極同士は導電体製のボールによって接触され、さらに、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で、配線基板とアクチュエータプレートとは接合され、電極同士の接触が保持される。
【0026】
【0027】
【0028】
また、請求項4に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法は、複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、前記配線基板上の各電極と前記アクチュエータプレート上の各電極との一方に、他方よりも硬質の導電体を形成し、前記他方に前記一方よりも軟質の導電体を形成する形成工程と、前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを、前記硬質の導電体及び軟質の導電体を対向させて接触させる電極面接触工程と、前記電極面接触工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとは前記硬化性樹脂の収縮力によって接合されることを特徴とする。
【0029】
この構成のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で、配線基板の各電極とアクチュエータプレートの各電極とが、硬質の導電体が軟質の導電体にくい込むようにして、接続される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェットヘッドの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明が用いられるインクジェットプリンタのインクジェットヘッド50の構造について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、インクジェットヘッド50の分解斜視図である。図2は、インクジェットヘッド50と制御手段(図示外)とを接続するアルミナ基板1の平面図である。
【0031】
図1に示すように、インクジェットヘッド50では、略矩形のキャビティプレート10の上面に、インク噴射口(図示外)から噴射するインクを収容する圧力室11と、インクタンク(図示外)から圧力室11にインクを供給するインク供給穴8とが設けられている。圧力室11は、キャビティプレート10の短手方向に沿って溝状に2筋凹設され、長手方向に沿って複数列設され、それぞれインク流路を形成している。さらに、キャビティプレート10の上面は、複数の噴射エネルギ発生素子(図示外)を備えた略矩形のアクチュエータプレート7の下面と接合されている。アクチュエータプレート7の各噴射エネルギ発生素子はピエゾ素子から構成され、キャビティプレート10の各圧力室11に対置して設けられており、キャビティプレート10の各圧力室11をアクチュエータプレート7で塞いでいる。
【0032】
アクチュエータプレート7の上面の長手方向に沿った両端部には、各噴射エネルギ発生素子と後述のドライバIC2とを接続する為の入力電極9が各々列設されている。また、噴射エネルギ発生素子に制御手段からの制御信号を伝達する配線基板、すなわち略矩形のアルミナ基板1の下面には、アルミナ基板1の長手方向に沿った両端部に出力電極6が列設されている。アクチュエータプレート7の上面とアルミナ基板1の下面とは、各々出力電極6と入力電極9とで接続され、間隙には接着剤が充填されている。
【0033】
また、図1及び図2に示すアルミナ基板1の上面には、噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路を内蔵するドライバIC2と、温度を検出するサーミスタ4と、制御手段(図示外)からの信号線と接続する為のインターフェース電極3とが設けられている。インターフェース電極3はアルミナ基板1の上面の短手方向の一端に沿って列設され、他端部付近にはサーミスタ4が配置されている。さらに、アルミナ基板1の略中央部にはドライバIC2が配置されている。インターフェース電極3と、サーミスタ4とは接続され、また、インターフェース電極3と、出力電極6とは各々ドライバIC2と接続されている。
【0034】
次に、上記の構造のインクジェットヘッド50の構成部材であるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法の実施の形態について、図4乃至図6を参照して説明する。図4は、第1の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。図5は、第2の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。図6は、第3の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。
【0035】
まず、図4を参照して、第1の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法について説明する。図4に示すように、アクチュエータプレート7の上面には入力電極9が設けられ、アルミナ基板1の下面に設けられた出力電極6と接合されている。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との間には、エポキシ系またはアクリル系の樹脂5が充填され、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とが接合されている。また、アルミナ基板1の上面にはプリント配線13が設けられ、プリント配線13は、アルミナ基板1の下面の出力電極6とビアホール14を介して接続されている。さらに、アルミナ基板1の上面のプリント配線13には、噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバIC2が、BUMP12を介して接続されている。ドライバIC2はアルミナ基板1上に、樹脂5で固定されている。
【0036】
次に、この接続方法の工程の詳細を説明する。まず、アルミナ基板1上に設けられた出力電極6に、金による被覆がメッキまたは蒸着によって施される。また、アクチュエータプレート上に設けられた入力電極9に、スズによる被覆がメッキまたは蒸着によって施される(被覆工程)。次に、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7の出力電極6及び入力電極9は各々対向し重ね合わされる。出力電極6及び入力電極9の着接部に約380度(温度の単位は摂氏とする。以下、同様。)の熱が加えられるとスズが溶融し、金とスズとの間で共晶結合が起こり、出力電極6及び入力電極9は接合される(電極面接合工程)。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7を着接させた時又は接合後に、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との隙間に、硬化時に体積が縮小する樹脂5を充填する(樹脂充填工程)。すると、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7は、出力電極6及び入力電極9における金スズ共晶結合による接合と、樹脂5の硬化に伴う収縮接着力で、接合が維持されるようになる。
【0037】
また、上記被覆工程に於いて、入力電極9に行う被覆材料をスズではなく金を用いることもできる。まず、出力電極6及び入力電極9に各々金による被覆がメッキまたは蒸着により施される。次に、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7の出力電極6及び入力電極9は各々対向し重ね合わされる。出力電極6及び入力電極9の着接部に約400度の熱が加えられると、出力電極6に形成された金と入力電極9に形成された金との間で拡散結合がおこなわれる(電極面接合工程)。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7を着接させた時又は接合後に、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との隙間に、硬化時に体積が縮小する樹脂5を充填する(樹脂充填工程)。すると、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7は、出力電極6及び入力電極9における金金拡散接合と、樹脂5の硬化に伴う収縮接着力で、接合が維持されるようになる。
【0038】
次に、図5を参照して、第2の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法について説明する。図5に示すように、この実施の形態では、アクチュエータプレート7の上面に設けられた入力電極9と、アルミナ基板1の下面に設けられた出力電極6とが、導電体制のボール、例えば無鉛ハンダボール15を介して接合され、その他の構成は前述の実施の形態と同じである。
【0039】
次に、この接続方法の工程の詳細を説明する。まず、アルミナ基板1上に設けられた出力電極6に、ハンダボールを実装するハンダボールマウンタ等により、無鉛ハンダボール15が載置される(載置工程)。次に、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7の出力電極6及び入力電極9は各々対向し重ね合わされる(電極面接触工程)。出力電極6及び入力電極9の着接部に約240度以上の熱が加えられるとハンダが溶融し、出力電極6と入力電極9とが接合される。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7を対向させた時又は接合後に、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との隙間に、硬化時に体積が縮小する樹脂5を充填する(樹脂充填工程)。すると、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7は、出力電極6及び入力電極9におけるハンダによる接合と、樹脂5の硬化に伴う収縮接着力で、接合を維持できるようになる。
【0040】
次に、図6を参照して、第3の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法について説明する。図6に示すように、この実施の形態では、アクチュエータプレート7の上面に設けられた入力電極9と、アルミナ基板1の下面に設けられた出力電極6とが、異方性導電膜16の導電性粒子18を介して接触される。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とは異方性導電膜16の絶縁及び接着成分であるバインダ17の接着力により接合される。その他の構成は、図4の実施の形態と同様である。
【0041】
次に、この接続方法の工程の詳細を説明する。まず、アルミナ基板1の下面全体を、異方性導電膜16で覆う。次に、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7の出力電極6及び入力電極9は各々対向し重ね合わされ、着接部に圧力が加えられる。すると、異方性導電膜16のバインダ17が押しつぶされ、出力電極6と入力電極9とが露呈した導電性粒子18を介して各々接続し、出力電極6と入力電極9とが導通される。また、他の位置での異方性導電膜16が多数含有する導電性粒子18同士の導通はバインダ17によって遮られるので、出力電極6及び入力電極9の各電極間の絶縁は保たれる。さらに、バインダ17は接着効果も有するので、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7は接着され、接合は維持される(電極面接触工程)。
【0042】
次に、第4の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法について説明する。この実施の形態では、図4で説明したものと同様に、アルミナ基板1上に設けられた出力電極6に硬質の導電体が、メッキまたは蒸着によって形成される。また、アクチュエータプレート上に設けられた入力電極9に軟質の導電体が、メッキまたは蒸着によって形成される(形成工程)。次に、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7の出力電極6及び入力電極9は、各々硬質の導電体及び軟質の導電体を対向し重ね合わされる(電極面接触工程)。また、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7を着接させた時または接合後に、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との隙間に、硬化時に体積が縮小する樹脂5を充填する(樹脂充填工程)。すると、アルミナ基板1及びアクチュエータプレート7が樹脂5の硬化に伴う収縮接着力で接合されると同時に、その収縮力で、硬質の導電体が軟質の導電体を変形させながらくい込むようにして、その電気的な接触を確保する。
【0043】
硬質の導電体と軟質の導電体としては金とスズが利用できるが、その他、一方が他方に対して硬質または軟質であれば、公知の各種の導電材料が利用できる。また、図5の実施の形態において、ボール15とそれに対向する電極6,9を硬質と軟質な材料の組み合わせによってつくり、上記と同様に樹脂5の収縮力で電気的に接続することもできる。
【0044】
次に、図3を参照して、本発明が用いられるインクジェットプリンタのインクジェットヘッド50が印字を行う際の、インクジェットヘッド50の各構成部の動作について説明する。図3は、インクジェットヘッド50の分解斜視図である。
【0045】
制御手段(図示外)より伝達される印字データは、インターフェース電極3を介し、ドライバIC2に伝達される。ドライバIC2は、印字データを噴射エネルギ発生素子(図示外)のための駆動波形に変換し、出力電極6及び入力電極9を介し、アクチュエータプレート7の各々の噴射エネルギ発生素子へ伝達する。噴射エネルギ発生素子は伝達された駆動波形に基づいて駆動され、キャビティプレート10内のインクを圧出し、キャビティプレート10よりインク液滴が噴射され、印字が行われる。
【0046】
アルミナ基板1上のドライバIC2は、稼働時間が増えるに従って徐々に発熱する。また、アクチュエータプレート7の噴射エネルギ発生素子(図示外)も、ドライバIC2の発熱量と比べるとわずかではあるが、駆動される毎に発熱する。ドライバIC2や噴射エネルギ発生素子の発した熱で噴射エネルギ発生素子の温度が上昇し、噴射エネルギ発生素子の物性値が変化することによって、噴射エネルギ発生素子の変位量は、平温時と比べ大きくなる。
【0047】
アルミナ基板1、アクチュエータプレート7及びキャビティプレート10は、吸収した熱を各々のプレート全体に拡散し、各々の表面から放熱することによって冷却される。ところで、アルミナ基板1はセラミック系の基板であり、アルミナ基板1の熱伝導率は、アクチュエータプレート7及びキャビティプレート10の合成熱伝導率と比べ高い。従って、アルミナ基板1は、アクチュエータプレート7及びキャビティプレート10と比べ熱の拡散及び放熱がされ易いので、アルミナ基板1は、アクチュエータプレート7及びキャビティプレート10と比べ、低い温度に保たれ易くなる。その結果、局部的な動作の集中により噴射エネルギ発生素子の発した熱もアルミナ基板で効果的に拡散されるので、局所的なアクチュエータプレート7の温度上昇は回避される。
【0048】
また、主な発熱源であるドライバIC2の発する熱も、アルミナ基板1へと伝導される。アルミナ基板1に伝導された熱は、アルミナ基板1全体に拡散される。ドライバIC2の発する熱によって温められたアルミナ基板1の温度がアクチュエータプレート7より高い場合、熱はアルミナ基板1からアクチュエータプレート7へと伝導される。しかし、熱がアルミナ基板1からアクチュエータプレート7へ、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合面全体を通じて伝導されることで、アクチュエータプレート7全体の温度は均一に上昇するので、局所的なアクチュエータプレート7の温度上昇は回避される。その結果、ある特定の噴射エネルギ発生素子が熱の影響を受けることで、噴射されるインク液滴の大きさがドット毎に一定しないといった状況は回避される。
【0049】
また、制御手段(図示外)は、インターフェース電極3を介し、サーミスタ4によってインクジェットヘッド50の温度変化を検知する。次に、制御手段はサーミスタ4の検出値に基づいて、ドライバIC2の制御を行う。即ち、制御手段はインクジェットヘッド50の温度が上昇すると判断すると、ドライバIC2に対し平温時と異なる印字データを伝達する。制御手段から伝達される平温時と異なる印字データとは、温度と、噴射エネルギ発生素子(図示外)の変位量との関係に基づいて、インク液滴噴射圧力が温度変化に関わらず常に一定となるように計算された印字データである。この印字データに基づき、ドライバIC2で生成される噴射エネルギ発生素子を駆動する駆動波形によって、噴射エネルギ発生素子は、常に安定したインク液滴噴射圧力を、図1に示す、圧力室11に与える。
【0050】
以上説明したように、インクジェットヘッド50のアルミナ基板1とアクチュエータプレート7の接合方法には、第1の実施の形態の金属同士の結合による接合と、第2の実施の形態の無鉛ハンダボールによる接合方法と、第3の実施の形態の異方性導電膜による接合方法とがある。第1の実施の形態による接合方法では、アルミナ基板1の出力電極6とアクチュエータプレート7の入力電極9とは、金属同士の結合によって各々接合される。さらに、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とが樹脂5の収縮力によって接合され出力電極6と入力電極9との接合が補強されるので、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とを近接して配置させることができる。また、第2の実施の形態による接合方法では、アルミナ基板1の出力電極6とアクチュエータプレート7の入力電極9とは、無鉛ハンダボール15の融着によって各々接合される。さらに、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とが樹脂5の収縮力によって接合され出力電極6と入力電極9との接合が補強されるので、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とを近接して配置させることができる。また、第3の実施の形態による接合方法では、アルミナ基板1の出力電極6とアクチュエータプレート7の入力電極9とは、異方性導電膜16の含有する導電性粒子18によって各々接続される。さらに、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とが異方性導電膜16の成分であるバインダ17によって接着され接合されるので、アルミナ基板1とアクチュエータプレート7とを近接して配置させることができる。
【0051】
また、インクジェットヘッド50では、制御手段(図示外)は、サーミスタ4の検出値に基づくインクジェットヘッド50の温度変化に応じて異なる印字データを出力する。ドライバIC2は、制御手段から伝達された印字データに基づいて、噴射エネルギ発生素子(図示外)を駆動する駆動波形を生成し、噴射エネルギ発生素子を駆動させる。
【0052】
さらに、ドライバIC2の温度上昇に伴いアルミナ基板1の温度が上昇し、アルミナ基板1からアクチュエータプレート7に熱が伝導される場合でも、アルミナ基板1は熱を効率よく拡散する。その結果、アクチュエータプレート7の温度上昇は特定部位のみに発生することはなく、アクチュエータプレート7のどの部位の噴射エネルギ発生素子も、同じインク液滴噴射圧力を発生することができる。よって、インクジェットヘッド50は、インクジェットヘッド50の温度変化に関わらず、常に安定したインク液滴の噴射を行うことができる。
【0053】
尚、本発明は各種の変形が可能なことは言うまでもない。例えば、金属同士の結合は金スズ、金金に限られず、その他の貴金属を用いても良い。また、導電体製のボールは無鉛でなくともよく、ハンダボールを実装する電極はアクチュエータプレートの上面の電極でも良い。また、異方性導電膜で覆う面は、アクチュエータプレートの上面であってもよい。
【0054】
さらに、噴射エネルギ発生素子は前記ピエゾ素子の他、静電アクチュエータなどを用いることができる。また、配線基板には、アルミナ以外のセラミック系基板や、メタルコア系基板や、グラファイト系基板など、熱伝導率がアクチュエータプレート及びキャビティプレートの合成熱伝導率より高い材料でできた基板を用いることができる。
【0055】
【発明の効果】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
以上説明したように、請求項1に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極及びアクチュエータプレート上の各電極の一方に金、他方にスズによる被覆が施され、前記各電極同士は金とスズとの共晶結合によって接合され、さらに、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で前記接合が補強されるので、配線基板とアクチュエータプレートとを近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。また、ドライバ回路を備えた配線基板の熱伝導率がアクチュエータプレート及びキャビティプレートの熱伝導率より大きいので、ドライバ回路の発する熱は配線基板で拡散され、アクチュエータプレート全体に均一に伝導され、全ての噴射エネルギ発生素子はほぼ同じ温度条件下で駆動され、インクジェットヘッドは安定したインク液滴の噴射を行うことができる。従って、主な発熱源であるドライバ回路を、配線基板を介してアクチュエータプレートに近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。
【0062】
また、請求項2に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極及びアクチュエータプレート上の各電極は金による被覆が施され、前記各電極同士は金同士の拡散結合によって接合され、さらに、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で前記接合が補強されるので、配線基板とアクチュエータプレートとを近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。また、ドライバ回路を備えた配線基板の熱伝導率がアクチュエータプレート及びキャビティプレートの熱伝導率より大きいので、ドライバ回路の発する熱は配線基板で拡散され、アクチュエータプレート全体に均一に伝導され、全ての噴射エネルギ発生素子はほぼ同じ温度条件下で駆動され、インクジェットヘッドは安定したインク液滴の噴射を行うことができる。従って、主な発熱源であるドライバ回路を、配線基板を介してアクチュエータプレートに近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。
【0063】
また、請求項3に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板上の各電極又はアクチュエータプレート上の各電極に導電体製のボールを載置し、前記各電極同士は導電体製のボールによって接続され、配線基板とアクチュエータプレートとの間に充填された樹脂の収縮力で、配線基板とアクチュエータプレートとが接合されるので、配線基板とアクチュエータプレートとを近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。また、ドライバ回路を備えた配線基板の熱伝導率がアクチュエータプレート及びキャビティプレートの熱伝導率より大きいので、ドライバ回路の発する熱は配線基板で拡散され、アクチュエータプレート全体に均一に伝導され、全ての噴射エネルギ発生素子はほぼ同じ温度条件下で駆動され、インクジェットヘッドは安定したインク液滴の噴射を行うことができる。従って、主な発熱源であるドライバ回路を、配線基板を介してアクチュエータプレートに近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。
【0064】
【0065】
また、請求項4に係る発明のインクジェットヘッドの構成部材の接合方法では、配線基板とアクチュエータプレートは、その間に充填された樹脂の収縮力で接合されると同時に、硬質の導電体が軟質の導電体にくい込むようにして配線基板の各電極とアクチュエータプレートの各電極とが接続されるので、配線基板とアクチュエータプレートとを近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。また、ドライバ回路を備えた配線基板の熱伝導率がアクチュエータプレート及びキャビティプレートの熱伝導率より大きいので、ドライバ回路の発する熱は配線基板で拡散され、アクチュエータプレート全体に均一に伝導され、全ての噴射エネルギ発生素子はほぼ同じ温度条件下で駆動され、インクジェットヘッドは安定したインク液滴の噴射を行うことができる。従って、主な発熱源であるドライバ回路を、配線基板を介してアクチュエータプレートに近接して配置させることができ、インクジェットヘッドの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットヘッド50の分解斜視図である。
【図2】インクジェットヘッド50と制御手段(図示外)とを接続する、アルミナ基板1の平面図である。
【図3】インクジェットヘッド50の分解斜視図である。
【図4】第1の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。
【図5】第2の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。
【図6】第3の実施の形態によるアルミナ基板1とアクチュエータプレート7との接合方法を示すインクジェットヘッド50の正面図である。
【図7】従来のインクジェットヘッドの構造を示す分解斜視図である。
【図8】ポリイミドフィルム上に銅箔を形成しドライバIC102を設けた、TAB119の平面図である。
【図9】従来のインクジェットヘッドの正面図である。
【符号の説明】
1 アルミナ基板
2 ドライバIC
4 サーミスタ
5 樹脂
7 アクチュエータプレート
10 キャビティプレート
15 ボール
16 異方性導電膜
50 インクジェットヘッド
Claims (4)
- 複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、
前記配線基板上の各電極及び前記アクチュエータプレート上の各電極の一方に金、他方にスズによる被覆を施す被覆工程と、
前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを接合する電極面接合工程と、
前記電極面接合工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、
前記電極面接合工程では前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合が前記金とスズとの共晶結合であることを特徴とするインクジェットヘッドの構成部材の接合方法。 - 複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、
前記配線基板上の各電極及び前記アクチュエータプレート上の各電極に金による被覆を施す被覆工程と、
前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを接合する電極面接合工程と、
前記電極面接合工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、
前記電極面接合工程では前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合が前記金同士の拡散結合であることを特徴とするインクジェットヘッドの構成部材の接合方法。 - 複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、
前記配線基板上の各電極又は前記アクチュエータプレート上の各電極に導電体製のボールを載置する載置工程と、
前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを前記ボールを介して接触させる電極面接触工程と、
前記電極面接触工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、
前記配線基板と前記アクチュエータプレートとは前記硬化性樹脂の収縮力によって接合されることを特徴とするインクジェットヘッドの構成部材の接合方法。 - 複数の噴射エネルギ発生素子を具備したアクチュエータプレートと、当該アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子の動作に基づいてインクを噴射する為のインク流路を形成するキャビティプレートと、前記アクチュエータプレートと接合され、前記噴射エネルギ発生素子に制御信号を伝達する配線基板と、当該配線基板上に設けられ、前記噴射エネルギ発生素子の動作を制御するドライバ回路とを備えたインクジェットヘッドにおける、前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの接合方法であって、
前記配線基板上の各電極と前記アクチュエータプレート上の各電極との一方に、他方よりも硬質の導電体を形成し、前記他方に前記一方よりも軟質の導電体を形成する形成工程と、
前記配線基板の電極面と前記アクチュエータプレートの電極面とを、前記硬質の導電体及び軟質の導電体を対向させて接触させる電極面接触工程と、
前記電極面接触工程時、またはそれ以後に、硬化時に体積が収縮する硬化性樹脂を前記配線基板と前記アクチュエータプレートとの隙間に充填する樹脂充填工程とを備え、
前記配線基板と前記アクチュエータプレートとは前記硬化性樹脂の収縮力によって接合されることを特徴とするインクジェットヘッドの構成部材の接合方法。
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