JP3971467B2 - 産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置 - Google Patents

産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業用ロボットに関し、特に、ロボット機体の固定基部に対して所定の軸線回りに旋回可能に支持されると同時に自身はアーム部や手首等を支持する旋回部を備えたロボット機体を有した産業用ロボット、例えば円筒座標型または極座標型産業用ロボットの旋回動作範囲を所望に応じた動作範囲に設定し、かつ機械的に規制する産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業用ロボットは、ロボット機体と制御装置とにより構成され、特にロボット機体が作業領域の床面や天井面等に固定される固定基部と、この固定基部に対して所定の軸線、例えば縦軸線(J1軸)回りに旋回可能な旋回部とを備え、当該旋回部の先にアームや手首を枢着、支持して手首先端に取着されたエンドエフェクタにより所望のロボット作業を遂行する極座標型産業用ロボットは種々の産業分野で多用されている。
【0003】
この様な旋回部を有した産業用ロボットにおいては、作業現場等でロボットが作動中には、機体の動作範囲内には作業者が入ることは接触等の危険を伴うことから一般的には安全を確保すべく、立ち入りが禁止されている。然しながら、ロボット作業を効率的に進捗させるべく、ロボットが制御装置からの教示データに従って遂行する作業の動作領域内に作業者が立ち入らなければならない場合もある。このために、特に、極座標原点の位置に設けた旋回軸線を中心にアーム最先端の手首に取着されたエンドエフェクタまでを旋回半径とした広い旋回動作の可能領域に対して、旋回動作を一定の動作範囲に設定、規制することができるようにする動作範囲規制手段を設けることは従来から行われている。
【0004】
このような従来のロボット旋回動作における動作範囲の設定、規制手段としては、ロボット制御装置から動作範囲規制を指令してロボット機体の旋回動作範囲を規制する言わばソフトウエア手段による方法と、固定ストッパと可動ストッパとの機械的な衝接、停止による規制を行う言わばハードウエア的な方法との2種類が既に提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者のソフトウエア手段は、ロボットの制御装置上で作業者が適宜に動作範囲規制領域を可変的に設定できる便宜性があるが、不測の原因で誤った指令が出力されたり、指令に対してロボット機体側で誤動作が生じる等の可能性も否定できないために、100%の安全性を保証することが困難であると言う難点を有している。
【0006】
他方、後者のハードウエア方法を取り入れた旋回動作範囲の規制装置としては既に本出願人による特開昭63−102891号等に開示された装置が周知にされている。この周知の旋回動作範囲規制装置は、シリンダ装置によって作動する1対の可動ストッパを機体の外周部の一つの円周上に配置し、この可動ストッパに衝接可能な固定ストッパを旋回部を設け、1対の可動ストッパの円周上における相互間隔を設定し、これに固定ストッパを衝接、停止させるようにした構成を有している。
【0007】
然しながら、この周知装置の場合には、ロボット機体の旋回部の旋回動作における許容範囲と不許範囲との領域設定を変更するときに、シリンダ装置共々1対の可動ストッパの配置位置を円周上で変更する必要があり、このとき、外周域に突出したシリンダ装置が周辺の機器類と干渉して所望の旋回動作範囲の設定、規制を簡単に遂行できないと言う不都合があり、改善が要望されている。
【0008】
依って、本発明の目的は、このような要望に応えることが可能な産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、旋回部を有した極座標型産業ロボットの旋回部の動作範囲の設定、規制を機械的に遂行する上述の従来の旋回動作範囲規制装置の技術思想を踏襲しながら、装置の小型化と動作範囲の設定変更を所望に応じて簡単に、かつ周辺機器との干渉を回避しながら遂行可能な新規構成を有した産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の発明の目的に鑑みて、本発明は、固定基部に対して所定の軸線回りに旋回動作する旋回部を有した産業用ロボットの機体における該旋回部の動作範囲を設定、規制するために、可動ストッパを固定基部の上下二段関係を有した異なる2つの円周上の所定位置にそれぞれ配設し、これに衝接する固定ストッパを旋回部の対応した二段の位置に各段毎に一対にして設け、後者の1対の固定ストッパの旋回部に対する取付け位置を変更することで旋回動作範囲の設定変更を自在に遂行可能にした構成の産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置としたもので、この結果、旋回部の動作範囲の設定の変更には、シリンダ装置等のアクチュエータ手段により作動される可動ストッパではなく、固定ストッパ側の取着位置を変更することで所望の旋回動作範囲の設定変更が可能となり、ロボット機体の周辺機器との干渉を回避できるのである。
【0010】
即ち、本発明によれば、固定基部と、該固定基部に対して所定の軸線の回りに旋回する旋回部とを備えた産業用ロボットの旋回動作範囲を規制する装置において、
前記旋回部の二段位置の各段位置に該旋回部と共に一体旋回可能に取着されて所定の旋回動作範囲を設定可能にした一対の固定ストッパと、
前記固定基部の定位置に取着され、前記旋回部の各段位置に取着された1対の固定ストッパに対応して設けられ、該1対の固定ストッパと機械的に衝接する作動位置と該作動位置から後退した非作動位置との間で出退可能に設けられた可動ストッパと、
を具備して構成され、前記二段位置に設けた固定ストッパと前記対応の可動ストッパにより複数の旋回動作範囲を切替え設定可能とした産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置が提供される。
【0011】
即ち、本発明によれば、固定基部と、該固定基部に対して所定の軸線の回りに旋回する旋回部とを備えた産業用ロボットに用いられ、二段に分離された構造により前記産業用ロボットの旋回動作範囲を規制する装置において、
前記旋回部の二段位置の各段位置に該旋回部と共に一体旋回可能に取着されて所定の旋回動作範囲を設定可能にした一対の固定ストッパと、
前記固定基部の定位置に取着され、前記旋回部の各段位置に取着された1対の固定ストッパに対応して設けられ、該1対の固定ストッパと機械的に衝接する作動位置と該作動位置から後退した非作動位置との間で出退可能に設けられた可動ストッパと、
を具備して構成され、前記二段位置に設けた固定ストッパと前記対応の可動ストッパとにより複数の旋回動作範囲を切替え設定可能としたことを特徴とする産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置が提供される。
【0012】
更に、前記可動ストッパは、前記固定基部における前記旋回部の二段位置の各段位置と対向した外周位置に設けられると共に該可動ストッパの出退状態を検出する第2の検出手段を更に具備して成る産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置とすることが好ましく、これにより、可動ストッパの設定状態をロボット制御装置上で確実に認識することができる。
【0013】
上述した構成によれば、旋回部に各段位置に設けた1対の固定ストッパの相互距離を円周上で調節、変更し、かつ固定基部に設けた可動ストッパの出退状態を変更調節することだけで簡単に旋回部の動作範囲の設定、規制を遂行でき、固定ストッパの相互距離の変更と可動ストッパの出退状態の変更は、ロボット機体の周辺機器と干渉するようなことは全くない構成であることから、狭小なロボット作業現場等でも簡単に動作領域の設定と規制とを遂行することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて、更に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置の要部構成を図示した側面図、図2は、旋回動作範囲の規制作用を説明するためにロボット機体の図1における矢視2−2から見た平面上に投影、図示した略示平面図、図3は旋回動作範囲の定常的な検出、監視を行う第2検出手段の構成を取り出し、図示した図1と同様の側面図である。
【0015】
図1において、産業用ロボットは、ロボット制御装置8とロボット機体10とを備え、両者は信号線12や図示されていない電源供給線等により相互に結合されている。
本実施形態のロボット機体10は、極座標型又は円筒座標型ロボットとして構成されており、固定基部14は、下底要素として例えば、ロボット使用現場の床面等に固定される。必要に応じて使用現場の天井面に固定される極座標型ロボットや円筒座標型ロボットもある。
【0016】
ロボット機体10は、上記固定基部14の上面の上方に立設されると共に図示の縦軸線J1を旋回中心として旋回可能に支持されたロボット胴等の旋回部16を備え、この旋回部16の上方先端域に図示されていないロボットアーム機構が枢着構造で取着されており、更に同ロボットアーム機構の先端に手首を介してエンドエフェクタ(図示なし)が具備されているのである。
【0017】
さて、旋回部16は固定基部14の所定位置、例えば、固定基部14の正面側の所定位置、つまり図示の点“JM”で示す位置をホームポジションにしてJ1軸線回りに旋回可能に支持されており、このホームポジションJMに対して旋回部16の一定の基準位置が整合した状態から円筒座標系の原点にある縦軸線J1を中心にして左右に略180°の旋回動作が可能に構成されている。
【0018】
この旋回部16の旋回動作範囲(角度範囲)を必要に応じて所要の動作範囲、例えば、ホームポジションJMから左回りに半回転分の角度範囲(+略180°)だけ、旋回動作を許容する等の動作範囲を設定し、かつその旋回動作範囲内にのみ旋回動作可能に規制する装置は、旋回部の底端に設けられたフランジ構造の適宜の支持板16aにおける上下面の二段位置に設けられた上固定ストッパ部18と下固定ストッパ部22、この上下の固定ストッパ部18、22と旋回半径方向に対向した対応の上下二段位置に設けられ、かつ固定基部14に適宜のブラケット手段(図示略)を介して取着された可動ストッパ部20、24とを基本要素として構成されている。
【0019】
ここで、本実施形態によれば、後者の可動ストッパ部20、24は夫々、直動シリンダ(流体シリンダまたはエアシリンダ)26a、26bの作動桿に結合され、固定基部14の外周から旋回半径内方に向けて突出、又は後退動作が可能に構成されており、突出した状態がストッパ機能位置を形成し、後退したとき、ストッパ機能の解除位置を形成している。上記直動シリンダ26a、26bは、ロボット制御装置8と信号ライン12cを介して接続され、同制御装置8からの指令に応じて直動シリンダ26a、26bの突出、後退作動を制御する構成を有している。
【0020】
また、本発明によれば、上記の可動ストッパ部20、24の夫々が突出したストッパ機能位置に在るか後退したストッパ機能解除位置に在るかを検出して検出信号をロボット制御装置8に信号ライン12a、12bを介して送信するストッパ機能検出手段(第1の検出手段)28a、28bと30a、30bとが具備され、同ストッパ機能検出手段28a〜30bは可動ストッパ部20、24を突出位置と後退位置とを機械的に検出するために、例えば、周知のリミットスイッチ等のスイッチ手段によって形成されている。
【0021】
本発明によれば更に、上記固定ストッパ部18、22と可動ストッパ部20、24とにより設定、規制された旋回動作範囲において旋回部16が動作している正常な旋回作動時には、これを検出して動作指示信号を常に又は定常的に発することにより、旋回部16が正常に旋回動作中であることを検出、報知するための第2の検出手段が設けられいる。この第2の検出手段は、図3に図示のように、旋回部16の支持板16aに上下二段に着脱自在に分離、配設される共に図2に説明の便宜上で模式化して図示されたドグ板34a、34bと、このドグ板34a、34bと接触、非接触に応じて信号を送信可能なように協動する例えば、周知のリミットスイッチから成る先端に接触子36a、36bをそれぞれ備えた検出スイッチ38a、38bとにより構成されている。そして、この検出スイッチ38a、38bは、図3に明示するように、ロボット制御装置8(図1参照)の信号ライン12および信号ライン12dを介してロボット制御装置8に接続されている。上記ドグ板34a、34bは、その配置位置を所要に応じて移動させることも可能なように、ねじ固定方法により旋回部16の支持板16aに固定される。
【0022】
なお、図2に明示するように、上述した旋回部16の二段位置に取着された固定ストッパ部18、22は、夫々が相互に離間配設された1対の固定ストッパ18a、18bと22a、22bとにより形成されており、この場合に上段側の1対の固定ストッパ18a、18bおよび下段側の1対の固定ストッパ22a、22bは旋回部16にねじボルトや位置決めピン等を用いてそれぞれ1つの円上に固定されるものであるが、例えば固定ストッパ18a、18b間の距離は図示のように該円上で左右共に略180°の角度に渡って隔てた位置に固定したり、所要に応じて左右で異なる角度を隔てた位置に固定するようにしても良い。勿論、下段側の1対の固定ストッパ22a、22bに就いても同様である。
【0023】
一方、固定ストッパ部18、22と協動する可動ストッパ部20、24は既述の固定基部14のホームポジションJMを備えた正面側から例えば、略180°隔てた背面側等の周辺機器との干渉の危惧がない適宜の固定位置に、しかもコンパクト化された構成で取着、配置されている。
次に、上述した旋回部16に設けられた固定ストッパ部18、22と固定基部14に設けられた可動ストッパ部20、24とから成る旋回動作範囲規制装置の作用を以下に説明する。
【0024】
まず、上記固定ストッパ部18、22の各一対の固定ストッパ18a、18b又は22a、22bは各段位置の円上で上述のように予め所望の距離、例えば略180°隔てた2位置に固定される。
例えば、1例として固定基部14のホームポジションJMに旋回部16の一定基準位置が整合した旋回部16のホームポジション姿勢の状態で2つの固定ストッパ18a、18bをそれぞれ図2に示すように一方の固定ストッパ18aをホームポジション位置近くに配置し、また他の固定ストッパ18bをそこから略180°隔てた位置に配置すれば、可動ストッパ20を後退位置からストッパ機能位置に突出させたとき、旋回部16の旋回動作範囲を図2上でホームポジション姿勢から右回りに略180°の旋回動作範囲に渡って旋回を許容する場合と、ホームポジション姿勢から左回りに略180°の旋回動作範囲に渡って旋回を許容する場合との2つの動作範囲を設定、規制することができる。
【0025】
図2は可動ストッパ20が固定ストッパ18a、18bの右側衝接面と衝接して旋回動作を規制するように突出させた場合を示し、故に右回りに略180°の旋回動作だけを許容する動作範囲規制を行う場合を示している。
逆に、可動ストッパ20が固定ストッパ18a、18bの左側衝接面と衝接して旋回動作を規制するように予め突出させけた場合には、旋回部16が左回りに略180°の旋回動作だけを許容される動作範囲規制が成されることになる。
【0026】
なお、図2において、固定ストッパ18a、18bと可動ストッパ部20との協動により旋回部16が右回り略180°の旋回動作範囲に渡って旋回動作が許容されているとき、ドグ板34aと接触子36aを備えた検出スイッチ38aとにより構成された第2検出手段は、旋回部16が設定された右回りに略180°の動作範囲内で旋回動作をしている間は定常的に接触、係合し、故に、設定、規制された動作範囲内で正常に旋回動作が継続されていることが検出スイッチ38aからロボット制御装置8に検出、送信される。つまり、ロボット制御装置8はロボット機体の旋回部16が正常な作動状態にあることを認識することができるのである。
【0027】
なお、図2におけるドグ板34bと接触子36bを有した検出スイッチ38bとにより構成された第2検出手段は、下段側の固定ストッパ22a、22bと可動ストッパ部24とにより設定、規制された左回り略180°の旋回動作範囲内で旋回部16が旋回動作をしている間は定常的に正常な左回り旋回動作が遂行されていることをロボット制御装置8へ検出、送信することができるように設けられており、故にロボット制御装置8は旋回部16が正常に左回り略180°の旋回動作範囲内で作動していることを検出、認識することができることを説明しているものである。
【0028】
上記説明において、上段側の固定ストッパ部18と可動ストッパ部20とにより旋回部16の右回りの旋回動作範囲が設定、規制されているとき、下段側の可動ストッパ部24は、当然、後退位置に引き戻されており、逆に下段側の固定ストッパ部22と可動ストッパ部24とにより左回りに略180°の旋回動作範囲が設定、規制されているときは、上段側の可動ストッパ部18は後退位置に引き戻されていることは自明である。
【0029】
ここで、上述の場合には、固定ストッパ18a、18bをホームポジション姿勢を基準にして相互に略180°隔てた位置に予め固定したことから、左右に対称的に略180°の旋回動作範囲の設定、規制が行われ得る場合を説明したが、両固定ストッパ18a、18bの相互距離をホームポジション姿勢を基準に例えば図2で右回り方向には160°、左回りに方向には200°隔てた位置に予め固定しておけば、可動ストッパ20のストッパ機能位置への突出を調整して右回りには160°の旋回動作範囲を設定、規制し、左回りには200°の旋回動作範囲を設定、規制し得るようにすることも可能である。
【0030】
同様に、旋回部16の下段位置に設けた固定ストッパ部22の固定ストッパ22a、22bに就いても同様な配置、構成を取りえることは言うまでもない。
そして、この場合にも固定ストッパ部22と対向して固定基部14に設けられた可動ストッパ部24は、そのストッパ機能位置への突出に当たり、固定ストッパ22a、22bの右側衝接面と衝接係合するように調整されるか又は左側衝接面と衝接係合するように調整されるかの2通りの場合があることは容易に理解できよう。
【0031】
更に、本発明においては、上下二段に配設した固定ストッパ部18、22と可動ストッパ部20、24とにおいて、上述のように1対の固定ストッパ18a、18b又は22a、22bの相互距離の設定を調節すると同時に可動ストッパ部20及び24における上段側の可動ストッパ部20だけをストッパ機能位置へ突出させる場合と、下段側の可動ストッパ部24だけをストッパ機能位置へ突出させる場合と、両者を共にストッパ機能位置へ突出させる場合等との3つの態様を適宜、組合せ選択することにより、旋回動作範囲を右回り、左回りに複数の旋回動作範囲(旋回動作ゾーン)を設定、規制することが可能であり、多彩な旋回動作範囲の設定、規制を行うことが可能となることが容易に理解できよう。このとき、旋回動作範囲(旋回動作ゾーン)の新たな設定や変更等は、可動ストッパ部20、24のストッパ機能位置への突出検出と後退位置への後退検出とが、第1検出手段、つまりストッパ機能検出手段28a、28bと30a、30bとによって機械的に検出され、ロボット制御装置8に検出信号として送信されていることから、可動ストッパ部20、24の作動を制御装置8の入力設定手段から指令入力を送出して適宜、切り替えることにより、簡単に遂行することができる。
【0032】
次に、図1、図2を参照して旋回部16に対して右回りに略180°の旋回動作範囲を設定、規制する場合の設定ステップを具体例として説明する。なお、固定ストッパ部18、22は予め図2に示す配置に固定されているものとする。
(1) まず、ロボット機体の旋回部16の一定基準位置を固定基部14のホームポジションJMに整合させるべく、該旋回部16をロボット制御装置8の教示プログラムに従ってホームポジション姿勢位置へ移動させる。
【0033】
(2) 次に、このホームポジション姿勢位置では、第2検出手段の検出スイッチ38a、38bの出力が共にオンであることを確認する。
(3) 確認後に可動ストッパ20、24をストッパ機能位置へ突出させるために直動シリンダ26a、26bに対して指令信号をロボット制御装置8から送出する。
【0034】
(4) このとき、検出スイッチ28a、30aがオン信号を送出していることを確認する。
(5) この状態で、旋回部16をホームポジション姿勢位置で一旦、固定する。
(6) そして、ロボット制御装置8に搭載された旋回動作範囲の規制ソフトウェア上においても、このとき、右回り略180°の旋回動作範囲を設定する。つまりソフトウェア的にも右回り動作範囲を略180°に規制する。
【0035】
(7) 上記(6)のソフトウェア的な旋回動作範囲の設定を行ってから次に、 機械的な旋回動作範囲の設定を行うべく、上段側の可動ストッパ部20をストッパ機能位置へ突出させ、下段側の可動ストッパ部24を後退位置に退避させるようにロボット制御装置8から夫々の直動シリンダ26a、26bに指令を入力する。
(8) そして、入力後に該上段側可動ストッパ部20に関し、検出スイッチ28aの突出位置検出信号がオンであることを確認し、同時に他方の下段側可動ストッパ部24に関し、検出スイッチ30bの後退位置検出信号がオンであることを確認する。
【0036】
これにより、旋回部16の略180°に渡る右回り旋回動作範囲の設定、規制が完了する。
(9) 次いでロボット機体の旋回部16が、設定された旋回動作範囲において所定のプログラムに従って旋回動作を含むロボット作業を遂行しているときは、第2検出段の検出スイッチ38aとドグ板34aとの接触、係合による定常的にオン信号が検出、送出され、これをロボット制御装置8が常に認識し、監視している。
【0037】
同時に第1検出手段の検出スイッチ28a、28b、30a、30bからの送出信号に従って各可動ストッパ部20、24の出退状態もロボット制御装置8により継続的に監視される。こうして、旋回部16は設定された旋回動作範囲内で旋回動作を正常に遂行することになる。勿論、異常な旋回動作が遂行されると、旋回部16と一体の固定ストッパ部18が固定基部14に設けられた可動ストッパ部20に機械的に衝接、係合し、故に旋回部16の異常旋回動作は強制的にかつ機械的に停止される。また、このときソフトウェア的にも異常検出が遂行され安全確保の向上が図られることは言うまでもない。
【0038】
(10) この様にして旋回部16がプログラムに従って所定のロボット作業が完遂されると旋回部16はその基準位置が固定基部14のホームポジションJMに整合するホームポジション姿勢位置に戻って停止する。
上述のように、本発明の旋回動作規制装置によれば、ロボット機体、特に、旋回部16の旋回動作範囲をソフトウェア手法で設定、規制すると同時に機械的にかつ所要に応じて可変的に複数の旋回動作範囲を確実に設定、規制することが可能となり、しかも旋回部16が設定された動作範囲内でロボット作業を遂行しているか否かが定常的にロボット制御装置8を介して監視できるのである。
【0039】
ここで、因みに図2に示した上下二段の固定ストッパ部18、22と、これに対応した可動ストッパ部20、24とによって旋回部16がホームポジション姿勢位置から右回り略180°の動作範囲に設定、規制される場合(1)と左回り略180°の動作範囲に設定、規制される場合(2)と、更に上記ホームポジション姿勢位置に停止、規制される場合(3)とに就いて、固定ストッパ部18、22、可動ストッパ部20、24、動作範囲を定常的に監視する第2検出手段の検出スイッチ38a、38bの位置、状態を分かり易く示すと、下表の通りとなる。
【0040】
【表1】
Figure 0003971467
【0041】
【発明の効果】
上述の本発明の実施形態に関する説明を介して理解できるように、本発明によれば、ロボット機体における固定基部と旋回部との間で二段位置にコンパクトに配置した固定ストッパ部と可動ストッパ部との協動により、旋回部の旋回動作における動作範囲を所望に応じて複数種の動作範囲として切り替え自在に設定し、その動作範囲内に旋回部の旋回動作を機械的に規制することができ、このときソフトウェア手法による動作範囲の設定、規制とも併せて確実に作動させることが可能となり、その上、ロボット機体の周辺に配置された種々の機器類との干渉を生ずる危惧も解消されている点で極めて作用信頼性の高いロボットの動作範囲規制装置が得られたのである。
【0042】
この結果、ロボット機体、特に、旋回部の旋回動作範囲から外れた領域に所要に応じて作業者等が入り込む場合の高い安全性も確実に保証することができのである。加えてロボット機体は、設定された動作範囲内で動作しているか否かを定常的に監視されていることからもロボット機体の安全動作における信頼性をより向上させることができるのである。
【0043】
また、上述のように、周辺機器との干渉が解消される構成を有していることから、産業用ロボットの作業現場等に配置する場合のレイアウト設計が容易かつ融通性の高いものとすることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置の要部構成を図示した側面図である。
【図2】旋回動作範囲の規制作用を説明するためにロボット機体の図1における矢視2−2から見た平面上に投影、図示した略示平面図である。
【図3】図3は旋回動作範囲の定常的な検出、監視を行う第2検出手段の構成を取り出し、図示した図1と同様の側面図である。
【符号の説明】
8…ロボット制御装置
10…ロボット機体
14…固定基部
16…旋回部
16a…支持板
18…固定ストッパ部
18a、18b…固定ストッパ
20…可動ストッパ部
22…固定ストッパ部
22a、22b…固定ストッパ
24…可動ストッパ
26a、26b…直動シリンダ
28a、28b…ストッパ機能検出手段
30a、30b…ストッパ機能検出手段
34a、34b…ドグ板
36a、36b…接触子
38a、38b…検出スイッチ

Claims (3)

  1. 固定基部と、該固定基部に対して所定の軸線の回りに旋回する旋回部とを備えた産業用ロボットに用いられ、二段に分離された構造により前記産業用ロボットの旋回動作範囲を規制する装置において、
    前記旋回部の底端において前記旋回部と一体旋回可能に設けられた支持板と、
    該支持板の上面に設けられていて第一の旋回動作範囲を設定可能にする第一の固定ストッパ対と、
    前記支持板の下面に設けられていて第二の旋回動作範囲を設定可能にする第二の固定ストッパ対と、
    前記第一の固定ストッパ対に対応して前記固定基部の定位置に取着されていて、前記第一の固定ストッパ対と機械的に衝接する作動位置と該作動位置から後退した非作動位置との間で出退可能に設けられた第一の可動ストッパと、
    前記第二の固定ストッパ対に対応して前記固定基部の定位置に取着されていて、前記第二の固定ストッパ対と機械的に衝接する作動位置と該作動位置から後退した非作動位置との間で出退可能に設けられた第二の可動ストッパと、を具備し、
    前記第一および第二の固定ストッパ対と前記第一および第二の可動ストッパとにより複数の旋回動作範囲を切替え設定可能としたことを特徴とする産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置。
  2. 前記第一および第二の固定ストッパ対のそれぞれは、前記支持板の上面および下面のそれぞれに着脱自在に取着されていて前記第一および第二の固定ストッパ対が前記第一および第二の可動ストッパと協働して設定、規制する旋回動作範囲をロボット動作中、定常的に検出可能な第一の検出手段を含む、請求項1に記載の産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置。
  3. 前記第一および第二の可動ストッパは、前記第一および第二の固定ストッパ対に対向した、前記固定基部における外周位置に設けられていて前記第一および第二の可動ストッパの出退状態を検出する第二の検出手段を含む請求項1または2に記載の産業用ロボットの旋回動作範囲規制装置。
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