JP3971537B2 - 自動ホーニングシステムの加工セルおよび自動ホーニングシステム - Google Patents

自動ホーニングシステムの加工セルおよび自動ホーニングシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動ホーニングシステムの加工セルおよび自動ホーニングシステムに関し、さらに詳細には、ワーク搬送路に沿って工作物を所定間隔をもって順次搬送するとともに、この工作物に対して、ワーク搬送路の途中箇所に配置した複数のホーニング盤により順次連続してホーニング加工を施す自動ホーニング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作物(以下、ワークと称する)の径面、例えばワークの内径面を鏡面に仕上げる加工法の一つとしてホーニング加工がある。ホーニング加工においては、ホーニングツールとワークを相対的に浮動の状態におき、ホーニングツールに回転と往復運動を与えるとともに、ホーニングツールの砥石をウェッジまたはコーンにより拡張させながら、ワーク内径面に精密仕上げを行う。
【0003】
ところで、近年は、自動車部品の内径面など、多量生産品としてのワークの内径面を効率的にホーニング加工する装置として、整列配置された複数のホーニング盤により、所定間隔をもって搬送される工作物に対して順次連続してホーニング加工を施す自動ホーニングシステムが開発されている。
【0004】
この種の自動ホーニングシステムは、例えば図24に示すように、ワーク搬送路aがループ状に設けられるとともに、このワーク搬送路aにワーク搬入部b、ワーク加工部cおよびワーク搬出部dが配列されてなる。
【0005】
そして、ワーク搬入部bにおいて、パーツフィーダ等のワーク供給装置eにより整列されて供給されるワークWは、ロボット装置fにより、ワーク搬送路aの着脱位置Pに待機するホーニング治具gに取り付けられる。このワークWが取り付け保持されたホーニング治具gは、搬入装置hにより下穴計測装置iの位置まで送られて、下穴検出装置iによりワークWの被加工穴の下穴内径が検出される。
【0006】
続いて、このワークWが保持されたホーニング治具gは、ワーク加工部cにおいて、トランスファ装置jにより、荒加工用ホーニング盤k→第1計測装置l、中加工用ホーニング盤m→第2計測装置n→仕上加工用ホーニング盤o→第3計測装置pとタクト送りされるとともに、各装置の位置で位置決めされて、所定のホーニング加工工程が順次自動で実行される。
【0007】
このようにしてワーク加工部cでホーニング加工を完了したワークWは、ブラシ装置qにより清掃された後、ワーク搬出部dの搬出装置r、帰還装置sおよび押込装置tにより着脱位置Pまで送られて、再びワーク搬入部bのロボット装置fにより、第3計測装置pの計測結果に従って選別され、良品は良品搬出シュートuに、また不良品はNGシュートvへ搬出される。
【0008】
この自動ホーニングシステムは、加工すべき特定のワークWの形状寸法および加工条件等に対応して特化された専用機として設計され、すべての構成部a,b,c,dは、大きな装置フレーム(図示省略)の上に固定的に一体で設置されるとともに、システム全体を一括して制御する制御装置xにより駆動される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような特定のワークWの専用機として設計されたシステム構成では、以下に列挙するような種々の問題があった。
【0010】
(1) ホーニング加工の工程数は、ワークWの下穴形状精度、取代および要求形状精度により決定されるところ、試作段階での下穴形状精度、取代は安定しない。
【0011】
これがため、すべての構成部a,b,c,dが大きな装置フレーム上に固定的に一体で設置され、しかも、システム全体が一つの制御装置xにより一括して制御される構成では、最終段階まで工程数の決定ができない。
【0012】
(2) 同様の理由により、ワークWの下穴精度に変更があった場合でも、またワークWに要求される加工精度に変更があっても、工程数は変更できない。
【0013】
(3) また、同様な理由で、ワークWの生産数量が予測困難な場合には、投資決定に困難を伴う。
【0014】
(4) 特定のワークWの専用機として設計されていることから、その特定ワークWの生産が無くなると、形状寸法および加工条件等の異なる他のワークの加工用として使用するには、システム全体の機械構成を改造する必要があり、またこのような改造が不可能であれば、システム自体が廃棄処分となってしまい、装置コストが高くつく。
【0015】
(5) 各構成部a,b,c,dの装置構造が全体として一つの装置をなす構成であるため、各構成装置の駆動源となる油圧ユニットや、加工時に供給使用される研削油タンクなど、各構成装置に共有される装置は大型で別置きとなり、システム全体が複雑で大型化して、装置コストの高騰を招いていた。
【0016】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、小型軽量かつ構造簡単で、工程数の決定や変更が容易で、設計が容易であり、しかも、装置コストの低減化が可能な構成を備えた自動ホーニングシステムの構造を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の加工セルは、少なくとも、自動ホーニングシステムのワーク搬送路の一部を構成する搬送装置、単一のホーニング盤、工作物の加工径を計測する計測装置およびこれらを相互に連動して制御する制御部を含んでなる共通の機械構造を備えるユニット構造とされるとともに、上記自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される構成とされ、上記制御部は、そのプログラム構成の適宜設定により、加工セルが所定の加工精度のホーニング加工を実行する特定の加工セルとして機能するように、上記ホーニング盤を制御する構成とされ、上記搬送装置の案内レールが加工セルの設置基準部を構成することを特徴とする。
【0018】
好適な実施態様として、上記搬送装置は、少なくとも、ワークを収納保持するホーニング治具を載置案内する搬送レールと、この搬送レール上に載置されたホーニング治具を所定位置へタクト送りするワーク移動手段と、このワーク移動手段によりタクト送りされるホーニング治具を前記所定位置に位置決めする位置決め手段とを備えてなる。また、上記搬送装置は、加工工程を完了したワークを収納保持するホーニング治具を載置案内する帰還レールと、この帰還レール上に載置されたホーニング治具を帰還移動するワーク帰還手段とを備えてなる。さらには、少なくとも、上記搬送装置の搬送レールまたは帰還レールが上記ワーク搬送路の直線状部分の一部を構成するように整列して位置決め配置されることにより、上記自動ホーニングシステムのホーニング加工部が組合せ形成される構造を備える。また、好ましくは、上記搬送装置が、ワーク流れ方向を正逆変更可能な構造を備える。
【0019】
本発明の自動ホーニングシステムは、共通の機械構造を備えるユニット構造とされた上記加工セルが増減可能に接続配置されて、ワークに対してホーニング加工を施すホーニグ加工部が構成されるとともに、これら複数の加工セルが相互に連動して駆動制御される構成とされていることを特徴とする。
【0020】
好適な実施態様として、ワーク搬入部を構成する搬入セル、複数の上記加工セル、およびワーク搬出部を構成する搬出セルが直列状に整列配置されてなるとともに、上記ワーク搬送路がループ状または直線状に設けられる。自動ホーニングシステムは、ワークを保持して、上記ワーク搬送路により搬送されるホーニング治具を備え、このホーニング治具は、上記ワーク搬送路上に移動可能に載置される治具ベースと、この治具ベースに三次元方向へ揺動可能に設けられた揺動体と、この揺動体に取り付けられたワークホルダとを備えてなる。また、上記ワークホルダは、ワークの保持外形に対応した保持部を備えるとともに、上記揺動体に交換可能に取り付けられている。さらに、上記搬入セルおよび搬出セルは、少なくとも、上記ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置を含んでなるユニット構造を備える。
【0021】
本発明の加工セルを備えた自動ホーニングシステムにおいては、制御装置により、例えば以下の順序で所定のホーニング加工が自動的に連続して行われる。
【0022】
例えば、ループ状に設けられたワーク搬送路の工作物搬入位置で、搬入セルからなるワーク搬入部により、ワークがワーク搬送路上のホーニング治具に自動セットされる。これにより、ワークはホーニング治具のフローティング構造により三次元方向へ揺動可能に保持される。
【0023】
ワークがセットされたホーニング治具は、ワーク搬送路を搬送されて、複数の加工セルからなるホーニング加工部のホーニング位置まで自動搬送された後位置決めされ、各加工セルのホーニング盤による所定のホーニング加工が施されるとともに、計測装置によるワーク加工径の計測が行われる。この計測結果は、ワークの良否判定に利用されるとともに、ホーニング盤の制御部へフィードバックされて次のホーニング加工を制御する。
【0024】
加工後のワークを保持したホーニング治具は、搬出セルからなるワーク搬出部により、ホーニング加工部から搬出されるとともに、上記工作物搬入位置へ帰還搬送される。
【0025】
この後、再び上記ワーク搬入部により、ホーニング治具からワークが取り出されるとともに、選別されて排出される。
【0026】
本発明の自動ホーニングシステムは、加工セルが増減可能に接続配置されて、上記ホーニグ加工部が構成されており、小型軽量かつ構造簡単で、工程数の決定や変更が容易で、設計が容易であり、しかも、装置コストの低減化が可能である。
【0027】
すなわち、ホーニング加工の工程数は、ワークの下穴形状精度、取代および要求形状精度により決定されるものであり、よって試作段階での下穴形状精度、取代は安定しないところ、本発明の加工セルは、自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される共通の機械構造を備えるユニット構造とされるとともに、制御部のプログラム構成の適宜設定により、所定の加工精度のホーニング加工を実行する特定の加工セルとして機能する構成とされていることにより、工程数が早期決定できずとも、後日有効に対応することが可能である。
【0028】
同様の理由により、ワークの下穴精度に変更があった場合でも、またワークに要求される加工精度に変更があっても、増減可能な加工セルを適宜組み合わせることで、迅速かつ容易に工程数を変更することができる。
【0029】
また、同様な理由で、ワークの生産数量の予測が困難な場合でも、増減可能な加工セルを含めた多機種切替、工程分散を考慮することにより、投資決定が容易である。
【0030】
さらに、加工セルが、ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置、単一のホーニング盤およびこれらを相互に連動して制御する制御部を含んでなる共通の機械構造を備えるユニット構造とされるとともに、増減可能な構成とされていることにより、当初加工対象とされた特定のワークの生産が無くなった場合に、形状寸法および加工条件等の異なる他のワークの加工用として使用するに際して、そのワークの形状寸法および加工条件等に対応して、システムの一部を改造ないしは変更したり、加工セルを適宜増減することで有効に対応できる。
【0031】
また、加工セル自体がユニット構造とされることにより、その構成装置の駆動源となる油圧ユニットや、加工時に供給使用される研削油タンクなどはいずれも各加工セルごとに独立で小型となり、各加工セルの本体フレームに装置可能であり、システム全体が簡単かつ小型化する。
【0032】
【実施例】
以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。
【0033】
本発明に係る自動ホーニングシステムを図1に示し、このシステムは、ワーク搬送路1に沿ってワークW,W,…を所定間隔毎に連続して搬送するとともに、これらワークW,W,…に対して、順次連続してホーニング加工を施すものである。
【0034】
上記自動ホーニングシステムは、具体的には、後述するように共通のユニット構造とされた複数台(図示の場合は3台)の加工セルA1,A2,A3 の両側に、搬入セルBと搬出セルCが直列状に整列配置されてなり、これらセル機A1,A2,A3,B,Cにより、ループ状に設けられた上記ワーク搬送路1、ワーク供給装置2、ワーク搬入出ロボット3、下穴検出装置4、荒加工用の第1ホーニング盤5a、荒加工用の第1計測装置6a、中加工用の第2ホーニング盤5b、中加工用の第2計測装置6b、仕上加工用の第3ホーニング盤5cおよび仕上加工用の第3計測装置6c等の主要部を含めて構成されている。
【0035】
加工セルA1,A2,A3 は、本ホーニングシステムのホーニング加工部を構成するものであって、いずれも上記ホーニング加工部に増減可能に装置される同一つまり共通の機械構造を備えてなり、図2〜図15に示すように、ワーク搬送路1の一部を構成する搬送装置10、単一のホーニング盤5、計測装置6およびこれらを相互に連動して制御する制御部7を含んでなる共通のユニット構造とされている。また、後述するように、制御部7のプログラム構成を適宜設定することにより、第1の加工セルA1 が荒加工用、第2の加工セルA2 が中加工用、および第3の加工セルA3 が仕上加工用として構成されている。
【0036】
搬送装置10は、加工すべきワークWを搬送する搬送部11と加工後のワークWを搬送する帰還部12とからなる。
【0037】
搬送部11は、図4〜図8に示すように、搬送レール21、ワーク移動装置(ワーク移動手段)22および位置決め装置(位置決め手段)23とを備えてなり、図3に示すように、ホーニング盤5および計測装置6の下側位置を通過するように構成されるとともに、搬送部基台24上に設けられている。搬送部11を構成する搬送レール21は、後述するように、加工セルの設置基準部としても機能するとともに、ワークWの流れ方向を正逆変更可能な構造をも備えている。
【0038】
搬送レール21は、ワークWを収納保持するホーニング治具20を載置案内するもので、図4および図5に示すように、ホーニング治具20を案内する案内溝21aを備えてなる直線状の案内レールの形態とされるとともに、ホーニング盤5の加工位置および計測装置6の計測位置には、後述するように、上記ホーニング治具20を位置決めするための位置決め装置23がそれぞれ設けられている。
【0039】
ワーク移動装置22は、搬送レール21上に載置されたホーニング治具20を所定位置へタクト送りするもので、具体的には、ホーニング治具20を押圧移動するシリンダ装置から構成され、図示の実施形態においては、一対のエアシリンダ装置25,26から構成されている。
【0040】
第1のエアシリンダ装置25は、上記搬送レール21の案内溝21aに沿って往復移動可能に設けられた移動台30と、この移動台30を往復移動させるエアシリンダ31とを備えてなる。
【0041】
上記移動台30は、ホーニング治具20を保持する構造(治具ベース保持構造)が前後に所定間隔をもって2箇所設けられており、これら前後両治具ベース保持構造は同一で、具体的には、ホーニング治具20のパレットまたは治具ベース35の前後端縁を前後から係合保持する一対の係合爪機構36、37を備えてなる。
【0042】
前側の係合機構36は、前後両側に傾斜面を有する左右一対の係合爪36a,36aと、これら係合爪36a,36aを常時上方へ弾発付勢する弾発スプリング36b,36bとから構成されている。これにより、左右一対の係合爪36a,36aは、ホーニング治具20の治具ベース35の前後両方向への相対的な移動を許容する係合構造とされている。つまり、治具ベース35が前後両方向へ相対的に移動しようとするとき、左右一対の係合爪36a,36aは、その前後両側の傾斜面の作用により、弾発スプリング36b,36bの弾発力に抗して下降し、治具ベース35の相対的な移動を許容する。
【0043】
また、後側の係合機構37は、後側にのみ傾斜面を有する左右一対の係合爪37a,37aと、これら係合爪37a,37aを常時上方へ弾発付勢する弾発スプリング37b,37bとから構成されている。これにより、左右一対の係合爪37a,37aは、ホーニング治具20の治具ベース35の前方向への相対的な移動のみを許容する係合構造とされている。つまり、治具ベース35が前方向へ相対的に移動しようとするとき、左右一対の係合爪37a,37aは、その後側の傾斜面の作用により、弾発スプリング36b,36bの弾発力に抗して下降し、治具ベース35の相対的な移動を許容する一方、治具ベース35が後方向へ相対的に移動しようとしても、左右一対の係合爪37a,37aは、その前側が垂直面となっているため、弾発スプリング36b,36bの弾発力により下降せず、治具ベース35の相対的な移動を係合阻止する。
【0044】
上記エアシリンダ31は、搬送レール21の下側位置において上記搬送部基台24に水平に取り付けられるとともに、そのピストンロッド31aが、ジョイント38を介して、上記移動台30に接続されている。
【0045】
また、第2のエアシリンダ装置26は、第1のエアシリンダ装置26の移動台30の下側において、上記搬送レール21の案内溝21aに沿って往復移動可能に設けられた移動台40と、この移動台40を往復移動させるエアシリンダ41とを備えてなる。
【0046】
上記移動台40は、その前端位置に、ホーニング治具20の治具ベース35の後端縁を係合保持する係合爪機構42を備えてなる。
【0047】
この係合機構42は、後側にのみ傾斜面を有する左右一対の係合爪42a,42aと、これら係合爪42a,42aを常時上方へ弾発付勢する弾発スプリング42b,42bとから構成されている。これにより、左右一対の係合爪42a,42aは、ホーニング治具20の治具ベース35の前方向への相対的な移動のみを許容する構造とされている。つまり、治具ベース35が前方向へ相対的に移動しようとするとき、左右一対の係合爪42a,42aは、その後側の傾斜面の作用により、弾発スプリング42b,42bの弾発力に抗して下降し、治具ベース35の相対的な移動を許容する一方、治具ベース35が後方向へ相対的に移動しようとしても、左右一対の係合爪42a,42aは、その前側が垂直面となっているため、弾発スプリング42b,42bの弾発力により下降せず、治具ベース35の相対的な移動を係合阻止する。
【0048】
また、この移動台40の係合爪機構42に対応して、上記第1のエアシリンダ装置25の移動台30の後端部には、進入凹部30aが後方へ開放状に設けられている。これにより、後側の加工セル5における移動台40の係合機構42は、この進入凹部30a内に後側から進入して、第1のエアシリンダ装置25の係合爪機構37と前後方向に一致して位置することができる構成とされている。
【0049】
上記エアシリンダ41は、上記エアシリンダ31の横方向反対側に設けられており、具体的には、搬送レール21の下側位置において上記搬送部基台24に水平に取り付けられるとともに、そのピストンロッド41aが、ジョイント43を介して、上記移動台40に接続されている。
【0050】
しかして、上記第1および第2のエアシリンダ装置25,26は、上記エアシリンダ31、41が互いに連動して駆動して、搬送レール21上に載置されたホーニング治具20を所定位置、つまりホーニング盤5の加工位置と計測装置6の計測位置へタクト送りする。
【0051】
具体的には、第1および第2のエアシリンダ装置25,26のエアシリンダ31、41のピストンロッド31a、41aが退入位置にあるとき、前側のホーニング治具20が上記計測装置6の計測位置(図5および図6のQ1 位置)にあるとともに、後側のホーニング治具20が上記ホーニング盤5の加工位置(図5および図6のQ2 位置)にある。
【0052】
この状態から、上記両エアシリンダ31、41のピストンロッド31a、41aが同時に突出動作することにより、前側のホーニング治具20が、前側の加工セル(この場合は加工セルA2 )の待機位置(図5および図6のQ3 位置)へタクト送りされるとともに、後側のホーニング治具20が、上記計測装置6の計測位置(図5および図6のQ1 位置)へタクト送りされる。
【0053】
再び、第1および第2のエアシリンダ装置25,26のエアシリンダ31、41が退入位置まで退入動作すると、上記両ホーニング治具20,20は、その位置に位置決め装置23により位置決め保持されたまま、上記移動台30,40だけが図5および図6に示される位置へ復帰して、第1のエアシリンダ装置25における後側治具ベース保持構造36,37が、加工待機位置(図5および図6のQ3 位置)に待機するホーニング治具20の治具ベース35を係合保持するとともに、前側治具ベース保持構造36,37が、ホーニング盤5の加工位置(図5および図6のQ2 位置)にあるホーニング治具20の治具ベース35を係合保持する。一方、第2のエアシリンダ装置26における係合爪機構42は、計測装置6の計測位置(図5および図6のQ1 位置)にあるホーニング治具20の治具ベース35の後側端縁に係合する。
【0054】
この場合、第1および第2のエアシリンダ装置25,26のエアシリンダ31、41の退入動作タイミングは、第1のエアシリンダ装置25のエアシリンダ31の方が、第2のエアシリンダ装置26のエアシリンダ41よりも早く、これにより、第2のエアシリンダ装置26における係合爪機構42が上記加工待機位置(図5および図6のQ3 位置)に待機するホーニング治具20の治具ベース35の位置決め手段(逆行防止手段)として機能する。
【0055】
また、これに関連して、搬送レール21の適所には、計測位置Q1 、加工位置Q2 および加工待機位置Q3 にホーニング治具20があるのを検知する近接スイッチ145が設けられている。
【0056】
帰還部12は、帰還レール45、ワーク帰還装置(ワーク帰還手段)46を備えてなり、これらは帰還部基台48上に設けられている。帰還部12を構成する帰還レール45は、後述するように、前記搬送部11の搬送レール21と共に加工セルの設置基準部としても機能するとともに、ワークWの流れ方向を正逆変更可能な構造をも備えている。
【0057】
帰還レール45は、加工工程を完了したワークWを収納保持するホーニング治具20を載置案内するもので、図9および図10に示すように、ホーニング治具20を案内する案内溝45aを備えてなる直線状の案内レールの形態とされており、図示の実施形態においては、ワーク帰還装置46の案内走行面を兼備する。
【0058】
ワーク帰還装置46は、帰還レール45上に載置されたホーニング治具20を帰還移動するもので、具体的には、ホーニング治具20をベルト搬送する無端ベルト装置から構成されている。図示の実施形態においては、ローラチェーン式のベルト装置から構成されている。
【0059】
このベルト装置46は、ホーニング治具20の治具ベース35を載置走行させる一対の搬送ベルト49,49と、これら搬送ベルト49,49を走行させる一対のローラチェーン50,50と、これらローラチェーン50,50を走行駆動させる駆動モータ51とを備えてなる。
【0060】
ローラチェーン50は、スプロケットホイール52とテンションガイド53に巻架されるとともに、上記帰還レール45の案内面45b上を移動可能なように設けられ、この外周に上記搬送ベルト49が巻き掛けられている。そして、ローラチェーン50の走行駆動により、搬送ベルト49がホーニング治具20の治具ベース35底面を支持走行する。
【0061】
駆動モータ51は、帰還部基台48に取付け固定されるとともに、その駆動軸51aが、スプロケットホイール55a、伝動ローラチェーン55bおよびスプロケットホイール55cを介して、上記スプロケットホイール52,52の支軸52aに駆動連結されている。
【0062】
ホーニング盤5は、具体的には図12に示すような立形のもので、先端にホーニングツール60を備える回転主軸61、主軸回転駆動部(主軸回転手段)62、主軸往復駆動部(主軸往復手段)63、砥石駆動部(砥石駆動手段)64および制御部(制御手段)7などを主要部として備えてなる。66は電源を示す。
【0063】
ホーニングツール(いわゆるホーニングマンドレルないしホーニングヘッド)60は、回転主軸61の先端つまり下端に交換可能に装着され、その内部には、径方向へ拡縮可能に配された複数のホーニング砥石70,70,…、これを拡張動作させるコーンロッド100(図14参照)およびホーニング砥石70,70,…を復帰動作させる復帰ばね(図示省略)等を備える。そして、上記ホーニング砥石70,70,…は、上記コーンロッド100の下動に伴って拡開動作される一方、コーンロッド100の上動に伴って上記復帰ばねにより縮閉動作されることとなる。
【0064】
回転主軸61は、その下端にホーニングツール60を備えるとともに、駆動軸71,駆動モータ72等を含む上記主軸回転駆動部62と、スライド本体73,油圧シリンダ74等を含む上記主軸往復駆動部63とにそれぞれ連係されている。
【0065】
すなわち、回転主軸61はスライド本体73に回転可能に軸支されており、このスライド本体73が、機体75上の上下方向へ延びる案内ロッド76上に昇降可能に設けられるとともに、機体75に取り付けられた油圧シリンダ74のピストンロッド74aに連結されている。そして、この油圧シリンダ74のピストンロッド74aが昇降動作することにより、スライド本体73を介して、回転主軸61つまりはホーニングツール60が昇降動作されることとなる。
【0066】
また、回転主軸61の上端部は、機体75のヘッド部75aに回転可能に設けられた駆動軸71にキー嵌合またはスプライン嵌合されて、この駆動軸71に対して、上下方向(軸線方向)へ相対的に移動可能でかつ一体回転可能に連結されている。
【0067】
駆動軸71の上端部には伝動プーリ77aが取り付けられ、この伝動プーリ77aが、伝動ベルト78を介して、駆動モータ72のモータ軸に取り付けられた伝動プーリ77bに連結されている。そして、この駆動モータ72の回転駆動により、駆動軸71を介して、回転主軸61つまりはホーニングツール60が回転駆動されることとなる。
【0068】
砥石駆動部64は、上記ホーニング砥石70,70,…に切込み動作を与えるもので、上記ホーニングツール60のコーンロッド100(図14)、このコーンロッド100を上下動させる切込み駆動機構79および駆動源であるサーボモータ80等を備える。
【0069】
切込み駆動機構79は従来周知の構造で、機体75のヘッド部75aに設けられた回転伝達機構81を介して、上記サーボモータ80のモータ軸に連結されている。そして、このサーボモータ80の正方向への回転駆動により、上記切込み駆動機構79が駆動されて、上記ホーニングツール60内のコーンロッド100が下方へ移動し、ホーニング砥石70,70,…が拡張動作される。一方、サーボモータ80の逆方向への回転駆動により、上記コーンロッド100が上方へ移動し、ホーニング砥石70,70,…がホーニングツール60内の復帰ばねにより縮閉動作(復帰動作)される。
【0070】
なお、ホーニング砥石70,70,…の拡縮量を駆動制御するサーボモータ80の回転量は、ロータリエンコーダ等の位置検出器82により検出される。
【0071】
制御部7は、ホーニング盤5の各駆動部の動作を相互に連動して自動制御するもので、具体的には、CPU,ROM,RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。
【0072】
この制御部7には、ホーニング加工を実行させるための加工プログラム等が組み込まれており、図13に示すように、主制御部7a、主軸回転駆動部62を制御する主軸回転制御部7b、主軸往復駆動部63を制御する主軸往復制御部7c、および砥石駆動部64を制御する砥石制御部7dなどから構成される。
【0073】
主制御部7aには、各駆動部62,63,64の駆動に必要な種々の情報、例えば、ホーニングツール60の回転速度、昇降速度、切込み速度および動作タイミング(sin関数等の任意の関数波形信号)、あるいは、ホーニング砥石70,70,…の基準位置(ストローク位置)A,B(図14参照)やストローク幅S(図14参照)を、NC(数値制御)データとして予めまたはキーボード等により適宜選択的に入力設定されており、これらのデータに従って上記各制御部7b〜7dを制御する。
また、これら主制御部7aの入力データが適宜変更されることにより、そのプログラム構成が設定されて、第1の加工セルA1 が荒加工用、第2の加工セルA2 が中加工用、および第3の加工セルA3 が仕上加工用として構成されている。すなわち、制御部7は、上記主制御部7aのプログラム構成を適宜設定することにより、加工セルA(A 1 、A 2 、A 3 )が所定のグレードつまり加工精度のホーニング加工(図示の実施形態において、第1の加工セルA 1 のような荒加工用、第2の加工セルA 2 のような中加工用または第3の加工セルA 3 のような仕上加工用のホーニング加工)を実行する特定の加工セルとして機能するように、ホーニング盤5の各駆動部の動作を相互に連動して自動制御することとなる。
【0074】
また、上記各制御部7b〜7dには、駆動モータ72、油圧シリンダ74の油圧制御弁74b、サーボモータ80および位置検出器82のほか、スライド本体73に設けられたスケール83からこのスライド本体73の位置を検出する位置検出器84、ならびにその他の駆動部等が電気的に接続されており、これらから得られる実際値情報が、上記主制御部7bにより予め設定された上記各種設定値と比較演算されて、その演算結果に基づき各駆動部62〜64の動作が駆動制御される。
【0075】
しかして、以上のように構成されたホーニング盤5は、その駆動部62,63,64が、制御部7により相互に関連して自動制御され、ワーク搬送部11を搬送されるワークWにホーニング加工を施す。この場合、各ホーニング盤5a,5b,5cにあっては、定寸加工、つまりホーニング領域全体(つまり図14におけるストローク幅S)にわたって所定の切込量をもった均一なホーニングが行われる。
【0076】
下穴検出装置4および計測装置6は、ワークWの加工径を計測するもので、具体的にはエアーマイクロメータを備え、このエアーマイクロメータの計測ヘッド90は、図15に示すように主軸91の先端(下端)に一体的に取り付けられており、この主軸91が、ワークWの被加工穴92の軸線方向つまり上下方向へ往復移動可能とされている。
【0077】
上記計測ヘッド90は、ワークWの被加工穴92の内径よりも小さい外径寸法を有する円筒状のもので、その外周面には、計測用空気を噴射するエアーノズル90a,90aが径方向外方へ向けて設けられている。
【0078】
そして、計測ヘッド90がワークWの被加工穴92内に挿入された状態において、エアーノズル90a,90aから計測用空気が噴射され、被加工穴92の内径面と計測ヘッド90の外周面間のギャップによる上記計測用空気の圧力変化から被加工穴92の内径寸法が計測される。
【0079】
エアーマイクロメータによって計測される内径寸法の数は、図15に示すように、被加工穴92における軸方向長さに対応して設定される。図示の実施形態においては、被加工穴92における軸方向の4か所の内径寸法(d1 〜d4 )が計測され、これら4つの計測値d1 〜d4 は、図示しないエアーマイクロメータの演算制御部へ送られて、ワークWの被加工穴92の内径形状モードが比較演算される。
【0080】
そして、下穴検出装置4においては、上記演算結果から、さらにワークWの被加工穴92の下穴内径がホーニング可能範囲内にあるか否かが判定され、もし範囲内であればホーニング盤5の制御部7へホーニング実行の命令信号が送られ、範囲外であればホーニング盤の制御部7へホーニング不要の命令信号が送られて、ホーニング盤5が休止する。
【0081】
また、仕上加工用計測装置6cにおいては、上記演算結果は、仕上加工用ホーニング盤5cの制御部7へフィードバックされて、これに基づいた仕上げホーニング加工が行われる。例えば、上記計測された内径形状モードが円筒度の高いもの(被加工穴92の内径面形状が均一な円筒面)であれば、ホーニング領域全体(つまりストローク幅S)にわたる均一なホーニングが行われ、一方、被加工穴92の内径面に不均一な部分があれば、まずこの不均一部分のみ短いストローク幅のホーニングが局部的に行われた後、ホーニング領域全体にわたる均一なホーニングが行われる。
【0082】
さらに、仕上加工用計測装置6cの演算結果は、搬入セルBのワーク選別装置131へもワークWの加工結果(良品であればOK信号、不良品であればNG信号)として送られる。
【0083】
なお、仕上加工用計測装置6cの計測ヘッド90が、上下方向への往復移動に加えて回転動作するように駆動されて、被加工穴92の真円度も計測される構成としてもよい。
【0084】
図2および図3に示すように、加工セルAのホーニング盤5の駆動源となる作動油タンク101を含む油圧ユニット102は、各加工セルAの装置フレーム103内に設置され、加工時に必要な研削油を供給する研削油タンク104は各加工セルAの装置フレーム103の背面部下部に設けられている。また、上記制御部7が納められた制御ボックス105は、上記装置フレーム103の背面部上部に取り付けられている。
【0085】
以上のような構成を備える加工セルA(A1,A2,A3 )は、少なくとも、搬送装置10における案内レールである搬送部11の搬送レール21または帰還部12の帰還レール45のいずれか一方を設置基準部として接続構成される。図示の実施形態においては、これら両レール21、45の双方が設置基準部として機能し、図1を参照して、これら両レール21、45がワーク搬送路1の直線状部分の一部を構成するように整列された状態で、加工セルA(A1,A2,A3 )が設置床150上に位置決め配置されることにより、本自動ホーニングシステムのホーニング加工部が組合せ形成される。
【0086】
また、このように、複数の加工セルA(A1,A2,A3 )が増減可能に接続配置されて、組合せ形成されたホーニグ加工部においては、加工セルA1,A2,A3 の制御部7、7、7が所定の関係をもって相互に連係して、これら加工セルA1,A2,A3 は、相互に連動して駆動制御される構成とされている。
【0087】
さらに、上記加工セルA(A1,A2,A3 )は、ワークWの流れ方向を正逆変更可能な構造を備える。
【0088】
すなわち、加工セルAの搬送部11は、図16(a),(b) に示すように、装置フレーム103に対して着脱可能なユニット構成とされるとともに、このユニット全体を180°回転させて配置変更するだけで、ワークWの流れ方向が正逆変更される(図16(a) が右循環, 図16(b) が左循環)。
【0089】
また、加工セルAの帰還部12は、図17(a),(b) に示すように、ワークWの流れ方向が正逆変更可能である(図17(a) が右循環, 図17(b) が左循環)。
【0090】
具体的には、図18(a) に示すごとく、駆動モータ51等からなるワーク帰還装置46の駆動部が左右で組み替え可能な構造とされている。また、帰還部基台48が、図18(b) に示すごとく、装置フレーム103に対して着脱可能なユニット構成とされている。これにより、上記駆動部を組み替えた後、このユニット全体を180°回転させて配置変更するだけで、図17(a),(b) に示すように、ワークWの流れ方向が正逆変更される。
【0091】
さらに、加工セルAのホーニング盤5と計測装置6については、図19(a),(b) に示すように、計測装置6が上記ホーニング盤5に対して着脱可能な構成とされるとともに、この計測位置6をホーニング盤5に対して左右組み替えるだけで、ワークWの流れ方向が正逆変更される(図19(a) が右循環, 図19(b) が左循環)。
【0092】
搬入セルBは、ワーク搬送路1の一部を構成する搬送装置111を含んでなるユニット構造を備え、図示の実施形態においては、この搬送装置111のほか、前記ワーク供給装置2およびワーク搬入出ロボット3などから構成されている。
【0093】
搬送装置111は、加工すべきワークWを搬送する搬送レール115と搬入装置117を備えてなる。
【0094】
搬送レール115は、前述した搬送レール21とほぼ同一構造を備えてなり、具体的な説明は省略する。この搬送レール115は、ワーク搬送路1における搬入位置P1 からホーニング加工部の入口P2 の部位までを形成している。
【0095】
搬入装置117は、ホーニング治具20を搬入位置P1 からホーニング加工部の入口P2 つまり下穴検出装置4の検出位置まで搬送するもので、具体的にはエアシリンダ装置からなる。
【0096】
ワーク供給装置2は、ワークWをワーク搬入出ロボット3の受取り位置まで供給するもので、具体的には、加工されるべきワークW,W,…は搬送パレット上で姿勢を整えられながら順次連続して上記受取り位置まで搬送され、ワーク搬入出ロボット3を待機する。
【0097】
ワーク搬入出ロボット3は、図23に示すように、揺動アームの形態とされた装置本体3aとコレットチャックの形態とされたワークチャック3bから構成されている。
【0098】
そして、上記ワークチャック3bは、上記ワーク供給装置2の受取り位置と上記搬入位置P1 で昇降動作および縮閉・拡開動作して、ワークWを着脱するとともに、これら両位置間でワークWをチャッキング支持したまま水平方向へ搬送し、またワーク搬入位置P1 のホーニング治具20内で、ワークWを垂直軸まわりに回転動作させる。
【0099】
搬出セルCは、ワーク搬送路1の一部を構成する搬送装置121を含んでなるユニット構造を備え、図示の実施形態においては、この搬送装置121のほか、ブラシ装置122およびエアブロー装置123などから構成されている。
【0100】
搬送装置121は、加工すべきワークWを帰還搬送する帰還レール124と搬出装置125を備えてなる。
【0101】
帰還レール124は、前述した搬送レール21とほぼ同一構造を備えてなり、具体的な説明は省略する。この帰還レール124は、ワーク搬送路1における搬出位置P3 から帰還位置P4 の部位までを形成している。
【0102】
搬出装置125は、ホーニング治具20を搬出位置P3 から帰還位置P4 まで搬送するもので、具体的にはエアシリンダ装置からなる。
【0103】
ブラシ装置122およびエアブロー装置123は、加工を終了したワークWの被加工面をブラシまたは吹き付けエアにより清掃するもので、上記搬出位置P3 および帰還位置P4 にそれぞれ設置されている。
【0104】
しかして、上記搬入セルB、加工セルA1,A2,A3 および搬出セルCの搬送レール115、21、21および21と、帰還レール124、45、45および45からなるワーク搬送路1は、図1に示すように、ワーク搬入位置P1 から始まって、下穴検出装置4、荒加工用ホーニング盤5a、荒加工用計測装置6a、中加工用ホーニング盤5b中加工用計測装置6b、仕上加工用ホーニング盤5cおよび仕上加工用計測装置6cを経た後、搬出位置P3 および帰還位置P4 を経て、再び上記ワーク搬入位置P1 へ戻る矩形ループ状に形成されている。
【0105】
また、ワークWを保持して、ワーク搬送路1を搬送されるホーニング治具20は、図20〜図22に示すように、治具ベース(またはパレット)35、揺動体126およびワークホルダ127を主要部として構成されている。
【0106】
治具ベース35は、図20に示すように平面略正方形状のもので、前述したように、ワーク搬送路1上に移動可能に載置される。治具ベース35の各辺中央部には係止凹部28a〜28dがそれぞれが設けられており、対向する一対の係止凹部28a,28bまたは28c,28dが、それぞれ前述したワーク搬送路1の位置決め装置23と弾発的に係止する。
【0107】
すなわち、位置決め装置23は、例えば、係止部としてストレートコアピンや係止ボールを用いたプランジャの形態など従来周知の構造で、上記下穴検出装置4の検出位置、各ホーニング盤5(5a〜5c)の加工位置および計測装置6(6a〜6c)の計測位置に設けられている。そして、これら各位置決め装置23の係止部23aが、上記治具ベース35の係止凹部28a,28bまたは28c,28dに弾発的に係止して、ホーニング治具20を位置決めする。
【0108】
揺動体126は、治具ベース35に三次元方向へ揺動可能に設けられており、第1揺動部材130と第2揺動部材131とからなる。
【0109】
上記第1揺動部材130は、上記治具ベース35の支持柱132,132にX−クロスピン133,133を介して吊持状にかつ揺動可能に設けられ、この第1揺動部材130の外側に、第2揺動部材131が、X−クロスピン133と直交するY−クロスピン134,134を介して吊持状にかつ揺動可能に設けられている。
【0110】
これにより、第2揺動部材131は、上記X−クロスピン133,133の動き(X−X軸回りの回転)に、Y−クロスピン134,134の動き(Y−Y軸回りの回転)が加わって、三次元方向へ揺動可能とされている。この結果、後述するように、ホーニングツール60に対する良好かつ均一な追従性が確保されて、加工精度差の発生が防止されるとともに、高精度なホーニング加工を確保することができる。
【0111】
また、ワークホルダ127は、ワークWの保持外形に対応した保持部を備えるとともに、揺動体126の第2揺動部材131に交換可能に取り付けられており、これにより、加工対象となるワークWの形状寸法の変更にも容易かつ迅速に対応可能な構造とされている。
【0112】
ワークホルダ127は、ワークWを位置決め保持するもので、上記揺動体126の第2揺動部材31に一体的にかつ交換可能に取り付けられている。
【0113】
このワークホルダ127は、図21および図22に示すように、ワークWを下側から支持するワーク保持部140と、ボールプランジャ146,146とからなり、ワークWを係止固定するワーク固定構造を備えるとともに、上記ワーク保持部140がワークWの保持外形に対応した保持部とされている。
【0114】
しかして、ワークWの第2揺動部材131への取付けは、前記ワーク搬入出ロボット3により以下の順序で自動的に行われる。
【0115】
すなわち、ワークWのフランジ203を位置させた状態で、ワークWの下部穴202をワーク保持部140に上側から挿通支持させるとともに、この状態のままワークWをワーク保持部140の軸線まわりに回転させて、ワークWのフランジ穴203b,203bに、ボールプランジャ46,46をそれぞれ弾発的に係止して、この状態を保持する。
【0116】
一方、ワークWの第2揺動部材31からの取り外しは、ワーク搬入出ロボット113により、上記と全く逆の順序で自動的に行われる。
【0117】
次に、以上のように構成された自動ホーニングシステムを用いたホーニング加工について説明する。
【0118】
I.ワークWの搬入:
ワークW,W,…は、ワーク供給装置2により、その姿勢を整えられながら順次連続して受取り位置まで搬送された後、ワーク搬入出ロボット3により一個ずつチャッキングされて、前述した要領で、ワーク搬送路1のワーク搬入位置P1 に待機するホーニング治具20のワークホルダ127に取り付けられる。これにより、ワークWは、ホーニング治具20のフローティング構造により三次元方向へ揺動可能に保持される。
【0119】
II. ワークWの自動ホーニング:
i)ワーク搬入位置P1 のホーニング治具20に対するワークWの取付け工程が完了すると、搬入装置117が作動して、このホーニング治具20(以下ワークW)を、ホーニング加工部の入口P2 つまり下穴検出装置4の検出位置まで搬送して、位置決め装置23による位置決めがなされた後、上記下穴検出装置4がワークWの被加工穴92の下穴内径を前述した要領で検出し、この検出結果を各ホーニング盤5(5a,5b,5c)の制御部7へ送る。
【0120】
ii) この場合、加工穴92の下穴内径がホーニング可能範囲内にあれば、各ホーニング盤5によるホーニングが以下の要領で実行される。
【0121】
すなわち、入口P1 に位置するワークWは、各加工セルA(A1,A2,A3 )の搬送部11により、荒加工用の第1ホーニング盤5a→荒加工用の第1計測装置6a→中加工用の第2ホーニング盤5b→中加工用の第2計測装置6b→仕上加工用の第3ホーニング盤5c→仕上加工用の第3計測装置6cとタクト送りされるとともに、各装置の位置で位置決め装置23により位置決めされて、所定の工程(各加工セルA1,2,3 のホーニング盤5a,5b,5cによるホーニング加工と、計測装置6a,6b,6cによるワーク加工径の計測)が順次実行された後、仕上加工用の計測装置6cによるワークWの被加工穴92の計測結果(最終仕上寸法)を、第3ホーニング盤5cへフィードバックするとともに、ワーク選別装置131へワークWの良否判定用信号として送る。
【0122】
II .ワークWの搬出:
一連のホーニング加工を経て搬出位置P3 まで搬送されたワークWは、搬出装置125により帰還位置P4 を経た後、各加工セルA(A1,2,3 )の帰還部12により、再びワーク搬入位置P1 まで帰還搬送された後、ワーク搬出入ロボット3によりチャッキングされて、前述した要領で、ホーニング治具20のワークホルダ127から取り外され、ワーク選別装置131の選別結果に応じて選別されて、排出シュート132へ排出される。
【0123】
一方、ワークWが取り外されたホーニング治具20は、ワーク搬入位置P1 で、ワーク搬入出ロボット3により次のワークWが取付けられるのを待機する。
【0124】
しかして、以上のように構成された自動ホーニングシステムにおいては、加工セルA(A1,A2,A3 )が増減可能に接続配置されて、ホーニグ加工部が構成されており、小型軽量かつ構造簡単で、工程数の決定や変更が容易で、設計が容易であり、しかも、装置コストの低減化が可能である。
【0125】
すなわち、ホーニング加工の工程数は、ワークの下穴形状精度、取代および要求形状精度により決定されるものであり、よって試作段階での下穴形状精度、取代は安定しないところ、上記加工セルAは、自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される構成とされていることにより、工程数が早期決定できずとも、後日有効に対応することが可能である。
【0126】
同様の理由により、ワークWの下穴精度に変更があった場合でも、またワークWに要求される加工精度に変更があっても、増減可能な加工セルA,A,…を適宜組み合わせることで、迅速かつ容易に工程数を変更することができる。
【0127】
また、同様な理由で、ワークWの生産数量の予測が困難な場合でも、増減可能な加工セルAを含めた多機種切替、工程分散を考慮することにより、投資決定が容易である。
【0128】
さらに、加工セルAが、ワーク搬送路1の一部を構成する搬送装置10、単一のホーニング盤5およびこれらを相互に連動して制御する制御部7を含んでなるユニット構造とされるとともに、増減可能な構成とされていることにより、当初加工対象とされた特定のワークWの生産が無くなった場合に、形状寸法および加工条件等の異なる他のワークWの加工用として使用するに際して、そのワークWの形状寸法および加工条件等に対応して、システムの一部を改造ないしは変更したり、加工セルAを適宜増減することで有効に対応できる。
【0129】
また、加工セルA自体がユニット構造とされることにより、その構成装置の駆動源となる油圧ユニット102や、加工時に供給使用される研削油タンク104などはいずれも各加工セルAごとに独立で小型となり、各加工セルAの装置フレーム103に装置可能であり、システム全体が簡単かつ小型化する。
【0130】
なお、上述した実施例はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、種々設計変更可能である。
【0131】
例えば、図示の実施形態においては、ワーク搬送路1がループ状に設けられて、ホーニング治具20がワーク搬入位置P1 から再びこのワーク搬入位置P1 へ戻る構成とされているが、直線状に設けられて次工程へ連続する構成とすることも可能である。この場合は、図示しないが、例えば、ワークWはワーク搬入位置でホーニング治具20に取付けられるとともに、ワーク搬出位置でこのホーニング治具20から取り外されて、ホーニング治具20のみが再び上記ワーク搬入位置へ戻される構成とされる。
【0132】
ホーニングシステムを構成する各セル機A,B,Cの内部構成やその各構成部の具体的構造も、図示の実施形態に限定されることなく変更可能である。
【0133】
例えば、図示の実施形態の加工セルAにおいては、計測装置6がホーニング盤5と独立したステーションに配置されているが、ホーニング盤5と一体的に配置されて、インプロセスで計測が行われる構成としてもよい。
【0134】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の加工セルによれば、少なくとも、自動ホーニングシステムのワーク搬送路の一部を構成する搬送装置、単一のホーニング盤、工作物の加工径を計測する計測装置およびこれらを相互に連動して制御する制御部を含んでなる共通の機械構造を備えるユニット構造とされるとともに、上記自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される構成とされ、上記制御部は、そのプログラム構成の適宜設定により、加工セルが所定の加工精度のホーニング加工を実行する特定の加工セルとして機能するように、上記ホーニング盤を制御する構成とされ、上記搬送装置の案内レールが加工セルの設置基準部を構成するから、以下に列挙するような種々の効果が得られ、小型軽量かつ構造簡単で、工程数の決定や変更が容易で、設計が容易であり、しかも、装置コストの低減化が可能な構成を備えた自動ホーニングシステムを提供することができる。
【0135】
(1) ホーニング加工の工程数は、ワークの下穴形状精度、取代および要求形状精度により決定されるものであり、よって試作段階での下穴形状精度、取代は安定しないところ、本発明の加工セルは、自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される構成とされているから、工程数が早期決定できずとも、後日有効に対応することが可能である。
【0136】
(2) 同様の理由により、ワークの下穴精度に変更があった場合でも、またワークに要求される加工精度に変更があっても、増減可能な加工セルを適宜組み合わせることで、迅速かつ容易に工程数を変更することができる。
【0137】
(3) また、同様な理由で、ワークの生産数量の予測が困難な場合でも、増減可能な加工セルを含めた多機種切替、工程分散を考慮することにより、投資決定が容易である。
【0138】
(4) ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置、単一のホーニング盤およびこれらを相互に連動して制御する制御部を含んでなるユニット構造とされ、増減可能な構成とされているから、当初加工対象とされた特定のワークの生産が無くなった場合に、形状寸法および加工条件等の異なる他のワークの加工用として使用するに際しては、そのワークの形状寸法および加工条件等に対応して、システムの一部を改造ないしは変更したり、加工セルを適宜増減することで有効に対応でき、装置コストの低減化が可能である。
【0139】
(5) 加工セル自体がユニット構造とされて、その構成装置の駆動源となる油圧ユニットや、加工時に供給使用される研削油タンクなどはいずれも各加工セルごとに独立で小型であり、各加工セルの本体フレームに装置可能であり、システム全体が簡単かつ小型化して、この点でも装置コストの低減化が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施態様である自動ホーニングシステムの概略構成を示す平面図である。
【図2】同ホーニングシステムのホーニング加工部を構成する加工セルを一部仮想線で示す正面図である。
【図3】同じく同加工セルを示す側面図である。
【図4】同加工セルの下部を拡大して示す側面図である。
【図5】同加工セルの搬送装置の搬送部を示す平面図である。
【図6】同搬送部を一部断面で示す側面図である。
【図7】同搬送部を一部切開して示す平面図である。
【図8】同搬送部を示す正面図である。
【図9】同加工セルの搬送装置の帰還部を示す平面図である。
【図10】同帰還部を一部切開して示す平面図である。
【図11】同帰還部を示す正面図である。
【図12】同自動ホーニングシステムのホーニング盤を一部断面で示す概略構成図である。
【図13】同ホーニング盤の制御部の構成を示すブロック図である。
【図14】同ホーニング盤のホーニングツールの動作を説明するための縦断面図である。
【図15】同自動ホーニングシステムの計測装置の要部を示す縦断面図である。
【図16】同加工セルの搬送装置の搬送部についてのワーク流れ方向の組替え要領を説明するための平面図で、図16(a) は右循環の場合、図16(b) は左循環の場合をそれぞれ示す。
【図17】同加工セルの搬送装置の帰還部についてのワーク流れ方向の組替え要領を説明するための平面図で、図17(a) は右循環の場合、図17(b) は左循環の場合をそれぞれ示す。
【図18】同帰還部のワーク流れ方向の組替えに際しての具体的な組替え要領を説明するための図で、図18(a) はワーク帰還装置の駆動部の組替え要領を示す平面図、図18(b) は帰還部全体の組替え要領を一部断面で示す正面図をそれぞれ示す。
【図19】同加工セルのホーニング盤と計測装置についてのワーク流れ方向の組替え要領を説明するための平面図で、図19(a) は右循環の場合、図19(b) は左循環の場合をそれぞれ示す。
【図20】同自動ホーニングシステムに用いるホーニング治具を示す平面図である。
【図21】同ホーニング治具を図20のX−X線に沿って示す縦断面図である。
【図22】同ホーニング治具を図20のY−Y線に沿って示す縦断面図である。
【図23】同自動ホーニングシステムのワーク搬入出ロボットの要部を示すとともに、同ホーニング治具のワーク取付け・取外し要領を説明するための縦断面図である。
【図24】従来の自動ホーニングシステムの概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
A(A1,2,3 ) 加工セル
B 搬入セル
C 搬出セル
1 ワーク搬送路
2 ワーク供給装置
3 ワーク搬入出ロボット
4 下穴検出装置
5(5a,5b,5c) ホーニング盤
6(6a,6b,6c) 計測装置
7 制御部
10 搬送装置
11 搬送部
12 帰還部
20 ホーニング治具
21 搬送レール
22 ワーク移動装置(ワーク移動手段)
23 位置決め装置(位置決め手段)
25,26 エアシリンダ装置
30 移動台
31 エアシリンダ
35 治具ベース
36,37 係合爪機構
40 移動台
41 エアシリンダ
42 係合爪機構
46 ワーク帰還装置(ワーク帰還手段)
49 搬送ベルト
50 ローラチェーン
51 駆動モータ
56 搬送ベルト
60 ホーニングツール
61 回転主軸
62 主軸回転駆動部(主軸回転手段)
63 主軸往復駆動部(主軸往復手段)
64 砥石駆動部(砥石駆動手段)
70 ホーニング砥石
71 駆動軸
72 駆動モータ
73 スライド本体
74 油圧シリンダ
79 切込み駆動機構
80 サーボモータ
81 回転伝達機構
82 位置検出器
90 計測ヘッド
91 主軸
92 被加工穴
101 作動油タンク
102 油圧ユニット
103 装置フレーム
104 研削油タンク
105 制御ボックス
111 搬送装置
115 搬送レール
117 搬入装置
121 搬送装置
122 ブラシ装置
123 エアブロー装置
124 帰還レール
125 搬出装置
126 揺動体
127 ワークホルダ
131 ワーク選別装置
132 排出シュート

Claims (18)

  1. ワーク搬送路に沿って工作物を所定間隔毎に連続して搬送するとともに、これら工作物に対して、順次連続してホーニング加工を施す自動ホーニングシステムのホーニング加工部を構成するものであって、
    少なくとも、前記ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置、単一のホーニング盤、前記工作物の加工径を計測する計測装置およびこれらを相互に連動して制御する制御部を含んでなる共通の機械構造を備えるユニット構造とされるとともに、前記自動ホーニングシステムのホーニング加工部に増減可能に装置される構成とされ、
    前記制御部は、そのプログラム構成の適宜設定により、加工セルが所定の加工精度のホーニング加工を実行する特定の加工セルとして機能するように、前記ホーニング盤を制御する構成とされ、
    前記搬送装置の案内レールが加工セルの設置基準部を構成する
    ことを特徴とする自動ホーニングシステムの加工セル。
  2. 前記搬送装置は、少なくとも、工作物を収納保持するホーニング治具を載置案内する搬送レールと、この搬送レール上に載置されたホーニング治具を所定位置へタクト送りするワーク移動手段と、このワーク移動手段によりタクト送りされるホーニング治具を前記所定位置に位置決めする位置決め手段とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  3. 前記ワーク移動手段は、前記ホーニング治具を押圧移動するシリンダ装置から構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  4. 前記搬送装置は、加工工程を完了した工作物を収納保持するホーニング治具を載置案内する帰還レールと、この帰還レール上に載置されたホーニング治具を帰還移動するワーク帰還手段とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  5. 前記ワーク帰還手段は、前記ホーニング治具をベルト搬送する無端ベルト装置から構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  6. 前記ホーニング盤は、工作物の被加工径面の軸線方向へ往復移動可能とされるとともに、軸線まわりに回転可能に軸支されてなる回転主軸と、回転主軸を軸線回りに回転駆動する主軸回転手段と、回転主軸を上記被加工径面の軸線方向へ往復動作させる主軸往復手段と、回転主軸先端に装着され、上記被加工径面に沿った砥石面を有するホーニング砥石を拡縮可能に備えるホーニングツールと、このホーニングツールのホーニング砥石に所定の切込み動作を与える砥石駆動手段と、上記主軸回転手段、主軸往復手段および砥石駆動手段の動作を相互に連動して自動制御する制御手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  7. 少なくとも、前記搬送装置の搬送レールまたは帰還レールが前記ワーク搬送路の直線状部分の一部を構成するように整列して位置決め配置されることにより、前記自動ホーニングシステムのホーニング加工部が組合せ形成される構造を備える
    ことを特徴とする請求項2から6のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  8. 前記搬送装置は、ワーク流れ方向を正逆変更可能な構造を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  9. 前記計測装置は、前記工作物の被加工穴における軸方向の複数か所の内径寸法を計測して、被加工穴の加工結果を判定する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  10. 前記計測装置は、工作物の被加工径面の軸線方向へ往復移動可能とされたシャフト先端に空気マイクロメータが取り付けられてなる
    ことを特徴とする請求項9に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  11. 前記計測装置は、工作物の被加工径面の軸線方向へ往復移動可能とされるとともに上記軸線まわりに回転可能とされたシャフト先端に、空気マイクロメータが取り付けられてなる
    ことを特徴とする請求項9に記載の自動ホーニングシステムの加工セル。
  12. 工作物を搬送するワーク搬送路の途中箇所に配置された複数のホーニング盤により、前記ワーク搬送路に沿って所定間隔をもって搬送される工作物に対して順次連続してホーニング加工を施す自動ホーニングシステムであって、工作物に対してホーニング加工を施すホーニグ加工部は、共通の機械構造を備えるユニット構造とされた請求項1から11のいずれか一つに記載の加工セルが増減可能に接続配置されて構成されるとともに、これら複数の加工セルが相互に連動して駆動制御される構成とされている
    ことを特徴とする自動ホーニングシステム。
  13. ワーク搬入部を構成する搬入セル、複数の前記加工セル、およびワーク搬出部を構成する搬出セルが直列状に整列配置されてなるとともに、前記ワーク搬送路がループ状に設けられている
    ことを特徴とする請求項12に記載の自動ホーニングシステム。
  14. ワーク搬入部を構成する搬入セル、複数の前記加工セル、およびワーク搬出部を構成する搬出セルが直列状に整列配置されてなるとともに、前記ワーク搬送路が直線状に設けられている
    ことを特徴とする請求項12に記載の自動ホーニングシステム。
  15. 工作物を保持して、前記ワーク搬送路により搬送されるホーニング治具を備え、このホーニング治具は、前記ワーク搬送路上に移動可能に載置される治具ベースと、この治具ベースに三次元方向へ揺動可能に設けられた揺動体と、この揺動体に取り付けられたワークホルダとを備えてなる
    ことを特徴とする請求項12から14のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステム。
  16. 前記ワークホルダは、工作物の保持外形に対応した保持部を備えるとともに、前記揺動体に交換可能に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項12から15のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステム。
  17. 前記搬入セルは、少なくとも、前記ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置を含んでなるユニット構造を備える
    ことを特徴とする請求項13から16のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステム。
  18. 前記搬出セルは、少なくとも、前記ワーク搬送路の一部を構成する搬送装置を含んでなるユニット構造を備える
    ことを特徴とする請求項13から16のいずれか一つに記載の自動ホーニングシステム。
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